JP4631163B2 - 表示制御装置及び画像表示装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、輝度階調レベルに応じて応答時間が異なる画像表示デバイスに対し、1フレーム毎に画像信号を供給して画像表示をするプラズマ駆動型の液晶ディスプレイ(PALC)や、液晶テレビ(LCDTV)、液晶プロジェクタ(LCDPJ)などに適用して好適な表示制御装置及び画像表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、ブラウン管(CRT)に比べて薄型という特徴を有した液晶表示パネルでは、その生産歩留まりの向上と共に、その大型化が可能となり、アナログ地上波の放送番組を通常のCRTを備えたテレビと同様にして受信し表示するようになってきた。
【0003】
この種の液晶表示パネルには液晶駆動回路が接続され、入力された輝度階調レベルの映像データに基づいて所定の駆動電圧を生成し、この駆動電圧を液晶表示パネルに印加して輝度階調制御が行われる。この輝度階調制御では液晶駆動回路により輝度階調レベルに十分に追従して駆動電圧を生成することができ、この駆動電圧を液晶表示パネルに印加することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来例に係る液晶表示装置によれば、液晶の透過光の応答において映像データの輝度階調レベルの変化パターンにより液晶が駆動電圧に十分に追従できない場合がある。これは液晶のねじれの復帰時間に依存するものと考えられる。
【0005】
このため、動きの早い映像データ、例えば、輝度変化の激しい映像を液晶駆動回路に入力した場合にその輝度変化、すなわち、駆動電圧に液晶が追従できずに輪郭がぼけたような映像になるという問題がある。
【0006】
この問題に対して、技術文献である特許公報第2708746号には液晶制御回路が記載されている。この液晶制御回路によれば、現在フレームの1つ前のフレームの記憶階調データAと、現在フレームの入力階調データBとを比較し、B>Aの場合は予測された補正階調データを出力し、A<Bの場合は入力階調データBをそのまま出力するものである。従って、輝度階調制御が予測精度に大きく依存してしまうという問題がある。
【0007】
また、技術文献である特開平4−288589号公報には液晶表示装置が記載されている。この液晶表示装置によれば、現在フレームの1つ前のフィールド画像の画像信号と、現在フレームの入力画像信号から各画素の時間軸方向のレベル変動を検出し、この検出レベルに基づいて高域強調フィルタを制御することで、中間階調での応答速度を高速化している。従って、輝度階調制御が高域強調フィルタの特性に大きく依存してしまうという問題がある。
【0008】
そこで、この発明はこのような従来の課題を解決したものであって、画像表示手段に液晶表示パネルを用いた場合でも動きの早い映像信号に十分対処できるようにすると共に、輝度変化の激しい映像を入力した場合でも、映像の輪郭がぼけてしまうような現象を防止できるようにした表示制御装置及び画像表示装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上述した課題は、輝度階調に応じて応答時間が異なる画像表示部を1フレーム毎に入力される画像信号に基づいて表示制御する装置において、
少なくとも、現在フレームの1つ前のフレームの画像信号を記憶する第1の記憶手段と、この第1の記憶手段に記憶された1つ前のフレームの画像信号の輝度階調と現在フレームの画像信号の輝度階調との差分を演算し、該差分に対応した補正値を現在フレームの画像信号の輝度階調に演算して出力する補正手段を備えることを特徴とする表示制御装置によって解決される。
【0010】
本発明に係る第1の表示制御装置によれば、輝度階調に応じて応答時間が異なる画像表示部を1フレーム毎に入力される画像信号に基づいて表示制御する場合に、第1の記憶手段には現在フレームの1つ前のフレームの画像信号が記憶される。補正手段では1つ前のフレームの画像信号の輝度階調と現在フレームの画像信号の輝度階調との差分が演算され、この差分に対応した補正値が現在フレームの画像信号の輝度階調に演算された後に、補正後の当該フレームの画像信号が出力される。
【0011】
従って、1つ前のフレームの画像信号の輝度階調に比較して現在フレームの画像信号の輝度階調が低い場合は、当該フレームの画像信号の輝度階調から補正値を差し引いた更に低い輝度階調の画像信号を出力したり、また、1つ前のフレームの画像信号の輝度階調に比較して現在フレームの画像信号の輝度階調が高い場合は、当該フレームの画像信号の輝度階調に補正値を加えた更に高い輝度階調の画像信号を出力することができる。これにより、画像表示部に液晶表示パネルを用いた場合でも動きの早い映像信号に十分対処することが可能となる。
【0012】
本発明に係る第2の表示制御装置は画像信号の輝度階調に応じて応答時間が異なる画像表示部を1フレーム毎に入力される画像信号に基づいて表示制御する装置において、少なくとも、現在フレームの1つ前のフレームの画像信号を記憶する第1の記憶手段と、この第1の記憶手段に記憶された1つ前のフレームの画像信号の輝度階調と現在フレームの画像信号の輝度階調とをアドレスにして当該フレームの補正後の輝度階調の画像信号を出力する第2の記憶手段とを備えることを特徴とするものである。
【0013】
本発明に係る第2の表示制御装置によれば、画像信号の輝度階調に応じて応答時間が異なる画像表示部を1フレーム毎に入力される画像信号に基づいて表示制御する場合に、第1の記憶手段には現在フレームの1つ前のフレームの画像信号が記憶される。第2の記憶手段では第1の記憶手段に記憶された1つ前のフレームの画像信号の輝度階調と現在フレームの画像信号の輝度階調とをアドレスにして当該フレームの補正後の輝度階調の画像信号が読み出される。
【0014】
従って、1つ前のフレームの画像信号の輝度階調に比較して現在フレームの画像信号の輝度階調が低い場合は、当該フレームの画像信号の輝度階調から補正値を差し引いた更に低い輝度階調の画像信号を出力したり、また、1つ前のフレームの画像信号の輝度階調に比較して現在フレームの画像信号の輝度階調が高い場合は、当該フレームの画像信号の輝度階調に補正値を加えた更に高い輝度階調の画像信号を出力することができる。これにより、画像表示部に液晶表示パネルを用いた場合でも他の制御系に負担をかけることなく、動きの早い映像信号に十分対処することが可能となる。しかも、第1の表示制御装置に比べて安価に構成できる。
【0015】
本発明に係る第1の画像表示装置は1フレーム毎に印加される駆動電圧に基づいて画像を表示する画像表示手段と、この画像表示手段に駆動電圧を供給する表示駆動手段と、この表示駆動手段の入出力を制御する表示制御手段とを備え、この表示制御手段は、少なくとも、現在フレームの1つ前のフレームの画像信号を記憶する第1の記憶手段と、この第1の記憶手段に記憶された1つ前のフレームの画像信号の輝度階調と現在フレームの画像信号の輝度階調との差分を演算し、該差分に対応した補正値を現在フレームの画像信号の輝度階調に演算して出力する補正手段を有することを特徴とするものである。
【0016】
本発明に係る第1の画像表示装置によれば、上述した第1の表示制御装置が応用されるので、画像表示手段に液晶パネルを用いた場合でも他の制御系に負担をかけることなく、動きの早い映像信号に十分対処することが可能となる。
【0017】
しかも、輝度変化の激しい映像を入力した場合でも、その輝度変化、すなわち、液晶が印加電圧に追従できずに映像の輪郭がぼけてしまうような現象を防止できる。
【0018】
