JP2001332908A - 非可逆回路素子および通信装置 - Google Patents

非可逆回路素子および通信装置

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JP2001332908A
JP2001332908A JP2000155380A JP2000155380A JP2001332908A JP 2001332908 A JP2001332908 A JP 2001332908A JP 2000155380 A JP2000155380 A JP 2000155380A JP 2000155380 A JP2000155380 A JP 2000155380A JP 2001332908 A JP2001332908 A JP 2001332908A
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Takashi Hasegawa
長谷川  隆
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Murata Manufacturing Co Ltd
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01PWAVEGUIDES; RESONATORS, LINES, OR OTHER DEVICES OF THE WAVEGUIDE TYPE
    • H01P1/00Auxiliary devices
    • H01P1/32Non-reciprocal transmission devices
    • H01P1/38Circulators
    • H01P1/383Junction circulators, e.g. Y-circulators
    • H01P1/387Strip line circulators

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  • Non-Reversible Transmitting Devices (AREA)
  • Control Of Motors That Do Not Use Commutators (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 コストアップを招くことなく、小型で且つ所
定の周波数帯域で大きな減衰量が得られるようにした非
可逆回路素子、および、それを用いた通信装置を得る。 【解決手段】 直流磁界が印加されるフェライト54に
中心導体51,52,53を互いに交差させて配置し、
中心導体51のポート部P1に接続されている整合用コ
ンデンサC1の自己共振周波数が低くなるようにコンデ
ンサを設計し、通過帯域の中心周波数の4倍以下にす
る。4倍以下にすることで、整合用コンデンサがトラッ
プフィルタと同様に機能し、主なスプリアス成分である
2倍波、3倍波を、部品点数を増加させずに効率よく減
衰させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、マイクロ波帯な
どの高周波帯域で使用される、例えばアイソレータやサ
ーキュレータなどの非可逆回路素子、および、この非可
逆回路素子を用いた通信装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、集中定数型のアイソレータやサー
キュレータなどの非可逆回路素子は、信号の伝送方向に
対する減衰量が極めて小さく、逆方向への減衰量が極め
て大きいという特性を利用して、発振器や増幅器の安定
動作および保護のため通信装置などに多く用いられてい
る。
【0003】従来のアイソレータの分解斜視図を図19
に、その内部構造を図20にそれぞれ示す。また、等価
回路を図21に示す。図19および図20に示すよう
に、集中定数型のアイソレータは、上ヨーク2と下ヨー
ク8とで構成される磁気閉回路内に、中心導体51,5
2,53およびフェライト54からなる磁性組立体5、
永久磁石3および樹脂枠7をそれぞれ配設したものであ
る。中心導体51,52のポート部P1,P2は、樹脂
枠7に形成された入出力端子71,72および整合用コ
ンデンサC1,C2に接続され、中心導体53のポート
部P3は整合用コンデンサC3および終端抵抗Rに接続
され、各コンデンサC1,C2,C3および終端抵抗R
の一端はアース73に接続されている。
【0004】図21に示す等価回路ではフェライトを円
板形状に表し、直流磁界をHとして表し、中心導体5
1,52,53を等価的なインダクタLとして表してい
る。このような回路構成により、順方向特性が帯域通過
フィルタの特性を持ち、通過帯域より離れた周波数帯域
では、順方向であっても信号が若干減衰されるという特
徴を備えている。
【0005】ところで、一般の通信装置において、回路
中に使用されている増幅器は必ずある程度の歪みを発生
させ、これが基本波の2倍波や3倍波などのスプリアス
を生じさせ不要輻射の原因となっている。通信装置の不
要輻射は、電力増幅器の異常動作や混信の原因となるた
め、予め基準や規格が設けられていて、ある一定のレベ
ル以下にする必要がある。不要輻射を防ぐためには、直
線性の良い増幅器を用いることが有効であるが、それら
は高価であり、代わりにフィルタなどを備えて不要な周
波数成分を減衰させる方法が一般的である。しかし、そ
のようなフィルタを使用するにもコストがかかりまたサ
イズが大型化するうえ、フィルタによる損失も発生す
る。
【0006】そこで、アイソレータやサーキュレータが
有する帯域通過フィルタの特性を利用してスプリアス成
分を抑制することが考えられるが、図19〜21に示し
た従来の基本的な構造を備えただけの非可逆回路素子で
は、不要な周波数帯域で十分な減衰特性を得ることはで
きなかった。
【0007】これを解決し、主に基本波の2倍波または
3倍波などのスプリアスの周波数帯域で大きな減衰量を
得られるようにした非可逆回路素子が特開平10−93
308号に示されている。この非可逆回路素子の一例で
あるアイソレータを図22、図23および図24に示
す。図22は、このアイソレータの分解斜視図、図23
は内部構造、図24は等価回路である。
【0008】このアイソレータが、図19〜図21に示
した先のアイソレータと異なる点は、帯域通過フィルタ
用のインダクタLfを設けている点である。このインダ
クタLfは中心導体51のポート部P1と整合用コンデ
ンサC1と入出力端子71との間に接続されている。イ
ンイダクタとしては小型化に適したソレノイド型コイル
が用いられ、1GHz帯のアイソレータの場合、約24
nHのインダクタンスものものが用いられる。具体的に
はφ0.1mmの銅線を外径φ0.8mmで9ターンし
たものが用いられる。
【0009】このように構成されたアイソレータの入出
力端子71に対して直列にキャパシタCfを接続するこ
とにより、図24の等価回路に示すように、このキャパ
シタCfとインダクタLfとで帯域通過フィルタが構成
され、通過帯域から離れた周波数帯の信号を減衰させる
ことができる。
【0010】図25は、図19〜図21に示したのアイ
ソレータ(従来例1)と図22〜図24に示したアイソ
レータ(従来例2)の周波数特性を示す図である。この
図は、1GMHz帯のアイソレータの例を示している
が、従来例2は従来例1に比べて2倍波(2GHz)の
減衰量が20.2dBから33.3dBに改善され、3
倍波(3GHz)の減衰量が28.2dBから46.4
dBに改善されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】このように、ソレノイ
ドコイルを非可逆回路素子内に設けて不要な周波数帯域
を減衰させるフィルタを構成することにより、単体のフ
ィルタを外部に設ける場合に比べて回路全体としての小
型化を図ることができる。
【0012】しかしながら、最近の移動体通信機器にお
