JP2001304769A - 不定形耐火物のマイクロ波乾燥方法 - Google Patents
不定形耐火物のマイクロ波乾燥方法Info
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- H05—ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H05B—ELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
- H05B6/00—Heating by electric, magnetic or electromagnetic fields
- H05B6/64—Heating using microwaves
- H05B6/74—Mode transformers or mode stirrers
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- Ceramic Products (AREA)
- Furnace Housings, Linings, Walls, And Ceilings (AREA)
- Control Of High-Frequency Heating Circuits (AREA)
- Constitution Of High-Frequency Heating (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 機械的でなく、物理現象を利用した攪拌によ
って、空間内部の均一な照射分布を達成し、しかも共
鳴,減衰現象を無くすことで、加熱効率を向上できるマ
イクロ波乾燥方法を提供する。 【解決手段】 溶融金属容器の内張り不定形耐火物の乾
燥において、前記容器の金属枠と開口部を覆う金属蓋で
形成した空間を空洞共振器として、基準波長に対して±
50MHz の範囲で、周波数を連続的に変化させながらマイ
クロ波による誘電体加熱を行う。
って、空間内部の均一な照射分布を達成し、しかも共
鳴,減衰現象を無くすことで、加熱効率を向上できるマ
イクロ波乾燥方法を提供する。 【解決手段】 溶融金属容器の内張り不定形耐火物の乾
燥において、前記容器の金属枠と開口部を覆う金属蓋で
形成した空間を空洞共振器として、基準波長に対して±
50MHz の範囲で、周波数を連続的に変化させながらマイ
クロ波による誘電体加熱を行う。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、溶融金属用容器に
内張り材として流し込み施工した不定形耐火物、および
所定形状に流し込み施工してプレキャストブロック化し
た不定形耐火物のマイクロ波乾燥方法に関するものであ
る。
内張り材として流し込み施工した不定形耐火物、および
所定形状に流し込み施工してプレキャストブロック化し
た不定形耐火物のマイクロ波乾燥方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、溶融金属用容器には不定形耐火物
を使用し、施工の容易化や耐火材料のコスト低減を図っ
ている。一般には、溶融金属用容器に型枠をセットし、
一体流し込み施工する。直近では、大型プレキャストブ
ロックの築炉工法が拡大、採用されている。これは、対
象の溶融金属用容器毎でなく、集約化を目的に成形,養
生,乾燥という単位操作を共通設備で行い、製造の一元
管理化と事前の品質検査による品質向上とバラツキ低減
が狙いである。
を使用し、施工の容易化や耐火材料のコスト低減を図っ
ている。一般には、溶融金属用容器に型枠をセットし、
一体流し込み施工する。直近では、大型プレキャストブ
ロックの築炉工法が拡大、採用されている。これは、対
象の溶融金属用容器毎でなく、集約化を目的に成形,養
生,乾燥という単位操作を共通設備で行い、製造の一元
管理化と事前の品質検査による品質向上とバラツキ低減
が狙いである。
【0003】いずれも、溶融金属を受湯する前に、含有
水分を蒸発させる乾燥が必要であり、一般的にはガスバ
ーナー加熱で、昇温させる方法を用いている。しかし、
ガスバーナーによる乾燥は、不定形耐火物の表面が過剰
に加熱され、急激に水が気化して水蒸気圧により不定形
耐火物の爆裂や亀裂発生現象が起きる。この対策とし
て、特公昭54-32175号公報に記載されているように、耐
