JP2001314530A - マルチピースソリッドゴルフボール - Google Patents

マルチピースソリッドゴルフボール

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JP2001314530A
JP2001314530A JP2000136270A JP2000136270A JP2001314530A JP 2001314530 A JP2001314530 A JP 2001314530A JP 2000136270 A JP2000136270 A JP 2000136270A JP 2000136270 A JP2000136270 A JP 2000136270A JP 2001314530 A JP2001314530 A JP 2001314530A
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shore
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golf ball
solid golf
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Hiroshi Kawabata
浩 川畑
Yasuhiro Fukui
康弘 福井
Yoji Watabe
洋士 渡部
Takashi Mukai
崇 向井
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KASCO CORP
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Abstract

(57)【要約】 【課題】柔らかい打球感が得られ、かつ優れた飛距離性
能を有するマルチピースソリッドゴルフボールを提供す
る。 【解決手段】内層16、第1層18aおよび第2層18
bからなる中間層18、および外層20を有するソリッ
ドコア12をカバー14で被覆してマルチピースソリッ
ドゴルフボール10を構成する。そして、第2層18b
のショアD硬度を40〜65に設定するとともに、該第
2層18bの内側に位置する内層16(A層)のショア
D硬度を35〜65に設定する。その一方で、第1層1
8a(B層)および外層20のショアD硬度を20〜5
0の範囲内でかつ内層16および第2層18bに比して
低く設定する。さらに、ソリッドコア12を構成する層
16、18a、18bおよび20において、互いに隣接
する層同士のショアD硬度差を5以上とする。第1層1
8aと第2層18bとの間に1層または複数層を介装す
るようにしてもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マルチピースソリ
ッドゴルフボールに関し、一層詳細には、打球感が柔ら
かく、しかも、飛距離性能に優れるマルチピースソリッ
ドゴルフボールに関する。
【0002】
【従来の技術】単層構造のソリッドコアが単層構造のカ
バーで被覆されてなるツーピースソリッドゴルフボール
が従来から知られている。しかしながら、この種のゴル
フボールには、飛距離性能が優れてはいるものの、打球
感が硬いという不具合がある。そこで、近年では、ソリ
ッドコアあるいはカバーの少なくともいずれか一方を2
層以上とすることにより、または、ソリッドコアとカバ
ーとの間に1層以上の中間層を介装することにより、い
わゆるマルチピースソリッドゴルフボールを構成して、
ツーピースソリッドゴルフボールと同等の飛距離性能を
有しかつ打球感が柔らかいゴルフボールとする試みが盛
んになされている。
【0003】このようなゴルフボールとしては、特開平
6−23069号公報や特開平8−322964号公
報、特開平8−332247号公報等に開示されたスリ
ーピースソリッドゴルフボール、特開平9−26695
9号公報や特開平10−127818号公報等に開示さ
れたフォーピースソリッドゴルフボール等が例示され
る。さらに、特開平10−216270号公報にはファ
イブピースソリッドゴルフボールが開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た各マルチピースソリッドゴルフボールに比して一層柔
らかい打球感が得られるゴルフボールを希求するプレイ
ヤーも少なからず存在する。打球感が柔らかいゴルフボ
