JP2001337437A - フォトマスク用ブランクスの製造方法及びフォトマスクの製造方法 - Google Patents

フォトマスク用ブランクスの製造方法及びフォトマスクの製造方法

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JP2001337437A
JP2001337437A JP2000155781A JP2000155781A JP2001337437A JP 2001337437 A JP2001337437 A JP 2001337437A JP 2000155781 A JP2000155781 A JP 2000155781A JP 2000155781 A JP2000155781 A JP 2000155781A JP 2001337437 A JP2001337437 A JP 2001337437A
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sputtering
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Hideo Kaneko
英雄 金子
Sadaomi Inazuki
判臣 稲月
Satoshi Okazaki
智 岡崎
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  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 ターゲットと、このターゲットと対向す
る位置に配設された成膜対象である基板とをチャンバ内
に備え、このチャンバ内に反応性ガスを含むスパッタガ
スを供給して、反応性スパッタリングを行うことにより
フォトマスク用ブランクスを製造する方法において、上
記ターゲットとしてガス供給管と連通したガス放出孔を
穿設したターゲットを用いると共に、このターゲットの
ガス放出孔を通じて基板に向かって反応性ガスを含むス
パッタガスを供給しながら反応性スパッタリングを行う
ことを特徴とするフォトマスク用ブランクスの製造方
法。 【効果】 本発明によれば、基板面内の光学的特性の均
一性が高い膜を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フォトリソグラフ
ィーに用いるフォトマスク用ブランクス製造方法及びフ
ォトマスクの製造方法に関し、更に詳述すると、LS
I,VLSI等の高密度半導体集積回路、CCD(電荷
結合素子),LCD(液晶表示素子)用のカラーフィル
ター及び磁気ヘッド等の微細加工に好適に用いられるフ
ォトマスク用ブランクスの製造方法及びフォトマスクの
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
LSI,VLSI等の高密度半導体集積回路、CCD
(電荷結合素子),LCD(液晶表示素子)用のカラーフ
ィルター、及び磁気ヘッド等の微細加工には、フォトマ
スクを使ったフォトリソグラフィー技術が用いられてい
る。
【0003】上記フォトマスクとしては、石英ガラス、
アルミノシリケートガラス等の透明な基板上に、通常ク
ロム系の遮光膜をスパッタリング法又は真空蒸着法等に
より成膜したフォトマスク用ブランクスの遮光膜に所定
のパターンを形成したものが用いられている。
【0004】このようなフォトマスクは、基板上にクロ
ム系の遮光膜を成膜したフォトマスク用ブランクスに、
フォトレジストや電子線レジストを塗布した後、所定の
パターンに選択的に露光し、現像工程、リンス工程及び
乾燥工程を経てレジストパターンを形成する。次いでこ
のレジストパターンをマスクして、硝酸セリウムアンモ
ニウムと過塩素酸の混合水溶液からなるエッチング液を
用いてウエットエッチングを行うか、又は塩素系ガスを
用いたドライエッチングを行うことによりマスクされて
いない部分のクロム系膜を除去し、その後レジストを除
去することにより遮光部と透光部とからなる所定のパタ
ーンを有するフォトマスクを形成することができる。
【0005】この場合、クロム系の遮光膜は光反射率が
大きく、被露光物である半導体基板で反射した光が投影
レンズを通ってフォトマスクで反射し、再び半導体基板
に戻ることを防止するため、遮光膜の表面、表面及び裏
面に反射防止膜を通常形成している。
【0006】上記反射防止膜を有するフォトマスク及び
フォトマスク用ブランクスとしては、透明基板上に、反
