JP2001324484A - 超音波探傷方法および超音波探傷装置 - Google Patents

超音波探傷方法および超音波探傷装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】従来のTOFD法や1回反射法、ペア構成のア
レイ型超音波探触子などによる探傷と異なり、機械走査
が不要な電子走査により、被検査対象部位の全体の欠陥
検出、寸法測定を高速、かつ高精度で行えるようにす
る。 【解決手段】複数の振動子を連続的に配列した一体構造
のアレイ型超音波探触子2の振動子のうち、1または2
以上のものを超音波送信用振動子として選定する。他の
1又は2以上のものを前記超音波送信用振動子から送信
される超音波の回折波もしくは反射波を受信するための
超音波受信用振動子として選定する。超音波送信用振動
子と超音波受信用振動子とを被検査対象部位の表面の両
側位置に配置させ、アレイ型超音波探触子を固定した状
態において超音波送信用振動子およびそれに対応する超
音波受信用振動子の電子的走査により探傷を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、溶接構造物等の水
浸法による欠陥探傷検査等に適用される超音波探傷方法
および装置に係り、特に薄板あるいは極厚板あるいは曲
面形状などの特殊な形状、さらに複雑な溶接部の形状を
有する被検査対象部位等に対して全体の欠陥有無および
その寸法測定を高速かつ高精度で測定することができる
超音波探傷方法および超音波探傷装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】超音波探傷法による各種金属材料の欠陥
検査法としては、一般に、1個の超音波探触子を用いて
超音波を送受信する超音波パルス反射法が広く用いられ
ている。この方法は、欠陥からの反射波を検出し、欠陥
の位置および大きさを測定する方法であり、例えば非破
壊検査便覧(日本非破壊検査協会編、日刊工業新聞社発
行)などに記載されている。
【0003】また、2個の探触子を検査対象部位である
溶接部の溶接線方向に直角に溶接部を挟んで対向配置さ
せ、その2個の探触子を同時に溶接線に対して直角方向
に機械走査する方法も提案されている。この方法は、欠
陥先端からの回折波、底面反射波などの情報から、その
欠陥の位置および大きさを測定する方法である。それら
は一般にTOFD法(Time of Fright
Diffraction Technique)と呼ば
れ、英国のBS(British Standard)
規格(1992年)などに記載されている。
【0004】一方、複数の振動子を配列したアレイ型超
音波探触子を用いた欠陥検査法も提案されている(例え
ば「超音波探傷試験III」:日本非破壊検査協会、1
989年)。この方法は、アレイ型超音波探触子を被検
査対象物に直接またはアクリル製のウエッジを介して超
音波送受信を行い、欠陥の検出、寸法測定などを行う方
法である。このアレイ型超音波探傷装置に関しては、例
えば特開平9−257763号公報、特開平9−257
774号公報などにより、各振動子を時間差により個々
に順次に超音波の送受信を行わせる電子的走査を利用す
る技術が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た1個の超音波探触子を用いて超音波を送受信する超音
波パルス反射法を水浸法で行う場合には、溶接線に平行
に発生する欠陥に対しては探触子を溶接線に対して直角
方向に設置し、その方向に機械走査による探傷を行う必
要があり、機械走査の移動時の位置ずれや被検体との距
離が一定とならないなどの恐れがあり、また、欠陥情報
を正しく収集できず機器の健全性評価上好ましくない等
の問題がある。
【0006】また、欠陥寸法測定として一般に用いられ
ている上述したTOFD法においては、2個の探触子を
溶接線を挟んで対向配置し、その2個の探触子を同時に
溶接線に対して直角方向に機械走査させて欠陥情報を収
集し、寸法測定を行うことから、被検体の板厚や形状が
異なるごとに振動子角度等が異なる探触子に交換して、
最適条件を求めて探傷する必要が生じる。さらに、前記
パルス反射法と同様に、探触子の機械走査による移動誤
差が生じる恐れがあり、機器の健全性評価上好ましくな
い。また、溶接部にシーニング加工が施されている部位
の検査においては、TOFD法による欠陥の寸法測定に
おいて基準となる表面波の伝播時間が形状に依存して変
化するため、欠陥の寸法測定上誤差が生じる恐れがあ
る。
【0007】さらに、従来のアレイ型超音波探触子を用
いた欠陥検査法においては電子的走査を行っているもの
の、各振動子により個々に順次に超音波の送受信を行わ
せるものであるため探傷速度や精度に一定の制限があ
る。
【0008】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであり、検査対象部位の形状、板厚などに応じ
て、アレイ型超音波探触子の1個または複数の振動子を
超音波送信用振動子および受信用振動子をそれぞれ1組
の振動子群として適正に選択し、電子的走査により探傷
屈折角を任意に設定しながら最適探傷屈折角を求めるこ
とができ、また送信用探触子群と受信用探触子群の配
置、電子走査方法など、種々の探傷条件を最適化するこ
とができ、この最適条件下で被検体を探傷することが可
能で、超音波検出信号から欠陥情報を適正に収集するこ
とができ、それにより検査対象部位の形状、寸法などに
拘らずに欠陥の有無、寸法等を高速かつ高精度で適正に
測定することができる超音波探傷方法および超音波探傷
装置を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、請求項1の発明では、複数の振動子を連続的に配列
