JP2001304138A - チューブポンプおよびこれを用いたインクジェット式記録装置 - Google Patents

チューブポンプおよびこれを用いたインクジェット式記録装置

Info

Publication number
JP2001304138A
JP2001304138A JP2000119701A JP2000119701A JP2001304138A JP 2001304138 A JP2001304138 A JP 2001304138A JP 2000119701 A JP2000119701 A JP 2000119701A JP 2000119701 A JP2000119701 A JP 2000119701A JP 2001304138 A JP2001304138 A JP 2001304138A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tube
roller
pump
ink
flexible tube
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000119701A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaru Takahashi
優 高橋
Hitoshi Hayakawa
均 早川
Atsushi Yoshida
敦 吉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2000119701A priority Critical patent/JP2001304138A/ja
Publication of JP2001304138A publication Critical patent/JP2001304138A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 潰し難いチューブの両端部を完全に押し潰す
ことができ、しかも安価で、チューブの破損を防止した
チューブポンプを提供しようとするものであり、またこ
れを用いたインクジェット式記録装置を提供する。 【解決手段】 可撓性チューブと、前記可撓性チューブ
の外形を規制するチューブ支持面を有するポンプフレー
ムと、可撓性チューブを加圧変形させる回転可能に取り
付けられたローラ60aとを備え、前記ローラ60aに
よって可撓性チューブを加圧変形させて圧力を発生する
チューブポンプにおいて、前記ローラ両端部61aの直
径がその中央部62aの直径より大きく、かつ前記ロー
ラの周面63aが鼓形状に形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、可撓性チューブを
ローラによって加圧し、チューブの変形を利用して圧力
を発生するチューブポンプ、およびこのチューブポンプ
を搭載し、チューブポンプにより発生する負圧を利用し
て記録ヘッドよりインクを排出するインク吐出能力の回
復手段を備えたインクジェット式記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット式記録装置は、インクカ
ートリッジからのインクの供給を受けるインクジェット
式記録ヘッドと、記録用紙を記録ヘッドに対して相対的
に移動させる紙送り手段を備え、印字信号に応じて記録
ヘッドを移動させながら記録用紙にインク滴を吐出させ
てドットを形成することで記録が行われる。そのため、
この種のインクジェット式記録装置にあっては、インク
という液体を扱う関係上、記録ヘッドへのインクの充填
や、インク溶媒の揮散によるノズル開口の目詰まりを防
止するために、記録ヘッドからインクを強制的に吸引排
出させるインク吐出能力の回復処理が実行される。
【0003】前記記録ヘッドの目詰まり解消のため、ま
たは記録ヘッド内に気泡が残留している場合になされる
インクの強制的な排出処理は、クリーニング操作と呼ば
れ、記録装置の長時間の休止後に印刷を再開する場合
や、ユーザが印字かすれ等の印字品質不良を認識し、ク
リーニングスイッチを操作した場合に実行される。この
クリーニング操作では、記録ヘッドをキャッピング手段
により封止して負圧を作用させることで、記録ヘッドの
ノズル開口よりインクを排出させると共に、キャッピン
グ手段内に排出されたインクを負圧により吸引して廃イ
ンクタンクに送り出し、その後にゴムなどの弾性板から
なるクリーニング部材により、記録ヘッドのノズルプレ
ートをワイピングするシーケンスが実行される。
【0004】前記したキャッピング手段内に負圧を与え
る手段としては、比較的構造が簡単で小形化が図りやす
い、いわゆるチューブポンプが用いられている。このチ
ューブポンプは例えば図8に示すような構成とされてい
る。なお、図8はその概略断面図である。即ち、このチ
ューブポンプ100では、ポンプホイール101に軸支
された金属製のローラ102によって、可撓性チューブ
