JP2001333296A - ダイナミックガンマ補正装置 - Google Patents

ダイナミックガンマ補正装置

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JP2001333296A
JP2001333296A JP2001063354A JP2001063354A JP2001333296A JP 2001333296 A JP2001333296 A JP 2001333296A JP 2001063354 A JP2001063354 A JP 2001063354A JP 2001063354 A JP2001063354 A JP 2001063354A JP 2001333296 A JP2001333296 A JP 2001333296A
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JP2001063354A
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Keiichi Ito
啓一 伊藤
Atsuhisa Kageyama
敦久 影山
Nobutaka Okada
伸隆 岡田
Katsuya Ishikawa
勝也 石川
Hidetoshi Suzuki
秀利 鈴木
Hisao Kuniya
久雄 國谷
Yuki Tsunoya
由紀 角矢
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 映像の輝度信号の最大値や平均値等の特性値
を考慮して、映像に応じた適切な補正量を輝度信号に対
して求め、より効果的な階調補正を行う。 【解決手段】 最大値検出部11は、入力された輝度信
号Yiの例えば10フィールド内での最大輝度値mvを
求める。補正スタート点制御部12は、最大輝度値mv
に応じて補正スタート点Sの輝度sを求める。ガンマ補
正量算出部13は、輝度sに基づいてスライスレベルを
求め、輝度信号Yiに対する仮の補正量g1を求める。
ガンマ補正ゲイン制御部14は、ガンマ補正ゲインgg
を最大輝度値mvに応じて求める。乗算器15は、仮の
補正量g1とガンマ補正ゲインggとの積を求め、最終
的な補正量であるガンマ補正量g2として出力し、加算
器16は、輝度信号Yiとガンマ補正量g2との和を求
め、階調補正された輝度信号Yoとして出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、映像を扱う機器に
関し、特に映像を表示する機器において映像の輝度信号
の階調補正を行う技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、ガンマ補正と呼ばれる映像の
輝度信号の階調補正が一般に行われている。これは、輝
度信号に対し、その信号レベルに応じてガンマ補正曲線
に基づいた補正を行うものである。ガンマ補正は輝度信
号のレベルが一定の値以上である場合に行われ、この一
定の値を補正スタート点という。従来は、補正スタート
点はどのような輝度信号に対しても同一の点とすること
が多かった。また、補正スタート点を輝度信号の平均値
等に応じて変更する場合であっても、輝度信号の値と補
正スタート点との差のみに応じて補正量が求められてい
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、映像の輝度信
号は、フレームによって最大値、平均値等の特性値が大
きく異なるので、補正量は、同じ値の輝度信号に対する
ものであっても、フレームに応じて変える必要がある。
したがって、どのような輝度信号に対しても補正スター
ト点を同一の点としたり、また、ある瞬間の輝度信号の
値と補正スタート点との差のみに応じて補正量を求めて
いては、適切な階調補正を行うことができなかった。
【0004】本発明は、映像の輝度信号の最大値や平均
値等の特性値を考慮して、映像に応じた適切な補正量を
輝度信号に対して求め、より効果的な階調補正を行うダ
イナミックガンマ補正装置を提供することを課題とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、請求項1の発明が講じた手段は、映像信号の輝度信
号に対する補正を行うダイナミックガンマ補正装置であ
って、輝度信号の特性値に基づいて、補正対象範囲の下
限値である補正スタート点を求める補正スタート点制御
部と、前記補正スタート点と補正対象の輝度信号とに基
づいて、当該輝度信号に対する仮の補正量を求めるガン
マ補正量算出部と、輝度信号の特性値に基づいて、前記
仮の補正量に対するゲインを求めるガンマ補正ゲイン制
御部と、前記仮の補正量と前記ゲインとの積をガンマ補
正量として求める乗算器と、当該輝度信号と前記ガンマ
補正量との和を求めて出力する加算器とを備えたもので
ある。
【0006】請求項1の発明によると、輝度信号の特性
値に応じて、補正スタート点及び仮の補正量に対するゲ
インを制御することができるので、最終的な補正量であ
るガンマ補正量を適切なものとすることができる。
【0007】ここで、輝度信号の特性値とは、輝度信号
の所定の数のフィールド又はフレーム内における最大
値、平均値及び最小値等、並びにこれらの値に基づいて
求められた値のことをいう。
【0008】また、請求項2の発明は、請求項1に記載
のダイナミックガンマ補正装置において、輝度信号の最
大値を求める最大値検出部を更に備え、前記補正スター
ト点制御部は、前記最大値に基づいて前記補正スタート
点を求めることを特徴とする。
【0009】請求項2の発明によると、輝度信号の最大
値に応じてガンマ補正を行う輝度の範囲を制御すること
ができる。
【0010】また、請求項3の発明は、請求項1に記載
のダイナミックガンマ補正装置において、輝度信号の平
均値を求める平均値検出部を更に備え、前記補正スター
ト点制御部は、前記平均値に基づいて前記補正スタート
点を求めることを特徴とする。
