JP2001342874A - 内燃機関の燃料噴射制御装置 - Google Patents
内燃機関の燃料噴射制御装置Info
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Abstract
求燃料量を確実に供給しつつ、HCの排出を抑制する。 【解決手段】燃料噴射制御装置において、要求燃料量の
多い初回サイクルの燃料噴射量と、初回噴射燃料の壁流
の影響が残る2サイクル目以降の燃料噴射量と、をそれ
ぞれ異なる方法で設定することにより、初回サイクルに
おいては、燃焼に十分の燃料を供給し、2サイクル目以
降は、過剰供給になることなく各サイクルに最適な量の
燃料を噴射供給することにより、HCの排出を抑制し
た。
Description
射制御装置に関し、詳しくは、始動時における燃料噴射
量を制御するための技術に関するものである。
図6に示すように、所定の信号を読み込み、気筒判別完
了後に、第一の燃料噴射パルス幅(燃料噴射量)TIS
T演算、第ニの燃料噴射パルス幅(燃料噴射量)TI演
算が行われ、前記TISTと前記TIを比較して大きい
方を選択し、燃料噴射量として設定するものが知られて
いる。
は、機関の冷却水温度に基づいて始動時水温基本パルス
幅TCSTを算出し、該始動時水温基本パルス幅を機関
回転速度Neや始動開始からの経過時間等に応じて補正
して算出される。
常時と同様、機関回転速度Ne、吸入空気量に基づいて
基本燃料噴射パルス幅TPを算出し、該基本燃料噴射パ
ルス幅TPを冷却水温度等に応じて補正して算出され
る。
ように、始動2サイクル目までは前記始動時燃料噴射パ
ルス幅TISTが燃料噴射パルス幅として設定され、始
動3サイクル目以降は前記通常時の燃料噴射パルス幅T
Iが燃料噴射パルス幅として設定される場合が多い。
期においては、初回噴射時に供給される燃料の一部が壁
流として残留しその影響が、常温時においてはおよそ始
動4サイクル目まで、低温時においては更にそれ以上の
サイクル数にまで残るため、前記従来の制御により設定
された燃料噴射パルス幅では、2サイクル目以降の燃料
供給が過剰となり、混合気がリッチ化して排気性状が悪
化してしまうという問題があった。
てなされたもので、排気性状を悪化させることなく、始
動時において、各サイクルの要求燃料量を確実に噴射す
ることを目的とする。
る発明は、図1に示すように、機関の始動初回サイクル
の燃料噴射量を、機関の温度に基づいて設定する第一の
始動時燃料噴射量設定手段と、機関の始動2サイクル目
以降の燃料噴射量を、機関の温度に基づいて設定される
基本量をサイクル数によって設定される補正係数により
補正して設定する第二の始動時燃料噴射量設定手段と、
前記各燃料噴射量設定手段により異なる方法で設定され
た量の燃料を機関に噴射する燃料噴射量制御手段と、を
含んで構成されたことを特徴とする。
燃料噴射量設定手段は、前記機関の始動初回サイクルに
おける噴射燃料の壁流の影響が残るサイクル数まで、燃
料噴射量を設定することを特徴とする。
回サイクルにおける噴射燃料の壁流の影響が残るサイク
ル数の後、始動完了までは、機関の負荷と回転速度に基
づいて設定される燃料噴射量と前記第二の始動時燃料噴
射量設定手段によって直前に設定された燃料噴射量のう
ち、大きい方を選択する第三の始動時燃料噴射量設定手
段を含んで構成されたことを特徴とする。
燃料噴射量設定手段において、サイクル数によって設定
される補正係数は、サイクル数が小さいほど小さく設定
されることを特徴とする。
燃料噴射量設定手段及び第二の始動時燃料噴射量設定手
段は、前記機関の温度が低温になるほど燃料噴射量を増
量することを特徴とする。
量の多い始動初回燃料噴射量と、初回噴射時に残留した
壁流の影響が大きくそれほど多くの燃料が要求されない
始動2サイクル目以降の燃料噴射量とを異なる方法で設
定するので、初回燃料噴射においては、燃焼に十分な量
の燃料を供給できるように設定し、2サイクル目以降
は、前記壁流の影響を考慮して過剰供給とならないよう
に、適量の燃料を供給するように設定することができ
る。これにより、各サイクルに応じて最適な燃料噴射量
を設定でき、良好な始動性を確保しつつ、排気性状の悪
