JP2001304633A - 蓄熱空気調和機 - Google Patents

蓄熱空気調和機

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JP2001304633A
JP2001304633A JP2000116361A JP2000116361A JP2001304633A JP 2001304633 A JP2001304633 A JP 2001304633A JP 2000116361 A JP2000116361 A JP 2000116361A JP 2000116361 A JP2000116361 A JP 2000116361A JP 2001304633 A JP2001304633 A JP 2001304633A
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裕貴 柿沼
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 効率的に蓄熱した冷熱又は温熱が利用できる
ようにする。 【解決手段】 蓄熱材に蓄熱した熱を熱源として冷房又
は暖房運転を行う際に、熱搬送媒体等の温度T2と車内
温度T3との温度差T3−T2が予め設定された流路切
換判断値A2より小さくなるまで、切換弁による循環路
の切換えを行わないようにする制御器が制御する。これ
により、効率的に冷熱又は温熱が蓄熱でき、かつ、利用
できるようにすると共に、適温に達する前の空気が送風
されないようになして利用者に不快感を与えないように
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、長距離トラック等
の車両に搭載して好適な蓄熱空気調和機に係り、特に走
行中に冷熱又は温熱を蓄熱し、この熱を用いて停車中に
も冷房又は暖房運転が行えるようにした蓄熱空気調和機
に関する。
【0002】
【従来の技術】今日、長距離トラック等においては、冷
暖房が可能なように空気調和機が略標準装備され、また
運転座席の後部側等に仮眠室を設けた車両が市場に提供
されている。なお、以下の説明では被調和室を車内とし
て説明する。
【0003】かかる場合に、冷房はエンジンから駆動力
を受けて回転する圧縮機を備えた冷凍回路を運転して行
われ、また暖房はエンジンの廃熱を利用して行われてい
る。
【0004】ところが、仮眠室で仮眠する際にはエンジ
ンを停止してしまうのが一般的で、冬場は寒く逆に夏場
は暑いために十分な仮眠を取ることが困難になる問題が
あった。
【0005】そこで、特開平8−192619号公報等
においては、蓄熱材を備えた蓄熱空気調和機が開示され
ている。
【0006】そして、走行中の冷房は冷凍回路を運転さ
せることにより行い、また暖房はエンジンの廃熱を利用
することにより行い、仮眠中のようにエンジン停止時に
おける冷暖房は、走行中に冷熱又は温熱を以下のように
して蓄熱し、その熱を熱源として利用することにより行
っている。
【0007】即ち、当該蓄熱空気調和機は、冷凍回路と
連結されると共に、蓄熱用蒸発器を備えて、冷熱の蓄熱
は冷凍回路を循環する冷媒の一部を蓄冷用蒸発器で蒸発
させることにより、この蓄冷用蒸発器に密接配置された
蓄熱材を冷却して行っている。
【0008】一方、温熱の蓄熱は、蓄冷用蒸発器を介し
て機内空気が循環するように流路を形成すると共に、当
該流路中にヒータを設けて、走行中にヒータで加熱した
空気を蓄熱材と熱交換させることにより行っている。
【0009】そして、このようにして蓄熱された冷熱又
は温熱を熱源として、仮眠中等のエンジン停止時におけ
る冷暖房を行うようになっている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記構