【0011】請求項3の発明によると、輝度信号の平均
値に応じてガンマ補正を行う輝度の範囲を制御すること
ができる。
【0012】また、請求項4の発明は、請求項1に記載
のダイナミックガンマ補正装置において、輝度信号の最
大値を求める最大値検出部と、輝度信号の平均値を求め
る平均値検出部とを更に備え、前記補正スタート点制御
部は、前記最大値から前記平均値を減算して求めた差に
基づいて前記補正スタート点を求めることを特徴とす
る。
【0013】請求項4の発明によると、輝度信号の最大
値と平均値とに応じてガンマ補正を行う輝度の範囲を制
御することができる。
【0014】また、請求項5の発明は、請求項1に記載
のダイナミックガンマ補正装置において、輝度信号の最
小値を求める最小値検出部を更に備え、前記補正スター
ト点制御部は、前記最小値に基づいて前記補正スタート
点を求めることを特徴とする。
【0015】請求項5の発明によると、輝度信号の最小
値に応じてガンマ補正を行う輝度の範囲を制御すること
ができる。
【0016】また、請求項6の発明は、請求項1に記載
のダイナミックガンマ補正装置において、輝度信号の最
大値を求める最大値検出部を更に備え、前記ガンマ補正
ゲイン制御部は、予め設定した最大輝度設定値から前記
最大値を減算して求めた値に基づいて前記ゲインを求め
ることを特徴とする。
【0017】請求項6の発明によると、輝度信号の最大
値に応じて、ガンマ補正量算出部が求めた仮の補正量に
対するゲインを制御することができる。
【0018】また、請求項7の発明は、請求項1に記載
のダイナミックガンマ補正装置において、輝度信号の平
均値を求める平均値検出部を更に備え、前記ガンマ補正
ゲイン制御部は、前記平均値から予め設定したしきい値
を減算して求めた値に基づいて前記ゲインを求めること
を特徴とする。
【0019】請求項7の発明によると、輝度信号の平均
値に応じて、ガンマ補正量算出部が求めた仮の補正量に
対するゲインを制御することができる。
【0020】また、請求項8の発明は、請求項1に記載
のダイナミックガンマ補正装置において、輝度信号の最
大値を求める最大値検出部と、輝度信号の平均値を求め
る平均値検出部とを更に備え、前記ガンマ補正ゲイン制
御部は、前記平均値及び最大値に基づいて前記ゲインを
求めるものであり、当該ゲインが、前記平均値が高いと
きは小さくなるように、前記平均値が低いときは大きく
なるようにすることを特徴とする。
【0021】請求項8の発明によると、輝度信号の平均
値と最大値とに応じて、ガンマ補正量算出部が求めた仮
の補正量に対するゲインを制御することができる。特
に、輝度信号の平均値が低いときはゲインが大きくなる
ようにするため、ガンマ補正の効果を大きくすることが
できる。
【0022】また、請求項9の発明では、請求項1に記
載のダイナミックガンマ補正装置において、前記ガンマ
補正量算出部は、補正対象の輝度信号を変数とする1次
関数によって前記仮の補正量を求めるものであり、前記
1次関数は、所定の数の区間を有し、大きな変数に対応
する区間ほど当該1次関数の係数が大きいことを特徴と
する。
【0023】請求項9の発明によると、1次関数を用い
るため、仮の補正量を容易に求めることができる。ま
た、輝度が大きいほど仮の補正量を大きくすることがで
きる。
【0024】また、請求項10の発明は、請求項9に記
載のダイナミックガンマ補正装置において、輝度信号の
最大値を求める最大値検出部を更に備え、前記ガンマ補
正量算出部は、前記補正スタート点と前記最大値とに基
づいて、前記1次関数の各区間を決定することを特徴と
する。
【0025】請求項10の発明によると、補正スタート
点と輝度信号の最大値との間において、適切な仮の補正
値を求めることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照しながら説明する。
【0027】(第1の実施形態)図1は、本発明の第1
の実施形態に係るダイナミックガンマ補正装置のブロッ
ク図である。図1のダイナミックガンマ補正装置は、最
大値検出部11と、補正スタート点制御部12と、ガン
マ補正量算出部13と、ガンマ補正ゲイン制御部14
と、乗算器15と、加算器16とを備えている。最大値
検出部11、ガンマ補正量算出部13及び加算器16に
は、映像の輝度信号Yiが入力されている。
【0028】最大値検出部11は、入力された輝度信号
Yiの例えば10フィールド内での最大値を求め、これ
を最大輝度値mvとして補正スタート点制御部12、ガ
ンマ補正量算出部13及びガンマ補正ゲイン制御部14
に出力する。最大輝度値mvとしては、輝度信号Yiの
1〜10程度の所定の数のフィールド又はフレームにお
ける最大値を求めてもよい。最大値を求める際には、例
えば、ガンマ補正の対象とするフィールドの直前の所定
数のフィールド内における最大値を求める。
【0029】補正スタート点制御部12は、最大輝度値
mvに応じて補正スタート点Sの輝度sを求め、ガンマ
補正量算出部13に出力する。補正スタート点Sは、補
正の対象とする輝度信号Yiの値の範囲の下限であっ
て、輝度信号Yiの値が輝度s以上の場合にガンマ補正
が行われる。補正スタート点制御部12は、最大輝度値
mvが高い場合は補正スタート点Sを高くし、最大輝度
値mvが低い場合は補正スタート点Sを低くする。補正
スタート点Sの輝度sは、例えば、 s=k11×mv …(1) によって求めることができる。ここで、k11は正の定
数であって、例えば1/2である。
【0030】図2は、輝度信号Yiと、図1のガンマ補
正量算出部13が出力する仮の補正量g1との関係の例
を表すグラフである。図2において、横軸は輝度信号Y
iの値、縦軸は補正量を表す。図2のように、例えば、
曲線GC11は4本の直線を接続した折れ線である。こ
のとき、横軸上にスライスレベルa,b及びc(a<b
<c)の3点が設けられ、曲線GC11はこれらの点に
おいて折れ点を持つ。ここで、スライスレベルの間の距