ールを得るためにはソリッドコアやカバーの硬度を低く
すればよいが、軟質なソリッドコアやカバーは反発性が
乏しいので、ゴルフボールとしては飛距離性能が低いも
のとなってしまうという不具合を招く。
【0005】このように、上記した各マルチピースソリ
ッドゴルフボールに比して打球感が柔らかく、かつ飛距
離性能が優れたマルチピースソリッドゴルフボールは未
だに知られていない。
【0006】本発明は上記した問題を解決するためにな
されたもので、柔らかい打球感が得られるとともに優れ
た飛距離性能を有するマルチピースソリッドゴルフボー
ルを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は、内層、前記内層を被覆するとともに少
なくとも2層からなる中間層、および前記中間層の最も
外側に位置する最外中間層を被覆する外層を具備するソ
リッドコアと、前記外層を被覆するとともに該外層より
もショアD硬度が高いカバーとを備え、前記最外中間層
のショアD硬度が40〜65であり、前記最外中間層
と、該最外中間層よりも内側に位置してショアD硬度が
35〜65であるA層との間に、ショアD硬度が20〜
50でありかつ前記最外中間層および前記A層に比して
ショアD硬度が低いB層が介装されており、前記最外中
間層、前記A層および前記B層を除く残余の前記ソリッ
ドコアを構成する層のショアD硬度が20〜50であり
かつ前記最外中間層および前記A層に比して低く、さら
に、互いに隣接する層同士のショアD硬度差が5以上で
あることを特徴とする。
【0008】なお、本明細書における「A層」とは、特
定の層の名称ではなく、「最外中間層よりも内側に位置
するとともにショアD硬度が35〜65である層」のこ
とを便宜的に表現したものである。同様に、「B層」も
特定の層の名称ではなく、「前記最外中間層と前記A層
との間に介装されるとともにショアD硬度が20〜50
であり、かつ前記最外中間層および前記A層に比してシ
ョアD硬度が低い層」のことを便宜的に表現したもので
ある。したがって、A層またはB層に相当する層は、後
述するように、本発明に係るマルチピースソリッドゴル
フボールにおけるソリッドコアの中間層の層数に応じて
変わる。
【0009】ソリッドコアを構成する各層のショアD硬
度をこのように規定することにより、市販のツーピース
ソリッドゴルフボールと同等の飛距離性能を有し、かつ
上記した従来技術に係るマルチピースソリッドゴルフボ
ールに比して柔らかい打球感が得られるゴルフボールと
することができる。
【0010】このマルチピースソリッドゴルフボールに
おいては、最外中間層の厚さを1.0〜6.0mmと
し、かつ外層の厚さを1.0〜3.0mmとすることが
好ましい。最外中間層の厚さを6.0mmよりも厚くす
るかまたは外層の厚さを1.0mm未満とすると、打球
感が硬くなることがある。また、最外中間層の厚さを
1.0mm未満とするかまたは外層の厚さを3.0mm
より厚くすると、マルチピースソリッドゴルフボールの
反発性が乏しくなる傾向にあり、その結果、飛距離性能
が低下することがあるからである。
【0011】また、前記ソリッドコアを構成する層のう
ち少なくとも1層が熱可塑性エラストマーを含む材料か
ら形成されていることが好ましい。熱可塑性エラストマ
ーを含む材料で層を形成する場合、その方法として射出
成形法を採用することができるので、容易かつ短時間に
効率よく層を形成することができるからである。
【0012】なお、本明細書においていう「熱可塑性エ
ラストマーを含む材料」には、熱可塑性エラストマー単
体からなる材料が含まれる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るマルチピース
ソリッドゴルフボールにつき好適な実施の形態を挙げ、
添付の図面を参照して詳細に説明する。
【0014】本発明の第1実施形態に係るマルチピース
ソリッドゴルフボールの概略断面図を図1に示す。この
マルチピースソリッドゴルフボール10は、ソリッドコ
ア12がカバー14で被覆されてなる。
【0015】ソリッドコア12は、内層16、中間層1
8および外層20を内側からこの順序で有する。また、
中間層18は、第1層18aおよび第2層18bが内側
からこの順序で積層されてなる。すなわち、第1実施形
態に係るマルチピースソリッドゴルフボール10は、4
層構造のソリッドコア12と単層構造のカバー14とか
