JP2001349062A - 工事用シート - Google Patents

工事用シート

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JP2001349062A
JP2001349062A JP2000169845A JP2000169845A JP2001349062A JP 2001349062 A JP2001349062 A JP 2001349062A JP 2000169845 A JP2000169845 A JP 2000169845A JP 2000169845 A JP2000169845 A JP 2000169845A JP 2001349062 A JP2001349062 A JP 2001349062A
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JP
Japan
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flame retardant
construction
sheet
polyolefin
water repellent
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Pending
Application number
JP2000169845A
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English (en)
Inventor
Kazumasa Nakajima
和政 中島
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Hagiwara Industries Inc
Original Assignee
Hagiwara Industries Inc
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Publication date
Application filed by Hagiwara Industries Inc filed Critical Hagiwara Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軽量、高強力で難燃性を有し、かつ防汚性に
すぐれた工事用シートを提供すること。 【解決手段】 難燃剤を含有するポリオレフィン延伸糸
からなる織編布の少なくとも片面に難燃剤と撥水剤とを
含有するポリオレフィン層を積層してなる工事用シート
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、工事用シートに関
する。
【0002】
【従来の技術】工事用シートは、ビル、家屋建設等の建
築工事現場において、工事現場からボルトその他の工事
用資材が落下するのを防止して通行人の安全を確保する
ために足場など仮設構造物の外側面にとりつけられた
り、あるいは建築材料が風雨に曝されて損傷するのを防
止したり、溶接の火花等から遮蔽したりするために建築
材料や建設機器等を被覆するなどの用途に使用されるシ
ートである。
【0003】工事用シートとして従来は、ポリエステル
やナイロンなどのフィラメント糸を用いた織編布にポリ
塩化ビニル層を積層した通称塩ビシートが一般的に用い
られている。その利点は、織編布の強力が十分であるう
えに柔軟性があり、ポリ塩化ビニル層により防炎性が付
与されていることなどであるが、欠点として、積層され
るポリ塩化ビニルは燃焼時に有毒ガスが発生するという
問題や、重量が大きく高所における展張作業などでは取
り扱いが困難であるという問題があるとともに、可塑剤
がブリードすることにより汚れ易いという問題があっ
た。
【0004】このような問題を解決するために、近年、
軽量でフィラメント成形性にすぐれ、有毒ガスの発生の
恐れのないポリオレフィンフィラメントからなる織編布
にポリオレフィン層を積層した工事用シートが試みられ
ている。これらは通常易燃性であるため溶接の火花等に
より燃え広がる危険性がある。そのために、JISA8
952「建築工事用シート」に防炎性規格が規定されて
おり、これに合格するように種々の難燃化処理が施され
ているのが通例である。
【0005】また、工事用シートは仮設業界においては
通常リース形式で貸与されて使用される方式であって、
工事現場に張設されて長期間使用されている間に工事現
場に散乱するセメント、塗料、機械油、鉄錆、土砂、大
気中の汚染物質などにより汚れるため、工事終了後には
洗濯機を用いてクリーニングされ、次の工事現場におい
て再使用されている。しかしながら、クリーニングによ
り工事用シートはしわが発生して美観が損なわれたり、
収縮により寸法が変わり張設時に寸法が合わなくなるな
どの問題があるため、クリーニングの必要のない防汚性
にすぐれた工事用シートが要望されていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
点に着目してなされたもので、軽量、高強力で難燃性を
有し、かつ防汚性にすぐれた工事用シートの提供を目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の工事用シートは、難燃剤を含有するポリオ
レフィン延伸糸からなる織編布の少なくとも片面に難燃
剤と撥水剤とを含有するポリオレフィン層を積層してな
