JP2001319936A - バイポーラトランジスタ及びその製造方法 - Google Patents

バイポーラトランジスタ及びその製造方法

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JP2001319936A
JP2001319936A JP2000139560A JP2000139560A JP2001319936A JP 2001319936 A JP2001319936 A JP 2001319936A JP 2000139560 A JP2000139560 A JP 2000139560A JP 2000139560 A JP2000139560 A JP 2000139560A JP 2001319936 A JP2001319936 A JP 2001319936A
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film
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JP2000139560A
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English (en)
Inventor
Takeshi Takagi
剛 高木
Akira Asai
明 浅井
Teruto Onishi
照人 大西
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 外部ベース層の抵抗値の小さいヘテロバイポ
ーラトランジスタ及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 Siサブコレクタ層3aが設けられたS
Iエピタキシャル層4の上に、アンドープのSiGeス
ペーサ層7,ボロンがドープされた傾斜SiGeベース
層8,ボロンがドープされたSiキャップ層9が順次設
けられている。Siキャップ層9の上には、下敷き酸化
膜11が設けられており、下敷き酸化膜11のエミッタ
開口部11aを埋めるエミッタ引き出し電極10が設け
られている。そして、エミッタ引き出し電極10中のリ
ンがSiキャップ層9の一部に拡散されてエミッタ拡散
層9aが形成されている。外部ベース層のうち下敷き酸
化膜11の下方に位置するリンク領域Rlinkが傾斜Si
Geベース層8からSiキャップ層9に亘って形成され
ているので、外部ベース抵抗が低減する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バイポーラトラン
ジスタの高性能化を実現する素子の構造および製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、エミッタ層と外部ベース層と
を自己整合的に形成することによりベース容量を低減す
るとともに、ベース抵抗を小さくすることにより、バイ
ポーラトランジスタの動作の高速性をより高めようとす
る自己整合型バイポーラトランジスタの開発が進められ
ている。
【0003】バイポーラトランジスタの最大発振周波数
fmax の向上を図るためには、下記式(1)に示すよう
に、電流利得遮断周波数fT の向上、ベース抵抗RB
低減、ベース−コレクタ間容量CBCの低減が有効である
ことがわかる。
【0004】 fmax =√(fT /8π・RB ・CBC) (1) fT :電流利得遮断周波数 RB :ベース抵抗 CBC:ベース・コレクタ接合容量 上記各パラメータの改善の中でもベース抵抗RB を低減
することは、雑音特性を改善する効果もあることから、
もっとも重要な課題である。そのためには、真性ベース
層の低抵抗化だけでなく、ベース電極をコンタクトさせ
るための外部ベース層の低抵抗化を実現することも必要
である。
【0005】また、近年、シリコンウエハ上に作製可能
なIV−IV族化合物であるSiGe系の材料をベース層に
用いたヘテロバイポーラトランジスタ(SiGe−HB
T)が注目を集めている。
【0006】SiGe−HBTは、SiGeベース層の
Ge含有率をエミッタ側からコレクタ側に向けて徐々に
増加させた傾斜組成ベース構造のもの(L. Harame et a
l.,"Optimization of SiGe HBT Technology for High S
peed Analog and Mixed-Signal Applications," IEDM T
ech. Dig. 1993, p.71.) が代表的である。
【0007】この傾斜組成ベース構造では、ベース層に
注入されたキャリアは、傾斜組成による電界によりベー
ス層をドリフト走行する。ドリフト電界によるキャリア
の走行は、拡散による走行に比べて高速であるため、ベ
ース走行時間の短縮が図られ、良好な高周波特性が得ら
れている。また、SiGe−HBT では、従来のシリ
コンによるバイポーラトランジスタに比べ、ベース層の
不純物濃度を高くしても電流増幅率が低下しないため、
結果としてベース抵抗が低減され、fmax の向上や低雑
音化が図られている。このように、高周波特性に優れた
SiGe−HBTは、汎用のシリコンプロセスを利用し
て作製できるため、高周波無線用ICなどのBiCMO
Sデバイスにも用いられつつある。
【0008】図13(a),(b)は、従来のシングル
ポリシリコン型のSiGe−HBTの構造を示す断面
図、及びエミッタ−ベース接合部付近の構造を拡大して
示す部分断面図である。
【0009】図13(a)に示すように、Si基板10
1のコレクタ埋め込み層105の上にはSiエピタキシ
ャル層104が設けられており、このSiエピタキシャ
ル層104には、活性領域を区画するためのシャロート
レンチ102aが設けられている。また、シャロートレ
ンチ102aよりもさらに下方に延びてSi基板101
の奥方に達するディープトレンチ102bが設けられて
いる。このディープトレンチ102bによりHBT形成
領域Rbtが取り囲まれ、シャロートレンチ102aによ
り、HBT形成領域Rbtが第1の活性領域Re1と第2の
活性領域Re2とに区画されている。そして、Siエピタ
キシャル層104内のコレクタ埋め込み層105の上方
に位置する領域において、第1の活性領域Re1にはSi
コレクタ層103aが、第2の活性領域Re2にはコレク
タウォール層103bがそれぞれ設けられている。さら
に、Siエピタキシャル層104のうち第1の活性領域
Re1の上には、エピタキシャル成長によって形成された
Ge含有率が約15%で厚み20nmのSiGeスペー
サ層107が設けられている。このSiGeスペーサ層
107は、ボロンの拡散によるパラスティックバリア
(寄生バリア)の形成を抑制するためのものであって、
不純物がドープされていないアンドープ層である。ま
た、SiGeスペーサ層107の上には、Ge含有率が
15%から上方に向かって減少し上端で0%となってい
る傾斜SiGeベース層108が設けられている。この
傾斜SiGeベース層108の厚みは約40nmで、傾
斜SiGeベース層108内には、in-situ ドーピング
によりボロンが導入されている。さらに、傾斜SiGe
ベース層108の上には、エピタキシャル成長により形
成された厚み約20nmのアンドープのSiキャップ層
109が設けられている。
【0010】また、Siキャップ層109の上には、シ
リコン酸化膜からなる下敷き酸化膜111が設けられて
おり、下敷き酸化膜111には、Siキャップ層109
の一部を露出させるエミッタ開口部111aが形成され
ている。そして、下敷き酸化膜111のエミッタ開口部
111aを埋めて、下敷き酸化膜111上に延びるリン
がドープされたポリシリコン膜からなるエミッタ引き出
し電極110が設けられている。一方、上記Siキャッ
プ層109のうちエミッタ開口部111aの下方に位置
する領域には、エミッタ引き出し電極110からの拡散
によるリンがドープされたエミッタ拡散層109aが形
成されている。
【0011】そして、傾斜SiGeベース層108のう
ちエミッタ拡散層109aの直下方に位置する領域が真
性ベース層Bint である。また、SiGeスペーサ層1
07,傾斜SiGeベース層108及びSiキャップ層
109のうち,エミッタ引き出し電極110の外方に位
置する領域には、イオン注入によりP型不純物であるボ
ロン(B)がドープされて外部ベース注入層Bexが形成
されており、この外部ベース注入領域Bexが外部ベース
層の一部となっている。また、傾斜SiGeベース層8
のうち下敷き酸化膜111の下方において、真性ベース
層Bint と外部ベース注入領域Bexとに挟まれているリ
ンク領域Blinkも外部ベース層の一部となっている。
【0012】なお、エミッタ引き出し電極110の側面
と、Siキャップ層109,SiGe傾斜SiGeベー
ス層108及びSiGeスペーサ層107からなる積層
膜の側面とには、それぞれシリコン酸化膜からなるサイ
ドウォール120,122が設けられている。さらに、
ウエハ上には、BSG(Boron Silicate Glass)膜から
なる層間絶縁膜113が設けられている。層間絶縁膜1
13には、エミッタ引き出し電極110,Siキャップ
層109,コレクタウォール層103bにそれぞれ到達
する接続孔が設けられており、各接続孔には、エミッタ
引き出し電極110,Siキャップ層109,コレクタ
ウォール層103bの表面部に形成されたシリサイド層
121に接触するタングステンプラグ112が埋め込ま
