JP2001304542A - 不完全燃焼防止装置 - Google Patents

不完全燃焼防止装置

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JP2001304542A
JP2001304542A JP2000114828A JP2000114828A JP2001304542A JP 2001304542 A JP2001304542 A JP 2001304542A JP 2000114828 A JP2000114828 A JP 2000114828A JP 2000114828 A JP2000114828 A JP 2000114828A JP 2001304542 A JP2001304542 A JP 2001304542A
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Takumi Yoshino
卓己 吉野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 不完全燃焼防止のための停止レベルのばらつ
きを抑えること、及び製造コストを安価にすると共に点
火初期時に不完全燃焼の誤判定を防止することを目的と
する。 【解決手段】 不完全燃焼防止装置は、円板中央の主炎
口部24aとその外周の保炎炎口部24bとが開口され
たバーナプレート24と、そのバーナプレート24の周
囲を囲む筒体22および燃料ガス流路を形成するバーナ
ボディ21とを備えたブンゼン燃焼式のセンサーバーナ
20に、筒体22の壁面に外側から熱電対TCを挿通し
て設けたもので、主炎口部24aの主炎が保炎炎口部2
4bと筒体22とにより保炎され、センサーバーナ20
の不完全燃焼時においても熱電対TCの起電力Vが緩や
かに低下し安定して検知される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は燃焼用空気を強制的
に取り込んで燃焼する強制燃焼式ガス給湯器等の燃焼器
に組み込んで、その不完全燃焼を検知する不完全燃焼防
止装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、燃焼器においては、排気の漏
洩による室内酸欠状態や燃焼器の給排気系不良によって
起きる不完全燃焼を検知して一酸化炭素中毒を防止する
安全装置が設けられている。こうした安全装置は、特開
平9−42658に公開されており、図6,図7に示さ
れるように、燃料ガスと燃焼用空気とが吸入混合される
混合管5と、この混合管5で混合された混合気が噴出す
る多数の炎口を異径同心円状に配置開口したセラミック
ス製のバーナプレートAとにより全一次空気式のバーナ
を構成すると共に、このバーナプレートAの周囲を囲ん
でバーナプレートAの上に形成される火炎への燃焼用二
次空気の接触を妨げる円筒形の筒状ガード7を装着す
る。このバーナは、混合管5の開口部8近傍にガスノズ
ル9を設け、燃焼に必要な空気を混合管5へ吸入して、
基本的に燃焼用二次空気を必要としない全一次空気燃焼
を行うものである。
【0003】そして、筒状ガード7内は、熱電対TC
(炎検知素子)の先端感熱部10を臨ませて、熱電対T
Cの起電力Vに応じて給湯器のメインバーナのガス流路
に設けた電磁弁(図示略)を開閉制御するように構成さ
れている。つまり、燃焼用空気の供給不良に対してメイ
ンバーナよりも先に火炎状態が変化してかかる状況を検
知するセンサーバーナ6を設け、このセンサーバーナ6
の火炎状態を熱電対TCの起電力Vに基づいて捉えるこ
とによりメインバーナの不完全燃焼を防止するのであ
る。
【0004】このようにして構成された不完全燃焼防止
装置では、全一次空気燃焼が行われ火炎がバーナプレー
トA近傍で形成される(図6中、実線)。この状態か
ら、風量の低下による空気比の低下等に伴って供給酸素