化を防止できる。
づいたマップにより燃料噴射量を設定し、2サイクル目
以降は、サイクル数によって設定される補正係数により
補正(算出)して燃料噴射量を設定するように構成でき
るので、マップのための記憶容量を最小限に抑えること
ができる。
が残るサイクル数(常温時においては、およそ4サイク
ル目)までの燃料噴射量を、第二の始動時燃料噴射量設
定手段により設定するので、サイクル数によって、壁流
の影響を考慮して過剰供給とならないよう補正して適量
の燃料を供給でき、機関始動直後の排気性状の悪化を防
止できる。
射燃料の壁流の影響が残るサイクル数の後、始動完了ま
では、壁流の影響を考慮して設定された直前の燃料噴射
量と通常時と同様に設定される燃料噴射量とを比較し
て、大きい方を燃料噴射量とするので、機関の安定性を
確保するのに適量の燃料を供給できる。
の増加に伴う初回噴射燃料の壁流の減少に合わせて、補
正係数を設定することにより、良好な始動性を確保する
とともに、排気性状の悪化を防止できる。
ほど燃料噴射量を増量することにより、低温時において
も燃焼に十分な燃料を供給して、良好な始動性を確保す
ることができる。
に基づいて説明する。図2は、本実施の形態における燃
料噴射制御装置の構成を示す。
射弁2を機関の各気筒の燃焼室3に臨ませてそれぞれ設
けており、吸気ポート4及び吸気弁5を介して吸入され
た空気に対して前記燃料噴射弁2から燃料を噴射して混
合気を形成し、該混合気を、前記燃焼室3内で圧縮し、
点火プラグ6による火花点火によって着火する。
気弁8を介して燃焼室3から排出され、図示しない排気
浄化触媒及びマフラーを介して大気中に放出される。前
記燃料噴射弁2は、図示しない燃料供給系から燃料が圧
送され、コントロールユニット20により制御されて、
その開弁時間により、機関の運転状態に応じた量の燃料
を、それぞれ対応する各気筒に噴射供給する。
ンピュータを内蔵し、入力される各種の検出信号に基づ
いて、燃料噴射パルス幅(燃料噴射量)を演算し、前記
燃料噴射弁2を制御する。
は、エアフローメータ11からの吸入空気量信号Q、ク
ランク角センサ12からのクランク角信号、水温センサ
13からの機関の冷却水温度信号Tw、スタートスイッ
チ14からのON,OFF信号等があり、機関回転速度
Neは、前記クランク角信号より算出される。
の始動時における燃料噴射制御を図3のフローチャート
に示す。図3において、ステップ1(図ではS1と記
す。以下同じ)では、機関の冷却水温度Tw、機関回転
速度Ne、スタートスイッチのON時間を読込む。
ているか否かを判別する。気筒判別は、燃料噴射気筒、
点火気筒を特定するために行うものであり、例えば、ク
ランク角センサ12からの検出信号等によって行われ
る。
噴射気筒が特定できないので、燃料噴射制御を行うこと
なく本ルーチンを終了する。気筒判別が完了している場
合は、ステップ3に進む。
の燃料噴射)か否かを判別する。初回サイクルは、噴射
燃料のほとんどが壁流となってしまうので2サイクル目
以降と比べて要求燃料量が非常に大きいため、初回サイ
クルであるか否かを区別して燃料噴射を行うためであ
る。初回サイクルの場合は、ステップ4に進む。
パルス幅TIST0を冷却水温度Twに基づいて設定す
る。これが、第一の始動時燃料噴射量設定手段に相当す
る。より詳細には、初回噴射パルス幅TIST0は、あ
らかじめ設定された冷却水温度Twによる16格子テー
ブルTBLCST0を補間計算付きで参照した値である
初回水温基本パルスTCST0を大気圧補正したもので
ある。
カウントアップを行い、ステップ6において、前記設定
された初回サイクルの燃料噴射パルス幅TIST0をセ
ットする。
燃料噴射パルス幅(燃料噴射量)TIST0を独立した
設定手段によって設定することにより、燃焼に十分な燃
料を供給することができる。
以外の場合は、ステップ7に進み、第一の燃料噴射パル
ス幅TISTを演算した後、ステップ8に進む。ここ
で、第一の燃料噴射パルス幅TISTは、冷却水温度T
wの基づいて始動時水温基本パルス幅TCSTを演算
し、該始動時水温基本パルス幅TCSTを機関回転速度
Ne、始動開始からの経過時間、大気圧、スロットル開