成では、効率的に冷熱又は温熱が蓄熱でき、かつ、この
熱を効率的に利用できない問題があった。
【0011】そこで、本発明は、効率的に冷熱又は温熱
が蓄熱でき、かつ、利用できるようにした蓄熱空気調和
機を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1にかかる発明は、熱搬送媒体と被調和室の
空気とを熱交換させる熱交換部と、該熱交換部と配管に
より環状に接続されと共に、冷熱又は温熱のうち少なく
とも一方を蓄熱する蓄熱材を備えた蓄熱部と、熱交換部
に蓄熱部と並列接続されると共に、蓄熱部と熱接触して
設けられて、蓄熱材との間で熱を移動させて蓄熱させる
熱移送部と、該熱移送部と蓄熱部との並列接続点位置に
設けられて、蓄熱部に冷熱又は温熱を蓄熱する際には、
熱搬送媒体が熱交換部と熱移送部との間を循環するよう
に循環路を切換えて、該熱移送部により熱搬送媒体と蓄
熱部とを熱交換させて該蓄熱部に蓄熱させ、また蓄熱部
に蓄熱した冷熱又は温熱を利用する際には、熱搬送媒体
が熱交換部と蓄熱部との間を循環するように循環路を切
換えて、蓄熱部に蓄熱した熱により冷却又は加熱された
熱搬送媒体が熱交換部で被調和室の空気と熱交換できる
ようにする循環路切換部と、蓄冷材への蓄熱が完了した
後は、熱搬送媒体の温度と被調和室の温度との温度差が
所定値より小さくなるまで、循環路切換部による循環路
の切換えを行わないようにする制御部とを有することを
特徴とする。
【0013】請求項2にかかる発明は、制御部が、蓄熱
の完了後所定時間だけ循環路切換部が循環路を切換えな
いようにして、熱搬送媒体の温度と被調和室の温度との
温度差が所定値より小さくなるまで待機させるようにし
たことを特徴とする。
【0014】請求項3にかかる発明は、熱交換部が、熱
搬送媒体と被調和室の空気とを熱交換させる熱交換器
と、該熱交換器を介して被調和室の空気を循環させる送
風機とを有し、かつ、制御部が冷房又は暖房運転の開始
直後所定時間だけ送風機の風量を少なくし又は送風を停
止するようにしたことを特徴とする。
【0015】請求項4にかかる発明は、制御部は、被調
和室の温度が設定温度になると、その状態を維持すべく
送風機の風量を減らし又は当該送風機を断続運転させる
ようにしたことを特徴とする。
【0016】請求項5にかかる発明は、熱搬送媒体を循
環させるポンプが設けられ、被調和室の温度が設定温度
になると、制御部がこの状態を維持すべく、ポンプを制
御して熱搬送媒体の循環量を調整するようにしたことを
特徴とする。
【0017】請求項6にかかる発明は、被調和室の温度
が所定温度以上になるのを抑制すべく、当該所定温度に
達すると、制御部が送風機の送風量を増大させるように
したことを特徴とする。
【0018】請求項7にかかる発明は、熱移送部が蓄熱
部に冷熱を蓄熱する際には、当該蓄熱部の熱を吸収し、
その熱を熱搬送媒体を介して機外に吐出させ、蓄熱部に
温熱を蓄熱する際には、機外の熱を熱搬送媒体を介して
吸収し、その熱を蓄熱部に放熱する電子温冷素子を備
え、かつ、制御部が電子温冷素子に接続されている電源
の状態を検知して、当該電源の容量が低下し又は低下す
る恐れがあるときには電子温冷素子への通電を抑制又は
遮断するようにしたことを特徴とする。
【0019】請求項8にかかる発明は、蓄熱空気調和機
が車両に搭載されて、該車両の走行時に冷熱又は温熱を
蓄熱するように設定されて、当該車両のバッテリ充電量
が低下したときに電子温冷素子への通電を抑制又は遮断
するようにしたことを特徴とする。
【0020】請求項9にかかる発明は、蓄熱空気調和機
が車両に搭載されて、該車両の走行時に冷熱又は温熱を
蓄熱するように設定されて、当該車両がアイドリング状
態になったときに電子温冷素子への通電を抑制又は遮断