離は、最大輝度値mv及び補正スタート点Sの輝度sに
基づいて、スライスレベルの輝度が大きいほど、スライ
スレベル間の距離が小さくなるようにする。
【0031】すなわち、ガンマ補正量算出部13は、ス
ライスレベルa,b及びcを例えば、 a=s …(2) b=a+(mv−a)/2 …(3) c=b+(mv−b)/2 …(4) によって求める。この場合には、スライスレベルaを補
正スタート点Sの輝度sとし、スライスレベルaと最大
輝度値mvとの間の中点をスライスレベルbとし、スラ
イスレベルbと最大輝度値mvとの間の中点をスライス
レベルcとするというようにして、輝度が大きい程スラ
イスレベル間の距離を順次小さくしながら、各スライス
レベルを求めることができる。同様に、4点以上のスラ
イスレベルを順次求めることもできる。
【0032】ガンマ補正量算出部13は、スライスレベ
ルa,b,cを用いて、次の式(5)〜(8)で表され
るような、4区間を有する1次関数、すなわち、 f(x)= 0 (x≦a) …(5) f(x)= x−a (a<x≦b) …(6) f(x)=(x−a)+(x−b) (b<x≦c) …(7) f(x)=(x−a)+(x−b)+(x−c) (c<x) …(8) に従って、輝度信号Yiに対する仮の補正量g1=f
(Yi)を求め、乗算器15に出力する。ここで、xと
して輝度信号Yiの値を代入している。仮の補正量g1
は、スライスレベルa〜cのうち値がYi未満のもの全
てについて、値Yiと各スライスレベルa〜cとの差を
求めて加算した値となっている。
【0033】図3は、図1のダイナミックガンマ補正装
置においてガンマ補正のゲイン制御を行う部分のブロッ
ク図である。図3において、ガンマ補正ゲイン制御部1
4には、最大値検出部11が出力する最大輝度値mv
と、予め設定された最大輝度設定値Mとが入力されてい
る。ガンマ補正ゲイン制御部14は、最大輝度設定値M
から最大輝度値mvを減算した値に基づいてガンマ補正
ゲインggを求め、乗算器15に出力する。
【0034】ガンマ補正ゲイン制御部14は、ガンマ補
正ゲインggを、例えば、 gg=k12×(M−mv) …(9) によって求める(k12は正の定数)。このような場
合、最大輝度値mvが最大輝度設定値Mよりも低ければ
ガンマ補正ゲインggは正の値、逆に高ければガンマ補
正ゲインggは負の値となる。最大輝度設定値Mの値に
は、映像を表示する機器の種類(CRT(cathode-ray
tube)、液晶、PDP(plasma display panel)等)や
その特性を考慮して、適切な値を設定しておく。
【0035】乗算器15は、仮の補正量g1とガンマ補
正ゲインggとの積を求め、最終的な補正量であるガン
マ補正量g2として加算器16に出力する。加算器16
は、輝度信号Yiとガンマ補正量g2との和を求め、階
調補正された輝度信号Yoとして出力する。
【0036】図2の曲線GC12は、輝度信号Yiと、
乗算器15が出力するガンマ補正量g2との関係の一例
を表している。曲線GC12は、曲線GC11にガンマ
補正ゲインggを乗じたものとなる。
【0037】図4は、図1のダイナミックガンマ補正装
置の入出力特性の例を示すグラフである。図4におい
て、直線L0はガンマ補正をしない場合について、曲線
L11及びL12はガンマ補正をする場合について、入
力される輝度信号Yiと出力輝度信号Yoとの関係を表
す入出力特性を示している。曲線L11及びL12は、
直線L0に図2の曲線GC12のようなガンマ補正量g
2を表す曲線を加算したものである。
【0038】いま、最大輝度値mvが最大輝度設定値M
よりも小さく、ガンマ補正ゲインggが正の値であると
する。図4(a)は、最大輝度値mvが比較的低い場合
のグラフである。入力される輝度信号Yiが補正スター
ト点Sの輝度s以上の場合は、曲線L11と直線L0と
の差だけ、出力輝度信号Yoが輝度信号Yiよりも大き
くなるように補正される。
【0039】このように、最大輝度値mvが比較的低い
場合は補正スタート点制御部12が補正スタート点Sを
低くする。また、ガンマ補正ゲインggが比較的大き
い。このため、ダイナミックガンマ補正装置の入出力特
性は、映像の輝度が比較的低い部分のコントラストも強
調される特性となる。最大輝度値mvが低い映像の場合
は、輝度が低い暗い部分が多い映像であるため、このよ
うな入出力特性によって階調補正をすると、望ましい映
像を得ることができる。
【0040】図4(b)は、最大輝度値mvが最大輝度
設定値M以下であって比較的高い場合のグラフである。
図4(b)の曲線L12は、輝度信号Yiの最大輝度値
mvが高いため、式(9)によって求められるガンマ補
正ゲインggが曲線L11の場合よりも小さいものとし
て表している。
【0041】このように、最大輝度値mvが比較的高い
場合は補正スタート点制御部12が補正スタート点Sを
高くするため、ダイナミックガンマ補正装置の入出力特
性は白側の階調が伸びる特性、すなわち、映像の輝度が
高い部分のコントラストが強調される特性となる。最大
輝度値mvが高い映像の場合は、輝度が高い明るい部分
が多い映像であるため、このような入出力特性によって
階調補正をすると、望ましい映像を得ることができる。
【0042】図5は、最大輝度値mvが最大輝度設定値
Mよりも大きい場合における、図1のダイナミックガン
マ補正装置の入出力特性の例を示すグラフである。この
場合には、ガンマ補正ゲインggが負の値となる。この
ため、輝度信号Yiの値が補正スタート点Sの輝度sよ
りも大きいときにはガンマ補正量g2が負となり、輝度
信号Yiの値が小さくなるように補正される。ガンマ補
正量g2の絶対値は、輝度信号Yiの値が大きいほど大
きくなる。また、最大輝度値mvが大きいほどガンマ補
正ゲインggの絶対値が大きくなるので、ガンマ補正量
g2の絶対値も大きくなる。
【0043】このように、最大輝度値mvが最大輝度設
定値Mよりも大きい場合には、出力輝度信号Yoの値が
過大な値とならないようにすることができるので、ブル