103(以下、チューブと称する)は、ポンプフレーム
104に押し付けられる。前記ローラ102は、前記チ
ューブ103を押し潰しながら回転し、これによりチュ
ーブ103内に圧力を発生させてキャッピング手段(図
示せず)に負圧を与える。そして、記録ヘッドから前記
負圧により強制的にインクを排出させると共に、さらに
キャッピング手段内に排出されたインクを吸引して、廃
インクタンクに送り出すように作用する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のチュ
ーブポンプに用いられているローラ102は円筒形状に
形成され、その周面によってチューブを押し潰すように
構成されている。したがって、図9(a)に示すよう
に、まずローラ102の周面と接しているチューブ10
3の中央部が押し潰され、次第にチューブ103の両端
部分が押し潰される。また、初期状態への回復は、チュ
ーブ103の両端部分から回復(復元)が始まり、最終
的にチューブ103の中央部が回復する。しかしなが
ら、前記ローラとチューブの接触部が直線状であるた
め、チューブの両端部分まで完全に押し潰すのは困難で
あった。また、チューブの回復(復元)はチューブの両
端部分から始まるため、チューブ内の通路の回復に時間
がかかるものであった。その結果、従来のチューブポン
プにあっては、効率の向上が望めないという技術的課題
を有していた。
【0006】また、ローラと接しているチューブが弛み
等により、図8の上下方向に(ローラの軸線方向に)位
置ずれを起こすことがあり、図9(b)に示すように、
ローラ102の周面と端面が結合した角部(エッジ部)
102aがチューブ103を押し潰すとチューブ103
に損傷を与えるという技術的課題があった。更に、ロー
ラは金属製であるため、高価であるという技術的課題が
あった。
【0007】本発明は、前記したような技術的課題を解
決するためになされたものであり、潰し難いチューブの
両端部を完全に押し潰すことができ、しかも安価で、チ
ューブの破損を防止したチューブポンプを提供しようと
するものであり、またこれを用いたインクジェット式記
録装置を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記した目的を達成する
ためになされた本発明にかかるチューブポンプは、可撓
性チューブと、前記可撓性チューブの外形を規制するチ
ューブ支持面を有するポンプフレームと、可撓性チュー
ブを加圧変形させる回転可能に取り付けられたローラと
を備え、前記ローラによって可撓性チューブを加圧変形
させて圧力を発生するチューブポンプにおいて、前記ロ
ーラ両端部の直径がその中央部の直径より大きく、かつ
前記ローラの周面が鼓形状で形成されていることを特徴
としている。
【0009】このように、本発明にかかるチューブポン
プに用いられるローラは、前記ローラ両端部の直径がそ
の中央部の直径より大きく、かつ前記ローラの周面が鼓
形状に形成されている。即ち、可撓性チューブはローラ
の周面に対して、曲線状に接している。したがって、こ
のローラによってチューブを押し潰すと、まず、ローラ
の周面と接しているチューブの中央部が押し潰される
が、このチューブの中央部が完全に押し潰される前に、
チューブの両端部分の押し潰しが始まる。そして、前記
ローラの周面によって、前記チューブはほぼ完全に、し
かもほぼ同時に押し潰される。また、初期状態への回復
は、まずチューブの中央部分から回復(復元)が始ま
り、最終的にチューブ103の両端部が回復する。した
がって、早い時期にチューブ内の通路の大部分が回復す
る。このように、本発明にかかるチューブポンプにあっ
ては、ほぼ完全にチューブを押し潰すことができ、しか
も早期にチューブ内の通路が回復されるため、従来のポ
ンプに比べて、効率を向上させることができる。
【0010】ここで、前記ローラの端面と周面とがなめ
らかな曲面で結合されていることが望ましい。このよう
に、前記ローラの端面と周面とがなめらかな曲面で結合
されている場合には(角部がいわゆる曲面である場合に
は)、角部(エッジ部)によるチューブの押潰しに起因
するチューブの破損を防止することができる。
【0011】また、前記ローラの端面に結合されたなめ
らかな曲面と周面との間に段差部が形成されていること
が望ましい。この段差部は、金型のパーティライン上に
生ずるものであり、この部分において、金型は分割され
る。したがって、成型時に発生するバリは、いわゆる前
記段差部に生ずるが、通常この段差部は、チューブの押
し潰しに用いられない。そのため、チューブは前記成型
時に発生するバリによって損傷されることなく、長期間
の使用することができる。したがって、前記ローラはプ
ラスチックによって形成することができ、射出成型など
で容易に、しかも安価に製作することができる。
【0012】また、前記した目的を達成するためになさ
れた本発明にかかるチューブポンプを用いたインクジェ
ット式記録装置は、印刷データに対応してインク滴を吐
