JP2001341360A - 記録装置、記録方法および記憶媒体 - Google Patents

記録装置、記録方法および記憶媒体

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JP2001341360A
JP2001341360A JP2000168088A JP2000168088A JP2001341360A JP 2001341360 A JP2001341360 A JP 2001341360A JP 2000168088 A JP2000168088 A JP 2000168088A JP 2000168088 A JP2000168088 A JP 2000168088A JP 2001341360 A JP2001341360 A JP 2001341360A
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Yoshihiko Aihara
義彦 相原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 より簡単な構成で高解像度で高速な記録を行
う。 【解決手段】 偶数ノズル列2および奇数ノズル列3を
有する記録ヘッド1で記録を行う際に、ホストから転送
された画像データIMGを、偶数ノズル列2で記録する
ラスタデータを第1の画像メモリIMGEに、奇数ノズ
ル列3で記録するラスタデータを第2の画像メモリIM
GOに格納し、各画像メモリからカラム毎にデータを読
み出して、対応するノズル列に転送して記録を行う。2
つのノズル列の間隔に合わせて読み出すカラムを示すポ
インタ位置を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は記録装置、記録方法
および記憶媒体に関し、特に、複数の記録素子列を有す
る記録ヘッドによって記録を行う記録装置、記録方法お
よび記憶媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えばワードプロセッサ、パーソナルコ
ンピュータ、ファクシミリ等に於ける情報出力装置とし
て、所望される文字や画像等の情報を用紙やフィルム等
シート状の記録媒体に記録を行うプリンタがある。
【0003】プリンタの記録方式としては様々な方式が
知られているが、用紙等の記録媒体に非接触記録が可能
である、カラー化が容易である、静粛性に富む、等の理
由でインクジェット方式が近年特に注目されており、ま
たその構成としては、所望される記録情報に応じてイン
クを吐出する記録素子(ノズル)が配列された記録ヘッ
ドをキャリッジに装着し、用紙等の記録媒体の搬送方向
と直交する方向にキャリッジを往復移動させながら、記
録データに従ってノズルを選択的に駆動して文字や画像
を記録するシリアル記録方式が安価で小型化が容易など
の点から一般的に広く用いられている。
【0004】一般的にキャリッジの移動によって記録を
行うことを走査(スキャン)と呼び、キャリッジの移動
方向を主走査方向、記録媒体の搬送方向を副走査方向と
呼んでいる。
【0005】近年、プリンタの高解像度化および高画質
化が望まれており、このようなインクジェットプリンタ
においてもこれを実現するために様々な手法が提案され
ている。
【0006】主走査方向の記録はキャリッジを所定距離
移動させる度に各ノズルを駆動することで行われるた
め、主走査方向の記録解像度は、ノズルの駆動周期(駆
動周波数)とキャリッジの移動速度との関係で決定され
る。例えば600dpiの解像度で記録を行う際には、
キャリッジが約42μm進むごとに、各ノズルからイン
クを吐出させる動作をくりかえす。
【0007】一方、副走査方向の記録解像度は、記録ヘ
ッドのノズルの配列ピッチ(間隔)に依存する。例えば
ノズルの配列ピッチが600dpiであれば、その記録
ヘッドで記録される画像の副走査方向の解像度は、物理
的にそのノズルの配列ピッチに等しくなる。
【0008】ノズルの配列ピッチは記録ヘッドの製造工
程における加工精度に依存するため、単純にノズルの配
列ピッチを狭くして副走査方向の解像度を上げるのはそ
れほど容易ではない。
【0009】そのため副走査方向の解像度を上げる方法
として、記録ヘッドのノズルを配列ピッチの半分だけず
らした2つの列で構成する方法が提案されている。
【0010】この方法によれば、各ノズル列のピッチを
所望する記録解像度の半分に相当するピッチとすること
ができるため、記録ヘッドの加工精度を上げることなく
副走査方向の記録解像度を2倍にできるという利点があ
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような2列のノズル構成を採用した場合、2つのノズル
列間に間隔が生じるため、記録ヘッドの全てのノズルが
同一線上に1列に並んでいる場合と比較すると、記録デ
ータの処理が複雑になるという欠点がある。
【0012】すなわち、記録ヘッドの全てのノズルが同
一線上に1列に並んでいる場合には、記録ヘッドに供給
する記録データとして同一カラム内のデータを供給すれ
ばよいが、記録ヘッドのノズルが2列に分かれている場
合には、記録ヘッドに供給する記録データとして2カラ
ム分必要となると共に、一方の列で記録するデータは1
ラスタ毎となるので不要な記録データをマスクする必要
が生じる。
【0013】ここで、カラムとは記録データの縦方向の
列のことをいい、ラスタとは記録データの横方向の行の
ことをいう。従って、各画素(ピクセル)の位置はカラ
ムとラスタとで指定される。
【0014】記録ヘッドのノズルが2列に分かれている
記録ヘッドを用いた場合のデータ処理について、従来の
インクジェットプリンタにおける記録データの処理の概
容を示す図5を参照して説明する。
【0015】図5において1は記録ヘッドであり、偶数
ノズル列2と奇数ノズル列3との2列のノズルから構成
されている。説明を簡単とするため、ここでは全ノズル
数を16としており、偶数ノズル列2はノズル番号0、
2、4、6、8、10、12、14のノズル、奇数ノズ
ル列3はノズル番号1、3、5、7、9、11、13、
15のノズルを含んでいる。
【0016】また2つのノズル列の間隔は3ドット、す
なわちノズル列間に2画素分のドットが入るような物理
的な構成がとられている。夫々のノズルはノズル番号に
対応したラスタを記録するように配置されており、各ノ
ズル列においては1つおきとなるように配置されてい
る。
【0017】記録動作の際には、記録ヘッド1は図中S
CANで示される矢印方向に移動し、偶数ノズル列2が
先行し、奇数ノズル列3が後続する形で主走査が行われ
る。なお、図では記録ヘッド1のノズル配置が視認でき
るように示しているが、実際にはノズルの吐出口は記録
媒体4に対向する面に設けられている。
【0018】図中IMGは記録すべき画像データであ
り、ホストから送信される画像データを示している。I
MGMは送信された画像データを格納する画像メモリで
あり、ホストからラスタ毎に送られたデータを転送順ど
おりに格納される。
【0019】4は記録媒体を示し、既に記録ヘッド1で
主走査された部分には、記録データに応じてインクが付
着された画像が記録されている。また、5は偶数ラスタ
と奇数ラスタのデータを分割するデータ分割手段、6は
奇数ノズル列3用の記録データを一時的に保持しておく
ためのデータ保持用のバッファメモリである。
【0020】以下、このような構成のインクジェットプ
リンタで行われる記録データの処理について、順を追っ
て説明する。
【0021】ホストから送信される画像データIMG
は、A0、B0、C0、D1、・・・・、のいわゆるラスタ
順に送られてくる。すなわち、A0、B0、C0〜L0
のラスタ0のデータが送られた後、A1、B1、C1〜
L1のラスタ1のデータが送られ、以降ラスタ2〜ラス
タ15まで順番に送られる。
【0022】送信された画像データは、画像メモリIM
GMに送信された順番に格納される。画像メモリIMG
Mは、読み出す際にはカラム毎に読み出せるように構成
されており、データ分割手段5によりカラム毎にデータ
を読み出すことによりラスタカラム変換、いわゆるHV
変換が行われる。
【0023】データ分割手段5によって読み出された1
カラムのデータの内、偶数ラスタのデータは偶数ノズル
列2に転送されて記録される。一方、データ分割手段5
によって読み出された1カラムのデータの内、奇数ラス
タのデータは一旦バッファメモリ6に保持され、記録ヘ
ッド1がSCAN方向に3画素分移動したときに奇数ノ
ズル列3に転送されて記録される。
【0024】具体例を挙げて説明すると、先行する偶数
ノズル列2が、画像メモリIMGMのカラム”G”の画
像データを記録するとき、カラム”G”の記録データを
すべて読み出す。読み出されたカラム”G”のデータ