した一体構造のアレイ型超音波探触子の前記振動子のう
ち、1または2以上のものを超音波送信用振動子として
選定するとともに、他の1又は2以上のものを前記超音
波送信用振動子から送信される超音波の回折波もしくは
反射波を受信するための超音波受信用振動子として選定
し、前記超音波送信用振動子と前記超音波受信用振動子
とを被検査対象部位の表面において被検査部を挟んで対
向する位置に配置させ、前記アレイ型超音波探触子を固
定した状態において前記超音波送信用振動子およびそれ
に対応する前記超音波受信用振動子の電子的走査により
探傷を行うことを特徴とする超音波探傷方法を提供す
る。
【0010】請求項2の発明では、請求項1記載の超音
波探傷方法において、被検査対象部位を溶接構造物の溶
接線近傍とし、アレイ型超音波探触子の振動子配列方向
を前記溶接線と交差する方向に配置するとともに、超音
波送信用振動子と超音波受信用振動子とを前記溶接線に
対して対向する配置として、電子的走査を行いつつ前記
アレイ型超音波探触子を溶接線方向に沿って進行させる
ことを特徴とする超音波探傷方法を提供する。
【0011】請求項3の発明では、請求項1または2記
載の超音波探傷方法において、超音波送信用振動子から
送信される超音波の屈折角と、超音波受信用振動子によ
って受信する超音波の屈折角とを同一角度に設定し、こ
れら両超音波の主ビームの交点を被検査対象部位の底面
から表面に亘って連続的に移動させることを特徴とする
超音波探傷方法を提供する。
【0012】請求項4の発明では、請求項1から3まで
のいずれかに記載の超音波探傷方法において、アレイ型
超音波探触子の振動子を超音波送信用振動子および超音
波受信用振動子として選定して電子的走査を行う前に、
前記アレイ型超音波探触子の中から選択した1組の振動
子群を送受信用として使用して被検査対象部位の底部に
向けて超音波ビームを扇形状に集束または偏向する電子
的走査を行うことにより、予め欠陥位置情報を得ること
を特徴とする超音波探傷方法を提供する。
【0013】請求項5の発明では、請求項1から3まで
のいずれかに記載の超音波探傷方法において、アレイ型
超音波探触子の振動子を超音波送信用振動子および超音
波受信用振動子として選定して電子的走査を行う前に、
前記アレイ型超音波探触子の中から選択した1組の振動
子群を送受信用として使用して超音波ビームが被検査対
象部位の底面に反射して欠陥に入射する1回反射法によ
る電子的走査を行うことにより、予め欠陥位置情報を得
ることを特徴とする超音波探傷方法を提供する。
【0014】請求項6の発明では、複数の振動子を配列
したアレイ型超音波探触子を被検査対象部位の表面に設
置する手段と、前記アレイ型超音波探触子の1または複
数の振動子を超音波送信用振動子および超音波受信用振
動子として選択する手段と、前記選択された振動子群を
用いて被検査対象部位の所定位置に超音波ビームを集束
または偏向させる手段と、前記超音波送信用振動子およ
び超音波受信用振動子の電子的走査を行わせる手段と、
この電子的走査によって検出された超音波波形に基づい
て欠陥信号を抽出し、前記アレイ型超音波探触子の電子
的走査位置に対する欠陥信号の振幅値分布を用いて欠陥
位置および大きさを算出する手段と、この計測結果を出
力する手段とを備えたことを特徴とする超音波探傷装置
を提供する。
【0015】請求項7の発明では、請求項6記載の超音
波探傷装置において、アレイ型超音波探触子と被検査対
象部位との距離、接触媒質の音速、検査対象部位の板厚
およびその音速ならびに探傷屈折角に基づいて超音波送
信用振動子と超音波受信用探触子との間隔を設定し、そ
の超音波送信用振動子および超音波受信用振動子の数を
一定に保持した状態で電子的走査を行わせる手段を備え
たことを特徴とする音波探傷装置を提供する。
【0016】請求項8の発明では、請求項6または7記
載の超音波探傷装置において、超音波送信用振動子およ
び超音波受信用振動子の探傷屈折角を互いに同一とし
て、超音波主ビームの交点を被検査対象部位の底面から
表面に亘って連続的に移動させる手段を備えたことを特
徴とする超音波探傷装置を提供する。
【0017】請求項9の発明では、請求項6から8まで
のいずれかに記載の超音波探傷装置において、アレイ型
超音波探触子の被検査対象部位に対する設置位置を、前
記アレイ型超音波探触子と前記被検査対象部位との距
離、前記被検査対象部位を覆う水その他の接触媒質の音
速、前記被検査対象部位の板厚およびその音速、ならび
に前記被検査対象探傷部位への探傷屈折角に基づいて設
定する手段を備えたことを特徴とする超音波探傷装置を
提供する。
【0018】請求項10の発明では、請求項6から9ま
でのいずれかに記載の超音波探傷装置において、被検査
対象部位を溶接構造物とし、その溶接線に対してアレイ
型超音波探触子の振動子配列方向を直角方向に設定して
溶接線方向に進行させながら、超音波送受信時に得られ
た超音波波形データをオンラインで画像表示する手段
と、その画像に基づいて被検査対象部位の全体に対する
欠陥位置および寸法を測定する手段とを備えたことを特
徴とする超音波探傷装置を提供する。
【0019】請求項11の発明では、請求項6から10
までのいずれかに記載の超音波探傷装置において、アレ
イ型超音波探触子の振動子を2組の振動子群に分け、そ
の1組の振動子群は送信用として被検査部位の側方に配
置されて斜角探傷を電子的走査により行うものとし、他
の組の振動子群は受信用として前記被検査対象部位の欠
陥発生が想定される位置の真上近傍に設置されて欠陥先
端からの回折波を検出するものであることを特徴とする
超音波探傷装置を提供する。
【0020】請求項12の発明では、請求項6から11
までのいずれかに記載の超音波探傷装置において、アレ