が不足し燃焼状態が悪化すると、燃料ガスの燃焼速度が
噴出速度より遅くなり、バーナプレートA上でバランス
することができなくなり、火炎が筒状ガード7の先端開
口に形成される(図6中、破線)。このように火炎が大
きくリフトして熱電対TCが低温の未燃ガスによって囲
まれるため、その起電力Vは、図8に示されるように、
急激に低くなる。
【0005】このような火炎の形成位置変化による起電
力Vの急激な変化を捉えることにより、給湯器のメイン
バーナが不完全燃焼を起こす前に、電磁弁を閉じて燃料
ガスの供給を遮断し燃焼を停止させる。つまり、図8に
示すように、燃焼停止の判定基準値Vsを設定し、検知
された起電力Vがこの判定基準値Vsを下回った時に燃
焼を停止して不完全燃焼を防止する。特に、火炎のリフ
トにより起電力Vが急激に低下して判定基準値Vsを大
きく下回るため、不完全燃焼の検知が容易であり、しか
も確実な作動が得られる。尚、判定基準値Vsに対応す
る供給酸素不足レベルIを停止レベルIsとする。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、こうし
た起電力の急激な変化を捉える手法は、外乱等の影響を
受けにくい点で有利であるものの、メインバーナの不完
全燃焼に応じて燃焼を停止させるセンサーバーナ6の停
止レベルIsを調整しにくいというデメリットがある。
つまり、停止レベルIsは、空気比により変化するため
ガスノズル径や空気ダンパー径等の製品のばらつきによ
りずれ易く、このため判定基準値Vsの調整では、停止
レベルIsのずれは修正されない。従って、メインバー
ナの不完全燃焼が起きる供給酸素不足レベルIになった
時に燃焼を停止するためには個別にノズル径やダンパー
径の調整が必要となる。
【0007】また、このセンサーバーナ6は、全一次空
気式のバーナであるため、耐熱性のあるセラミックスを
用いる必要がある。これについて説明する。全一次空気
式のバーナでは、燃焼用二次空気を必要とせずバーナプ
レートAの炎口内部で燃焼が開始され表面で燃焼を完結
するため、未燃ガス領域が形成されず、表面温度が高
い。このため、耐熱性のあるセラミックスを用いてバー
ナプレートAの耐久性を向上させているのである。
【0008】しかしながら、セラミックス製のバーナプ
レートAは、非常に高価で、しかももろくて破損し易い
という短所がある。しかも材質上、成形性が悪くてバー
ナプレートAの炎口の位置や炎口径の大きさがずれ易
く、熱電対TCとの位置関係が製品毎にばらついてしま
うため、点火初期時の起電力が判定基準値Vsに達しな
いことがあり、十分な起電力が得られず不完全燃焼であ
ると誤認することがあった。そこで、本発明の不完全燃
焼防止装置は上記課題を解決し、不完全燃焼防止のため
の停止レベルのばらつきを抑えること、及び製造コスト
を安価にすると共に点火初期時に不完全燃焼の誤判定を
防止することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明の請求項1記載の不完全燃焼防止装置は、燃焼用空気
を強制的に取り込んで燃焼するメインバーナの空気供給
路中に配設されるセンサーバーナの火炎状態に基づいて
該メインバーナの不完全燃焼を防止する不完全燃焼防止
装置において、上記センサーバーナは、中心に主炎口部
を形成し、その周囲に該主炎口部の主炎を保炎する保炎
炎口部を形成した炎口形成部を有し、該炎口形成部を囲
んで、該主炎の基部では周囲の燃焼用空気との接触を妨
げる筒体を有するブンゼンバーナと、上記筒体内で上記
炎口形成部から所定間隔をあけて配置され、上記主炎の
温度に応じた検知信号を出力する炎検知素子とを備えた
ことを要旨とする。
【0010】また、本発明の請求項2記載の不完全燃焼
防止装置は、上記請求項1記載の不完全燃焼防止装置に
おいて、上記炎口形成部の材料に金属を用いたことを要