れている。また、層間絶縁膜113の上には、各タング
ステンプラグ112に接続される金属配線114が設け
られている。
【0013】ここで、下敷き酸化膜111が設けられて
いることで、下敷き酸化膜111にエミッタ開口部11
1aを開口する際に、ウエットエッチを用いることが可
能となり、後にエミッタ拡散層109aとなるSiキャ
ップ層109の表面部にエッチングダメージを与えない
ようにプロセスを進めることができる。
【0014】図14(a),(b)は、従来のダブルポ
リシリコン型のSiGe−HBTの構造を示す断面図、
及びエミッタ−ベース接合部付近の構造を拡大して示す
部分断面図である。
【0015】図14(a)に示すように、Si基板10
1のコレクタ埋め込み層105の上にはSiエピタキシ
ャル層104が設けられており、このSiエピタキシャ
ル層104には、活性領域を区画するためのシャロート
レンチ102aが設けられている。また、シャロートレ
ンチ102aよりもさらに下方に延びてSi基板101
の奥方に達するディープトレンチ102bが設けられて
いる。このディープトレンチ102bによりHBT形成
領域Rbtが取り囲まれ、シャロートレンチ102aによ
り、HBT形成領域Rbtが第1の活性領域Re1と第2の
活性領域Re2とに区画されている。そして、Siエピタ
キシャル層104内のコレクタ埋め込み層105の上方
に位置する領域において、第1の活性領域Re1にはSi
コレクタ層103aが、第2の活性領域Re2にはコレク
タウォール層103bがそれぞれ設けられている。さら
に、Siエピタキシャル層104のうち第1の活性領域
Re1の上には、エピタキシャル成長によって形成された
Ge含有率が約15%で厚み20nmのSiGeスペー
サ層107が設けられている。このSiGeスペーサ層
7は、ボロンの拡散によるパラスティックバリア(寄生
バリア)の形成を抑制するためのものであって、不純物
がドープされていないアンドープ層である。また、Si
Geスペーサ層107の上には、Ge含有率が15%か
ら上方に向かって減少し上端で0%となっている傾斜S
iGeベース層108が設けられている。この傾斜Si
Geベース層108の厚みは約40nmで、傾斜SiG
eベース層108内には、in-situ ドーピングによりボ
ロンが導入されている。さらに、傾斜SiGeベース層
108の上には、エピタキシャル成長により形成された
厚み約20nmのアンドープのSiキャップ層109が
設けられている。また、Siキャップ層109の上に
は、シリコン酸化膜からなる下敷き酸化膜111が設け
られており、下敷き酸化膜111には、Siキャップ層
109の一部を露出させるエミッタ開口部111aが形
成されている。そして、下敷き酸化膜111のエミッタ
開口部111aを埋めるポリシリコンからなるエミッタ
引き出し電極110が設けられている。
【0016】一方、上記Siキャップ層109のうちエ
ミッタ開口部111aの下方に位置する領域には、エミ
ッタ引き出し電極110からの拡散によるリンがドープ
されたエミッタ拡散層109aが形成されている。
【0017】また、下敷き酸化膜111の上には、P型
不純物がドープされたポリシリコン膜からなるベース引
き出し電極131と、シリコン酸化膜からなる電極間絶
縁膜132とが設けられている。ベース引き出し電極1
31及び電極間絶縁膜132のうち,下敷き酸化膜11
1のエミッタ開口部111aの上方に位置する部分は開
口されていて、ベース引き出し電極121及び電極間絶
縁膜132の側面には、酸化膜サイドウォール133が
設けられ、さらに、酸化膜サイドウォール133の上に
ポリシリコンサイドウォール134が設けられている。
そして、上述のエミッタ引き出し電極110は、エミッ
タ開口部111aを埋め、ポリシリコンサイドウォール
134及び酸化膜サイドウォール133を挟んでベース
引き出し電極131と対向している。つまり、酸化膜サ
イドウォール133によって、エミッタ引き出し電極1
10とベース引き出し電極131とが電気的に絶縁され
るとともに、ベース引き出し電極131からエミッタ引
き出し電極110への不純物の拡散が阻止されている。
また、電極間絶縁膜132によって、ベース引き出し電
極131の上面とエミッタ引き出し電極110とが互い
に絶縁されている。
【0018】そして、傾斜SiGeベース層108のう
ちエミッタ拡散層109aの直下方に位置する領域が真
性ベース層Bint である。また、SiGeスペーサ層1
07,傾斜SiGeベース層108及びSiキャップ層
109のうち,下敷き酸化膜111の外方に位置する領
域には、イオン注入によりP型不純物であるボロン
(B)がドープされて外部ベース注入層Bexが形成され
ており、この外部ベース注入領域Bexが外部ベース層の
一部となっている。また、傾斜SiGeベース層8のう
ち下敷き酸化膜111の下方において、真性ベース層B
int と外部ベース注入領域Bexとに挟まれているリンク
領域Blinkも外部ベース層の一部となっている。
【0019】なお、エミッタ引き出し電極110及び電
極間絶縁膜132の外側面と、ベース引き出し電極13
1の外側面とには、シリコン酸化膜からなるサイドウォ
ール120が設けられている。
【0020】さらに、ウエハ上には、BSG(Boron Si
licate Glass)膜からなる層間絶縁膜113が設けられ
ている。層間絶縁膜113には、エミッタ引き出し電極
110,ベース引き出し電極131,コレクタウォール
層103bにそれぞれ到達する接続孔が設けられてお
り、各接続孔には、エミッタ引き出し電極110,ベー
ス引き出し電極131,コレクタウォール層103bの
表面部に形成されたシリサイド層121に接触するタン
グステンプラグ112が埋め込まれている。また、層間
絶縁膜113の上には、各タングステンプラグ112に
接続される金属配線114が設けられている。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のSiGe−HBTの構造やプロセスフローにおい
て、以下のような不具合がある。
【0022】上記図13(a),(b)に示す従来のシ
ングルポリシリコン型のSiGe−HBTにおいては、
ベース抵抗RB を低減することが困難であった。図13
(b)は、シングルポリシリコン型SiGe−HBTの
ベース抵抗RB (シリサイド層121からエミッタ拡散
層109a直下の真性ベース領域Bint までの抵抗R
B )の抵抗成分を示す。つまり、ベース抵抗RB は、下
記式(2) RB =Rex+Rlink+Rint (2) Rex :外部ベース層中の外部ベース注入領域Bexの抵
抗成分 Rlink:外部ベース層中のリンク領域Blinkの抵抗成分 Rint :真性ベース層Bint の抵抗成分 により表される。
【0023】このとき、上記リンク領域の抵抗成分Rli
nkは、ドライエッチングでエミッタ開口を形成すること
ができないSiGe−HBTに特有の抵抗成分である。
SiGe−HBTにおいては、傾斜SiGeベース層の
不純物濃度を高くすることができるため、本来、ベース
抵抗RB が低くなるはずであるが、この抵抗成分Rlink
のために、本来の低ベース抵抗特性を十分に発揮できな
いという不具合がある。
【0024】一方、ダブルポリシリコン型のSiGe−
HBTの製造工程においても、ウエットエッチによりエ
ミッタ開口部111aを形成するために下敷き酸化膜1
11が必要となることから、シングルポリシリコン型S
iGe−HBTと同様の問題がある。図14(b)は、
ダブルポリシリコン型SiGe−HBTのベース抵抗R
B (シリサイド層121からエミッタ拡散層109a直
下の真性ベース領域までの抵抗RB )の成分を示す。つ
まり、ベース抵抗RB は、下記式(3) RB =Rps+Rc +Rex+Rlink+Rint (3) Rps :ベース引き出し電極の抵抗 Rc :ベース引き出し電極−Siキャップ層間のコン
タクト抵抗 Rex :外部ベース層中の外部ベース注入領域Bexの抵
抗成分 Rlink:外部ベース層中のリンク領域Blinkの抵抗成分 Rint :真性ベース層Bint の抵抗成分 により表される。
【0025】このとき、リンク領域Blinkの抵抗成分R
linkは、ドライエッチングでエミッタ開口を形成するこ
とができないSiGe−HBTに特有の抵抗成分であ
り、上述のように、この抵抗成分Rlinkのために、本来
の低ベース抵抗特性を十分に発揮できないという不具合
がある。
【0026】本発明の目的は、エミッタ引き出し電極と
SiGeベース層との間に下敷き酸化膜を介在させたS
iGe−HBTにおいて、ベース抵抗を低減する手段を
講ずることにより、最大遮断周波数などの高周波特性の
優れたヘテロバイポーラトランジスタ及びその製造方法
を提供することにある。
【0027】
【課題を解決するための手段】本発明のバイポーラトラ
ンジスタは、基板上に設けられ、第1導電型不純物を含
むコレクタ層として機能する第1の半導体層と、上記第
1の半導体層の上に設けられ、第2導電型不純物を含む
第2の半導体層と、上記第2の半導体層の上に設けら
れ、上記第2の半導体層とはバンドギャップが異なる材
料からなり、少なくとも下部に第2導電型不純物を含む
第3の半導体層と、上記第3の半導体層の上に設けられ
た下敷き絶縁膜と、上記下敷き絶縁膜に設けられ、上記
第3の半導体層に達する開口部と、第1導電型不純物を
含む導体材料により構成され、上記下敷き絶縁膜の開口