イ型超音波探触子の中から選択された1組の振動子群を
使用して被検査対象部位の底部に向って超音波ビームを
扇形状に集束または偏向する電子的走査を行わせる手段
と、欠陥からの反射波の振幅値が最大となる屈折角を求
める手段と、その屈折角を保持した状態での電子的走査
によって得られた超音波波形情報から欠陥の位置および
寸法を求める手段とを備えたことを特徴とする超音波探
傷装置を提供する。
【0021】請求項13の発明では、請求項6から12
までのいずれかに記載の超音波探傷装置において、アレ
イ型超音波探触子を被検査対象部位の外側に設置した状
態における探触子側表面に発生する欠陥の探傷に際し、
1組の振動子群を電子的走査による超音波送受用として
適用し、この振動子群により送受信される超音波ビーム
を被検材の底面に反射させて被検査対象部位の表面の欠
陥に入射させる1回反射法による探傷を可能とする手段
を備えたことを特徴とする超音波探傷装置を提供する。
【0022】請求項14の発明では、請求項6から13
までのいずれかに記載の超音波探傷装置において、被検
査対象部位が構造物の溶接部で、その溶接線に沿う方向
に発生する欠陥を探傷するものであり、アレイ型超音波
探触子の各振動子の配列方向を前記溶接線方向に対して
直角方向に設定する手段と、前記アレイ型超音波探触子
を前記被検査対象部位の表面に対して平行に移動させる
手段と、超音波入射方向を前記被検査対象部位の表面に
対して垂直方向に設定する手段と、この状態を保持しつ
つ前記アレイ型超音波探触子を前記溶接線方向に移動さ
せるとともに得られる欠陥信号の振幅値分布に基づいて
欠陥の位置および寸法を測定する手段とを備えたことを
特徴とする超音波探傷装置を提供する。
【0023】請求項15の発明では、請求項6から13
までのいずれかに記載の超音波探傷装置において、被検
査対象部位が構造物の溶接部で、その溶接線に対して垂
直方向に発生する欠陥を探傷するものであり、アレイ型
超音波探触子を前記被検査対象部位の表面に対して傾斜
させる手段を備えたことを特徴とする超音波探傷装置を
提供する。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態につい
て、図面を参照して説明する。
【0025】第1実施形態(図1、図2) 図1は本発明に係る超音波探傷装置の実施形態を示す機
能ブロック図であり、図2は図1に示したアレイ型超音
波探触子を拡大して示す縦断面図である。
【0026】この超音波探傷装置は図1に示すように、
溶接部1aを有する構造物を被検査対象部位1とし、こ
の被検査対象部位1の溶接部1a近傍に存在する欠陥1
bの検査を行う場合に適用するものである。アレイ型超
音波探触子2は複数の振動子A(1)…A(n)を有
し、例えば水を接触媒質Cとして検査対象部位1の外側
に一定距離離間して配置され、振動子A(1)…A
(n)の配列方向が溶接部1aの溶接線と直交する方向
に沿う状態で設置される。
【0027】本実施形態では、アレイ型超音波探触子2
を適正な位置に設置する手段としてセンサ保持機構3を
有し、このセンサ保持機構3は駆動機構4によって溶接
線方向あるいはこれと直行する方向等に移動できるよう
になっている。この駆動機構4の移動量、移動方向等
は、駆動機構制御装置5により制御される。なお、セン
サ保持機構3および駆動機構4等の具体的構成について
は、後述する他の実施形態(図11〜図15等)におい
て詳しく説明する。
【0028】駆動機構制御装置5は、装置全体の制御手
段である入出力機構を有する制御装置6によって統括制
御される。また、この制御装置6は、振動子A(1)…
A(n)を電子的に走査する手段、検査対象部位1の所
定の位置に超音波ビームを集束および偏向する手段等を
有している。
【0029】アレイ型超音波探触子2は、その任意の1
個または複数の振動子を超音波送信用振動子および超音
波受信用振動子として選択できる構成となっている。例
えばこれら送受信用の振動子を群として選択する手段と
して、送信用各振動子に超音波を発生させる超音波送信
器群8、受信用各振動子に超音波信号波形を受信させる
超音波受信器群9等が備えられている。また、これらの
超音波送信器群8と超音波受信器群9には遅延時間制御
器7が接続され、これにより各振動子を制御すること
で、検査対象部位1の所定の位置に超音波ビームを集束
および偏向させることができる。
【0030】さらに、超音波受信器群9には信号処理装
置10が接続されている。この信号処理装置10は超音
波送受信によって検出された超音波波形から欠陥信号を
抽出し、アレイ型超音波探触子2の電子的走査位置ある
いは機械的走査位置等に対する欠陥信号の振幅値分布を
用いて欠陥位置、大きさ等を算出する手段である。信号
処理装置10には表示装置11が接続され、制御装置6
からの指令により、この信号処理された欠陥1bの位置
および寸法等が画像出力および記録出力できるようにな
っている。
【0031】図2は、上述した超音波送信用振動子およ
び超音波受信用振動子の種別等を示してある。すなわ
ち、設定した送信用振動子群G(p1),G(p2),
…,G(pi),…および受信用振動子群G(r1),
G(r2),…,G(ri),…は、所定の電子走査に
より被検査対象部位を探傷することができる。
【0032】さらに、これらアレイ型超音波探触子2
は、その任意の1個または複数の振動子を超音波送信用
振動子群G(p1),G(p2),…,G(pi),…
および受信用振動子群G(r1),G(r2),…,G
(ri),…としてそれぞれ選択でき、送信用各振動子
に超音波を発生させる超音波送信器群8が、また受信用
各振動子には超音波信号波形を受信させる超音波受信器
群9がそれぞれ繋がっている。そして、遅延時間制御器
