JP2001319534A - 可撓性フィルムの位置合わせ方法およびそれを用いたフラット配線体の製造方法 - Google Patents

可撓性フィルムの位置合わせ方法およびそれを用いたフラット配線体の製造方法

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JP2001319534A JP2000138029A JP2000138029A JP2001319534A JP 2001319534 A JP2001319534 A JP 2001319534A JP 2000138029 A JP2000138029 A JP 2000138029A JP 2000138029 A JP2000138029 A JP 2000138029A JP 2001319534 A JP2001319534 A JP 2001319534A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 可撓性フィルムが位置合わせされ、ずれるこ
となく熱融着されたフラット配線体の製造方法の提供。 【解決手段】 可撓性フィルムとシート材とをXY座標
系で互いに位置合わせする方法であって、(a)所定の
場所に第1マークを有するシート材を、第1マークが予
め決められた位置にくるように配置、または、配置され
たシート材の第1マークのXY座標系における位置を特
定する工程と、(b)所定の場所に第2マークを有する
可撓性フィルムを用意する工程と、(c)可撓性フィル
ムの画像を取得、(d)画像を処理することによって、
第2マークのXY座標系における位置を特定する工程
と、(e)第2マークの第1マークに対する相対位置を
求める工程と、(f)可撓性フィルムの一方の面を複数
の点で吸着し、可撓性フィルムを搬送することによっ
て、可撓性フィルムの第2マークを第1マークのXY座
標系における位置まで移動させる工程とを含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、可撓性フィルムの
位置合わせ方法およびそれを用いたフラット配線体の製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電気機器の相互配線に用いられる配線体
として、フラット配線体(Flexible Flat
Circuit)が知られている(特許282173
3号公報参照)。フラット配線体は、複数の配線を有す
る配線層を一対の可撓性を有する絶縁性フィルムの間に
備える。上記特許公報に記載されているフラット配線体
は、銅箔パターンが一対のラミネートフィルムの間に設
けられており、比較的大きな電流を流すことが可能なも
のである。このフラット配線体は、例えば自動車のドア
パネルの電子制御のための配線に代えて用いられる。
【0003】上記のフラット配線体は、以下の工程aか
ら工程eの各工程を含む方法で作製されていた。工程a
は、キャリアテープと銅箔とを接着する工程である。工
程bは、銅箔のみを截断し、銅箔パターンを形成する工
程である。工程cは、銅箔パターンを第1ラミネートテ
ープに転写する工程である。工程dは、工程cで形成さ
れた第1ラミネートテープと、第1ラミネートテープの
銅箔パターンが設けられた側に、接着層を有する第2ラ
ミネートテープとを重ね合わせて積層体を形成し、この
積層体を2本の加熱ロールで挟むように加熱および押圧
して、第1ラミネートテープおよび銅箔パターンと第2
ラミネートテープとを熱融着する工程である。工程e
は、熱融着された積層体の外形を抜く工程である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
方法は、第1および第2ラミネートテープの間に銅箔パ
ターンが設けられた積層体を加熱ロールを用いて熱融着
するので、ラミネートテープにシワが生じることがあっ
た。特に、開口部を有する第2ラミネートテープを用い
た場合、第2ラミネートテープにかかる張力が開口部の
近傍では均一にはならないので、シワの発生が顕著であ
った。このようなシワの発生が原因となって、第1ラミ
ネートテープおよび銅箔パターンと第2ラミネートテー
プとが互いにずれた位置で接着されることがあった。ま
た、上述の公報は、積層体を形成する工程で、第1ラミ
ネートテープと第2ラミネートテープとを高い精度で位
置合わせする方法を開示していない。
【0005】すなわち、従来は、例えば接点部として機
能する配線層の露出部を有するフラット配線体を製造す
るために、予め決められた位置に開口部を有するラミネ
ートテープ(可撓性フィルム)を高い精度で位置合わせ
すること、および、高い位置精度で重ね合わされた積層
体をずれなく熱融着することが困難であるという問題が
あった。
【0006】本発明は、上記の課題を解決するためにな
されたものであり、可撓性フィルムが予め決められた位
置に位置合わせされる方法、および可撓性フィルムが予
め決められた位置からずれることなく熱融着されたフラ
ット配線体の製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の可撓性フィルム
の位置合わせ方法は、可撓性フィルムとシート材とをX
Y座標系で相対的に移動することによって互いに位置合
わせする方法であって、(a)所定の場所に第1マーク
を有するシート材を、前記第1マークが予め決められた
位置にくるように前記シート材を配置、または、配置さ
れた前記シート材の前記第1マークのXY座標系におけ
る位置を特定する工程と、(b)所定の場所に第2マー
クを有する可撓性フィルムを用意する工程と、(c)用
意された前記可撓性フィルムの画像を取得する工程と、
(d)前記可撓性フィルムの画像を処理することによっ
て、前記第2マークのXY座標系における位置を特定す