するようにしたことを特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図を参照し
て説明する。図1は、本発明にかかる蓄熱空気調和機2
の概略構成を示す図であり、図2はその回路図である。
【0022】当該蓄熱空気調和機2は、断熱材11が内
設された断熱ケース10、該断熱ケース10内に収納さ
れた蓄熱材21を備える蓄熱部20、該蓄熱部20と熱
接触して設けられて、蓄熱材21に熱を移動させて蓄熱
させるペルチェ素子等からなる電子温冷素子31を備え
た熱移送部30、蓄熱部20に蓄熱した熱を取出し、又
は当該蓄熱部20に蓄熱するために車内空気等と熱搬送
媒体とを熱交換させる熱交換器41を備えた熱交換部4
0、熱搬送媒体が循環する循環路を切換える切換弁51
を備えた循環路切換部50、熱移送部30や熱交換部4
0及び循環路切換部50等の制御を行う制御部60等を
有している。
【0023】そして、熱交換部40に対して蓄熱部20
と熱移送部30とが並列になるように配管3により接続
されている。
【0024】断熱ケース10には断熱性の断熱蓋12が
設けられて、当該断熱蓋12の周辺部にパッキン13が
配設されている。これにより、断熱蓋12を閉じた際に
蓄熱材21が零れたりしないようになっている。
【0025】蓄熱部20は、冷熱又は温熱を蓄熱する上
述した蓄熱材21、該蓄熱材21での蓄熱が効率的に行
われるように基板22に複数のフィン23が立設されて
なる蓄熱側ヒートシンク24等により構成されて、蓄熱
材21はフィン23の間に貯留されるようになってい
る。
【0026】なお、蓄熱材21としては、冷熱を蓄熱す
る際には水又はグリセリン水和物が好ましく、温熱を蓄
熱する際にはパラフィン系のスクアラン水和物又は酢酸
ナトリウム水和物が好ましい。ここで水和物とは、水分
を含んでいるものをいう。
【0027】フィン23の付根部分には、熱搬送媒体の
循環路をなす流路4が形成されている。
【0028】熱移送部30は、一方の面に蓄熱側ヒート
シンク24が熱接触して設けられて所定方向に熱を移動
させる電子温冷素子31、該電子温冷素子31の他方の
面に熱接触して設けられて当該電子温冷素子31を介し
て蓄熱材21と効率的に熱交換できるようにする熱源側
ヒートシンク32等を有し、この熱源側ヒートシンク3
2にも熱搬送媒体の流路4が形成されている。
【0029】電子温冷素子31は、蓄熱側ヒートシンク
24と熱源側ヒートシンク32とにより熱接触を保って
挟持されて、この電子温冷素子31に流す電流の向によ
り吸熱面と放熱面との位置が入れ替って、熱流の方向が
変化する。なお、熱流とは吸熱面から放熱面に熱が伝導
する際の熱の流れを言う。
【0030】例えば、図1で蓄熱側ヒートシンク24と
接する面をA面とし、熱源側ヒートシンク32と接する
面をB面とすると、一方の向に電流を流すとA面が吸熱
面となり、B面が放熱面となる。
【0031】従って、この場合は蓄熱材21の熱がA面
から吸収されB面から熱源側ヒートシンク32を介して
熱搬送媒体に放出されて、当該蓄熱材21は熱を失い冷
却される。即ち、蓄熱材21に冷熱が蓄熱される。
【0032】一方、電流の向を逆にすると熱源側ヒート
シンク32を介して熱搬送媒体の熱がB面を介して吸収
され、A面から蓄熱側ヒートシンク24を介して蓄熱材
21に放熱されて、当該蓄熱材21が加温されるように
なる。即ち、蓄熱材21に温熱が蓄熱される。
【0033】熱交換部40は、熱搬送媒体と車内空気等
とを熱交換させる熱交換器41、該熱交換器41に車内
空気を送風する送風機42等を有している。
【0034】循環路切換部50は、熱搬送媒体が蓄熱部
20と熱交換部40との間を循環するか、熱移送部30
と熱交換部40との間を循環するかを切替える切換弁5
1、熱搬送媒体を循環させるポンプ52等を有してい
る。
【0035】なお、図2では切換弁51を2つ設けた場