部を埋めて上記第3の半導体層に接触するエミッタ引き
出し電極とを備えたバイポーラトランジスタにおいて、
上記第3の半導体層は、上記開口部の下方に位置する第
1導電型のエミッタ拡散層を有しており、上記第2の半
導体層は、上記第1の半導体層のエミッタ拡散層に接す
る真性ベース層を有している。
【0028】これにより、第3の半導体層の少なくとも
下部には第2導電型不純物が含まれているので、第3の
半導体層の第2導電型不純物を含む部分の抵抗が低減す
る。したがって、ベース抵抗全体が低減されることにな
り、最大遮断周波数などの高周波特性の優れたバイポー
ラトランジスタが得られる。
【0029】上記第3の半導体層の少なくとも下部に含
まれる第2導電型不純物の濃度を、上記第2の半導体層
の第2導電型不純物の濃度と実質的に等しくすることに
より、第2,第3の半導体層の基板面に沿った方向の抵
抗を均一化することができ、バイポーラトランジスタの
高周波特性がさらに向上することになる。
【0030】上記エミッタ引き出し電極を第1導電型不
純物がドープされたポリシリコン膜により構成してお
き、上記第3の半導体層のエミッタ拡散層を、上記エミ
ッタ引き出し電極から拡散した第1導電型不純物によっ
て第1導電型に反転したものとすることにより、第3の
半導体層に第2導電型不純物をドープして低抵抗化を図
りつつ、バイポーラトランジスタの基本要素となるエミ
ッタ拡散層が得られる。
【0031】上記エミッタ引き出し電極をポリシリコン
膜により構成しておき、上記第2又は第3の半導体層の
うち上記エミッタ引き出し電極の外方に位置する領域か
らベース電極を引き出すことにより、外部ベース層が低
抵抗化されたシングルポリシリコン型のヘテロバイポー
ラトランジスタが得られる。
【0032】上記エミッタ引き出し電極をポリシリコン
膜により構成しておき、上記第3の半導体層のうち上記
下敷き絶縁膜の外方に位置する部分に接して設けられ、
第2導電型不純物がドープされたポリシリコンにより構
成されるベース引き出し電極をさらに備えることによ
り、外部ベース層が低抵抗化されたダブルポリシリコン
型のヘテロバイポーラトランジスタが得られる。
【0033】上記基板をシリコン基板とし、上記第1の
半導体層をSi層とし、上記第2の半導体層をSiGe
層とし、上記第3の半導体層をSi層とすることによ
り、シリコンデバイスのプロセスを利用して容易に形成
可能なヘテロバイポーラトランジスタが得られる。
【0034】本発明のバイポーラトランジスタの製造方
法は、基板上の第1導電型不純物を含むコレクタ層とな
る第1の半導体層の上に、第2導電型不純物を含むベー
ス層となる第2の半導体層を形成する工程(a)と、上
記第2の半導体層の上に、上記第2の半導体層とはバン
ドギャップが異なる材料からなり、少なくとも下部に第
2導電型不純物を含む第3の半導体層をエピタキシャル
成長により形成する工程(b)と、基板上に下敷き絶縁
膜を堆積する工程(c)と、上記下敷き絶縁膜に上記第
3の半導体層に達する開口部を形成する工程(d)と、
上記第3の半導体層のうち上記開口部の下方に位置する
領域に第1導電型不純物を導入して、エミッタ拡散層を
形成する工程(e)とを含んでいる。
【0035】この方法により、第2の半導体層のうちエ
ミッタ拡散層の直下方に位置する領域が真性ベース層と
して機能し、真性ベース層の外方において、第2の半導
体層と、第3の半導体層の少なくとも下部との抵抗の低
い領域が外部ベース層として機能する。そして、外部ベ
ース層のうち下敷き絶縁膜の直下方に位置するリンク領
域において、第3の半導体層のうちの第2導電型不純物
がドープされている部分の抵抗値が低減することから、
外部ベース層全体の抵抗値の小さいヘテロバイポーラト
ランジスタが得られることになる。
【0036】上記工程(d)の後で上記工程(e)の前
に、基板上に導体膜を堆積した後、上記導体膜をパター
ニングして上記下敷き絶縁膜の開口部を埋めて上記下敷
き絶縁膜の上に延びる第1導電型不純物を含むエミッタ
引き出し電極を形成する工程をさらに含み、上記工程
(e)を、熱処理により、上記エミッタ引き出し電極中
の第1導電型不純物を上記第3の半導体層に拡散させる
ことにより行なうことにより、第3の半導体層の導電型
を容易に反転させてエミッタ拡散層を形成することがで
きる。
【0037】上記工程(d)においては、ウェットエッ
チングにより上記開口部を形成することにより、エッチ
ングダメージのほとんどないエミッタ拡散層を有するヘ
テロバイポーラトランジスタが得られる。
【0038】上記工程(d)の後に、基板上に導体膜及
びマスク用絶縁膜を堆積した後、該マスク用絶縁膜及び
導体膜をパターニングしてマスク膜及びエミッタ引き出
し電極を形成する工程と、上記マスク膜及びエミッタ引
き出し電極をマスクとして、第2導電型不純物のイオン
注入を行なうことにより、上記第2,第3の半導体層の
うち上記エミッタ引き出し電極の外方に位置する領域に
外部ベース注入層を形成する工程とをさらに含むことに
より、シングルポリシリコンプロセスを利用して、抵抗
値が均一化された外部ベース層を有するヘテロバイポー
ラトランジスタを形成することができる。
【0039】上記工程(c)の後で上記工程(d)の前
に、上記下敷き絶縁膜の上に上記第3の半導体層の一部
を覆うマスク部材を形成する工程と、上記マスク部材を
用いたドライエッチングにより、上記第3の半導体層の
一部のみを覆うように下敷き絶縁膜をパターニングした
後、上記マスク部材を用いて第2導電型不純物のイオン
注入を行なうことにより、上記第2,第3の半導体層の
うち上記下敷き絶縁膜の外方に位置する領域に外部ベー
ス注入層を形成する工程と、上記外部ベース注入層の形
成の後、基板上に上記導体膜とは別の導体膜を堆積した
後、上記別の導体膜に上記下敷き絶縁膜に到達する開口
部を形成する工程と、上記別の導体膜の開口部の側面を
覆う絶縁性の側壁保護膜を形成する工程とをさらに含
み、上記工程(d)を上記側壁保護膜を形成する工程の
後で行うとともに、上記工程(d)の後に、基板上に導
体膜を堆積した後、該導体膜をパターニングしてエミッ
タ引き出し電極を形成する工程をさらに含むことによ
り、ダブルポリシリコンプロセスを利用して、抵抗値が
均一化された外部ベース層を有するヘテロバイポーラト
ランジスタを形成することができる。
【0040】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)図1
(a),(b)は、本実施形態に係るSiエミッタ層と
SiGeベース層とを有するヘテロバイポーラトランジ
スタ(HBT)であってシングルポリシリコン型HBT
の構造を示す断面図、及びエミッタ−ベース接合部付近
の構造を拡大して示す部分断面図である。
【0041】図1(a)に示すように、Si基板1のコ
レクタ埋め込み層5の上にはSiエピタキシャル層4が
設けられており、このSiエピタキシャル層4には、活
性領域を区画するためのシャロートレンチ2aが設けら
れている。また、シャロートレンチ2aよりもさらに下
方に延びてSi基板1の奥方に達するディープトレンチ
2bが設けられている。このディープトレンチ2bによ
りHBT形成領域Rbtが取り囲まれ、シャロートレンチ
2aにより、HBT形成領域Rbtが第1の活性領域Re1
と第2の活性領域Re2とに区画されている。そして、S
iエピタキシャル層4内のコレクタ埋め込み層5の上方
に位置する領域において、第1の活性領域Re1にはSi
コレクタ層3aが、第2の活性領域Re2にはコレクタウ
ォール層3bがそれぞれ設けられている。さらに、Si
エピタキシャル層4のうち第1の活性領域Re1の上に
は、エピタキシャル成長によって形成されたGe含有率
が約15%で厚み20nmのSiGeスペーサ層7が設
けられている。このSiGeスペーサ層7は、ボロンの
拡散によるパラスティックバリア(寄生バリア)の形成
を抑制するためのものであって、不純物がドープされて
いないアンドープ層である。また、SiGeスペーサ層
7の上には、Ge含有率が15%から上方に向かって減
少し上端で0%となっている傾斜SiGeベース層8が
設けられている。この傾斜SiGeベース層8の厚みは
約40nmで、傾斜SiGeベース層8内には、in-sit
u ドーピングにより、濃度が2×1018atoms ・cm-3
のボロンが導入されている。さらに、傾斜SiGeベー
ス層8の上には、エピタキシャル成長により形成された
Siキャップ層9が設けられている。Siキャップ層9
の厚みは約30nmで、Siキャップ層9内には、傾斜
SiGeベース層8内と同様に、濃度が約2×1018at
oms ・cm-3のボロン(B)がドープされている。ま
た、Siキャップ層9の上には、厚みが約30nmのシ
リコン酸化膜からなる下敷き酸化膜11が設けられてお
り、下敷き酸化膜11には、Siキャップ層9の一部を
露出させるエミッタ開口部11aが形成されている。そ
して、下敷き酸化膜11のエミッタ開口部11aを埋め
て、下敷き酸化膜11上に延びるポリシリコンからなる
エミッタ引き出し電極10が設けられている。エミッタ
引き出し電極10には、濃度約5×1020atoms ・cm
-3のN型不純物であるリン(P)がドープされている。
一方、上記Siキャップ層9のうちエミッタ開口部11
aの下方に位置する領域には、エミッタ引き出し電極1
0からの拡散により、高濃度のリンがドープされたエミ
ッタ拡散層9aが形成されている。つまり、Siキャッ
プ層9にはほぼ均一にボロン(濃度約2×1018atoms