は、データ分割手段5により分割され、偶数ラスタデー
タは偶数ノズル列2に転送されて記録される。
【0025】一方、データ分割手段5により分割された
奇数ラスタデータは、奇数ノズル列3にはすぐには転送
されない。これは、偶数ノズル列2と奇数ノズル列3と
が、物理的な間隔を持って配列されており、同時に記録
を行うことができないためである。
【0026】このため、奇数ラスタデータは一旦、バッ
ファメモリ6に保持され、記録ヘッド1がSCAN方向
に3画素分移動し、偶数ノズル列2がカラム”J”の画
像データを記録する位置まで移動した時に、奇数ノズル
列3に転送されて記録される。
【0027】このとき、偶数ノズル列2は、カラム”
J”の画像データを記録する位置まで移動する間も、カ
ラムHおよびカラムIの画像データを記録しており、こ
の2つのカラムの奇数ラスタデータもバッファメモリ6
に保持する必要がある。従って、バッファメモリ6に
は、2つのノズル列の間隔に相当する3画素×ノズル数
(8)のデータを保持し、FIFOで8個のデータずつ
順次出力する8ビット×3のシフトレジスタとして働
く。
【0028】以上のような処理を行うことによって、は
じめて2つのノズル列を持った記録ヘッドの駆動が可能
となる。
【0029】ここでは画像データ格納用のメモリIMG
Mとバッファメモリ6とを別デバイスとしたが、これ
は、バッファメモリ6をを設けずに、画像データ格納用
のメモリだけとした場合には、データバスの競合が発生
するためである。
【0030】すなわち、両者を同じメモリとした場合、
(1)偶数ノズル列が記録するデータの読み出し、
(2)奇数ノズル列が記録する保留データの読み出し、
(3)奇数ノズル列用の保留データの書き込み、という
3つの動作を短時間に行う必要が生じ、データバスの競
合が発生する。この結果データの処理時間が長くなり記
録速度が低下する。以上のような理由で通常は、画像デ
ータ格納用のメモリとバッファメモリとを別デバイスと
して備えている。
【0031】更に、上記で説明したような構成の記録ヘ
ッドを用いる場合、偶数ノズル列と奇数ノズル列との間
隔に製造工程においてバラツキが生じ、この間隔のバラ
ツキを容易に調整する方法がないという別の問題があ
る。
【0032】例えば、偶数ノズル列と奇数ノズル列との
間隔が設計上では3ドットである場合でも、製造上のバ
ラツキで2ドットになる場合や4ドットになる場合が考
えられる。
【0033】この場合、本来はプリンタに実装されてい
る記録ヘッドの実際の間隔にあわせて、プリンタ本体側
で調整可能なように設計されていることが好ましいが、
これを実現するためには構成や制御が複雑となるため現
実には行われていない。
【0034】すなわち前述した図5の例では、データ処
理手段5において設計上の中心値である3ドットに固定
されている。
【0035】以上説明したように、複数のノズル列を有
する記録ヘッドを用いる場合、以下のような問題が生じ
る。 (1)ノズル列間に間隔が生じるため、記録データの処
理が複雑となり、処理を高速化できない。 (2)ノズル間隔に合わせてデータを保持するためのメ
モリが必要となり、コストが上昇する。 (3)ノズル列の間隔に製造工程でバラツキが生じた場
合に、容易に調整することができない。
【0036】本発明は以上のような状況に鑑みてなされ
たものであり、より簡単な構成で高解像度で高速な記録
を行うことを可能とする記録装置、記録方法および記録
媒体を提供することを目的とする。
【0037】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の第1の記録装置は、走査方向に間隔を置いて
配置された複数の記録素子列を有する記録ヘッドによっ
て記録を行う記録装置であって、各記録素子列に対応し
て設けられた複数の画像メモリと、外部から送信された
画像の記録データを、所定量毎にそれらの記録に使用さ
れる記録素子列に対応した画像メモリに格納する格納制
御手段と、各画像メモリに格納された記録データを、対
応する記録素子列に転送する転送手段と、転送された記
録データに従って各記録素子列を駆動する駆動手段とを
備えている。
【0038】上記目的を達成する本発明の第2の記録装
置は、走査方向に間隔を置いて配置された複数の記録素
子列を有する記録ヘッドを搭載したキャリッジを、前記
記録素子列の配列方向と略直交する方向に記録媒体上で
走査させて記録を行う記録装置であって、各記録素子列
に対応して設けられた複数の画像メモリと、ラスタ形式
で外部から送信された画像の記録データを、ラスタ毎に
そのラスタの記録に使用される記録素子列に対応した画
像メモリに格納する格納制御手段と、各画像メモリに格
納された記録データを、対応する記録素子列に転送する
転送手段と、転送された記録データに従って各記録素子
列を駆動する駆動手段とを備えている。
【0039】また、上記目的を達成する本発明の第1の
記録方法は、走査方向に間隔を置いて配置された複数の
記録素子列を有する記録ヘッドと、各記録素子列に対応
して設けられた複数の画像メモリとを備える記録装置の
記録方法であって、外部から送信された画像の記録デー
タを、所定量毎にそれらの記録に使用される記録素子列
に対応した画像メモリに格納する格納制御工程と、各画
像メモリに格納された記録データを、対応する記録素子
列に転送する転送工程と、転送された記録データに従っ
て各記録素子列を駆動する駆動工程とを備えている。
【0040】上記目的を達成する本発明の第2の記録方
法は、走査方向に間隔を置いて配置された複数の記録素
子列を有する記録ヘッドと、各記録素子列に対応して設
けられた複数の画像メモリとを備え、前記記録ヘッドを
搭載したキャリッジを、前記記録素子列の配列方向と略
直交する方向に記録媒体上で走査させて記録を行う記録
装置の記録方法であって、ラスタ形式で外部から送信さ
れた画像の記録データを、ラスタ毎にそのラスタの記録
に使用される記録素子列に対応した画像メモリに格納す
る格納制御工程と、各画像メモリに格納された記録デー
タを、対応する記録素子列に転送する転送工程と、転送
された記録データに従って各記録素子列を駆動する駆動
工程とを備えている。
【0041】上記目的は、前記第1および第2の記録方
法を実現するプログラムを格納する記憶媒体によっても
達成される。
【0042】すなわち本発明では、走査方向に間隔を置
いて配置された複数の記録素子列を有する記録ヘッド
と、各記録素子列に対応して設けられた複数の画像メモ
リとを備える記録装置において、外部から送信された画
像の記録データを、所定量毎にそれらの記録に使用され
る記録素子列に対応した画像メモリに格納し、各画像メ
モリに格納された記録データを、対応する記録素子列に
転送し、転送された記録データに従って各記録素子列を
駆動する。
【0043】これによれば、各記録素子列に対応した画
像メモリを備えることにより、各記録素子列に含まれる
記録素子を駆動するために扱うデータ量が削減され、記
録速度を向上させることができる。
【0044】また、2つの記録素子列間の間隔によって
生じる時間差を吸収するために、従来必要であったデー
タ保持用のバッファメモリが不要となり構成が簡略化さ
れてコストを低減することができる。更に、記録素子列
間の物理的間隔が製造工程においてばらついた場合に
も、容易に対応できる。
【0045】
【発明の実施の形態】以下添付図面を参照して本発明の
好適な実施形態について詳細に説明する。
【0046】本明細書において、「記録」(「プリン
ト」という場合もある)とは、文字、図形等有意の情報
を形成する場合のみならず、有意無意を問わず、また人
間が視覚で知覚し得るように顕在化したものであるか否
かを問わず、広く記録媒体上に画像、模様、パターン等
を形成する、または媒体の加工を行う場合も表すものと
する。
【0047】また、「記録媒体」とは、一般的な記録装
置で用いられる紙のみならず、広く、布、プラスチック
・フィルム、金属板、ガラス、セラミックス、木材、皮
革等、インクを受容可能なものも表すものとする。
【0048】さらに、「インク」(「液体」と言う場合
もある)とは、上記「記録(プリント)」の定義と同様
広く解釈されるべきもので、記録媒体上に付与されるこ
とによって、画像、模様、パターン等の形成または記録
媒体の加工、或いはインクの処理(例えば記録媒体に付
与されるインク中の色剤の凝固または不溶化)に供され
得る液体を表すものとする。
【0049】始めに、本発明を適用するインクジェット
プリンタの全体構成について説明する。
【0050】<装置本体の概略説明>図6は、本発明の
代表的な実施の形態であるインクジェットプリンタIJ
RAの構成の概要を示す外観斜視図である。図6におい
て、駆動モータ5013の正逆回転に連動して駆動力伝
達ギア5009〜5011を介して回転するリードスク
リュー5005の螺旋溝5004に対して係合するキャ