射防止膜としてクロム炭化物及びクロム窒化物を含有す
るクロム炭化窒化物膜と、遮光膜としてクロム膜と、ク
ロム炭化物及びクロム窒化物を含有するクロム炭化窒化
物膜とを順次積層したフォトマスクブランクが提案され
ている(特公昭62−37385号公報)。また、反射
防止膜としてCrONを用いたもの(特公昭61−46
821号公報、特公昭62−32782号公報)、反射
防止膜としてCrNを用いたもの(特公昭62−273
86号公報、特公昭62−27387号公報)などが提
案されている。また、遮光膜としてCrを用いたもの
(特公昭61−46821号公報)、遮光膜としてCr
Cを用いたもの(特公昭62−27387号公報)など
が提案されている。
【0007】また、解像度を上げるためにハーフトーン
膜を形成した上にクロム系膜を形成したフォトマスク用
ブランクスも実用化されている。
【0008】更に、微細加工を行うために位相シフト膜
と呼ばれる光の干渉を利用して、微細な形状に加工する
方法も行われており、酸素が添加されたクロム膜やモリ
ブデンシリサイド膜を位相シフト膜として単独で用いる
もの(特開平4−136854号公報)、遮光膜と位相
シフト膜を組み合わせて用いるもの(特公昭62−59
296号公報)等が提案されている。また、Cr又は酸
素、窒素、及び炭素のうち少なくとも1つを含有したC
rを膜材料としたもの(特開昭62−18560号公
報)、反応性ガスとして酸素とCH4を用いて反応性ス
パッタ成膜する方法(特開平7−43888号公報)な
どが提案されている。
【0009】近年、LSIの高集積化と高速度化に伴
い、パターンルールのより微細化が求められ、そのパタ
ーン形成に用いられるフォトマスクについてもより微細
化することが求められてきており、その解決策の一つと
して膜質を均一化することが検討されている。特に位相
シフト膜では膜質にばらつきがあり、光学定数が変化す
ると、透過率、位相が変化し、位相シフト膜のない場所
との干渉の効果が面内で異なり、パターンの加工精度が
変化するため、より膜質均一性の高いものが望まれてい
る。
【0010】この場合、反射防止膜に用いられるCr酸
化物、また位相シフト膜に用いられるMoSiONなど
は一般的に反応性スパッタリング法によって成膜されて
いる。この反応性スパッタリング法とは、ターゲット材
料がそのままスパッタされて膜を形成するのではなく、
プロセスチャンバ中に酸素、窒素等の化合物を形成する
反応性ガスを成膜中に流すことにより、ターゲット材料
の酸化物、窒化物等の膜を形成する方法である。
【0011】上記反応性スパッタリングにおいて、反応
性ガスを含むスパッタガスのチャンバ内への導入方法と
しては、図5に示したように、チャンバ3の側壁にガス
供給口10を設けて、このガス供給口10からチャンバ
3内に反応性ガスを含むスパッタガスを流すことにより
反応性スパッタリングを行い、成膜することが一般に行
われている。
【0012】しかしながら、上記スパッタガスの供給方
法では、チャンバ内でガス濃度が異なってしまうと共
に、ターゲット面内の外縁部(ガス供給口側)で反応性
ガスが主に消費されてしまうため、基板の中央部乃至ガ
ス供給口の反対側の外縁部にまで反応性ガスが十分に行
き渡らず、ターゲット面上の反応性ガスの濃度分布に偏
りが生じ、成膜される膜の光学的特性等の膜質均一性が
損なわれてしまうという問題がある。
【0013】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、ターゲット面上で反応性ガスを均一濃度分布で供給
することができ、成膜される膜の膜質の面内分布が改善
され、基板面内の光学的特性の均一性が高い膜を得るこ
とができるフォトマスク用ブランクスの製造方法及びフ
ォトマスクの製造方法を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者は、上記目的を達成するため、反応性スパッタリ
ング法における反応性ガスを含むスパッタガスの供給方
法について鋭意検討を重ねた結果、反応性ガス供給管と
連通したガス放出孔を穿設したターゲットを用い、この
ターゲットのガス放出孔を通じて基板に向かって反応性
ガスを含むスパッタガスを供給しながら反応性スパッタ
リングを行うことにより、ターゲット面上での反応性ガ
スの濃度分布が大幅に改善され、基板面内の光学的特性
等の膜質均一性の極めて高い膜が成膜できることを知見
した。