火物を内張りした溶湯容器や樋等に金属蓋を被せ、金属
蓋に設けた開口から熱風を供給しながらマイクロ波を照
射した乾燥が行われている。また、特公昭55-10558号公
報においては、耐火物を内張りした溶湯容器を均一にマ
イクロ波乾燥する方法として、永久耐火壁と消耗耐火壁
との間にマイクロ波反射帯を設け、モードスターラーに
よる攪拌する方法が実施例で記されている。
水分を蒸発させる乾燥が必要であり、一般的にはガスバ
ーナー加熱で、昇温させる方法を用いている。しかし、
ガスバーナーによる乾燥は、不定形耐火物の表面が過剰
に加熱され、急激に水が気化して水蒸気圧により不定形
耐火物の爆裂や亀裂発生現象が起きる。この対策とし
て、特公昭54-32175号公報に記載されているように、耐
火物を内張りした溶湯容器や樋等に金属蓋を被せ、金属
蓋に設けた開口から熱風を供給しながらマイクロ波を照
射した乾燥が行われている。また、特公昭55-10558号公
報においては、耐火物を内張りした溶湯容器を均一にマ
イクロ波乾燥する方法として、永久耐火壁と消耗耐火壁
との間にマイクロ波反射帯を設け、モードスターラーに
よる攪拌する方法が実施例で記されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、モード
スターラーと反射板を組み合わせても、機械的な攪拌で
は、3次元全てに対しての均一性の確保は難しく、少な
くとも±30%のバラツキ発生があった。そのため、緻
密質不定形材の適用は、爆裂の危険性が高く、困難な状
況であった。特に、複数本の導波管を用いて投入する場
合には、導波管出口近郊で、同一波長であるため、共
鳴,減衰現象が起きやすい環境であり、不均一性が助長
されることが懸念された。
スターラーと反射板を組み合わせても、機械的な攪拌で
は、3次元全てに対しての均一性の確保は難しく、少な
くとも±30%のバラツキ発生があった。そのため、緻
密質不定形材の適用は、爆裂の危険性が高く、困難な状
況であった。特に、複数本の導波管を用いて投入する場
合には、導波管出口近郊で、同一波長であるため、共
鳴,減衰現象が起きやすい環境であり、不均一性が助長
されることが懸念された。
【0005】そこで、本発明では、機械的でなく、物理
現象を利用した攪拌によって、空間内部の均一な照射分
布を達成し、しかも共鳴,減衰現象を無くすことで、加
熱効率を向上できるマイクロ波乾燥方法を提供すること
を目的とする。
現象を利用した攪拌によって、空間内部の均一な照射分
布を達成し、しかも共鳴,減衰現象を無くすことで、加
熱効率を向上できるマイクロ波乾燥方法を提供すること
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】係る課題を解決するた
め、本発明の要旨は下記(1)〜(3)のとおりであ
る。 (1)溶融金属容器の内張り不定形耐火物の乾燥におい
て、前記容器の金属枠と開口部を覆う金属蓋で形成した
空間を空洞共振器として、基準波長に対して±50MHz の
範囲で、周波数を連続的に変化させながらマイクロ波に
よる誘電体加熱を行うことを特徴とする不定形耐火物の
マイクロ波乾燥方法。
め、本発明の要旨は下記(1)〜(3)のとおりであ
る。 (1)溶融金属容器の内張り不定形耐火物の乾燥におい
て、前記容器の金属枠と開口部を覆う金属蓋で形成した
空間を空洞共振器として、基準波長に対して±50MHz の
範囲で、周波数を連続的に変化させながらマイクロ波に
よる誘電体加熱を行うことを特徴とする不定形耐火物の
マイクロ波乾燥方法。
【0007】(2)不定形耐火物を所定形状に流し込み
施工したプレキャストブロックの乾燥において、プレキ
ャストブロックを載置した金属製の囲いと開口部を覆う
金属蓋で形成した空間を空洞共振器として、基準波長に
対して±50MHz の範囲で、周波数を連続的に変化させな
がらマイクロ波による誘電体加熱を行うことを特徴とす
る不定形耐火物のマイクロ波乾燥方法。
施工したプレキャストブロックの乾燥において、プレキ
ャストブロックを載置した金属製の囲いと開口部を覆う
金属蓋で形成した空間を空洞共振器として、基準波長に
対して±50MHz の範囲で、周波数を連続的に変化させな
がらマイクロ波による誘電体加熱を行うことを特徴とす
る不定形耐火物のマイクロ波乾燥方法。