リッジHCはピン(不図示)を有し、ガイドレール50
03に支持されて矢印a,b方向を往復移動する。キャ
リッジHCには、記録ヘッド1とインクタンクITとを
内蔵した一体型インクジェットカートリッジIJCが搭
載されている。
【0051】5002は紙押え板であり、キャリッジH
Cの移動方向に亙って記録用紙Pをプラテン5000に
対して押圧する。5007,5008はフォトカプラ
で、キャリッジのレバー5006のこの域での存在を確
認して、モータ5013の回転方向切り換え等を行うた
めのホームポジション検知器である。
【0052】5016は記録ヘッド1の前面をキャップ
するキャップ部材5022を支持する部材で、5015
はこのキャップ内を吸引する吸引器で、キャップ内開口
5023を介して記録ヘッドの吸引回復を行う。501
7はクリーニングブレードで、5019はこのブレード
を前後方向に移動可能にする部材であり、本体支持板5
018にこれらが支持されている。ブレードは、この形
態でなく周知のクリーニングブレードが本例に適用でき
ることは言うまでもない。
【0053】又、5021は、吸引回復の吸引を開始す
るためのレバーで、キャリッジと係合するカム5020
の移動に伴って移動し、駆動モータからの駆動力がクラ
ッチ切り換え等の公知の伝達機構で移動制御される。
【0054】これらのキャッピング、クリーニング、吸
引回復は、キャリッジがホームポジション側の領域に来
た時にリードスクリュー5005の作用によってそれら
の対応位置で所望の処理が行えるように構成されている
が、周知のタイミングで所望の動作を行うようにすれ
ば、本例にはいずれも適用できる。
【0055】<制御構成の説明>次に、上述したプリン
タの記録制御を実行するための制御構成について説明す
る。
【0056】図7はインクジェットプリンタIJRAの
制御回路の構成を示すブロック図である。制御回路を示
す同図において、1700は記録信号を入力するインタ
ーフェース、1701はMPU、1702はMPU17
01が実行する制御プログラムを格納するROM、17
03は各種データ(上記記録信号やヘッドに供給される
記録データ等)を保存しておくDRAMである。170
4は記録ヘッド1に対する記録データの供給制御を行う
ゲートアレイ(G.A.)であり、インターフェース1
700、MPU1701、RAM1703間のデータ転
送制御も行う。1710は記録ヘッド1を搬送するため
のキャリアモータ、1709は記録紙搬送のための搬送
モータである。1705は記録ヘッドを駆動するヘッド
ドライバ、1706,1707はそれぞれ搬送モータ1
709、キャリアモータ1710を駆動するためのモー
タドライバである。
【0057】上記制御構成の動作を説明すると、インタ
ーフェース1700に記録信号が入るとゲートアレイ1
704とMPU1701との間で記録信号がプリント用
の記録データに変換される。そして、モータドライバ1
706、1707が駆動されると共に、ヘッドドライバ
1705に送られた記録データに従って記録ヘッドが駆
動され、記録が行われる。
【0058】ここでは、MPU1701が実行する制御
プログラムをROM1702に格納するものとしたが、
EEPROM等の消去/書き込みが可能な記憶媒体を更
に追加して、インクジェットプリンタIJRAと接続さ
れたホストコンピュータから制御プログラムを変更でき
るように構成することもできる。
【0059】<インクカートリッジの説明>なお、上述
のように、インクタンクITと記録ヘッド1とは一体的
に形成されて交換可能なインクカートリッジIJCを構
成しても良いが、これらインクタンクITと記録ヘッド
1とを分離可能に構成して、インクがなくなったときに
インクタンクITだけを交換できるようにしても良い。
【0060】図8は、インクタンクとヘッドとが分離可
能なインクカートリッジIJCの構成を示す外観斜視図
である。インクカートリッジIJCは、図8に示すよう
に、境界線Kの位置でインクタンクITと記録ヘッド1
とが分離可能である。インクカートリッジIJCにはこ
れがキャリッジHCに搭載されたときには、キャリッジ
HC側から供給される電気信号を受け取るための電極
(不図示)が設けられており、この電気信号によって、
前述のように記録ヘッド1が駆動されてインクが吐出さ
れる。
【0061】なお、図8において、2は偶数ノズル列、
3は奇数ノズル列である。また、インクタンクITには
インクを保持するために繊維質状もしくは多孔質状のイ
ンク吸収体が設けられている。
【0062】以下、上述のインクジェットプリンタに適
用する本発明のいくつかの実施形態について説明する。
【0063】[第1の実施形態]図1は本発明の第1の
実施形態によるインクジェットプリンタの記録データ処
理の概容を示す図である。
【0064】図1において1は記録ヘッドであり、偶数
ノズル列2と奇数ノズル列3との2列のノズルから構成
されている。説明を簡単とするため、ここでは全ノズル
数を16としており、偶数ノズル列2はノズル番号0、
2、4、6、8、10、12、14のノズル、奇数ノズ
ル列3はノズル番号1、3、5、7、9、11、13、
15のノズルを含んでいる。
【0065】また2つのノズル列の間隔は3ドット、す
なわちノズル列間に2画素分のドットが入るような物理
的な構成がとられている。夫々のノズルはノズル番号に
対応したラスタを記録するように配置されており、各ノ
ズル列においては1つおきとなるように配置されてい
る。
【0066】記録動作の際には、記録ヘッド1は図中S
CANで示される矢印方向に移動し、偶数ノズル列2が
先行し、奇数ノズル列3が後続する形で主走査が行われ
る。なお、図では記録ヘッド1のノズル配置が視認でき
るように示しているが、実際にはノズルの吐出口は記録
媒体4に対向する面に設けられている。
【0067】図中IMGは記録すべき画像データであ
り、ホストから送信される画像データを示している。I
MGMEは送信された画像データの内、偶数ラスタのデ
ータを格納する第1の画像メモリであり、IMGMOは
送信された画像データの内、奇数ラスタのデータを格納
する第2の画像メモリである。このように本実施形態
は、記録ヘッドのノズル列に対応した2つの画像メモリ
を有している。
【0068】4は記録媒体を示し、既に記録ヘッド1で
主走査された部分には、記録データに応じてインクが付
着された画像が記録されている。
【0069】以下、このような構成のインクジェットプ
リンタで行われる記録データの処理について、順を追っ
て説明する。
【0070】ホストから送信される画像データIMG
は、A0、B0、C0、D1、・・・・、のいわゆるラスタ
順に送られてくる。すなわち、A0、B0、C0〜L0
のラスタ0のデータが送られた後、A1、B1、C1〜
L1のラスタ1のデータが送られ、以降ラスタ2〜ラス
タ15まで順番に送られる。
【0071】ホストからラスタ順に連続的に送信された
データは、IMGEおよびIMGOの2つの画像メモリ
に1ラスタ毎に交互に格納される。すなわち、ラスタ0
のデータはIMGE、ラスタ1のデータはIMGO、ラ
スタ2のデータはIMGE、ラスタ3のデータはIMG
Oのように格納される。
【0072】2つの画像メモリIMGEおよびIMGO
は、読み出す際にはカラム毎に読み出せるように構成さ
れており、ラスタ毎に格納されたデータをカラム毎に読
み出すことによりラスタカラム変換、いわゆるHV変換
が行われる。
【0073】そして、第1の画像メモリIMGEに格納
された偶数ラスタのデータは、偶数ノズル列2に転送さ
れて記録される。一方、第2の画像メモリIMGOに格
納された奇数ラスタのデータは、奇数ノズル列3に転送
されて記録される。
【0074】この場合、各画像メモリの読みだし位置を
示すポインタの指し示すカラムをずらすことにより、2
つのノズル列の間隔を考慮した記録が行われる。
【0075】具体例を挙げて説明すると、先行する偶数
ノズル列2が、第1の画像メモリIMGEのカラム”
G”の画像データを記録する場合、後続する奇数ノズル
列3は、第2の画像メモリIMGOのカラム”D”の画
像データを記録する。このように第1の画像メモリから
読み出すカラム”G”と、第2の画像メモリから読み出
すカラム”D”とは、偶数ノズル列2と奇数ノズル列3
との物理的な間隔である3ドットの差を反映している。
【0076】このように本実施形態では2つの画像メモ
リの読みだし位置をポインタで管理することができるの
で、2つのノズル列の間隔が製造工程においてずれた場
合にも容易に対応できる。
【0077】例えば、偶数ノズル列2と奇数ノズル列3
との物理的な間隔が2ドットである場合には、先行する
偶数ノズル列2が第1の画像メモリIMGEのカラム”
G”の画像データを記録するときに、後続する奇数ノズ
ル列3が第2の画像メモリIMGOのカラム”E”の画