る構成としたものである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明におけるポリオレフィン延伸糸に用いるポリオレ
フィンとしては、延伸効果があり高強力を有するものが
好ましく、具体的には、高密度ポリエチレン、直鎖状低
密度ポリエチレン、ポリプロピレンなどが挙げられる。
【0009】上記延伸糸の形態としては、ダイスから押
出し一軸延伸を施して形成したモノフィラメント、低繊
度のモノフィラメントの複数本を集束したマルチフィラ
メント、成形したフィルムをスリット後一軸延伸を施し
て得たフラットヤーン、フラットヤーンに割繊処理を施
して得たスプリットヤーンなどいずれも使用できる。
【0010】上記延伸糸の製造方法はとくに限定される
ものではなく、公知の製造方法により一軸延伸を施した
延伸糸を形成する。延伸倍率は4〜12倍であることが
肝要で、6〜10倍がより好ましい。延伸倍率が4倍未
満では、引張強度が不十分となり本発明の目的を達成す
るのが困難となり、12倍を超えると延伸切れなどのた
めに生産性が低下して好ましくない。延伸処理はポリオ
レフィンの融点以下、軟化点以上の温度にて行われる
が、加熱方式としては、熱ロール式、熱板式、赤外線
式、熱風式等いずれの方式も採用でき、これらの内では
熱ロール式が延伸効率、高速生産性、安定性の上で好ま
しい。成形された未延伸糸は加熱され、前後ロールの周
速度差により延伸を行う。
【0011】上記延伸処理により得られた延伸糸の引張
強度は3cN/dt以上(センチニュートン毎デシテクス)
であることが好ましく、4cN/dt以上がより好ましい。
引張強度が3cN/dt未満では工事用シートとして強度が
不十分となり好ましくない。上記延伸糸の繊度は100
〜3000デシテクス(以下、dtと略記する)が好まし
く、300〜1000dtがより好ましい。繊度が100
dt未満では工事用シートとして強度が不十分となり、3
000dtを超えると柔軟性が劣り取り扱い性が悪化する
ので好ましくない。
【0012】上記織編布の織組織としては、平織、綾
織、絡み織、模紗織など種々の組織が使用され、一方、
編組織としては、経編、緯編など適宜使用される。経糸
および緯糸の打込密度は5〜30本/2.54cmが好
ましく、10〜20本/2.54cmがより好ましい。
また、織編布の目付量は100〜500g/mが好ま
しく、200〜400g/mがより好ましい。
【0013】上記織編布の少なくとも片面に難燃剤と撥
水剤を含有するポリオレフィン層を設けて工事用シート
を形成する。このポリオレフィン層を設ける方法として
は、押出ラミネート法、ドライラミネート法などが採用
できるが、押出ラミネート法が好ましい。ポリオレフィ
ン層に用いられるポリオレフィンとしては、低密度ポリ
エチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸
ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸アルキルエステ
ル共重合体、ポリプロピレン、プロピレン−エチレン共
重合体など通常ラミネート法に用いられるポリオレフィ
ンが使用できるが、前記ポリオレフィン延伸糸と同種・
同系の樹脂が接着性の点で好ましい。また、ポリオレフ
ィン層の厚みは任意とすることができるが、30〜20
0μmが好ましく、50〜100μmがより好ましい。
【0014】本発明に使用される難燃剤としては、ハロ
ゲン系、リン系、無機系等公知の難燃剤が用いられる
が、高温での加工性、難燃効果に優れ、低廉であるもの
としてハロゲン系難燃剤が好ましく、とりわけ臭素系難
燃剤が最も好ましい。臭素系難燃剤として具体的には、
テトラブロムビスフェノールA、デカブロムジフェニル
エーテル、オクタブロムジフェニルエーテル、ビスジブ
ロモプロピルエーテルテトラブロモビスフェノールS等
の芳香族系臭素系難燃剤、ヘキサブロムシクロドデカ
ン、ジブロムエチルジブロムシクロヘキサン等の脂環族
系臭素系難燃剤、ペンタブロムジフェニルエーテル、テ
トラブロムジフェニルエーテル等の液状臭素系難燃剤、
エチレンビステトラブロムフタルイミド等のフタルイミ
ド系難燃剤等が挙げられる。これらは単独或いは2種以
上の混合物としても用いられる。これらのうちでは、ポ
リオレフィン層に用いる難燃剤としてはフタルイミド系
難燃剤が耐熱性にすぐれているので、押出ラミネート法
における溶融温度を高くすることが可能であるため、織
布とポリオレフィン層との剥離強力を向上させることが
でき、さらに、フタルイミド系難燃剤はブリードを起こ
さないので、熱溶着加工時にブリードした難燃剤により
熱溶着が不十分となるなどの不都合を生じることはない
ので好ましい。
【0015】上記臭素系難燃剤にたいして、難燃助剤を
併用するのが難燃化効果を向上させる点で好ましい。難
燃助剤の具体例としては、三酸化アンチモン、三塩化ア
ンチモン、酸化亜鉛等を挙げることができる。臭素系難
燃剤/アンチモン系難燃助剤の配合比率は2/1〜3/
1が好ましい。
【0016】上記臭素系難燃剤およびアンチモン系難燃
助剤(以下、合わせて難燃材と称す)の配合量として
は、ポリオレフィン延伸糸およびポリオレフィン層に対
してはそれぞれ、難燃材3〜12重量%が好ましく、5
〜10重量%がより好ましい。難燃材の配合量が3重量
%未満では難燃効果が充分でなく、難燃材が12重量%
を越えるとポリオレフィン延伸糸においては機械的強度