・cm-3)がドープされているが、Siキャップ層9中
のエミッタ拡散層9aにおいては、エミッタ引き出し電
極10から拡散したリンの濃度がドープされているボロ
ンの濃度よりも大幅に高いので、エミッタ拡散層9aは
N型に反転している。
【0042】そして、傾斜SiGeベース層8のうちエ
ミッタ拡散層9aの直下方に位置する領域が真性ベース
層Bint である。また、Siエピタキシャル層4の表面
部,SiGeスペーサ層7,傾斜SiGeベース層8及
びSiキャップ層9のうち,エミッタ引き出し電極10
の外方に位置する領域には、イオン注入によりP型不純
物であるボロン(B)がドープされた外部ベース注入領
域Bexが形成されている。この外部ベース注入領域Bex
が外部ベース層の一部になっている。
【0043】さらに、Siキャップ層9のうちエミッタ
拡散層9aの側方かつ下敷き酸化膜11直下の領域に
は、傾斜SiGeベース層8と同じ濃度のボロンがドー
プされている。そして、真性ベース層Bint と外部ベー
ス注入領域Bexとに挟まれる領域において、Siキャッ
プ層9と傾斜SiGeベース層8とに亘ってリンク領域
Blinkが形成されている。その結果、外部ベース層のう
ちの下敷き酸化膜11の下方に位置しているリンク領域
Blinkは、傾斜SiGeベース層8だけでなくSiキャ
ップ層9をも含むように厚み方向に拡大している。この
ように、外部ベース層中のリンク領域Bexの厚みが拡大
している点が本実施形態のHBTの特徴である。
【0044】なお、外部ベース注入領域BexのうちSi
エピタキシャル層4の表面部は、濃度が約3×1017at
oms ・cm-3程度のボロンがドープされて、接合リーク
防止層となっている。
【0045】また、エミッタ引き出し電極10の側面
と、Siキャップ層9,SiGe傾斜SiGeベース層
8及びSiGeスペーサ層7からなる積層膜の側面とに
は、それぞれシリコン酸化膜からなるサイドウォール2
0,22が設けられている。
【0046】さらに、ウエハ上には、BSG(Boron Si
licate Glass)膜からなる層間絶縁膜13が設けられて
いる。層間絶縁膜13には、エミッタ引き出し電極1
0,Siキャップ層9のうちの外部ベース層の一部とな
る領域9b,コレクタウォール層3bにそれぞれ到達す
る接続孔が設けられており、各接続孔には、エミッタ引
き出し電極10,Siキャップ層9のうち外部ベース層
の一部となる領域9b,コレクタウォール層3bの表面
部に形成されたシリサイド層21に接触するタングステ
ンプラグ12が埋め込まれている。また、層間絶縁膜1
3の上には、各タングステンプラグ12に接続される金
属配線14が設けられている。
【0047】本実施形態に係るSiGe−HBTによる
と、Siキャップ層9の外部ベース層の一部となる領域
9bのうち下敷き酸化膜11の下方に位置する領域に
は、比較的高濃度のボロン(濃度約2×1018atoms ・
cm-3)がドープされているので、リンク領域Blink
は、傾斜SiGeベース層8だけでなくSiキャップ層
9をも含むように厚み方向に拡大している。そして、式
(2)に示すベース抵抗R B のうちリンク領域Blinkの
成分Rlinkが、例えば4/7程度に低減する。その結
果、ベース抵抗RB が小さくなるので、式(1)に示す
HBTの最大発振周波数fmax の向上を図ることができ
る。
【0048】一方、Siキャップ層9全体にはP型不純
物がドープされているが、エミッタ引き出し電極10か
らのN型不純物の拡散により、Siキャップ層9のうち
のエミッタ拡散層9aにおける導電型が反転し、エミッ
タ拡散層9a及び真性ベース層Bint を通過する縦断面
における不純物プロファイルは、従来のアンドープのS
iキャップ層を備えたHBTにおける不純物プロファイ
ルとほとんど変わりがない。したがって、電流利得遮断
周波数fT の劣化はほとんど起こらない。また、Siキ
ャップ層9内において、エミッタ拡散層9aとそれ以外
の領域(外部ベース層の一部となる領域9b)との間に
PN接合部が形成されるために、エミッタ接合容量が若
干増加する分だけエミッタ接合容量の充放電時間が増加
するが、電流利得遮断周波数fT の値はほとんど影響を
受けない。また、エミッタ・ベース接合の耐圧も、Si
キャップ層9の不純物濃度を傾斜SiGeベース層8と
同程度とすることによって低下することはない。
【0049】このように、本実施形態のHBTによれ
ば、シングルポリシリコン構造を有するHBTにおい
て、高周波特性の劣化を抑制しつつ、接合耐圧を同程度
に保ったまま、ベース抵抗を低減することができる。よ
って、最大発振周波数fmax の増大と、低雑音化とを実
現することができる。
【0050】次に、本実施形態のSiGe−HBTの製
造工程について説明する。図2(a)〜図4(d)は、
本実施形態のSiGe−HBTの製造工程を示す断面図
である。そのうち、図2(a)〜(d)は、工程のはじ
めからエミッタ引き出し電極用ポリシリコン膜を堆積す
るまでの工程を示す断面図、図3(a)〜(d)は、エ
ミッタ引き出し電極の形成から被覆酸化膜を堆積するま
での工程を示す断面図、図4(a)〜(d)は、エミッ
タ引き出し電極などの側面へのサイドウォールの形成か
ら配線の形成までの工程を示す断面図である。
【0051】まず、図2(a)に示す工程で、Si基板
1に、N型不純物(例えばリン)の注入によりコレクタ
埋め込み層5を形成した後、エピタキシャル成長によ
り、Si基板1の上にSiエピタキシャル層4を形成す
る。このとき、コレクタ埋め込み層5内のリンなどの不
純物がSiエピタキシャル層4に拡散する。その後、シ
ャロートレンチ2a,ディープトレンチ2bを形成し、
HBT形成領域Rbtを、エミッタ・ベース接合などを形
成するための第1の活性領域Re1と、コレクタ電極の引
き出しを行なうための第2の活性領域Re2とに区画す
る。つまり、Siエピタキシャル層4のうち第1の活性
領域Re1にはSiコレクタ層3aが形成され、第2の活
性領域Re2にはコレクタウォール層3bが形成される。
【0052】次に、図2(b)に示す工程で、UHV−
CVDを用いたエピタキシャル成長法により、ウエハ上
に、Geの含有率が15%のアンドープSiGe層と、
P型不純物であるボロンを含みGe含有率が15%から
0に漸次減少するドープト傾斜SiGe層と、P型不純
物であるボロンを含むドープトSi層とを、ガス種を変
えながらほぼ連続して堆積する。そして、ドープトSi
層とドープト傾斜SiGe層とアンドープSiGe層と
をパターニングして、Siエピタキシャル層4のうち第
1の活性領域Re1の上に、SiGeスペーサ層7と、傾
斜SiGeドープ層8と、Siキャップ層9とを形成す
る。このとき、傾斜SiGeベース層8の厚みは約40
nmで、その不純物濃度は2×1018atoms ・cm-3
ある。Siキャップ層9の厚みは約30nmで、その不
純物濃度は約2×1018atoms ・cm-3である。
【0053】次に、図2(c)に示す工程で、ウエハ上
に厚みが約30nmのシリコン酸化膜11xを堆積した
後、ウエットエッチにより、シリコン酸化膜11xの一
部を選択的に除去してエミッタ開口部11aを形成し、
エミッタ開口部11aの底部にSiキャップ層9の一部
を露出させる。このとき、ウエットエッチによってシリ
コン酸化膜11xをエッチングするので、Siキャップ
層9にダメージを与えることはない。
【0054】次に、図2(d)に示す工程で、ウエハ上
に、in-situ ドーピングにより高濃度のリン(P)がド
ープされた厚みが約250nmのN型のポリシリコン膜
10xと、注入保護膜となるシリコン窒化膜16xとを
堆積する。ただし、ポリシリコン膜10xには、イオン
注入によりN型不純物(リン又は砒素)をドープしても
よいものとする。
【0055】次に、図3(a)に示す工程で、フォトレ
ジスト膜17Aを用いたドライエッチングにより、シリ
コン窒化膜16x,ポリシリコン膜10x及びシリコン
酸化膜11xをパターニングして、エミッタ開口部11
aでSiキャップ層9に接触するエミッタ引き出し電極
10と、下敷き酸化膜11と、エミッタ引き出し電極1
0上の注入保護膜16とを形成する。
【0056】次に、図3(b)に示す工程で、フォトレ
ジスト膜17Aを除去した後、ウエハ上に、コレクタウ
ォール層3bを少なくとも覆うフォトレジスト膜17B
を形成し、このフォトレジスト膜17B及び注入保護膜
16をマスクとしてボロン(B)のイオン注入を行な
う。これにより、Siキャップ層9,傾斜SiGeベー
ス層8及びSiGeスペーサ層7のうち,エミッタ引き
出し電極10の外側に位置する領域Bexにはボロンがド
ープされる。そして、この外部ベース注入領域Bexのう
ちSiエピタキシャル層4の表面部には、約3×1017
atoms ・cm-3の濃度のボロンが導入されて、拡散リー
ク防止層が形成される。
【0057】次に、図3(c)に示す工程で、フォトレ
ジスト膜17B及び注入保護膜16を除去した後、ウエ
ハ上に、熱処理時における不純物の拡散防止用のシリコ
ン酸化膜からなる被覆用酸化膜18を堆積する。
【0058】次に、図3(d)に示す工程で、900
℃,15秒間の条件で、急速加熱処理(RTA)を行な
って、エミッタ引き出し電極10中のリンをSiキャッ
プ層9内に拡散させて、Siキャップ層9のうちエミッ
タ開口部11aの下方に位置する領域にエミッタ拡散層
9aを形成する。
【0059】次に、図4(a)に示す工程で、被覆用酸