本発明に係る第2の画像表示装置は1フレーム毎に印加される駆動電圧に基づいて画像を表示する画像表示手段と、この画像表示手段に駆動電圧を供給する表示駆動手段と、この表示駆動手段の入出力を制御する表示制御手段とを備え、この表示制御手段は、少なくとも、現在フレームの1つ前のフレームの画像信号を記憶する第1の記憶手段と、この第1の記憶手段に記憶された1つ前のフレームの画像信号の輝度階調と現在フレームの画像信号の輝度階調とをアドレスにして当該フレームの補正後の輝度階調の画像信号を出力する第2の記憶手段とを有することを特徴とするものである。
【0019】
本発明に係る第2の画像表示装置によれば、上述した第2の表示制御装置が応用されるので、画像表示手段に液晶パネルを用いた場合でも他の制御系に負担をかけることなく、動きの早い映像信号に十分対処することが可能となる。
【0020】
しかも、輝度変化の激しい映像を入力した場合でも、その輝度変化、すなわち、液晶が印加電圧に追従できずに映像の輪郭がぼけてしまうような現象を防止できる。また、第2の画像表示装置に比べて安価に構成できる。
【0021】
【発明の実施の形態】
続いて、この発明に係る表示制御装置及び画像表示装置の一実施の形態について、図面を参照しながら説明をする。
(1)第1の実施形態
図1は本発明に係る第1の実施形態としての表示制御装置101を応用した画像表示装置201の構成例を示すブロック図である。
この実施形態では、輝度階調に応じて応答時間が異なる画像表示手段を1フレーム毎に入力される画像信号に基づいて表示制御する場合に補正手段を備え、1つ前のフレームの画像信号の輝度階調と現在フレームの画像信号の輝度階調との差分を演算し、この差分に対応した補正値を現在フレームの画像信号の輝度階調に演算して、画像表示部に液晶パネルを用いた場合でも動きの早い映像信号に十分対処できるようにすると共に、輝度変化の激しい映像を入力した場合でも、映像の輪郭がぼけてしまうような現象を防止できるようにしたものである(第1の画像表示装置)。
【0022】
図1に示す第1の画像表示装置201は本発明に係る第1の表示制御装置101を応用した装置であり、輝度階調に応じて応答時間が異なる画像表示手段12を1フレーム毎に入力される画像信号SINに基づいて表示制御するものである。画像表示装置201は表示制御装置101、表示駆動手段11及び画像表示手段12を有している。
【0023】
表示制御装置101は表示駆動手段11の入出力を制御するものであり、少なくとも、第1の記憶手段1が設けられ、現在フレームの1つ前のフレームの画像信号SINを記憶するようになされる。記憶手段1には情報のランダムアクセス可能なメモリ(RAM)が使用される。
【0024】
この記憶手段1には補正手段3が接続され、1つ前のフレームの画像信号SINの輝度階調と、現在フレームの画像信号SINの輝度階調との差分を演算し、その差分に対応した補正値を現在フレームの画像信号SINの輝度階調に演算して出力するようになされる。これは画像表示手段12における画像信号SINのフレーム毎の階調レベルの変化に伴う応答速度を改善するためである。補正手段3にはCPU(中央演算装置)が使用される。
【0025】
この補正手段3では記憶手段1に記憶された1つ前のフレームの画像信号SINの輝度階調と現在フレームの画像信号SINの輝度階調との差分がほぼ零の場合は、現在フレームの画像信号SINをそのまま出力するようになされる。画像信号SINの特定の輝度階調範囲に関しては、記憶手段1に記憶された1つ前のフレームの画像信号SINの輝度階調に比較して現在フレームの画像信号SINの輝度階調が低い場合は、現在フレームの画像信号SINの輝度階調から補正値を差し引いた更に低い輝度階調の画像信号SINを出力するようになされる。
【0026】
また、記憶手段1に記憶された1つ前のフレームの画像信号SINの輝度階調に比較して現在フレームの画像信号SINの輝度階調が高い場合は、現在フレームの画像信号SINの輝度階調に補正値を加えた更に高い輝度階調の画像信号SINを出力する。この表示制御装置101では補正手段3に第2の記憶手段2が接続され、この差分に対応した補正値を記憶するようになされる。記憶手段2には読出し専用メモリ(ROM)が使用される。補正値は画像表示手段12の種類に応じて予め最適値が求められ、この補正値が参照テーブル化されてROM等に格納される。
【0027】
この補正手段3には表示駆動手段11が接続され、補正後の画像信号SOUTに基づいて駆動電圧VOUTを発生し、この駆動電圧VOUTを画像表示手段12に供給するようになされる。表示駆動手段11には画像表示手段12の表示形式にもよるが、例えば、液晶表示パネルを使用した場合には、走査電極駆動ICや信号電極駆動ICが使用される。この表示駆動手段11には画像表示手段12が接続され、1フレーム毎に印加される駆動電圧VOUTに基づいて画像を表示するようになされる。
【0028】
図2は補正手段3における補正処理例を示す輝度階調レベルの図である。図3は記憶手段(ROM)2の参照テーブル内容例を示すイメージ図である。
図2に示す縦軸は補正手段3に入力される画像信号SINの輝度階調レベルLであり、横軸は時間tである。L1は現在フレームの前のフレームの画像信号SINの輝度階調レベルである。L2は現在フレームの画像信号SINの輝度階調レベルである。Lεは現在フレームの前のフレームの画像信号SINの輝度階調レベルL1と、現在フレームの画像信号SINの輝度階調レベルL2との差分であり、式(1)により演算される。
Lε=L1−L2 ・・・・(1)
【0029】
Lrは現在フレームの画像信号SINの輝度階調レベルL2に対する補正値であり、図3に示すROMから読み出される。このROMには、1つ前のフレームの画像信号SINの輝度階調レベルL1と現在フレームの画像信号SINの輝度階調レベルL2との差分Lεがほぼ零となる場合は、現在フレームの画像信号SINをそのまま出力するために、補正値としては「0」が記述される。
【0030】
現在フレームの前のフレームの画像信号SINの輝度階調レベルL1に比較して現在フレームの画像信号SINの輝度階調レベルL2が低い場合、すなわち、(1)式の演算結果がLεi>0となる場合は、負の補正値として−Lr1,−Lr2,−Lr3,−Lri,・・・−Lrnが準備される。反対に、現在フレームの前のフレームの画像信号SINの輝度階調レベルL1に比較して現在フレームの画像信号SINの輝度階調レベルL2が高い場合、すなわち、(1)式の演算結果がLεi<0となる場合は、正の補正値として+Lr1,+Lr2,+Lr3,+Lri,・・・+Lrnが準備される(図3参照)。
【0031】
また、図2に示すL2’は補正後の現在フレームの画像信号SINの輝度階調レベルであり、式(2)により演算される。
L2’=L2+Lri・・・・(2)
つまり、現在フレームの前のフレームの画像信号SINの輝度階調レベルL1に比較して現在フレームの画像信号SINの輝度階調レベルL2が低い場合は、負の補正値−Lriが適用されるので、現在フレームの画像信号SINの輝度階調レベルL2から補正値Lriを差し引いた更に低い輝度階調の画像信号SINを出力するようになされる。
【0032】
また、現在フレームの前のフレームの画像信号SINの輝度階調レベルL1に比較して現在フレームの画像信号SINの輝度階調レベルL2が高い場合は、正の補正値+Lriが適用されるので、現在フレームの画像信号SINの輝度階調レベルL2に補正値+Lriを加えた更に高い輝度階調の画像信号SINを出力するようになされる。
【0033】
続いて、第1の画像表示装置201の動作例について説明をする。図4は第1の画像表示装置201の動作例を示すフローチャートである。この実施形態では輝度階調に応じて応答時間が異なる画像表示手段12を1フレーム毎に入力される画像信号SINに基づいて表示制御する場合を前提とする。
【0034】