【0008】(3)空洞共振器とする空間に、複数本の
マイクロ波導波管を挿入し、全ての導波管出口から発す
るマイクロ波の周波数が同一時間で異なっていることを
特徴とする前記(1)又は(2)記載の不定形耐火物の
マイクロ波乾燥方法。
マイクロ波導波管を挿入し、全ての導波管出口から発す
るマイクロ波の周波数が同一時間で異なっていることを
特徴とする前記(1)又は(2)記載の不定形耐火物の
マイクロ波乾燥方法。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。電磁波の特性より、1本又は2本以上のマイクロ
波導波管から照射された一定周波数のマイクロ波の進行
方向には、電界強度が大きい方向と小さい方向がある。
従来では、このような特性を有するマイクロ波をスター
ラーで攪拌することは、周方向,高さ方向の分散性向上
に寄与していた。しかしながら、取鍋等の溶融金属容器
に内張り施工された不定形耐火物を乾燥する場合、導波
管出口と内張り耐火物の間隔が一定でないため、必然と
照射強度のバラツキが大きい。プレキャストブロックを
乾燥する場合も、壁反射を考慮した炉形状,ブロック配
置位置に設計しないと、照射の死角が生じ易い。また、
2本以上のマイクロ波導波管を用いる場合にマイクロ波
同士の干渉による共鳴,減衰現象を回避させるには、少
なくとも導波管出口の間隔を1.5m以上離すことが好
ましいが、溶融金属容器の口径で制限され、それが適わ
ない場合には、照射強度バラツキが更に助長される。
する。電磁波の特性より、1本又は2本以上のマイクロ
波導波管から照射された一定周波数のマイクロ波の進行
方向には、電界強度が大きい方向と小さい方向がある。
従来では、このような特性を有するマイクロ波をスター
ラーで攪拌することは、周方向,高さ方向の分散性向上
に寄与していた。しかしながら、取鍋等の溶融金属容器
に内張り施工された不定形耐火物を乾燥する場合、導波
管出口と内張り耐火物の間隔が一定でないため、必然と
照射強度のバラツキが大きい。プレキャストブロックを
乾燥する場合も、壁反射を考慮した炉形状,ブロック配
置位置に設計しないと、照射の死角が生じ易い。また、
2本以上のマイクロ波導波管を用いる場合にマイクロ波
同士の干渉による共鳴,減衰現象を回避させるには、少
なくとも導波管出口の間隔を1.5m以上離すことが好
ましいが、溶融金属容器の口径で制限され、それが適わ
ない場合には、照射強度バラツキが更に助長される。
【0010】一方、1本又は2本以上のマイクロ波導波
管から照射されたマイクロ波の周波数を連続的に変化さ
せると、干渉がなくなり、間隔が1.5m以下でも共
鳴,減衰が皆無になることを本発明者らは知見した。ま
た、連続的に変化させることで、マイクロ波の進行方向
は変化し、最終的には空間内部は均一な電界分布を確保
できる。このように、溶融金属容器の大きさや乾燥炉形
状に影響されることなく、均一照射を達成できるので,
安定した品質を確保でき、また緻密質材料の適用も可能
である。
管から照射されたマイクロ波の周波数を連続的に変化さ
せると、干渉がなくなり、間隔が1.5m以下でも共
鳴,減衰が皆無になることを本発明者らは知見した。ま
た、連続的に変化させることで、マイクロ波の進行方向
は変化し、最終的には空間内部は均一な電界分布を確保
できる。このように、溶融金属容器の大きさや乾燥炉形
状に影響されることなく、均一照射を達成できるので,
安定した品質を確保でき、また緻密質材料の適用も可能
である。
【0011】連続的に周波数を変化させるパターンとし
て、サインカーブ等周期的なパターンの他に、例えば直
線的に周波数を上昇,下降させるパターンでも構わな
い。但し、階段式のように不連続で変化させる場合に
は、マイクロ波の進行速度が数十〜数百km/secという大
きな速度であるため、周波数一定に対して周波数変化の
比率は非常に小さいため、その効果は全く見られない。
て、サインカーブ等周期的なパターンの他に、例えば直
線的に周波数を上昇,下降させるパターンでも構わな
い。但し、階段式のように不連続で変化させる場合に
は、マイクロ波の進行速度が数十〜数百km/secという大
きな速度であるため、周波数一定に対して周波数変化の
比率は非常に小さいため、その効果は全く見られない。
【0012】基準波長に対して、変化させる波長範囲を
±50MHz と規定したのは、その範囲を越えると、マイク