像データを記録するように設定すればよい。
【0078】また、偶数ノズル列2と奇数ノズル列3と
の物理的な間隔が4ドットである場合には、先行する偶
数ノズル列2が第1の画像メモリIMGEのカラム”
G”の画像データを記録するときに、後続する奇数ノズ
ル列3が第2の画像メモリIMGOのカラム”C”の画
像データを記録するように設定すればよい。
【0079】ここで説明した画像データの処理は、一般
的にはプリンタ本体に搭載されたゲートアレイ(図6の
1704)などの画像処理専用のデバイスによって制御
される。
【0080】以上説明したように、本実施形態のデータ
処理では、記録すべき画像データをラスタデータとして
受信すると、偶数ノズル列と奇数ノズル列との2つのノ
ズル列に対応して奇数ラスタと偶数ラスタとに分けてそ
れぞれ独立して処理することができ、偶数ノズル列と奇
数ノズル列との物理的間隔が製造工程においてばらつい
た場合にも、容易に対応できる。
【0081】更に、本実施形態のデータ処理では後続す
るノズル列のデータを保持する必要がないため、従来必
要であった保持データの書き込みおよび読み出し動作が
不要となる。従ってデータ保持用のバッファメモリも不
要となり構成が簡略化される。
【0082】また、画像メモリに対しては、(1)偶数
ノズル列の記録データの読み出し、および(2)奇数ノ
ズル列の記録データの読み出しという2つの動作のみを
行うだけでよく、各動作で扱うデータ量は、従来の読み
出し動作の半分で済むため、1つのカラムを記録するの
に必要な処理で扱うデータ量が実質的に従来の半分以下
となる。従って、1カラムを記録するための単位時間を
短縮することが可能となり、記録速度を向上させること
ができる。
【0083】[第2の実施形態]上記第1の実施形態
は、記録ヘッドが2つのノズル列を有する構成であった
が、記録ヘッドを構成するノズル列の数が2以上であれ
ば本発明は適用できる。第2の実施形態は記録ヘッドの
ノズル数が2より多い場合の具体例を示すものである。
【0084】図2は本発明の第2の実施形態によるイン
クジェットプリンタの記録データ処理の概容を示す図で
ある。
【0085】図2において1は記録ヘッドであり、N
0、N1、N2およびN3の4つのノズル列から構成さ
れている。説明を簡単とするため、ここでは全ノズル数
を16としており、ノズル列N0はノズル番号0、4、
8、12、のノズル、ノズル列N1はノズル番号1、
5、9、13のノズル、ノズル列N2はノズル番号2、
6、10、14のノズル、ノズル列N3はノズル番号
3、7、11、15のノズルを含んでいる。
【0086】また4つのノズル列間の間隔はそれぞれ3
ドット、すなわち各ノズル列間に2画素分のドットが入
るような物理的な構成がとられている。夫々のノズルは
ノズル番号に対応したラスタを記録するように配置され
ており、各ノズル列においては3つおきとなるように配
置されている。
【0087】記録動作の際には、記録ヘッド1は図中S
CANで示される矢印方向に移動し、ノズル列N0が先
行し、ノズル列N1、N2、N3の順に後続する形で主
走査が行われる。なお、図では記録ヘッド1のノズル配
置が視認できるように示しているが、実際にはノズルの
吐出口は記録媒体4に対向する面に設けられている。
【0088】図中IMGは記録すべき画像データであ
り、ホストから送信される画像データを示している。I
MGM0は送信された画像データの内、ノズル列N0で
記録するラスタのデータを格納する第1の画像メモリで
あり、IMGM1は送信された画像データの内、ノズル
列N1で記録するラスタのデータを格納する第2の画像
メモリであり、IMGM2は送信された画像データの
内、ノズル列N2で記録するラスタのデータを格納する
第3の画像メモリであり、IMGM3は送信された画像
データの内、ノズル列N3で記録するラスタのデータを
格納する第4の画像メモリである。このように本実施形
態は、記録ヘッドのノズル列に対応した4つの画像メモ
リを有している。
【0089】4は記録媒体を示し、既に記録ヘッド1で
主走査された部分には、記録データに応じてインクが付
着された画像が記録されている。
【0090】以下、このような構成のインクジェットプ
リンタで行われる記録データの処理について、順を追っ
て説明する。
【0091】ホストから送信される画像データIMG
は、A0、B0、C0、D1、・・・・、のいわゆるラスタ
順に送られてくる。すなわち、A0、B0、C0〜L0
のラスタ0のデータが送られた後、A1、B1、C1〜
L1のラスタ1のデータが送られ、以降ラスタ2〜ラス
タ15まで順番に送られる。
【0092】ホストからラスタ順に連続的に送信された
データは、IMGM0〜3の4つの各画像メモリに4ラ
スタ毎に格納される。すなわち、ラスタ0のデータはI
MGM0、ラスタ1のデータはIMGM1、ラスタ2の
データはIMGM2、ラスタ3のデータはIMGM3の
ように格納される。
【0093】4つの画像メモリIMGM0〜3は、読み
出す際にはカラム毎に読み出せるように構成されてお
り、ラスタ毎に格納されたデータをカラム毎に読み出す
ことによりラスタカラム変換、いわゆるHV変換が行わ
れる。
【0094】そして、第1の画像メモリIMGM0に格
納されたラスタのデータは、ノズル列N0に転送されて
記録される。同様に、第2の画像メモリIMGM1に格
納されたラスタのデータがノズル列N1、第3の画像メ
モリIMGM2に格納されたラスタのデータがノズル列
N2、第4の画像メモリIMGM3に格納されたラスタ
のデータがノズル列N3にそれぞれ転送されて記録され
る。
【0095】この場合、各画像メモリの読みだし位置を
示すポインタの指し示すカラムをずらすことにより、各
ノズル列の間隔を考慮した記録が行われる。
【0096】具体例を挙げて説明すると、先行するノズ
ル列N0が、第1の画像メモリIMGM0のカラム”
K”の画像データを記録する場合、ノズル列N1は、第
2の画像メモリIMGM1のカラム”H”の画像データ
を記録し、ノズル列N2は、第3の画像メモリIMGM
2のカラム”E”の画像データを記録し、ノズル列N3
は、第4の画像メモリIMGM3のカラム”B”の画像
データを記録する。このように各画像メモリから読み出
すカラムは、ノズル列間の物理的な間隔である3ドット
の差を反映している。
【0097】このように本実施形態では4つの画像メモ
リの読みだし位置をポインタで管理することができるの
で、4つのノズル列の間隔が製造工程においてずれた場
合にも容易に対応できる。
【0098】ここで説明した画像データの処理は、一般
的にはプリンタ本体に搭載されたゲートアレイ(図6の
1704)などの画像処理専用のデバイスによって制御
される。
【0099】以上説明したように、本実施形態のデータ
処理では、記録すべき画像データをラスタデータとして
受信すると、4つのノズル列に対応して4つのラスタに
分けてそれぞれ独立して処理することができ、ノズル列
間の物理的間隔が製造工程においてばらついた場合に
も、容易に対応できる。
【0100】更に、本実施形態のデータ処理では後続す
るノズル列のデータを保持する必要がないため、従来必
要であった保持データの書き込みおよび読み出し動作が
不要となる。従ってデータ保持用のバッファメモリも不
要となり構成が簡略化される。
【0101】また、各画像メモリに対するアクセスは、
対応するノズル列の記録データの読み出し動作のみでよ
く、1つのカラムを記録するのに必要な処理で扱うデー
タ量が実質的に従来の半分以下となる。従って、1カラ
ムを記録するための単位時間を短縮することが可能とな
り、記録速度を向上させることができる。
【0102】[第3の実施形態]以上説明した2つの実
施形態は、記録ヘッドのノズル列の数に対応した数の画
像メモリを備え、それぞれ独立して処理するものである
が、第3の実施形態は画像メモリに複数ビットのバス幅
を持ったメモリを使用し、メモリアクセスの効率を考慮
したものである。
【0103】図3は本発明の第3の実施形態によるイン
クジェットプリンタの記録データ処理の概容を示す図で
ある。
【0104】図3において1は記録ヘッドであり、偶数
ノズル列2と奇数ノズル列3との2列のノズルから構成
されている。説明を簡単とするため、ここでは全ノズル
数を16としており、偶数ノズル列2はノズル番号0、
2、4、6、8、10、12、14のノズル、奇数ノズ
ル列3はノズル番号1、3、5、7、9、11、13、
15のノズルを含んでいる。
【0105】また2つのノズル列の間隔は3ドット、す
なわちノズル列間に2画素分のドットが入るような物理
的な構成がとられている。夫々のノズルはノズル番号に
対応したラスタを記録するように配置されており、各ノ
ズル列においては1つおきとなるように配置されてい
る。
【0106】記録動作の際には、記録ヘッド1は図中S
CANで示される矢印方向に移動し、偶数ノズル列2が