この画像表示装置201では図1に示した記憶手段2に図3に示したような補正値±Lriが格納され、現在フレームの前のフレームの画像信号SINの輝度階調レベルL1と現在フレームの画像信号SINの輝度階調レベルL2との差分Lεがほぼ零となる場合は、現在フレームの画像信号SINをそのまま出力し、現在フレームの前のフレームの画像信号SINの輝度階調レベルL1に比較して現在フレームの画像信号SINの輝度階調レベルL2が低い、あるいは、高い場合は、補正値±Lriで補正する場合を想定する。
【0035】
これを補正条件にして、図4に示すフローチャートのステップA1で画像信号SINを記憶手段1及び補正手段3に入力する。その後、ステップA2に移行して補正手段3では現在フレームの前のフレームの画像信号SINの輝度階調レベルL1と、現在フレームの画像信号SINの輝度階調レベルL2との差分Lεが式(1)により演算される。
【0036】
その後、ステップA3に移行して記憶手段2から補正手段3へ、差分Lεに対応する補正値Lriが読み出される。そして、ステップA4に移行して補正手段3では、補正値Lriを使用して式(2)により現在フレームの画像信号SINの輝度階調レベルL2’が演算される。
【0037】
これにより、ステップA5で補正後の現在フレームの画像信号SINの輝度階調レベルL2’に基づいて画像表示手段12が駆動される。例えば、表示駆動手段11では、補正後の画像信号SOUTに基づいて駆動電圧VOUTを発生し、この駆動電圧VOUTを画像表示手段12に供給するようになされる。画像表示手段12では、1フレーム毎に印加される駆動電圧VOUTに基づいて画像を表示するようになされる。
【0038】
このように、本発明に係る第1の実施形態としての表示制御装置101を応用した画像表示装置201によれば、現在フレームの1つ前のフレームの画像信号SINの輝度階調レベルL1iに比較して現在フレームの画像信号SINの輝度階調レベルL2iが低い場合は、当該フレームの画像信号SINの輝度階調レベルL2iから補正値Lriを差し引いた更に低い輝度階調の画像信号SOUTを出力したり、また、1つ前のフレームの画像信号SINの輝度階調レベルL1iに比較して現在フレームの画像信号SINの輝度階調レベルL2iが高い場合は、当該フレームの画像信号SINの輝度階調レベルL2iに補正値Lriを加えた更に高い輝度階調の画像信号SOUTを出力することができる。
【0039】
これにより、画像表示手段12に液晶表示パネルを用いた場合でも動きの早い映像信号に十分対処することが可能となる。しかも、輝度変化の激しい映像を入力した場合でも、その輝度変化、すなわち、液晶が印加電圧に追従できずに映像の輪郭がぼけてしまうような現象を防止できる。
【0040】
(2)第2の実施形態
図5は本発明に係る第2の実施形態としての表示制御装置102を応用した画像表示装置202の構成例を示すブロック図である。
この実施形態では画像信号SINを上位ビットと下位ビットに分け、その上位ビットのみに補正を加え、第1の実施形態に比べて記憶手段のメモリ容量を削減するようにしたものである。
【0041】
図5に示す画像表示装置202は表示制御装置102、表示駆動手段11及び画像表示装置12を有している。なお、第1の実施形態と同じ符号及び同じ名称のものは同じ機能を有するためその説明を書略する。
【0042】
表示制御装置102は表示駆動手段11の入出力を制御するものであり、少なくとも、第1の記憶手段4が設けられ、現在フレームの前のフレームの上位ビットの画像信号SINを記憶するようになされる。記憶手段4には第1の実施形態に比べて少ないメモリ容量のRAMが使用される。
【0043】
この記憶手段4には補正手段6が接続され、1つ前のフレームの上位ビットの画像信号SINの輝度階調レベルL1と、現在フレームの上位ビットの画像信号SINの輝度階調レベルL2との差分を演算し、その差分に対応した補正値Lriを現在フレームの上位ビットの画像信号SINの輝度階調レベルL2に演算して出力するようになされる。これは画像表示手段12における画像信号SINのフレーム毎の階調レベルの変化に伴う応答速度を改善するためである。補正手段6にはCPU(中央演算装置)が使用される。
【0044】
この補正手段6では記憶手段4に記憶された1つ前のフレームの上位ビットの画像信号SINの輝度階調レベルL1と現在フレームの上位ビットの画像信号SINの輝度階調レベルL2との差分がほぼ零の場合は、現在フレームの上位ビットの画像信号SINをそのまま出力するようになされる。
【0045】
画像信号SINの特定の輝度階調レベル範囲に関しては、記憶手段4に記憶された1つ前のフレームの上位ビットの画像信号SINの輝度階調レベルL1に比較して現在フレームの上位ビットの画像信号SINの輝度階調レベルL2が低い場合は、現在フレームの上位ビットの画像信号SINの輝度階調レベルL2から補正値Lriを差し引いた更に低い輝度階調の上位ビットの画像信号SINを出力するようになされる。
【0046】
また、記憶手段4に記憶された1つ前のフレームの上位ビットの画像信号SINの輝度階調レベルL1に比較して現在フレームの上位ビットの画像信号SINの輝度階調レベルL2が高い場合は、現在フレームの上位ビットの画像信号SINの輝度階調レベルL2に補正値Lriを加えた更に高い輝度階調レベルの上位ビットの画像信号SOUTを出力する。
【0047】
この表示制御装置102では補正手段6に第2の記憶手段5が接続され、この差分に対応した補正値Lriを記憶するようになされる。記憶手段6には第1の実施形態に比べて少ないメモリ容量のROMが使用される。補正値Lriは画像表示手段12の種類に応じて予め最適値が求められ、この補正値Lriが参照テーブル化されてROM等に格納される。
【0048】
この表示制御装置102では補正手段6に加算手段7が接続され、補正演算後の現在フレームの上位ビットの画像信号SINに補正演算前の現在フレームの下位ビットの上位ビットの画像信号SINを加算して出力される。加算後の現在フレームの画像信号SOUTは表示駆動手段11に出力される。表示駆動手段11では補正後の輝度階調レベルL2i’の画像信号SOUTに基づいて駆動電圧VOUTを発生し、この駆動電圧VOUTを画像表示手段12に供給するようになされる。画像表示手段12では、1フレーム毎に印加される駆動電圧VOUTに基づいて画像を表示するようになされる。
【0049】
このように、第2の実施形態に係る画像表示装置202によれば、現在フレームの1つ前のフレームの上位ビットの画像信号SINの輝度階調レベルL1に比較して現在フレームの上位ビットの画像信号SINの輝度階調レベルL2が低い場合は、当該フレームの上位ビットの画像信号SINの輝度階調レベルL2から補正値Lriを差し引いた更に低い輝度階調の上位ビットの画像信号SOUTを出力したり、また、1つ前のフレームの上位ビットの画像信号SINの輝度階調レベルL1に比較して現在フレームの上位ビットの画像信号SINの輝度階調レベルL2が高い場合は、当該フレームの上位ビットの画像信号SINの輝度階調レベルL2に補正値Lriを加えた更に高い輝度階調の上位ビットの画像信号SOUTを出力することができる。
【0050】
これにより、画像表示手段12に液晶表示パネルを用いた場合でも動きの早い映像信号に十分対処することが可能となる。しかも、輝度変化の激しい映像を入力した場合でも、その輝度変化、すなわち、液晶が印加電圧に追従できずに映像の輪郭がぼけてしまうような現象を防止できる。
【0051】
(3)第3の実施形態
図6は本発明に係る第3の実施形態としての表示制御装置103を応用した画像表示装置203の構成例を示すブロック図である。
この実施形態では、輝度階調レベルに応じて応答時間が異なる画像表示手段12を1フレーム毎に入力される画像信号SINに基づいて表示制御する場合に、第1の実施形態で説明した補正手段に代えて、補正値ルックアップテーブル等の読み出し専用の記憶手段を備え、この記憶手段には予め補正演算して得た補正済みの最適な輝度階調レベルの画像信号を格納し、現在フレームの1つ前のフレームの画像信号SINの輝度階調レベルL1と、現在フレームの画像信号SINの輝度階調レベルL2とをアドレスにして補正後の輝度階調の画像信号SOUTを読み出すようにして、輝度変化の激しい映像を入力した場合でも、演算制御系の負担をより一層軽減できるようにしたものである(第2の画像表示装置)。