出するインクジェット式記録ヘッドと、前記記録ヘッド
のノズル形成面を封止すると共に、ポンプユニットから
の負圧を受けて記録ヘッドよりインクを吸引するキャッ
ピング手段とを備えたインクジェット式記録装置であっ
て、前記ポンプユニットとして、前記したチューブポン
プを具備したことを特徴としている。このようなインク
ジェット式記録装置にあっては、可撓性チューブの破損
に起因するチューブポンプの故障を極力防止することが
できる。また、吸引効率が良いインクジェット式記録装
置を得ることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかるチューブポ
ンプを用いたインクジェット式記録装置について、図に
示す実施の形態に基づいて説明する。図1は本発明が適
用されたインクジェット式記録装置の全体構成を示すも
のである。図1において符号1はキャリッジであり、こ
のキャリッジ1はキャリッジモータ2により駆動される
タイミングベルト3を介し、ガイド部材4に案内されて
プラテン5の軸方向に往復移動されるように構成されて
いる。キャリッジ1の記録用紙6に対向する側には、図
には現れていないがインクジェット式記録ヘッドが搭載
され、またその上部には前記記録ヘッドにインクを供給
するブラックインクカートリッジ7、およびカラーイン
クカートリッジ8が着脱可能に装填されている。
【0014】図中符号9は、非印字領域(ホームポジシ
ョン)に配置されたキャッピング手段であって、キャリ
ッジ1に搭載された記録ヘッドが直上に移動した時に上
昇し、記録ヘッドのノズル形成面を封止できるように構
成されている。そしてキャッピング手段9の下方には、
キャッピング手段9の内部空間に負圧を与えるためのポ
ンプユニットとしての後述するチューブポンプ10が配
置されている。前記キャッピング手段9は記録装置の休
止期間中における記録ヘッドのノズル開口の乾燥を防止
する蓋体として機能する他、記録ヘッドに印刷とは関係
のない駆動信号を印加してインク滴を空吐出させるフラ
ッシング動作時のインク受けとして機能し、さらに前記
チューブポンプ10からの負圧を記録ヘッドに作用させ
て、インクを吸引するクリーニング手段としての機能も
兼ね備えている。
【0015】そして、キャッピング手段9における印字
領域側の近傍には、ゴムなどの弾性板を備えたワイピン
グ手段11が、水平方向に進退可能となるように配置さ
れていて、キャリッジ1がキャッピング手段9側に往復
移動する際に、記録ヘッドの移動経路上にワイピング部
材が進出できるように構成されている。
【0016】図2は前記した記録装置に装備された記録
用紙の給排紙機構およびチューブポンプに対する駆動力
伝達機構の一例を示したものである。符号21は紙送り
ローラを示しており、この紙送りローラ21の一端には
歯車22が配置され、紙送りモータ23の軸上に配置さ
れたピニオン24からアイドラ25を介して駆動される
ように構成されている。また給紙ローラ駆動軸26の一
端には歯車27が配置され、クラッチ機構を構成する移
動歯車28を介して前記歯車22と係合して図示せぬカ
ットシートフィーダに動力を伝達し、記録用紙の給紙
(ローディング)が行われるように構成されている。ク
ラッチ機構を構成する前記移動歯車28は、常時は図示
しないバネにより図2に示すように両歯車22,27か
ら離れた位置を保持し、またホームポジションと対向す
る端部に移動するキャリッジ1に押圧されて軸方向に移
動し、前記歯車22,27に介在して両者の噛み合いが
接続されるように構成されている。
【0017】一方、チューブポンプ10は、紙送りモー
タ23に配置された前記ピニオン24からアイドラ2
9、および排紙ローラ歯車30を介して、排紙ローラ3
1の他端に装着された歯車32によって駆動される。チ
ューブポンプ10の駆動軸33には、排紙ローラ31の
他端に装着された歯車32からアイドラ34を介して噛
み合う歯車35が装着されている。この歯車35が装着
された軸33には、その背面に配置されたバネ36に押
されて摩擦回転するアーム37を備えたクリーナカム3
8が遊転自在に取り付けられていて、アーム37の回転
によりゴム等の弾性部材により形成されたワイピング部
材39が水平方向に移動できるように構成されている。
これにより、モータ23の一方向への回転により、ワイ
ピング部材39は記録ヘッドの移動軌跡に進出して、そ
のノズル形成面が払拭できるようになされ、またモータ
23の他方向への回転により、ワイピング部材39は記
録ヘッドの移動軌跡から退避されるように作用する。
【0018】また、チューブポンプ10の駆動軸33に
は、ラチェットホイール40、中間伝達ホイール41、
およびポンプホイール42が積層して装着されている。
ラチェットホイール40の中間伝達ホイール41と対向
する面には突起40aが形成されており、また中間伝達
ホイール41には、両面にそれぞれ突起41a,41b
が形成され、さらにポンプホイール42には、中間伝達