が低下し、ポリオレフィン層においてはブリードにより
縁加工などの後加工時に熱溶着が不十分になるなどの問
題があり好ましくない。
【0017】本発明に使用される撥水剤としては、シリ
コーン系撥水剤あるいはフッ素系撥水剤など公知の撥水
剤が用いられるが、シリコーン系撥水剤が好ましい。
【0018】上記シリコーン系撥水剤として具体的に
は、ポリジメチルシロキサン、ポリジフェニルシロキサ
ン、ポリテトラメチルシルメチレンシロキサンなどのシ
リコーン系化合物あるいはこれら化合物に水酸基、アミ
ノ基、エポキシ基などを導入した変性化合物などが挙げ
られる。
【0019】上記フッ素系化合物として具体的には、ト
リフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン、クロロ
トリフルオロエチレン、ポリトリフルオロエチルアクリ
レート、ポリペンタデカフルオロオクチルアクリレート
などが挙げられる。
【0020】上記撥水剤の配合量としては0.1〜10
重量%が好ましく、0.5〜5重量%がより好ましい。
撥水剤の配合量が0.1重量%未満では防汚性が不十分
となり、10重量%を超えると織編布に対するポリオレ
フィン層の接着性が低下するので好ましくない。
【0021】上記難燃剤および撥水剤を配合する方法と
しては、難燃剤および撥水剤をポリオレフィンと混合し
て直接押出機に供給してもよいし、予めベース樹脂中に
高濃度の難燃剤および撥水剤を含有するマスターバッチ
を製造し、このマスターバッチとして供給してもよい。
【0022】本発明に用いられるポリオレフィンには、
本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、酸化防止剤、
紫外線吸収剤、光安定剤、滑剤、帯電防止剤、顔料、無
機充填剤、核剤、発泡剤、分散剤等の通常用いられる添
加剤を配合してもよい。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の工事用シ
ートは、難燃剤を含有するポリオレフィン延伸糸からな
る織編布の少なくとも片面に難燃剤と撥水剤を含有する
ポリオレフィン層を設けたシートであって、軽量、高強
力で難燃性を有し、かつ防汚性にすぐれた効果を奏する
ものである。
【0024】
【実施例】高密度ポリエチレン(MFR=0.7g/1
0min、密度=0.960g/cm)に対して、エ
チレンビステトラブロムフタルイミドと三酸化アンチモ
ンを3:1の比率で混合した難燃材70重量%を含有す
るマスターバッチとして10重量%を配合した樹脂組成
物を用いて、インフレーション法によりフィルムを形成
し、スリット後延伸倍率6.8倍で延伸し、繊度700d
tのフラットヤーンを得た。このフラットヤーンをスル
ーザー織機により15×14本/2.54cmで平織の
織布を形成した。つぎに、ラミネート層として、低密度
ポリエチレン(MFR=8.0g/10min、密度=
0.917g/cm)に対して、上記難燃材含有マス
ターバッチ5重量%、及び撥水剤としてポリジメチルシ
ロキサン40重量%を含有するマスターバッチ5重量%
を配合した樹脂組成物を用いて押出ラミネート法により
前記織布の両面に各50μm厚みでポリオレフィン層を
設けた目付量190g/m の工事用シートを形成し
た。上記工事用シートの引張最大点荷重は、縦方向12
8kgf/3cm、横方向122kgf/3cm、最大
伸度は、縦方向24.6%、横方向34.5%であった。
この値は、JISL1091の建築工事用シート2類規
格に合格するものである。また、JISA8952によ
る難燃性試験では接炎回数は4回で防炎性規格に合格し
ている。さらに、上記工事用シートは防汚性にすぐれ、
工事現場から回収後、簡単な除塵作業のみで洗濯機によ
るクリーニングの必要がなく再使用が可能であった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 難燃剤を含有するポリオレフィン延伸糸
    からなる織編布の少なくとも片面に難燃剤と撥水剤とを
    含有するポリオレフィン層を積層してなる工事用シー
    ト。
JP2000169845A 2000-06-07 2000-06-07 工事用シート Pending JP2001349062A (ja)

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ID=18672644

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7494205B2 (en) 2004-06-29 2009-02-24 Ricoh Company, Ltd Maintenance/recovery device for liquid discharge device and image forming device

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7494205B2 (en) 2004-06-29 2009-02-24 Ricoh Company, Ltd Maintenance/recovery device for liquid discharge device and image forming device

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