7により各振動子を制御することで、検査対象部位の所
定の位置に超音波ビームを集束および偏向することがで
きる。また、設定した送信用振動子群G(p1),G
(p2),…,G(pi),…および受信用振動子群G
(r1),G(r2),…,G(ri),…は、所定の
電子走査により被検体を探傷することができる。さら
に、これら電子走査により得られた超音波受信信号を信
号処理器10にて信号処理し、欠陥の有無、欠陥の位
置、寸法などを表示装置11にて画像出力および記録出
力することができる。
【0033】図3〜図6は上記装置を使用して実施する
超音波探傷方法を説明するための図である。図3は、ア
レイ型超音波探触子2を用いてTOFD法を実施するた
めの説明図である。
【0034】図3に示すように、本実施形態では被検査
対象部位1の探傷において、所定の探傷屈折角θで探傷
が可能となるようにアレイ型超音波探触子2内の所定の
振動子A(1),A(2),…,A(i)を送信用振動
子群G(p1)として選定し、また他の振動子A
(j),…,A(n)を受信用振動子群G(r1)とし
て選定する。
【0035】各振動子群の振動子は、振動子配列方向に
電子的に1個ずつシフトさせながら探傷用の走査を制御
装置6の制御によって行う。すなわち、送信振動子群G
(pi)から送信された超音波UTbは、被検査対象部
位1において、表面を伝播する表面波として、また内部
に存在する欠陥1bの先端からの回折波として、さらに
被検査対象部位1の底面からの反射波として、受信振動
子群G(ri)により検出される。
【0036】この操作を電子走査にて行ったときに得ら
れる出力画像例を図4に示す。すなわち図4(A)に示
すように、被検査対象部位1の底面にスリット等の欠陥
1bが存在する場合、被検査対象部位1の表面では超音
波が平行に進行し、欠陥1bの上端部位では回折波が発
生する。また、底面では超音波が平行に進行する。この
結果、図4(B)に示すように、被検査対象部位1の表
面、底面およびその間に欠陥画像が明瞭に検出され、欠
陥位置および欠陥寸法dを測定することができる。これ
らの結果は、電子走査にて行ったものであり、機械走査
を伴わないため高精度測定が可能となる。
【0037】図5(A)、(B)、(C)は、被検査対
象部位1が極めて厚い板状構造物である場合についての
説明図である。
【0038】前述した図3および図4に示す方法におい
ては、超音波ビームの交点近傍の探傷は可能であるが、
超音波ビームの交点から遠い位置、すなわち被検査対象
部位1の表面近傍あるいは底面近傍では超音波反射波が
弱く、適正な感度で探傷することができない。
【0039】そこで、図5(A)に示すように、探傷屈
折角を一定に設定した条件で、超音波ビームの交点が板
厚の底面から表面まで連続的になるように、1組の超音
波送信振動子群G(p1)…と超音波受信振動子群G
(r1)…とを選定する。すなわち、被検査対象部位1
の底面近傍に超音波ビームの交点を結ぶ場合(図5
(A)時間T1の場合)には、超音波送信振動子群と超
音波受信振動子群とは、それぞれG(p1)とG(r
1)、G(p2)とG(r2)のようにペアとして電子
走査を行う。
【0040】次に、被検査対象部位1の中央近傍に超音
波ビームの交点を結ぶ場合(図5(B)時間Tiの場
合)には、超音波送信振動子群と超音波受信振動子群を
G(p1)とG(ri)、G(p2)とG(rj)のよ
うにペアとして前記同様に、電子的走査を行う。これら
の操作を板厚の底面から表面まで(図5(C))、連続
的に行うことにより、検査対象部位1の全体に亘って探
傷を行うことができ、高精度の欠陥検出、寸法測定が可
能となる。さらに、前記走査を行った後に、欠陥信号が
得られた位置に対して超音波を集束させて電子的に走査
することで、より欠陥信号を高感度で検出することがで
き、高精度の探傷を行うことが可能となる。
【0041】図6は、前記探傷を行うための検査対象部
位1に対するアレイ型超音波探触子2の設置位置の設定
に関する説明図である。
【0042】アレイ型超音波探触子2の設置位置は、被
検査対象部位1の板厚t、その横波音速Vsおよび縦波
音速V、水浸法として水に代表される接触媒質Cの音
速Vw、水から被検査対象部位1への入射角γ、探傷屈
折角θとすると、被検体1とアレイ型超音波探触子の距
離Wは、縦波および横波モードで探傷する場合、それぞ
れ下記の(1)式および(2)式を用いて設置すること
により、適正な探傷を行うことができる。
【0043】
【数1】W>(Vw/V)×t ……(1)
【数2】W>(Vw/Vs)×t ……(2)また、送
信および受信振動子群間の距離Lは、検査対象部位1が
通常の板厚の場合、超音波ビームの交点が板厚の1/2
ないしは2/3程度の範囲であれば適正な探傷が得られ
ることを実験で確認しており、下記の(3)式の範囲を
設定することにより、適正な探傷を行うことができる。
【0044】
【数3】
【0045】第2実施形態(図7、図8) 図7および図8は本発明の第2実施形態による超音波探
傷方法を説明するための図である。本実施形態は、アレ
イ型超音波探触子2の振動子A(1)…A(n)を超音
波送信用振動子および超音波受信用振動子として選定し
て電子的走査を行う前に、アレイ型超音波探触子の中か
ら選択した1組の振動子群G(i)…を送受信用として
使用して被検査対象部位1の底部に向けて超音波ビーム
UTbcを扇形状に集束または偏向する電子的走査を行
うことにより、予め欠陥位置情報を得るものである。
【0046】図7(A),(B)は、この欠陥位置情報
を得るために超音波ビームUTbcを扇形状に集束また
は偏向する様子を示したものである。
【0047】すなわち、これらの図に示すように、アレ
イ型超音波探触子2の中から1組の振動子群G(i)を
