JP4564183B2 - 超音波探傷方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、異種金属を溶接接続した溶接部の欠陥検査の際、欠陥情報を効率的かつ高精度に行う超音波探傷装置およびその方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
発電設備等で用いられている、例えば、オーステナイト系ステンレス鋼、ニッケル基超合金の同種あるいは炭素鋼、低合金鋼などを加えた異種金属で構成される溶接部は、温度、溶接残留応力などの運転環境により経年的に劣化・損傷し、割れなどの欠陥が生じる場合がある。これら欠陥を検出し、その寸法等を高精度に測定し評価することが、これらの機器・構造物の安定運用にとって極めて重要である。溶接部の欠陥検査には、一つの振動子の斜角探触子を用いて溶接部を探傷し、欠陥からの反射波を検出して、欠陥位置、欠陥深さを求めるものがあり、例えば、日本工業規格の鋼溶接部の超音波探傷法(JIS Z3060−1996)などに記載されているパルス探傷法が広く用いられている。また、アレイ型超音波探触子を用いるケースには、例えば、特開平9−257763号公報、特開平9−257774号公報などが開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
オーステナイト系ステンレス鋼、ニッケル基超合金などの同種あるいは異種金属で構成される溶接部の溶接金属部には、溶接により結晶粒が粗大化し、柱状晶組織が生成されるため、検査対象物への超音波入射時、超音波減衰や歪曲が生じることが知られている。
【0004】
溶接部の超音波探傷法には、一つの振動子の斜角探触子を用いて溶接部を探傷し、欠陥からの反射波を検出して、欠陥位置、欠陥深さを求めるパルス反射法がある。しかし、パルス反射法でも欠陥からの反射波が溶接部の柱状晶組織からの反射波形に埋もれ、欠陥波形を検出できない場合、あるいは柱状晶組織などの材料からの擬似波形を誤って欠陥波形と認識する場合などがある。また、欠陥波形を検出できても欠陥位置、欠陥深さ、欠陥の傾き等の欠陥情報を正確に測定できない場合がある。
【0005】
また、アレイ型超音波探触子を用いた通常の超音波探傷法でも、上述のパルス反射法と同様、欠陥を正確に測定できない場合がある。
【0006】
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたもので、複数個の振動子からなるアレイ型超音波探触子を検査対象物の表面側の特定の位置に設置し、その底面側に開口する欠陥検査においては、検査対象物の底面側の表層部を伝播するように超音波を伝播させ、欠陥先端からの回折波および欠陥コーナ部からの反射波あるいは欠陥からの反射波を検出して、欠陥位置、寸法等を高精度に測定することができ、また、検査対象物表面側に開口する欠陥検査においては、検査対象物の表面側の表層部を伝播するように超音波を伝播させ、あるいは、表面側の表層部から内部に亘って順次、超音波を入射させ、欠陥からの反射波を検出し、超音波入射角あるいは超音波送受信角度と反射波の振幅値との関係から欠陥の検出、欠陥深さ等の欠陥情報を高精度に測定できる超音波探傷装置およびその方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る超音波探傷方法は、上述の目的を達成するために、請求項に記載したように、過去の運転履歴を基に溶接構造物の検査対象部分を選定する工程と、溶接部材料、開先形状、溶接条件を基に、予めデータベースに格納しておいた探傷条件を選定する工程と、選定された探傷条件を基に、検査対象部分を複数個の振動子を備えたアレイ型超音波探触子を用いた電子走査により探傷し、検出された超音波波形データを収録する工程と、収録した波形データを基に画像処理し、画像処理結果を検査対象物の形状に重ね合わせ、エコー振幅値の大きさに対応させたカラー階調表示を行う工程と、収録した波形データを超音波受信用振動子群毎の位置に合わせて演算し、前記溶接構造物の検査対象部分で検出した超音波波形データを基に欠陥情報を解析する工程と、前記カラー階調を行う工程結果と前記欠陥情報を解析する工程結果とに基づいて欠陥の有無を判定する工程と、前記画像処理結果および解析結果を表示する工程とを備え、前記探傷条件を選定する工程は、前記アレイ型超音波探触子を検査対象物の表面側の予め定められた位置に設置し、前記アレイ型超音波探触子の中から超音波送受信用振動子群を選定し、前記超音波送受信用振動子群の送受信角度を同一に設定して前記検査対象物の底面側の表層部を伝播するように設定する工程であり、前記超音波波形データを収録する工程は、前記アレイ型超音波探触子の送信用振動子群をリニア走査させて探傷する工程であり、前記欠陥情報を解析する工程は、前記超音波受信用振動子群を用いて送信用角度と同一条件で受信したときに検出した欠陥からの反射波形に基づいて超音波ビーム路程、エコー振幅値、エコー振幅値分布を求め、求めた振幅値分布に、予め実験により探傷条件毎に既知の深さの欠陥の探傷を行い前記超音波受信用振動子群の中心位置とエコー振幅値との関係をデータベース化しておいた欠陥深さ測定基準線を当てはめて欠陥の深さを求め、求めた前記超音波送受信用振動子群からの前記欠陥からの反射波形の超音波ビーム路程と送受信角度とに基づいて欠陥位置を求める工程であることを特徴とする方法である。
【0018】
また、本発明に係る超音波探傷方法は、上述の目的を達成するために、請求項に記載したように、過去の運転履歴を基に溶接構造物の検査対象部分を選定する工程と、溶接部材料、開先形状、溶接条件を基に、予めデータベースに格納しておいた探傷条件を選定する工程と、選定された探傷条件を基に、検査対象部分を複数個の振動子を備えたアレイ型超音波探触子を用いた電子走査により探傷し、検出された超音波波形データを収録する工程と、収録した波形データを基に画像処理し、画像処理結果を検査対象物の形状に重ね合わせ、エコー振幅値の大きさに対応させたカラー階調表示を行う工程と、収録した波形データを超音波受信用振動子群毎の位置に合わせて演算し、前記溶接構造物の検査対象部分で検出した超音波波形データを基に欠陥情報を解析する工程と、前記カラー階調を行う工程結果と前記欠陥情報を解析する工程結果とに基づいて欠陥の有無を判定する工程と、前記画像処理結果および解析結果を表示する工程とを備え、前記探傷条件を選定する工程は、アレイ型超音波探触子を検査対象物の探傷部分に対して平行および仰角となる角度のうちいずれか一方に設置し、前記アレイ型超音波探触子の中から超音波送受信用振動子群を選定し、前記超音波送受信用振動子群の入射角度を同一に設定する工程であり前記超音波データを収録する工程は、前記検査対象物の表面側の表層部を伝播するように前記アレイ型超音波探触子をリニア走査させて探傷する工程であり前記欠陥情報を解析する工程は、前記超音波受信用振動子群から検出した欠陥の反射波形からエコー振幅値の分布を求め、求めた振幅値の分布に、予め実験により探傷条件毎に既知の深さの欠陥の探傷を行い前記超音波受信用振動子群の中心位置とエコー振幅値との関係をデータベース化しておいた欠陥深さ測定用基準線を当てはめ特定の超音波受信用振動子を求め、求めた特定の超音波受信用振動子からの欠陥波形の超音波ビーム路程と入射角とに基づいて欠陥情報を求める工程であることを特徴とする方法である。
【0019】
また、本発明に係る超音波探傷方法は、上述の目的を達成するために、請求項に記載したように、前記欠陥情報を解析する工程は、さらに前記特定の超音波受信用振動子から検出した欠陥の反射波形の振幅値を求め、データベース化した欠陥の傾き角と前記振幅値分布との関係から欠陥の傾き角を求めることを特徴とする方法である。
【0021】
また、本発明に係る超音波探傷方法は、上述の目的を達成するために、請求項に記載したように、アレイ型超音波探触子は、少なくとも2個以上並列配置して用いている方法である。
【0022】
また、本発明に係る超音波探傷方法は、上述の目的を達成するために、請求項に記載したように、アレイ型超音波探触子は、検査対象物の探傷部分に対して軸対称に超音波送受信用振動子を配置するものを用いている方法である。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る超音波探傷装置およびその方法の実施形態を図面および図面に付した符号を引用して説明する。
【0024】
図1は、本発明に係る超音波探傷装置の実施形態を示すブロック図であり、図2は、図1に示したアレイ型超音波探触子を拡大して示す概念図である。
【0025】
本実施形態に係る超音波探傷装置は、例えば、インコネルとインコネルとを突き合せた溶接構造物1を検査対象とし、溶接構造物1における溶接金属1bに発生し、溶接線に沿って成長した欠陥1cの検査を行う場合に適用するものである。