る工程と、(e)前記第2マークの前記第1マークに対
するXY座標系における相対位置を求める工程と、
(f)前記可撓性フィルムの一方の面を複数の点で吸着
した状態で、前記可撓性フィルムを搬送することによっ
て、前記可撓性フィルムの前記第2マークを前記第1マ
ークのXY座標系における位置まで移動させる工程とを
含み、そのことによって上記目的が達成される。
【0008】工程(a)は、前記シート材の画像を取得
する工程と、前記シート材の画像を処理することによっ
て、前記第1マークのXY座標系における位置を特定す
る工程とを包含してもよい。
【0009】前記シート材は、長手方向がX方向に配置
され、X方向に所定の間隔で配置された複数の第1マー
クを有するテープ状シート材であって、工程(a)は、
前記所定の間隔に対応する送り量ずつ前記シート材をX
方向に沿って送る工程を含み、前記送り工程ごとに、前
記第1マークのXY座標系における位置を特定し、且
つ、前記特定された位置の所定の位置からのX方向への
ずれ量を求め、前記ずれ量を前回の送り量に加えること
によって送り量を修正する工程をさらに含むことが好ま
しい。
【0010】前記可撓性フィルムはY方向に搬送される
ことが好ましい。
【0011】本発明のフラット配線体の製造方法は、
(a)所定の場所に第1マークを有し、複数の配線を有
する配線層が設けられた第1フィルムを用意し、用意さ
れた前記第1フィルムの画像を取得する工程と、(b)
前記第1フィルムの画像を処理することによって、前記
第1マークのXY座標系における位置を特定する工程
と、(c)所定の場所に第2マークを有し、且つ接着層
を有する第2フィルムを用意し、用意された前記第2フ
ィルムの画像を取得する工程と、(d)前記第2フィル
ムの画像を処理することによって、前記第2マークのX
Y座標系における位置を特定する工程と、(e)前記第
2マークの前記第1マークに対するXY座標系における
相対位置を求める工程と、(f)前記第2フィルムの接
着層を有しない面を複数の点で吸着した状態で、前記第
2フィルムを搬送し、前記第2フィルムの前記第2マー
クを前記第1マークのXY座標系における位置まで移動
させることによって、互いに位置合わせする工程と、
(g)位置合わせされた状態で、前記第1フィルムに設
けられた前記配線層が前記第2フィルムの前記接着層と
対向するように前記第1フィルムと前記第2フィルムと
を重ね合わせ、前記第1フィルムに前記第2フィルムを
仮接着し、前記第1フィルムと前記第2フィルムとの間
に前記配線層を有する積層体を形成する工程と、(h)
前記配線層に対応する領域の前記積層体を加熱し、且
つ、平板を用いて前記領域の前記積層体を押圧し、前記
第1フィルムおよび前記配線層に前記第2フィルムを熱
融着する工程とを包含し、そのことによって上記目的が
達成される。
【0012】工程(a)は、前記配線層を導体箔で形成
し、接着層を有する前記第1フィルムに前記配線層を転
写する工程を包含することが好ましい。
【0013】工程(c)において、複数の開口部を有す
る前記第2フィルムを用意し、工程(g)において、前
記第2フィルムの前記複数の開口部が前記配線層の予め
決められた部分を露出するように、前記第1フィルムと
前記第2フィルムとが重ね合わされた積層体を形成して
もよい。
【0014】工程(a)は、導体箔で形成された前記配
線層を、接着層を有するテープ状の前記第1フィルムに
転写する工程と、前記所定の間隔に対応する送り量ずつ
前記テープ状の前記第1フィルムをX方向に沿って送る
工程を含み、前記送り工程ごとに、前記第1マークのX
Y座標系における位置を特定し、且つ、前記特定された
位置の所定の位置からのX方向へのずれ量を求め、前記
ずれ量を前回の送り量に加えることによって送り量を修
正する工程をさらに含み、前記工程(a)と前記工程
(b)と前記工程(f)と前記工程(g)と前記工程
(h)とは、テープ状の前記第1フィルムが送られるラ
インでそれぞれ実施されてもよい。
【0015】以下、本発明の作用を説明する。
【0016】本発明の可撓性フィルムの位置合わせ方法
は、可撓性フィルムとシート材とをXY座標系で相対的
に移動することによって互いに位置合わせする。XY座
標系は、位置合わせのために可撓性フィルムおよびシー
ト材を相対的に移動する2つの方向を含む面を規定する
2次元の座標系(典型的には水平)である。
【0017】所定の場所に第2マークを有する可撓性フ
ィルムの画像を取得し、この画像を処理することによっ
て、第2マークのXY座標系における位置を特定する。
第2マークの位置を特定することによって、可撓性フィ
ルムの位置を特定する。シート材の位置は、所定の位置
に設けられた第1マークの位置によって特定される。シ
ート材が比較的剛直な材料からなる場合、予め決められ
た位置に高い位置精度で機械的に配置することができ
る。シート材が可撓性を有する材料などからなり、高い
位置精度で機械的に配置することが困難な場合には、上
記と同様に、画像処理によって第1マークの位置を特定
する。画像処理を用いることによって、可撓性フィルム
の位置を正確に特定することができる。
【0018】第1マークおよび第2マークの位置から、
第2マークの第1マークに対するXY座標系における相
対位置が求められ、第2マークと第1マークとを位置合
わせするために、可撓性フィルムを搬送すべき搬送距離
を算出する。算出された搬送距離だけ可撓性フィルムを
XY座標系で搬送することによって、可撓性フィルムの
第2マークを第1マークのXY座標系における位置まで
移動し、位置合わせが完了する。
【0019】搬送工程において、可撓性フィルムは、一
方の面を複数の点で吸着した状態で安定に保持される。
また、吸着を利用することによって、可撓性フィルムの
主面をXY座標系で規定される面に平行に保持すること