先行し、奇数ノズル列3が後続する形で主走査が行われ
る。なお、図では記録ヘッド1のノズル配置が視認でき
るように示しているが、実際にはノズルの吐出口は記録
媒体4に対向する面に設けられている。
【0107】図中IMGは記録すべき画像データであ
り、ホストから送信される画像データを示している。I
MGMEは偶数ラスタの画像データを格納し、偶数列ノ
ズル2へデータを転送する第1の画像メモリであり、I
MGMOは奇数ラスタの画像データを格納し、奇数ノズ
ル列3にデータを転送する第2の画像メモリである。
【0108】IMGMEBは送信された画像データの
内、偶数ラスタのデータを第1の画像メモリに格納した
状態を示し、IMGMOBは送信された画像データの
内、奇数ラスタのデータを第2の画像メモリに格納した
状態を示している。また、IMGMEAは第1の画像メ
モリに格納された偶数ラスタのデータをカラム形式に変
換した状態を示し、IMGMOAは第2の画像メモリに
格納された奇数ラスタのデータをカラム形式に変換した
状態を示している。
【0109】このように本実施形態では、記録ヘッドの
ノズル列に対応した2つの画像メモリを有しており、各
メモリ内でラスタデータをカラムデータに変換する処理
を行う。また、各画像メモリはバス幅が4ビットであ
り、4ビット単位でアクセス可能である。
【0110】4は記録媒体を示し、既に記録ヘッド1で
主走査された部分には、記録データに応じてインクが付
着された画像が記録されている。
【0111】以下、このような構成のインクジェットプ
リンタで行われる記録データの処理について、順を追っ
て説明する。
【0112】ホストから送信される画像データIMG
は、A0、B0、C0、D1、・・・・、のいわゆるラスタ
順に送られてくる。すなわち、A0、B0、C0〜L0
のラスタ0のデータが送られた後、A1、B1、C1〜
L1のラスタ1のデータが送られ、以降ラスタ2〜ラス
タ15まで順番に送られる。
【0113】ホストからラスタ順に連続的に送信された
データは、2つの画像メモリに1ラスタ毎に交互に格納
される。すなわち、ラスタ0のデータはIMGE、ラス
タ1のデータはIMGO、ラスタ2のデータはIMG
E、ラスタ3のデータはIMGOのように格納されIM
GEBおよびIMGOBに示したような状態となる。
【0114】2つの画像メモリIMGEおよびIMGO
Bは、4ビットのバス幅を持っており、図中横方向に並
んだ4つのデータ、画像メモリIMGEを例にとるとA
0、B0、C0、D0等の4ビットのデータを同一アド
レスで同時にアクセスできる。
【0115】同様に、E0、F0、G0、H0の4ビッ
トのデータを同一アドレスでアクセスでき、I0、J
0、K0、L0の4ビットのデータも同一アドレスでア
クセスできる。従って、1ラスタの12個のデータを4
ビット単位で3つのアドレスで処理できる。
【0116】画像メモリをこのように4ビットバスのメ
モリとすると、ラスタデータを受信(格納)する場合に
は便利であるが、記録ヘッドに転送する場合には同一ア
ドレス内に冗長な(不要な)データが含まれているの
で、4ビット単位でアクセスできるメリットが生かされ
ない。
【0117】このため、本実施形態では、1つのアドレ
スで同時にアクセス可能な4ビットに同一カラムのデー
タだけが格納されるように、画像メモリ内部でデータ変
換処理を行う。このように、本実施形態ではラスタデー
タをカラムデータに変換するラスタカラム変換、いわゆ
るHV変換を画像メモリ内部で行う。
【0118】具体的な変換処理は、4×4のブロック毎
に行われる。IMGEBの左上のブロックを例にとる
と、A2のビットとB0のビット、A4のビットとC0
のビット、A6のビットとD0のビット、B4のビット
とC2のビット、A6のビットとD2のビット、C6の
ビットとD4のビット、のように4×4のブロックの左
上から左下への対角線に対称な位置にある2つのデータ
をそれぞれ交換する。
【0119】同様な変換処理を、4×4の各ブロックに
対して行う。IMGEAはIMGEBの全てのブロック
に対して変換処理を行った結果を示している。IMGO
Bについても同様な変換処理を行い、4×4のブロック
ごとに変換処理を行う。IMGOAはIMGOBの全て
のブロックに対して変換処理を行った結果を示してい
る。
【0120】以上のようにしてラスタデータをカラムデ
ータに変換した結果、元の画像IMGの1つのカラムに
含まれる16個のデータは、IMGEAの2つのアドレ
スでアクセス可能な8つの位置と、IMGOAの2つの
アドレスでアクセス可能な8つの位置とに格納されてい
ることとなる。
【0121】従って、IMGEAの2つのアドレスでア
クセス可能な8つのデータを偶数ノズル列2に転送して
記録を行い、IMGOAの2つのアドレスでアクセス可
能な8つのデータを奇数ノズル列3に転送して記録を行
うことで1カラムの画像データが記録される。
【0122】この場合、各画像メモリの読みだし位置を
示すポインタの指し示すカラムをずらすことにより、2
つのノズル列の間隔を考慮した記録が行われる。
【0123】具体例を挙げて説明すると、先行する偶数
ノズル列2が、第1の画像メモリIMGEにおけるカラ
ム”G”の画像データを記録するとき、後続する奇数ノ
ズル列3は、第2の画像メモリIMGOにおけるカラ
ム”D”の画像データを記録する。カラム”G”とカラ
ム”D”とは偶数ノズル列2と奇数ノズル列3との物理
的な間隔である3ドットを反映している。
【0124】このとき、2つの画像メモリでは既にラス
タデータからカラムデータへの変換処理が行われてお
り、各画像メモリの内容はIMGEAおよびIMGOA
のようになっている。従って、偶数ノズル列2には、第
1の画像メモリIMGEにおけるカラム”G”の画像デ
ータとして、IMGEAのE4、F4、G4、H4およ
びE12、F12、G12、H12のデータを転送し、
奇数ノズル列3には、第2の画像メモリIMGOにおけ
るカラム”D”の画像データとして、IMGOAのA
7、B7、C7、D7およびA15、B15、C15、
D15のデータを転送する。
【0125】第1の画像メモリにおいて、E4、F4、
G4、H4の4ビットは同一のアドレスに存在し、E1
2、F12、G12、H12の4ビットも同一のアドレ
スに存在するため、2つのアドレスアクセスのみでデー
タ読み出し処理が完了する。同様に、第2の画像メモリ
において、A7、B7、C7、D7の4ビットは同一の
アドレスに存在し、A15、B15、C15、D15の
4ビットも同一のアドレスに存在するため、2つのアド
レスアクセスのみで読み出し処理が完了する。
【0126】なお、本実施形態では2つの画像メモリの
読みだし位置をポインタで管理することができるので、
2つのノズル列の間隔が製造工程においてずれた場合に
も容易に対応できる。
【0127】例えば、偶数ノズル列2と奇数ノズル列3
との物理的な間隔が2ドットである場合には、先行する
偶数ノズル列2が第1の画像メモリIMGEのカラム”
G”の画像データを記録するときに、後続する奇数ノズ
ル列3が第2の画像メモリIMGOのカラム”E”の画
像データを記録するように設定すればよい。
【0128】また、偶数ノズル列2と奇数ノズル列3と
の物理的な間隔が4ドットである場合には、先行する偶
数ノズル列2が第1の画像メモリIMGEのカラム”
G”の画像データを記録するときに、後続する奇数ノズ
ル列3が第2の画像メモリIMGOのカラム”C”の画
像データを記録するように設定すればよい。
【0129】ここで説明した画像データの処理は、一般
的にはプリンタ本体に搭載されたゲートアレイ(図6の
1704)などの画像処理専用のデバイスによって制御
される。
【0130】以上説明した第3の実施形態によれば、上
記第1の実施形態の効果に加え、2つの画像メモリへの
アクセス回数が低減され、データ処理の効率が向上し、
記録速度を向上させることができる。
【0131】[第4の実施形態]上記第3の実施形態
は、記録ヘッドが2つのノズル列を有する構成であった
が、第4の実施形態は、記録ヘッドのノズル数が2より
多い場合において、画像メモリに複数ビットのバス幅を
持ったメモリを使用し、メモリアクセスの効率を考慮し
た具体例を示すものである。
【0132】図4は本発明の第2の実施形態によるイン
クジェットプリンタの記録データ処理の概容を示す図で
ある。
【0133】図4において1は記録ヘッドであり、N
0、N1、N2およびN3の4つのノズル列から構成さ
れている。説明を簡単とするため、ここでは全ノズル数
を16としており、ノズル列N0はノズル番号0、4、
8、12、のノズル、ノズル列N1はノズル番号1、
5、9、13のノズル、ノズル列N2はノズル番号2、
6、10、14のノズル、ノズル列N3はノズル番号
3、7、11、15のノズルを含んでいる。