【0026】
アレイ型超音波探触子2は、振動子A(1),A(2),…,A(n)を備え、水等の接触媒質Cを溶接構造物1の外側に形成し、振動子A(1),A(2),…,A(n)の配置を欠陥の成長方向に対して直角方向に列状に対峙させ、自在に変更可能な探傷屈折角θで超音波ビームUBを溶接金属1bの欠陥1cに入射することができるようになっている。また、溶接線に直角方向に成長している欠陥1cを検査する場合、アレイ型超音波探触子2は、溶接線に平行方向に設置して探傷する。
【0027】
このような振動子A(1),A(2),…,A(n)を備えたアレイ型超音波探触子2は、センサ保持機構3で溶接構造物1に対し適正距離を保ちつつ、支持されている。センサ保持機構3は、駆動機構4によって溶接方向あるいはその直交方向などに自在に移動できるようになっている。駆動機構4の移動量、移動方向などは、駆動機構制御装置5によって制御されている。
【0028】
駆動機構制御装置5は、駆動機構4を制御する際、制御装置6からの指令によって遠隔的に制御されている。
【0029】
制御装置6は、駆動機構制御装置5を遠隔的に制御するほかに、アレイ型超音波探触子2の振動子A(1),A(2),…,A(n)を電子的に走査させたり、溶接構造物1の予め定められた位置に超音波ビームを自在に集束、偏向させたり、画像や信号を処理して表示させるなどの総括的な指令を出せる機能を備えている。
【0030】
アレイ型超音波探触子2は、1個あるいは2個以上の振動子A(1),A(2),…,A(n)を超音波送信用振動子および超音波受信用振動子としてランダムに選択できる構成となっている。例えば、送受信用の振動子A(1),A(2),…,A(n)を群として選択する手段として、送信用各振動子に超音波を発生させる超音波送信器群8、受信用各振動子に超音波信号波形を受信させる超音波受信器群9等が備えられている。また、超音波送信器群8と超音波受信器群9には、遅延時間制御器7が接続され、振動子A(1),A(2),…,A(n)を制御することにより、溶接構造物1の予め定められた位置に超音波ビームを集束および偏向させることができるようになっている。
【0031】
さらに、超音波受信器群9には、画像処理装置10と、信号処理装置11が接続されている。この画像処理装置10と信号処理装置11とは、超音波送受信によって検出された超音波波形から欠陥信号を抽出し、アレイ型超音波探触子2の電子的走査位置あるいは機械的走査位置等に対する欠陥信号の振幅分布を用いて欠陥情報等を算出し、画像化するものである。画像処理装置10および信号処理装置11は、表示装置12が接続され、制御装置6からの指令により信号処理された欠陥1cの位置および寸法等が画像出力および記録出力できるようになっている。なお欠陥情報とは、欠陥位置、深さ、長さ、傾きを表わすもので、以下欠陥情報という表現は同一の内容を示す。
【0032】
図2は、アレイ型超音波探触子2の振動子A(1),A(2),…,A(n)において、超音波送信用振動子と超音波受信用振動子との配置を示している。つまり、振動子A(1),A(2),…,A(n)のうち、設定された送信用振動子群G(p1),G(p2),…,G(pj),…および受信用振動子群G(r1),G(r2),…,G(rj),…で、電子走査により溶接構造物1の検査対象部分が探傷できるようになっている。
【0033】
また、アレイ型超音波探触子2は、その任意の1個または複数の振動子を送信用振動子群G(p1),G(p2),…,G(pj),…および受信用振動子群G(r1),G(r2),…,G(rj),…としてそれぞれ選択でき、送信用各振動子に超音波を発生させる超音波送信器群8が、また受信用各振動子には超音波信号波形を受信させる超音波受信器群9がそれぞれ繋がっている。そして、遅延時間制御器7により各振動子を制御することで、検査対象部分の位置に超音波ビームを集束および偏向することができる。また、設定した送信用振動子群G(p1),G(p2),…,G(pj),…および受信用振動子群G(r1),G(r2),…,G(rj),…は、電子走査により検査対象部分を探傷することができる。さらに、これら電子走査により得られた超音波受信波形を画像処理器10にて画像処理し、画像処理結果を検査対象部分の形状と重ね合わせて表示し、欠陥信号をエコー振幅値の大きさでカラー諧調表示することができる。また、超音波受信波形は信号処理器11で各波形のビーム路程、エコー振幅値を計算し、検査対象部分の形状、溶接形状などと対比させるなどの解析処理を行い、欠陥の判別、欠陥の位置、寸法などを測定することができる。さらに、画像処理結果および解析処理結果は、表示装置12に表示することができる。これらの処理は、全て制御装置6からの指令により行うことができる。
【0034】
なお、本実施形態では、アレイ型超音波探触子2から検査対象部分への探傷に際し、水を接触媒質として用いているが、検査対象部分への直接接触による探傷、あるいはアクリル等の樹脂を用いて検査対象部分を探傷してもよい。
【0035】
このように、本実施形態は、検査対象部分の適正な位置にアレイ型超音波探触子を設置し、アレイ型超音波探触子を移動させることなく、適正な探傷条件で探傷し、検出した波形データの画像処理、解析処理を行うことにより、検査対象部分の欠陥位置、欠陥深さを効率的かつ高精度に測定することができる。
【0036】
図3は、本発明に係る超音波探傷方法の実施形態を説明するために用いたブロック図である。
【0037】
本実施形態に係る超音波探傷方法は、例えばインコネルとインコネルとを突き合せた溶接構造物1の溶接金属1bに発生した欠陥の検査を適用対象とするもので、過去の運転履歴などから溶接構造物の検査対象部分を選定する探傷部分選定工程(ステップ1)と、溶接部の材料、開先形状、溶接条件などを基に、予めデータベースに格納しておいた探傷条件、具体的に送受信駆動素子数、送受信入射角度等を選定する探傷条件設定工程(ステップ2)と、選定された探傷条件の基に検査対象部分に対して探傷し、欠陥1cからの反射波などの超音波波形データを収録する探傷収録工程(ステップ3)を備えた構成になっている。
【0038】
また、本実施形態に係る超音波探傷方法は、探傷収録工程(ステップ3)で収録した波形データを基にリアルタイムで画像処理し、画像処理結果を検査対象部分の形状に重ね合わせて断面画像表示、平面画像表示、立体画像表示などをエコー振幅値の大きさに対応したカラー階調表示を行う画像処理表示工程(ステップ4)と、収録した波形データから超音波ビーム路程、エコー振幅値を振動子群ごとの位置に合わせて演算し、欠陥先端からの回折波データと欠陥コーナ部のデータから欠陥深さを求める処理、あるいは欠陥からの反射波のエコー振幅値を演算し、予めデータベース化しておいたエコー高さと欠陥深さの関係に照合して欠陥深さを求める処理などの解析処理を行うデータ解析処理工程(ステップ5)と、ステップ4およびステップ5の結果を基に、検査対象部分の位置が溶接部の内部、溶接熱影響部、母材部かによって欠陥か否かを判定する欠陥評価工程(ステップ6)と、画像処理結果および信号処理結果を表示装置に表示する表示工程(ステップ7)を備えた構成になっている。
【0039】
このように、本実施形態は、検査対象部分を適正な探傷条件で探傷し、検出した波形データの画像処理、解析処理を行うことにより、検査対象部分の欠陥位置、欠陥深さを効率的かつ高精度に測定することができる。
【0040】
図4は、図2に示したアレイ型超音波探触子を用いた本発明に係る超音波探傷方法の第1実施形態を説明する概念図である。なお、図4中、(a)は、超音波ビームが溶接構造物の底面側の表層部を伝播し、欠陥からの反射波を同一の経路で受信することを示し、かつリニア走査による探傷を示す概念図であり、(b)は、任意に選択した送受信用振動子群における検出波形を示すグラフであり、(c)は、リニア走査による探傷時の検出波形の振幅値を超音波送受信用振動子群の中心位置との関係で示すグラフである。その際、欠陥深さdはパラメータにとっている。d1,d2は異なる欠陥深さを示している。
【0041】
本実施形態は、多数の振動子A(1),A(2),…,A(n)の中から選定した送信用振動子群G(p1),G(p2),…,G(pj)…,G(pn)および受信用振動子群G(r1),G(r2),…,G(rj)…,G(rn)を用い、溶接構造物1の底面側の表層部を伝播するように入射角θで超音波を送受信している。
【0042】
このとき、往路の超音波は、Uw→U1→U2の経路で伝播し、溶接構造物1の溶接金属1b内の欠陥1cに到達する。
【0043】
また、欠陥1cからの復路の超音波(反射波)はU2→U1→Uwの経路を辿る。その際、検出波形は、図4(b)に示すように、受信される。
【0044】