【0052】
図6に示す画像表示装置203は本発明に係る第2の表示制御装置を応用したものであり、画像信号SINの輝度階調に応じて応答時間が異なる画像表示手段12を1フレーム毎に入力される画像信号SINに基づいて表示制御する装置である。画像表示装置203は、表示制御装置103、表示駆動手段11及び画像表示装置12を有している。なお、第1の実施形態と同じ符号及び同じ名称のものは同じ機能を有するためその説明を書略する。
【0053】
この表示制御装置103は表示駆動手段11の入出力を制御するものであり、少なくとも、第1の記憶手段4が設けられ、現在フレームの1つ前のフレームの画像信号SINを記憶するようになされる。
【0054】
この記憶手段4には読出し専用の第2の記憶手段8が接続され、この記憶手段4に記憶された現在フレームの1つ前のフレームの画像信号SINの輝度階調レベルL1と、現在フレームの画像信号SINの輝度階調レベルL2とをアドレスにして第2の記憶手段8から、当該フレームの補正後の輝度階調の画像信号SOUTを読み出して出力するようになされる。
【0055】
この例では、画像表示手段11の応答時間に対応して予め補正値Lriが求められ、更に、この補正値Lriを使用し、第1の実施形態で説明した式(2)により当該フレームの補正後の0階調からn階調に至る全範囲の輝度階調レベルL2’の画像信号SOUTが演算される。この演算は画像表示手段11を作製する毎にその画像表示手段11の表示特性に合わせて行われる。従って、画像表示手段11と補正値を格納した記憶手段8とはセットで取引されることが好ましい。もちろん、これらをセットで取引することを限定するものではない。
【0056】
図7は記憶手段8に格納される補正後の輝度階調レベルL2i’の画像信号SOUTの内容例を示すイメージ図である。当該フレームの補正後の画像信号SOUTについては0階調からn階調に至る全範囲の輝度階調レベルL2i’が求められる。
【0057】
図7に示す補正後の輝度階調レベルL2i’の画像信号SOUTの内容例によれば、横軸には現在フレームの1つ前のフレームの画像信号SINの輝度階調レベルL11〜L1n(n:階調)がプロットされ、縦軸には現在フレームの画像信号SINの輝度階調レベルL21〜L2n(n:階調)がプロットされる。この縦横の輝度階調レベルL11〜L1n及び輝度階調レベルL21〜L2nが作るマトリクスの各格子部分に、0階調からn階調に至る全範囲の輝度階調レベルL2’の画像信号SOUTを記憶するようになされる。
【0058】
図7において、左上部0階調から右下部n階調へ下がる対角線A0上の格子部分には、現在フレームの0階調からn階調に至る画像信号SINをそのまま記憶するようになされる。これは現在フレームの1つ前のフレームの画像信号SINの輝度階調レベルL1iと現在フレームの画像信号SINの輝度階調レベルL2iとの差分がほぼ零の場合に対処するためである。
【0059】
この対角線A0の格子部分を基準にして画像信号SINの特定の輝度階調範囲の一例となる右上領域A1の格子部分では、L2i’=L2i−Lrによって演算された0階調からn階調に至る全範囲の輝度階調レベルL2i’の画像信号SOUTを記憶するようになされる。これは現在フレームの1つ前のフレームの画像信号SINの輝度階調レベルL1iに比較して現在フレームの画像信号SINの輝度階調レベルL2iが低い場合に対処するためである。これにより、左領域A1では現在フレームの画像信号SINよりも、低い輝度階調レベルの画像信号SOUTを出力するようになされる。
【0060】
また、対角線A0の格子部分を基準にして左下領域A2の格子部分では、L2i’=L2i+Lrによって演算された0階調からn階調に至る全範囲の輝度階調レベルL2i’の画像信号SOUTを記憶するようになされる。これは現在フレームの1つ前のフレームの画像信号SINの輝度階調レベルL1iに比較して現在フレームの画像信号SINの輝度階調レベルL2iが高い場合に対処するためである。これにより、左領域A2では現在フレームの画像信号SINよりも、高い輝度階調レベルの画像信号SOUTを出力するようになされる。
【0061】
続いて、画像表示装置203の動作例について説明をする。図8は記憶手段8における補正後の輝度階調レベルL2i’の画像信号SOUTの読出し例を示すイメージ図である。図9は画像表示装置203の動作例を示すフローチャートである。
この実施形態では輝度階調に応じて応答時間が異なる画像表示手段12を1フレーム毎に入力される画像信号SINに基づいて表示制御する場合を前提とする。
【0062】
この画像表示装置203では図6に示した記憶手段8に図7に示したような補正後の輝度階調レベルL2i’の画像信号SOUTが格納され、現在フレームの1つ前のフレームの画像信号SINの輝度階調レベルL1と、現在フレームの画像信号SINの輝度階調レベルL2とをアドレスにして補正後の輝度階調の画像信号SOUTを読み出す場合を想定する。
【0063】
これを補正条件にして、図4に示すフローチャートのステップB1で画像信号SINを記憶手段1及び記憶手段8に入力する。その後、ステップB2に移行して現在フレームの1つ前のフレームの画像信号SINの輝度階調レベルL1と、現在フレームの画像信号SINの輝度階調レベルL2とをアドレスにして補正後の輝度階調の画像信号SOUTを読み出す。
【0064】
例えば、図8に示す現在フレームの前のフレームの画像信号SINの輝度階調レベルをL1iとし、現在フレームの画像信号SINの輝度階調レベルをL22(L22<L1i)とした場合に、当該フレームの画像信号SOUTはL2i’=L22−Lrによって演算された輝度階調レベルの補正後の画像信号SOUTを出力するようになされる(右上領域参照)。
【0065】
また、図8に示す現在フレームの前のフレームの画像信号SINの輝度階調レベルをL1iとし、現在フレームの画像信号SINの輝度階調レベルをL2n−2(L2n−2>L1i)とした場合に、当該フレームの画像信号SOUTはL2i’=(L2n−2)−Lrによって演算された輝度階調レベルの補正後の画像信号SOUTを出力するようになされる(左下領域参照)。
【0066】
その後、ステップB3に移行して補正後の現在フレームの画像信号SINの輝度階調レベルL2’に基づいて画像表示手段12が駆動される。例えば、表示駆動手段11では、補正後の画像信号SOUTに基づいて駆動電圧VOUTを発生し、この駆動電圧VOUTを画像表示手段12に供給するようになされる。画像表示手段12では、1フレーム毎に印加される駆動電圧VOUTに基づいて画像を表示するようになされる。
【0067】
このように、本発明に係る第3の実施形態としての表示制御装置103を応用した画像表示装置203によれば、現在フレームの1つ前のフレームの画像信号SINの輝度階調レベルL1iに比較して現在フレームの画像信号SINの輝度階調レベルL2iが低い場合は、当該フレームの画像信号SINの輝度階調レベルL2iから補正値Lriを差し引いた更に低い輝度階調レベルの画像信号SOUTを直接、記憶手段8から表示駆動手段11へ出力したり、また、1つ前のフレームの画像信号SINの輝度階調レベルL1iに比較して現在フレームの画像信号SINの輝度階調レベルL2iが高い場合は、当該フレームの画像信号SINの輝度階調レベルL2iに補正値Lriを加えた更に高い輝度階調の画像信号SOUTを直接、記憶手段8から表示駆動手段11へ出力することができる。
【0068】
これにより、第1の実施形態のような補正手段に依存することなく、画像表示手段12に液晶表示パネルを用いた場合でも動きの早い映像信号に十分対処することが可能となる。しかも、輝度変化の激しい映像を入力した場合でも、演算制御系の負担を軽減することができる。また、液晶が印加電圧に追従できずに映像の輪郭がぼけてしまうような現象も防止できる。第1の画像表示装置201に比べて安価に液晶テレビなどを構成できる。