ホイール41と対向する面に突起42aが形成されてい
る。これにより、ラチェットホイール40が回転して、
その突起40aが中間伝達ホイール41の突起41aに
当接することで、中間伝達ホイール41に回転力が伝達
され、さらに中間伝達ホイール41の突起41bが、ポ
ンプホイール42の突起42aに当接することで、ポン
プホイール42に回転力が伝達されるように構成されて
いる。したがって、紙送りモータ23の回転方向が切り
替わると、ラチェットホイール41とポンプホイール4
2との間には、最大で2回転近くの回転伝達に遅れを発
生させる回転遅延機構が構成されている。
【0019】ポンプホイール42には、ポンプホイール
の軸芯方向と外周方向との間に径方向に勾配を持って形
成された一対のローラ支持溝が設けられていて、ポンプ
ホイール42の一方向への回転によって、これらの軸孔
に軸支したローラ60a,60bが外周方向に偏って可
撓性チューブ51をポンプフレーム44に形成されたチ
ューブ支持面52との間で加圧して吸引作用を生じさせ
るポンプ作用と、ポンプホイール42の他方向への回転
によって、ローラ60a,60bがホイール42の軸芯
方向に偏って可撓性チューブ51を加圧しないレリース
作用とが切り換えられるように構成されている。なお、
前記したラチェットホイール40、中間伝達ホイール4
1、およびポンプホイール42との間で形成された回転
遅延機構は、記録用紙を前記カットシートフィーダから
ローディングするに際して、用紙先端の位置決めとバッ
クラッシュ取りを実行するために、紙送りモータ23を
多少正転および逆転駆動させる必要があり、この場合に
おいて前記吸引ポンプ10には動力を伝達させないよう
に作用する。
【0020】更に、図3乃至図7に基づいてチューブポ
ンプについて詳述すると、このチューブポンプには、可
撓性チューブ51の外形を円弧状に規制するチューブ支
持面52を有するポンプフレーム44と、駆動手段とし
ての例えば紙送りモータからの動力により回動するポン
プホイール42と、このポンプホイール42の軸芯方向
と外周方向との間に径方向に勾配を持って形成された一
対のローラ支持溝42a,42bに、当該支持溝42
a,42bの長手方向に移動可能に、かつ回転可能にそ
れぞれ取り付けられたローラ60a,60bとが具備さ
れている。
【0021】当該支持溝42a,42bに取り付けられ
たローラ60a,60bは同一形状寸法のものが用いら
れるため、一つのローラ60aの構成について詳述す
る。図5に示すように、前記ローラの両端部61aの直
径は、その中央部62aの直径より大きく、かつ前記ロ
ーラ60aの周面63aが鼓形状で形成されている。ま
た、前記ローラ60aの端面61aと周面63aとがな
めらかな曲面64aで結合されている。このように、前
記ローラ60aの端面61aと周面63aとが曲面64
aで結合されている場合には(角部がいわゆる曲面であ
る場合には)、角部(エッジ部)によるチューブ51の
押潰しに起因するチューブの破損を防止することができ
る。
【0022】図7に示すように、前記可撓性チューブ5
1はローラ60aの周面63aの鼓形状と接し、前記鼓
形状によって、押し潰される。このように、可撓性チュ
ーブ51はローラ60aの周面63aの鼓形状と接する
ように構成されているため、可撓性チューブ51に弛み
が生じた場合にも、ローラ60aの周面によって可撓性
チューブ51の位置ずれが防止される。
【0023】また、前記ローラ60aは、前記ローラ両
端部61aの直径がその中央部62aの直径より大き
く、かつ前記ローラ60aの周面63aが鼓形状で形成
されているため、ローラ60aによって可撓性チューブ
51を押し潰すと、まず、ローラ60aの周面63aと
接している可撓性チューブ51の中央部が押し潰され
る。そして、この可撓性チューブ51の中央部が完全に
押し潰される前に、可撓性チューブ51の両端部分の押
し潰しが始まる。即ち、押し潰された可撓性チューブ5
1の中央部からの大きな反力を受ける前に、可撓性チュ
ーブ51の両端部分の押潰しが始まる。そして、前記ロ
ーラ60aの周面63aによって、最終的に可撓性チュ
ーブ51の中央部及び両端部は、ほぼ同時に、しかもほ
ぼ完全に押し潰される。また前記ローラ60aが通過す
ると、まず押し潰された可撓性チューブ51の中央部が
回復し始め(初期状態に復帰し始める)、続いて可撓性
チューブ51の両端部が回復し始める。このように、初
期状態への回復は、まずチューブの中央部分から回復
(復元)が始まり、最終的にチューブ103の中央部及
び両端部がほぼ同時に回復する。したがって、早い時期
にチューブ内の通路の大部分が回復する。
【0024】本発明にかかるチューブポンプにあっては
前記したローラ60aによって、ほぼ完全にチューブを
押し潰すことができ、しかも早期にチューブ内の通路が
回復されるため、従来のポンプに比べて、効率を向上さ
せることができる。
【0025】このように構成されたローラ60a、60