ける更なる小型化の要請に伴って、このようなフィルタ
用のインダクタを備えた非可逆回路素子自体も小型化が
迫られている。そのため、上記のフィルタ用のインダク
タも小型化する必要がある。ところが、ソレノイド状に
形成したインダクタを小型化した場合、そのインダクタ
ンスが小さくなり、基本波の2倍波や3倍波での減衰量
が小さくなってしまう。また、インダクタンスを減少さ
せることなく、ソレノイド状インダクタを小型化するた
めに、磁性体内にソレノイドを形成するといった構造も
一応は考えられるが、このような構造では、新たに磁性
体部材が必要となり、その製造も容易ではなく、コスト
アップにつながるという問題があった。
【0013】この発明の目的は、小型化・低価格化を実
現しつつ所定の周波数帯域で大きな減衰量が得られるよ
うにした非可逆回路素子、および、この非可逆回路素子
を用いた通信装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、直流
磁界が印加される磁性体と、該磁性体上で互いに交差し
一端が接地された複数の中心導体と、各中心導体の非接
地端に接続された複数の整合用コンデンサと、を有する
非可逆回路素子において、前記複数の整合用コンデンサ
のうち少なくとも1つの整合用コンデンサを、この非可
逆回路素子の通過帯域の中心周波数の4倍以下の自己共
振周波数を有するものとする。
【0015】非可逆回路素子では、インダクタンス成分
を有する中心導体と整合用コンデンサとで並列共振回路
を構成し、通過帯域の中心周波数と整合をとっている。
これによって通過帯域の中心周波数付近の減衰量を殆ど
なくすることができる。しかし、このままではこれより
も高い周波数のスプリアス成分を減衰させるフィルタ機
能を期待することはできない。そこで、この発明では、
整合用コンデンサの形状等を適当に設計することによ
り、自己共振周波数を通過帯域の中心周波数の4倍以下
にする。スプリアス成分の主なものは、基本波(通過帯
域の中心周波数)の2倍波や3倍波であるため、通過帯
域の中心周波数の4倍以下の自己共振周波数を有する整
合用コンデンサは、これらスプリアス成分に対してトラ
ップフィルタとして機能し、スプリアス成分の減衰作用
を有する。これにより、部品点数を増加させることなく
スプリアス成分を減衰させることができる。
【0016】コンデンサの形状は、たとえば誘電体基板
の両面に電極を形成した単板コンデンサや、誘電体基板
の両面および内面に電極を形成した積層コンデンサなど
を用いることができ、さらに、請求項5の発明では、前
記整合用コンデンサを、基板にミアンダライン状の電極
を形成したチップコンデンサとした。これにより、コン
デンサが有するインダクタンス成分を大きくすることが
でき、小型且つ自己共振周波数の低いコンデンサを実現
する。
【0017】請求項2の発明は、2つ以上の整合用コン
デンサを、前記通過帯域の中心周波数の4倍以下の自己
共振周波数を有するものとする。請求項3の発明は、前
記整合用コンデンサのうち少なくとも1つの整合用コン
デンサを、前記通過帯域の中心周波数の略2倍の自己共
振周波数を有するものとする。請求項4の発明は、前記
整合用コンデンサのうち少なくとも1つの整合用コンデ
ンサを、前記通過帯域の中心周波数の略3倍の自己共振
周波数を有するものとする。
【0018】2つ以上の整合用コンデンサの自己共振周
波数を通過帯域の4倍以下で略同じ周波数にすれば、そ
の共振周波数近傍のスプリアス成分をより大きく減衰さ
せる。また、2つ以上の整合用コンデンサの自己共振周
波数を通過帯域の4倍以下で異なる周波数にすれば、よ
り幅広い帯域のスプリアス成分を減衰させる。通信機器
で問題となる不要輻射の主たる原因となるものは、上記
のように基本波の2倍,3倍の周波数を有するスプリア
ス成分である。そこで、この整合用コンデンサを、基本
波の2倍または3倍の自己共振周波数を有するものとす
ることにより、基本波の2倍,3倍のスプリアス成分を
効率よく減衰させる。なお、この発明において、略2倍
は、1.5倍〜2.5倍程度の範囲をいい、略3倍は、
2.5倍〜3.5倍程度の範囲をいうものとする。
【0019】なお、上記請求項2および請求項3の発明
を組み合わせることにより、2つ以上の整合用コンデン
サを、前記通過帯域の中心周波数の4倍以下の自己共振
周波数を有するものとし、そのうち少なくとも1つの整
合用コンデンサを、前記通過帯域の中心周波数の略2倍
の自己共振周波数を有するものとした請求項1に記載の
非可逆回路素子が構成される。
【0020】また、上記請求項2、請求項3および請求
項4の発明を組み合わせることにより、少なくとも1つ
の整合用コンデンサを、前記通過帯域の中心周波数の略
2倍の自己共振周波数を有するものとし、少なくとも他
の1つの整合用コンデンサを、前記通過帯域の中心周波
数の略3倍の自己共振周波数を有するものとした請求項
1に記載の非可逆回路素子が構成される。請求項6の発
明は、前記通過帯域の中心周波数の4倍以下の自己共振
周波数を有する整合用コンデンサに対して直列にインダ
クタを接続することにより、前記通過帯域の中心周波数
以上の共振周波数を直列共振回路を形成する。このよう
に、整合用コンデンサに対して直列にインダクタを接続
すれば、これによって形成される直列共振回路の共振周
波数は、整合用コンデンサの自己共振周波数である通過
帯域の中心周波数の4倍よりも低くなる。これにより、
整合用コンデンサを小型化してトラップフィルタを構成
することが可能になる。なお、インダクタを接続しない
整合用コンデンサは、その自己共振周波数が通過帯域の
中心周波数の4倍以上のものであっても4倍以下のもの
であってもよい。
【0021】請求項7の発明は、前記通過帯域の中心周
波数の4倍以下の自己共振周波数を有する2つ以上の整
合用コンデンサに対してインダクタを接続し、前記通過
帯域の中心周波数以上の共振周波数を直列共振回路をそ
れぞれ形成する。請求項8の発明は、前記直列共振回路
のうち少なくとも1つの直列共振回路を、前記通過帯域
の中心周波数の略2倍の共振周波数を有するものとす
る。請求項9の発明は、前記直列共振回路のうち少なく
とも1つの直列共振回路を、前記通過帯域の中心周波数
の略3倍の共振周波数を有するものとする。
【0022】2つ以上の整合用コンデンサに対してイン
ダクタを接続し、直列共振回路を形成することにより、
特定周波数のスプリアス成分をより大きく減衰させた
り、より幅広い帯域のスプリアス成分を減衰させるため
のトラップフィルタをより小型にすることができる。な
お、この発明において、略2倍は、1.5倍〜2.5倍
程度の範囲をいい、略3倍は、2.5倍〜3.5倍程度
の範囲をいうものとする。
【0023】前記インダクタは、前記中心導体を延長し
て形成する、チップ状に形成して整合用コンデンサと積
層配置する、前記整合用コンデンサを収容する樹脂枠に
一体成形する、または、閉磁路を形成するヨークの一部
を切り出して形成する、などの態様で形成することがで
きる。チップ状のコンデンサ,インダクタは、上面と下
面に電極を形成することができ、これらを積層配置する
ことにより省スペース,接続の容易化を実現する。ま
た、中心導体を延長してインダクタを形成し、インダク
タを樹脂枠に一体成形し、または、ヨークの一部を切り
出して形成することにより、部品点数を少なくして製造
工程の簡略化、コストダウンを図ることができる。
【0024】なお、上記請求項4および請求項8の発明
を組み合わせることにより、少なくとも1つの整合用コ
ンデンサに対してインダクタを接続して前記通過帯域の
中心周波数の略2倍の共振周波数を有する直列共振回路
を形成し、少なくとも他の1つの整合用コンデンサを、
前記通過帯域の中心周波数の略3倍の自己共振周波数を
有するものとした請求項1に記載の非可逆回路素子が構
成される。また、上記請求項3および請求項9の発明を
組み合わせることにより、少なくとも1つの整合用コン
デンサに対してインダクタを接続して前記通過帯域の中