化膜18及びシリコン酸化膜11xを異方性エッチング
によりエッチングして、エミッタ引き出し電極10の側
面と、Siキャップ層9,傾斜SiGeベース層8及び
SiGeスペーサ層7からなる積層膜の側面とに、それ
ぞれシリコン酸化膜からなるサイドウォール20,22
を形成する。
【0060】次に、図4(b)に示す工程で、ウエハ上
に露出しているエミッタ引き出し電極10と、Siキャ
ップ層9のうちの外部ベース層の一部となる領域9b
と、コレクタウォール層3bとの上に金属膜(例えばチ
タン膜)を堆積した後、熱処理により金属とシリコンと
を反応させて、エミッタ引き出し電極10,Siキャッ
プ層9のうちの外部ベース層の一部となる領域9b,及
びコレクタウォール層3bの上に、シリサイド層(例え
ばチタンシリサイド層)21を形成する。
【0061】次に、図4(c)に示す工程で、ウエハ上
に、BSG膜からなる層間絶縁膜13を堆積する。
【0062】次に、図4(d)に示す工程で、層間絶縁
膜13に、エミッタ引き出し電極10,Siキャップ層
9のうちの外部ベース層の一部となる領域9b,コレク
タウォール層3bにそれぞれ到達する接続孔を形成した
後、各接続孔にタングステンを埋め込んで、エミッタ引
き出し電極10,Siキャップ層9のうちの外部ベース
層の一部となる領域9b,コレクタウォール層3bの表
面部に形成されたシリサイド層21に接触するタングス
テンプラグ12を形成する。その後、層間絶縁膜13の
上に、各タングステンプラグ12に接続されるアルミニ
ウムからなる金属配線14を形成する。これにより、図
1(a),(b)に示すHBTの構造が実現する。
【0063】本実施形態の製造工程によれば、図2
(b)に示す工程で、比較的高濃度のP型不純物を含む
Siキャップ層9を形成し、図3(d)に示す工程で、
このSiキャップ層9のうちエミッタ開口部11aの下
方に位置する領域に高濃度のN型不純物であるリンを拡
散させて、エミッタ拡散層9aを形成している。つま
り、Siキャップ層9のうち中央部はエミッタ拡散層9
aとなり、それ以外の領域9bは外部ベース層の一部と
なる。
【0064】したがって、従来のHBTのごとくアンド
ープのSiキャップ層が設けられているのに比べて、外
部ベース層のうち下敷き酸化膜11の下方に位置する部
分であるリンク領域Blinkの抵抗値を低減することがで
きる。すなわち、本実施形態のHBTの製造方法によ
り、上述のごとく、最大発振周波数fmax の高い,低雑
音化されたHBTを容易に形成することができるのであ
る。
【0065】なお、本実施形態のHBTの製造工程にお
いて、図4(a)に示すボロンのイオン注入工程は省略
してもよい。Siキャップ層9に高濃度のボロンがドー
プされているので、外部ベース注入領域Bexが存在して
いなくても、外部ベース層全体の抵抗値を十分小さく維
持することができるからである。
【0066】また、図2(b)に示すSiキャップ層9
のエピタキシャル成長の際、in-situ ドープによってS
iキャップ層9全体にボロンをドープする必要はなく、
Siキャップ層9の少なくとも下部にボロンをドープし
ておけばよい。その場合にも、その後の熱処理によって
ボロンがSiキャップ層9内を上方に拡散するので、外
部ベース層全体の抵抗値を小さく維持することは可能で
ある。
【0067】(第2の実施の形態)図5(a),(b)
は、本実施形態に係るSiエミッタ層とSiGeベース
層とを有するヘテロバイポーラトランジスタ(HBT)
であってダブルポリシリコン型HBTの構造を示す断面
図、及びエミッタ−ベース接合部付近の構造を拡大して
示す部分断面図である。
【0068】図5(a)に示すように、Si基板1のコ
レクタ埋め込み層5の上にはSiエピタキシャル層4が
設けられており、このSiエピタキシャル層4には、活
性領域を区画するためのシャロートレンチ2aが設けら
れている。また、シャロートレンチ2aよりもさらに下
方に延びてSi基板1の奥方に達するディープトレンチ
2bが設けられている。このディープトレンチ2bによ
りHBT形成領域Rbtが取り囲まれ、シャロートレンチ
2aにより、HBT形成領域Rbtが第1の活性領域Re1
と第2の活性領域Re2とに区画されている。そして、S
iエピタキシャル層4内のコレクタ埋め込み層5の上方
に位置する領域において、第1の活性領域Re1にはSi
コレクタ層3aが、第2の活性領域Re2にはコレクタウ
ォール層3bがそれぞれ設けられている。さらに、Si
エピタキシャル層4のうち第1の活性領域Re1の上に
は、エピタキシャル成長によって形成されたGe含有率
が約15%で厚み20nmのSiGeスペーサ層7が設
けられている。このSiGeスペーサ層7は、ボロンの
拡散によるパラスティックバリア(寄生バリア)の形成
を抑制するためのものであって、不純物がドープされて
いないアンドープ層である。また、SiGeスペーサ層
7の上には、Ge含有率が15%から上方に向かって減
少し上端で0%となっている傾斜SiGeベース層8が
設けられている。この傾斜SiGeベース層8の厚みは
約40nmで、傾斜SiGeベース層8内には、in-sit
u ドーピングにより、濃度が2×1018atoms ・cm-3
のボロンが導入されている。さらに、傾斜SiGeベー
ス層8の上には、エピタキシャル成長により形成された
Siキャップ層9が設けられている。Siキャップ層9
の厚みは約30nmで、Siキャップ層9内には、傾斜
SiGeベース層8内と同様に、濃度が約2×1018at
oms ・cm-3のボロン(B)がドープされている。ま
た、Siキャップ層9の上には、厚みが約30nmのシ
リコン酸化膜からなる下敷き酸化膜11が設けられてお
り、下敷き酸化膜11には、Siキャップ層9の一部を
露出させるエミッタ開口部11aが形成されている。そ
して、下敷き酸化膜11のエミッタ開口部11aを埋め
るポリシリコンからなるエミッタ引き出し電極10が設
けられている。エミッタ引き出し電極10には、濃度約
5×10 20atoms ・cm-3のN型不純物であるリン
(P)がドープされている。一方、上記Siキャップ層
9のうちエミッタ開口部11aの下方に位置する領域に
は、エミッタ引き出し電極10からの拡散により、高濃
度のリンがドープされたエミッタ拡散層9aが形成され
ている。つまり、Siキャップ層9にはほぼ均一にボロ
ン(濃度約2×1018atoms ・cm-3)がドープされて
いるが、Siキャップ層9中のエミッタ拡散層9aにお
いては、エミッタ引き出し電極10から拡散したリンの
濃度がドープされているボロンの濃度よりも大幅に高い
ので、エミッタ拡散層9aはN型に反転している。
【0069】また、下敷き酸化膜11の上には、P型不
純物がドープされたポリシリコン膜からなるベース引き
出し電極31と、シリコン酸化膜からなる電極間絶縁膜
32とが設けられている。ベース引き出し電極31及び
電極間絶縁膜32のうち,下敷き酸化膜11のエミッタ
開口部11aの上方に位置する部分は開口されていて、
ベース引き出し電極21及び電極間絶縁膜32の側面に
は、酸化膜サイドウォール33が設けられ、さらに、酸
化膜サイドウォール33の上にポリシリコンサイドウォ
ール34が設けられている。そして、上述のエミッタ引
き出し電極10は、エミッタ開口部11aを埋め、ポリ
シリコンサイドウォール34及び酸化膜サイドウォール
33を挟んでベース引き出し電極31と対向している。
つまり、酸化膜サイドウォール33によって、エミッタ
引き出し電極10とベース引き出し電極31とが電気的
に絶縁されるとともに、ベース引き出し電極31からエ
ミッタ引き出し電極10への不純物の拡散が阻止されて
いる。また、電極間絶縁膜32によって、ベース引き出
し電極31の上面とエミッタ引き出し電極10とが互い
に絶縁されている。
【0070】そして、傾斜SiGeベース層8のうちエ
ミッタ拡散層9aの直下方に位置する領域が真性ベース
層Bint である。また、Siエピタキシャル層4の表面
部,SiGeスペーサ層7,傾斜SiGeベース層8及
びSiキャップ層9のうち,下敷き酸化膜11の外方に
位置する領域には、イオン注入によりP型不純物である
ボロン(B)がドープされた外部ベース注入領域Bexが
形成されている。この外部ベース注入領域Bexが外部ベ
ース層の一部になっている。
【0071】さらに、Siキャップ層9のうちエミッタ
拡散層9aの側方かつ下敷き酸化膜11直下の領域に
は、傾斜SiGeベース層8と同じ濃度のボロンがドー
プされている。そして、真性ベース層Bint と外部ベー
ス注入領域Bexとに挟まれる領域において、Siキャッ
プ層9と傾斜SiGeベース層8とに亘ってリンク領域
Blinkが形成されている。その結果、外部ベース層のう
ちの下敷き酸化膜11の下方に位置しているリンク領域
Blinkは、傾斜SiGeベース層8だけでなくSiキャ
ップ層9をも含むように厚み方向に拡大している。この
ように、外部ベース層中のリンク領域Bexの厚みが拡大
している点が本実施形態のHBTの特徴である。
【0072】なお、外部ベース注入領域BexのうちSi
エピタキシャル層4の表面部は、濃度が約3×1017at
oms ・cm-3程度のボロンがドープされて、接合リーク
防止層となっている。
【0073】また、エミッタ引き出し電極10及び電極
間絶縁膜32の外側面と、ベース引き出し電極31の外
側面とには、シリコン酸化膜からなるサイドウォール2
0が設けられている。
【0074】さらに、ウエハ上には、BSG(Boron Si