らなる5層構造のマルチピースソリッドゴルフボールで
ある。
【0016】そして、ソリッドコア12を構成する各層
16、18a、18bおよび20のショアD硬度や厚さ
を設定することにより、マルチピースソリッドゴルフボ
ール10の飛距離性能や打球感を制御することができ
る。
【0017】具体的には、第2層18bのショアD硬度
を40〜65とするとともに内層16のショアD硬度を
35〜65とする。内層16のショアD硬度が35未満
であるかまたは第2層18bのショアD硬度が40未満
である場合、マルチピースソリッドゴルフボール10の
飛距離性能が低下する。また、内層16または第2層1
8bのいずれか一方のショアD硬度が65を超える場
合、打球感が硬くなる。
【0018】その一方で、ソリッドコア12を構成する
層のうち内層16および第2層18bを除く残余の層、
すなわち、第1層18aおよび外層20のショアD硬度
を20〜50とするとともに内層16および第2層18
bに比して低くする。第1層18aまたは外層20のい
ずれか一方のショアD硬度が20未満である場合、マル
チピースソリッドゴルフボール10の飛距離性能が低下
する。また、第1層18aまたは外層20のいずれか一
方のショアD硬度が50を超える場合、打球感が硬くな
る。さらに、第1層18aまたは外層20のいずれか一
方のショアD硬度を内層16および第2層18bのショ
アD硬度以上とすると、打球感が硬くなる。
【0019】すなわち、第1実施形態に係るマルチピー
スソリッドゴルフボール10においては、ショアD硬度
が40〜65である第2層18b(最外中間層)と該第
2層18bよりも内側に位置してショアD硬度が35〜
65の範囲内である内層16(A層)との間に、ショア
D硬度が20〜50でありかつ第2層18bおよび内層
16に比してショアD硬度が低い第1層18a(B層)
が介装されている。また、第2層18bを被覆する外層
20のショアD硬度は、20〜50の範囲内でかつ第2
層18bおよび内層16に比して低く設定される。
【0020】このように、ショアD硬度が高い層とショ
アD硬度が低い層とを交互に積層することにより、マル
チピースソリッドゴルフボール10を打球感が柔らかく
かつ飛距離性能に優れるゴルフボールとすることができ
る。
【0021】さらに、ソリッドコア12を構成する各層
16、18a、18bおよび20において、互いに隣接
する層同士のショアD硬度差を5以上とする。ショアD
硬度差が5未満である場合、飛距離性能が低下するかま
たは打球感が硬くなる。
【0022】上記した内層16、第1層18a、第2層
18bおよび外層20の形成材料としては、天然ゴムや
合成ゴムを含有するゴム組成物、熱可塑性エラストマ
ー、熱可塑性樹脂、または熱可塑性エラストマーと熱可
塑性樹脂との混合物であるエラストマー/樹脂組成物を
例示することができるが、内層16、第1層18a、第
2層18bまたは外層20の少なくともいずれか1層を
熱可塑性エラストマーまたはエラストマー/樹脂組成物
から形成することが好ましい。熱可塑性エラストマーま
たはエラストマー/樹脂組成物を使用して層を形成する
場合には射出成形法を採用することができるので、該マ
ルチピースソリッドゴルフボール10を効率よく製造す
ることができるからである。
【0023】ゴム組成物としては、ポリブタジエンゴム
やポリイソプレンゴム等の合成ゴムにアクリル酸亜鉛等
の不飽和カルボン酸の金属塩、ジクミルパーオキサイド
等の有機過酸化物および酸化亜鉛等の充填剤が配合され
たものが例示される。なお、ゴム組成物には、必要に応
じて、老化防止剤、着色剤等がさらに配合されていても
よい。
【0024】一方、熱可塑性エラストマーとしては、ポ
リウレタンエラストマー、ポリエステルエラストマー、
ポリアミドエラストマー等が例示され、熱可塑性樹脂と
しては、ポリウレタン樹脂、アイオノマー樹脂等が例示
される。なお、アイオノマー樹脂の好適な例としては、
エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体の金属塩やエチ
レン−(メタ)アクリル酸エステル−(メタ)アクリル
酸3元重合体の金属塩等が挙げられる。
【0025】そして、このマルチピースソリッドゴルフ
ボール10においては、第2層18bの厚さを1.0〜
6.0mmとし、かつ外層20の厚さを1.0〜3.0
mmとすることが好ましい。第2層18bの厚さを6.