心周波数の略3倍の共振周波数を有する直列共振回路を
形成し、少なくとも他の1つの整合用コンデンサを、前
記通過帯域の中心周波数の略2倍の自己共振周波数を有
するものとした請求項1に記載の非可逆回路素子が構成
される。さらに、上記請求項8および請求項9の発明を
組み合わせることにより、少なくとも1つの整合用コン
デンサに対してインダクタを接続して前記通過帯域の中
心周波数の略2倍の共振周波数を有する直列共振回路を
形成し、少なくとも他の1つの整合用コンデンサに対し
てインダクタを接続して前記通過帯域の中心周波数の略
3倍の共振周波数を有する直列共振回路を形成した請求
項2に記載の非可逆回路素子が構成される。
【0025】請求項10の発明は、前記直列共振回路
の、前記通過帯域の中心周波数における等価容量を、該
通過帯域の中心周波数に対する整合容量となるようにす
る。直列共振回路を、上記スプリアス成分を除去するた
め通過帯域の中心周波数よりも高く設定することによ
り、この通過帯域の中心周波数に対しては容量性のイン
ピーダンスとなる。この直列共振回路のインダクタおよ
びキャパシタを適当に設定することで、通過帯域の中心
周波数に対する等価的な整合容量とする。これにより、
トラップフィルタとして直列共振回路を設けてもこれと
は別に整合用コンデンサを設ける必要がなくなり、部品
点数の増加を抑えて小型化、コストダウンに寄与する。
【0026】請求項11の発明は、上記の非可逆回路素
子を、たとえば送信信号と受信信号の分岐を行うサーキ
ュレータとして設けることにより通信装置を構成する。
これにより、小型で且つスプリアス特性のよい通信装置
を実現する。
【0027】
【発明の実施の形態】この発明の実施形態に係るアイソ
レータの等価回路を図1に示す。このアイソレータは、
図19、図20に示した従来のアイソレータと部品構成
は同一であるため、同図を参照しながら本実施形態の構
成を説明する。このアイソレータは、磁性体金属からな
る箱状の上ヨーク2の内面に円板状の永久磁石3を配置
するとともに、この上ヨーク2と、同じく磁性体金属か
らなる略コ字状の下ヨーク8とによって磁気閉回路を形
成し、ケースである下ヨーク8内の底面8a上に樹脂枠
7を配設し、樹脂枠7内に、磁性組立体5、コンデンサ
C1,C2,C3、終端抵抗RおよびインダクタL1を
配設したものである。
【0028】上記磁性組立体5は、直方体板形状のフェ
ライト54の下面に、このフェライト54の底面と同形
状である、3本の中心導体51,52,53に共通のア
ース部を当接させて、フェライト54の上面に、上記ア
ース部から延びる3本の中心導体51,52,53を、
絶縁シート(不図示)を介在させて互いに120°の角
度をなすように折り曲げて配置し、中心導体51,5
2,53の先端側のポート部P1,P2,P3を外方へ
突出させた構造としている。この磁性組立体5には、フ
ェライト54に対してその厚み方向に磁束が通るよう
に、上記永久磁石3により直流磁界を印加する。
【0029】樹脂枠7は、電気的絶縁部材からなり、矩
形枠状の側壁7aに底壁7bを一体形成したものであ
り、底壁7bの中央部には丸型の挿通孔7cが形成され
ている。また、底壁7bの左辺部、右辺部および手前辺
部には矩形の凹部7d,7e,7fが形成されている。
【0030】丸型の挿通孔7c内に磁性組立体5が挿入
配置され、この磁性組立体5の下面の各中心導体51,
52,53のアース部は、ケースである下ヨーク8の底
面8aに半田付けなどにより接続される。また、入出力
端子71,72およびアース端子73が、樹脂枠7にイ
ンサートモールドされており、入出力端子71,72は
樹脂枠7の左右側面の奥側に配置されていて、アース端
子73は左右側面の手前側に配置されている。アース端
子73の一端は底壁7bの凹部7d,7e,7f内に露
出するように、アース端子73の他端は側壁7aの左右
手前部で外面に露出するように設けられている。また、
入出力端子71は、一端が右辺の凹部7dの奥で底壁7
bの上面に露出し、他端が側壁7aの右奥で外面に露出
するように設けられている。入出力端子72は、一端が
左辺の凹部7eの奥で底壁7bの上面に露出し、他端が
側壁7aの左奥で外面に露出するように設けられてい
る。
【0031】凹部7d,7eには、それぞれチップ状の
整合用コンデンサC1,C2が配置されている。整合用
コンデンサC1,C2の下面電極は、凹部7d,7eに
露出しているアース端子73に接続されている。凹部7
fには、チップ状の整合用コンデンサC3およびチップ
状の終端抵抗Rが並んで配置されている。整合用コンデ
ンサC3の下面電極および終端抵抗Rの一端側の電極
は、それぞれアース端子73に接続されている。中心導
体51のポート部P1は、整合用コンデンサC1の上面
電極および入出力端子71に接続されている。中心導体
52のポート部P2は、整合用コンデンサC2の上面電
極および入出力端子72に接続されている。中心導体5
3のポート部P3は、整合用コンデンサC3の上面電極
および終端抵抗Rの他端側の電極に接続されている。な
お、各ポート部P1,P2,P3が各整合用コンデンサ
C1,C2,C3の上面と同じ高さとなるように、各ポ
ート部P1,P2,P3はステップ状に整形されてい
る。
【0032】ここで、整合用コンデンサC1は、中心導
体51が有する等価インダクタンスLとで並列共振回路
を構成しており、この並列共振回路の共振周波数がこの
アイソレータの通過帯域の中心周波数になるように静電
容量が設定されている。さらに、この整合用コンデンサ
C1は、自己共振周波数が、通過帯域の中心周波数の約
3倍になるように設計されたものである。たとえば、1
GHz帯の場合、整合用コンデンサとしては10pF程
度のものが用いられるが、この程度の静電容量のコンデ
ンサを矩形電極の単板コンデンサで製作すると、その自
己共振周波数は一般的に4GHz以上になる。そこで、
電極を細長く形成したり屈曲させたりすることでインダ
クタンス成分Lcを大きくして自己共振周波数を下げる
ようにする。
【0033】図1の等価回路図において、上記のように
整合用コンデンサC1に比較的大きなインダクタンス成
分Lcを持たせたことにより、入出力端子71とアース
(アース端子73)との間に整合用コンデンサの静電容
量C1およびこの整合用コンデンサC1が有するインダ
クタンス成分Lcからなる直列共振回路が形成され、こ
れがトラップフィルタとして機能する。上記のようにこ
の直列共振回路の共振周波数すなわち整合用コンデンサ
C1の自己共振周波数は、通過帯域の中心周波数の3倍
程度に設定されているため、この経路を通過する信号の
うち、通過帯域の中心周波数の3倍近傍の周波数成分が
この直列共振回路を介してアースに流れ、大きく減衰す
る。なお、図示の各インダクタンスLは中心導体51,
52,53とフェライト54とにより形成される等価的
なインダクタンスである。また、整合用コンデンサC1
は、この非可逆回路素子の通過帯域の中心周波数に対し
ては容量性のインピーダンスとして作用し、前記インダ
クタンスLとともに整合回路を構成している。
【0034】ここで、この実施形態に係るアイソレータ
を1GHz帯に適用する場合、整合用コンデンサC1と
して、比誘電率100、厚み0.2mm、幅0.6m
m、長さ3.0mm、自己共振周波数3.0GHzの単
板コンデンサを用い、整合用コンデンサC2,C3とし
て、比誘電率100、厚み0.2mm、幅1.0mm、
長さ1.9mm、自己共振周波数4.4GHzの単板コ
ンデンサを用いた。これらのコンデンサはいずれも1G
Hzでは約10pFの静電容量となり、このアイソレー
タにおいて1GHzの信号に対する整合容量として機能
する。
【0035】図2は、同実施形態のアイソレータを1G
MHz帯に適用した場合の伝搬方向の減衰特性を示す図
である。同図において、実線はこの実施形態に係るアイ
ソレータの特性、破線は、図19〜図21に示した従来
のアイソレータを1GHz帯に適用し、全ての整合用コ
ンデンサC1,C2,C3に比誘電率100、厚み0.