licate Glass)膜からなる層間絶縁膜13が設けられて
いる。層間絶縁膜13には、エミッタ引き出し電極1
0,ベース引き出し電極31,コレクタウォール層3b
にそれぞれ到達する接続孔が設けられており、各接続孔
には、エミッタ引き出し電極10,ベース引き出し電極
31,コレクタウォール層3bの表面部に形成されたシ
リサイド層21に接触するタングステンプラグ12が埋
め込まれている。また、層間絶縁膜13の上には、各タ
ングステンプラグ12に接続される金属配線14が設け
られている。
【0075】本実施形態に係るSiGe−HBTによる
と、上記第1の実施形態のHBTと同様に、Siキャッ
プ層9の外部ベース層の一部となる領域9bのうち下敷
き酸化膜11の下方に位置する領域には、比較的高濃度
のボロン(濃度約2×1018atoms ・cm-3)がドープ
されているので、リンク領域Blinkは、傾斜SiGeベ
ース層8だけでなくSiキャップ層9をも含むように厚
み方向に拡大している。そして、式(2)に示すベース
抵抗RB のうちリンク領域Blinkの成分Rlinkが、例え
ば4/7程度に低減する。その結果、ベース抵抗RB
小さくなるので、式(1)に示すHBTの最大発振周波
数fmax の向上を図ることができる。
【0076】一方、Siキャップ層9全体にはP型不純
物がドープされているが、エミッタ引き出し電極10か
らのN型不純物の拡散により、エミッタ拡散層9aにお
ける導電型が反転し、エミッタ拡散層9a及び真性ベー
ス層Bint を通過する縦断面における不純物プロファイ
ルは、従来のアンドープのSiキャップ層を備えたHB
Tにおける不純物プロファイルとほとんど変わりがな
い。したがって、電流利得遮断周波数fT の劣化はほと
んど起こらない。また、Siキャップ層9内において、
エミッタ拡散層9aとそれ以外の領域(外部ベース層の
一部となる領域9b)との間にPN接合部が形成される
ために、エミッタ接合容量が若干増加する分だけエミッ
タ接合容量の充放電時間が増加するが、電流利得遮断周
波数fT の値はほとんど影響を受けない。また、エミッ
タ・ベース接合の耐圧も、Siキャップ層9の不純物濃
度を傾斜SiGeベース層8と同程度とすることによっ
て低下することはない。
【0077】このように、本実施形態のHBTによれ
ば、ダブルポリシリコン構造を有するHBTにおいて
も、上記第1の実施形態と同様に、高周波特性の劣化を
抑制しつつ、接合耐圧を同程度に保ったまま、ベース抵
抗を低減することができる。よって、最大発振周波数f
max の増大と、低雑音化とを実現することができる。
【0078】次に、本実施形態のSiGe−HBTの製
造工程について説明する。図6(a)〜図8(d)は、
本実施形態のSiGe−HBTの製造工程を示す断面図
である。そのうち、図6(a)〜(e)は、工程のはじ
めからコレクタ引き出し電極にエミッタ開口部を形成す
るまでの工程を示す断面図、図7(a)〜(e)は、エ
ミッタ開口部の形成から被覆酸化膜を堆積するまでの工
程を示す断面図、図8(a)〜(d)は、エミッタ拡散
層の形成から配線の形成までの工程を示す断面図であ
る。
【0079】まず、図6(a)に示す工程で、Si基板
1に、N型不純物(例えばリン)の注入によりコレクタ
埋め込み層5を形成した後、エピタキシャル成長によ
り、Si基板1の上にSiエピタキシャル層4を形成す
る。このとき、コレクタ埋め込み層5内のリンなどの不
純物がSiエピタキシャル層4に拡散する。その後、シ
ャロートレンチ2a,ディープトレンチ2bを形成し、
HBT形成領域Rbtを、エミッタ・ベース接合などを形
成するための第1の活性領域Re1と、コレクタ電極の引
き出しを行なうための第2の活性領域Re2とに区画す
る。つまり、Siエピタキシャル層4のうち第1の活性
領域Re1にはSiコレクタ層3aが形成され、第2の活
性領域Re2にはコレクタウォール層3bが形成される。
【0080】次に、図6(b)に示す工程で、UHV−
CVDを用いたエピタキシャル成長法により、ウエハ上
に、Geの含有率が15%のアンドープSiGe層と、
P型不純物であるボロンを含みGe含有率が15%から
0に漸次減少するドープト傾斜SiGe層と、P型不純
物であるボロンを含むドープトSi層とを、ガス種を変
えながらほぼ連続して堆積する。そして、ドープトSi
層とドープト傾斜SiGe層とアンドープSiGe層と
をパターニングして、Siエピタキシャル層4のうち第
1の活性領域Re1の上に、SiGeスペーサ層7と、傾
斜SiGeドープ層8と、Siキャップ層9とを形成す
る。このとき、傾斜SiGeベース層8の厚みは約40
nmで、その不純物濃度は2×1018atoms ・cm-3
ある。Siキャップ層9の厚みは約30nmで、その不
純物濃度は約2×1018atoms ・cm-3である。
【0081】次に、図6(c)に示す工程で、ウエハ上
に、エッチストッパとなる厚みが約30nmのシリコン
酸化膜11xを堆積する。
【0082】次に、図6(d)に示す工程で、シリコン
酸化膜11xの上に設けたフォトレジスト膜17Cをマ
スクとして用いて、シリコン酸化膜11xをドライエッ
チングによりパターニングして、ベース接続用開口部4
0を形成する。このとき、Siキャップ層9,傾斜Si
Geベース層8及びSiGeスペーサ層7の中央部はシ
リコン酸化膜11xによって覆われており、ベース接続
用開口部40にはSiキャップ層9,傾斜SiGeベー
ス層8及びSiGeスペーサ層7の周辺部が露出してい
る。続いて、フォトレジスト膜17Cをそのまま注入マ
スクとして用い、P型不純物であるボロン(B)のイオ
ン注入を行い、Siキャップ層9,傾斜SiGeベース
層8,SiGeスペーサ層7及びSiエピタキシャル層
4の表面部に外部ベース注入領域Bexを形成する。この
とき、外部ベース注入領域BexのうちSiエピタキシャ
ル層4の表面部には、約3×1017atoms ・cm-3の濃
度のボロンが導入されて、拡散リーク防止層が形成され
る。
【0083】次に、図6(e)に示す工程で、CVDに
より、ウエハ上に高濃度のボロン(B)が注入された厚
さ約150nmのポリシリコン膜31xと、厚さ約10
0nmのシリコン酸化膜32xとを順次形成する。次
に、ドライエッチングにより、シリコン酸化膜32xと
ポリシリコン膜31xとの中央部に、シリコン酸化膜1
1xに達するエミッタ開口部31aを形成する。このエ
ミッタ開口部31aはシリコン酸化膜11xの中央部よ
りも小さく、エミッタ開口部31aがベース接続用開口
部40に跨ることはない。
【0084】次に、図7(a)に示す工程で、CVDに
より、ウエハの全面上に厚さ約30nmのシリコン酸化
膜と厚さ約150nmのサイドウォール用ポリシリコン
膜とを堆積する。そして、異方性ドライエッチングによ
り、シリコン酸化膜及びサイドウォール用ポリシリコン
膜をエッチバックして、ポリシリコン膜31x及びシリ
コン酸化膜32xのエミッタ開口部31aにおける側面
上に、酸化膜サイドウォール33とポリシリコンサイド
ウォール34とを形成する。
【0085】次に、図7(b)に示す工程で、フッ酸等
によるウエットエッチングを行い、シリコン酸化膜11
x及び酸化膜サイドウォール33のうち露出している部
分を除去する。このとき、エミッタ開口部31aにおい
て、Siキャップ層9が露出する。また、ウエットエッ
チングは等方性であることから、シリコン酸化膜11x
及び酸化膜サイドウォール33が横方向にもエッチング
され、拡大したシリコン酸化膜11xの内側面が、最終
的なエミッタ開口部11aを形成する。
【0086】次に、図7(c)に示す工程で、高濃度の
リン(P)を含む厚さが約250nmのポリシリコン膜
を堆積した後、フォトレジスト膜17Dをマスクとする
ドライエッチングによってポリシリコン膜をパターニン
グすることにより、エミッタ引き出し電極10を形成す
る。
【0087】次に、図7(d)に示す工程で、フォトレ
ジスト膜17Dを除去した後、新たなフォトレジスト膜
17Eをマスクとするドライエッチングにより、シリコ
ン酸化膜32x,ポリシリコン膜31x及びシリコン酸
化膜11xをパターニングして、ベース引き出し電極3
1を形成するとともに、シリコン酸化膜11xのうちベ
ース引き出し電極31の下方に存在する下敷き酸化膜1
1となる部分以外の部分を除去する。
【0088】次に、図7(e)に示す工程で、フォトレ
ジスト膜17Eを除去した後、ウエハ上に被覆用酸化膜
18を形成する。
【0089】次に、図8(a)に示す工程で、900
℃,15秒間の条件で、急速加熱処理(RTA)を行な
って、エミッタ引き出し電極10中のリンをSiキャッ
プ層9内に拡散させて、Siキャップ層9のうちエミッ
タ開口部11aの下方に位置する領域にエミッタ拡散層
9aを形成する。
【0090】次に、図8(b)に示す工程で、被覆用酸
化膜18及びシリコン酸化膜32xを異方性エッチング
によりエッチングして、エミッタ引き出し電極10とベ
ース引き出し電極31との間に電極間絶縁膜32を形成
するとともに、エミッタ引き出し電極10及び電極間絶
縁膜32の側面と、ベース引き出し電極31の側面と
に、シリコン酸化膜からなるサイドウォール20を形成
する。
【0091】次に、図8(c)に示す工程で、ウエハ上
に露出しているエミッタ引き出し電極10と、ベース引
き出し電極31と、コレクタウォール層3bとの上に厚
み約40nmのチタン膜を堆積した後、熱処理によりチ
タンとシリコンとを反応させて、エミッタ引き出し電極