ーミングを防ぐことができる。
【0044】以上のように、図1のダイナミックガンマ
補正装置によると、輝度信号Yiの最大輝度値mvに応
じて補正スタート点S及びガンマ補正ゲインggを制御
することができるため、映像に適応した階調補正を行う
ことができる。
【0045】(第1の実施形態の変形例)図6は、第1
の実施形態の変形例に係るダイナミックガンマ補正装置
のブロック図である。図6のダイナミックガンマ補正装
置は、図1のダイナミックガンマ補正装置において、ガ
ンマ補正量算出部13の代わりにガンマ補正量算出部2
3を用いたものである。また、最大値検出部11は、最
大輝度値mvを補正スタート点制御部12及びガンマ補
正ゲイン制御部14に出力している。その他の構成要素
については、図1のダイナミックガンマ補正装置と同様
なので、その説明を省略する。
【0046】図7は、輝度信号Yiと図6のガンマ補正
量算出部23が出力する仮の補正量g1との関係の例を
表すグラフである。図7において、x軸は輝度信号Yi
の値、y軸は仮の補正量g1の値を表す。x軸上にはス
ライスレベルa,b及びc(a<b<c)の3点が設け
られている。ガンマ補正量算出部23は、図7の曲線G
C0を曲線y=f(x)として記憶している。関数f
(x)は、例えば、式(5)〜(8)で表すことができ
る。関数f(x)は、スライスレベルa〜cのうち値が
x以下のもの全てについて、値xと各スライスレベルa
〜cとの差を求めて加算した値を表している。曲線GC
0は、4本の直線を接続した折れ線であり、スライスレ
ベルa〜cに折れ点を持つ。
【0047】ガンマ補正量算出部23は、図7において
曲線GC0をx軸方向に平行移動させて、スライスレベ
ルaが補正スタート点Sとなるようにした曲線GC21
を生成する。すなわち、曲線GC21は、曲線GC0を
x軸の正方向にs−aだけ平行移動させた曲線y=f
(x−(s−a))として表すことができる。ここで、
値xとして輝度信号Yiの値を与え、曲線GC21から
得られる値yを仮の補正量g1とする。ガンマ補正量算
出部23は、曲線GC21に基づいて、輝度信号Yiに
対する仮の補正量g1=f(Yi)を求め、乗算器15
に出力する。このとき、スライスレベルaは輝度sに移
動し、スライスレベルb,cは、正方向にs−aだけ移
動したレベルになっている。
【0048】図1のダイナミックガンマ補正装置と同様
に、ガンマ補正ゲイン制御部14は、ガンマ補正ゲイン
ggを求め、乗算器15に出力する。乗算器15は、仮
の補正量g1とガンマ補正ゲインggとの積を求め、最
終的な補正量であるガンマ補正量g2として加算器16
に出力する。加算器16は、輝度信号Yiとガンマ補正
量g2との和を求め、階調補正された輝度信号Yoとし
て出力する。
【0049】図7の曲線GC22は、輝度信号Yiと、
乗算器15が出力するガンマ補正量g2との関係の一例
を表している。曲線GC22は、曲線GC21にガンマ
補正ゲインggを乗じたものとなる。
【0050】このように、図6のダイナミックガンマ補
正装置によると、最大輝度値mvを用いることなく仮の
補正量g1を求めることができ、これに基づいてガンマ
補正量g2を求めることができる。
【0051】(第2の実施形態)図8は、本発明の第2
の実施形態に係るダイナミックガンマ補正装置のブロッ
ク図である。図8のダイナミックガンマ補正装置は、平
均値検出部21と、補正スタート点制御部22と、ガン
マ補正量算出部23と、ガンマ補正ゲイン制御部24
と、乗算器15と、加算器16とを備えている。平均値
検出部21、ガンマ補正量算出部23及び加算器16に
は、映像の輝度信号Yiが入力されている。
【0052】平均値検出部21は、入力された輝度信号
Yiの例えば10フィールド内での平均値avを求め、
補正スタート点制御部12及びガンマ補正ゲイン制御部
24に出力する。平均値avとしては、輝度信号Yiの
1〜10程度の所定の数のフィールド又はフレームにお
ける平均値を求めてもよい。平均値を求める際には、例
えば、ガンマ補正の対象とするフィールドの直前の所定
数のフィールド内における平均値を求める。
【0053】補正スタート点制御部22は、輝度信号Y
iの平均値avに応じて補正スタート点Sの輝度sを求
め、ガンマ補正量算出部23に出力する。補正スタート
点制御部22は、平均値avが高い場合は補正スタート
点Sを高くし、平均値avが低い場合は補正スタート点
Sを低くする。補正スタート点Sの輝度sは、例えば、 s=k21×av …(10) によって求めることができる。ここで、k21は正の定
数であって、例えば1/2である。
【0054】ガンマ補正量算出部23は、補正スタート
点Sを考慮して輝度信号Yiに応じた仮の補正量g1を
求め、乗算器15に出力する。ガンマ補正ゲイン制御部
24は、仮の補正量g1に対するゲインとしてガンマ補
正ゲインggを平均値avに応じて求め、乗算器15に
出力する。乗算器15は、仮の補正量g1とガンマ補正
ゲインggとの積を求め、最終的な補正量であるガンマ
補正量g2として加算器16に出力する。加算器16
は、輝度信号Yiとガンマ補正量g2との和を求め、階
調補正された輝度信号Yoとして出力する。
【0055】ガンマ補正量算出部23は、第1の実施形
態の変形例において説明したものと同様であるので、そ
の詳細な説明は省略する。
【0056】図9は、図8のダイナミックガンマ補正装
置においてガンマ補正のゲイン制御を行う部分のブロッ
ク図である。図9において、ガンマ補正ゲイン制御部2
4には、平均値検出部21が出力する輝度信号Yiの平
均値avと、予め設定されたしきい値Aとが入力されて
いる。ガンマ補正ゲイン制御部24は、平均値avから
しきい値Aを減算した値に基づいてガンマ補正ゲインg
gを求め、乗算器15に出力する。
【0057】ガンマ補正ゲイン制御部24は、ガンマ補
正ゲインggを、例えば、 gg=k22×(av−A) …(11) によって求める(k22は正の定数)。このような場