このようにして検出した波形データから、受信波形までの伝播時間Wdは、2×(tw+t1+t2)であり、また、欠陥1cの位置は、受信用振動子A(1),…,A(i),…,A(n)から欠陥1cまでの距離Lとして次式から大略求めることができる。
【0045】
【数1】
Figure 0004564183
ここで、Vw、V1、V2は、それぞれ接触媒質C、経路U1,経路U2での伝播速度であり、wは、アレイ型超音波探触子2と接触媒質Cとの距離、αは接触媒質Cと溶接構造物1とのなす角、θは送受信時の入射角度、Tは厚みである。これらの値は予め求めておく。
【0046】
次に、図4(b)に示すように、欠陥からの検出波形の振幅値Hを求め、超音波送受信用振動子群の中心位置との関係で表すと、図4(c)のような振幅値分布が求められる。ここで、欠陥深さdは、振幅値分布のピーク位置Pと、振幅値分布と欠陥深さ測定用基準線との交点Qのそれぞれの超音波送受信用振動子群の中心位置G(P)およびG(Q)とから次式で求められる。
【0047】
【数2】
d=G(P)−G(Q)
また、欠陥深さdは、探傷断面画像からも容易に求めることができる。
【0048】
なお、欠陥深さ測定用基準線は、予め実験等で求められる。
【0049】
このように、本実施形態では、適正な探傷条件で探傷し、検出した波形データを基に各種演算処理することにより、欠陥位置、欠陥深さを効率的かつ高精度に測定することができる。
【0050】
図5は、図2に示したアレイ型超音波探触子を用いた本発明に係る超音波探傷方法の第2実施形態を説明する概念図である。なお、図5中、(a)は、溶接構造物に対して超音波送信時に超音波ビームが底面側の表層部を伝播するようにし、受信時、溶接構造物に対して直角方向の超音波ビームを受信する探傷条件でリニア走査することを示す概念図であり、(b−1)は、受信用振動子群G(ri)における検出波形を示すグラフ、(b−2)は、受信用振動子群G(rj)における検出波形を示すグラフ、(b−3)は、受信用振動子群G(rk)における検出波形を示すグラフであり、(c)は、受信用振動子群G(rj)が検出した反射波としての端部エコーFtipの最大振幅値を示すグラフであり、(d)は、受信用振動子群G(rj)における端部エコーFtipと反射波Fcとを対比させたグラフである。また、本実施形態は、図4に示した構成部分と同一または対応する部分には同一符号を付している。
【0051】
本実施形態は、溶接構造物1の表面側に設置したアレイ型超音波探触子2を構成する多数の振動子の中から選定した送信用振動子群G(p1),G(p2),…,G(pj),…,G(pn)を用い、溶接構造物1の底面側の表層を伝播するように往路用の超音波を入射角θで入射させている。
【0052】
このとき、送信超音波は、経路Uw→U1→U2で伝播し、溶接構造物1の溶接金属1b内部の欠陥1cに入射される。
【0053】
欠陥1cに入射された超音波は、欠陥1cで振動し、その先端から端部エコー(回折波)Ftip、そのコーナ部から反射波Fcが発生する。この波形の受信において、受信用振動子群G(r1),…,G(ri),…,G(rn)は、溶接構造物1に対して直角方向からの信号を受信できるように設定して、順次、電子走査を行って受信すると、図5(b−1),(b−2),(b−3)に示すように、端部エコーFtip、反射波Fcを検出する。
【0054】
次に、図5(c)に示すように、端部エコーFtipを受信する受信用振動子群G(r1),…,G(ri),…,G(rn)のうち、振幅値の最大値を得る受信用振動子G(rj)の検出波形をベースにして、図5の(d)に示すように、反射波Fcと端部エコーFtipとの超音波ビーム路程差(Wc−Wtip)から、欠陥深さdを求める。
【0055】
このように、本実施形態は、適正な探傷条件で探傷し、検出した波形データを元に各種演算処理することにより、欠陥位置、欠陥深さを効率的かつ高精度に測定することができる。
【0056】
図6は、図2に示したアレイ型超音波探触子を用いた本発明に係る超音波探傷方法の第3実施形態を説明する概念図である。なお、図6中、(a)は、溶接構造物に対して超音波送信時に超音波ビームが底面側の表層部を伝播するようにし、受信時、溶接構造物に対して直角方向の超音波ビームを受信する探傷条件でリニア走査することを示す概念図であり、(b−1)は、受信用振動子群G(ri)における検出波形を示すグラフ、(b−2)は、受信用振動子群G(rj)における検出波形を示すグラフ、(b−3)は、受信用振動子群G(rk)における検出波形を示すグラフであり、(c)は、受信用振動子群G(rj)が検出した反射波としての端部エコーの最大振幅値を示すグラフであり、(d)は、受信用振動子群G(rj)における端部エコーFtipと反射波Fcとを対比させたグラフである。また、本実施形態は、図4に示した構成部分と同一または対応する部分には同一符号を付している。
【0057】
本実施形態は、溶接構造物1の表面側に設置したアレイ型超音波探触子2を構成する多数の振動子A(1),…,A(n)の中から選定した送信用振動子群G(p1),G(p2),…,G(pj),…,G(pn)を用い、溶接構造物1の底面側の表層を伝播するように往路用の超音波を入射角θで入射させている。
【0058】
このとき、送信超音波は、経路Uw→U1→U2で伝播し、溶接構造物1の溶接金属1b内部の欠陥1cに入射される。
【0059】
欠陥1cに入射した超音波は、欠陥1cで振動し、その先端から端部エコー(回折波)Ftipと、そのコーナ部から反射波Fcが発生する。発生した端部エコーFtipおよび反射波Fcは、受信用振動子群G(r1),…,G(ri),…,G(rn)が欠陥1cの先端を中心とする円弧状に受信できるように電子走査を行う。すると、受信波形は、順次電子走査を行って受信すると、図6の(b−1)〜(b−3)に示すように、欠陥1cから端部エコーFtipと反射波Fcとが各受信用振動子群G(r1),…,G(ri),…,G(rn)から検出される。
【0060】
さらに、図6の(c)に示すように、端部エコーFtipを受信する各受信用振動子群G(r1),…,G(ri),…,G(rn)のうち、振幅値の最大値を得る受信用振動子G(rj)の検出波形をベースにして、図6の(d)に示すように、反射波Fcと端部エコーFtipとの超音波ビーム路程差(Wc−Wtip)から欠陥深さdを求める。
【0061】
このように、本実施形態は、適正な探傷条件で探傷し、検出した波形データを基に演算処理することにより、欠陥位置、欠陥深さを効率的かつ高精度に測定することができる。
【0062】
図7は、図2に示したアレイ型超音波探触子を用いた本発明に係る超音波探傷方法の第4実施形態を説明する概念図である。なお、図7中、(a)は、溶接構造物に対して超音波送信時に超音波ビームが底面側の表層部を伝播するようにし、受信時、溶接構造物に対して直角方向の超音波ビームを受信する探傷条件でリニア走査することを示す概念図であり、(b−1)は、検査対象部分に欠陥がない場合の仮想音源からの検出波形を示すグラフ、(b−2)は、検査対象部分に欠陥がある場合の仮想音源からの検出波形を示すグラフであり、(c)は、受信用振動子群G(rj)が検出した反射波としての端部エコーの最大振幅値を示すグラフであり、(d)は、受信用振動子群G(rj)における端部エコーFtipと反射波Fcとを対比させたグラフである。また、本実施形態は、図4に示した構成部分と同一または対応する部分には同一符号を付す。
【0063】
本実施形態は、多数の振動子A(1),A(2),…,A(n)の中から選定した送信用振動子群G(p1)〜G(pn)および受信用振動子群G(r1),…,G(ri),…,G(rj),…,G(rn)を用い、溶接構造物1の底面側の表層部を伝播するように入射角θで超音波を送信している。
【0064】
このとき、各受信用振動子群G(r1)〜G(rn)は、仮想反射を音源P1から受信できるように受信角度を設定する一方、他の仮想反射を音源P2,P3,…,Pnからも受信でき、かつ欠陥1cの先端を中心とする円弧状に受信できるように順次、設定される。そして、各受信用振動子群G(r1)〜G(rn)は、溶接構造物1の溶接金属1bに欠陥1cが発生していない部分を探傷するとき、図7の(b−1)に示すように、欠陥からの反射波形が検出されない。また、溶接構造物1の溶接金属1bに欠陥1cが発生しているとき、図7の(b−2)に示す端部エコーFtipと反射波Fcとのそれぞれの波形が検出される。
【0065】
各音源P1〜Pnでの探傷結果から端部エコーFtipの最大値が得られたデータを基に、受信用振動子群G(rj)の振幅値から得られる。このようにして得られた最大値の受信用振動子群G(rj)の位置が欠陥1cの位置に相当すると判定される。また、このときの受信用振動子群G(rj)の位置における端部エコーFtipと反射波反射波Fcとは図7の(d)に示す波形となる。図7(d)に示した波形のうち、反射波Fcと端部エコーFtipとの超音波ビーム路程差(Wc−Wtip)から欠陥深さdを求める。