合を示しているが、1つであっても熱搬送媒体の循環路
を切替えることができることは言うまでもない。
【0036】また、図2における実線矢印は、蓄熱材2
1に冷熱又は温熱を蓄熱する際の熱搬送媒体の流れを示
し、点線矢印は蓄熱材21に蓄熱した冷熱又は温熱を取
出す際の熱搬送媒体の流れを示している。
【0037】制御部60は、蓄熱側ヒートシンク24に
設けられて、当該蓄熱側ヒートシンク24の温度を検出
する蓄熱側温度検出器62、熱源側ヒートシンク32に
設けられて、当該熱源側ヒートシンク32の温度を検出
する熱源側温度検出器63、車内等の温度を検出する外
気温検出器64、熱搬送媒体の温度を検出する熱搬送媒
体温度検出器65、これら各温度検出器62〜65から
の信号に基づき電子温冷素子31への通電量や切換弁5
1等を制御する制御器61等を有している。
【0038】次に、このような構成の蓄熱空気調和機2
の制御方法を運転方法と共に説明する。なお、蓄熱する
熱が冷熱であるか温熱であるかは、基本動作としては違
いがないので、以下の説明では冷熱を蓄熱し、冷房を開
始するまでの待機中の制御内容を例に図3を参照して説
明する。
【0039】なお、図3においてT1〜T4は、それぞ
れ蓄熱側温度検出器62、熱源側温度検出器63、外気
温検出器64、熱搬送媒体温度検出器65の検出温度を
示している。また、A1〜A4は設定値を示し、これら
の詳細な意味については後述するが、A1は蓄熱完了判
断値、A2は流路切換判断値、A3は熱源利用判断値、
A4は空調開始判断値と呼称する。
【0040】先ず、当該蓄熱空気調和機2を長距離トラ
ック等に設置する。本発明にかかる蓄熱空気調和機2
は、電子温冷素子31や送風機42等に電源を供給する
だけで動作させることができるので、既存の空気調和機
と接続する必要がない。従って、利用者が自分で容易に
設置できる利点がある。
【0041】蓄熱空気調和機2の設置が完了すると、当
該蓄熱空気調和機2に蓄熱材21を貯留する。この蓄熱
材21としては、上述したように種々のものが考えられ
る。
【0042】この蓄熱材21の貯留は、断熱蓋12を開
けて、フィン23間に流し込むことにより行い、又は蓄
冷材21を容器に封入して挿入して行う。なお、断熱蓋
12にはパッキン13が設けられて走行中に貯留された
蓄熱材21が零れたりしないようになっている。
【0043】そして、蓄熱空気調和機2の運転を開始す
る(ステップS1)。蓄熱材21に冷熱を蓄熱する場合
には、電子温冷素子31が蓄熱側ヒートシンク24を介
して蓄熱材21の熱を吸熱し、その熱を熱源側ヒートシ
ンク32を介して熱搬送媒体に放熱するように電流を流
す。
【0044】これにより、蓄熱材21の熱が熱搬送媒体
に放熱されて、当該熱搬送媒体の温度が上がる。この熱
搬送媒体は、熱交換器41を循環しているので、当該熱
交換器41で車内空気と熱交換する。
【0045】このとき、車内は既存の空気調和機により
冷房されて温度が低くなっているので、熱搬送媒体は効
率的に熱交換(放熱)できるようになり、蓄熱材21の
熱を効率的に奪うことが可能になる。即ち、効率的に冷
熱を蓄冷することができるようになる。
【0046】特に、グリセリン水和物は、5〜10℃で
凝固するので、高効率に凝固させることができるように
なる。
【0047】蓄熱材21に冷熱が十分に蓄熱されたか否
かは、ステップS2で蓄熱側温度検出器62からの温度
T1が蓄熱完了判断値A1より低くなったか否かで行
う。
【0048】蓄熱完了判断値A1としては、グリセリン
水和物は5℃で凝固するので、この値を設定することが
可能である。
【0049】蓄熱材21に十分な冷熱が蓄熱されると、
それ以上の蓄熱作用は不要になるので、電子温冷素子3
1への通電を停止する。
【0050】蓄熱材21は上述したように断熱ケース1