ができる。可撓性フィルムの可撓性の程度に応じて、吸
着する点の大きさ、密度、吸着の強さを調整する。ま
た、吸着を利用することによって、可撓性フィルの着脱
を自動化することができる。
【0020】シート材として、長手方向がX方向に配置
され、X方向に所定の間隔で配置された複数の第1マー
クを有するテープ状シート材を用いる場合、所定の間隔
に対応する送り量ずつシート材をX方向に沿って送るご
とに、第1マークのXY座標系における位置を特定し、
且つ、特定された位置の所定の位置からのX方向へのず
れ量を求め、ずれ量を前回の送り量に加えることによっ
て送り量を修正することにより、第1マークの位置の送
り方向へのずれの累積が防止される。
【0021】また、シート材をX方向に送る構成を採用
した場合、可撓性フィルムをY方向に搬送する構成とす
ることにより、位置合わせ装置の構成を簡略化すること
ができる。例えば、シート材のX方向の位置を正確に制
御できる場合、可撓性フィルムをY方向へのみ移動させ
る一軸のロボットを用いることができる。
【0022】本発明のフラット配線体の製造方法は、所
定の場所に第1マークを有し、複数の配線を有する配線
層が設けられた第1フィルムと、所定の場所に第2マー
クを有し、且つ接着層を有する第2フィルムとを、上記
の位置合わせ方法で高い精度でXY座標系で位置合わせ
する。この状態で、第1フィルムおよび第2フィルムを
Z方向(典型的にはXY座標系に垂直な方向、例えば鉛
直方向)に相対的に移動することによって、第1フィル
ムに設けられた配線層が第2フィルムの接着層と対向す
るように第1フィルムと第2フィルムとを重ね合わせ、
且つ、仮接着し、第1フィルムと第2フィルムとの間に
配線層を有する積層体を形成する。XY座標系内の移動
とZ方向への移動を同時に行ってもよい。
【0023】形成された積層体のうち、配線層に対応す
る領域の積層体を加熱される。この領域の接着層は加熱
により溶融状態となる。平板を用いて押圧するので、上
記の領域の積層体は均一な圧力で押圧され、上記の領域
の第2フィルムにはシワが発生しない。この状態で第2
フィルムは、溶融状態となった接着層を介して第1フィ
ルムおよび配線層に熱融着される。従って、第1フィル
ムおよび配線層に第2フィルムが高い精度で位置合わせ
された状態で、ずれることなく熱融着されたフラット配
線体を作製することができる。さらに、積層体の形成を
減圧状態のもとで行うことによって、第1フィルムおよ
び配線層と、第2フィルムとの間に気泡が封入されるこ
とが抑制・防止される。
【0024】上記の配線層が導体箔で形成され、接着層
を有する第1フィルムに配線層が転写される構成とする
ことにより、比較的大きな電流を流す用途に好適に用い
られるフラット配線体を効率よく作製することができ
る。
【0025】第2フィルムは、シワや気泡の発生が抑制
・防止されて、高い精度で位置合わせされた状態で、ず
れることなく第1フィルムおよび配線層に熱融着される
ので、配線層を露出させるための開口部が設けられた第
2フィルムを用いる構成において、開口部が設計通りの
位置に正確に配線層の複数の露出部を形成したフラット
配線体を得ることができる。
【0026】導体箔で形成された配線層を、接着層を有
するテープ状の第1フィルムに転写を行って用意された
第1フィルムの画像を取得し、この画像を処理すること
によって、第1マークのXY座標系における位置を特定
する工程と、第1マークと第2マークとを互いに位置合
わせする工程と、位置合わせされた状態で、第1フィル
ムと第2フィルムとの間に配線層を有する積層体を形成
する工程と、第1フィルムおよび配線層に第2フィルム
を熱融着する工程とが、テープ状の第1フィルムが送ら
れるラインでそれぞれ実施される構成とすることによ
り、フラット配線体の生産効率を高めることができる。
このとき、X方向に所定の間隔で配置された複数の第1
マークを有する第1フィルムを送るごとに、送り方向へ
のずれ量を前回の送り量に加えることによって送り量を
修正することにより、第1マークの位置の送り方向への
ずれの累積が防止される。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
による実施形態を説明する。なお、本発明は以下の実施
形態に限定されない。
【0028】本発明の実施形態によるフィルムの位置合
わせ方法のフローチャートを図1に示す。図2は本実施
形態によるフィルムの位置合わせ方法に含まれる各工程
を模式的に示した図である。
【0029】図1を参照しながら本実施形態によるフィ
ルムの位置合わせ方法を説明する。まず、第1マークを
有するシート材を用意し、その画像を取得する(工程
1)。取得した画像から第1マークを検出し(工程
2)、画像処理によって第1マークの位置を特定する
(工程3)。一方で、第2マークを有するフィルムを用
意し、その画像を取得する(工程4)。取得した画像か
ら第2マークを検出し(工程5)、画像処理によって第
2マークの位置を特定する(工程6)。次に、第1マー
クと第2マークとを合わせるために、第1マークおよび
第2マークのそれぞれの位置からXおよびY方向へのフ
ィルムの搬送距離を算出する(工程7)。フィルムを吸
着保持し(工程8)、算出した搬送距離だけフィルムを
搬送する(工程9)。
【0030】上記の各工程を、図2を参照しながらさら
に説明する。
【0031】本実施形態によるフィルムの位置合わせ方
法を説明するために、図2に示したように、XY座標系
を規定する。このXY座標系は、フィルム202の第2
マーク204をシート材201の第1マーク203に合
わせるためにフィルム202を搬送する2つの方向を含
む面内にX方向およびY方向として規定される。典型的
には、XY座標系は水平面に規定され、シート材201
およびフィルム202の主面はXY座標系で規定される