【0069】
(4)第4の実施形態
図10は本発明に係る第4の実施形態としての表示制御装置104を応用した画像表示装置204の構成例を示すブロック図である。
この実施形態では画像信号SINを上位ビットと下位ビットに分け、その上位ビットのみに補正を加えた補正後の0階調からn階調に至る全範囲の輝度階調レベルL2i’の画像信号SOUTが求められ、この画像信号SOUTが補正値ルックアップテーブル等の読み出し専用の記憶手段に格納され、現在フレームの1つ前のフレームの上位ビットの画像信号SINの輝度階調レベルL1iと、現在フレームの上位ビットの画像信号SINの輝度階調レベルL2iとをアドレスにして補正後の輝度階調の画像信号SOUTを読み出すようにして、輝度変化の激しい映像を入力した場合でも、演算制御系の負担をより一層軽減できるようにしたものである。加えて、第3の実施形態に比べて記憶手段のメモリ容量を削減するようにしたものである。
【0070】
図10に示す画像表示装置204は表示制御装置104、表示駆動手段11及び画像表示装置12を有している。なお、第3の実施形態と同じ符号及び同じ名称のものは同じ機能を有するためその説明を書略する。
【0071】
表示制御装置104は表示駆動手段11の入出力を制御するものであり、少なくとも、第1の記憶手段4が設けられ、現在フレームの前のフレームの上位ビットの画像信号SINを記憶するようになされる。記憶手段4には第3の実施形態に比べて少ないメモリ容量のRAMが使用される。
【0072】
この記憶手段4には読み出し専用の第2の記憶手段9が接続され、記憶手段4に記憶された現在フレームの1つ前のフレームの上位ビットの画像信号SINの輝度階調レベルL1iと、現在フレームの上位ビットの画像信号SINの輝度階調レベルL2iとをアドレスにして記憶手段9から、当該フレームの補正後の輝度階調の上位ビットの画像信号SOUTを読み出して出力するようになされる。
【0073】
記憶手段9の内容例によれば、図7に示した左上部0階調から右下部n階調へ下がる対角線上の格子部分には、現在フレームの0階調からn階調に至る上位ビットの画像信号SINをそのまま記憶するようになされる。図7に示した右上領域の格子部分では、L2i’=L2i−Lrによって演算された0階調からn階調に至る全範囲の輝度階調レベルL2i’の上位ビットの画像信号SOUTを記憶するようになされる。図7に示した左下領域の格子部分では、L2i’=L2i+Lrによって演算された0階調からn階調に至る全範囲の輝度階調レベルL2i’の上位ビットの画像信号SOUTを記憶するようになされる。
【0074】
この表示制御装置104では図10に示す記憶手段9に加算手段7が接続され、補正演算後の現在フレームの上位ビットの画像信号SOUTに補正演算前の現在フレームの下位ビットの画像信号SOUTを加算して出力される。加算後の現在フレームの画像信号SOUTは表示駆動手段11に出力される。表示駆動手段11では補正後の輝度階調レベルL2i’の画像信号SOUTに基づいて駆動電圧VOUTを発生し、この駆動電圧VOUTを画像表示手段12に供給するようになされる。画像表示手段12では、1フレーム毎に印加される駆動電圧VOUTに基づいて画像を表示するようになされる。
【0075】
このように、第4の実施形態に係る画像表示装置204によれば、現在フレームの1つ前のフレームの上位ビットの画像信号SINの輝度階調レベルL1iに比較して現在フレームの上位ビットの画像信号SINの輝度階調レベルL2iが低い場合は、当該フレームの上位ビットの画像信号SINの輝度階調レベルL2iから補正値Lriを差し引いた更に低い輝度階調の上位ビットの画像信号SOUTを直接、記憶手段9から加算手段7へ出力することができる。
【0076】
また、1つ前のフレームの上位ビットの画像信号SINの輝度階調レベルL1iに比較して現在フレームの上位ビットの画像信号SINの輝度階調レベルL2iが高い場合は、当該フレームの上位ビットの画像信号SINの輝度階調レベルL2iに補正値Lriを加えた更に高い輝度階調の上位ビットの画像信号SOUTを直接、記憶手段9から加算手段7へ出力することができる。
【0077】
従って、画像表示手段12に液晶表示パネルを用いた場合でも、第3の実施形態と同様にして動きの早い映像信号に十分対処することが可能となる。しかも、輝度変化の激しい映像を入力した場合でも、演算制御系に負担をかけることなく、その輝度変化、すなわち、液晶が印加電圧に追従できずに映像の輪郭がぼけてしまうような現象を防止できる。第3の実施形態に比べて記憶手段4や記憶手段9のメモリ容量を減らすことができる。
【0078】
(5)実施例
図11は本発明に係る実施例としての液晶テレビ300の構成例を示すブロック図である。
この実施例では画像表示装置の一例となる液晶テレビ300を構成し、この表示制御手段には第3の実施形態で説明した表示制御装置103が適用される。つまり、表示制御手段には補正値ルックアップテーブル用のROMが設けられる。このROMには、当該フレームの補正後の映像データDOUTに関して0階調からn=248階調に至る全範囲の輝度階調レベルL2i’が求められ、これらが格納されている。
【0079】
そして、現在フレームの1つ前のフレームの画像信号SINの輝度階調レベルL1iと、現在フレームの画像信号SINの輝度階調レベルL2iとをアドレスにして補正後の輝度階調の画像信号SOUTを読み出すようにして、輝度変化の激しい映像を入力した場合でも、演算制御系の負担をより一層軽減できるようにしたものである。
【0080】
図11に示す液晶テレビ300は例えばアナログ地上波の放送電波を受信して放送番組を液晶表示パネル26に表示するものである。液晶テレビ300はアンテナ21を有しており、八木アンテナ21等から放送電波を受信するようになされる。アンテナ21にはチューナー&IFアンプ22が接続され、NTSC方式の放送電波を信号処理してR(赤),G(緑),B(青)の映像信号及び音声信号を検出するようになされる。チューナー&IFアンプ22の一方には音声増幅回路23が接続され、音声信号が増幅されてスピーカー25に出力される。
【0081】
チューナー&IFアンプ22の他方には映像増幅回路24が接続され、R,G,Bの映像信号(以下で単に画像信号SINという)が増幅されると共に、同期信号SYが分離される。映像増幅回路24に表示制御手段10及び表示駆動手段11が接続されている。表示制御手段10には第3の実施形態で説明した表示制御装置103が適用され、アナログ・デジタル変換器(以下でA/D変換器31という)、フレームメモリ32、ROM33及びCPU34が設けられている。
【0082】
A/D変換器31は映像増幅回路24に接続され、画像信号SINをアナログ・デジタル変換してR,G,Bの映像データDINを出力するようになされる。A/D変換器31には第1の記憶手段の一例となるフレームメモリ32が接続され、現在フレームの1つ前のフレームの映像データDINが記憶される。
【0083】
このA/D変換器31及びフレームメモリ32には第2の記憶手段の一例となる補正値ルックアップテーブル用のROM33が接続され、このフレームメモリ32に記憶された現在フレームの前のフレームの映像データDINの輝度階調レベルL1iと、現在フレームの映像データDINの輝度階調レベルL2iとをアドレスにしてROM33から、当該フレームの補正後の輝度階調レベルの映像データDOUTを読み出して出力するようになされる。
【0084】
このROM33のルックアップテーブルには、輝度階調レベルL2iの変化毎に本来、液晶表示パネル26でぼけのないような表示を実行したいとする、最適な輝度階調レベルL2i’に近い輝度階調レベルを得られるように補正された映像データDOUTが格納されていればよい。