旨とする。
【0011】上記構成を有する本発明の請求項1記載の
不完全燃焼防止装置は、主炎口部の周囲に保炎炎口部を
設けたため、保炎炎口部の火炎により主炎口部の主炎が
保炎され、しかも、誘引される燃焼用二次空気が主炎口
部や保炎炎口部の火炎に接触することを筒体が妨げるた
め、この二次空気による主炎の吹き飛びが防止され、主
炎の保炎性が良好となる。従って、供給酸素が不足する
場合には、主炎の基部がリフトせず保持されたまま燃焼
速度の低下に伴い主炎の未燃ガス領域が広がることによ
り炎検知素子の周囲が低温になり、しかも、ブンゼン燃
焼は空気比が元々1未満なので空気比の減少に伴い主炎
自身の温度が低下するため、炎検知素子の出力する検知
信号が、例えば、図4の実線に示されるように、供給酸
素の不足に伴って緩やかに変化する。また、筒体が主炎
口部を有する炎口形成部と炎検知素子とを囲んで、主炎
の基部と炎検知素子との間への燃焼用二次空気の混入を
阻止するため、炎検知素子は、未燃ガスの燃焼による温
度上昇の影響を受けず、閉塞等による空気比の変化を的
確に捉えることができる。このようにして、給排気系の
閉塞等による空気比の低下をセンサーバーナで検知し
て、メインバーナの不完全燃焼を防止する。
【0012】また、本発明の請求項2記載の不完全燃焼
防止装置は、センサーバーナが燃焼用二次空気を必要と
するブンゼン燃焼をするため、炎口形成部の表面には未
燃ガス領域が形成され、表面温度が全一次空気式のバー
ナよりも低い。このため、耐熱性がセラミックスよりも
低い金属を炎口形成部の材料に用いても耐久性が良い。
従って、金属製の炎口形成部は、セラミックス製のもの
よりも安価で、しかも破損しにくい。更に、各炎口の位
置や炎口径の大きさ等の寸法精度が良いことから、炎検
知素子との位置関係が製品毎にばらつきにくく、点火初
期時にも精度良く検知し、不完全燃焼の誤判定を防止で
きる。
【0013】
【発明の実施の形態】以上説明した本発明の構成・作用
を一層明らかにするために、以下本発明の不完全燃焼防
止装置の好適な実施形態について説明する。図5は、不
完全燃焼防止装置を備えた強制燃焼式ガス給湯器の燃焼
部を上から見た説明図である。この給湯器は、燃焼室5
0内には偏平な複数のメインバーナ51が並設され、そ
れらのスロート52先端に一次空気調整用のダンパー5
3が設けられ、ノズル台54に設けられたガスノズル5
5から燃料ガスが供給される。このノズル台54に設け
られたガス流路には能力(燃焼量)を調整するための比
例制御弁やガス流路を開閉する電磁弁が設けられる。ま
た、燃焼室50の下部には送風ファン(図示略)が設け
られ、燃焼用空気を燃焼室50に強制供給しメインバー
ナ51でブンゼン燃焼を行い、この燃焼熱で熱交換器を
加熱して出湯するように構成されている。
【0014】図1は、メインバーナ51に並設されるセ
ンサーバーナ20を表し、2枚の平板をプレス成形によ
り凹部を形成し各凹部を向い合せて外周をカシメ結合し
て燃料ガス流路を形成するバーナボディ21と、多数の
炎口を形成した円板形状パンチングメタルとなるバーナ
プレート24と、熱電対TCとを設けたブンゼン燃焼式
のバーナである。このバーナプレート24は、図3に示
されるように、中央に主炎口部24aが複数の開口に分
割されて形成され、主炎口部24aから所定距離をあけ
た外周には円周上に並んだ複数の開口からなる保炎炎口
部24bが形成される。
【0015】また、バーナボディ21は、図1に示され
るように、燃料ガスと燃焼用空気とが吸入混合される混
合管部26と、この混合管部26の混合気が噴出するバ
ーナプレート24を凹みにはめて支持するプレート支持
部25と、バーナプレート24の周囲を囲むための半円
筒状の筒体22と、筒体22内に設けられ熱電対TCを
凹みにはめて支持するための熱電対支持部27とが形成
される。
【0016】筒体22内には、熱電対TCの先端感熱部