【0015】即ち、本発明は、下記のフォトマスク用ブ
ランクスの製造方法及びフォトマスクの製造方法を提供
する。 請求項1:ターゲットと、このターゲットと対向する位
置に配設された成膜対象である基板とをチャンバ内に備
え、このチャンバ内に反応性ガスを含むスパッタガスを
供給して、反応性スパッタリングを行うことによりフォ
トマスク用ブランクスを製造する方法において、上記タ
ーゲットとしてガス供給管と連通したガス放出孔を穿設
したターゲットを用いると共に、このターゲットのガス
放出孔を通じて基板に向かって反応性ガスを含むスパッ
タガスを供給しながら反応性スパッタリングを行うこと
を特徴とするフォトマスク用ブランクスの製造方法。 請求項2:ターゲットにガス放出孔を穿設すると共に、
このターゲット周囲にガス放出孔を穿設したガス導入管
を配設し、これらガス放出孔を通じて基板に向かって反
応性ガスを含むスパッタガスを供給する請求項1記載の
フォトマスク用ブランクスの製造方法。 請求項3:ターゲット材料としてMoSi系材料又はC
r系材料を用いる請求項1又は2記載のフォトマスク用
ブランクスの製造方法。 請求項4:請求項1乃至3のいずれか1項記載の方法に
より得られたフォトマスク用ブランクスをリソグラフィ
法によりパターン形成することを特徴とするフォトマス
クの製造方法。
【0016】本発明によれば、ターゲットと、このター
ゲットと対向する位置に配設された成膜対象である基板
とをチャンバ内に備え、このチャンバ内に反応性ガスを
含むスパッタガスを供給して、反応性スパッタリングを
行うことによりフォトマスク用ブランクスを製造する際
に、ガス供給管と連通したガス放出孔を穿設したターゲ
ットを用いると共に、このターゲットのガス放出孔を通
じて基板に向かって反応性ガスを含むスパッタガスを供
給しながら反応性スパッタリングを行うことにより、従
来のチャンバ側壁から反応性ガスを含むスパッタガスを
供給する方法のように、ターゲット面内の外縁部(ガス
供給口側)で反応性ガスが主に消費されてしまうため、
基板の中央部乃至ガス供給口の反対側の外縁部にまでス
パッタガスが十分に行き渡らないという不具合が解消さ
れ、ターゲット面上での反応性ガスの濃度分布が均一と
なり、基板面内の光学的特性等の膜質均一性が飛躍的に
向上した膜が成膜できるものである。
【0017】また、本発明の製造方法によれば、ターゲ
ット面上での反応性ガスの濃度分布が均一な状態で供給
することが可能となり、成膜される膜の膜質の面内分布
が大幅に改善され、高い膜質の面内均一性が求められる
反射防止膜や位相シフト膜に最適なフォトマスク用ブラ
ンクス及びフォトマスクが得られ、より高精度なパター
ン加工が可能となり、更なる半導体集積回路装置におけ
る高集積化、微細化に対応し得るものである。
【0018】以下、本発明について更に詳しく説明す
る。本発明のフォトマスク用ブランクスの製造方法は、
図1に示したように、ターゲット1と、このターゲット
1と対向する位置に配設された成膜対象である基板2と
をチャンバ3内に備え、このチャンバ3内に反応性ガス
を含むスパッタガスを供給して、反応性スパッタリング
を行う際に、上記ターゲットとしてガス供給管5と連通
したガス放出孔4を穿設したターゲット1を用いると共
に、このターゲット1のガス放出孔4を通じて基板2に
向かって反応性ガスを含むスパッタガスを供給しながら
反応性スパッタリングを行うことを特徴とし、これによ
り、ターゲット面上での反応性ガスの濃度分布が均一と
なり、膜質均一性が向上するものである。なお、図1中
7はバッキングプレートを示す。
【0019】ここで、ターゲットとしては、例えば円板
状、正方形板状、長方形板状、円筒状等の種々の形状の
ターゲットを用いることができるが、特に円板状のター
ゲットが好ましい。なお、円板状ターゲットの直径は通
常50mm〜400mm程度、厚みは3mm〜20mm
程度である。
【0020】また、ターゲット材料は、目的とする薄膜
の組成に応じて選定されるが、特にMoSi系材料又は
Cr系材料を用いることが好ましい。例えばMoSi系
膜を成膜するときはMoSi又はMoSiに酸素、窒
素、炭素などを添加したターゲットを用いることが好ま
しい。また、Cr系膜を成膜するときにはCr又はCr
に酸素、窒素、炭素などを添加したターゲットを用いる
ことが好ましい。
【0021】ターゲットの製造方法は、ターゲット材料
に応じて異なり、例えば純金属ターゲットは、室温で圧