2mm、幅1.0mm、長さ1.9mm、自己共振周波
数4.4GHzの単板コンデンサを用た場合の特性であ
る。ここで、基本波の周波数を1GHzとすれば、上記
従来のもので、2倍波の減衰量が約20.2dB、3倍
波の減衰量が約28.2dBであるのに対し、この実施
形態のものでは、2倍波の減衰量は約22.2dB、3
倍波の減衰量は約57.5dBとなって大きな減衰量が
得られる。このように整合用コンデンサの自己共振周波
数を通過帯域の中心周波数の3倍程度にしたことによ
り、中心周波数の3倍波を極めて顕著に減衰させること
ができるとともに、2倍波の減衰も期待できる。なお、
自己共振周波数以上の帯域では、自己共振周波数以下の
帯域に比べて減衰特性が劣化する傾向があるため、信号
のスプリアス分布を考慮すると、自己共振周波数は、通
過帯域の中心周波数の略3倍程度、すなわち2.5倍以
上3.5倍以下の範囲に設定することが望ましい。
【0036】図3は、上記実施形態のアイソレータを2
GMHz帯に適用した場合の伝搬方向の減衰特性を示す
図である。同図において、実線はこの実施形態に係るア
イソレータの特性、破線は、図19〜図21に示した従
来のアイソレータを2GHz帯に適用した場合の特性で
ある。
【0037】上記実施形態のアイソレータを2GHz帯
に適用する場合、整合用コンデンサC1として、比誘電
率30、厚み0.2mm、幅0.6mm、長さ2.6m
m、自己共振周波数6.1GHzの単板コンデンサを用
い、整合用コンデンサC2,C3として、比誘電率3
0、厚み0.2mm、幅1.0mm、長さ1.8mm、
自己共振周波数8.4GHzの単板コンデンサを用い
る。これらのコンデンサはいずれも2GHzでは約5p
Fの静電容量となり、このアイソレータにおいて2GH
zの信号に対する整合容量として機能する。また、上記
従来のアイソレータでは、全ての整合用コンデンサC
1,C2,C3に比誘電率30、厚み0.2mm、幅
1.0mm、長さ1.8mm、自己共振周波数8.4G
Hzの単板コンデンサを用た。
【0038】図3において、基本波の周波数を2GHz
とすれば、上記直列共振回路からなるトラップフィルタ
を設けていない従来のもので、2倍波の減衰量が約1
5.6dB、3倍波の減衰量が約26.1dBであるの
に対し、この実施形態のものでは、2倍波の減衰量は約
17.4dB、3倍波の減衰量は約43.6dBとなっ
て大きな減衰量が得られる。以上の実施形態では、整合
用コンデンサC1のみ通過帯域の中心周波数の3倍程度
の自己共振周波数を有するコンデンサとしたが、複数の
整合用コンデンサの自己共振周波数を通過帯域の中心周
波数の3倍程度にして、特定のスプリアス成分をより大
きく減衰させたり、より広い周波数帯域のスプリアス成
分を減衰させたりすることも可能である。
【0039】図4は、整合用コンデンサC1およびC2
をそれぞれ通過帯域の中心周波数の2.3倍、3倍に設
定したアイソレータの減衰特性を示す図である。この実
施形態のアイソレータは、1GHz帯に適用されるもの
であり、整合用コンデンサC1として、比誘電率10
0、厚み0.2mm、幅0.3mm、長さ4.0mm、
自己共振周波数2.3GHzの単板コンデンサを用い、
整合用コンデンサC2として、比誘電率100、厚み
0.2mm、幅0.6mm、長さ3.0mm、自己共振
周波数3.0GHzの単板コンデンサを用、整合用コン
デンサC3として、比誘電率100、厚み0.2mm、
幅1.0mm、長さ1.9mm、自己共振周波数4.4
GHzの単板コンデンサを用た。これらのコンデンサは
いずれも1GHzでは約10pFの静電容量となり、こ
のアイソレータにおいて1GHzの信号に対する整合容
量として機能する。
【0040】同図において、実線はこの実施形態に係る
アイソレータの特性、破線は図19〜図21に示した従
来のアイソレータを1GHz帯に適用し、全ての整合用
コンデンサC1,C2,C3に比誘電率100、厚み
0.2mm、幅1.0mm、長さ1.9mm、自己共振
周波数4.4GHzの単板コンデンサを用た場合の特性
である。
【0041】同図において、基本波の周波数を1GHz
とすれば、トラップフィルタを設けていない従来のもの
で、2倍波の減衰量が約20.2dB、3倍波の減衰量
が約28.2dBであるのに対し、この実施形態のもの
では、2倍波の減衰量は約29.3dB、3倍波の減衰
量は約45.0dBとなって大きな減衰量が得られる。
このように2つの整合用コンデンサの自己共振周波数を
通過帯域の中心周波数の2倍程度および3倍程度にした
ことにより、中心周波数の2倍波,3倍波を顕著に減衰
させることができる。不要輻射を発生させるスプリアス
成分として2倍波,3倍波が最も顕著なものであるた
め、2つの整合用コンデンサの自己共振周波数は、それ
ぞれ2倍、3倍に設定するのが望ましい。すなわち、1
つの整合用コンデンサの自己共振周波数を、通過帯域の
中心周波数の1.5倍以上、2.5倍以下の範囲に設定
し、他の1つの整合用コンデンサの自己共振周波数を、
通過帯域の中心周波数の2.5倍以上、3.5倍以下の
範囲に設定することが望ましい。
【0042】上記実施形態では、整合用コンデンサとし
て単板の誘電体の表裏面に矩形の電極を形成した単板コ
ンデンサを用いているが、電極の形状を工夫することで
コンデンサの面積サイズを小型化して、自己共振周波数
を低くすることも可能である。図5、図6にそのような
コンデンサの例を示す。
【0043】図5は、上記アイソレータに用いられるコ
ンデンサの分解構造図および断面図である。このコンデ
ンサは、上面電極が80a,80bの2つに分割されて
おり、このうち電極80aは側面電極80cを介して下
面電極80dに接続されている。また、上面電極80b
は、80cと反対側の側面電極80eを介して内部電極
80fと接続されている。このようにコンデンサを積層
化することにより、平面の面積サイズを小さくすること
ができる。なお、側面電極に代えてスルーホールを用い
て電極間を接続するようにしてもよい。
【0044】図6は、上記アイソレータに用いられる他
のコンデンサの上面電極を示す図である。同図(A)の
コンデンサは、上面電極が1回ターンのミアンダライン
状に形成されている。また、同図(B)のコンデンサ
は、上面電極が4回ターンのミアンダライン状に形成さ
れている。なお、下面は全面電極になっている。このよ
うに電極をミアンダライン状にすることにより、コンデ
ンサが持つインダクタンス成分を大きくすることができ
るため、長辺方向の長さを短くすることができ、素子の
小型化を図ることができる。なお、下面を全面電極とし
ないで部分的に電極を形成してもよく、あるいはミアン
ダライン状にしてもよい。