【0134】また4つのノズル列間の間隔はそれぞれ3
ドット、すなわち各ノズル列間に2画素分のドットが入
るような物理的な構成がとられている。夫々のノズルは
ノズル番号に対応したラスタを記録するように配置され
ており、各ノズル列においては3つおきとなるように配
置されている。
【0135】記録動作の際には、記録ヘッド1は図中S
CANで示される矢印方向に移動し、ノズル列N0が先
行し、ノズル列N1、N2、N3の順に後続する形で主
走査が行われる。なお、図では記録ヘッド1のノズル配
置が視認できるように示しているが、実際にはノズルの
吐出口は記録媒体4に対向する面に設けられている。
【0136】図中IMGは記録すべき画像データであ
り、ホストから送信される画像データを示している。I
MGM0は送信された画像データの内、ノズル列N0で
記録するラスタのデータを格納する第1の画像メモリで
あり、IMGM1は送信された画像データの内、ノズル
列N1で記録するラスタのデータを格納する第2の画像
メモリであり、IMGM2は送信された画像データの
内、ノズル列N2で記録するラスタのデータを格納する
第3の画像メモリであり、IMGM3は送信された画像
データの内、ノズル列N3で記録するラスタのデータを
格納する第4の画像メモリである。このように本実施形
態は、記録ヘッドのノズル列に対応した4つの画像メモ
リを有している。
【0137】IMGM0Bは送信された画像データの
内、ノズル列N0で記録するラスタのデータを第1の画
像メモリに格納した状態を示し、IMGM1Bは送信さ
れた画像データの内、ノズル列N1で記録するラスタの
データを第2の画像メモリに格納した状態を示してお
り、IMGM2Bは送信された画像データの内、ノズル
列N2で記録するラスタのデータを第3の画像メモリに
格納した状態を示しており、IMGM3Bは送信された
画像データの内、ノズル列N3で記録するラスタのデー
タを第4の画像メモリに格納した状態を示している。
【0138】また、IMGM0Aは第1の画像メモリに
格納されたラスタ形式のデータをカラム形式に変換した
状態を示し、IMGM1Aは第2の画像メモリに格納さ
れたラスタ形式のデータをカラム形式に変換した状態を
示しており、IMGM2Aは第3の画像メモリに格納さ
れたラスタ形式のデータをカラム形式に変換した状態を
示しており、IMGM3Aは第4の画像メモリに格納さ
れたラスタ形式のデータをカラム形式に変換した状態を
示している。
【0139】このように本実施形態では、記録ヘッドの
ノズル列に対応した4つの画像メモリを有しており、各
メモリ内でラスタデータをカラムデータに変換する処理
を行う。また、各画像メモリはバス幅が4ビットであ
り、4ビット単位でアクセス可能である。
【0140】4は記録媒体を示し、既に記録ヘッド1で
主走査された部分には、記録データに応じてインクが付
着された画像が記録されている。
【0141】以下、このような構成のインクジェットプ
リンタで行われる記録データの処理について、順を追っ
て説明する。
【0142】ホストから送信される画像データIMG
は、A0、B0、C0、D1、・・・・、のいわゆるラスタ
順に送られてくる。すなわち、A0、B0、C0〜L0
のラスタ0のデータが送られた後、A1、B1、C1〜
L1のラスタ1のデータが送られ、以降ラスタ2〜ラス
タ15まで順番に送られる。
【0143】ホストからラスタ順に連続的に送信された
データは、IMGM0〜3の4つの各画像メモリに4ラ
スタ毎に格納される。すなわち、ラスタ0のデータはI
MGM0、ラスタ1のデータはIMGM1、ラスタ2の
データはIMGM2、ラスタ3のデータはIMGM3の
ように格納され、それぞれIMGM0B、IMGM1
B、IMGM2B、IMGM3Bで示したような状態と
なる。
【0144】4つの画像メモリIMGM0〜3は、4ビ
ットのバス幅を持っており、図中横方向に並んだ4つの
データ、画像メモリIMGM0を例にとるとA0、B
0、C0、D0等の4ビットのデータを同一アドレスで
同時にアクセスできる。
【0145】同様に、E0、F0、G0、H0の4ビッ
トのデータを同一アドレスでアクセスでき、I0、J
0、K0、L0の4ビットのデータも同一アドレスでア
クセスできる。従って、1ラスタの12個のデータを4
ビット単位で3つのアドレスで処理できる。
【0146】画像メモリをこのように4ビットバスのメ
モリとすると、ラスタデータを受信(格納)する場合に
は便利であるが、記録ヘッドに転送する場合には同一ア
ドレス内に冗長な(不要な)データが含まれているの
で、4ビット単位でアクセスできるメリットが生かされ
ない。
【0147】このため、本実施形態では、1つのアドレ
スで同時にアクセス可能な4ビットに同一カラムのデー
タだけが格納されるように、画像メモリ内部でデータ変
換処理を行う。このように、本実施形態ではラスタデー
タをカラムデータに変換するラスタカラム変換、いわゆ
るHV変換を画像メモリ内部で行う。
【0148】具体的な変換処理は、4×4のブロック毎
に行われる。IMGM0Bの左端のブロックを例にとる
と、A2のビットとB0のビット、A4のビットとC0
のビット、A6のビットとD0のビット、B4のビット
とC2のビット、A6のビットとD2のビット、C6の
ビットとD4のビット、のように4×4のブロックの左
上から左下への対角線に対称な位置にある2つのデータ
をそれぞれ交換する。
【0149】同様な変換処理を、4×4の各ブロックに
対して行う。IMGM0AはIMGM0Bの全てのブロ
ックに対して変換処理を行った結果を示している。他の
3つの画像メモリIMGM1〜3についても同様な変換
処理を行い、4×4のブロックごとに変換処理を行う。
IMGM1A、IMGM2A、IMGM3Aはそれぞれ
のブロックに対して変換処理を行った結果を示してい
る。
【0150】以上のようにしてラスタデータをカラムデ
ータに変換した結果、元の画像IMGの1つのカラムに
含まれる16個のデータは、IMGM0Aの1つのアド
レスでアクセス可能な4つの位置と、IMGM1Aの1
つのアドレスでアクセス可能な4つの位置と、IMGM
2Aの1つのアドレスでアクセス可能な4つの位置と、
IMGM3Aの1つのアドレスでアクセス可能な4つの
位置とに格納されていることとなる。
【0151】従って、IMGM0Aの1つのアドレスで
アクセス可能な4つのデータをノズル列N0に転送して
記録を行い、IMGM1Aの1つのアドレスでアクセス
可能な4つのデータをノズル列N1に転送して記録を行
い、IMGM2Aの1つのアドレスでアクセス可能な4
つのデータをノズル列N2に転送して記録を行い、IM
GM3Aの1つのアドレスでアクセス可能な4つのデー
タをノズル列N3に転送して記録を行うことで1カラム
の画像データが記録される。
【0152】この場合、各画像メモリの読みだし位置を
示すポインタの指し示すカラムをずらすことにより、各
ノズル列の間隔を考慮した記録が行われる。
【0153】具体例を挙げて説明すると、先行するノズ
ル列N0が、第1の画像メモリIMGM0のカラム”
K”の画像データを記録する場合、ノズル列N1は、第
2の画像メモリIMGM1のカラム”H”の画像データ
を記録し、ノズル列N2は、第3の画像メモリIMGM
2のカラム”E”の画像データを記録し、ノズル列N3
は、第4の画像メモリIMGM3のカラム”B”の画像
データを記録する。このように各画像メモリから読み出
すカラムは、ノズル列間の物理的な間隔である3ドット
の差を反映している。
【0154】このとき、4つの画像メモリでは既にラス
タデータからカラムデータへの変換処理が行われてお
り、各画像メモリの内容はIMGM0A、IMGM1
A、IMGM2A、およびIMGM3Aのようになって
いる。従って、ノズル列N0には、第1の画像メモリI
MGM0におけるカラム”K”の画像データとして、I
MGM0AのI8、J8、K8、L8のデータを転送
し、ノズル列N1には、第2の画像メモリIMGM1に
おけるカラム”H”の画像データとして、IMGM1A
のE13、F13、G13、H13のデータを転送し、
ノズル列N2には、第3の画像メモリIMGM2におけ
るカラム”E”の画像データとして、IMGM2AのE
2、F2、G2、H2のデータを転送し、ノズル列N3
には、第4の画像メモリIMGM3におけるカラム”
B”の画像データとして、IMGM3AのA7、B7、
C7、D7のデータを転送する。
【0155】第1の画像メモリにおいて、I8、J8、
K8、L8の4ビットは同一のアドレスに存在し、第2
の画像メモリにおいて、E13、F13、G13、H1
3の4ビットは同一のアドレスに存在し、第3の画像メ
モリにおいて、E2、F2、G2、H2の4ビットは同
一のアドレスに存在し、第4の画像メモリにおいて、A
7、B7、C7、D7の4ビットは同一のアドレスに存
在するため、各画像メモリに対して1回のアドレスアク