2次元の面に平行に配置される。また、X方向とY方向
とが互いに直交し、シート材201およびフィルム20
2を相対的に移動する2つの方向をそれぞれX方向およ
びY方向とすることによって、装置の構成を簡単にでき
る。例えば、シート材201をX方向に送る機構と、フ
ィルム202をY方向に搬送する機構を設ける。
【0032】上記工程1では、図2(a)に示したよう
に、所定の場所に第1マーク203が形成されたシート
材201を用意し、第1撮像装置(例えばCCDカメ
ラ)を用いてシート材の画像を取り込む。上記工程2で
は、図2(b)に示したように、上記工程1で取り込ん
だ画像から画像処理装置(例えば画像処理ソフトを備え
たコンピュータ)を用いて第1マーク203を検出す
る。上記工程3では、画像処理装置を用いて上記工程2
で検出された第1マーク203の位置の座標(ここでは
(X1,Y1)とする)を求める。画像処理を用いるこ
とによって、機械的に正確な位置に配置することが困難
なシート材201や可撓性フィルム202の位置を正確
に決めることができる。なお、シート材201が剛直な
材料(セラミック板やプラスチック板など)からなり、
機械的に高い位置精度で所定の位置に配置できる場合
は、上記の位置を特定する工程を省略することができ
る。
【0033】上記工程4、工程5および工程6では、第
2マーク204を有するフィルム202に対して、第2
撮像装置を用いてそれぞれ工程1、工程2および工程3
と同様の操作を行い、フィルム202の画像から検出さ
れた第2マーク204の位置の座標(ここでは(X2,
Y2)とする)を求める(図2(c)および図2(d)
参照)。
【0034】工程7では、第1マーク203の位置の座
標(X1,Y1)と、第2マーク204の位置の座標
(X2,Y2)とから、搬送距離、すなわち(X方向へ
の搬送距離,Y方向への搬送距離)=(X2−X1,Y
2−Y1)が画像処理装置によって算出される。
【0035】工程8では、フィルムの上面を複数の点で
吸着した状態で保持される。
【0036】工程9では、上述のように算出された搬送
距離(X方向への搬送距離,Y方向への搬送距離)=
(X2−X1,Y2−Y1)だけフィルムが搬送され
る。
【0037】上述の工程を実施して、図2(e)に示し
たように、第1マーク203と第2マーク204との重
なり部分205がずれなく形成され、フィルム202を
シート材201に対して位置合わせすることができる。
【0038】本実施形態の方法において、位置合わせさ
れるフィルムおよびシート材に形成されるマークは、予
め決められた位置に形成される。マークの大きさは、要
求される位置精度を考慮して適宜設定すればよい。マー
クの形状は、特に限定されず、第1マークと第2マーク
とが精度よく合わせられる形状であればよい。
【0039】シート材201として、長手方向がX方向
に配置され、X方向に所定の間隔で配置された複数の第
1マーク203を有するテープ状シート材201を用い
る場合、所定の間隔に対応する送り量ずつシート材20
1をX方向に沿って送るごとに、第1マーク203のX
Y座標系における位置を特定し、且つ、特定された第1
マーク203の位置の所定の位置からのX方向へのずれ
量を求め、ずれ量を前回の送り量に加えて送り量を修正
することにより、第1マーク203の位置の送り方向へ
のずれの累積が防止される。従って、シート材201の
位置が第1撮像装置の視野から外れることを防止でき
る。
【0040】上記の所定の位置は、例えば第1マークが
配置されるべき目標の位置または前回の送り工程後の第
1マークの位置である。上記第1マークが配置されるべ
き目標の位置は、以下第1マークの基準位置と称する。
第1マークの基準位置は、画像処理装置に予め登録さ
れ、例えば第1撮像装置の視野は第1マークの基準位置
が中央に位置するように設定される。
【0041】次に、本発明のフィルムの位置合わせ方法
を用いて、自動車のリアコンビネーションランプの配線
に用いられるフラット配線体の製造方法の実施形態を説
明する。自動車のリアコンビネーションランプの配線
は、狭い空間に施されており、且つ、比較的複雑であ
る。このような配線に、可撓性のあるフラット配線体は
好適に用いられる。
【0042】本発明の実施形態によるフラット配線体の
製造方法のフローチャートを図3に示す。本実施形態に
おいて、シート材として銅箔パターンが設けられたラミ
ネートテープが用いられ、可撓性フィルムとして穴開き
ラミネートフィルムが用いられる。図4は本実施形態に
よるフラット配線体100の製造方法に含まれる各工程
を表す模式図である。図5は本実施形態によるフラット
配線体の製造ラインの構成を示す図である。図5に示し
たように、本実施形態によるフラット配線体の製造ライ
ンは、銅箔パターン転写装置と位置合わせ・仮接着装置
と真空融着装置とがラミネートテープが送られるライン
に配置されて、それぞれの工程が実施される。
【0043】本実施形態によるフラット配線体100
は、図3に示したように、銅箔パターンが設けられたラ
ミネートテープを用意する工程、穴開きラミネートフィ
ルムを用意する工程、位置合わせ工程、仮接着工程、真
空融着工程、外形抜き工程のそれぞれの工程を経て形成
される。フラット配線体100は、図4(c)に示した
ように、所定の位置に接続用端子として銅箔露出部16
が形成されている。
【0044】図3に示したように、本実施形態のフラッ
ト配線体100の製造方法では、図4(a)に示したよ
うな銅箔パターン13が設けられたラミネートテープ1
1を用意する。図4(a)は、ラミネートテープ11の
一部を示しており、ラミネートテープ11全体には銅箔
パターン13が複数設けられている。ラミネートテープ
11は、絶縁性のテープ状フィルムであれば材料は特に
限定されず、ラミネートテープ11に銅箔パターン13