0mmよりも厚くするかまたは外層20の厚さを1.0
mm未満とすると、打球感が硬くなることがある。ま
た、第2層18bの厚さを1.0mm未満とするかまた
は外層20の厚さを3.0mmより厚くすると、マルチ
ピースソリッドゴルフボール10の反発性が乏しくなる
傾向にあり、その結果、飛距離性能が低下することがあ
る。
【0026】以上のように構成されたソリッドコア12
は、カバー14により被覆されている。
【0027】カバー14のショアD硬度は、外層20に
比して高く設定される。カバー14のショアD硬度が外
層20のショアD硬度以下である場合、マルチピースソ
リッドゴルフボール10の反発性が乏しくなり、また、
マルチピースソリッドゴルフボール10を打球した際の
スピン量が多くなる傾向にあるので、飛距離性能が低下
することがある。カバー14のショアD硬度は、例え
ば、45〜75とすることができるが、特にこれに限定
されない。
【0028】カバー14の形成材料の例としては、上記
したような熱可塑性エラストマーや熱可塑性樹脂、エラ
ストマー/樹脂組成物が挙げられる。また、カバー14
の厚さは、例えば、1.0〜3.0mmとすることがで
きるが、特にこれに限定されない。
【0029】次に、本発明の第2実施形態に係るマルチ
ピースソリッドゴルフボールにつき図2を参照して説明
する。なお、図1に示される構成要素については同一の
参照符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0030】図2に示されるマルチピースソリッドゴル
フボール30は、そのソリッドコア32が備える中間層
18が、第1層18aと第2層18bとの間に介装され
た第3層18cを有することを除いて、上記した第1の
実施形態に係るマルチピースソリッドゴルフボール10
と同様に構成されている。すなわち、第2実施形態に係
るマルチピースソリッドゴルフボール30は、5層構造
のソリッドコア32と単層構造のカバー14とからなる
6層構造のマルチピースソリッドゴルフボールである。
【0031】このマルチピースソリッドゴルフボール3
0においては、第2層18bのショアD硬度が40〜6
5に設定されるとともに第1層18aのショアD硬度が
35〜65に設定される。そして、残余の層である内層
16、第3層18cおよび外層20のショアD硬度が2
0〜50に設定されるとともに、これらの層16、18
cおよび20のショアD硬度が第1層18aおよび第2
層18bに比して低く設定される。
【0032】すなわち、第2実施形態に係るマルチピー
スソリッドゴルフボール30においては、第1層18a
がA層に相当し、かつ第2層18b(最外中間層)と第
1層18aとの間に介装された第3層18cがB層に相
当する。そして、第2層18b、第1層18aおよび第
3層18cを除いた残余の層である内層16および外層
20のショアD硬度は、20〜50の範囲内でかつ第2
層18bおよび第1層18aに比して低く設定される。
【0033】以上から諒解されるように、第2実施形態
に係るマルチピースソリッドゴルフボール30において
は、中間層18を構成する層のうち最も外側に位置する
第2層18bのショアD硬度が40〜65の範囲内に設
定される。そして、第2層18bの内側にはショアD硬
度が20〜50の範囲内でかつ該第2層18bに比して
低い第3層18cが配置され、該第3層18cの内側に
はショアD硬度が35〜65である第1層18aが配置
され、さらに、該第1層18aの内側にはショアD硬度
が20〜50の範囲内でかつ該第1層18aに比して低
い内層16が配置される。
【0034】このように、ショアD硬度が高い層とショ
アD硬度が低い層とを交互に積層することにより、マル
チピースソリッドゴルフボール30を打球感が柔らかく
かつ飛距離性能に優れるゴルフボールとすることができ
る。
【0035】各層16、18a、18c、18bおよび
20のショアD硬度を上記した範囲内とする理由は、第
1実施形態に係るマルチピースソリッドゴルフボール1
0と同様である。また、これらの層16、18a、18
c、18bおよび20のうち隣接する層同士のショアD
硬度差が5以上であることや、その理由についても上述
したとおりである。
【0036】第2実施形態に係るマルチピースソリッド
ゴルフボール30において、第3層18cは、上記した
ようなゴム組成物、熱可塑性エラストマー、熱可塑性樹
脂あるいはエラストマー/樹脂組成物から形成すること
ができる。また、この第3層18cの厚みは、例えば、
1.0〜8.0mm程度とすることができる。
【0037】なお、上記した実施形態においては、中間
層18が2層または3層からなる場合を例示して説明し
たが、中間層18の第1層18aと第2層18bとの間
に2層以上を介装するようにしてもよい。例えば、第1
層18aと第2層18b(最外中間層)との間に第3
層、第4層および第5層が内側からこの順序で介装され
る場合、第2層18bのショアD硬度を40〜65とす
るとともに第4層(A層)のショアD硬度を35〜65
とし、かつ内層16および外層20を含めた残余の層の
ショアD硬度を20〜50とすればよい。この場合、第
2層18bと第4層との間に介装される第5層がB層に
相当することになる。前記残余の層のショアD硬度を第
2層18bおよび第4層に比して低くすることはいうま
でもない。
【0038】
【実施例】[実施例1〜7、比較例1〜3]ポリブタジ
エン、アクリル酸亜鉛、酸化亜鉛、老化防止剤、ジクミ
ルパーオキサイドを100:27:70:0.5:1.