0に収納されているが、物理的に完全に断熱することは
困難なので、徐々に蓄熱した熱が失われる。このような
場合には、電子温冷素子31に通電する電流を減らした
り、断続的な通電にしたりして蓄熱完了状態を保持する
ように制御することが好ましい。
【0051】また、エンジンがアイドリング状態等の回
転数が低下した場合には電子温冷素子31への通電量を
減らしたり印可電圧を低下させたりしてエンジン負荷を
軽くすることが可能であり、同様にバッテリの充電量が
少なくなっているような場合にも電子温冷素子31への
通電量を減らしたり印可電圧を低下させたりしてバッテ
リに十分な充電が行われるようにすることが好ましい。
【0052】このようにして蓄熱した冷熱を利用して冷
房運転するためのスタンバイのために、ステップS4に
進む。
【0053】ステップS4では、外気温検出器64で検
出した車内温度T3と熱源側温度検出器63で検出した
熱源側ヒートシンク32の温度T2との温度差が、流路
切換判断値A2より大きいか否かを判断する。
【0054】冷熱を蓄熱しているときは、電子温冷素子
31から熱源側ヒートシンク32を介して熱搬送媒体に
放熱され、当該熱搬送媒体が配管3で接続された熱交換
器41を循環するので、これらの温度は熱源側ヒートシ
ンク32の温度T2に略等しく、かつ、少なくとも車内
温度T3より高くなっている。
【0055】従って、このような状態で、後述する冷房
運転を行うと、これらを車内温度まで冷却のために蓄熱
した冷熱が利用されることになり、冷熱の利用効率が低
下すると共に生暖かい空気が送風されて不快感を与えて
しまう。
【0056】そこで、熱源側ヒートシンク32の温度T
2、即ち熱交換器41や配管3等の温度が車内温度T3
になるまで流路切換を行わない。
【0057】そして、ステップS5で熱交換器41と熱
源側ヒートシンク32との間を循環していた熱搬送媒体
を熱交換器41と蓄熱側ヒートシンク24との間を循環
するように切換弁51を切換える。即ち、熱搬送媒体を
図2に示す実線矢印から点線矢印の方向に循環させる。
【0058】これにより、熱搬送媒体は蓄熱側ヒートシ
ンク24を介して蓄熱材21により冷却されて温度が下
がり、冷房のスタンバイが完了する。つまりいつ冷房が
開始されても、冷気が発生し車内が冷房される。
【0059】なお、冷房開始時は、送風量を少なくし時
間の経過と共に送風量を増大させたり、一定時間送風を
行わないようにしたりすることにより、生暖かい空気が
送風されることによる不快感を防止することができる。
【0060】そして、車内温度が設定温度に達すると、
送風機42の回転数を下げて送風量を少なくし、または
ポンプ52の回転数を下げて熱搬送媒体の循環量を少な
くする等を行い車内温度が設定値を保つようにする。
【0061】車内温度が略設定値に保持されると、送風
量に強弱をつけて心地よさを増すように制御することも
可能である。
【0062】このようにして冷房のスタンバイが行われ
るが、蓄熱した熱量は限りがあるので、無制限にスタン
バイ状態を続けることはできない。
【0063】ステップS6では、継続して冷房スタンバ
イが可能か否かの判断を行っている。冷房スタンバイが
可能か否かの判断は、蓄熱材21の温度T1が予め設定
された冷熱源利用判断値A3より高いか否かを判断する
と共に熱搬送媒体の温度T4と蓄熱材21の温度T1と
の温度差T4−T1が空調開始判断値A4より低くなっ
たか否かを判断して、これらの条件が共に満たされる場
合には蓄熱材21の冷熱が少なくなったと判断する。従
って、冷房スタンバイは中止されてステップS7に進
む。
【0064】原理的に蓄熱材21は車内温度に等しくな
るまで利用できるが、実用上は室温近くになると冷熱源
としての機能が望めなくなり、実際の冷房開始時に直ぐ
に冷房が終ってしまう。