選択する。そして、これらの振動子群G(i)を用いて
下向きに、かつ溶接部1aの方向に向けて超音波ビーム
UTbを扇形状に集束・偏向させる電子走査を行いつ
つ、アレイ型超音波探触子2の配列方向に電子走査する
手段を用いて扇形状に集束・偏向する探傷を行うもので
ある。また、前記と反対側からも振動子群G(k)を用
いて溶接部1aの方向に超音波ビームUTbcを扇形状
に集束・偏向させる電子走査を行いつつ、アレイ型超音
波探触子2の配列方向に電子走査する手段を用いて前記
同様に扇形状に集束・偏向する探傷を行う。これらの探
傷において、欠陥からの反射波の振幅値が最大となる屈
折角θを求める。
【0048】このようにして求めた屈折角θを最適探傷
条件として設定し、図8(A),(B)に示すように、
振動子群G(i),G(j),…を用いて溶接部1aに
対して両側から超音波ビームを集束させて入射させる。
これらの操作をアレイ型超音波探触子2の全体を使用し
て電子走査による探傷を行うことにより、溶接部1aに
対して両側からの探傷をアレイ型超音波探触子2を機械
走査する必要なく、探傷することができる。これらの探
傷によって検出された欠陥信号を用いて、欠陥の位置、
寸法を測定することができる。
【0049】第3実施形態(図9) 図9は、本発明の第3実施形態による超音波探傷方法を
説明するための図である。本実施形態は溶接部1aの形
状が複雑な場合に好適なものであり、アレイ型超音波探
触子2の振動子A(1)…を超音波送信用振動子および
超音波受信用振動子として選定して電子的走査を行う前
に、アレイ型超音波探触子2の中から選択した1組の振
動子群G(i)を送受信用として使用し、超音波ビーム
UTbが被検査対象部位の底面に反射して欠陥1bに入
射する1回反射法による電子的走査を行うことにより、
予め欠陥位置情報を得るものである。
【0050】すなわち、図9に示すように、被検査対象
部位1、特に溶接構造物のアレイ型超音波探触子2を設
置する側の表面探傷において、溶接部1aの形状が複雑
で前記の手段では探傷が困難な場合、1組の振動子群G
(i)を超音波送受信用として適用する。この場合、超
音波ビームUTbが被検査対象部位1の底面に反射し
て、被検査対象部位1の表面の欠陥1bに入射するよう
に、図1に示した制御器6および遅延時間制御器7等の
手段により、遅延時間を設定する探傷を電子走査によっ
て当該溶接部1aの全体に対して行う。これにより、ア
レイ型超音波探触子2を機械走査する必要なく探傷を行
うことができ、検出された欠陥信号を用いて、欠陥の位
置、寸法を測定することができる。
【0051】第4実施形態(図10) 図10は、本発明の第4実施形態による超音波探傷方法
を説明するための図である。本実施形態は、アレイ型超
音波探触子2の振動子A(1)…を2組の振動子群に分
け、その1組の振動子群G(i)は送信用として被検査
部位の側方に配置されて斜角探傷を電子的走査により行
うものとし、他の組の振動子群G(j)は受信用として
被検査対象部位1の欠陥1bの発生が想定される位置の
真上近傍に設置されて欠陥1bの先端からの回折波を検
出するものであるすなわち、図10に示すように、本実
施形態においては、溶接部1aからずれた位置の超音波
送信振動子群G(i)を適用して、被検査対象部位1の
溶接部1aに超音波ビームUTbが送信されるような斜
角探傷を行う設定としており、電子走査により振動子配
列方向の探傷が行えるように設定されている。
【0052】一方、受信振動子群G(j)は、被検査対
象部位1の溶接部1aの上側近傍に配置された振動子を
適用し、垂直方向の信号を受信するように電子的に制御
することで、欠陥1bへの超音波入射による欠陥先端か
らの回折波を検出することが可能となり、回折波のビー
ム路程と底面反射波のビーム路程との差から欠陥寸法を
想定することが可能となる。
【0053】本実施形態によれば、選択された受信振動
子群G(j)が、溶接部1a全体の探傷を行うことが可
能であれば、固定状態での探傷を行うこともできる。ま
た、送信用振動子群G(i)および受信振動子群G
(j)を一定の間隔で保持した状態で電子走査による探
傷を行うことができる。
【0054】第5実施形態(図11) 図11は本発明の第5実施形態による超音波探傷装置を
示す説明図である。本実施形態は、被検査対象部位が配
管110等の構造物の溶接部(例えば突合せ溶接部、エ
ルボ溶接部等)で、その溶接線(例えば周方向R)に沿
う方向に発生する欠陥1b(c)を探傷するものであ
る。
【0055】すなわち図11に示すように、本実施形態
ではアレイ型超音波探触子2の各振動子の配列方向を溶
接線方向に対して直角方向に設定する手段として、配管
110内に挿入される回転可能な軸等からなる駆動機構
4を備える。また、アレイ型超音波探触子2を配管11
0の内表面に対して平行に移動させる手段としてフレー
ム等のセンサ保持機構3を備え、このセンサ保持機構3
が駆動機構4に例えば摺動可能に支持されている。さら
に、超音波入射方向を配管110の表面に対して垂直方
向に位置設定する手段として、駆動機構4にセンサ保持
機構3を位置決め等できるばね機構41(その他、ギア
機構42、エアシリンダ機構43)等が備えられ、これ
によりアレイ型超音波探触子2を配管110の表面から
一定距離Wに保持できるようになっている。
【0056】そして、この状態を保持しつつ図示しない
モータ等の駆動手段によってアレイ型超音波探触子2を
溶接線方向(周方向R)に回転移動させるとともに、図
1に示した信号処理装置10等により、得られた欠陥信
号の振幅値分布に基づいて欠陥の位置および寸法が測定
および出力される。
【0057】本実施形態によれば、アレイ型超音波探触
子2と配管110の探傷内面との距離がバネ機構41、
ギア機構42あるいはエアシリンダ機構43等によって