延し、必要な形に切断することにより得られる。但し、
Hf,Re,W,Mo等の高融点材料は高温で圧延する
ことにより得ることができる。これら以外にもキャステ
ィング成形、金属粉末を成形する方法などを採用するこ
ともできる。合金(複合)ターゲットの場合は、合金を
真空融解させて圧延する方法、ターゲット表面を合金の
各成分金属で構成し、この複合ターゲットをスパッタす
る方法などにより形成することができる。非金属ターゲ
ットの場合は、ホットプレス、スリップキャスティン
グ、静水圧プレス、又は通常の焼結法などにより形成す
ることができる。
【0022】本発明の製造方法に用いるターゲットとし
ては、図2に示したように、ガス供給管(図示せず)と
連通したガス放出孔4を穿設したターゲット1を用い
る。この場合、ターゲットに穿設するガス放出孔の数、
ガス放出孔の大きさ、ガス放出孔の基板面内での配列に
ついては、対向する位置に設けられた基板に対して反応
性ガスを含むスパッタガスが偏りなく均一に供給できれ
ば特に制限されないが、例えば直径200mmの円形タ
ーゲットの場合には、直径0.5mm〜10mmのガス
放出孔を1〜300個、基板面内において均等(例えば
放射状に配置する、相似円周上に配置する等)に配列す
ることが好ましい。
【0023】また、図3に示したように、ターゲット1
にガス放出孔4を穿設すると共に、このターゲット1の
周囲にガス放出孔4を穿設したガス導入管6を配設し、
これらターゲット及びガス導入管のガス放出孔4を通じ
て基板1に向かって反応性ガスを含むスパッタガスを供
給することが、膜質均一性を更に高める点から好まし
い。この場合、ガス導入管にはガス放出孔を好ましくは
1個以上、より好ましくは1〜20個程度設けることが
できる。なお、ガス導入管のガス放出孔も均等に設ける
ことが好ましい。
【0024】なお、ターゲットに設けるガス放出孔の大
きさ、数、配列を適宜調整することにより、ターゲット
面上での反応性ガスの濃度分布を微調整することがで
き、基板面内の光学的特性などの膜質均一性を向上させ
ることができると共に、所望の組成の濃度勾配を持たせ
ることもできる。
【0025】なお、ターゲットにガス放出孔を穿設する
方法としては、上記のようにして得られるターゲットを
ドリルで深さ方向に穴をあけ、予めガスが流れる通路に
なるように溝をきったバッキングプレートに、ターゲッ
トの穴がバッキングプレートの溝上にくるようにターゲ
ットとバッキングプレートを張り合わせて形成し、バッ
キングプレートの溝の端をガス導入口とするか、又は予
めガスが流れる通路になるように溝をきり、この溝の端
がガス導入口となるようにバッキングプレートを加工し
たものにターゲットを張り合わせて、バッキングプレー
トの溝の直上になるようにターゲットに穴をあける等の
方法により形成することができる。
【0026】スパッタガスとしては、Ar,Ne,Kr
等の不活性ガスに目的とする膜組成に応じて反応性ガス
を含ませたスパッタガスが好適に用いられる。この場
合、反応性ガスとしては、CH4,CO2,CO等の炭素
を含むガス、NO,NO2,N2等の窒素を含むガス、C
2,NO,O2等の酸素を含むガスなどが挙げられる。
【0027】本発明の製造方法は、アルゴン、クリプト
ン等の不活性ガスと酸素、窒素、二酸化炭素等の反応性
ガスとを混合したスパッタガスをターゲットのガス放出
孔から供給して反応性スパッタリングを行うものである
が、特にターゲットのガス放出孔とターゲットの周囲の
リング状のガス導入管に設けたガス放出孔とからスパッ
タガスを供給することが好ましい。なお、スパッタガス
の供給方法としてはこれらに限られるものではなく、タ
ーゲットのガス放出孔と、チャンバ側壁などに設けたガ
ス供給口とから同時にスパッタガスを供給してもよい。
この場合、酸素、窒素,二酸化炭素等の反応性ガスのみ
をターゲットのガス放出孔から導入し、Ar,Ne,K
r等の不活性ガスをチャンバ側壁のガス供給口から導入
することが好ましい。
【0028】なお、ターゲットのガス放出孔へのスパッ
タガスの供給は、特に制限されず、例えばターゲット支
持台にガス供給管と連通する溝を形成し、この溝とガス
放出孔とを連通させることなどにより供給することがで
きる。
【0029】成膜に用いる基板は、例えば透明な石英、
アルミノシリケートガラス、フッ化カルシウム、フッ化
マグネシウムなどを用いることができる。
【0030】反応性スパッタ法としては、直流(DC)