【0066】
このように、本実施形態は、適正な探傷条件で探傷し、検出した波形データを元に各種演算処理することにより、欠陥位置、欠陥深さを効率的かつ高精度に測定することができる。
【0067】
図8は、本発明に係る超音波探傷方法の第5実施形態を説明する概念図である。図8中、(a)は、溶接構造物に対して超音波送信時に超音波ビームが底面側の表層部を伝播するようにし、受信時、溶接構造物に対して直角方向の超音波ビームを受信する探傷条件でリニア走査することを示す概念図であり、(b)は、任意に検出した受信用振動子群G(Prn)における検出波形を示すグラフであり、(c)は、リニア走査を用いた探傷時の検出波形の振幅値を受信振動子群の中心位置との関係で示したグラフであり、欠陥深さdをパラメータとし、(d)は、リニア走査時に検出した欠陥からのエコー振幅値強度をカラー階調表示した溶接構造物の断面画像の模式図である。なおカラー階調表示は、白黒階調でも、マーク方式でもよい。
【0068】
また、本実施形態は、図4に示した構成部分と同一または対応する部分には同一の符号を付している。
【0069】
本実施形態は、溶接構造物1の表面側に設置したアレイ型超音波探触子2を構成する多数の振動子の中から選定した送受信用振動子群G(Pr1),G(Pr2),…,G(Prn),…を用い、溶接構造物1の底面側の表層部を伝播するように往路用に超音波を入射角θ1で入射させている。
【0070】
このとき、送信用超音波は、経路Uw→U1→U2で伝播し、溶接構造物1の溶接金属1b内部の欠陥1cに入射される。
【0071】
そして、受信用振動子群G(Pr1),G(Pr2),…,G(Prn),…は、経路U3で受信できるように、受信角度θ2を設定し、超音波の欠陥への入射により欠陥部分でモード変換した反射波を図8(b)に示すように検出する。
【0072】
送受信用振動子群G(Pr1),G(Pr2),…,G(Prn),…において検出した波形の振幅値Hを、各受信用振動子群G(Pr1),G(Pr2),…,G(Prn),…の中心位置との関係を求めると図8(c)のような分布が得られる。このとき、欠陥深さdが異なっている場合は、図8(c)のように分布の形が異なる。欠陥深さdは、図8(c)の振幅値分布のピーク位置Pで求められる受信用振動子群の中心位置G(P)と、欠陥深さ測定用基準線と振幅値分布の交点Qで求められる受信用振動子群の中心位置G(Q)から、d=G(Q)−G(P)として求められる。また、欠陥深さdは、図8(d)に示すように、探傷断面画像からも容易に求めることができる。
【0073】
このように、本実施形態は、適正な探傷条件で探傷し、検出した波形データを基に演算処理することにより、欠陥情報を効率的かつ高精度に測定することができる。
【0074】
また、図9に示すように、溶接構造物1の表面側に設置したアレイ型超音波探触子2を構成する多数の振動子の中から選定した送受信用アレイ振動子群G(Pr1),G(Pr2),…,G(Prn)を用い、送信用超音波ビームを溶接構造物1への入射角度θ2を設定し、経路U3で欠陥方向に入射させる。受信時には、経路U2→U1→Uwで受信角度θ1を設定し、欠陥からの反射波を検出する。検出した波形データは、前述の図8(b),(c)で示した処理と同様な処理をすることで欠陥深さを求めることができる。
【0075】
このように、本実施形態は、適正な探傷条件で探傷し、検出した波形データを基に演算処理することにより、欠陥位置、欠陥深さを効率的かつ高精度に測定することができる。
【0076】
また、図10に示すように、溶接構造物の表面側に設置したアレイ型超音波探触子2を構成する多数の振動子の中から選定した送信用振動子群G(p1),…,G(pn)を用い、溶接構造物1の底面側の表層部を伝播するように往路用に超音波を入射角θ1で入射させる際、送信用振動子群G(p1),…,G(pn)と異なる受信用振動子群G(r1),…,G(rn)を選定し、入射角度θ1と異なる角度θ3で設定した経路U3´で欠陥からの反射波を検出する。
【0077】
検出した波形データは、前記図8(b),(c)で示した処理と同様な処理をすることで欠陥深さdを求めることができる。
【0078】
このように、本実施形態は、適正な探傷条件で探傷し、検出した波形データを基に演算処理することにより、欠陥位置、欠陥深さを効率的かつ高精度に測定することができる。
【0079】
図11は、本発明に係る超音波探傷方法の第8実施形態を説明する概念図である。
【0080】
本実施形態は、溶接構造物1の表面側に設置したアレイ型超音波探触子2を構成する多数の振動子の中から選定した送受信用振動子群G(Pr1),…,G(Prn)を用い、溶接構造物1の底面側の表層部を伝播するように往路用に超音波を入射角θ1で入射させ、経路Uw→U1→U2で欠陥へ入射させる。受信時には前述の送受信用振動子群G(Pr1),…,G(Prn)を用いて扇形走査による探傷を行い欠陥からの反射波を検出する。このような扇形走査を行うことで、広い範囲に亘って欠陥からの反射波を検出できる。
【0081】
このとき、受信用振動子群G(Pri)において特定の受信角度で検出した波形は図8(c)に示すように得られ、さらに、受信用振動子群G(ri)の扇形走査における受信角度に対する検出波形の振幅分布は、図8(c)に示すように得られる。このとき、欠陥深さが異なっている場合は、図8(c)のように分布の形が異なる。欠陥深さdは、図8(c)の振幅値分布のピーク位置Pで求められる受信用振動子群の中心位置G(P)と、欠陥深さ測定用基準線と振幅値分布の交点Qで求められる受信用振動子群の中心位置G(Q)から、d=G(Q)−G(P)として求められる。
【0082】
また、受信用振動子群G(ri)の扇形走査において受信波形の振幅値をカラー階調表示し、溶接構造物1の断面画像として表示すると、図8(d)に示すように、探傷断面画像が得られ、この図を用い、実験等で予め求めておいた画像上のエコー振幅値と欠陥深さdの関係から、欠陥深さdを求めることもできる。
【0083】
また、図12に示すように、送信用振動子群G(pi)で超音波を送信し、受信時には受信用振動子群G(ri)の扇形走査を、受信用振動子群G(r1),…,G(rn)を順次切り換えて扇形走査による探傷を行い、さらに、送信用振動子群G(pi)を、G(p1),…,G(rn)と順次切り換えて超音波を送信させ、その都度、受信用振動子群G(r1),…,G(rn)を順次切り換えて扇形走査による探傷を行うこと、すなわち、送信時に線形走査を行いつつ、受信時には送信時のその都度、扇形走査を行うことにより、溶接構造物1の広い範囲に亘って探傷が可能となる。このときの検出波形の解析処理は、前述の図8(b)〜(d)と同様の処理を行うことで、欠陥深さを測定することができる。
【0084】
このように、本実施形態は、適正な探傷条件で探傷し、検出した波形データを基に演算処理することにより、欠陥位置、欠陥深さを効率的かつ高精度に測定することができる。
【0085】
図13は、図2に示したアレイ型超音波探触子を用いた本発明に係る超音波探傷方法の第10実施形態を説明する概念図である。なお、図13中、(a)は、溶接構造物に対して超音波送信時に超音波ビームが表面側の表層部を伝播するようにし、受信時、溶接構造物に対して直角方向の超音波ビームを受信する探傷条件でリニア走査することを示す概念図であり、(b−1)は、受信用振動子群G(ri)における検出波形を示すグラフであり、(b−2)は、受信用振動子群G(rj)における検出波形を示すグラフであり、(b−3)は、受信用振動子群G(rk)における検出波形を示すグラフであり、(c)は、受信用振動子群G(rj)が検出した反射波としての端部エコーFtipの最大振幅値を示すグラフであり、(d)は、受信用振動子群G(rj)における端部エコーFtipと反射波Fcとを対比させたグラフである。また、本実施形態は、図4に示した構成部分と同一または対応する部分には同一の符号を付している。
【0086】
本実施形態は、溶接構造物1の表面側に設置したアレイ型超音波探触子2を構成する多数の振動子の中から選定した送信用振動子群G(p1),G(p2),…,G(pj),…,G(pn)を用い、溶接構造物1の表面側の表層部を伝播するように往路用に超音波を入射角θで入射させている。
【0087】
このとき、送信用超音波は、経路Uw→U1で伝播し、溶接構造物1の溶接金属1b内部の欠陥1cに入射される。
【0088】