セスのみで読み出し処理が完了する。
【0156】なお、本実施形態では4つの画像メモリの
読みだし位置をポインタで管理することができるので、
4つのノズル列の間隔が製造工程においてずれた場合に
も容易に対応できる。
【0157】ここで説明した画像データの処理は、一般
的にはプリンタ本体に搭載されたゲートアレイ(図6の
1704)などの画像処理専用のデバイスによって制御
される。
【0158】以上説明した第4の実施形態によれば、上
記第2の実施形態の効果に加え、4つの画像メモリへの
アクセス回数が低減され、データ処理の効率が向上し、
記録速度を向上させることができる。
【0159】[他の実施形態]上記4つの実施形態は、
いずれもシリアル記録を行うインクジェットプリンタに
本発明を適用した例であるが、記録ヘッドが複数の記録
素子列を有する構成であれば、本発明はインクジェット
以外の方式に従って記録を行うプリンタに対しても適用
できる。
【0160】更に、記録できる最大記録媒体の幅に対応
した長さを有するフルラインタイプの記録ヘッドであっ
ても、複数の記録素子列を有する構成であれば、本発明
を適用でき、同様の効果が得られることは当業者には明
白であろう。
【0161】以上の実施形態は、特にインクジェット記
録方式の中でも、インク吐出を行わせるために利用され
るエネルギーとして熱エネルギーを発生する手段(例え
ば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エネルギ
ーによりインクの状態変化を生起させる方式を用いるこ
とにより記録の高密度化、高精細化が達成できる。
【0162】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式はいわゆるオンデマンド
型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能である
が、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)
が保持されているシートや液路に対応して配置されてい
る電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越
える急速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号
を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギー
を発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさ
せて、結果的にこの駆動信号に1対1で対応した液体
(インク)内の気泡を形成できるので有効である。
【0163】この気泡の成長、収縮により吐出用開口を
介して液体(インク)を吐出させて、少なくとも1つの
滴を形成する。この駆動信号をパルス形状とすると、即
時適切に気泡の成長収縮が行われるので、特に応答性に
優れた液体(インク)の吐出が達成でき、より好まし
い。
【0164】このパルス形状の駆動信号としては、米国
特許第4463359号明細書、同第4345262号
明細書に記載されているようなものが適している。な
お、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許
第4313124号明細書に記載されている条件を採用
すると、さらに優れた記録を行うことができる。
【0165】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体
の組み合わせ構成(直線状液流路または直角液流路)の
他に熱作用面が屈曲する領域に配置されている構成を開
示する米国特許第4558333号明細書、米国特許第
4459600号明細書に記載された構成も本発明に含
まれるものである。加えて、複数の電気熱変換体に対し
て、共通するスロットを電気熱変換体の吐出部とする構
成を開示する特開昭59−123670号公報や熱エネ
ルギーの圧力波を吸収する開口を吐出部に対応させる構
成を開示する特開昭59−138461号公報に基づい
た構成としても良い。
【0166】さらに、記録装置が記録できる最大記録媒
体の幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドとしては、上述した明細書に開示されているよう
な複数記録ヘッドの組み合わせによってその長さを満た
す構成や、一体的に形成された1個の記録ヘッドとして
の構成のいずれでもよい。
【0167】加えて、上記の実施形態で説明した記録ヘ
ッド自体に一体的にインクタンクが設けられたカートリ
ッジタイプの記録ヘッドのみならず、装置本体に装着さ
れることで、装置本体との電気的な接続や装置本体から
のインクの供給が可能になる交換自在のチップタイプの
記録ヘッドを用いてもよい。
【0168】また、以上説明した記録装置の構成に、記
録ヘッドに対する回復手段、予備的な手段等を付加する
ことは記録動作を一層安定にできるので好ましいもので
ある。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに対して
のキャッピング手段、クリーニング手段、加圧あるいは
吸引手段、電気熱変換体あるいはこれとは別の加熱素子
あるいはこれらの組み合わせによる予備加熱手段などが
ある。また、記録とは別の吐出を行う予備吐出モードを
備えることも安定した記録を行うために有効である。
【0169】さらに、記録装置の記録モードとしては黒
色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘッ
ドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによってで
も良いが、異なる色の複色カラー、または混色によるフ
ルカラーの少なくとも1つを備えた装置とすることもで
きる。
【0170】以上説明した実施の形態においては、イン
クが液体であることを前提として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであっても、室温で軟化も
しくは液化するものを用いても良く、あるいはインクジ
ェット方式ではインク自体を30°C以上70°C以下
の範囲内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範
囲にあるように温度制御するものが一般的であるから、
使用記録信号付与時にインクが液状をなすものであれば
よい。
【0171】加えて、積極的に熱エネルギーによる昇温
をインクの固形状態から液体状態への状態変化のエネル
ギーとして使用せしめることで積極的に防止するため、
またはインクの蒸発を防止するため、放置状態で固化し
加熱によって液化するインクを用いても良い。いずれに
しても熱エネルギーの記録信号に応じた付与によってイ
ンクが液化し、液状インクが吐出されるものや、記録媒
体に到達する時点では既に固化し始めるもの等のよう
な、熱エネルギーの付与によって初めて液化する性質の
インクを使用する場合も本発明は適用可能である。
【0172】このような場合インクは、特開昭54−5
6847号公報あるいは特開昭60−71260号公報
に記載されるような、多孔質シート凹部または貫通孔に
液状または固形物として保持された状態で、電気熱変換
体に対して対向するような形態としてもよい。本発明に
おいては、上述した各インクに対して最も有効なもの
は、上述した膜沸騰方式を実行するものである。
【0173】なお、本発明は、複数の機器(例えばホス
トコンピュータ、インタフェイス機器、リーダ、プリン
タなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの
機器からなる装置(例えば、複写機、ファクシミリ装置
など)に適用してもよい。
【0174】また、本発明の目的は、前述した実施形態
の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記
録した記憶媒体(または記録媒体)を、システムあるい
は装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュ
ータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログ
ラムコードを読み出し実行することによっても、達成さ
れることは言うまでもない。この場合、記憶媒体から読
み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の
機能を実現することになり、そのプログラムコードを記
憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。また、