【0085】
このフレームメモリ32及びROM33にはCPU34が接続され、水平同期信号HS及び垂直同期信号VSに基づいてフレームメモリ32及びROM33の書込み読出し制御を行うようになされる。CPU34では水平同期信号HS及び垂直同期信号VSに基づいて書込み読出し制御信号WEや読出し許可信号OEを生成し、この書込み読出し制御信号WEをフレームメモリ32に出力し、現在フレームの1つ前のフレームの映像データDINの書込みや読出しを制御したり、ROM33に読出し許可信号OEを出力して、現在フレームの映像データDINの取り込みタイミングや、補正後の1フレームの映像データDOUTの読出しタイミングなどを制御するようになされる。この例では、CPU34における補正演算を省略することができる。
【0086】
また、映像増幅回路24には表示駆動手段11が接続されている。表示駆動手段11は水平同期回路41、垂直同期回路42、走査電極駆動回路43及び信号電極駆動回路44を有している。走査電極駆動回路43及び信号電極駆動回路44には画像表示手段の一例となるアクティブマトリクス型の液晶表示パネル26が接続されている。
【0087】
この映像増幅回路24の一方には水平同期回路41が接続され、同期信号SYから水平同期信号HSが検出される。映像増幅回路24の他方には垂直同期回路42が接続され、同期信号SYから垂直同期信号VSが検出される。水平同期信号HS及び垂直同期信号VSはCPU34に出力されると共に、水平同期信号HSは走査電極駆動回路43に出力され、垂直同期信号VSは信号電極駆動回路44に出力される。
【0088】
水平同期回路41には走査電極駆動回路43が接続され、水平同期信号HSに基づいて液晶表示パネル26を線順次走査するようになされる。走査電極駆動回路43にはプラズマ駆動ドライバICなどが使用される。垂直同期回路42には信号電極駆動回路44が接続され、垂直同期信号VS及び補正後の映像データDOUTに基づいて駆動電圧が生成され、この駆動電圧が液晶表示パネル26に供給するようになされる。信号電極駆動回路44にはプラズマ駆動カラム反転対応のデータドライバICが使用される。液晶表示パネル26の背面にはバックライト27が取り付けられている。もちろん、液晶テレビ300には電源部28が設けられ、バックライト27や各機能回路に電源を供給するようになされる。
【0089】
続いて、ROM33の内容例について説明をする。図12はROM33に格納される補正後の輝度階調レベルL2i’の映像データDOUTの内容例を示すイメージ図であり、図13は図12に示した映像データDOUTの補正値Lrを同等レベル毎に色分け表示したイメージ図である。
この例のROM33には8階調を1単位として、0〜248階調の補正後の輝度階調レベルL2i’の映像データDOUTが格納され、その内容例によれば図12に示す横軸には1フレーム前の輝度階調レベルL1iとして、i=0〜248階調の映像データDINがプロットされ、縦軸には現在フレームの輝度階調レベルL2iとして、i=0〜248階調の映像データDINがプロットされる。この縦横の1フレーム前の映像データDIN及び現在フレームの映像データDINが作るマトリクスの各格子部分に、0階調から248階調に至る全範囲の輝度階調レベルL2i’の映像データDOUTを記憶するようになされる。
【0090】
この内容例で左上部0階調から右下部248階調へ下がる対角線A0上の格子部分には、現在フレームの0階調から248階調に至る、0,8,16,24,32,40・・・・240,248階調の映像データDINをそのまま記憶するようになされる。これは1フレーム前の映像データDINの輝度階調レベルL1iと現在フレームの映像データDINの輝度階調レベルL2iとの差分がほぼ零の場合に対処するためである。
【0091】
この対角線A0の格子部分を基準にして映像データDINの右上領域A1の格子部分では、L2i’=L2i−Lrによって演算された0階調から248階調に至る全範囲の輝度階調レベルL2i’の映像データDINDOUTを記憶するようになされる。これは1フレーム前の映像データDINの輝度階調レベルL1iに比較して現在フレームの映像データDINの輝度階調レベルL2iが低い場合に対処するためである。この右上領域A1では現在フレームの映像データDINよりも、更に低い輝度階調レベルL2i’の映像データDOUTを出力するようになされる。
【0092】
また、対角線A0の格子部分を基準にして左下領域A2の格子部分では、L2i’=L2i+Lrによって演算された0階調から248階調に至る全範囲の輝度階調レベルL2i’の映像データDINDOUTを記憶するようになされる。これは1フレーム前の映像データDINの輝度階調レベルiに比較して現在フレームの映像データDINの輝度階調レベルL2iが高い場合に対処するためである。この左下領域A2では現在フレームの映像データDINよりも、更に高い輝度階調レベルL2i’の映像データDOUTを出力するようになされる。
【0093】
上述の右上領域A1及び左下領域A2における補正値Lrについては、液晶表示パネル26の表示特性にもよるが、8,16,24,32,40、48,56,64階調を適用している。この例では特に中間階調において、上位階調レベルから下位階調レベルに輝度階調レベルを下げる場合であって、この下げ幅が大きいほど大きな補正値が適用される。
【0094】
例えば、1フレーム前の映像データDINの輝度階調レベルL1がi=「72」で、現在フレームの映像データDINの輝度階調レベルL2がi=「88」の場合は補正後の現在フレームの映像データDINとしてi=「96」の輝度階調レベルL2’が読み出される。この際の補正値Lrは+8である。
【0095】
同様にして、L1=「72」で、L2=「104」の場合はL2’=「128」が読み出される。この際の補正値Lrは+24である。L1=「72」で、L2=「120」の場合はL2’=「152」が読み出される。この際の補正値Lrは+32である。L1=「72」で、L2=「128」の場合はL2’=「168」が読み出される。この際の補正値Lrは+40である。いずれの場合も、液晶表示パネル26で中間階調における上位階調レベルから下位階調レベルに輝度階調レベルを下げる場合の応答時間の遅れを改善するためである。
【0096】
また、下位階調レベルから上位階調レベルに輝度階調レベルを上げる場合であって、この上げ幅が大きいほど大きな補正値が適用される。例えば、1フレーム前の映像データDINの輝度階調レベルL1がi=「160」で、現在フレームの映像データDINの輝度階調レベルL2がi=「72」の場合は補正後の現在フレームの映像データDINとしてi=「8」の輝度階調レベルL2’が読み出される。この際の補正値Lrは−64である。
【0097】
同様にして、L1=「160」で、L2=「80」の場合はL2’=「24」が読み出される。この際の補正値Lrは−56である。L1=「160」で、L2=「96」の場合はL2’=「48」が読み出される。この際の補正値Lrは−48である。L1=「160」で、L2=「104」の場合はL2’=「64」が読み出される。この際の補正値Lrは−40である。
【0098】
L1=「160」で、L2=「120」の場合はL2’=「88」が読み出される。この際の補正値Lrは−32である。L1=「160」で、L2=「136」の場合はL2’=「112」が読み出される。この際の補正値Lrは−24である。L1=「160」で、L2=「144」の場合はL2’=「128」が読み出される。この際の補正値Lrは−16である。
【0099】
いずれの場合も、液晶表示パネル26で中間階調における下位階調レベルから上位階調レベルに輝度階調レベルを上げる場合の応答時間の遅れを改善するためである。
【0100】