合、平均値avがしきい値Aよりも高ければガンマ補正
ゲインggは正の値、逆に低ければガンマ補正ゲインg
gは負の値となる。乗算器15は、ガンマ補正量算出部
23が出力する仮の補正量g1とガンマ補正ゲインgg
との積を加算器16に出力するため、加算器16が輝度
信号Yiに加算するガンマ補正量g2は、ガンマ補正ゲ
インggが正のときは正の値、ガンマ補正ゲインggが
負のときは負の値となる。
【0058】輝度信号Yiと、乗算器15が出力するガ
ンマ補正量g2との関係は、例えば、図7の曲線GC2
2のようになる。曲線GC22は、仮の補正量g1を表
す曲線GC21にガンマ補正ゲインggを乗じたものと
なる。
【0059】図10は、図8のダイナミックガンマ補正
装置の入出力特性の例を示すグラフである。図10にお
いて、直線L0はガンマ補正をしない場合について、曲
線L21及びL22はガンマ補正をする場合について、
入力される輝度信号Yiと出力輝度信号Yoとの関係を
表す入出力特性を示している。曲線L21及びL22
は、直線L0に図7の曲線GC22のようなガンマ補正
量g2を表す曲線を加算したものである。曲線L21及
びL22はともに、輝度信号Yiの平均値avがしきい
値Aよりも高く、ガンマ補正ゲインggが正の値である
場合についての入出力特性を示している。
【0060】図10(a)は、輝度信号Yiの平均値a
vが比較的高い場合における、図8のダイナミックガン
マ補正装置の入出力特性L21を示すグラフである。入
力される輝度信号Yiが補正スタート点Sの輝度sに等
しいときと、それよりも輝度が高い点Tに等しいときと
の間の出力輝度信号Yoの差は、ガンマ補正をしない場
合はD1であるが、ガンマ補正をする場合はD2に拡大
する。このように、入力される輝度信号Yiが補正スタ
ート点Sの輝度s以上の場合は、曲線L21と直線L0
との差だけ、出力輝度信号Yoが輝度信号Yiよりも大
きくなるように補正される。
【0061】平均値avが高い場合は補正スタート点制
御部22が補正スタート点Sを高くするため、入出力特
性は白側の階調が伸びる特性、すなわち、映像の輝度が
高い部分のコントラストが強調される特性となる。輝度
信号Yiの平均値avが高い映像の場合は、輝度が高い
明るい部分が多い映像であるため、図10(a)の曲線
L21のような入出力特性によって階調補正をすると、
望ましい映像を得ることができる。
【0062】図10(b)は、輝度信号Yiの平均値a
vがしきい値A以上であって比較的低い場合における、
図8のダイナミックガンマ補正装置の入出力特性L22
を示すグラフである。図10(b)の曲線L22は、輝
度信号Yiの平均値avが低いため、式(11)によっ
て求められるガンマ補正ゲインggが曲線L21の場合
よりも小さいものとして表している。入力される輝度信
号Yiが補正スタート点Sの輝度sに等しいときと、そ
れよりも輝度が高い点Tに等しいときとの間の出力輝度
信号Yoの差は、ガンマ補正をしない場合はD3である
が、ガンマ補正をする場合はD4に拡大する。
【0063】平均値avが低い場合は、補正スタート点
制御部22が補正スタート点Sの輝度sを低くするた
め、映像の輝度が比較的低い部分のコントラストも強調
される特性となる。輝度信号Yiの平均値avが低い映
像の場合は、輝度が低い暗い部分が多い映像であるた
め、図10(b)の曲線L22のような入出力特性によ
って階調補正をすると、望ましい映像を得ることができ
る。
【0064】輝度信号Yiの平均値avがしきい値A未
満の場合は、ガンマ補正ゲインggが負となる。このた
め、入力される輝度信号Yiが補正スタート点Sの輝度
sに等しいときと、それよりも輝度が高い点Tに等しい
ときとを比べると、出力輝度信号Yoの差は、ガンマ補
正をすると縮小する。
【0065】以上のように、図8のダイナミックガンマ
補正装置によると、輝度信号Yiの平均値avに応じて
補正スタート点S及びガンマ補正ゲインggを制御する
ことができるため、映像に適応した階調補正を行うこと
ができる。特に、輝度信号Yiの平均値avが小さい場
合は、画面全体が暗いのでブルーミングが生じやすい
が、このような場合にはガンマ補正ゲインggの値を小
さくするので、ブルーミングの発生を抑制することがで
きる。
【0066】なお、最大値検出部11を更に備え、ガン
マ補正量算出部23の代わりにガンマ補正量算出部13
を備えることとしてもよい。この場合、最大輝度値mv
を考慮して仮の補正量g1及びガンマ補正量g2を求め
ることができる。
【0067】(第3の実施形態)図11は、本発明の第
3の実施形態に係るダイナミックガンマ補正装置のブロ
ック図である。図11のダイナミックガンマ補正装置
は、図8のダイナミックガンマ補正装置において、最大
値検出部11及び減算器18を更に備えている。また、
平均値検出部21の代わりに平均値検出部31を、補正
スタート点制御部22の代わりに補正スタート点制御部
32を、ガンマ補正ゲイン制御部14の代わりに平均値
av及び最大輝度値mvを入力とするガンマ補正ゲイン
制御部34を備えている。平均値検出部31、最大値検
出部11、ガンマ補正量算出部23及び加算器16に
は、輝度信号Yiが入力されている。
【0068】平均値検出部31は、入力された輝度信号
Yiの例えば10フィールド内での平均値avを求め、
減算器18及びガンマ補正ゲイン制御部34に出力す
る。平均値検出部31は、平均値avを信号のレベルで
表してガンマ補正ゲイン制御部34に出力する。
【0069】最大値検出部11は、入力された輝度信号
Yiの例えば10フィールド内での最大値を求め、これ
を最大輝度値mvとして減算器18及びガンマ補正ゲイ
ン制御部34に出力する。平均値av及び最大輝度値m
vとしては、輝度信号Yiの1〜10程度の所定の数の
フィールド又はフレームにおける平均値及び最大値をそ
れぞれ求めてもよい。平均値及び最大輝度値を求める際
には、例えば、ガンマ補正の対象とするフィールドの直