度に応じて補正したものである。
燃料噴射か否かを判別する。この始動nサイクル目は、
初回噴射時に供給された燃料の一部が壁流として残留
し、その影響が残っているサイクル数に設定されてい
る。これは、壁流の影響の残らないその後のサイクルと
区別して燃料噴射量制御を行うためである。
常、常温時においては始動から4サイクル程度である
が、低温時においてはより長く壁流の影響が残るので、
常温時よりも多いサイクル数となる場合があり、各条件
の下で確認して、設定されている。
イクル目以内であれば、ステップ9に進む。ステップ9
では、燃料噴射サイクル数によって決まる補正係数TC
SCYCを例えば、マップ検索等により設定する。前記
壁流の影響がサイクル毎に異なるため要求燃料量も異な
るからである。例えば、2サイクル目等の早いサイクル
(サイクル数が小さい)ほど初回噴射燃料の壁流が多い
ので、該補正係数を小さく設定する。
求めた第一の燃料噴射パルス幅TISTをステップ9で
設定した補正係数TCSCYCを乗じて補正することに
より補正後の始動時燃料噴射パルス幅(TIST*TC
SCYC)を設定する。
が、第二の始動時燃料噴射量設定手段に相当する。その
後、ステップ5に進んでサイクル数のカウントアップを
行い、ステップ6において、ステップ10で設定した補
正後の始動時燃料噴射パルス幅(TIST*TCSCY
C)をセットする。
サイクル目からnサイクル目までは、初回サイクルとは
異なった方法により、サイクル数によって設定される補
正係数で始動時燃料パルス幅TISTを補正した補正後
の始動時燃料噴射パルス幅(燃料噴射量)を設定するの
で、燃料が過剰となることなく適量の供給ができ、排気
性状の悪化を抑制できる。
射パルス幅のみを冷却水温度に基づいたマップによる検
索とし、2サイクル目以降は、始動時燃料パルス幅(T
IST)をサイクル数に応じて補正して設定すること
で、コントロールユニット20に内蔵されるマイクロコ
ンピュータの記憶容量を最小限に抑えることができる。
超える場合すなわち、(n+1)サイクル目以降の場合
は、ステップ11に進む。ステップ11では、第二の燃
料噴射パルス幅TIを演算する。該第二の燃料噴射パル
ス幅TIは、通常時と同様、吸入空気量Q、機関回転速
度Neに基づいてシリンダ吸入空気量と比例的な基本燃
料噴射パルス幅TPを演算し、該基本燃料噴射パルス幅
TPを冷却水温度Tw等に応じて補正したものである。
一の燃料噴射パルス幅TISTを前記第二の始動時燃料
噴射量設定手段と略同様にして補正する。ここで、(n
+1)サイクル目以降に用いる補正係数は一定値であ
り、直前のnサイクル目の補正係数TCSCYC[n]を
用いる。
係数TCSCYS[n]により補正された第一の燃料噴
射パルス幅(TIST*TCSCYC[n])とステッ
プ11で求めた第二の燃料噴射パルス幅TIとを比較
し、大きい方を燃料噴射パルス幅として選択し、ステッ
プ6でセットする。このステップ11から13までが、
第三の始動時燃料噴射量設定手段に相当する。
なくなった(n+1)サイクル目以降で始動完了までに
おいて、機関の燃焼の安定性を確保するのに十分な燃料
を供給できる。
ンシャル噴射の場合における各気筒の燃料噴射パルス幅
の1例を示す。また、本発明における燃料噴射制御は、
図5に示すように、従来の燃料噴射制御に比べて、始動
初回サイクルの燃料噴射パルス幅(燃料噴射量)を大き
く、2サイクル目以降の燃料噴射パルスを小さく設定し
ているため、始動初回サイクルと2サイクル目との燃料
噴射パルス幅の差が従来に比べて大きくなっている。
の場合の燃料噴射パルス幅を示す図。
と従来の制御での燃料噴射パルス幅との比較を示す図。
示す図。
Claims (5)
- 【請求項1】機関の始動初回サイクルの燃料噴射量を、
機関の温度に基づいて設定する第一の始動時燃料噴射量
設定手段と、 機関の始動2サイクル目以降の燃料噴射量を、機関の温
度に基づいて設定される基本量をサイクル数によって設
定される補正係数により補正して設定する第二の始動時
燃料噴射量設定手段と、 前記各燃料噴射量設定手段により異なる方法で設定され
た量の燃料を機関に噴射する燃料噴射量制御手段と、 を含んで構成されたことを特徴とする内燃機関の燃料噴