bは、図3に示すようにポンプホイール42を正方向
(矢印A方向)に回転させることにより、ローラ支持溝
42a,42bの外周方向に移動して、可撓性チューブ
51を順次押し潰しながら回転し、これにより可撓性チ
ューブ内に圧力を発生させてキャッピング手段に負圧を
与えるようになされる。このようにして、記録ヘッドか
ら負圧により強制的にインクを排出させると共に、さら
にキャッピング手段内に排出されたインクを吸引して、
廃インクタンクに送り出すように作用する。
【0026】また、この種のチューブポンプにあって
は、ポンプフレーム44に形成されたチューブ支持面5
2と対向する位置に、ポンプホイール42の軸芯方向に
突出させた弾性素材による一対のガイド部材53a,5
3bを配置している。即ち、ポンプフレーム44にL字
状の係止溝44a,44bが形成され、この各係止溝4
4a,44bにそれぞれガイド部材53a,53bを植
設させた構成とされている。この構成によると、前記一
対のガイド部材53a,53bは、ポンプホイールの回
動に伴い前記各ローラを支持溝の回転後退方向へ案内す
るように作用する。図3に示すようにホイール42が正
転駆動されると、ローラ60a、60bは可撓性素材に
よるガイド部材53a,53bによって押し戻される作
用を受け、これによってローラ60a、60bはローラ
支持溝42a,42bの外周方向に移動して、可撓性チ
ューブ51を順次押しつぶすようになされる。これによ
りポンプの駆動作用の信頼性を向上させることができ
る。
【0027】また、図4に示すようにポンプホイール4
2を逆方向(矢印B方向)に回転させることにより、各
ローラ60a、60bはローラ支持溝42a,42bの
内周方向に移動し、これによりローラは可撓性チューブ
に少しだけ接するレリース状態を保ち、可撓性チューブ
の貼り付きなどの故障が発生するのが防止できるように
構成されている。
【0028】次に、前記したローラの変形例を図6に示
す。この変形例にあっては、図6に示すように、前記ロ
ーラ60aの端面61aに結合された曲面64aと周面
63aとの間に段差部65aが形成されていることに特
徴がある。この段差部は、金型のパーティライン上に形
成されたものであり、この部分において、金型は分割さ
れる。したがって、成型時に発生するバリは、前記段差
部65aに生ずるが、通常この段差部65aは、可撓性
チューブ51の押し潰しに用いられない。よって、可撓
性チューブ51は前記成型時に発生するバリによって破
損することもない。このように、成型時に発生するバリ
によって破損することがないため、前記ローラはプラス
チックにより射出成型などで容易に、しかも安価に製作
することができる。
【0029】
【発明の効果】以上の説明で明らかなとおり、本発明に
よれば、潰し難い可撓性チューブの両端部を完全に押し
潰すことができ、しかも安価で、可撓性チューブの破損
を防止したチューブポンプを得ることができる。また、
これを用いたインクジェット式記録装置は、可撓性チュ
ーブに起因するチューブポンプの故障を極力防止するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されたインクジェット式記録装置
の構成を示した斜視図である。
【図2】図1に示す記録装置に具備された駆動力伝達機
構の例を示した平面図である。
【図3】本発明にかかる実施形態のチューブポンプを正
転駆動させてポンプ作用を実行させた状態を示す透視図
である。
【図4】図3に示すチューブポンプを反転駆動させてレ
リースを実行させた状態を示す透視図である。
【図5】図4に示すチューブポンプに用いられているロ
ーラの側面図である。
【図6】図5に示したローラの変形例を示す要部側面図
である。
【図7】図5に示したローラによる可撓性チューブの変
形例を示す側面図である。
【図8】従来のチューブポンプを示す概略図である。
【図9】図8に示したローラによる可撓性チューブの変
形例を示す側面図である。
【符号の説明】
1 キャリッジ 2 キャリッジモータ 6 記録用紙 7,8 インクカートリッジ 9 キャッピング手段 10 ポンプユニット(チューブポンプ) 11 ワイピング手段 21 紙送りローラ 23 紙送りモータ 26 給紙ローラ駆動軸 31 排紙ローラ 42 ポンプホイール 42a,42b ローラ支持溝 44 ポンプフレーム 44a,44b 係止溝 51 可撓性チューブ 52 チューブ支持面 60a,60b ローラ 61a,61b ローラ端部 62a,62b ローラ中央部 63a,63b ローラ周面 64a,64b 曲面 65a,65b 段差部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉田 敦 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 Fターム(参考) 2C056 EA17 EA24 EA27 JA13 JC08 JC20 JC23