欠陥1cに入射された超音波は、欠陥1cで振動し、その先端から端部エコーFtip、そのコーナ部から反射波Fcが発生する。この波形の受信において送信用振動子群G(p1),G(p2),…,G(pi),…,G(pn)は、溶接構造物1に対して直角方向からの信号を受信できるように設定して、順次、電子走査を行って受信すると、図13(b−1),(b−2),(b−3)に示すように、端部エコーFtip、反射波Fcを検出する。
【0089】
次に、図13(c)に示すように、端部エコーFtipを受信する受信用振動子群G(r1),G(r2),…,G(ri),…,G(rn)のうち、振幅値の最大値を得る受信用振動子群G(rj)の検出波形をベースにして図13(d)に示すように、反射波Fcと端部エコーFtipの超音波ビーム路程差(Wc−Wtip)から、欠陥深さを求める。
【0090】
このように、本実施形態は、適正な探傷条件で探傷し、検出した波形データをもとに演算処理することにより、欠陥位置、欠陥深さを効率的かつ高精度に測定することができる。
【0091】
図14は、図2に示したアレイ型超音波探触子を用いた本発明に係る超音波探傷方法の第11実施形態を説明する概念図である。なお、図14中、(a)は、溶接構造物に対して超音波送信時に超音波ビームが表面側の表層部を伝播するようにし、受信時、溶接構造物に対して直角方向の超音波ビームを受信する探傷条件でリニア走査することを示す概念図であり、(b−1)は、受信用振動子群G(ri)における検出波形を示すグラフであり、(b−2)は、受信用振動子群G(rj)における検出波形を示すグラフであり、(b−3)は、受信用振動子群G(rk)における検出波形を示すグラフであり、(c)は、受信用振動子群G(rj)が検出した反射波としての端部エコーFtipの最大振幅値を示すグラフであり、(d)は、受信用振動子群G(rj)における端部エコーFtipと反射波Fcとを対比させたグラフである。また、本実施形態は、図4に示した構成部分と同一または対応する部分には同一の符号を付している。
【0092】
本実施形態は、溶接構造物1の表面側に設置したアレイ型超音波探触子2を構成する多数の振動子の中から選定した送信用振動子群G(p1),G(p2),…,G(pj),…,G(pn)を用い、溶接構造物1の表面側の表層部を伝播するように往路用に超音波を入射角θで入射させている。
【0093】
このとき、送信用超音波は、経路Uw→U1で伝播し、溶接構造物1の溶接金属1b内部の欠陥1cに入射される。
【0094】
欠陥1cに入射された超音波は、欠陥1cで振動し、その先端から端部エコーFtip、そのコーナ部から反射波Fcが発生する。発生した点部エコーFtipおよび反射波Fcは、受信用振動子群G(r1),G(r2),…,G(ri),…,G(rn)が欠陥1cの先端を中心とする円弧状に受信できるように電子走査を行う。すると、受信波形は、順次、電子走査を行って受信すると、図14(b−1),(b−2),(b−3)に示すように、欠陥1cから端部エコーFtipと反射波Fcとが各受信用振動子群G(r1),G(r2),…,G(ri),…,G(rn)から検出される。
【0095】
さらに、図14(c)に示すように、端部エコーFtipを受信する受信用振動子群G(r1),…,G(ri),…,G(rn)のうち、振幅値の最大値を得る受信用振動子群G(rj)の検出波形をベースにして図14(d)に示すように、反射波Fcと端部エコーFtipの超音波ビーム路程差(Wc−Wtip)から、欠陥深さdを求める。
【0096】
このように、本実施形態は、適正な探傷条件で探傷し、検出した波形データをもとに演算処理することにより、欠陥位置、欠陥深さを効率的かつ高精度に測定することができる。
【0097】
図15は、図2に示したアレイ型超音波探触子を用いた本発明に係る超音波探傷方法の第12実施形態を説明する概念図であり、図15中、(a)は、溶接構造物に対して超音波送信時に超音波ビームが底面側の表層部を伝播するようにし、受信時、溶接構造物に対して直角方向の超音波ビームを受信する探傷条件でリニア走査することを示す概念図であり、(b−1)は、検査対象部分に欠陥がない場合の仮想音源からの検出波形を示すグラフであり、(b−2)は、検査対象部分に欠陥がある場合の仮想音源からの検出波形を示すグラフであり、(c)は、受信用振動子群G(rj)が検出した反射波としての端部エコーFtipの最大振幅値を示すグラフであり、(d)は、受信用振動子群G(rj)における端部エコーFtipと反射波Fcとを対比させたグラフである。また、本実施形態は、図4に示した構成部分と同一または対応する部分には同一の符号を付している。
【0098】
本実施形態は、溶接構造物1の表層側に設置したアレイ型超音波探触子2を構成する多数の振動子の中から選定した送信用振動子群G(p1),G(p2),…,G(pj),…,G(pn)、および受信用振動子群G(r1),G(r2),…,G(rj),…,G(rn)を用い、溶接構造物1の表面側の表層部を伝播するように超音波を入射角θで入射させている。
【0099】
このとき、各受信用振動子群G(r1),G(r2),…,G(rj),…,G(rn)は、仮想反射を音源P1から受信できるように受信角度を設定する一方、他の仮想音源P2,P3,…,Pnからも受信でき、かつ欠陥1cの先端を中心とする円弧状に受信できるように順次設定される。そして、受信用振動子群G(r1)〜G(rn)は、溶接構造物1の欠陥1cが発生していない部分を探傷する場合には、図15の(b−1)に示すように欠陥からの反射波形が検出されない。また、溶接構造物1の溶接金属1bに欠陥1cが発生している場合には、図15(b−2)に示す端部エコーFtipと反射波Fcとのそれぞれの波形が検出される。
【0100】
音源P1〜Pnでの探傷結果から端部エコーFtipの最大値が得られたデータを基に、受信用振動子群G(rj)の振幅値が得られる。このようにして得られた最大値の受信用振動子群G(rj)の位置が欠陥1cの位置に相当すると判定される。またこのときの受信用振動子群G(rj)の位置における端部エコーFtipと反射波Fcとは図15(d)に示す波形となる。図15(d)に示した波形のうち、反射波Fcと端部エコーFtipの超音波ビーム路程差(Wc−Wtip)から、欠陥深さdを求める。
【0101】
このように、本実施形態は、適正な探傷条件で探傷し、検出した波形データを基に各種演算処理することにより、欠陥位置、欠陥深さを効率的かつ高精度に測定することができる。
【0102】
図16は、本発明に係る超音波探傷方法の第13実施形態を説明する概念図である。なお、図16中、(a)は、溶接構造物に対して超音波送受信時に超音波ビームが底面側の表層部を伝播するようにし、受信時、溶接構造物に対して直角方向の超音波ビームを受信する探傷条件でリニア走査することを示す概念図であり、(b)は、任意に検出した受信用振動子群G(rn)における検出波形を示すグラフであり、(c)は、リニア走査を用いた探傷時の検出波形の振幅値を受信振動子群の中心位置との関係で示すグラフであり、欠陥深さdをパラメータにとってある。(d)は、リニア走査時に検出した欠陥からのエコー振幅値強度をカラー階調表示したとき溶接構造物の断面画像の模式図である。
【0103】
また、本実施形態は、図4に示した構成部分と同一または対応する部分には同一の符号を付している。
【0104】
本実施形態は溶接構造物の表面側に設置したアレイ型超音波探触子2を構成する多数の振動子の中から選定した送信用振動子群G(p1),G(p2),…,G(pn),…を用い、溶接構造物1の表面側の表層部を伝播するように往路用に超音波を入射角θ1で入射させている。
【0105】
このとき、送信用超音波は、表縁側の表層部を伝播し、溶接構造物1の溶接金属1b内部の欠陥1cに入射される。
【0106】
このとき、各受信用振動子群G(r1),G(r2),…,G(rn),…は入射角と異なる受信角度θ4で受信できるように設定し、超音波の欠陥への入射により欠陥部分でモード変換した反射波を図16(b)に示すように検出する。
【0107】
各受信用振動子群G(r1),G(r2),…,G(rn),…において検出した波形の振幅値Hを、各受信用振動子群G(r1),G(r2),…,G(rn),…の中心位置との関係を求めると、図16(c)のような分布が得られる。このとき、欠陥深さdが異なっている場合は、図16(c)のように分布の形が異なる。欠陥深さdは。図16(d)の振幅値分布のピーク位置Pで求められる受信用振動子群の中心位置G(P)と、欠陥深さ測定用基準線と振幅値分布の交点Qで求められる受信用振動子群の中心位置G(Q)から、d=G(Q)−G(P)として求められる。
【0108】
また、受信用振動子群G(ri)の受信波形の振幅値をカラー階調表示し、溶接構造物1の断面画像として表示すると、図16(d)が得られ、この図を用い、実験等で予め求めておいた画像上のエコー振幅値と欠陥深さdの関係から、欠陥深さdを求めることもできる。