5の割合(重量比、以下同じ)で配合し、この混合物を
加熱しながら圧縮成形して、上記成分・割合のゴム組成
物からなる直径が25.0mmの内層16を作製した。
【0039】次に、ハイトレル4047(商品名、東レ
・デュポン社製の熱可塑性ポリエステルエラストマー)
とペバックス3533(商品名、アトケム社製の熱可塑
性ポリアミドエラストマー)とが50:50の割合で配
合された熱可塑性エラストマーを内層16の表面上に射
出成形して、厚さが1.5mmの第1層18aを作製し
た。
【0040】次に、内層16と同一の成分が100:3
4:7:0.5:1.5で配合されたゴム組成物で第1
層18aを被覆した後に圧縮成形して、厚さが4.2m
mの第2層18bを作製した。
【0041】次に、ペバックス3533とハイミラン1
605(商品名、三井・デュポンポリケミカル社製のエ
チレン−メタクリル酸共重合体のナトリウムイオン中和
アイオノマー樹脂)とが70:30で配合されたエラス
トマー/樹脂組成物を第2層18bの表面上に射出成形
して、厚さが1.3mmの外層20を作製した。
【0042】最後に、ハイミラン1605とハイミラン
1706(商品名、三井・デュポンポリケミカル社製の
エチレン−メタクリル酸共重合体の亜鉛イオン中和アイ
オノマー樹脂)とが50:50の割合で配合された熱可
塑性樹脂を外層20の表面上に射出成形して、厚さが
1.9mmのカバー14を作製して5層構造のマルチピ
ースソリッドゴルフボール10を得た。これを実施例1
とする。
【0043】なお、各層16、18a、18b、20お
よびカバー14のショアD硬度は、それぞれ、52、3
8、56、41、70であった。
【0044】また、成分・割合を図3に示したとおりと
した以外は実施例1に準拠して、5層構造のマルチピー
スソリッドゴルフボール10を得た。これらを実施例2
〜6とする。なお、図3において、ハイトレル4767
およびハイトレル3078は東レ・デュポン社製の熱可
塑性ポリエステルエラストマーの商品名である。また、
サーリン8542はデュポン社製のエチレン−メタクリ
ル酸−アクリル酸エステル3元共重合体のマグネシウム
イオン中和アイオノマー樹脂であり、デュミランC15
50は武田薬品工業社製の変性エチレン−酢酸ビニル共
重合体の部分ケン化樹脂である。
【0045】さらに、実施例1と同様にして、図3にそ
れぞれ示される成分・割合の内層16と、第1層18
a、第2層18bおよび第3層18cからなる中間層1
8と、外層20とを有するソリッドコア32がカバー1
4で被覆されてなるマルチピースソリッドゴルフボール
30を製造した。これを実施例7とする。
【0046】これら実施例1〜7のマルチピースソリッ
ドゴルフボール10、30におけるソリッドコア12、
32の各層16、18a、18c、18b、20および
カバー14のショアD硬度と厚さ、およびゴルフボール
全体の直径を図4に併せて示す。
【0047】比較のため、ソリッドコアを図3に示され
る成分・割合のゴム組成物からなる単層構造としこれを
カバーで被覆してツーピースソリッドゴルフボールを製
造した。すなわち、このツーピースソリッドゴルフボー
ルは、中間層18および外層20を具備していない。こ
れを比較例1とする。
【0048】さらに、第2層および該第2層から数えて
3層内側に位置する内層以外の層、すなわち、第1層ま
たは外層のいずれか一方のショアD硬度が50を超える
マルチピースソリッドゴルフボールを製造した。これら
をそれぞれ比較例2、3とする。
【0049】なお、これら比較例1〜3のゴルフボール
におけるソリッドコアの各層およびカバーの形成材料と
その割合は図3に示し、ショアD硬度と厚さは図4に示
した。
【0050】以上の実施例1〜7および比較例1〜3の
ゴルフボールについて、米国ゴルフ協会が規定した初速
度テスト法に準じて初速度を測定した。初速度が高いほ
ど反発性が高く、したがって、飛距離性能に優れるゴル
フボールであることを意味する。結果を図4に併せて示
す。
【0051】図4から、実施例1〜7のマルチピースソ
リッドゴルフボール10、30はいずれも比較例1のツ