射装置。 - 【請求項2】前記第二の始動時燃料噴射量設定手段は、
前記機関の始動初回サイクルにおける噴射燃料の壁流の
影響が残るサイクル数まで、燃料噴射量を設定すること
を特徴とする請求項1に記載の内燃機関の燃料噴射装
置。 - 【請求項3】前記機関の始動初回サイクルにおける噴射
燃料の壁流の影響が残るサイクル数の後、始動完了まで
は、機関の負荷と回転速度に基づいて設定される燃料噴
射量と前記第二の始動時燃料噴射量設定手段によって直
前に設定された燃料噴射量のうち、大きい方を選択する
第三の始動時燃料噴射量設定手段を含んで構成されたこ
とを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の燃料噴射装
置。 - 【請求項4】前記第二の始動時燃料噴射量設定手段にお
いて、サイクル数によって設定される補正係数は、サイ
クル数が小さいほど小さく設定されることを特徴とする
請求項1から請求項3のいずれか1つに記載の内燃機関
の燃料噴射装置。 - 【請求項5】前記第一の始動時燃料噴射量設定手段及び
第二の始動時燃料噴射量設定手段は、前記機関の温度が
低温になるほど燃料噴射量を増量することを特徴とする
請求項1から請求項4のいずれか一つに記載の内燃機関
の燃料噴射装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000165120A JP3850632B2 (ja) | 2000-06-01 | 2000-06-01 | 内燃機関の燃料噴射制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001342874A true JP2001342874A (ja) | 2001-12-14 |
JP3850632B2 JP3850632B2 (ja) | 2006-11-29 |
Family
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3850632B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003232244A (ja) * | 2002-02-08 | 2003-08-22 | Nippon Soken Inc | 内燃機関の燃料噴射制御装置 |
WO2008107775A1 (en) | 2007-03-05 | 2008-09-12 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Start control apparatus and start control method for internal combustion engine |
US7840334B2 (en) | 2006-09-12 | 2010-11-23 | Hitachi, Ltd. | Engine control system |
-
2000
- 2000-06-01 JP JP2000165120A patent/JP3850632B2/ja not_active Expired - Fee Related
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US7840334B2 (en) | 2006-09-12 | 2010-11-23 | Hitachi, Ltd. | Engine control system |
WO2008107775A1 (en) | 2007-03-05 | 2008-09-12 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Start control apparatus and start control method for internal combustion engine |
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---|---|
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