【0109】
また、選定した送信用振動子群G(p1),…,G(pn)を用いて線形走査による探傷を行う時に、その都度受信用振動子群G(ri),…,G(rn)を用いて連続的に線形走査を行うことも可能であり、この操作により溶接構造物1の全体の詳細な探傷ができる。このときの検出波形の解析処理は、図16で示した方法を用いること、あるいは、各受信用振動子群G(ri),…,G(rn)での検出波形データの比較、加算平均処理等の処理を行うことで、欠陥深さdを測定することができる。
【0110】
このように、本実施形態は、適正な探傷条件で探傷し、検出した波形データを基に演算処理することにより、欠陥位置、欠陥深さを効率的かつ高精度に測定することができる。
【0111】
図17は、図2に示したアレイ型超音波探触子を用いて、例えばK形開先の突合せ溶接部に適用する本発明に係る超音波探傷方法の第14実施形態を説明する概念図である。なお、図17中、(a)は、アレイ型超音波探触子を溶接構造物に対して平行に設置し、例えばK形開先の突合せ溶接部の欠陥を検査する概念図であり、(b)は、受信用振動子群が検出した検出波形の振幅値分布を示すグラフであり、(c)は、受信用振動子群G(Prj)が検出した波形を示すグラフである。
【0112】
本実施形態は、多数の振動子の中から選択した送信用振動子群および受信用振動子群を備えたアレイ型超音波探触子2を、溶接構造物1に対して平行に設置するとともに、溶接構造物1の底面側の表層部を伝播するように超音波を予め入射角θで送受信しつつ、リニア走査による探傷を行っている。
【0113】
その際、各受信用振動子群では、溶接金属1bの欠陥1cからの反射波を受信し、受信した反射波が経路(Uw)を通って受信用振動子群の位置における検出波形の振幅値が得られるようになっている。この振幅値の分布は、図17の(b)に示すように、送受信用振動子群G(Pr)の中心位置に対して示される。
【0114】
このように、図17の(b)に示した振幅値分布の線に対し、本実施形態では、予めデータベース化しておいた欠陥深さ測定用基準線を当てはめ、欠陥1cの深さ測定に用いる受信振動子群G(Prj)の中から交点Qに位置する特定の受信用振動子G(Pr)を求める。
【0115】
交点Qに位置する特定の受信用振動子G(Pr)では、図17の(c)に示す波形が検出される。図17の(c)に示す波形線図から、本実施形態は、欠陥1cまでの超音波ビーム路程Wdを用いて欠陥1cの深さをdとするとき、d=Wd・cosθ、また、欠陥1cの位置LをL=Wd・sinθとして求めることができる。
【0116】
また、欠陥深さdは、図17(b)の振幅幅分布のピーク位置Pで求められる受信振動子群の中心位置G(Prj)と、欠陥深さ測定用基準線と振幅値分布の交点Qで求められる受信振動子群の中心位置G(Pr)からd=G(Prj)−G(Pr)として求めることができる。
【0117】
このように、本実施形態は、適正な探傷条件で探傷し、検出した波形データを基に各種演算処理することにより、欠陥位置、欠陥深さを効率的かつ高精度に測定することができる。
【0118】
図18は、図2に示したアレイ型超音波探触子を用いて、例えばK形開先の突合せ溶接部に適用する本発明に係る超音波探傷方法の第15実施形態を説明する概念図であり、図18中、(a)は、アレイ型超音波探触子を溶接構造物に対して仰角になる角度に設置し、例えばK形開先の突合せ溶接部の欠陥を検査する概念図であり、(b)は、受信用振動子が検出した検出波形の振幅値分布を示すグラフであり、(c)は、受信用振動子群G(Prj)が検出した波形を示すグラフである。
【0119】
本実施形態は、アレイ型超音波探触子2を溶接構造物1に対して仰角になる角度に設置するので、より大きな入射強度の超音波ビームを欠陥1cに対して入射することができる。
【0120】
なお、超音波送受信方法および解析処理方法は第14実施形態と同一なので、重複説明を省略する。
【0121】
図19は、図2に示したアレイ型超音波探触子を用いて、例えばK形開先の突合せ溶接部に適用する本発明に係る超音波探傷方法の第16実施形態を説明する概念図である。なお、図19中、(a)は、アレイ型超音波探触子2を溶接構造物に対して平行に設置し、例えばK形開先の突合せ溶接部の欠陥を検査する概念図であり、(b)は、振幅値と欠陥の傾き角との関係を示すマスターカーブである。なお、図17と同一または対応する部分には同一符号を付す。
【0122】
本実施形態は、図19の(a)に示すように、特定の受信用振動子Gから欠陥1cの波形の振幅値Hθを求め、求めた振幅値Hθを図19の(b)に示す欠陥1cの傾き角βと検出波形の振幅値分布との関係(入射角θの場合)を示したマスターカーブに照合して溶接金属1bの欠陥1cの傾き角βdを求めるものである。
【0123】
このように、本実施形態は、適正な探傷条件で探傷し、検出波形の振幅値を求め、求めた検出波形の振幅値をマスターカーブに照合して欠陥1cの傾き角βdを求めるので、欠陥1cの傾き角βdを効率的かつ高精度に測定することができる。
【0124】
なお、本実施形態は、適正な探傷条件で探傷し、検出波形の振幅値を求め、求めた検出波形の振幅値をマスターカーブに照合して欠陥1cの傾き角βdを求めているが、この例に限らず、例えば、図20の第17実施形態で示すように、アレイ型超音波探触子2を溶接構造物1に対して仰角になる角に設置して、上述と同様にマスターカーブを用いて探傷、解析等を行ってもよい。
【0125】
図21は、図2に示したアレイ型超音波探触子を用いて、例えばK形開先の突合せ溶接部に適用する本発明に係る超音波探傷方法の第18実施形態を説明する概念図である。なお、図21中、(a)は、アレイ型超音波探触子を溶接構造物に対して平行に設置し、例えばK形開先の突合せ溶接部の欠陥検査において、扇形の電子走査(扇形走査)の探傷を示す概念図であり、(b)は、受信用振動子が検出した入射角に対する欠陥反射波の振幅値分布を示すグラフであり、(c)は、特定の受信用振動子G(Prj)が検出した波形を示すグラフであり、(d)は、欠陥深さdを算出する際に説明用として用いた図である。
【0126】
本実施形態は、多数の振動子の中から選択した送信用振動子群および受信用振動子群を備えたアレイ型超音波探触子2を、溶接構造物1に対して平行に設置するとともに、溶接構造物1の底面側の表層部を伝播するように超音波を予め入射角θで送受信しつつ、扇形の電子走査による探傷を行っている。
【0127】
その際、各受信用振動子群では、溶接金属1bの欠陥1cからの反射波を受信し、受信した反射波が経路(Uw)を通って各受信用振動子の位置における検出波形の振幅値が得られるようになっている。この振幅値の分布は、図21の(b)に示すように、送受信用振動子群G(Prj)の中心位置に対して示される。
【0128】
このように、図21の(b)に示した振幅値分布線に対し、本実施形態では、予めデータベース化しておいた欠陥深さ測定用基準線を当てはめ、欠陥1cの深さ測定に用いる受信振動子群の中から交点Haに位置する特定の入射角θaと特定の受信用振動子G(Prj)を求める。
【0129】
交点Haに位置する特定の受信用振動子G(Prj)では、入射角θaの条件の下、図21の(c)に示す波形が検出され、超音波ビーム路程Wdが求められる。図21の(c)に示す波形線図がわかると、本実施形態は、図21(d)に示すように、入射角θaの条件の下、欠陥1cまでの超音波ビーム路程Wdを用いて欠陥1cの深さをdとするとき、d=Wd・cosθとし、また、欠陥1cの位置Lとするとき、L=Wd・sinθとして求めることができる。
【0130】
このように、本実施形態は、適正な探傷条件で探傷し、検出した波形データを基に演算処理することにより、欠陥位置、欠陥深さを効率的かつ高精度に測定することができる。
【0131】
なお、本実施形態は、アレイ型超音波探触子2を、溶接構造物1に対して平行に設置するとともに、溶接構造物1の底面側の表層部を伝播するように超音波を予め入射角θで送受信しつつ、扇形の電子走査による探傷を行っているが、この例に限らず、例えば、図22の第19実施形態で示すように、アレイ型超音波探触子2を、溶接構造物1に対して仰角になる角度に設置し、扇形の電子走査による探傷を行ってもよい。その際、欠陥1cの深さdと、位置Lは、図21と同様なので、重複説明を省略する。
【0132】