ロ波装置のDC電圧が一定でも、極端な出力低下をもた
らし、装置機能をフル発揮できる条件を満たさなくなる
からである。基準波長はマイクロ波を加熱として使用す
る時には、電波法でISM周波数帯として、915MHz,24
50MHz を含む4種類が割り与えられているが、周波数が
大きいほど耐火物内部に浸透する深さは浅くなり、厚み
方向の均一加熱性を考慮して、915MHzと2450MHz が望ま
しい。
±50MHz と規定したのは、その範囲を越えると、マイク
ロ波装置のDC電圧が一定でも、極端な出力低下をもた
らし、装置機能をフル発揮できる条件を満たさなくなる
からである。基準波長はマイクロ波を加熱として使用す
る時には、電波法でISM周波数帯として、915MHz,24
50MHz を含む4種類が割り与えられているが、周波数が
大きいほど耐火物内部に浸透する深さは浅くなり、厚み
方向の均一加熱性を考慮して、915MHzと2450MHz が望ま
しい。
【0013】本発明において、複数のマイクロ波導波管
を用いて不定形耐火物を乾燥する場合には、全てのマイ
クロ波導波管の周波数を同一時間で異なるように投入す
れば,上記に説明した2本以上のマイクロ波導波管を用
いて周波数を連続的に変化させながらマイクロ波乾燥を
行う場合に比べ、更にマイクロ波同士の干渉がなくな
り、間隔が1.5m以下でも共鳴,減衰が皆無になり、
空間内部は均一な電界分布を確保できる。
を用いて不定形耐火物を乾燥する場合には、全てのマイ
クロ波導波管の周波数を同一時間で異なるように投入す
れば,上記に説明した2本以上のマイクロ波導波管を用
いて周波数を連続的に変化させながらマイクロ波乾燥を
行う場合に比べ、更にマイクロ波同士の干渉がなくな
り、間隔が1.5m以下でも共鳴,減衰が皆無になり、
空間内部は均一な電界分布を確保できる。
【0014】また、周波数の連続変化にモードスターラ
ーを組み合わせると、更に均一性が向上する。本発明
は、熱風供給しながら,または減圧に晒しながらのマイ
クロ波乾燥する場合も本発明と同じ効果を発揮する。
ーを組み合わせると、更に均一性が向上する。本発明
は、熱風供給しながら,または減圧に晒しながらのマイ
クロ波乾燥する場合も本発明と同じ効果を発揮する。
【0015】
【実施例】(実施例1)口径2.8m,高さ3.3mの
100トン取鍋にアルミナ80質量%、スピネル15質
量%、アルミナセメント5質量%からなる不定形耐火物
10トンを施工し,図1に示すように2.45GHz ,30K
Wマイクロ波装置2器(A,B)を用いて乾燥を行っ
た。周波数は2.45GHz ±50MHz の範囲で、40秒周期の
正弦波で、連続的に変化させ、マイクロ波を金属蓋2個
所(間隔1m)から投入した。マイクロ波発振器AとB
では、位相差を設けなかったので、同時に同じ周波数を
発した。
100トン取鍋にアルミナ80質量%、スピネル15質
量%、アルミナセメント5質量%からなる不定形耐火物
10トンを施工し,図1に示すように2.45GHz ,30K
Wマイクロ波装置2器(A,B)を用いて乾燥を行っ
た。周波数は2.45GHz ±50MHz の範囲で、40秒周期の
正弦波で、連続的に変化させ、マイクロ波を金属蓋2個
所(間隔1m)から投入した。マイクロ波発振器AとB
では、位相差を設けなかったので、同時に同じ周波数を
発した。
【0016】比較例1として、実施例1と同様の施工を
した取鍋に,2.45GHz 一定波長を照射するマイクロ波導
波管2本(A,B)を金属蓋2個所から投入した。A,
Bの間隔は1mとし,各導波管出口に、スターラーを設
置し、マイクロ波を機械的に攪拌した。比較例1では1
00トン取鍋の平均寿命が100ch,標準偏差が30
chあったのが、実施例1により、標準偏差が5chま
で縮小でき、それに伴い平均寿命が120chまで向上
した。このように、寿命向上と寿命バラツキの低下によ
り、炉材コスト削減と築炉整備が計画的にできるように
なった。
した取鍋に,2.45GHz 一定波長を照射するマイクロ波導
波管2本(A,B)を金属蓋2個所から投入した。A,
Bの間隔は1mとし,各導波管出口に、スターラーを設
置し、マイクロ波を機械的に攪拌した。比較例1では1
00トン取鍋の平均寿命が100ch,標準偏差が30
chあったのが、実施例1により、標準偏差が5chま
で縮小でき、それに伴い平均寿命が120chまで向上