を接着するための接着層が設けられていてもよい。接着
層は、例えばホットメルト材料を用いて形成される。本
実施形態では、ラミネートテープ11はテープ状のPE
T(ポリエチレンテレフタレート樹脂)のベースフィル
ムとその上に形成された接着層(不図示、ポリオレフィ
ン系接着剤)を有する。銅箔パターン13が設けられた
ラミネートテープ11は公知の方法で用意される。特
に、銅箔などの導体箔で配線層を形成することによっ
て、ラミネートテープ11に複数の銅箔パターン13を
転写することが自動化できるので好ましい(上記特許2
821733号公報参照)。本実施形態では、配線層の
材料として銅箔を用いているが、配線層の材料は導体で
あれば特に限定されず、電気抵抗、熱伝導率などを考慮
して、用途に応じて選択される。特に、銅箔のような導
体箔で配線層を形成するのは、比較的大きな電流を流す
用途に適している。さらに本実施形態では、上述の銅箔
パターン13が設けられたラミネートテープ11は、後
述する位置合わせのために所定の場所に第1マーク(不
図示)が銅箔パターンに形成されている。
【0045】図3に示したように、穴開きラミネートフ
ィルムを用意する。穴開きラミネートフィルムは、接着
層を有する絶縁性フィルムであれば特に限定されない。
例えば、予め穴が開けられたテープ状フィルム(例えば
ラミネートテープ)を所定の寸法に切断することによっ
て上記の穴開きラミネートフィルムを得ることができ
る。テープ状フィルムの接着層および絶縁性フィルムは
公知の材料で形成されており、銅箔パターンが設けられ
たラミネートテープと同じ材料で形成されていること
が、製造コストを削減できるので好ましい。本実施形態
では、図4(a)に示したように、穴開きラミネートフ
ィルム12は、銅箔パターン13に対応して所定の寸法
に切られている。穴14は、予め決められた位置に銅箔
パターンを露出するように開けられており、穴開きラミ
ネートフィルム12一枚につき、複数個(例えば、6〜
9個分)の銅箔パターン13に合わせて開けられてい
る。本実施形態では、ビクトリア刃を用いて穴14は形
成されている。複数のビクトリア刃を予め決められた位
置に穴14を形成するように設置した基板を用いて、本
実施形態で用いられるラミネートテープに効率よく穴を
打ち抜くことができる。
【0046】穴開きラミネートフィルム12は、図5に
示したように、ラミネートテープ送り出し機とラミネー
トテープ打ち抜き装置と定寸切断装置とがラミネートテ
ープが送られるラインに配置されて、それぞれの工程を
実施することにより用意される。ラミネートテープ送り
出し機は、ラミネートテープを一定寸法ずつ送り出す。
ラミネートテープ打ち抜き装置は、複数のビクトリア刃
を予め決められた位置に穴14を形成するように設置し
た基板を備え、ラミネートテープに穴14と後述する位
置合わせのための所定の場所に第2マーク(不図示)と
を形成する。定寸切断装置は、上記のラミネートテープ
を引き出して固定した後に一定寸法に切断する。このよ
うに、ラミネートテープを所定の寸法に切断することに
よって、穴開きラミネートフィルム12が得られる。
【0047】次に、図3に示したように、上述の銅箔パ
ターンが設けられたラミネートテープと穴開きラミネー
トフィルムとを位置合わせおよび仮接着を行う。図4
(a)に示したように、銅箔パターン13をラミネート
テープ11および穴開きラミネートフィルム12の間に
挟むように銅箔パターン13が設けられたラミネートテ
ープ11と穴開きラミネートフィルム12とを重ね合わ
せる。この際、穴開きラミネートフィルム12を、穴1
4が予め決められた位置に銅箔露出部16を形成するよ
うに位置合わせを行いつつ重ね合わせ、この重ね合わせ
時に加熱および押圧することにより仮接着する。
【0048】位置合わせ工程および仮接着工程は、図6
に示した工程を含み、図7A、図7Bおよび図7Cに示
した位置合わせ・仮接着装置400によって行われる。
以下、図7A、図7Bおよび図7Cを参照しながら、位
置合わせ工程に含まれる図6に示した各工程を説明す
る。ここでは、図7Bに示したように、ラミネートテー
プ11が送られる方向をX方向、穴開きラミネートフィ
ルム12を搬送する方向をY方向としてXY座標系を規
定する。
【0049】まず、第1マークを有する銅箔パターン1
3が設けられたラミネートテープ11を台座470に用
意し、そのラミネートテープの画像を第1カメラ401
によって取得する。取得した画像から第1マークを検出
し、画像処理装置(不図示)によって第1マークの位置
を特定する。
【0050】位置合わせ・仮接着装置400はラミネー
トテープ11が送られるラインに配置されており、位置
合わせ・仮接着工程は、ラインで実施される。このと
き、ラインに送られるラミネートテープ11の可撓性に
よって、送り方向(X方向)にずれが生じることがあ
る。このずれを補正するために、画像処理装置によって
第1マークの位置を特定した後、第1マークの位置のX
座標と画像処理装置に予め登録された第1マークの基準
位置のX座標とから、X方向へのずれ量(S1)を算出
する。このずれ量(S1)を前回の送り量(L1)に加算
して、次回のラミネートテープ11を送り量(L1
1)で送る。上記の第1マークの基準位置は、例えば
第1撮像装置の視野の中央に設定される。このことによ
り、送り方向へのずれが累積して第1カメラの視野から
第1マークが外れることが防止される。
【0051】なお、第1マークの基準位置のX座標の代
わりに、前回の送り工程後の第1マークの位置のX座標
を用いてずれ量(S2)を算出してもよい。
【0052】一方で、穴開きラミネートフィルム12
は、図5に示したように、ラミネートテープ送り出し機
とラミネートテープ打ち抜き装置と定寸切断装置とがラ
ミネートテープが送られるラインに配置されて、それぞ