【0065】また、蓄熱材21が冷熱源利用判断値A3
であっても、熱搬送媒体の温度T4と蓄熱材21の温度
T1とは一致しない。
【0066】そこで、熱搬送媒体の温度T4と蓄熱材2
1の温度T1との差が空調開始判断値A4より小さくな
ったか否かを判断している。
【0067】このようにして、蓄熱材21の蓄熱量が減
少したと判断するとステップS7で熱搬送媒体の流路を
切換え、電子温冷素子31に通電を開始して蓄熱を行う
べくステップS2に戻る。
【0068】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
蓄冷材に蓄熱した熱を熱源として冷房又は暖房運転のス
タンバイを行う際に、熱搬送媒体の温度と被調和室の温
度との温度差が所定値より小さくなるまで、循環路切換
部による循環路の切換えを行わないようにする制御する
ようにしたので、効率的に冷熱又は温熱を利用できるよ
うになる。
【0069】また、制御部が、蓄熱を完了してから所定
時間だけ循環路切換部が循環路を切換えないようにし
て、熱搬送媒体の温度と被調和室の温度との温度差が所
定値より小さくなるまで待機させるようにしたので、効
率的に冷熱又は温熱が利用できるようになる。
【0070】また、制御部が冷房又は暖房運転の開始直
後所定時間だけ送風機の風量を少なくし又は送風を停止
するようにしたので、適温に達する前の空気が送風され
ないようになって利用者に不快感を与えることが無くな
る。
【0071】また、制御部は、被調和室の温度が設定温
度になると、その状態を維持すべく送風機の風量を減ら
し又は当該送風機を断続運転させるようにしたので、効
率的に冷熱又は温熱が利用できるようになる。
【0072】また、被調和室の温度が設定温度になる
と、制御部がこの状態を維持すべく、ポンプを制御して
熱搬送媒体の循環量を調整するようにしたので、効率的
に冷熱又は温熱が利用できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の説明に適用される蓄熱空
気調和機の断面図である。
【図2】回路図である。
【図3】制御例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
2 蓄熱空気調和機 20 蓄熱部 21 蓄熱材 24 蓄熱側ヒートシンク 30 熱移送部 31 電子温冷素子 32 熱源側ヒートシンク 40 熱交換部 41 熱交換器 42 送風機 50 循環路切換部 51 切換弁 60 制御部 61 制御器 62 蓄熱側温度検出器 63 熱源側温度検出器 64 外気温検出器 65 熱搬送媒体温度検出器
フロントページの続き (72)発明者 久保田 順一 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 Fターム(参考) 3L054 BG10 BH07 3L060 AA03 CC01 CC02 EE01

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱搬送媒体と被調和室の空気とを熱交換
    させる熱交換部と、 該熱交換部と配管により環状に接続されと共に、冷熱又
    は温熱のうち少なくとも一方を蓄熱する蓄熱材を備えた
    蓄熱部と、 前記熱交換部に前記蓄熱部と並列接続されると共に、前
    記蓄熱部と熱接触して設けられて、前記蓄熱材との間で
    熱を移動させて蓄熱させる熱移送部と、 該熱移送部と前記蓄熱部との並列接続点位置に設けられ
    て、前記蓄熱部に冷熱又は温熱を蓄熱する際には、前記
    熱搬送媒体が前記熱交換部と前記熱移送部との間を循環
    するように循環路を切換えて、該熱移送部により前記熱
    搬送媒体と前記蓄熱部とを熱交換させて該蓄熱部に蓄熱
    させ、また前記蓄熱部に蓄熱した冷熱又は温熱を利用す