10が、筒体22の壁面に外側から挿通され、バーナプ
レート24の表面から所定間隔をあけてバーナプレート
24と平行に設けられる。熱電対TCは、給湯器の燃焼
コントローラに接続され、熱電対TCの起電力Vに応じ
て給湯器のメインバーナ51のガス流路に設けた電磁弁
を開閉制御するように構成されている。従って、このセ
ンサーバーナ20と、熱電対TCの出力に基づいて電磁
弁を開閉制御するコントローラとで不完全燃焼装置が構
成される。
【0017】センサーバーナ20は、2枚のバーナボデ
ィ21の間に、バーナプレート24と熱電対TCとをプ
レート支持部25と熱電対支持部27とにはめ込んだ
後、バーナボディ21の外周をカシメ結合して形成さ
れ、混合管部26の開口部28にガスノズル30を臨ま
せて、送風ファンにより燃焼用一次空気も吸入される構
成となっている。但し、このセンサーバーナ20はブン
ゼン燃焼式なので、理論空気量よりも少ない空気量が燃
焼用一次空気として混合管部26の開口部28に供給さ
れる。
【0018】上述した構成の不完全燃焼防止装置は、点
火操作により給湯器のメインバーナ51からセンサーバ
ーナ20の主炎口部24aおよび保炎炎口部24bに火
移りして火炎を形成する。このブンゼン燃焼式のセンサ
ーバーナ20は、十分に酸素が供給される正常時(完全
燃焼時)において、主炎口部24aの主炎の先端が伸
び、筒体22先端部から周囲の空気を二次空気としてブ
ンゼン燃焼する。そして、主炎の基部は、保炎炎口部2
4bの袖火によって保炎される。
【0019】しかも、筒体22を設けて燃焼用二次空気
が保炎炎口部24bに入らないようにしたため、主炎は
リフトしない。このように、保炎炎口部24bと筒体2
2とによって主炎の保炎性が良好となる。
【0020】次に、室内の酸素濃度の低下や、給湯器の
排気部の閉塞により、センサーバーナ20への供給酸素
が不足する時の燃焼停止制御について説明する。給排気
系が閉塞して風量が減少する場合には、燃焼用の空気量
が減少するため混合気の空気比が低下し、一方、室内の
酸素濃度が低下する場合には、風量(空気比)が同じで
あっても燃焼に寄与する酸素量が減少し、何れにしても
供給酸素が減少する。センサーバーナ20がメインバー
ナ51と併設しているため、メインバーナ51の酸素供
給状態に応じてセンサーバーナ20の酸素供給状態も変
化する。
【0021】このように供給酸素が減少しても、図2に
示されるように、センサーバーナ20においては、保炎
炎口部24bの火炎の保炎効果により主炎の基部がリフ
トせず保持され、しかも、燃焼速度の低下により主炎が
筒体22の上方へ伸びるため、炎検知素子の周囲に低温
の未燃ガスが増加する。また、空燃比の低下に伴い主炎
自身の温度が低下する。これらの結果、図4に示される
ように、熱電対TCの出力する起電力Vは、供給酸素が
不足するにつれて緩やかに減少する。
【0022】この緩やかに変化する起電力特性に基づい
て、燃焼を停止させる供給酸素不足レベルIとなる停止
レベルIsに対応する判定基準値Vsを予め設定し、起
電力Vがその値Vsを下回ったら燃焼を停止するように
制御してメインバーナ51の不完全燃焼を防止する。こ
のため、正常燃焼時におけるセンサーバーナ20の起電
力が製品間でばらつく場合でも、単に判定基準値Vsと
いう起電力値の設定を調節するだけで容易に対応でき
る。つまり、都市ガスやプロパンガスといったガスの種
類毎や製品毎に停止レベルIsがばらつきにくいセンサ
ーバーナ20を得ることができる。
【0023】ここで、比較のために従来例について説明
する。従来例では、火炎の形成位置が炎口か筒状ガード
7先端にあるかの違いによる起電力Vの急激な出力特性
を利用するため、図8に示されるように、判定基準値値
Vsを変更してもそれに対応する停止レベルIsが変化
しない。このため、停止レベルIsがずれてしまうと、