れの工程を一定寸法(送り量:L2)ずつ送り方向(X
方向)に送って実施することにより用意される。第2マ
ークを有する穴開きラミネートフィルム12は予め決め
られた位置に用意され、その画像が第2カメラ402に
よって取得される。取得した画像から第2マークを検出
し、画像処理によって第2マークの位置を特定する。但
し、ラインに送られる上記ラミネートテープは可撓性を
有するので、定寸切断装置において、ラミネートテープ
を引き出して固定する際にずれが生じることがある。従
って、穴開きラミネートフィルム12は、所定の位置か
らずれて配置されることがある。
【0053】上記の所定の位置は、例えば第2マークが
配置されるべき目標の位置(基準位置)である。第2マ
ークの基準位置は、画像処理装置に予め登録され、例え
ば第2カメラの視野は第2マークの基準位置が中央に位
置するように設定される。
【0054】上記のずれを補正するために、画像処理装
置によって第2マークの位置を特定した後、第2マーク
の位置のX座標と第2マークの基準位置のX座標とか
ら、X方向へのずれ量(S2)を算出し、前回の送り量
(L2)に加算して、次回のラミネートテープを送り量
(L2+S2)で送り、次回の穴開きラミネートフィルム
12を用意する。このことにより、送り方向へのずれが
累積して第2カメラの視野から第2マークが外れること
が防止される。
【0055】なお、第2マークの基準位置のX座標の代
わりに、前回の送り工程後の第2マークの位置のX座標
を用いてずれ量(S2)を算出してもよい。
【0056】次に、第1マークおよび第2マークのそれ
ぞれの位置からXおよびY方向への穴開きラミネートフ
ィルム12の搬送距離を算出する。図7Cに示したよう
に、2軸搬送ロボット440に設けられている吸着部4
20に吸引よって穴開きラミネートフィルム12を吸着
保持し、算出した搬送距離だけ穴開きラミネートフィル
ム12を2軸搬送ロボット440を用いて搬送し、穴1
4が予め決められた位置に銅箔露出部16を形成するよ
うに位置合わせする。ラミネートテープ11の第1マー
クが予め決められた位置からX方向にずれなく配置さ
れ、且つ、穴開きラミネートフィルム12の第2マーク
がX方向にずれなく配置される構成である場合、二軸搬
送ロボット440をY方向にのみ搬送可能な一軸搬送ロ
ボットに代えて用いても、正確に位置合わせすることが
できる。あるいは、穴開きラミネートフィルム12のX
方向へのずれ量を算出して、ラミネートテープ11の送
り量を調節して、X座標を等しくすることが可能な構成
である場合も同様である。
【0057】上述のように位置合わせされた状態で、次
に、図7Aに示したように、シリンダー450によって
台座470が垂直に上昇し、且つ、シリンダー460に
よって吸着部420が垂直に下降する。ラミネートテー
プ11と穴開きラミネートフィルム12とは重ね合わさ
れ、穴開きラミネートフィルム12の例えば四隅が仮接
着ヒーター430によって加熱される。ラミネートテー
プ11と穴開きラミネートフィルム12とは四隅で互い
に仮接着されて、積層体15が形成される。このことに
よって、ラミネートテープ11および穴開きラミネート
フィルム12の間に銅箔パターン13を有する積層体1
5が形成される(図4(b)参照)。積層体15の仮接
着される部分は任意に選択され、少なくとも予め決めら
れた位置からずれないようにラミネートテープ11およ
び穴開きラミネートフィルム12にたるみやつっぱりが
無いように接着されていればよい。
【0058】続いて、上述の積層体15は減圧条件下で
加熱および押圧される(真空融着)。加熱および押圧さ
れる積層体15の領域は、図4(b)に点線で示した銅
箔パターン13に対応する領域17である。領域17
は、ラミネートテープ11と穴開きラミネートフィルム
12との間に銅箔パターン13が存在する領域と銅箔パ
ターン13のエッジから数mm程度の幅の領域とを含
み、加熱平板を用いて加熱および押圧され、ラミネート
テープ11および銅箔パターン13に穴開きラミネート
フィルム12が熱融着される。このように、平板を用い
て押圧することにより加熱ロールを用いたときに見られ
た、穴からの穴開きラミネートフィルム12の接着層の
接着剤のはみ出しも抑制・防止される。必要に応じて、
フラット配線体を固定するための固定用耳18等を形成
するために、積層体の配線層を含まない所望の部分のラ
ミネートテープ11と穴開きラミネートフィルム12と
を互いに熱融着しておいてもよい。
【0059】真空融着工程は、例えば、図8に示した真
空融着装置500によって行われる。上記の積層体15
が減圧条件下で加熱および押圧される。加熱および押圧
される積層体15の領域が真空融着装置500内に入っ
てくると、シリンダー510によって下盤520が垂直
に持ち上げられる。このとき、下盤の開口縁520aと
上盤540に設けられた弾性シート550とによって積
層体15が挟まれて固定され、チャンバ570内は密閉
される。次に、真空ポンプ580が作動し、管581を
通じてチャンバ570内を減圧状態にする。チャンバ5
70内が十分に減圧された後、シリンダー560によっ
て熱板530および加熱押圧平板530aが垂直に持ち
上げられる。加熱押圧平板530aは、図2に点線で示
した銅箔パターン13に対応する積層体15の領域17
を押圧する。以上のようにしてラミネートテープ11お
よび銅箔パターン13に穴開きラミネートフィルム12
を熱融着させる。熱融着された積層体15は定寸送り装
置を経て、巻き取り機で巻き取られる。
【0060】上記の熱融着された積層体15は、図4
(c)に示したように、所定の形状になるように外形を
例えば外形抜き截断機などによって公知の方法で除去さ
れ、所定の位置に接続用端子として銅箔露出部16が形
成されたフラット配線体100が得られる。