また、本実施形態は、溶接構造物1に対して平行あるいは仰角となる角度に設置したアレイ型超音波探触子2を1つにしたが、この例に限らず、例えば図23の第20実施形態で示すように、溶接構造物1に対して平行な並列配置のアレイ型超音波探触子2a,2bを備えるか、あるいは、例えば、図24の第21実施形態で示すように、溶接構造物1に対して仰角となる角度に並列配置のアレイ型超音波探触子2a,2bを備えるかして、一方を送信用とし、他方を受信用とするとともに、両方のアレイ型超音波探触子2a,2bの超音波ビームの交軸が溶接金属1bの欠陥1cの位置になるよう設定してもよく、また、例えば、図25の第22実施形態で示すように、アレイ型超音波探触子2の送受信用振動子群13a,13bを溶接構造物1における溶接金属1bの欠陥1cに対して軸対称に配置してもよい。
【0133】
【発明の効果】
以上の説明のとおり、本発明によれば、溶接構造物の溶接金属の欠陥を探傷する際、複数の振動子を備えたアレイ型超音波探触子を溶接構造物の表面側に設置し、溶接構造物底面側の欠陥検査においては、溶接構造物の底面側の表層部を伝播するように超音波を伝播させ、欠陥先端からの回折波および欠陥コーナ部からの反射波あるいは欠陥からの反射波を検出し、波形データの画像処理および解析処理を行うことにより、欠陥情報を高精度に測定することができる。
【0134】
また、本発明によれば、溶接構造物表面側の欠陥検査においては、溶接構造物の表面側の表層部を伝播するように超音波を伝播させ、リニア走査による探傷を行い、あるいは、表面側の表層部から内部に亘って順次超音波の入射角を変化させて探傷する、いわゆる扇形走査による探傷を行い、欠陥からの反射波を検出し、波形データの画像処理および解析処理を行うことで、超音波の入射角と反射角の振幅値との関係から欠陥の検出、深さを高精度に測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る超音波探傷装置を示すブロック図。
【図2】図1に示したアレイ型超音波探触子を示す概念図。
【図3】本発明に係る超音波送受信方法を説明するために用いたブロック図。
【図4】図2に示したアレイ型超音波探触子を用いた本発明に係る超音波探傷方法の第7実施形態を説明する概念図であり、図中、(a)は、超音波ビームが溶接構造物の底面側の表層部を伝播し、欠陥からの反射波を同一の経路で受信することを示し、かつリニア走査による探傷を示す概念図であり、(b)は、任意に選択した送受信用振動子群における検出波形を示すグラフであり、(c)は、リニア走査による探傷時の検出波形の振幅値を超音波送受信用振動子群の中心位置との関係で示すグラフ。
【図5】図2に示したアレイ型超音波探触子を用いた本発明に係る超音波探傷方法の第2実施形態を説明する概念図であり、図中、(a)は、溶接構造物に対して超音波送信時に超音波ビームが底面側の表層部を伝播するようにし、受信時、溶接構造物に対して直角方向の超音波ビームを受信する探傷条件でリニア走査することを示す概念図であり、(b−1)は、受信用振動子群G(ri)における検出波形を示すグラフ、(b−2)は、受信用振動子群G(rj)における検出波形を示すグラフ、(b−3)は、受信用振動子群G(rk)における検出波形を示すグラフであり、(c)は、受信用振動子群G(rj)が検出した反射波としての端部エコーFtipの最大振幅値を示すグラフであり、(d)は、受信用振動子群G(rj)における端部エコーFtipと反射波Fcとを対比させたグラフ。
【図6】図2に示したアレイ型超音波探触子を用いた本発明に係る超音波探傷方法の第7実施形態を説明する概念図であり、図中、(a)は、溶接構造物に対して超音波送信時に超音波ビームが底面側の表層部を伝播するようにし、受信時、溶接構造物に対して直角方向の超音波ビームを受信する探傷条件でリニア走査することを示す概念図であり、(b−1)は、受信用振動子群G(ri)における検出波形を示すグラフ、(b−2)は、受信用振動子群G(rj)における検出波形を示すグラフ、(b−3)は、受信用振動子群G(rn)における検出波形を示すグラフであり、(c)は、受信用振動子群G(rj)が検出した反射波としての端部エコーの最大振幅値を示すグラフであり、(d)は、受信用振動子群G(rj)における端部エコーFtipと反射波Fcとを対比させたグラフ。
【図7】図2に示したアレイ型超音波探触子を用いた本発明に係る超音波探傷方法の第7実施形態を説明する概念図であり、図中、(a)は、溶接構造物に対して超音波送信時に超音波ビームが底面側の表層部を伝播するようにし、受信時、溶接構造物に対して直角方向の超音波ビームを受信する探傷条件でリニア走査することを示す概念図であり、(b−1)は、検査対象部分に欠陥がない場合の仮想音源からの検出波形を示すグラフ、(b−2)は、検査対象部分に欠陥がある場合の仮想音源からの検出波形を示すグラフであり、(c)は、受信用振動子群G(rj)が検出した反射波としての端部エコーの最大振幅値を示すグラフであり、(d)は、受信用振動子群G(rj)における端部エコーFtipと反射波Fcとを対比させたグラフ。
【図8】本発明に係る超音波探傷方法の第5実施形態を説明する概念図であり、図中、(a)は、溶接構造物に対して超音波送信時に超音波ビームが底面側の表層部を伝播するようにし、受信時、溶接構造物に対して直角方向の超音波ビームを受信する探傷条件でリニア走査することを示す概念図であり、(b)は、任意に検出した受信用振動子群G(Prn)における検出波形を示すグラフであり、(c)は、リニア走査を用いた探傷時の検出波形の振幅値を受信振動子群の中心位置との関係で示したグラフであり、欠陥深さをパラメータとし、(d)は、リニア走査時に検出した欠陥からのエコー振幅値強度をカラー階調表示した溶接構造物の断面画像の模式図。
【図9】本発明に係る超音波探傷方法の第6実施形態を説明する概念図。
【図10】本発明に係る超音波探傷方法の第7実施形態を説明する概念図。
【図11】本発明に係る超音波探傷方法の第8実施形態を説明する概念図。
【図12】本発明に係る超音波探傷方法の第9実施形態を説明する概念図。
【図13】図2に示したアレイ型超音波探触子を用いた本発明に係る超音波探傷方法の第10実施形態を説明する概念図であり、図中、(a)は、溶接構造物に対して超音波送信時に超音波ビームが表面側の表層部を伝播するようにし、受信時、溶接構造物に対して直角方向の超音波ビームを受信する探傷条件でリニア走査することを示す概念図であり、(b−1)は、受信用振動子群G(ri)における検出波形を示すグラフ、(b−2)は、受信用振動子群G(rj)における検出波形を示すグラフであり、(b−3)は、受信用振動子群G(rk)における検出波形を示すグラフであり、(c)は、受信用振動子群G(rj)が検出した反射波としての端部エコーFtipの最大振幅値を示すグラフであり、(d)は、受信用振動子群G(rj)における端部エコーFtipと反射波Fcとを対比させたグラフ。
【図14】図2に示したアレイ型超音波探触子を用いた本発明に係る超音波探傷方法の第11実施形態を説明する概念図であり、図中、(a)は、溶接構造物に対して超音波送信時に超音波ビームが表面側の表層部を伝播するようにし、受信時、溶接構造物に対して直角方向の超音波ビームを受信する探傷条件でリニア走査することを示す概念図であり、(b−1)は、受信用振動子群G(ri)における検出波形を示すグラフ、(b−2)は、受信用振動子群G(rj)における検出波形を示すグラフであり、(b−3)は、受信用振動子群G(rk)における検出波形を示すグラフであり、(c)は、受信用振動子群G(rj)が検出した反射波としての端部エコーFtipの最大振幅値を示すグラフであり、(d)は、受信用振動子群G(rj)における端部エコーFtipと反射波Fcとを対比させたグラフ。
【図15】図2に示したアレイ型超音波探触子を用いた本発明に係る超音波探傷方法の第12実施形態を説明する概念図であり、図中、(a)は、溶接構造物に対して超音波送信時に超音波ビームが表面側の表層部を伝播するようにし、受信時、溶接構造物に対して直角方向の超音波ビームを受信する探傷条件でリニア走査することを示す概念図であり、(b−1)は、検査対象部分に欠陥がない場合の仮想音源からの検出波形を示すグラフであり、(b−2)は、検査対象部分に欠陥がある場合の仮想音源からの検出波形を示すグラフであり、(c)は、受信用振動子群G(rj)が検出した反射波としての端部エコーFtipの最大振幅値を示すグラフであり、(d)は、受信用振動子群G(rj)における端部エコーFtipと反射波Fcとを対比させたグラフ。
【図16】図2に示したアレイ型超音波探触子を用いて、例えばK形開先の突合せ溶接部に適用する本発明に係る超音波探傷方法の第13実施形態を説明する概念図であり、図中、(a)は、溶接構造物に対して超音波送受信時に超音波ビームが表面側の表層部を伝播するようにし、受信時、溶接構造物に対して直角方向の超音波ビームを受信する探傷条件でリニア走査することを示す概念図であり、(b)は、任意に検出した受信用振動子群G(rn)における検出波形を示すグラフであり、(c)は、リニア走査を用いた探傷時の検出波形の振幅値を受信振動子群の中心位置との関係で示すグラフであり、(d)は、リニア走査時に検出した欠陥からのエコー振幅値強度をカラー階調表示したとき溶接構造物の断面画像の模式図。