ーピースソリッドゴルフボールと略同等の飛距離性能を
有していることが明らかである。
【0052】また、実施例1〜7および比較例1〜3の
各ソリッドゴルフボールを男子上級ゴルファーが打球
し、その際の打球感を評価した。図4に、打球感が柔ら
かい場合を「○」、硬い場合を「×」とそれぞれ表記し
て結果を示す。
【0053】図4から諒解されるように、実施例1〜7
のマルチピースソリッドゴルフボール10、30では柔
らかい打球感が得られた。これに対して、比較例1のツ
ーピースソリッドゴルフボールおよび比較例2、3のマ
ルチピースソリッドゴルフボールは打球感が硬かった。
この理由は、比較例1においてはソリッドコアおよびカ
バーがともに硬質であり、比較例2、3においては第2
層および内層以外の層のショアD硬度が50を超えてい
るためであると思われる。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るマル
チピースソリッドゴルフボールは優れた飛距離性能を有
する。しかも、該マルチピースソリッドゴルフボールを
打球する際には、従来技術に係るマルチピースソリッド
ゴルフボールに比して柔らかい打球感が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るマルチピースソリ
ッドゴルフボールの概略断面図である。
【図2】本発明の第2実施形態に係るマルチピースソリ
ッドゴルフボールの概略断面図である。
【図3】実施例1〜7および比較例1〜3のゴルフボー
ルにおけるソリッドコアおよびカバーの形成材料とその
割合を示す図表である。
【図4】実施例1〜7および比較例1〜3のゴルフボー
ルにおけるソリッドコアおよびカバーのショアD硬度と
厚さ、初速度と打球感を示す図表である。
【符号の説明】
10、30…マルチピースソリッドゴルフボール 12、32…ソリッドコア 14…カバー 16…内層 18…中間層 18a…第1層 18b…第2層 18c…第3層 20…外層
フロントページの続き (72)発明者 渡部 洋士 香川県大川郡志度町大字志度5412番地 キ ャスコ株式会社内 (72)発明者 向井 崇 香川県大川郡志度町大字志度5412番地 キ ャスコ株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内層、前記内層を被覆するとともに少なく
    とも2層からなる中間層、および前記中間層の最も外側
    に位置する最外中間層を被覆する外層を具備するソリッ
    ドコアと、 前記外層を被覆するとともに該外層よりもショアD硬度
    が高いカバーと、 を備え、 前記最外中間層のショアD硬度が40〜65であり、 前記最外中間層と、該最外中間層よりも内側に位置して
    ショアD硬度が35〜65であるA層との間に、ショア
    D硬度が20〜50でありかつ前記最外中間層および前
    記A層に比してショアD硬度が低いB層が介装されてお
    り、 前記最外中間層、前記A層および前記B層を除く残余の
    前記ソリッドコアを構成する層のショアD硬度が20〜
    50でありかつ前記最外中間層および前記A層に比して
    低く、 さらに、互いに隣接する層同士のショアD硬度差が5以
    上であることを特徴とするマルチピースソリッドゴルフ
    ボール。
  2. 【請求項2】請求項1記載のマルチピースソリッドゴル
    フボールにおいて、前記最外中間層の厚さが1.0〜
    6.0mmであり、かつ前記外層の厚さが1.0〜3.
    0mmであることを特徴とするマルチピースソリッドゴ
    ルフボール。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載のマルチピースソリ
    ッドゴルフボールにおいて、前記ソリッドコアを構成す
    る層のうち少なくとも1層が熱可塑性エラストマーを含
    む材料から形成されていることを特徴とするマルチピー
    スソリッドゴルフボール。
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