判定基準値Vsを調節しても停止レベルIsが変わらな
い。従って、必ずしも所望の供給酸素不足レベルIにな
った時に燃焼を停止できるというものではないため、セ
ンサーバーナの空気量やガス量を調整しなければなら
ず、ノズル径やダンパー開度の変更に時間がかかるとい
う問題があった。これに対し、本実施形態は、主炎への
酸素供給状態に応じて主炎の長さおよび主炎温度が変化
することに伴って、熱電対TCの出力が緩やかに変化す
るため、判定基準値Vsの調節により停止レベルIsを
調節できる。このため、センサーバーナ20の不完全燃
焼の判定を適切に行うことができ、メインバーナ51の
不完全燃焼を未然に防止して、使用者の安全を確保でき
る。
【0024】ところで、バーナプレート24に保炎炎口
部24bを設けない場合や、筒体22内に二次空気を送
り込むような構成の場合には、保炎性が悪いためメイン
バーナ51が完全燃焼をしている時でさえもリフトする
ことがあり、起電力が得られず不完全燃焼と判断した
り、筒体22内に二次空気を送り込む構成では、二次空
気により未燃ガスが燃焼し起電力が得られてメインバー
ナ51の不完全燃焼を検知できない場合がある。しか
し、本実施形態では、保炎炎口部24bで形成される保
炎火炎と筒体22との相互作用により、そのような不具
合は生じない。
【0025】また、センサーバーナ20は、筒体22が
主炎口部24aを有するバーナプレート24と熱電対T
Cとを囲んで、主炎の基部と熱電対TCとの間への二次
空気の混入を阻止するため、逆風等の外乱の影響を受け
にくくなる。このようにして、熱電対TCが給排気系の
閉塞等による混合気の空気比の低下を良好に検知でき
る。
【0026】更に、このセンサーバーナ20は、プレス
成形した2枚のバーナボディ21をカシメて構成される
ため、製造が容易であると共に、製造コストが非常に安
価である。しかも、このセンサーバーナ20は、ブンゼ
ン燃焼をするのでバーナプレート24に従来のセラミッ
クス製のものを使用する必要がなく、安価でしかも破損
しにくいプレス品(パンチングメタル)を用いることが
できる。更に、プレス品であるバーナプレート24の炎
口は、形成位置や径の大きさが、セラミックス製のもの
よりも寸法精度良く形成されるため、熱電対TCとの位
置精度が良い。この結果、起電力特性がばらつきにくく
なり、精度良く不完全燃焼を防止できる。
【0027】また、燃料ガスに水素系ガス(都市ガス)
を使用した場合には、燃焼速度が速いために逆火しやす
いが、主炎口部24aが複数の小さな開口に分割して形
成されるため、消炎作用により逆火を防止して、バーナ
プレート24の上部で燃焼を継続する。尚、主炎口部2
4aは、バーナプレート24の中央に一つの大きな炎口
を開口し、その大炎口に金網を張ることにより複数の小
さな開口を形成してもよい。また、燃焼速度の遅いメタ
ン系ガス(天然ガス)を使用する場合には、逆火のおそ
れがないため、主炎口部24aを複数の開口に分割する
必要がなく、一つの大きな炎口として形成しても差し支
えない。
【0028】以上、本発明の実施形態について説明した
が、本発明はこうした実施形態に何等限定されるもので
はなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々
なる態様で実施し得ることは勿論である。例えば、炎検
知素子として、熱電対TCに代えて炎電流を検知するフ
レームロッドを用いてもよい。また、センサーバーナ2
0を2枚のバーナボディ21から構成することに代え
て、混合管部26にパイプを用い残りの部分を2枚のプ
レス板を用いて構成してもよいし、バーナプレート24
を含むセンサーバーナ20をダイキャストにより製造し
てもよい。
【0029】また、燃焼を開始した時の安定した初期起
電力Viから所定値ΔVだけ下がった起電力値V(つま
りVi−ΔV)を判定基準値Vsとして設定してもよ