前の所定数のフィールド内における平均値及び最大輝度
値を求める。
【0070】減算器18は、最大値検出部11が出力す
る最大輝度値mvから、平均値検出部31が出力する平
均値avを減算し、得られた差df=mv−avを補正
スタート点制御部32に出力する。
【0071】補正スタート点制御部32は、差dfに応
じて補正スタート点Sの輝度sを求め、ガンマ補正量算
出部23に出力する。補正スタート点制御部32は、最
大輝度値mvと平均値avとの差dfが小さい場合は、
補正スタート点Sを高くし、最大輝度値mvと平均値a
vとの差dfが大きい場合は、補正スタート点Sを低く
する。補正スタート点Sの輝度sは、例えば、s=c1
−k31×dfによって求めることができる(c1,k
31は正の定数)。
【0072】図12は、図11のダイナミックガンマ補
正装置において、ガンマ補正のゲイン制御を行う部分の
ブロック図である。図12において、ガンマ補正ゲイン
制御部34は、ビット反転部341と、乗算器342と
を備えている。ビット反転部341には、平均値avが
信号のレベルで表されて入力されている。
【0073】ビット反転部341は、ここではインバー
タとして動作し、入力信号を反転して乗算器342に出
力する。すなわち、ビット反転部341は、平均値av
がビット反転部341のしきい値よりも高いときは低電
位(以下では“L”と表記する)を、しきい値よりも低
いときは高電位(以下では“H”と表記する)を出力す
る。乗算器342は、信号レベル“L”を値“0”に、
信号レベル“H”を値“1”に換算し、これと最大値検
出部11が出力する最大輝度値mvとの積に基づいてガ
ンマ補正ゲインggを求め、乗算器15に出力する。こ
のため、乗算器342は、平均値avがビット反転部3
41のしきい値よりも高いときは0を、しきい値よりも
低いときは例えばgg=k32×mvを、ガンマ補正ゲ
インggとして乗算器15に出力する(k32は正の定
数)。
【0074】したがって、図11のダイナミックガンマ
補正装置は、輝度信号Yiの平均値avが高いときには
補正を行わず、平均値avが低いときには最大輝度値m
vに応じてガンマ補正ゲインggを求め、補正を行う。
【0075】ガンマ補正量算出部23は、図6を参照し
て説明したものと同様であり、乗算器15及び加算器1
6は、図8を参照して説明したものと同様なので、その
説明を省略する。
【0076】最大輝度値mvと平均値avとの差が小さ
い場合は、補正スタート点制御部32が補正スタート点
Sを高くするため、ダイナミックガンマ補正装置の入出
力特性は、映像の輝度が高い部分のコントラストが強調
される特性となる。最大輝度値mvと平均値avとの差
が小さい映像の場合は、輝度が高い明るい部分が多い映
像であるため、このような入出力特性によって階調補正
をすると、望ましい映像を得ることができる。
【0077】最大輝度値mvと平均値avとの差が大き
い場合は補正スタート点制御部32が補正スタート点S
を低くするため、ダイナミックガンマ補正装置の入出力
特性は、映像の輝度が比較的低い部分のコントラストも
強調される特性となる。最大輝度値mvと平均値avと
の差が大きい映像の場合は、輝度が低い暗い部分が多い
映像であるため、このような入出力特性によって階調補
正をすると、望ましい映像を得ることができる。
【0078】また、輝度信号Yiの平均値avが高いと
きは、画面全体がすでに明るく補正の効果はあまり期待
できないため、ガンマ補正量g2を小さくし、平均値a
vが低いときは、補正の効果があるため、ガンマ補正量
g2を大きくするようにすることができる。
【0079】以上のように、図11のダイナミックガン
マ補正装置によると、輝度信号Yiの平均値av及び最
大輝度値mvに応じて補正スタート点S及びガンマ補正
ゲインggを制御することができるため、映像に適応し
た階調補正を行うことができる。
【0080】なお、平均値検出部31の代わりに、平均
値avを数値として出力する平均値検出部21を用いて
もよい。この場合、ビット反転部は、2進法で表された
入力値の各ビットの値を反転させ、乗算器342に出力
するものとする。すなわち、このビット反転部が出力す
る値iavは、平均値avが高いときは小さな値、平均
値avが低いときは大きな値となる。乗算器342は、
ビット反転部が出力する値iavと最大輝度値mvとの
積gg=k33×iav×mvを、ガンマ補正ゲインg
gとして乗算器15に出力する(k33は正の定数)。
【0081】また、図11において、平均値検出部31
の代わりに平均値検出部21を用いるとともに、ガンマ
補正ゲイン制御部34を、平均値av及び最大輝度値m
vに基づいて、例えば、gg=k34×(c2−av)
×mvによってガンマ補正ゲインggを求める演算器と
してもよい(c2,k34は正の定数)。ここで、c2
は例えば輝度信号Yiが取り得る最大値である。
【0082】このような場合においても、ガンマ補正ゲ
インggを、平均値avが高いときは値が小さくなるよ
うに、平均値avが低いときは値が大きくなるように、
平均値av及び最大輝度値mvに基づいて求めることが
できる。
【0083】また、ガンマ補正量算出部23の代わりに
ガンマ補正量算出部13を備えることとし、これが最大
値検出部11の出力を用いることとしてもよい。この場
合、最大輝度値mvを考慮して仮の補正量g1及びガン
マ補正量g2を求めることができる。
【0084】(第4の実施形態)図13は、本発明の第
4の実施形態に係るダイナミックガンマ補正装置のブロ
ック図である。図13のダイナミックガンマ補正装置
は、図1のダイナミックガンマ補正装置において、最小
値検出部41を更に備えている。また、補正スタート点
制御部12の代わりに補正スタート点制御部42を備え
ている。図13の補正スタート点制御部42には、最大
値検出部11の出力に代えて最小値検出部41の出力が
入力されている。また、最大値検出部11、最小値検出
部41、ガンマ補正量算出部13及び加算器16には、