10,ベース引き出し電極31,及びコレクタウォール
層3bの上に、シリサイド層(チタンシリサイド層)2
1を形成する。
【0092】次に、図8(d)に示す工程で、ウエハ上
に、BSG膜からなる層間絶縁膜13を堆積する。さら
に、層間絶縁膜13に、エミッタ引き出し電極10,ベ
ース引き出し電極31,コレクタウォール層3bにそれ
ぞれ到達する接続孔を形成した後、各接続孔にタングス
テンを埋め込んで、エミッタ引き出し電極10,ベース
引き出し電極31,コレクタウォール層3bの表面部に
形成されたシリサイド層21に接触するタングステンプ
ラグ12を形成する。その後、層間絶縁膜13の上に、
各タングステンプラグ12に接続されるアルミニウムか
らなる金属配線14を形成する。これにより、図5
(a),(b)に示すHBTの構造が実現する。
【0093】本実施形態の製造工程によれば、図6
(b)に示す工程で、比較的高濃度のP型不純物を含む
Siキャップ層9を形成し、図8(a)に示す工程で、
このSiキャップ層9のうちエミッタ開口部11aの下
方に位置する領域に高濃度のN型不純物であるリンを拡
散させて、エミッタ拡散層9aを形成している。つま
り、Siキャップ層9のうち中央部はエミッタ拡散層9
aとなりそれ以外の領域9bは外部ベース層の一部とな
る。
【0094】したがって、従来のHBTのごとくアンド
ープのSiキャップ層が設けられているのに比べて、外
部ベース層のうち下敷き酸化膜11の下方に位置する領
域(リンク領域)の抵抗値を低減することができる。す
なわち、本実施形態のHBTの製造方法により、上述の
ごとく、最大発振周波数fmax が高い,低雑音化された
HBTを容易に形成することができるのである。
【0095】なお、本実施形態のHBTの製造工程にお
いて、図6(c)に示すボロンのイオン注入工程は省略
してもよい。Siキャップ層9に高濃度のボロンがドー
プされているので、外部ベース注入領域Bexが存在して
いなくても、外部ベース層全体の抵抗値を十分小さく維
持することができるからである。
【0096】また、図6(b)に示すSiキャップ層9
のエピタキシャル成長の際、in-situ ドープによってS
iキャップ層9全体にボロンをドープする必要はなく、
Siキャップ層9の少なくとも下部にボロンをドープし
ておけばよい。その場合にも、その後の熱処理によっ
て、ベース引き出し電極31からnボロンがSiキャッ
プ層9に拡散するので、外部ベース層全体の抵抗値を小
さく維持することは可能である。
【0097】次に、本発明のHBTの効果に関するデー
タについて説明する。図9(a),(b)及び図10
(a),(b)は、本発明の効果を示すためのSiGe
−HBT断面構造におけるホール電流密度分布をシミュ
レーションした結果を示す図である。図9(a),
(b)はいずれもSiキャップ層の厚みが20nmの場
合におけるシミュレーション結果を示し、図9(a)は
Siキャップ層におけるボロン濃度が1×1017atoms
・cm-3の場合、図9(b)はSiキャップ層における
ボロン濃度が2×1018atoms ・cm-3の場合をそれぞ
れ示す。また、図10(a),(b)はいずれもSiキ
ャップ層の厚みが30nmの場合におけるシミュレーシ
ョン結果を示し、図10(a)はSiキャップ層におけ
るボロン濃度が1×1017atoms ・cm-3の場合、図1
0(b)はSiキャップ層におけるボロン濃度が2×1
18atoms ・cm-3の場合をそれぞれ示す。
【0098】図9(a)に示されるように、Siキャッ
プ層におけるボロン濃度が1×10 17atoms ・cm-3
場合には、Siキャップ層にはわずかしかホール電流が
流れずほとんどのホール電流が傾斜SiGeベース層を
通過している。つまり、Siキャップ層のうち下敷き酸
化膜の下方の部分は実質的には外部ベース層として十分
機能していない。したがって、リンク領域Blinkにおけ
る抵抗成分Rlinkが比較的大きいままである。ところ
が、図9(b)に示されるように、Siキャップ層にお
けるボロン濃度が2×1018atoms ・cm-3の場合に
は、Siキャップ層と傾斜SiGeベース層とに均一に
ホール電流が流れており、Siキャップ層のうちエミッ
タ拡散層を除く部分全体が外部ベース層の一部として十
分機能していることがわかる。したがって、外部ベース
層中のリンク領域Blinkにおける抵抗成分Rlinkが十分
小さくなる。また、 図10(a),(b)を互いに比
べても同様のことがわかる。
【0099】次に、図11は、本発明のダブルポリシリ
コン型HBTのSiキャップ層におけるボロンのドープ
濃度と厚みとを変化させたときのコレクタ電流(A)
と、電流利得遮断周波数fT との相関関係を示す図であ
る。同図において、横軸はコレクタ電流(A)を表し、
縦軸は電流利得遮断周波数fT (GHz)を表してい
る。同図に示すように、Siキャップ層の厚みを大きく
し、ボロン濃度を高くしても、電流利得遮断周波数fT
はほとんど低下しないことがわかる。
【0100】図12は、Siキャップ層におけるボロン
のドープ濃度と厚みとを変化させたときのベース電圧
(V)に対するベース電流(A)の依存性をシミュレー
ションした結果を示す図である。同図において、横軸は
ベース電圧(V)を表し、縦軸はベース電流(A)を表
している。ここでは、エミッタ拡散幅を0.2μm、エ
ミッタ拡散長を1μmと仮定してシミュレーションを行
なっている。同図に示されるように、Siキャップ層の
厚みや、Siキャップ層のボロン濃度を高くすると、ベ
ース電流の飽和が抑制され、ベース電流を0.1mA流
すのに必要なベース電圧が約10mV程度小さくなって
いる。これにより、ベース抵抗RB が約100Ωだけ低
減され、式(1)に示す最大遮断周波数fmax が向上す
ることになる。
【0101】このように、本発明により、高周波特性の
劣化が小さく、接合耐圧を同程度に保ったまま、ヘテロ
バイポーラトランジスタの低ベース抵抗が図られ、最大
遮断周波数fmax の増大、低雑音化が実現できる。
【0102】なお、上記各実施形態では、バイポーラト
ランジスタ単体の特性向上について説明してきたが、当
然のことながら、バイポーラトランジスタとCMOSを
集積化したBiCMOSのバイポーラ部分に本発明によ
るトランジスタを用いてもかまわない。
【0103】さらに、本発明の各実施形態では、NPN
型SiGe−HBTを例にとって説明したが、PNP型
SiGe−HBTについても、本発明を適用することに
より、上記各実施形態で説明した効果を発揮することが
できる。
【0104】また、上記各実施形態においては、ベース
層(SiGeスペーサ層及び傾斜SiGeベース層)を
SiGeにより構成したが、ベース層をSiGeC、あ
るいはSiとはバンドギャップの異なる他の半導体材料
により構成してもよい。
【0105】
【発明の効果】本発明のバイポーラトランジスタ又はそ
の製造方法によると、第1導電型不純物を含むコレクタ
層となる第1の半導体層の上に、第2導電型不純物を含
む第2の半導体層と、少なくとも下部に第2導電型不純
物を含む第3の半導体層とを積層し、その後、第3の半
導体層のうち一部に第1導電型不純物を導入してエミッ
タ拡散層を設け、第2の半導体層と第3の半導体層の少
なくとも下部とによって外部ベース層中のリンク領域を
構成するようにしたので、ベース抵抗の低減を図ること
ができ、よって、最大遮断周波数fmax の高い,低雑音
化されたヘテロバイポーラトランジスタの提供を図るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a),(b)は、第1の実施形態に係るシン
グルポリシリコン型のHBTの構造を示す断面図、及び
エミッタ−ベース接合部付近の構造を拡大して示す部分
断面図である。
【図2】(a)〜(d)は、第1の実施形態の製造工程
のうちはじめからエミッタ引き出し電極用ポリシリコン
膜を堆積するまでの工程を示す断面図である。
【図3】(a)〜(d)は、第1の実施形態の製造工程
のうちエミッタ引き出し電極の形成から被覆酸化膜を堆
積するまでの工程を示す断面図である。
【図4】(a)〜(d)は、第1の実施形態の製造工程
のうちエミッタ引き出し電極などの側面へのサイドウォ
ールの形成から配線の形成までの工程を示す断面図であ
る。
【図5】(a),(b)は、第2の実施形態に係るダブ
ルポリシリコン型のHBTの構造を示す断面図、及びエ
ミッタ−ベース接合部付近の構造を拡大して示す部分断
面図である。
【図6】(a)〜(e)は、第2の実施形態の製造工程
のうちはじめからコレクタ引き出し電極にエミッタ開口
部を形成するまでの工程を示す断面図である。
【図7】(a)〜(e)は、第2の実施形態の製造工程
のうちエミッタ開口部の形成から被覆酸化膜を堆積する
までの工程を示す断面図である。
【図8】(a)〜(d)は、第2の実施形態の製造工程
のうちエミッタ拡散層の形成から配線の形成までの工程
を示す断面図である。
【図9】Siキャップ層の厚みが20nmの場合におけ
る本発明の効果を示すためのHBT断面構造におけるホ
ール電流密度分布を示す図である。
【図10】Siキャップ層の厚みが30nmの場合にお
ける本発明の効果を示すためのHBT断面構造における
ホール電流密度分布を示す図である。
【図11】本発明のダブルポリシリコン型HBTのSi
キャップ層におけるボロンのドープ濃度と厚みとを変化
させたときのコレクタ電流(A)と、電流利得遮断周波
数fT との相関関係を示す図である。
【図12】Siキャップ層におけるボロンのドープ濃度