【図17】図2に示したアレイ型超音波探触子を用いて、例えばK形開先の突合せ溶接部に適用する本発明に係る超音波探傷方法の第14実施形態を説明する概念図であり、図中、(a)は、アレイ型超音波探触子を溶接構造物に対して平行に設置し、例えばK形開先の突合せ溶接部の欠陥を検査する概念図であり、(b)は、受信用振動子が検出した検出波形の振幅値分布を示すグラフであり、(c)は、受信用振動子群G(Prj)が検出した波形を示すグラフ。
【図18】図2に示したアレイ型超音波探触子を用いて、例えばK形開先の突合せ溶接部に適用する本発明に係る超音波探傷方法の第15実施形態を説明する概念図であり、図中、(a)は、アレイ型超音波探触子を溶接構造物に対して仰角になる角度に設置し、例えばK形開先の突合せ溶接部の欠陥を検査する概念図であり、(b)は、受信用振動子が検出した検出波形の振幅値分布を示すグラフであり、(c)は、受信用振動子群G(Prj)が検出した波形を示すグラフ。
【図19】図2に示したアレイ型超音波探触子を用いて、例えばK形開先の突合せ溶接部に適用する本発明に係る超音波探傷方法の第16実施形態を説明する概念図であり、図中、(a)は、アレイ型超音波探触子を溶接構造物に対して平行に設置し、例えばK形開先の突合せ溶接部の欠陥を検査する概念図であり、(b)は、振幅値と欠陥の傾き角との関係を示すマスターカーブ。
【図20】図2に示したアレイ型超音波探触子を用いて、例えばK形開先の突合せ溶接部に適用する本発明に係る超音波探傷方法の第17実施形態を説明する概念図であり、図中、(a)は、アレイ型超音波探触子を溶接構造物に対して仰角になる角度に設置し、例えばK形開先の突合せ溶接部の欠陥を検査する概念図であり、(b)は、振幅値と欠陥の傾き角との関係を示すマスターカーブ。
【図21】図2に示したアレイ型超音波探触子を用いて、例えばK形開先の突合せ溶接部に適用する本発明に係る超音波探傷方法の第18実施形態を説明する概念図であり、図中、(a)は、アレイ型超音波探触子を溶接構造物に対して平行に設置し、例えばK形開先の突合せ溶接部の欠陥検査において、扇形の電子走査(扇形走査)の探傷を示す概念図であり、(b)は、受信用振動子が検出した入射角に対する欠陥反射波の振幅値分布を示すグラフであり、(c)は、特定の受信用振動子群G(Prj)が検出した波形を示すグラフであり、(d)は、欠陥の深さdを算出する際に説明用として用いた図。
【図22】図2に示したアレイ型超音波探触子を用いて、例えばK形開先の突合せ溶接部に適用する本発明に係る超音波探傷方法の第19実施形態を説明する概念図であり、図中、(a)は、アレイ型超音波探触子を溶接構造物に対して仰角になる角度に設置して、例えばK形開先の突合せ溶接部の欠陥検査において、扇形の電子走査(扇形走査)の探傷を示す概念図であり、(b)は、受信用振動子が検出した入射角に対する欠陥反射波の振幅値分布を示すグラフであり、(c)は、特定の受信用振動子群G(Prj)が検出した波形を示すグラフであり、(d)は、欠陥深さdを算出する際に説明図として用いた図。
【図23】図2に示したアレイ型超音波探触子を用いて、例えばK形開先の突合せ溶接部に適用する本発明に係る超音波探傷方法の第20実施形態を説明する概念図。
【図24】図2に示したアレイ型超音波探触子を用いて、例えばK形開先の突合せ溶接部に適用する本発明に係る超音波探傷方法の第21実施形態を説明する概念図。
【図25】本発明に係る超音波探傷方法の第22実施形態を説明する概念図。
【符号の説明】
1 溶接構造物
1a 母材
1b 溶接金属
1c 欠陥
2,2a,2b アレイ型超音波探触子
3 センサ保持機構
4 駆動機構
5 駆動機構制御装置
6 制御装置
7 遅延時間制御器
8 超音波送信器群
9 超音波受信器群
10 画像処理装置
11 信号処理装置
12 表示装置
13a,13b 振動子

Claims (5)

  1. 過去の運転履歴を基に溶接構造物の検査対象部分を選定する工程と、
    溶接部材料、開先形状、溶接条件を基に、予めデータベースに格納しておいた探傷条件を選定する工程と、
    選定された探傷条件を基に、検査対象部分を複数個の振動子を備えたアレイ型超音波探触子を用いた電子走査により探傷し、検出された超音波波形データを収録する工程と、
    収録した波形データを基に画像処理し、画像処理結果を検査対象物の形状に重ね合わせ、エコー振幅値の大きさに対応させたカラー階調表示を行う工程と、
    収録した波形データを超音波受信用振動子群毎の位置に合わせて演算し、前記溶接構造物の検査対象部分で検出した超音波波形データを基に欠陥情報を解析する工程と、
    前記カラー階調を行う工程結果と前記欠陥情報を解析する工程結果とに基づいて欠陥の有無を判定する工程と、
    前記画像処理結果および解析結果を表示する工程とを備え、
    前記探傷条件を選定する工程は、前記アレイ型超音波探触子を検査対象物の表面側の予め定められた位置に設置し、前記アレイ型超音波探触子の中から超音波送受信用振動子群を選定し、前記超音波送受信用振動子群の送受信角度を同一に設定して前記検査対象物の底面側の表層部を伝播するように設定する工程であり、
    前記超音波波形データを収録する工程は、前記アレイ型超音波探触子の送信用振動子群をリニア走査させて探傷する工程であり、
    前記欠陥情報を解析する工程は、前記超音波受信用振動子群を用いて送信用角度と同一条件で受信したときに検出した欠陥からの反射波形に基づいて超音波ビーム路程、エコー振幅値、エコー振幅値分布を求め、求めた振幅値分布に、予め実験により探傷条件毎に既知の深さの欠陥の探傷を行い前記超音波受信用振動子群の中心位置とエコー振幅値との関係をデータベース化しておいた欠陥深さ測定基準線を当てはめて欠陥の深さを求め、求めた前記超音波送受信用振動子群からの前記欠陥からの反射波形の超音波ビーム路程と送受信角度とに基づいて欠陥位置を求める工程であることを特徴とする超音波探傷方法。
  2. 過去の運転履歴を基に溶接構造物の検査対象部分を選定する工程と、
    溶接部材料、開先形状、溶接条件を基に、予めデータベースに格納しておいた探傷条件を選定する工程と、
    選定された探傷条件を基に、検査対象部分を複数個の振動子を備えたアレイ型超音波探触子を用いた電子走査により探傷し、検出された超音波波形データを収録する工程と、
    収録した波形データを基に画像処理し、画像処理結果を検査対象物の形状に重ね合わせ、エコー振幅値の大きさに対応させたカラー階調表示を行う工程と、
    収録した波形データを超音波受信用振動子群毎の位置に合わせて演算し、前記溶接構造物の検査対象部分で検出した超音波波形データを基に欠陥情報を解析する工程と、
    前記カラー階調を行う工程結果と前記欠陥情報を解析する工程結果とに基づいて欠陥の有無を判定する工程と、
    前記画像処理結果および解析結果を表示する工程とを備え、
    前記探傷条件を選定する工程は、アレイ型超音波探触子を検査対象物の探傷部分に対して平行および仰角となる角度のうちいずれか一方に設置し、前記アレイ型超音波探触子の中から超音波送受信用振動子群を選定し、前記超音波送受信用振動子群の入射角度を同一に設定する工程であり
    前記超音波データを収録する工程は、前記検査対象物の表面側の表層部を伝播するように前記アレイ型超音波探触子をリニア走査させて探傷する工程であり
    前記欠陥情報を解析する工程は、前記超音波受信用振動子群から検出した欠陥の反射波形からエコー振幅値の分布を求め、求めた振幅値の分布に、予め実験により探傷条件毎に既知の深さの欠陥の探傷を行い前記超音波受信用振動子群の中心位置とエコー振幅値との関係をデータベース化しておいた欠陥深さ測定用基準線を当てはめ特定の超音波受信用振動子を求め、求めた特定の超音波受信用振動子からの欠陥波形の超音波ビーム路程と入射角とに基づいて欠陥情報を求める工程であることを特徴とする超音波探傷方法。
  3. 前記欠陥情報を解析する工程は、さらに前記特定の超音波受信用振動子から検出した欠陥の反射波形の振幅値を求め、データベース化した欠陥の傾き角と前記振幅値分布との関係から欠陥の傾き角を求めることを特徴とする請求項記載の超音波探傷方法。
  4. アレイ型超音波探触子は、少なくとも2個以上並列配置して用いていることを特徴とする請求項または記載の超音波探傷方法。
  5. アレイ型超音波探触子は、検査対象物の探傷部分に対して軸対称に超音波送受信用振動子を配置するものを用いていることを特徴とする請求項または記載の超音波探傷方法。
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