電源を用いたものでも、高周波(RF)電源を用いたも
のでもよく、またマグネトロンスパッタリング方式であ
っても、コンベンショナル方式であってもよいが、DC
スパッタの方が機構が単純である点で好ましい。また、
マグネトロンを用いた方が成膜速度が速くなり、生産性
が向上する点から好ましい。なお、成膜装置は通過型で
も枚葉型でも構わない。
【0031】本発明の製造方法により得られるフォトマ
スク用ブランクスは、上記構成をとることにより、ター
ゲット面上での反応性ガスの濃度分布が均一化し、膜質
の面内分布が均一となり、下記式で示される反射率のバ
ラツキDが好ましくは0.1以下、より好ましくは0.
05以下であり、図5に示したような従来のスパッタ装
置を用いた方法に比べて均一な光学特性を備えたもので
ある。 (max−min)/(max+min)=D 〔式中、maxは反射率の測定値の最大値、minは反
射率の測定値の最小値を示す。〕
【0032】例えば、図1に示したようなスパッタリン
グ装置を用いて、図2に示したようにガス放出孔を多数
穿設したMoSiをターゲットとして用い、スパッタガ
スとしてArと酸素と窒素との混合ガスを用いて反応性
スパッタリングによりMoSiON膜を成膜し、このM
oSiON膜の400〜450nmの波長での反射率を
ナノメトリクス社製のナノスペックなどを用いて、反射
率の面内分布を5mm間隔で測定した場合、基板面内の
反射率の上記式で示されるバラツキDは0.1以下、よ
り好ましくは0.05以下となる。
【0033】なお、本発明のフォトマスク用ブランクス
の膜構成としては2層膜又は3層膜だけでなく、4層構
造膜とすることもできる。更に露光波長の位相を変化さ
せる位相シフト膜と組み合わせたものでもよい。また、
透過型だけでなく反射型マスクにも適応することができ
る。
【0034】本発明のフォトマスク用ブランクスを用い
てフォトマスクを製造する場合は、図4(A)に示した
ように、上記のようにして基板11上に薄膜層12を形
成した後、この薄膜層12の上にレジスト膜13を形成
し、図4(B)に示したように、レジスト膜13をパタ
ーニングし、更に図4(C)に示したように、薄膜層1
2をドライエッチング又はウエットエッチングした後、
図4(D)に示したように、レジスト膜13を剥離する
方法などが採用し得る。この場合、レジスト膜の塗布、
パターニング(露光、現像)、ドライエッチング又はウ
エットエッチング、レジスト膜の除去は、公知の方法に
よって行うことができる。
【0035】本発明の製造方法により得られるフォトマ
スクは、面内の光学的特性等の膜質均一性が高いので、
所望とする微細な幅のパターンを正確に形成することが
でき、更なる半導体集積回路装置などにおける高集積
化、微細化に十分対応することができるものである。
【0036】
【実施例】以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具
体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限される
ものではない。
【0037】〔実施例1〕6”の石英基板上に、8”の
MoSi2.3をターゲット(図2に示したような配列で
直径3mmのガス放出孔が21個設けられている。)に
して、図1に示したスパッタリング装置を用いて、Ar
と酸素と窒素とを体積比で7:4:4に混合したスパッ
タガスを流して放電中のガス圧0.3Pa、500W、
成膜温度120℃でDCスパッタ法にてMoSiON膜
の成膜を行った。
【0038】得られたMoSiON膜について、450
nmの波長での反射率をナノメトリクス社製のナノスペ
ックを用い、反射率の基板面内分布を5mm間隔で測定
したところ下記式で示されるバラツキDは0.038で
あった。 (max−min)/(max+min)=D 〔式中、maxは反射率の測定値の最大値、minは反
射率の測定値の最小値を示す。〕
【0039】〔比較例1〕6”の石英基板上に、8”の
MoSi2.3をターゲット(ガス放出孔なし)にして、
Arと酸素と窒素とを体積比で7:4:4に混合したス
パッタガスを図5に示したスパッタリング装置のチャン
バ側壁のガス供給口10から流して、放電中のガス圧
0.3Pa、500W、成膜温度120℃でDCスパッ
タ法にてMoSiON膜の成膜を行った。
【0040】得られたMoSiON膜について、450
nmの波長での反射率をナノメトリクス社製のナノスペ
ックを用い、反射率の基板面内分布を5mm間隔で測定