【0061】上述の製造ラインの各工程は、ラミネート
テープ11が一定寸法ずつ送られて実施され、後の工程
で外形抜きが施されて、フラット配線体100が製造さ
れる。図5に示した、ラミネートテープ送り出し機は、
それぞれのラミネートテープを一定寸法ずつ送り出す。
銅箔パターン転写装置は、銅箔パターン13をラミネー
トテープ11に転写し、位置合わせのためのマークを形
成する。ラミネートテープ打ち抜き装置はラミネートテ
ープに穴14を開け、且つ、位置合わせのためのマーク
を形成する。定寸切断装置は穴が開けられたラミネート
テープを一定寸法に切断し、穴開きラミネートフィルム
12を作製する。ラミネートテープ送り出し機、銅箔パ
ターン転写装置は、公知のものが用いられる。また、ラ
ミネートテープ打ち抜き装置はラミネートテープに穴を
開けることが可能な装置であり、定寸切断装置は一定寸
法にラミネートテープを切断することが可能な装置であ
れば、特に限定されない。さらに、上述の製造ライン
に、ラミネートテープの蛇行を防止する装置、熱融着さ
れた積層体15の両端を切り揃えるための装置などを必
要に応じて用いてもよい。
【0062】上述のように、銅箔パターン転写工程と位
置合わせ工程と仮接着工程と真空融着工程とが、ラミネ
ートテープ11が送られるラインでそれぞれ実施するこ
とにより、自動化した各工程を同時に稼働して一貫生産
することができ、フラット配線体の生産効率を高めるこ
とができる。
【0063】従来、銅箔露出部を形成する必要がある場
合、銅箔露出部を形成しようとする銅箔パターンの部分
に予めマスクテープを貼り付けておき、加熱ロールを用
いて熱融着した後、マスクテープを剥離することにより
銅箔露出部を形成していた。しかし、接続用端子に用い
られる銅箔露出部が小さく、銅箔露出部の形成に高い位
置精度が要求される用途では、マスクテープを小さく
し、且つ、熱融着した後にマスクテープを慎重に剥離し
なければならず、生産効率が低かった。
【0064】本実施形態のフラット配線体の製造方法に
よれば、シワや気泡の発生が抑制・防止されて、予め決
められた位置からずれることなくラミネートフィルムと
銅箔が熱融着される。従って、接続用端子として銅箔露
出部を高い精度で形成する必要がある構成において、複
数の穴が設けられたラミネートフィルムを用いて、ラミ
ネートフィルムの複数の穴が銅箔パターンの予め決めら
れた部分を露出するように、銅箔パターンが設けられた
ラミネートテープと上記ラミネートフィルムとを重ね合
わせることにより、穴が設計通りの位置に正確に銅箔を
露出したフラット配線体を得ることができる。また、マ
スクテープを剥離する作業も不要であるので生産効率が
高い。
【0065】
【発明の効果】本発明の可撓性フィルムの位置合わせ方
法によれば、可撓性フィルムをシート材の予め決められ
た位置に正確に位置合わせすることができる。特に、開
口部を有する可撓性フィルムを用いる場合においても、
開口部がシート材の予め決められた位置にくるように正
確に位置合わせすることができる。さらに、シート材が
可撓性を有する材料から形成されている場合にも、高い
位置精度で位置合わせを行うことができる。
【0066】本発明のフラット配線体の製造方法によれ
ば、配線層に対応する領域において、第1フィルムと配
線層とに熱融着された第2フィルムは、シワの発生が抑
制・防止される。従って、第1フィルムおよび配線層に
第2フィルムがずれることなく熱融着されたフラット配
線体を製造することができる。
【0067】本発明のフラット配線体の製造方法によれ
ば、例えば、銅箔パターンがラミネートテープの間にシ
ワや気泡の発生が抑制・防止され、高い位置精度で熱融
着されたフラット配線体を効率よく製造できる。本発明
のフラット配線体の製造方法は、複数の接点部を高い位
置精度で形成することが要求されるフラット配線体の製
造に好適に用いられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態によるフィルムの位置合わせ
方法のフローチャートである。
【図2】本実施形態によるフィルムの位置合わせ方法の
模式図である。
【図3】本発明の実施形態によるフラット配線体100
の製造方法のフローチャートである。
【図4】本実施形態によるフラット配線体100の製造
方法の模式図である。
【図5】本実施形態によるフラット配線体100の製造
ラインの構成を表す図である。
【図6】本発明の実施形態によるフィルムの位置合わせ
方法のフローチャートである。
【図7A】本実施形態の位置合わせ・仮接着装置の側面
図である。
【図7B】本実施形態の位置合わせ・仮接着装置の上面
図である。
【図7C】本実施形態の位置合わせ・仮接着装置の側面
図である。
【図8】本実施形態の真空融着装置の側面図である。
【符号の説明】
11 ラミネートテープ 12 穴開きラミネートフィルム 13 銅箔パターン 14 穴 15 積層体 16 銅箔露出部 17 領域 18 固定用耳 100 フラット配線体 201 シート材 202 フィルム 203 第1マーク 204 第2マーク 205 重なり部分 400 位置合わせ・仮接着装置 410 クランプ 420 吸着部 430 仮接着ヒーター 440 搬送ロボット 450、460 シリンダー 470 台座 500 真空融着装置 510、560 シリンダー 520 下盤 520a 下盤の開口縁 530 熱板 530a 加熱押圧平板 540 上盤 550 弾性シート 570 チャンバ 580 真空ポンプ 581 管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安原 健史 兵庫県尼崎市東向島西之町8番地 三菱電 線工業株式会社内 Fターム(参考) 5E343 AA33 BB24 BB67 CC01 DD53 DD56 DD62 ER54 ER58 FF08