した。このように、寿命向上と寿命バラツキの低下によ
り、炉材コスト削減と築炉整備が計画的にできるように
なった。
【0017】ここで、ch(チャージ)とは取鍋が受鋼
する回数を示す。 (実施例2)マイクロ波発信器AとBを同時に同じ周波
数を発しないように位相差20秒を設けた以外は実施例
1と同一の条件で乾燥を行った。実施例2では標準偏差
が12chまで縮小でき、それに伴い平均寿命が115
chまで向上した。
する回数を示す。 (実施例2)マイクロ波発信器AとBを同時に同じ周波
数を発しないように位相差20秒を設けた以外は実施例
1と同一の条件で乾燥を行った。実施例2では標準偏差
が12chまで縮小でき、それに伴い平均寿命が115
chまで向上した。
【0018】(実施例3)5トン:長さ4m,巾2m,
高さ2.5mの加熱炉にアルミナ80質量%、スピネル
15質量%、アルミナセメント5質量%からなる長さ
1.2m、巾0.8m、高さ0.3mのプレキャストブ
ロック6個、計5トンを乾燥する際に、図2に示すよう
に加熱炉の金属製の囲いと開口部を覆う金属蓋で形成し
た空間を空洞共振器として、金属蓋に30KWマイクロ
波装置×2器(A,B)を間隔1mで設置し、乾燥を行
った。2器のマイクロ波装置は2.45GHz ±50MHz の範囲
で、40秒周期の正弦波で連続的に変化させ、同時に同
じ周波数を発しないように、位相差を20秒設けた。
高さ2.5mの加熱炉にアルミナ80質量%、スピネル
15質量%、アルミナセメント5質量%からなる長さ
1.2m、巾0.8m、高さ0.3mのプレキャストブ
ロック6個、計5トンを乾燥する際に、図2に示すよう
に加熱炉の金属製の囲いと開口部を覆う金属蓋で形成し
た空間を空洞共振器として、金属蓋に30KWマイクロ
波装置×2器(A,B)を間隔1mで設置し、乾燥を行
った。2器のマイクロ波装置は2.45GHz ±50MHz の範囲
で、40秒周期の正弦波で連続的に変化させ、同時に同
じ周波数を発しないように、位相差を20秒設けた。
【0019】比較例2として、実施例3と同じプレキャ
ストブロックを載置した同一形状の加熱炉による乾燥に
際し、2.45GHz 一定波長を、加熱炉天井部2個所から間
隔1mで投入した。各導波管出口には、スターラーを設
置し、マイクロ波を機械的に攪拌した。比較例2では、
N=10の平均強度が15MPa に対して、標準偏差3.5Mpa
の強度バラツキがあったが、本実施例3により、標準偏
差1.2MPaまで縮小でき、それに伴い、平均強度も16MPa
まで上昇した。その効果により、このプレキャストブロ
ックを適用する溶融金属容器の寿命は従来に比べ、20
%向上した。
ストブロックを載置した同一形状の加熱炉による乾燥に
際し、2.45GHz 一定波長を、加熱炉天井部2個所から間
隔1mで投入した。各導波管出口には、スターラーを設
置し、マイクロ波を機械的に攪拌した。比較例2では、
N=10の平均強度が15MPa に対して、標準偏差3.5Mpa
の強度バラツキがあったが、本実施例3により、標準偏
差1.2MPaまで縮小でき、それに伴い、平均強度も16MPa
まで上昇した。その効果により、このプレキャストブロ
ックを適用する溶融金属容器の寿命は従来に比べ、20
%向上した。
【0020】
【発明の効果】本発明により、加熱効率に優れた乾燥を
実現し、爆裂の心配も無く、安定した品質を確保でき、
溶融金属容器の寿命バラツキを縮小できる。更には、従
来適用できなかった緻密質不定形材料も適用でき、溶融
金属容器の大幅な寿命延長をもたらす。
実現し、爆裂の心配も無く、安定した品質を確保でき、
溶融金属容器の寿命バラツキを縮小できる。更には、従
来適用できなかった緻密質不定形材料も適用でき、溶融
金属容器の大幅な寿命延長をもたらす。
【図1】図1は、内張り不定形耐火物を乾燥するときの
本発明の実施例と比較例を示す図である。
本発明の実施例と比較例を示す図である。
【図2】図2は、(a)プレキャストブロック状不定形
耐火物を乾燥するときの本発明の実施例と比較例を示す
縦断面図および(b)マイクロ波発信器の周波数を示す
グラフである。
耐火物を乾燥するときの本発明の実施例と比較例を示す
縦断面図および(b)マイクロ波発信器の周波数を示す
グラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 嶋 哲男 千葉県富津市新富20−1 新日本製鐵株式 会社技術開発本部内 (72)発明者 松井 泰次郎 福岡県北九州市戸畑区飛幡町1−1 新日 本製鐵株式会社八幡製鐵所内 Fターム(参考) 3K086 AA01 AA08 BA01 CC02 CD08 3K090 AA02 AB04 3L113 AA02 AA03 AA10 AB07 AC13 AC43 BA01 CB08 DA02 4G033 AA02 AA09 AB02 BA01 4K051 AA06 AB03 AB05 LG03
Claims (3)
- 【請求項1】 溶融金属容器の内張り不定形耐火物の乾
燥方法において、前記容器の金属枠と開口部を覆う金属
蓋で形成した空間を空洞共振器として、基準波長に対し
て±50MHz の範囲で、周波数を連続的に変化させながら
マイクロ波による誘電体加熱を行うことを特徴とする不
定形耐火物のマイクロ波乾燥方法。 - 【請求項2】 不定形耐火物を所定形状に流し込み施工
したプレキャストブロックの乾燥方法において、プレキ
ャストブロックを載置した金属製の囲いと開口部を覆う
金属蓋で形成した空間を空洞共振器として、基準波長に
対して±50MHz の範囲で、周波数を連続的に変化させな
がらマイクロ波による誘電体加熱を行うことを特徴とす
る不定形耐火物のマイクロ波乾燥方法。 - 【請求項3】 空洞共振器とする空間に、複数本のマイ
クロ波導波管を挿入し、全ての導波管出口から発するマ
イクロ波の周波数が同一時間で異なっていることを特徴
とする請求項1又は2記載の不定形耐火物のマイクロ波
乾燥方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000126423A JP2001304769A (ja) | 2000-04-26 | 2000-04-26 | 不定形耐火物のマイクロ波乾燥方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000126423A JP2001304769A (ja) | 2000-04-26 | 2000-04-26 | 不定形耐火物のマイクロ波乾燥方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001304769A true JP2001304769A (ja) | 2001-10-31 |
Family
ID=18636207
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000126423A Pending JP2001304769A (ja) | 2000-04-26 | 2000-04-26 | 不定形耐火物のマイクロ波乾燥方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001304769A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007317458A (ja) * | 2006-05-25 | 2007-12-06 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | マイクロ波利用装置 |
JP2008021493A (ja) * | 2006-07-12 | 2008-01-31 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | マイクロ波利用装置 |
JP2008060016A (ja) * | 2006-09-04 | 2008-03-13 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | マイクロ波利用装置 |
JP7366458B1 (ja) | 2022-09-02 | 2023-10-23 | マイクロ波化学株式会社 | 乾燥装置、乾燥方法及び凍結乾燥物の製造方法 |
-
2000
- 2000-04-26 JP JP2000126423A patent/JP2001304769A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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