【0045】図7はこの発明の他の実施形態であるアイ
ソレータの上ヨークを外した状態の上面図、および、側
断面図、図8は同アイソレータの等価回路図である。こ
のアイソレータでは、中心電極51のポート部P1を延
長してインダクタL1を構成し、このインダクタを介し
て入出力端子71とコンデンサC1とを接続している。
これにより、入出力端子71とアースとの間にインダク
タL1、コンデンサC1、コンデンサのインダクタンス
成分Lcからなる直列共振回路が形成される。
【0046】このアイソレータを1GHz帯に用いる場
合、コンデンサC1として、比誘電率100、厚み0.
2mm、幅0.7mm、長さ2.4mm、自己共振周波
数3.6GHzの単板コンデンサを用い、インダクタL
1を幅0.2mm、長さ0.2mmに形成して0.1n
Hとした。コンデンサC1(インダクタンス成分Lcを
含む)とインダクタL1で構成される直列共振回路の共
振周波数は2.9GHzである。さらに、この直列共振
回路は1GHzでは等価的に約10pFとなり、このア
イソレータにおいて1GHzの信号に対する整合容量と
して機能する。なお、整合用コンデンサC2,C3とし
て、比誘電率100、厚み0.2mm、幅1.0mm、
長さ1.9mm、自己共振周波数4.4GHzの単板コ
ンデンサを用た。このコンデンサは1GHzでは約10
pFの静電容量となり、このアイソレータにおいて1G
Hzの信号に対する整合容量として機能する。
【0047】図9は、上記実施形態のアイソレータを1
GMHz帯に適用した場合の伝搬方向の減衰特性を示す
図である。同図において、実線はこの実施形態に係るア
イソレータの特性、破線は図19〜図21に示した従来
のアイソレータを1GHz帯に適用した場合の特性であ
り、全ての整合用コンデンサC1,C2,C3に比誘電
率100、厚み0.2mm、幅1.0mm、長さ1.9
mm、自己共振周波数4.4GHzの単板コンデンサを
用たものである。ここで、基本波の周波数を1GHzと
すれば、トラップフィルタを設けていない従来のもの
で、2倍波の減衰量が約20.2dB、3倍波の減衰量
が約28.2dBであるのに対し、この実施形態のもの
では、2倍波の減衰量は約22.5dB、3倍波の減衰
量は約51.9dBとなって大きな減衰量が得られる。
このように整合用コンデンサにインダクタを接続したこ
とにより、コンデンサを小型化することができアイソレ
ータの小型化に寄与することができる。
【0048】図7〜図9に示したアイソレータではポー
ト部P1のみにトラップフィルタとして機能する直列共
振回路をアース端子との間に設けたが、ポート部P2に
もアース端子との間にトラップフィルタを設けてもよ
い。
【0049】図10は、ポート部P1にトラップフィル
タとして機能する直列共振回路を設け、ポート部P2に
自己共振周波数を通過帯域の中心周波数の3倍程度に設
定してトラップフィルタとしても機能する整合コンデン
サを接続したアイソレータの減衰量の周波数特性を示す
図である。この実施形態のアイソレータを1GHz帯に
用いる場合、コンデンサC1として、比誘電率100、
厚み0.2mm、幅0.5mm、長さ2.7mm、自己
共振周波数3.4GHzの単板コンデンサを用い、イン
ダクタL1を幅0.2mm、長さ0.9mmに形成して
0.5nHとした。コンデンサC1(インダクタンス成
分を含む)とインダクタL1で構成される直列共振回路
の共振周波数は2.0GHzである。この直列共振回路
は1GHzでは等価的に約10pFとなり、このアイソ
レータにおいて1GHzの信号に対する整合容量として
機能する。
【0050】また、コンデンサC2として、比誘電率1
00、厚み0.2mm、幅0.6mm、長さ3.0m
m、自己共振周波数3.0GHzの単板コンデンサを用
いた。さらに、整合用コンデンサC3として、比誘電率
100、厚み0.2mm、幅1.0mm、長さ1.9m
m、自己共振周波数4.4GHzの単板コンデンサを用
た。これらのコンデンサは1GHzでは約10pFの静
電容量となり、このアイソレータにおいて1GHzの信
号に対する整合容量として機能する。
【0051】同図において、実線はこの実施形態に係る
アイソレータの特性、破線は図19〜図21に示した従
来のアイソレータを1GHz帯に適用し、全ての整合用
コンデンサC1,C2,C3に比誘電率100、厚み
0.2mm、幅1.0mm、長さ1.9mm、自己共振
周波数4.4GHzの単板コンデンサを用いた場合の特
性である。ここで、基本波の周波数を1GHzとすれ
ば、上記直列共振回路からなるトラップフィルタを設け
ていない従来のもので、2倍波の減衰量が約20.2d
B、3倍波の減衰量が約28.2dBであるのに対し、
この実施形態のものでは、2倍波の減衰量は約48.6
dB、3倍波の減衰量は約47.2dBとなって大きな
減衰量が得られる。
【0052】このように1つのポート部とアースとの間
にインダクタと整合用コンデンサからなり、共振周波数
が通過帯域の中心周波数の2倍程度の直列共振回路を設
け、もう1つのポート部の整合用コンデンサの自己共振
周波数を通過帯域の中心周波数の3倍程度にしたことに
より、中心周波数の2倍波,3倍波を顕著に減衰させる
ことができる。不要輻射を発生させるスプリアス成分と
して2倍波,3倍波が最も顕著なものであるため、直列
共振回路および整合用コンデンサの自己共振周波数は、
上記のようにそれぞれ2倍、3倍に設定するのが望まし
い。すなわち、直列共振回路の共振周波数を、通過帯域
の中心周波数の1.5倍以上、2.5倍以下の範囲に設
定し、整合用コンデンサの自己共振周波数を、通過帯域
の中心周波数の2.5倍以上、3.5倍以下の範囲に設
定することが望ましい。
【0053】次に、ポート部P1,P2の両方にインダ
クタとコンデンサからなる直列共振回路を設けたアイソ
レータを図11,図12を参照して説明する。図11
は、同実施形態の等価回路図である。ポート部P1(入
出力端子71)とアースとの間に、インダクタL1とコ
ンデンサC1(インダクタンス成分LC1を含む)とで直
列共振回路を形成し、同様にポート部P2(入出力端子
72)とアースとの間に、インダクタL2とコンデンサ
C2(インダクタンス成分LC2を含む)とで直列共振回
路を形成する。
【0054】コンデンサC1として、比透磁率100、
厚み0.2mm、幅0.5mm、長さ2.7mm、自己
共振周波数3.4GHzの単板コンデンサを用い、イン
ダクタL1を幅0.2mm、長さ0.9mmに形成して
0.5nHとした。これらによって形成される直列共振
回路の共振周波数は、2.0GHzである。この直列共
振回路は1GHzでは等価的に約10pFとなり、この