輝度信号Yiが入力されている。
【0085】最大値検出部11は、入力された輝度信号
Yiの例えば10フィールド内での最大値を求め、これ
を最大輝度値mvとしてガンマ補正量算出部13及びガ
ンマ補正ゲイン制御部14に出力する。同様に、最小値
検出部41は、入力された輝度信号Yiの例えば10フ
ィールド内での最小値を求め、これを最小輝度値nvと
して補正スタート点制御部42に出力する。最大輝度値
mv及び最小輝度値nvとしては、輝度信号Yiの1〜
10程度の所定の数のフィールド又はフレームにおける
最大値及び最小値をそれぞれ求めてもよい。最大輝度値
及び最小輝度値を求める際には、例えば、ガンマ補正の
対象とするフィールドの直前の所定数のフィールド内に
おける最大輝度値及び最小輝度値を求める。
【0086】補正スタート点制御部42は、最小輝度値
nvに応じて補正スタート点Sの輝度sを求め、ガンマ
補正量算出部23に出力する。補正スタート点制御部4
2は、最小輝度値nvが高い場合は補正スタート点Sを
高くし、最小輝度値nvが低い場合は補正スタート点S
を低くする。補正スタート点Sの輝度sは、例えば、s
=k41×nvによって求めることができる(k41は
正の定数)。特にk41=1とすれば、輝度信号Yiの
ほとんど全てについて、ガンマ補正をかけることができ
る。
【0087】ガンマ補正量算出部13、ガンマ補正ゲイ
ン制御部14、乗算器15及び加算器16については、
図1を参照して説明したものと同様であるので、その説
明を省略する。
【0088】最小輝度値nvが高い場合は、補正スター
ト点制御部42が補正スタート点Sを高くするため、ダ
イナミックガンマ補正装置の入出力特性は映像の輝度が
高い部分のコントラストが強調される特性となる。最小
輝度値nvが低い場合は、補正スタート点制御部42が
補正スタート点Sを低くするため、ダイナミックガンマ
補正装置の入出力特性は映像の輝度が低い部分のコント
ラストも強調される特性となる。
【0089】以上のように、図13のダイナミックガン
マ補正装置によると、輝度信号の最小輝度値nvに応じ
て補正スタート点Sを制御することができ、また、補正
スタート点Sの輝度s及び最大輝度値mvに応じてガン
マ補正量g2を求めるので、映像に適応した階調補正を
行うことが可能となる。
【0090】なお、第1〜第4の実施形態においては、
補正スタート点制御部、ガンマ補正ゲイン制御部及びガ
ンマ補正量算出部の組み合わせのいくつかの例について
説明したが、補正スタート点制御部、ガンマ補正ゲイン
制御部及びガンマ補正量算出部として、以上の実施形態
において説明したもののいずれを組み合わせて用いても
よい。
【0091】また、以上の実施形態では、輝度信号Yi
に対する仮の補正量g1及びガンマ補正量g2の関係を
表す曲線GC0,GC11,GC12,GC21,GC
22は、それぞれ直線4本を接続したものであったが、
これらは5本以上又は3本以下の直線を接続したもので
あってもよい。すなわち、輝度信号Yiに対する仮の補
正量g1を求める1次関数は、4以外の数の区間を有す
るものであってもよい。
【0092】
【発明の効果】以上のように、本発明によると、輝度信
号の平均値、最大値、最小値等に基づいてガンマ補正を
行う範囲及び補正量を制御するため、映像に適応した効
果的な階調補正を行うガンマ補正装置を実現できる。ま
た、映像を表示する機器の特性に応じて、適切な階調補
正を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るダイナミックガ
ンマ補正装置のブロック図である。
【図2】輝度信号Yiと、図1のガンマ補正量算出部が
出力する仮の補正量g1との関係の例を表すグラフであ
る。
【図3】図1のダイナミックガンマ補正装置においてガ
ンマ補正のゲイン制御を行う部分のブロック図である。
【図4】(a)は、最大輝度値mvが比較的低い場合に
おける、図1のダイナミックガンマ補正装置の入出力特
性の例を示すグラフである。(b)は、最大輝度値mv
が最大輝度設定値M以下であって比較的高い場合におけ
る、図1のダイナミックガンマ補正装置の入出力特性の
例を示すグラフである。
【図5】最大輝度値mvが最大輝度設定値Mよりも大き
い場合における、図1のダイナミックガンマ補正装置の
入出力特性の例を示すグラフである。
【図6】第1の実施形態の変形例に係るダイナミックガ
ンマ補正装置のブロック図である。
【図7】輝度信号Yiと図6のガンマ補正量算出部が出
力する仮の補正量g1との関係の例を表すグラフであ
る。
【図8】本発明の第2の実施形態に係るダイナミックガ
ンマ補正装置のブロック図である。
【図9】図8のダイナミックガンマ補正装置においてガ
ンマ補正のゲイン制御を行う部分のブロック図である。
【図10】(a)は、輝度信号Yiの平均値avが比較
的高い場合における、図8のダイナミックガンマ補正装
置の入出力特性L21を示すグラフである。(b)は、
輝度信号Yiの平均値avがしきい値A以上であって比
較的低い場合における、図8のダイナミックガンマ補正
装置の入出力特性L22を示すグラフである。
【図11】本発明の第3の実施形態に係るダイナミック
ガンマ補正装置のブロック図である。
【図12】図11のダイナミックガンマ補正装置におい
て、ガンマ補正のゲイン制御を行う部分のブロック図で
ある。
【図13】本発明の第4の実施形態に係るダイナミック
ガンマ補正装置のブロック図である。
【符号の説明】
11 最大値検出部 12,22,32,42 補正スタート点制御部 13,23 ガンマ補正量算出部 14,24,34 ガンマ補正ゲイン制御部 15 乗算器 16 加算器 18 減算器 21,31 平均値検出部 41 最小値検出部 GC0 ガンマ補正量算出部が記憶する曲線 GC11,GC21 入力された輝度信号Yiと仮の補
正量g1との関係を表す曲線 GC12,GC22 入力された輝度信号Yiとガンマ
補正量g2との関係を表す曲線 L0 ガンマ補正をしない場合の入出力の関係 L11,L12,L13,L21,L22 ガンマ補正