設定保持され、一定の距離Wが保持された状態におい
て、図11に示すように配管110の円周方向に沿う溶
接線方向の欠陥(周方向欠陥)1b(c)に対し、溶接
線に直角方向に設置したアレイ型超音波探触子2によ
り、溶接線に直角方向の探傷について前記電子走査によ
る探傷を行いつつ、円周方向Rに沿う回転を行わせるこ
とによって、溶接部全体に対して適正な探傷を行うこと
ができる。
【0058】第6実施形態(図12) 図12は本発明の第6実施形態による超音波探傷装置を
示す説明図である。
【0059】本実施形態は第5実施形態の変形例であ
り、図12に示すように、アレイ型超音波探触子2を配
管110の探傷内面から一定距離Wだけ離間設定する手
段を、アレイ型超音波探触子2あるいはセンサ保持機構
3に取付けられ配管110の内表面に接触し得る伸縮可
能な脚状の設定用治具45によって構成したものであ
る。
【0060】なお、本実施形態においても、電子走査に
よる探傷を行いつつ、円周方向Rに沿う回転を行わせる
ことによって、溶接部全体に対して適正な探傷を行うこ
とができる。
【0061】第7実施形態(図13) 図13は本発明の第7実施形態による超音波探傷装置を
示す説明図である。
【0062】本実施形態は、被検査対象部位が構造物の
溶接部で、その溶接線に対して垂直方向に発生する欠陥
1b(c)を探傷するものであり、アレイ型超音波探触
子2を被検査対象部位の表面に対して例えば水平移動さ
せる手段を備えたものである。
【0063】すなわち、図13に示すように、配管11
0の外表面部分に軸方向沿うに欠陥1b(c)がある場
合、アレイ型超音波探触子2を保持するセンサ保持機構
3が水平なスライド機構31を介して駆動機構4に水平
方向にスライド可能に支持されている。
【0064】本実施形態によれば、アレイ型超音波探触
子2を所定の位置に平行移動し、この状態欠陥1b
(c)の斜め上方から超音波送受信を電子走査により行
って探傷することで、欠陥面に超音波が入射され、欠陥
反射波を検出することができる。
【0065】なお、本実施形態においても、電子走査に
よる探傷を行いつつ、円周方向Rに沿う回転を行わせる
ことによって、溶接部全体に対して適正な探傷を行うこ
とができる。
【0066】第8実施形態(図14) 図14(A),(B)は本発明の第8実施形態による超
音波探傷装置を示す説明図である。
【0067】本実施形態も、配管110の溶接部1aの
溶接線に対して垂直方向に発生する欠陥1bを探傷する
ものであるが、図13(A),(B)に示すように、ア
レイ型超音波探触子2を配管110の内表面に接触し得
る脚状の支持部材46を有し、この支持部材46によっ
てアレイ型超音波探触子2を配管110の一側方に配置
させ、また被検査対象部位の表面に対して傾斜させるこ
とが可能な構成となっている。なお、図示を省略してい
るが、アレイ型超音波探触子2は図11に示した駆動機
構4と同様の駆動機構で配管110内に支持してもよ
い。
【0068】このような構成によっても、アレイ型超音
波探触子2を所定の位置に平行移動し、この状態で欠陥
1b(c)の斜め上方から超音波送受信を電子走査によ
り行って探傷することで、欠陥面に超音波が入射され、
欠陥反射波を検出することができる。
【0069】本実施形態においても、電子走査による探
傷を行いつつ、円周方向Rに沿う回転を行わせることに
よって、溶接部全体に対して適正な探傷を行うことがで
きる。
【0070】第9実施形態(図15) 図15は本発明の第9実施形態による超音波探傷装置を
示す説明図である。
【0071】本実施形態は、配管110の外周面側に溶
接部の溶接線と垂直な方向に発生する欠陥1b(a)を
探傷するものである。
【0072】すなわち図15に示すように、アレイ型超
音波探触子2を保持するセンサ保持機構3に傾斜機構4
7を設けることにより、アレイ型超音波探触子2に所定
の傾斜角αを保持させることができるようになってい
る。なお、アレイ型超音波探触子2および傾斜機構47
は、センサ保持機構3および駆動機構4によって配管1
10内に支持されている。
【0073】本実施形態においても、アレイ型超音波探
触子2に所定の傾斜を与え、この状態で欠陥1b(a)
の斜め上方から超音波送受信を電子走査により行って探
傷することで、欠陥面に超音波が入射され、欠陥反射波
を検出することにより配管外表面の軸方向に存在する欠
陥の探傷を行うことができる。
【0074】本実施形態においても、電子走査による探
傷を行いつつ、円周方向Rに沿う回転を行わせることに
よって、溶接部全体に対して適正な探傷を行うことがで
きる。
【0075】第10実施形態(図16) 図16(A),(B)は本発明の第10実施形態を示す
説明図である。
【0076】本実施形態は、上述の図11〜図15に示
した実施形態において、アレイ型超音波探触子2を円周
方向Rに回転させて溶接部全体に対する探傷結果によ
り、図16(A)に示すように、エコー高さと欠陥深さ
との関係を求め、欠陥信号振幅値分布を得たものであ
る。この図16(A)に示した各位置のピークh1,h
2,h3等に基づいて図16(B)に示すマスターカー
ブを作成することができる。このマスターカーブを各種
配管等に対応して求めておくことにより、そのマスター
カーブに基づき、未定の欠陥についても、エコー高さh
aから欠陥深さda等の検出が行え、寸法測定が可能と
なる。
【0077】
【発明の効果】以上で詳述したように、本発明によれ
ば、被検査対象部位の溶接部の探傷、特に水浸法による
探傷等を行う場合、被検体がシーニング加工や曲面形
状、薄板、極厚板など種々の状態であっても、対象部位
の材質、形状、寸法から適正な探傷条件を求め、この探
傷条件をもとにアレイ型超音波探傷装置を用いて探傷す