い。また、各製品が時間当たりの起電力V低下量(微分
値)を検知し、時間当たりの低下量が所定値より下がっ
た場合に燃焼を停止する制御を行ってもよい。この結
果、燃焼状態が急激に悪化した場合には、起電力Vが判
定基準値Vsに到達する前に燃焼を停止することがで
き、迅速に不完全燃焼を防止できる。
【0030】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の請求項1
記載の不完全燃焼防止装置によれば、保炎炎口部と筒体
とにより主炎の基部のリフトを防止しつつ、酸素供給状
態に応じて主炎が伸び、また主炎自身の温度が低下する
ため、供給酸素が不足するにつれて炎検知素子付近の主
炎の温度が緩やかに低下し、不完全燃焼防止のための判
定基準値を容易に調整できる。
【0031】更に、本発明の請求項2記載の不完全燃焼
防止装置によれば、センサーバーナがブンゼン燃焼をす
るため、炎口形成部に金属材料を用いても耐久性が良
く、またセラミックス製のものよりも安価であり、しか
も破損しにくい。また、金属製の炎口形成部は、各炎口
の位置や炎口径等の寸法精度が良く、炎検知素子との位
置関係が製品毎にばらつきにくいため、点火初期時に不
完全燃焼の誤判定を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態としての不完全燃焼防止装置を側面
から見た断面図である。
【図2】本実施形態としての不完全燃焼防止装置を側面
から見た断面図である。
【図3】本実施形態としての不完全燃焼防止装置の上面
図である。
【図4】本実施形態としての不完全燃焼防止装置の出力
特性図である。
【図5】本実施形態としての不完全燃焼防止装置を備え
た強制燃焼式ガス給湯器の燃焼部を上から見た説明図で
ある。
【図6】従来例の不完全燃焼防止装置を側面から見た断
面図である。
【図7】従来例の不完全燃焼防止装置の上面図である。
【図8】従来例の不完全燃焼防止装置の出力特性図であ
る。
【符号の説明】
10…先端感熱部、20…センサーバーナ、21…バー
ナボディ、22…筒体、24…バーナプレート、24a
…主炎口部、24b…保炎炎口部、26…混合管部、3
0…ガスノズル、TC…熱電対。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃焼用空気を強制的に取り込んで燃焼す
    るメインバーナの空気供給路中に配設されるセンサーバ
    ーナの火炎状態に基づいて該メインバーナの不完全燃焼
    を防止する不完全燃焼防止装置において、 上記センサーバーナは、 中心に主炎口部を形成し、その周囲に該主炎口部の主炎
    を保炎する保炎炎口部を形成した炎口形成部を有し、該
    炎口形成部を囲んで、該主炎の基部では周囲の燃焼用空
    気との接触を妨げる筒体を有するブンゼンバーナと、 上記筒体内で上記炎口形成部から所定間隔をあけて配置
    され、上記主炎の温度に応じた検知信号を出力する炎検
    知素子とを備えたことを特徴とする不完全燃焼防止装
    置。
  2. 【請求項2】 上記炎口形成部の材料に金属を用いたこ
    とを特徴とする請求項1記載の不完全燃焼防止装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009068788A (ja) * 2007-09-14 2009-04-02 Rinnai Corp 燃焼板式バーナ
JP2009300040A (ja) * 2008-06-16 2009-12-24 Paloma Ind Ltd センサーバーナ
JP2016056995A (ja) * 2014-09-09 2016-04-21 株式会社ハーマン グリル

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