なお、図14はROM33におけるL1i、L2i及びLrの関係例を示す3次元参照テーブルのイメージ図である。3次元参照テーブルを見る角度を変えているので、図12に示した参照テーブルの値と必ずしも一致していない。図14において、L1iは1フレーム前の映像データDINの0〜248の輝度階調レベルであり、L2iは現在フレームの映像データDINの0〜248の輝度階調レベルであり、Lrはその際の補正値0〜64階調である。
【0101】
つまり、液晶表示パネル26上で1フレーム前の映像データDINに対して次のフレームの映像データDINを輝度階調レベルL2iまで早く変化させられるような現在フレームの映像データDOUTを用意する。もしくは液晶表示パネル26の特性上で変化させたい輝度階調レベルL2iに近くに、その応答速度がより早い輝度階調レベルL2iが存在するような場合は、その輝度階調レベルL2iに変化するような補正後の映像データDOUTを用意する。
【0102】
続いて、液晶テレビ300の動作例について説明をする。この例では図11に示した液晶テレビ300において、図12で説明した補正後の映像データDOUTがROM33に格納されており、NTSC方式の放送番組を液晶表示パネル26に表示する場合を前提とする。もちろん、液晶表示パネル26の背面のバックライト27に電源が供給されると共に、各機能回路に電源が供給されている。
【0103】
これを動作条件にして、図11に示したアンテナ21により、アナログ地上波の放送電波が受信されると、NTSC方式の放送電波がアンテナ21からチューナー&IFアンプ22に出力される。チューナー&IFアンプ22では放送電波を信号処理して音声信号及びR,G,Bの映像信号が検出される。音声信号は音声増幅回路23で増幅されてスピーカー25に出力される。
【0104】
R,G,Bの映像信号(画像信号SIN)は映像増幅回路24で増幅されると共に同期信号SYが分離される。水平同期回路41では同期信号SYから水平同期信号HSが検出され、垂直同期回路42では同期信号SYから垂直同期信号VSが検出される。水平同期信号HS及び垂直同期信号VSはCPU34に出力されると共に、水平同期信号HSは走査電極駆動回路43に出力され、垂直同期信号VSは信号電極駆動回路44に出力される。
【0105】
画像信号SINは映像増幅回路24で増幅された後にA/D変換器31でアナログ・デジタル変換され、R,G,Bの映像データDINとなされる。現在フレームの1つ前のフレームの映像データDINはフレームメモリ32に記憶される。現在フレームの映像データDIN及びフレームメモリ32から読み出された映像データDINは書込み読出し制御信号WEに基づいて補正値ルックアップテーブル用のROM33に入力される。
【0106】
ROM33ではフレームメモリ32に記憶された現在フレームの1つ前のフレームの映像データDINの輝度階調レベルL1iと、現在フレームの映像データDINの輝度階調レベルL2iとをアドレスにして当該フレームの補正後の輝度階調レベルの映像データDOUTが読み出される。
【0107】
このROM33により画像信号SINの輝度階調レベルの変化に応じて映像データDOUTを補正することができる。この補正後の映像データDOUTがCPU34の読出し制御を受けて信号電極駆動回路44に出力される。
【0108】
一方、走査電極駆動回路43では水平同期信号HSに基づいて液晶表示パネル26を線順次走査するようになされる。信号電極駆動回路44では垂直同期信号VS及び補正後の映像データDOUTに基づいて駆動電圧が生成され、この駆動電圧が液晶表示パネル26に供給するようになされる。例えば、ある輝度階調レベルL1iから、それより低い輝度階調レベルL2iに変化する場合に、液晶表示パネル26の応答時間が遅ければ、より映像データDINの輝度階調レベルを下げ、駆動電圧の変化を大きくするようになされる。液晶表示パネル26では動きの激しいNTSC方式の放送番組でも高精細に表示される。
【0109】
このようにして、本発明に係る実施例としての液晶テレビ300によれば、上述した第3の実施形態に係る表示制御装置103が応用されるので、輝度階調レベルの変化時に1つ前のフレームの映像データDINと現在フレームの映像データDINとに基づいて輝度階調レベルが液晶表示パネル26上で最適となるように補正された補正後の映像データDOUTに置き換えることができる。
【0110】
また、CPU34等に映像データDINの輝度階調に関する演算負担をかけることなく、ROM33によって補正後の映像データDINを出力することができるので、液晶表示パネル26で動きの早い映像データDOUTに十分対処することが可能となる。従って、輝度変化の激しい映像データDOUTを信号電極駆動回路44に入力した場合でも、その輝度変化、すなわち、液晶が印加電圧に追従できずに映像の輪郭がぼけてしまうような現象を防止できる。
【0111】
この実施例では表示制御手段10に関して第3の実施形態に係る表示制御装置103を使用する場合について説明したが、これに限られることはなく、第1及び第2の実施形態に係る表示制御装置101、102及び第4の実施形態に係る表示制御装置104を使用することもできる。
【0112】
これらの表示制御装置101〜104で補正値ルックアップテーブルを使用することにより、さまざまな輝度階調レベルL2iの映像データDINの変化毎に補正値を読み出すことができ、過補正にならないように補正値Lrを微調整することも可能である。全ての輝度階調レベルL2iの変化において応答時間を高い精度で一定とすることができる。また、駆動電圧に対する応答速度が異なる液晶表示パネル26を使用した場合でも、ルックアップデータを入れ替えることにより容易に対応することができる。
【0113】
また、実施例では1つのルックアップテーブル用のROM33を表示制御手段10に備える場合について説明したが、これに限られることはなく、例えば、温度変化に対応するルックアップテーブル用の複数のROMを設けるようにしてもよい。このルックアップテーブルは温度変化に対応する補正値を予め当該フレームの輝度階調レベルの映像データに演算し、この演算後の温度依存性補正階調データを参照テーブル化したものである。
【0114】
表示制御手段10では使用環境温度に応じて温度依存性階調データの読出しを切り換えるようになされる。この温度依存性補正階調データで液晶表示パネル26を駆動すると、バックライト27の使用環境温度等による液晶の応答時間のばらつきを取り除いて一定にすることができる。
【0115】
上述した実施例では画像表示装置に関して液晶テレビ(LCDTV)の場合について説明したが、表示制御装置101〜104は同様にPALC、LCDPJなどにも適用することができ、プラズマディスプレイ(PDP)にも応用することができる。
【0116】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る第1の表示制御装置によれば、輝度階調に応じて応答時間が異なる画像表示部を1フレーム毎に入力される画像信号に基づいて表示制御する場合に補正手段を備え、この補正手段は1つ前のフレームの画像信号の輝度階調と現在フレームの画像信号の輝度階調との差分を演算し、この差分に対応した補正値を現在フレームの画像信号の輝度階調に演算して出力するものである。
【0117】
この構成によって、1つ前のフレームの画像信号の輝度階調に比較して現在フレームの画像信号の輝度階調が低い場合は、当該フレームの画像信号の輝度階調から補正値を差し引いた更に低い輝度階調の画像信号を出力したり、また、1つ前のフレームの画像信号の輝度階調に比較して現在フレームの画像信号の輝度階調が高い場合は、当該フレームの画像信号の輝度階調に補正値を加えた更に高い輝度階調の画像信号を出力することができるので、画像表示部に液晶表示パネルを用いた場合でも動きの早い映像信号に十分対処することが可能となる。
【0118】