ることにより、従来のTOFD法や1回反射法、ペア構
成のアレイ型超音波探触子などによる探傷と異なり、機
械走査が不要な電子走査により、被検査対象部位の全体
の欠陥検出、寸法測定を高速、かつ高精度で行うことが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態による超音波探傷装置の
機能ブロック図。
【図2】図1に示したアレイ型超音波探触子の拡大縦断
面図。
【図3】図1に示した第1実施形態の作用を示す説明
図。
【図4】(A),(B)は図1に示した第1実施形態の
作用および出力画像の例を示す図。
【図5】(A),(B)、(C)は図1に示した第1実
施形態における被検査対象部位が厚肉構造である場合の
説明図。
【図6】図1に示した第1実施形態における探触子位置
設定についての説明図。
【図7】(A),(B)は本発明の第2の実施形態を示
す説明図。
【図8】(A),(B)は本発明の第3の実施形態に係
る超音波探傷装置の電子走査に関する説明図。
【図9】図8に示した本発明の第3実施形態による超音
波探傷方法を示す説明図。
【図10】本発明の第4実施形態による超音波探傷方法
を示す説明図。
【図11】本発明の第5実施形態による超音波探傷装置
を示す説明図。
【図12】本発明の第6実施形態による超音波探傷装置
を示す説明図。
【図13】本発明の第7実施形態による超音波探傷装置
を示す説明図。
【図14】(A),(B)は本発明の第8実施形態によ
る超音波探傷装置を示す説明図。
【図15】本発明の第9実施形態による超音波探傷装置
を示す説明図。
【図16】(A),(B)は本発明の第10実施形態を
示す説明図。
【符号の説明】
1 被検査対象部位 1a 溶接部 1b 欠陥 2 アレイ型超音波探触子 3 センサ保持機構 4 駆動機構 5 駆動機構制御装置 6 制御装置 7 遅延時間制御器 8 超音波送信器群 9 超音波受信器群 10 信号処理装置 11 表示装置 31 スライド機構 41 バネ機構 42 ギア機構 43 エアシリンダ機構 45 設定用治具 46 支持部材 47 傾斜機構 110 配管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長井 敏 神奈川県横浜市鶴見区末広町二丁目4番地 株式会社東芝京浜事業所内 Fターム(参考) 2G047 AA07 AB07 BB02 BB05 BC07 DB02 EA10 GB02 GG24

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の振動子を連続的に配列した一体構
    造のアレイ型超音波探触子の前記振動子のうち、1また
    は2以上のものを超音波送信用振動子として選定すると
    ともに、他の1又は2以上のものを前記超音波送信用振
    動子から送信される超音波の回折波もしくは反射波を受
    信するための超音波受信用振動子として選定し、前記超
    音波送信用振動子と前記超音波受信用振動子とを被検査
    対象部位の表面において被検査部を挟んで対向する位置
    に配置させ、前記アレイ型超音波探触子を固定した状態
    において前記超音波送信用振動子およびそれに対応する
    前記超音波受信用振動子の電子的走査により探傷を行う
    ことを特徴とする超音波探傷方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の超音波探傷方法におい
    て、被検査対象部位を溶接構造物の溶接線近傍とし、ア
    レイ型超音波探触子の振動子配列方向を前記溶接線と交
    差する方向に配置するとともに、超音波送信用振動子と
    超音波受信用振動子とを前記溶接線に対して対向する配
    置として、電子的走査を行いつつ前記アレイ型超音波探
    触子を溶接線方向に沿って進行させることを特徴とする
    超音波探傷方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の超音波探傷方法
    において、超音波送信用振動子から送信される超音波の
    屈折角と、超音波受信用振動子によって受信する超音波
    の屈折角とを同一角度に設定し、これら両超音波の主ビ
    ームの交点を被検査対象部位の底面から表面に亘って連
    続的に移動させることを特徴とする超音波探傷方法。
  4. 【請求項4】 請求項1から3までのいずれかに記載の
    超音波探傷方法において、アレイ型超音波探触子の振動
    子を超音波送信用振動子および超音波受信用振動子とし
    て選定して電子的走査を行う前に、前記アレイ型超音波
    探触子の中から選択した1組の振動子群を送受信用とし
    て使用して被検査対象部位の底部に向けて超音波ビーム
    を扇形状に集束または偏向する電子的走査を行うことに
    より、予め欠陥位置情報を得ることを特徴とする超音波
    探傷方法。
  5. 【請求項5】 請求項1から3までのいずれかに記載の
    超音波探傷方法において、アレイ型超音波探触子の振動
    子を超音波送信用振動子および超音波受信用振動子とし
    て選定して電子的走査を行う前に、前記アレイ型超音波
    探触子の中から選択した1組の振動子群を送受信用とし
    て使用して超音波ビームが被検査対象部位の底面に反射
    して欠陥に入射する1回反射法による電子的走査を行う
    ことにより、予め欠陥位置情報を得ることを特徴とする
    超音波探傷方法。
  6. 【請求項6】 複数の振動子を配列したアレイ型超音波
    探触子を被検査対象部位の表面に設置する手段と、前記
    アレイ型超音波探触子の1または複数の振動子を超音波