と厚みとを変化させたときのベース電圧(V)に対する
ベース電流(A)の依存性をシミュレーションした結果
を示す図である。
【図13】(a),(b)は、従来のシングルポリシリ
コン型のSiGe−HBTの構造を示す断面図、及びエ
ミッタ−ベース接合部付近の構造を拡大して示す部分断
面図である。
【図14】(a),(b)は、従来のダブルポリシリコ
ン型のSiGe−HBTの構造を示す断面図、及びエミ
ッタ−ベース接合部付近の構造を拡大して示す部分断面
図である。
【符号の説明】
Re1 第1の活性領域 Re2 第2の活性領域 Rbt HBT形成領域 Bint 真性ベース層 Blink リンク領域 Bex 外部ベース注入領域 1 Si基板 2a シャロートレンチ 2b ディープトレンチ 3a Siコレクタ層 3b コレクタウォール層 4 Siエピタキシャル層 5 コレクタ埋め込み層 7 SiGeスペーサ層 8 傾斜SiGeベース層 9 Siキャップ層 9a エミッタ拡散層 10 エミッタ引き出し電極 11 下敷き酸化膜 11a エミッタ開口部 12 タングステンプラグ 13 層間絶縁膜 14 金属配線 17 フォトレジスト膜 20 サイドウォール 21 シリサイド層 31 ベース引き出し電極 32 電極間絶縁膜 33 酸化膜サイドウォール 34 ポリシリコンサイドウォール 40 ベース接合開口部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大西 照人 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5F003 AP04 AP05 BA11 BA27 BB00 BB01 BB02 BB04 BB05 BB06 BB07 BB08 BC08 BE02 BE07 BF06 BH07 BH18 BH94 BH99 BM01 BP21 BP31

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に設けられ、第1導電型不純物を
    含むコレクタ層として機能する第1の半導体層と、 上記第1の半導体層の上に設けられ、第2導電型不純物
    を含む第2の半導体層と、 上記第2の半導体層の上に設けられ、上記第2の半導体
    層とはバンドギャップが異なる材料からなり、少なくと
    も下部に第2導電型不純物を含む第3の半導体層と、 上記第3の半導体層の上に設けられた下敷き絶縁膜と、 上記下敷き絶縁膜に設けられ、上記第3の半導体層に達
    する開口部と、 第1導電型不純物を含む導体材料により構成され、上記
    下敷き絶縁膜の開口部を埋めて上記第3の半導体層に接
    触するエミッタ引き出し電極とを備えたバイポーラトラ
    ンジスタにおいて、 上記第3の半導体層は、上記開口部の下方に位置する第
    1導電型のエミッタ拡散層を有しており、 上記第2の半導体層は、上記第1の半導体層のエミッタ
    拡散層に接する真性ベース層を有していることを特徴と
    するバイポーラトランジスタ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のバイポーラトランジスタ
    において、 上記第3の半導体層の少なくとも下部に含まれる第2導
    電型不純物の濃度は、上記第2の半導体層の第2導電型
    不純物の濃度と実質的に等しいことを特徴とするバイポ
    ーラトランジスタ。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のバイポーラトラン
    ジスタにおいて、 上記エミッタ引き出し電極は、第1導電型不純物がドー
    プされたポリシリコン膜により構成されており、 上記第3の半導体層のエミッタ拡散層は、上記エミッタ
    引き出し電極から拡散した第1導電型不純物によって第
    1導電型に反転しているものであることを特徴とするバ
    イポーラトランジスタ。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のうちいずれか1つに記載
    のバイポーラトランジスタにおいて、 上記エミッタ引き出し電極は、ポリシリコン膜により構
    成されており、 上記第2又は第3の半導体層のうち上記エミッタ引き出
    し電極の外方に位置する領域からベース電極が引き出さ
    れていることを特徴とするシングルポリシリコン型のバ
    イポーラトランジスタ。
  5. 【請求項5】 請求項1〜3のうちいずれか1つに記載
    のバイポーラトランジスタにおいて、 上記エミッタ引き出し電極は、ポリシリコン膜により構
    成されており、 上記第3の半導体層のうち上記下敷き絶縁膜の外方に位
    置する部分に接して設けられ、第2導電型不純物がドー
    プされたポリシリコンにより構成されるベース引き出し
    電極をさらに備えていることを特徴とするバイポーラト
    ランジスタ。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のうちいずれか1つに記載
    のバイポーラトランジスタにおいて、 上記基板はシリコン基板であり、 上記第1の半導体層はSi層であり、 上記第2の半導体層はSiGe層であり、 上記第3の半導体層はSi層であることを特徴とするバ
    イポーラトランジスタ。
  7. 【請求項7】 基板上の第1導電型不純物を含むコレク
    タ層となる第1の半導体層の上に、第2導電型不純物を
    含むベース層となる第2の半導体層を形成する工程
    (a)と、 上記第2の半導体層の上に、上記第2の半導体層とはバ
    ンドギャップが異なる材料からなり、少なくとも下部に
    第2導電型不純物を含む第3の半導体層をエピタキシャ
    ル成長により形成する工程(b)と、 基板上に下敷き絶縁膜を堆積する工程(c)と、 上記下敷き絶縁膜に上記第3の半導体層に達する開口部
    を形成する工程(d)と、 上記第3の半導体層のうち上記開口部の下方に位置する
    領域に第1導電型不純物を導入して、エミッタ拡散層を
    形成する工程(e)とを含むバイポーラトランジスタの
    製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項7記載のバイポーラトランジスタ
    の製造方法において、 上記工程(d)の後で上記工程(e)の前に、基板上に
    導体膜を堆積した後、上記導体膜をパターニングして上
    記下敷き絶縁膜の開口部を埋めて上記下敷き絶縁膜の上
    に延びる第1導電型不純物を含むエミッタ引き出し電極
    を形成する工程をさらに含み、 上記工程(e)は、熱処理により、上記エミッタ引き出
    し電極中の第1導電型不純物を上記第3の半導体層に拡
    散させることにより行なわれることを特徴とするバイポ
    ーラトランジスタの製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項7又は8記載のバイポーラトラン
    ジスタの製造方法において、 上記工程(d)においては、ウェットエッチングにより
    上記開口部を形成することを特徴とするバイポーラトラ
    ンジスタの製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項7記載のバイポーラトランジス
    タの製造方法において、 上記工程(d)の後に、基板上に導体膜及びマスク用絶
    縁膜を堆積した後、該マスク用絶縁膜及び導体膜をパタ
    ーニングしてマスク膜及びエミッタ引き出し電極を形成
    する工程と、 上記マスク膜及びエミッタ引き出し電極をマスクとし
    て、第2導電型不純物のイオン注入を行なうことによ
    り、上記第2,第3の半導体層のうち上記エミッタ引き
    出し電極の外方に位置する領域に外部ベース注入層を形
    成する工程とをさらに含むことを特徴とするバイポーラ
    トランジスタの製造方法。
  11. 【請求項11】 請求項8記載のバイポーラトランジス
    タの製造方法において、 上記工程(c)の後で上記工程(d)の前に、 上記下敷き絶縁膜の上に上記第3の半導体層の一部を覆
    うマスク部材を形成する工程と、 上記マスク部材を用いたエッチングにより、上記第3の
    半導体層の一部のみを覆うように下敷き絶縁膜をパター
    ニングした後、上記マスク部材を用いて第2導電型不純
    物のイオン注入を行なうことにより、上記第2,第3の
    半導体層のうち上記下敷き絶縁膜の外方に位置する領域
    に外部ベース注入層を形成する工程と、 上記外部ベース注入層の形成の後、基板上に上記導体膜
    とは別の導体膜を堆積した後、上記別の導体膜に上記下
    敷き絶縁膜に到達する開口部を形成する工程と、 上記別の導体膜の開口部の側面を覆う絶縁性の側壁保護
    膜を形成する工程とをさらに含み、 上記工程(d)は、上記側壁保護膜を形成する工程の後
    で行なわれるとともに、 上記工程(d)の後に、基板上に導体膜を堆積した後、
    該導体膜をパターニングしてエミッタ引き出し電極を形
    成する工程をさらに含むことを特徴とするバイポーラト
    ランジスタの製造方法。
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