アイソレータにおいて1GHzの信号に対する整合容量
として機能する。また、コンデンサC2として、比透磁
率100、厚み0.2mm、幅0.7mm、長さ2.4
mm、自己共振周波数3.6GHzの単板コンデンサを
用い、インダクタL2を幅0.2mm、長さ0.2mm
に形成して0.1nHとした。これらによって形成され
る直列共振回路の共振周波数は、3.0GHzである。
この直列共振回路は1GHzでは等価的に約10pFと
なり、このアイソレータにおいて1GHzの信号に対す
る整合容量として機能する。また、整合用コンデンサC
3として、比誘電率100、厚み0.2mm、幅1.0
mm、長さ1.9mm、自己共振周波数4.4GHzの
単板コンデンサを用いた。このコンデンサは1GHzで
は約10pFの静電容量となり、このアイソレータにお
いて1GHzの信号に対する整合容量として機能する。
【0055】図12は、同実施形態のアイソレータの減
衰量の周波数特性を示す図である。同図において、実線
はこの実施形態に係るアイソレータの特性、破線は、図
19〜図21に示した従来のアイソレータを1GHz帯
に適用し、全ての整合用コンデンサC1,C2,C3に
比誘電率100、厚み0.2mm、幅1.0mm、長さ
1.9mm、自己共振周波数4.4GHzの単板コンデ
ンサを用いた場合の特性である。ここで、基本波の周波
数を1GHzとすれば、上記直列共振回路からなるトラ
ップフィルタを設けていない従来のもので、2倍波の減
衰量が約20.2dB、3倍波の減衰量が約28.2d
Bであるのに対し、この実施形態のものでは、2倍波の
減衰量は約48.8dB、3倍波の減衰量は約47.2
dBとなって大きな減衰量が得られる。
【0056】このように2つのポート部(入出力端子)
とアースとの間にインダクタと整合用コンデンサからな
り、共振周波数が通過帯域の中心周波数の2倍および3
倍の直列共振回路を並列に接続したことにより、中心周
波数の2倍波,3倍波を顕著に減衰させることができ
る。不要輻射を発生させるスプリアス成分として2倍
波,3倍波が最も顕著なものであるため、直列共振回路
の共振周波数は、上記のようにそれぞれ2倍、3倍に設
定するのが望ましい。すなわち、直列共振回路の共振周
波数を、通過帯域の中心周波数の1.5倍以上、2.5
倍以下の範囲に設定し、整合用コンデンサの自己共振周
波数を、通過帯域の中心周波数の2.5倍以上、3.5
倍以下の範囲に設定することが望ましい。
【0057】上記の実施形態では、インダクタL1を中
心導体のポート部を延長して形成しているが、整合用コ
ンデンサの下部にインダクタを収納または形成するよう
にしてもよい。このような構成のアイソレータを図13
〜図17に示す。
【0058】図13〜図15は、コンデンサC1の下部
にチップ状のインダクタを積層したアイソレータを示す
図であり、図13は同アイソレータの分解斜視図、図1
4は同アイソレータの上ヨーク2を外した状態の上面図
および側断面図、図15は同アイソレータの等価回路図
である。この実施形態のアイソレータにおいて、この発
明の第1の実施形態(図19、図20参照)と異なる点
は、樹脂枠7において、コンデンサC1が収納される凹
部7dを貫通孔7d′とし、コンデンサC1の下にチッ
プ状のインダクタL1を収納した点である。チップ状の
インダクタL1は、誘電体基板に電極を形成して構成さ
れている。インダクタL1の上面電極はコンデンサC1
の下面電極に接続され、インダクタL1の下面電極は下
ヨーク8に接続されている。
【0059】このような構成にすることにより、図15
の等価回路図に示すように、入出力端子71には、イン
ダクタL1、コンデンサC1(インダクタンス成分LC1
を含む)とで直列共振回路が形成されている。コンデン
サは上に示した実施形態のように、通常よりも自己共振
周波数の低いもの、たとえば通過帯域の中心周波数の3
倍程度のものを用いる。このように自己共振周波数の低
いコンデンサと小さいインダクタを用いることにより、
アイソレータの小型化を図ることができる。
【0060】なお、インダクタL1、およびコンデンサ
C1(インダクタンス成分LC1を含む)とで構成される
直列共振回路は、通過帯域の中心周波数の2倍、3倍な
どの高い共振周波数を有するものであるため、通過帯域
の中心周波数に対しては、適当な等価静電容量となっ
て、このアイソレータにおいて通過帯域の中心周波数の
信号に対する整合容量として機能する。
【0061】また、この実施形態では、チップ状のイン
ダクタL1として、誘電体基板の両面に電極を形成した
ものを用いているが、誘電体基板に代えて磁性体基板を
用いてもよく、電極を基板の両面のみならず内部に形成
するようにしてもよい。また、インダクタL1の下側電
極を下ヨーク8に直接接続したがアース端子73に接続
するようにしてもよい。また、ケースである下ヨーク8
を樹脂枠7内にインサートモールドすることにより一体
成形してもよい。さらに、下ヨーク8にアース端子を形
成してもよい。
【0062】図16は、インダクタL1を樹脂枠7の底
壁7b内にインサートモールドすることによって一体成
形したアイソレータを示している。この実施形態におい
て、図13〜図15に示した実施形態と異なる点は、樹
脂枠7の底壁7bの右辺部を貫通孔7d′とせず、第1
の実施形態と同様の凹部7dとした点、すなわち底壁7
bの右辺を下ヨーク8まで貫通させず、樹脂の底壁を残
した点、および、この凹部の底壁にインダクタL1をイ
ンサートモールドした点である。凹部7d内にコンデン
サC1が配置されコンデンサC1の下側電極とインダク
タL1の上側電極(ホットエンド)が接続される。また
インダクタL1の下側電極(コールドエンド)はアース
端子73に接続されている。このようにインダクタL1
を樹脂枠7内に一体に成形することにより、コンデンサ
C1と直列共振回路を形成する場合に、インダクタをチ
ップ部品で構成した場合に比べて部品点数を少なくする
ことができる。
【0063】上記インダクタL1のコールドエンドは、
下ヨーク8に接続するようにしてもよい。この場合にお
いて、下ヨーク8にアース端子を設けてもよい。また、
下ヨーク8を樹脂枠7内にインサートモールドすること
により一体成形してもよい。
【0064】図17は、ケースである下ヨーク8の一部
を舌状に切り出すことにより、インダクタL1(8b)
を形成したアイソレータを示している。この実施形態に
おいて、図13〜図15に示した実施形態と異なる点
は、上記のように下ヨーク8の一部を切り出してインダ
クタL1を形成すること、および、底壁7bの右辺部を
凹部7dとし、この凹部の底壁部に、コンデンサC1と
インダクタL1のホットエンドとを接続する電極75を