    送信用振動子および超音波受信用振動子として選択する
    手段と、前記選択された振動子群を用いて被検査対象部
    位の所定位置に超音波ビームを集束または偏向させる手
    段と、前記超音波送信用振動子および超音波受信用振動
    子の電子的走査を行わせる手段と、この電子的走査によ
    って検出された超音波波形に基づいて欠陥信号を抽出
    し、前記アレイ型超音波探触子の電子的走査位置に対す
    る欠陥信号の振幅値分布を用いて欠陥位置および大きさ
    を算出する手段と、この計測結果を出力する手段とを備
    えたことを特徴とする超音波探傷装置。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の超音波探傷装置におい
    て、アレイ型超音波探触子と被検査対象部位との距離、
    接触媒質の音速、検査対象部位の板厚およびその音速な
    らびに探傷屈折角に基づいて超音波送信用振動子と超音
    波受信用探触子との間隔を設定し、その超音波送信用振
    動子および超音波受信用振動子の数を一定に保持した状
    態で電子的走査を行わせる手段を備えたことを特徴とす
    る音波探傷装置。
  8. 【請求項8】 請求項6または7記載の超音波探傷装置
    において、超音波送信用振動子および超音波受信用振動
    子の探傷屈折角を互いに同一として、超音波主ビームの
    交点を被検査対象部位の底面から表面に亘って連続的に
    移動させる手段を備えたことを特徴とする超音波探傷装
    置。
  9. 【請求項9】 請求項6から8までのいずれかに記載の
    超音波探傷装置において、アレイ型超音波探触子の被検
    査対象部位に対する設置位置を、前記アレイ型超音波探
    触子と前記被検査対象部位との距離、前記被検査対象部
    位を覆う水その他の接触媒質の音速、前記被検査対象部
    位の板厚およびその音速、ならびに前記被検査対象探傷
    部位への探傷屈折角に基づいて設定する手段を備えたこ
    とを特徴とする超音波探傷装置。
  10. 【請求項10】 請求項6から9までのいずれかに記載
    の超音波探傷装置において、被検査対象部位を溶接構造
    物とし、その溶接線に対してアレイ型超音波探触子の振
    動子配列方向を直角方向に設定して溶接線方向に進行さ
    せながら、超音波送受信時に得られた超音波波形データ
    をオンラインで画像表示する手段と、その画像に基づい
    て被検査対象部位の全体に対する欠陥位置および寸法を
    測定する手段とを備えたことを特徴とする超音波探傷装
    置。
  11. 【請求項11】 請求項6から10までのいずれかに記
    載の超音波探傷装置において、アレイ型超音波探触子の
    振動子を2組の振動子群に分け、その1組の振動子群は
    送信用として被検査部位の側方に配置されて斜角探傷を
    電子的走査により行うものとし、他の組の振動子群は受
    信用として前記被検査対象部位の欠陥発生が想定される
    位置の真上近傍に設置されて欠陥先端からの回折波を検
    出するものであることを特徴とする超音波探傷装置。
  12. 【請求項12】 請求項6から11までのいずれかに記
    載の超音波探傷装置において、アレイ型超音波探触子の
    中から選択された1組の振動子群を使用して被検査対象
    部位の底部に向って超音波ビームを扇形状に集束または
    偏向する電子的走査を行わせる手段と、欠陥からの反射
    波の振幅値が最大となる屈折角を求める手段と、その屈
    折角を保持した状態での電子的走査によって得られた超
    音波波形情報から欠陥の位置および寸法を求める手段と
    を備えたことを特徴とする超音波探傷装置。
  13. 【請求項13】 請求項6から12までのいずれかに記
    載の超音波探傷装置において、アレイ型超音波探触子を
    被検査対象部位の外側に設置した状態における探触子側
    表面に発生する欠陥の探傷に際し、1組の振動子群を電
    子的走査による超音波送受信用として適用し、この振動
    子群により送受信される超音波ビームを被検材の底面に
    反射させて被検査対象部位の表面の欠陥に入射させる1
    回反射法による探傷を可能とする手段を備えたことを特
    徴とする超音波探傷装置。
  14. 【請求項14】 請求項6から13までのいずれかに記
    載の超音波探傷装置において、被検査対象部位が構造物
    の溶接部で、その溶接線に沿う方向に発生する欠陥を探
    傷するものであり、アレイ型超音波探触子の各振動子の
    配列方向を前記溶接線方向に対して直角方向に設定する
    手段と、前記アレイ型超音波探触子を前記被検査対象部
    位の表面に対して平行に移動させる手段と、超音波入射
    方向を前記被検査対象部位の表面に対して垂直方向に設
    定する手段と、この状態を保持しつつ前記アレイ型超音
    波探触子を前記溶接線方向に移動させるとともに得られ
    る欠陥信号の振幅値分布に基づいて欠陥の位置および寸
    法を測定する手段とを備えたことを特徴とする超音波探
    傷装置。
  15. 【請求項15】 請求項6から13までのいずれかに記
    載の超音波探傷装置において、被検査対象部位が構造物
    の溶接部で、その溶接線に対して垂直方向に発生する欠
    陥を探傷するものであり、アレイ型超音波探触子を前記
    被検査対象部位の表面に対して傾斜させる手段を備えた
    ことを特徴とする超音波探傷装置。
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