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可撓性チューブと、前記可撓性チューブ
    の外形を規制するチューブ支持面を有するポンプフレー
    ムと、可撓性チューブを加圧変形させる回転可能に取り
    付けられたローラとを備え、前記ローラによって可撓性
    チューブを加圧変形させて圧力を発生するチューブポン
    プにおいて、 前記ローラ両端部の直径がその中央部の直径より大き
    く、かつ前記ローラの周面が鼓形状で形成されているこ
    とを特徴とするチューブポンプ。
  2. 【請求項2】 前記ローラの端面と周面とがなめらかな
    曲面で結合されていることを特徴とする請求項1に記載
    されたチューブポンプ。
  3. 【請求項3】 前記ローラの端面に結合されたなめらか
    な曲面と周面との間に段差部が形成されていることを特
    徴とする請求項2に記載されたチューブポンプ。
  4. 【請求項4】 前記ローラがプラスチックからなること
    を特徴とする請求項1または請求項3のいずれかに記載
    されたチューブポンプ。
  5. 【請求項5】 印刷データに対応してインク滴を吐出す
    るインクジェット式記録ヘッドと、前記記録ヘッドのノ
    ズル形成面を封止すると共に、ポンプユニットからの負
    圧を受けて記録ヘッドよりインクを吸引するキャッピン
    グ手段とを備えたインクジェット式記録装置であって、 前記ポンプユニットとして、請求項1乃至請求項4のい
    ずれかに記載のチューブポンプを具備したことを特徴と
    するインクジェット式記録装置。
JP2000119701A 2000-04-20 2000-04-20 チューブポンプおよびこれを用いたインクジェット式記録装置 Pending JP2001304138A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000119701A JP2001304138A (ja) 2000-04-20 2000-04-20 チューブポンプおよびこれを用いたインクジェット式記録装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000119701A JP2001304138A (ja) 2000-04-20 2000-04-20 チューブポンプおよびこれを用いたインクジェット式記録装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001304138A true JP2001304138A (ja) 2001-10-31