したところ下記式で示されるバラツキDは0.24であ
った。 (max−min)/(max+min)=D 〔式中、maxは反射率の測定値の最大値、minは反
射率の測定値の最小値を示す。〕
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、ガス放出孔を穿設した
ターゲットを用い、このターゲットのガス放出孔を通じ
て基板に向かって反応性ガスを含むスパッタガスを供給
しながら反応性スパッタリングを行うことにより、従来
のチャンバ側壁から反応性ガスを含むスパッタガスを供
給する方法のように、ターゲット面内の外縁部(ガス供
給口側)で反応性ガスが主に消費されてしまうため、基
板の中央部乃至ガス供給口の反対側の外縁部にまでスパ
ッタガスが十分に行き渡らないという不具合が解消さ
れ、ターゲット面上の反応性ガスの濃度分布が均一とな
り、光学的特性等の膜質均一性の高い膜を成膜すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るスパッタリング装置の
概略図である。
【図2】本発明のターゲットの平面図である。
【図3】同別のターゲットの平面図である。
【図4】フォトマスクの製造法を示した説明図であり、
(A)はレジスト膜を形成した状態、(B)はレジスト
膜をパターニングした状態、(C)はドライエッチング
又はウエットエッチングを行った状態、(D)はレジス
ト膜を除去した状態の概略断面図である。
【図5】従来のスパッタリング装置の概略図である。
【符号の説明】
1 ターゲット 2 11 基板 3 チャンバ 4 ガス放出孔 5 ガス供給管 6 ガス導入管 7 バッキングプレート 10 ガス供給口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡崎 智 新潟県中頸城郡頸城村大字西福島28−1 信越化学工業株式会社精密機能材料研究所 内 Fターム(参考) 2H095 BC05 BC08

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ターゲットと、このターゲットと対向す
    る位置に配設された成膜対象である基板とをチャンバ内
    に備え、このチャンバ内に反応性ガスを含むスパッタガ
    スを供給して、反応性スパッタリングを行うことにより
    フォトマスク用ブランクスを製造する方法において、上
    記ターゲットとしてガス供給管と連通したガス放出孔を
    穿設したターゲットを用いると共に、このターゲットの
    ガス放出孔を通じて基板に向かって反応性ガスを含むス
    パッタガスを供給しながら反応性スパッタリングを行う
    ことを特徴とするフォトマスク用ブランクスの製造方
    法。
  2. 【請求項2】 ターゲットにガス放出孔を穿設すると共
    に、このターゲット周囲にガス放出孔を穿設したガス導
    入管を配設し、これらガス放出孔を通じて基板に向かっ
    て反応性ガスを含むスパッタガスを供給する請求項1記
    載のフォトマスク用ブランクスの製造方法。
  3. 【請求項3】 ターゲット材料としてMoSi系材料又
    はCr系材料を用いる請求項1又は2記載のフォトマス
    ク用ブランクスの製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれか1項記載の方
    法により得られたフォトマスク用ブランクスをリソグラ
    フィ法によりパターン形成することを特徴とするフォト
    マスクの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012215829A (ja) * 2011-01-25 2012-11-08 Hoya Corp マスクブランク製造用スパッタリング装置及び表示装置用マスクブランクの製造方法並びに表示装置用マスクの製造方法

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JP2012215829A (ja) * 2011-01-25 2012-11-08 Hoya Corp マスクブランク製造用スパッタリング装置及び表示装置用マスクブランクの製造方法並びに表示装置用マスクの製造方法

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