コンピュータが読み出したプログラムコードを実行する
ことにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけ
でなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピ
ュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)
などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理に
よって前述した実施形態の機能が実現される場合も含ま
れることは言うまでもない。
【0175】さらに、記憶媒体から読み出されたプログ
ラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カー
ドやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わ
るメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示
に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備
わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、そ
の処理によって前述した実施形態の機能が実現される場
合も含まれることは言うまでもない。
【0176】本発明を上記記憶媒体に適用する場合、そ
の記憶媒体には、先に説明した(図1〜図4に示す)処
理に対応するプログラムコードが格納されることにな
る。
【0177】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、各
記録素子列に対応した画像メモリを備えることにより、
各記録素子列に含まれる記録素子を駆動するために扱う
データ量が削減され、記録速度を向上させることができ
る。
【0178】また、2つの記録素子列間の間隔によって
生じる時間差を吸収するために、従来必要であったデー
タ保持用のバッファメモリが不要となり構成が簡略化さ
れてコストを低減することができる。更に、記録素子列
間の物理的間隔が製造工程においてばらついた場合に
も、容易に対応できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態における記録データ処
理の概容を示す図である。
【図2】本発明の第2の実施形態における記録データ処
理の概容を示す図である。
【図3】本発明の第3の実施形態における記録データ処
理の概容を示す図である。
【図4】本発明の第4の実施形態における記録データ処
理の概容を示す図である。
【図5】従来の記録データ処理の概容を示す図である。
【図6】本発明を適用するインクジェットプリンタの外
観を示す図である。
【図7】図6のプリンタの制御構成を示すブロック図で
ある。
【図8】図6のプリンタのインクジェットカートリッジ
を示す図である。
【符号の説明】
1 記録ヘッド 2 偶数ノズル列 3 奇数ノズル列 4 記録媒体 IMG 画像データ IMGE 第1の画像メモリ IMGO 第2の画像メモリ

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走査方向に間隔を置いて配置された複数
    の記録素子列を有する記録ヘッドによって記録を行う記
    録装置であって、 各記録素子列に対応して設けられた複数の画像メモリ
    と、 外部から送信された画像の記録データを、所定量毎にそ
    れらの記録に使用される記録素子列に対応した画像メモ
    リに格納する格納制御手段と、 各画像メモリに格納された記録データを、対応する記録
    素子列に転送する転送手段と、 転送された記録データに従って各記録素子列を駆動する
    駆動手段とを備えることを特徴とする記録装置。
  2. 【請求項2】 前記画像の記録データがラスタ形式で送
    信され、前記格納制御手段は、ラスタ毎にそのラスタの
    記録に使用される記録素子列に対応した画像メモリに格
    納することを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  3. 【請求項3】 走査方向に間隔を置いて配置された複数
    の記録素子列を有する記録ヘッドを搭載したキャリッジ
    を、前記記録素子列の配列方向と略直交する方向に記録
    媒体上で走査させて記録を行う記録装置であって、 各記録素子列に対応して設けられた複数の画像メモリ
    と、 ラスタ形式で外部から送信された画像の記録データを、
    ラスタ毎にそのラスタの記録に使用される記録素子列に
    対応した画像メモリに格納する格納制御手段と、 各画像メモリに格納された記録データを、対応する記録
    素子列に転送する転送手段と、 転送された記録データに従って各記録素子列を駆動する
    駆動手段とを備えることを特徴とする記録装置。
  4. 【請求項4】 各画像メモリにラスタ毎に格納された記
    録データを、記録素子列に転送する形式に変換する変換
    手段を備えていることを特徴とする請求項2または3に
    記載の記録装置。
  5. 【請求項5】 前記転送手段は、各画像メモリの読み出
    し位置を示すポインタ手段を含むことを特徴とする請求
    項1から4のいずれかに記載の記録装置。
  6. 【請求項6】 前記記録素子列の数が2であり、2つの
    記録素子列はラスタを交互に記録するように構成されて
    いることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載
    の記録装置。
  7. 【請求項7】 前記記録素子列の数が4であり、4つの
    記録素子列はラスタを4つおきに記録するように構成さ
    れていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに
    記載の記録装置。
  8. 【請求項8】 前記記録ヘッドは、インクを吐出して記
    録を行うインクジェット記録ヘッドであることを特徴と
    する請求項1から7のいずれかに記載の記録装置。
  9. 【請求項9】 前記記録ヘッドは、熱エネルギーを利用
    してインクを吐出する記録ヘッドであって、インクに与
    える熱エネルギーを発生するための熱エネルギー変換体
    を備えていることを特徴とする請求項8に記載の記録装
    置。
  10. 【請求項10】 走査方向に間隔を置いて配置された複
    数の記録素子列を有する記録ヘッドと、各記録素子列に
    対応して設けられた複数の画像メモリとを備える記録装
    置の記録方法であって、 外部から送信された画像の記録データを、所定量毎にそ
    れらの記録に使用される記録素子列に対応した画像メモ
    リに格納する格納制御工程と、 各画像メモリに格納された記録データを、対応する記録
    素子列に転送する転送工程と、 転送された記録データに従って各記録素子列を駆動する
    駆動工程とを備えることを特徴とする記録方法。
  11. 【請求項11】 前記画像の記録データがラスタ形式で
    送信され、前記格納制御工程は、ラスタ毎にそのラスタ
    の記録に使用される記録素子列に対応した画像メモリに
    格納することを特徴とする請求項10に記載の記録方
    法。
  12. 【請求項12】 走査方向に間隔を置いて配置された複
    数の記録素子列を有する記録ヘッドと、各記録素子列に
    対応して設けられた複数の画像メモリとを備え、前記記
    録ヘッドを搭載したキャリッジを、前記記録素子列の配
    列方向と略直交する方向に記録媒体上で走査させて記録
    を行う記録装置の記録方法であって、 ラスタ形式で外部から送信された画像の記録データを、
    ラスタ毎にそのラスタの記録に使用される記録素子列に
    対応した画像メモリに格納する格納制御工程と、 各画像メモリに格納された記録データを、対応する記録
    素子列に転送する転送工程と、 転送された記録データに従って各記録素子列を駆動する
    駆動工程とを備えることを特徴とする記録方法。
  13. 【請求項13】 各画像メモリにラスタ毎に格納された
    記録データを、記録素子列に転送する形式に変換する変
    換工程を備えていることを特徴とする請求項11または
    12に記載の記録方法。
  14. 【請求項14】 請求項10から13のいずれかに記載
    の記録方法を実現するプログラムを格納することを特徴
    とする記憶媒体。
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