インサートモールドで設けた点である。
【0065】下ヨーク8はアース端子73に接続されて
いるため、インダクタL1のコールドエンドはその構成
上アースに接続されていることになる。このようにイン
ダクタL1を下ヨーク8の一部として形成することによ
り、コンデンサC1と直列共振回路を形成する場合に、
インダクタをチップ部品で構成した場合に比べて部品点
数を少なくすることができる。
【0066】また、この実施形態では、樹脂枠7と下ヨ
ーク8が別々に形成されているが、下ヨーク8を樹脂枠
7内にインサートモールドすることにより一体成形する
ようにしてもよい。また、この実施形態では、樹脂枠の
底壁にインサートモールドされた電極を介してコンデン
サC1の下面電極とインダクタL1のホットエンドを接
続しているが、樹脂枠7に貫通孔を設けてコンデンサC
1の下面電極とインダクタL1のホットエンドを直接接
続するようにしてもよい。また、下ヨーク8にアース端
子を設けてもよい。
【0067】上記図13〜図17の実施形態では、入出
力端子71(ポート部P1)側のみに直列共振回路のト
ラップフィルタを形成しているが、入出力端子72(ポ
ート部P2)側にも直列共振回路のトラップフィルタを
形成するようにしてもよい。この場合、一方の直列共振
回路を、このアイソレータの通過帯域の中心周波数の2
倍の周波数に設定し、他方の直列共振回路を、アイソレ
ータの通過帯域の中心周波数の3倍の周波数に設定する
ことにより、基本波の2倍波、3倍波を効率よく減衰さ
せることができる。ただし、各直列共振回路の共振周波
数は、アイソレータの通過帯域の中心周波数よりも高い
ものであれば、これに限定されない。全てが同じ共振周
波数を有するものであってもよい。
【0068】また同様に、図4の実施形態の2つの整合
用コンデンサC1,C2の自己共振周波数は同じであっ
てもよく、図10の実施形態の直列共振回路(C1,L
1)の共振周波数および整合用コンデンサC2の自己共
振周波数は同じであってもよい。さらに、図12の実施
形態の直列共振回路(C1,L1)、(C2,L2)の
共振周波数は同じであってもよい。
【0069】また、上記図1〜図17の実施形態におい
て、2つの直列共振回路を同じ共振周波数を有するもの
にしてもよい。この場合、共振周波数近傍の信号をより
顕著に減衰させることができる。
【0070】なお、以上の実施形態では、アイソレータ
を例に挙げて説明したが、第3の中心導体のポート部P
3に終端抵抗Rを接続することなく、ポート部P3を第
3の入出力部として構成したサーキュレータにも本願発
明は同様に適用できる。この場合に、このポート部P3
にポート部P1またはP2と同じように自己共振周波数
を通過帯域の中心周波数の4倍以下にした整合コンデン
サ、または直列共振回路からなるトラップフィルタを接
続した構成にしてもよく、ポート部P3を通常の整合コ
ンデンサC3および入出力端子に接続した構成にしても
よい。また、ポート部P3にトラップフィルタを設ける
場合、このトラップフィルタの共振周波数をポート部P
1のものまたはポート部P2のもののいずれか一方と同
じ共振周波数としてもよく、また別の第3の共振周波数
としてもよい。また、3つの直列共振回路の共振周波数
を全て同じにしてもよい。サーキュレータの各入出力端
子から入力される信号は、3つのポート部のうち、入力
された端子のポート部および出力される端子のポート部
の2つのポート部を通過するが、このとき、その通過す
る2つのポート部に設けられているトラップフィルタ
が、この信号のスプリアス成分を減衰させる。したがっ
て、サーキュレータの各経路をそれぞれ異なる信号が通
過する場合、各経路を通過する信号の基本周波数やスプ
リアス成分に応じて3つのトラップフィルタを適当な共
振周波数に設定しておくことにより、それぞれの信号の
スプリアスを効率よく除去することができる。
【0071】さらに、この発明の非可逆回路素子は、全
体の構造が図1〜図17に示したものに限るものではな
く、例えば多層基板の内部に中心導体を形成した構造で
あってもよい。
【0072】次に、上記アイソレータを用いた通信装置
の例を図18を参照して説明する。同図においてANT
は送受信アンテナ、DPXはデュプレクサ、BPFa,
BPFb,BPFcはそれぞれ帯域通過フィルタ、AM
Pa,AMPbはそれぞれ増幅回路、MIXa,MIX
bはそれぞれミキサ、OSCはオシレータ、SYNは周
波数シンセサイザである。MIXaはSYNから出力さ
れる周波数信号を変調信号で変調し、BPFaは送信周
波数の帯域のみを通過させ、AMPaはこれを電力増幅
して、アイソレータISOおよびDPXを介しANTよ
り送信する。BPFbはDPXから出力される信号のう
ち受信周波数帯域のみを通過させ、AMPbはそれを増
幅する。MIXbはSYNより出力される周波数信号と
受信信号とをミキシングして中間周波信号IFを出力す
る。
【0073】上記アイソレータISOとして、図1〜図
17および尚書きに示した素子を用いる。このアイソレ
ータISOには帯域阻止特性または低域通過特性も備え
ているので、送信周波数帯域のみを通過させる帯域通過
フィルタBPFaを省略してもよい。このようにして全
体に小型の通信装置を構成する。
【0074】
【発明の効果】請求項1および請求項2に記載の発明に
よれば、整合用コンデンサの自己共振周波数を通過帯域
の中心周波数の4倍以下にすることにより、いわゆるト
ラップフィルタを兼ねさせることができ、部品点数を増
加させることなく2倍波や3倍波などのスプリアス成分
を減衰させることができる。
【0075】請求項2〜4に記載の発明によれば、2つ
以上の整合用コンデンサの自己共振周波数を通過帯域の
中心周波数の4倍以下にしたことにより、スプリアス成
分の減衰率をより大きくすることができ、また、広い周
波数帯域のスプリアス成分を減衰させることができる。
また、上記整合用コンデンサのうち、少なくとも1つを
通過帯域の中心周波数の略2倍および略3倍の自己共振
周波数を持つものとすることにより、信号レベルの大き
いスプリアス成分である2倍波、3倍波をより顕著に減
衰させることができる。
【0076】請求項5に記載の発明によれば、コンデン
サを大きくすることなくインダクタンス成分を大きくす
ることができ、整合用コンピュータの自己共振周波数を
利用したトラップフィルタを小型化することができる。
【0077】請求項6〜9に記載の発明によれば、整合
用コンデンサに直列にインダクタを設けることより、こ
れによって形成される直列共振回路の共振周波数が整合
用コンデンサの自己共振周波数よりも低くなり、整合用
コンデンサの小型化および素子の小型化を図ることがで