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可撓性フィルムとシート材とをXY座標
    系で相対的に移動することによって互いに位置合わせす
    る方法であって、 (a)所定の場所に第1マークを有するシート材を、前
    記第1マークが予め決められた位置にくるように配置す
    る、または、配置された前記シート材の前記第1マーク
    のXY座標系における位置を特定する工程と、 (b)所定の場所に第2マークを有する可撓性フィルム
    を用意する工程と、 (c)用意された前記可撓性フィルムの画像を取得する
    工程と、 (d)前記可撓性フィルムの画像を処理することによっ
    て、前記第2マークのXY座標系における位置を特定す
    る工程と、 (e)前記第2マークの前記第1マークに対するXY座
    標系における相対位置を求める工程と、 (f)前記可撓性フィルムの一方の面を複数の点で吸着
    した状態で、前記可撓性フィルムを搬送することによっ
    て、前記可撓性フィルムの前記第2マークを前記第1マ
    ークのXY座標系における位置まで移動させる工程と、 を含む、可撓性フィルムの位置合わせ方法。
  2. 【請求項2】 工程(a)は、前記シート材の画像を取
    得する工程と、前記シート材の画像を処理することによ
    って、前記第1マークのXY座標系における位置を特定
    する工程とを包含する請求項1に記載の可撓性フィルム
    の位置合わせ方法。
  3. 【請求項3】 前記シート材は、長手方向がX方向に配
    置され、X方向に所定の間隔で配置された複数の第1マ
    ークを有するテープ状シート材であって、工程(a)
    は、前記所定の間隔に対応する送り量ずつ前記シート材
    をX方向に沿って送る工程を含み、前記送り工程ごと
    に、前記第1マークのXY座標系における位置を特定
    し、且つ、前記特定された位置の所定の位置からのX方
    向へのずれ量を求め、前記ずれ量を前回の送り量に加え
    ることによって送り量を修正する工程をさらに含む、請
    求項2に記載の可撓性フィルムの位置合わせ方法。
  4. 【請求項4】 前記フィルムはY方向に搬送される、請
    求項3に記載の可撓性フィルムの位置合わせ方法。
  5. 【請求項5】(a)所定の場所に第1マークを有し、複
    数の配線を有する配線層が設けられた第1フィルムを用
    意し、用意された前記第1フィルムの画像を取得する工
    程と、 (b)前記第1フィルムの画像を処理することによっ
    て、前記第1マークのXY座標系における位置を特定す
    る工程と、 (c)所定の場所に第2マークを有し、且つ接着層を有
    する第2フィルムを用意し、用意された前記第2フィル
    ムの画像を取得する工程と、 (d)前記第2フィルムの画像を処理することによっ
    て、前記第2マークのXY座標系における位置を特定す
    る工程と、 (e)前記第2マークの前記第1マークに対するXY座
    標系における相対位置を求める工程と、 (f)前記第2フィルムの接着層を有しない面を複数の
    点で吸着した状態で、前記第2フィルムを搬送し、前記
    第2フィルムの前記第2マークを前記第1マークのXY
    座標系における位置まで移動させることによって、互い
    に位置合わせする工程と、 (g)位置合わせされた状態で、前記第1フィルムに設
    けられた前記配線層が前記第2フィルムの前記接着層と
    対向するように前記第1フィルムと前記第2フィルムと
    を重ね合わせ、前記第1フィルムに前記第2フィルムを
    仮接着し、前記第1フィルムと前記第2フィルムとの間
    に前記配線層を有する積層体を形成する工程と、 (h)前記配線層に対応する領域の前記積層体を加熱
    し、且つ、平板を用いて前記領域の前記積層体を押圧
    し、前記第1フィルムおよび前記配線層に前記第2フィ
    ルムを熱融着する工程と、 を包含する、フラット配線体の製造方法。
  6. 【請求項6】 工程(a)は、前記配線層を導体箔で形
    成し、接着層を有する前記第1フィルムに前記配線層を
    転写する工程を包含する、請求項5に記載のフラット配
    線体の製造方法。
  7. 【請求項7】 工程(c)において、複数の開口部を有
    する前記第2フィルムを用意し、 工程(g)において、前記第2フィルムの前記複数の開
    口部が前記配線層の予め決められた部分を露出するよう
    に、前記第1フィルムと前記第2フィルムとが重ね合わ
    された積層体を形成する、請求項5または6に記載のフ
    ラット配線体の製造方法。
  8. 【請求項8】 工程(a)は、導体箔で形成された前記
    配線層を、接着層を有するテープ状の前記第1フィルム
    に転写する工程と、 前記所定の間隔に対応する送り量ずつ前記テープ状の前
    記第1フィルムをX方向に沿って送る工程を含み、前記
    送り工程ごとに、前記第1マークのXY座標系における
    位置を特定し、且つ、前記特定された位置の所定の位置
    からのX方向へのずれ量を求め、前記ずれ量を前回の送
    り量に加えることによって送り量を修正する工程をさら
    に含み、 前記工程(a)と前記工程(b)と前記工程(f)と前
    記工程(g)と前記工程(h)とは、テープ状の前記第
    1フィルムが送られるラインでそれぞれ実施される、請
    求項5から7のいずれかに記載のフラット配線体の製造
    方法。
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