をする場合のダイナミックガンマ補正装置の入出力特性 Yi 入力された輝度信号 Yo 出力輝度信号 g1 仮の補正量 g2 ガンマ補正量 S 補正スタート点 s 補正スタート点の輝度 a,b,c スライスレベル mv 最大輝度値(輝度信号の最大値) M 最大輝度設定値 A しきい値
フロントページの続き (72)発明者 岡田 伸隆 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 石川 勝也 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 鈴木 秀利 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 國谷 久雄 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 角矢 由紀 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5C021 PA56 PA58 PA66 PA67 PA76 RB03 XA34

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 映像信号の輝度信号に対する補正を行う
    ダイナミックガンマ補正装置であって、 輝度信号の特性値に基づいて、補正対象範囲の下限値で
    ある補正スタート点を求める補正スタート点制御部と、 前記補正スタート点と補正対象の輝度信号とに基づい
    て、当該輝度信号に対する仮の補正量を求めるガンマ補
    正量算出部と、 輝度信号の特性値に基づいて、前記仮の補正量に対する
    ゲインを求めるガンマ補正ゲイン制御部と、 前記仮の補正量と前記ゲインとの積をガンマ補正量とし
    て求める乗算器と、 当該輝度信号と前記ガンマ補正量との和を求めて出力す
    る加算器とを備えたダイナミックガンマ補正装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のダイナミックガンマ補
    正装置において、 輝度信号の最大値を求める最大値検出部を更に備え、 前記補正スタート点制御部は、 前記最大値に基づいて前記補正スタート点を求めること
    を特徴とするダイナミックガンマ補正装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のダイナミックガンマ補
    正装置において、 輝度信号の平均値を求める平均値検出部を更に備え、 前記補正スタート点制御部は、 前記平均値に基づいて前記補正スタート点を求めること
    を特徴とするダイナミックガンマ補正装置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載のダイナミックガンマ補
    正装置において、 輝度信号の最大値を求める最大値検出部と、 輝度信号の平均値を求める平均値検出部とを更に備え、 前記補正スタート点制御部は、 前記最大値から前記平均値を減算して求めた差に基づい
    て前記補正スタート点を求めることを特徴とするダイナ
    ミックガンマ補正装置。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載のダイナミックガンマ補
    正装置において、 輝度信号の最小値を求める最小値検出部を更に備え、 前記補正スタート点制御部は、 前記最小値に基づいて前記補正スタート点を求めること
    を特徴とするダイナミックガンマ補正装置。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載のダイナミックガンマ補
    正装置において、 輝度信号の最大値を求める最大値検出部を更に備え、 前記ガンマ補正ゲイン制御部は、 予め設定した最大輝度設定値から前記最大値を減算して
    求めた値に基づいて前記ゲインを求めることを特徴とす
    るダイナミックガンマ補正装置。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載のダイナミックガンマ補
    正装置において、 輝度信号の平均値を求める平均値検出部を更に備え、 前記ガンマ補正ゲイン制御部は、 前記平均値から予め設定したしきい値を減算して求めた
    値に基づいて前記ゲインを求めることを特徴とするダイ
    ナミックガンマ補正装置。
  8. 【請求項8】 請求項1に記載のダイナミックガンマ補
    正装置において、 輝度信号の最大値を求める最大値検出部と、 輝度信号の平均値を求める平均値検出部とを更に備え、 前記ガンマ補正ゲイン制御部は、 前記平均値及び最大値に基づいて前記ゲインを求めるも
    のであり、当該ゲインが、前記平均値が高いときは小さ
    くなるように、前記平均値が低いときは大きくなるよう
    にすることを特徴とするダイナミックガンマ補正装置。
  9. 【請求項9】 請求項1に記載のダイナミックガンマ補
    正装置において、 前記ガンマ補正量算出部は、 補正対象の輝度信号を変数とする1次関数によって前記
    仮の補正量を求めるものであり、 前記1次関数は、所定の数の区間を有し、大きな変数に
    対応する区間ほど当該1次関数の係数が大きいことを特
    徴とするダイナミックガンマ補正装置。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載のダイナミックガンマ
    補正装置において、 輝度信号の最大値を求める最大値検出部を更に備え、 前記ガンマ補正量算出部は、 前記補正スタート点と前記最大値とに基づいて、前記1
    次関数の各区間を決定することを特徴とするダイナミッ
    クガンマ補正装置。
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