きる。また、2つ以上の整合用コンデンサに対してイン
ダクタを接続して直列共振回路を形成したことにより、
スプリアス成分の減衰率をより大きくすることができ、
また、広い周波数帯域のスプリアス成分を減衰させるこ
とができる。また、上記直列共振回路のうち、少なくと
も1つを通過帯域の中心周波数の略2倍および略3倍の
自己共振周波数を持つものとすることにより、信号レベ
ルの大きいスプリアス成分である2倍波、3倍波をより
顕著に減衰させることができる。
【0078】請求項10に記載の発明によれば、直列共
振回路を整合回路の整合容量として用いることができる
ため、別の整合容量を設ける必要がなくなり、製造工程
の簡略化、小型化、コストダウンに寄与することができ
る。
【0079】請求項11に記載の発明によれば、スプリ
アス特性を改善し、装置からの不要輻射を抑制しつつ小
型化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係るアイソレータの等価回路
【図2】同アイソレータと従来のアイソレータとを1G
Hz帯に適用した場合の減衰量の周波数特性を示す図
【図3】同アイソレータと従来のアイソレータとを2G
Hz帯に適用した場合の減衰量の周波数特性を示す図
【図4】第2の実施形態に係るアイソレータと従来のア
イソレータとを1GHz帯に適用した場合の減衰量の周
波数特性を示す図
【図5】上記アイソレータに用いられる整合用コンデン
サの例を示す図
【図6】上記アイソレータに用いられる整合用コンデン
サの例を示す図
【図7】第3の実施形態に係るアイソレータの上ヨーク
を取り除いた状態での上面図および側断面図
【図8】同アイソレータの等価回路図
【図9】同アイソレータと従来のアイソレータとの減衰
量の周波数特性を示す図
【図10】第4の実施形態に係るアイソレータと従来の
アイソレータとを1GHz帯に適用した場合の減衰量の
周波数特性を示す図
【図11】第5の実施形態に係るアイソレータの等価回
路図
【図12】同アイソレータの変形例と従来のアイソレー
タとを1GHz帯に適用した場合の減衰量の周波数特性
を示す図
【図13】第6の実施形態に係るアイソレータの分解斜
視図
【図14】同アイソレータの上ヨークを取り除いた状態
での上面図および側断面図
【図15】同アイソレータの等価回路図
【図16】第7の実施形態に係るアイソレータの上ヨー
クを取り除いた状態での上面図および側断面図
【図17】第8の実施形態に係るアイソレータの上ヨー
クを取り除いた状態での上面図、下ヨークの上面図およ
び側断面図
【図18】第9の実施形態に係る通信装置の構成を示す
ブロック図
【図19】従来のアイソレータの分解斜視図
【図20】同アイソレータの上ヨークを取り除いた状態
での上面図および断面図
【図21】同アイソレータの等価回路図
【図22】従来の他のアイソレータの分解斜視図
【図23】同アイソレータの上ヨークを取り除いた状態
での上面図および断面図
【図24】同アイソレータの等価回路図
【図25】上記2つの従来のアイソレータの減衰量の周
波数特性を示す図
【符号の説明】
2−上ヨーク 3−永久磁石 5−磁性組立体 51,52,53−中心導体 54−フェライト 7−樹脂枠 71,72−入出力端子 73−アース端子 8−下ヨーク(ケース) C1,C2,C3−整合用コンデンサ LC1,LC2,LC3−整合用コンデンサのインダクタンス
成分 P1,P2,P3−ポート部 L1−インダクタ

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流磁界が印加される磁性体と、該磁性
    体上で互いに交差し一端が接地された複数の中心導体
    と、各中心導体の非接地端に接続された複数の整合用コ
    ンデンサと、を有する非可逆回路素子において、 前記複数の整合用コンデンサのうち少なくとも1つの整
    合用コンデンサを、この非可逆回路素子の通過帯域の中
    心周波数の4倍以下の自己共振周波数を有するものとし
    た非可逆回路素子。
  2. 【請求項2】 2つ以上の整合用コンデンサを、前記通
    過帯域の中心周波数の4倍以下の自己共振周波数を有す
    るものとした請求項1に記載の非可逆回路素子。
  3. 【請求項3】 前記整合用コンデンサのうち少なくとも
    1つの整合用コンデンサを、前記通過帯域の中心周波数
    の略2倍の自己共振周波数を有するものとした請求項1
    または請求項2に記載の非可逆回路素子。
  4. 【請求項4】 前記整合用コンデンサのうち少なくとも
    1つの整合用コンデンサを、前記通過帯域の中心周波数
    の略3倍の自己共振周波数を有するものとした請求項1
    〜3のうちいずれかに記載の非可逆回路素子。
  5. 【請求項5】 前記整合用コンデンサは、基板にミアン
    ダライン状の電極を形成したチップコンデンサである請
    求項1〜4のうちいずれかに記載の非可逆回路素子。
  6. 【請求項6】 前記通過帯域の中心周波数の4倍以下の
    自己共振周波数を有する整合用コンデンサに対して直列
    にインダクタを接続することにより、前記通過帯域の中
    心周波数以上の共振周波数を直列共振回路を形成した請
    求項1〜5のうちいずれかに記載の非可逆回路素子。
  7. 【請求項7】 前記通過帯域の中心周波数の4倍以下の
    自己共振周波数を有する2つ以上の整合用コンデンサに
    対してインダクタを接続し、前記通過帯域の中心周波数
    以上の共振周波数を直列共振回路をそれぞれ形成した請
    求項6に記載の非可逆回路素子。
  8. 【請求項8】 前記直列共振回路のうち少なくとも1つ
    の直列共振回路を、前記通過帯域の中心周波数の略2倍
    の共振周波数を有するものとした請求項6または請求項
    7に記載の非可逆回路素子。
  9. 【請求項9】 前記直列共振回路のうち少なくとも1つ
    の直列共振回路を、前記通過帯域の中心周波数の略3倍
    の共振周波数を有するものとした請求項6〜8のうちい
    ずれかに記載の非可逆回路素子。
  10. 【請求項10】 前記直列共振回路の、前記通過帯域の
    中心周波数における等価容量を、該通過帯域の中心周波
    数に対する整合容量となるようにした請求項6〜19の
    うちいずれかに記載の非可逆回路素子。
  11. 【請求項11】 請求項1〜10のうちいずれかに記載
    の非可逆回路素子を備えた通信装置。
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