    る際には、前記熱搬送媒体が前記熱交換部と前記蓄熱部
    との間を循環するように循環路を切換えて、前記蓄熱部
    に蓄熱した熱により冷却又は加熱された熱搬送媒体が前
    記熱交換部で被調和室の空気と熱交換できるようにする
    循環路切換部と、 前記蓄冷材への蓄熱が完了した後は、前記熱搬送媒体の
    温度と被調和室の温度との温度差が所定値より小さくな
    るまで、前記循環路切換部による循環路の切換えを行わ
    ないようにする制御部とを有することを特徴とする蓄熱
    空気調和機。
  2. 【請求項2】 前記制御部が、蓄熱の完了後所定時間だ
    け前記循環路切換部が循環路を切換えないようにして、
    前記熱搬送媒体の温度と被調和室の温度との温度差が所
    定値より小さくなるまで待機させるようにしたことを特
    徴とする請求項1記載の蓄熱空気調和機。
  3. 【請求項3】 前記熱交換部が、前記熱搬送媒体と被調
    和室の空気とを熱交換させる熱交換器と、該熱交換器を
    介して被調和室の空気を循環させる送風機とを有し、か
    つ、前記制御部が冷房又は暖房運転の開始直後所定時間
    だけ前記送風機の風量を少なくし又は送風を停止するよ
    うにしたことを特徴とする1又は2記載の蓄熱空気調和
    機。
  4. 【請求項4】 前記制御部は、被調和室の温度が設定温
    度になると、その状態を維持すべく前記送風機の風量を
    減らし又は当該送風機を断続運転させるようにしたこと
    を特徴とする請求項1乃至3いずれか1項記載の蓄熱空
    気調和機。
  5. 【請求項5】 前記熱搬送媒体を循環させるポンプが設
    けられ、被調和室の温度が設定温度になると、前記制御
    部がこの状態を維持すべく、前記ポンプを制御して前記
    熱搬送媒体の循環量を調整するようにしたことを特徴と
    する請求項1乃至4いずれか1項記載の蓄熱空気調和
    機。
  6. 【請求項6】 前記被調和室の温度が所定温度以上にな
    るのを抑制すべく、当該所定温度に達すると、前記制御
    部が前記送風機の送風量を増大させるようにしたことを
    特徴とする請求項1乃至5いずれか1項記載の蓄熱空気
    調和機。
  7. 【請求項7】 前記熱移送部が前記蓄熱部に冷熱を蓄熱
    する際には、当該蓄熱部の熱を吸収し、その熱を前記熱
    搬送媒体を介して機外に吐出させ、前記蓄熱部に温熱を
    蓄熱する際には、機外の熱を前記熱搬送媒体を介して吸
    収し、その熱を前記蓄熱部に放熱する電子温冷素子を備
    え、かつ、前記制御部が前記電子温冷素子に接続されて
    いる電源の状態を検知して、当該電源の容量が低下し又
    は低下する恐れがあるときには前記電子温冷素子への通
    電を抑制又は遮断するようにしたことを特徴とする請求
    項1乃至6いずれか1項記載の蓄熱空気調和機。
  8. 【請求項8】 前記蓄熱空気調和機が車両に搭載され
    て、該車両の走行時に冷熱又は温熱を蓄熱するように設
    定されて、当該車両のバッテリ充電量が低下したときに
    前記電子温冷素子への通電を抑制又は遮断するようにし
    たことを特徴とする請求項7項記載の蓄熱空気調和機。
  9. 【請求項9】 前記蓄熱空気調和機が車両に搭載され
    て、該車両の走行時に冷熱又は温熱を蓄熱するように設
    定されて、当該車両がアイドリング状態になったときに
    前記電子温冷素子への通電を抑制又は遮断するようにし
    たことを特徴とする請求項7又は8項記載の蓄熱空気調
    和機。
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