本発明に係る第2の表示制御装置によれば、画像信号の輝度階調に応じて応答時間が異なる画像表示部を1フレーム毎に入力される画像信号に基づいて表示制御する場合に補正用の記憶手段を備え、この記憶手段では1つ前のフレームの画像信号の輝度階調と現在フレームの画像信号の輝度階調とをアドレスにして当該フレームの補正後の輝度階調の画像信号を出力するようになされる。
【0119】
この構成によって、1つ前のフレームの画像信号の輝度階調に比較して現在フレームの画像信号の輝度階調が低い場合は、当該フレームの画像信号の輝度階調から補正値を差し引いた更に低い輝度階調の画像信号を出力したり、また、1つ前のフレームの画像信号の輝度階調に比較して現在フレームの画像信号の輝度階調が高い場合は、当該フレームの画像信号の輝度階調に補正値を加えた更に高い輝度階調の画像信号を出力することができるので、画像表示部に液晶表示パネルを用いた場合でも他の制御系等に負担をかけることなく動きの早い映像信号に十分対処することが可能となる。しかも、第1の表示制御装置に比べて安価に構成できる。
【0120】
本発明に係る第1の画像表示装置によれば、上述した第1の表示制御装置が応用されるので、画像表示手段に液晶表示パネルを用いた場合でも他の制御系に負担をかけることなく、動きの早い映像信号に十分対処することが可能となる。
従って、輝度変化の激しい映像を入力した場合でも、その輝度変化、すなわち、液晶が印加電圧に追従できずに映像の輪郭がぼけてしまうような現象を防止できる。
【0121】
本発明に係る第2の画像表示装置によれば、上述した第2の表示制御装置が応用されるので、画像表示手段に液晶表示パネルを用いた場合でも他の制御系に負担をかけることなく、動きの早い映像信号に十分対処することが可能となる。
従って、輝度変化の激しい映像を入力した場合でも、その輝度変化、すなわち、液晶が印加電圧に追従できずに映像の輪郭がぼけてしまうような現象を防止できる。しかも、第1の画像表示装置に比べて安価に構成できる。
【0122】
この発明は輝度階調に応じて応答時間が異なる画像表示デバイスに対して1フレーム毎に画像信号を供給して画像表示をするPALC、LCDTV,LCDPJなどに適用して極めて好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1の実施形態としての表示制御装置101を応用した画像表示装置201の構成例を示すブロック図である。
【図2】補正手段3における補正処理例を示す輝度階調レベルの図である。
【図3】記憶手段(ROM)2の参照テーブル内容例を示すイメージ図である。
【図4】画像表示装置201の動作例を示すフローチャートである。
【図5】 本発明に係る第2の実施形態としての表示制御装置102を応用した画像表示装置202の構成例を示すブロック図である。
【図6】本発明に係る第3の実施形態としての表示制御装置103を応用した画像表示装置203の構成例を示すブロック図である。
【図7】記憶手段8に格納される補正後の輝度階調レベルL2i’の画像信号SOUTの内容例を示すイメージ図である。
【図8】記憶手段8における補正後の輝度階調レベルL2i’の画像信号SOUTの読出し例を示すイメージ図である。
【図9】画像表示装置203の動作例を示すフローチャートである。
【図10】本発明に係る第4の実施形態としての表示制御装置104を応用した画像表示装置204の構成例を示すブロック図である。
【図11】本発明に係る実施例としての液晶テレビ300の構成例を示すブロック図である。
【図12】ROM33に格納される補正後の輝度階調レベルL2i’の映像データDOUTの内容例を示すイメージ図である。
【図13】図12に示した映像データDOUTの補正値Lrを同等レベル線で色分け表示したイメージ図である。
【図14】ROM33におけるL1i、L2i及びLrの関係例を示す3次元参照テーブルである。
【符号の説明】
1,4・・・第1の記憶手段、2,5,8・・・第2の記憶手段、3,6・・・補正手段、7・・・加算手段、10・・・表示制御手段、11・・・表示駆動手段、12・・・画像表示手段、32・・・フレームメモリ(第1の記憶手段)、33・・・ROM(第2の記憶手段)、101〜104・・・表示制御装置(表示制御手段)、201〜204・・・画像表示装置、300・・・液晶テレビ(画像表示装置)
Claims (4)
- 輝度階調に応じて応答時間が異なる画像表示部を1フレーム毎に入力される画像信号に基づいて表示制御する装置において、
少なくとも、現在フレームの1つ前のフレームの8ビットからなる画像信号のうち下位2ビットを切り捨てた上位6ビットの画像信号を記憶する第1の記憶手段と、
前記第1の記憶手段に記憶された1つ前のフレームの画像信号の輝度階調と現在フレームの画像信号の輝度階調との差分を演算し、該差分に対応した補正値を現在フレームの画像信号の輝度階調に演算して出力する補正手段とを備え、
前記補正手段は、前記第1の記憶手段に記憶された1つ前のフレームの画像信号の0階調から248階調に至る、8*N(Nは、0≦N≦31の整数)階調の輝度階調レベルと、現在フレームの8ビットからなる画像信号のうち下位2ビットを切り捨てた上位6ビットの画像信号の0階調から248階調に至る、8*N(Nは、0≦N≦31の整数)階調の輝度階調レベルとの差分を演算し、該差分に対応した8,16,24,32,40,48,56,64階調の補正値を現在フレームの画像信号の輝度階調に加算又は減算し、補正演算後の現在フレームの上位6ビットの画像信号に補正演算前の現在フレームの下位2ビットの画像信号を加算して出力する、表示制御装置。 - 前記差分に対応した補正値を記憶する第2の記憶手段が備えられる、請求項1に記載の表示制御装置。
- 前記補正手段は、
前記第1の記憶手段に記憶された1つ前のフレームの画像信号の輝度階調と現在フレームの画像信号の輝度階調との差分が前記輝度階調レベルでの差分で零の場合は、現在フレームの画像信号をそのまま出力し、
前記画像信号の特定の輝度階調範囲に関しては、
前記第1の記憶手段に記憶された1つ前のフレームの画像信号の輝度階調に比較して現在フレームの画像信号の輝度階調が低い場合は、現在フレームの画像信号の輝度階調から前記補正値を差し引いた更に低い輝度階調の画像信号を出力し、
前記第1の記憶手段に記憶された1つ前のフレームの画像信号の輝度階調に比較して現在フレームの画像信号の輝度階調が高い場合は、現在フレームの画像信号の輝度階調に補正値を加えた更に高い輝度階調の画像信号を出力する、請求項1に記載の表示制御装置。 - 1フレーム毎に印加される駆動電圧に基づいて画像を表示する画像表示手段と、
前記画像表示手段に印加電圧を供給する表示駆動手段と、
前記表示駆動手段の入出力を制御する表示制御手段とを備え、
前記表示制御手段は、
少なくとも、現在フレームの1つ前のフレームの8ビットからなる画像信号のうち下位2ビットを切り捨てた上位6ビットの画像信号を記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された1つ前のフレームの画像信号の輝度階調と現在フレームの画像信号の輝度階調との差分を演算し、該差分に対応した補正値を現在フレームの画像信号の輝度階調に演算して出力する補正手段とを有し、
前記補正手段は、前記記憶手段に記憶された1つ前のフレームの画像信号の0階調から248階調に至る、8*N(Nは、0≦N≦31の整数)階調の輝度階調レベルと、現在フレームの8ビットからなる画像信号のうち下位2ビットを切り捨てた上位6ビットの画像信号の0階調から248階調に至る、8*N(Nは、0≦N≦31の整数)階調の輝度階調レベルとの差分を演算し、該差分に対応した8,16,24,32,40,48,56,64階調の補正値を現在フレームの画像信号の輝度階調に加算又は減算し、補正演算後の現在フレームの上位6ビットの画像信号に補正演算前の現在フレームの下位2ビットの画像信号を加算して出力する、画像表示装置。
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