Family

ID=18630627

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000119701A Pending JP2001304138A (ja) 2000-04-20 2000-04-20 チューブポンプおよびこれを用いたインクジェット式記録装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001304138A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005000783A (ja) * 2003-06-11 2005-01-06 Asahi Medical Co Ltd 中空糸膜型体液処理器

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005000783A (ja) * 2003-06-11 2005-01-06 Asahi Medical Co Ltd 中空糸膜型体液処理器
JP4508555B2 (ja) * 2003-06-11 2010-07-21 旭化成クラレメディカル株式会社 中空糸膜型体液処理器

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8529229B2 (en) Ink jet printing apparatus
JP5317396B2 (ja) インクジェット記録装置
US6733255B2 (en) Tube pump and ink jet recording apparatus using the tube pump
JP4062865B2 (ja) チューブポンプおよびこれを用いたインクジェット式記録装置
US7318638B2 (en) Liquid ejecting apparatus
JP3988104B2 (ja) チューブポンプおよびこれを用いたインクジェット式記録装置
JP4207143B2 (ja) インクジェット式記録装置
JP2001304138A (ja) チューブポンプおよびこれを用いたインクジェット式記録装置
JP3287393B2 (ja) インクジェット式記録装置
JP3664213B2 (ja) チューブポンプおよびこれを用いたインクジェット式記録装置
JP4032336B2 (ja) チューブポンプおよびこれを用いたインクジェット式記録装置
JP2003206870A (ja) チューブポンプおよびこれを用いたインクジェット式記録装置
JP4026106B2 (ja) インクジェット式記録装置
JP3350361B2 (ja) インクジェット記録装置
JP4780071B2 (ja) チューブポンプおよびこれを用いたインクジェット式記録装置
JP5252057B2 (ja) チューブポンプおよびこれを用いたインクジェット式記録装置
JP2002339881A (ja) チューブポンプおよびこれを用いたインクジェット式記録装置
JP4035756B2 (ja) インクジェット式記録装置
JP2002086761A (ja) チューブポンプおよびこれを用いたインクジェット式記録装置
JP2002089459A (ja) チューブポンプおよびこれを用いたインクジェット式記録装置
JP4618272B2 (ja) チューブポンプおよびこれを用いたインクジェット式記録装置
JP3291927B2 (ja) インクジェット記録装置の駆動方法
JP2001138545A (ja) インクジェット式記録装置および同装置における記録ヘッドのクリーニング制御方法
JP2003266742A (ja) インクジェット式記録装置および同装置における記録ヘッドのメンテナンス制御方法
JP3067534B2 (ja) インク噴射装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040119

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070319

A977 Report on retrieval

Effective date: 20070320

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070710