JP2001302935A - 光学樹脂組成物およびその用途 - Google Patents

光学樹脂組成物およびその用途

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JP2001302935A JP2000125613A JP2000125613A JP2001302935A JP 2001302935 A JP2001302935 A JP 2001302935A JP 2000125613 A JP2000125613 A JP 2000125613A JP 2000125613 A JP2000125613 A JP 2000125613A JP 2001302935 A JP2001302935 A JP 2001302935A
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昌宏 伊藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】非結晶性含フッ素重合体(A)に対して相溶性
のよい屈折率調整物質を提供し、もって高い透明性と耐
熱性を併有する重合体(A)組成物からなる光伝送体、
特に屈折率分布型光ファイバを提供する。 【解決手段】ペルフルオロ(1,3,5−トリフェニル
ベンゼン)またはペルフルオロ(1,2,4−トリフェ
ニルベンゼン)から選ばれた化合物(B)を屈折率調整
物質とし、実質的にC−H結合を有しない重合体(A)
をマトリックスとする光伝送体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特定の屈折率調整
物質を含む非結晶性含フッ素重合体からなる光学樹脂組
成物、その材料を用いた光伝送体(特にプラスチック光
伝送ファイバ)、および、屈折率調整物質としての新規
な化合物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より非結晶性含フッ素重合体は、電
気特性、耐薬品性、防水性、撥水撥油性、光学特性に優
れるため、半導体をはじめとする電子部品の保護膜、イ
ンクジェットプリンタのヘッドの撥水膜、フィルタの防
水防油コート、プラスチック光ファイバなどに用いられ
ている。この重合体は単独で利用されることもあるが、
各種の添加剤、改質剤などを混合され、新たな機能を付
加する試みもなされている。しかし、非結晶性含フッ素
重合体は極性基を通常有しないことより、この含フッ素
重合体に対する低分子量化合物の溶解性は低い。そのた
め、非結晶性含フッ素重合体に低分子量化合物を配合し
て均一に混合させることが困難な場合が少なくなく、非
結晶性含フッ素重合体が本来有している電気的特性、機
械的特性、表面特性および透明性などの優れた特性を損
なわれることがしばしばある。
【0003】一方、C−H結合を有しない非結晶性含フ
ッ素重合体をマトリックスとし、この含フッ素重合体に
溶融拡散可能な屈折率調整物質をマトリックス中に分布
させて得られる屈折率分布型プラスチック光伝送ファイ
バが知られている(特開平8−5848号公報参照)。
この屈折率分布型プラスチック光伝送ファイバは、ポリ
メチルメタクリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポ
リノルボルネン樹脂などの樹脂をマトリックスとするプ
ラスチック光伝送ファイバでは達し得なかった波長13
00nmや1550nmにおいて低損失であることが知
られている。なお、以下プラスチック光伝送ファイバを
POFという。また、光伝送ファイバを光ファイバとも
いう。
【0004】上記屈折率分布型POFにおいて、非結晶
性含フッ素重合体に屈折率調整物質を配合すると組成物
のガラス転移温度(Tg)が低下して耐熱性が低下する
問題がある。特に屈折率調整物質がクロロトリフルオロ
エチレンの5〜8量体であるオリゴマー(屈折率1.4
1)などのように屈折率があまり高くない屈折率調整物
質を用いたPOFにおいては、開口数NA[NA=(n
2 −m2 1/2 、nは屈折率分布型光学樹脂材料中の屈
折率の最大値、mは屈折率分布型光学樹脂材料中の屈折
率の最小値。]を大きくするために屈折率調整物質の配
合量を多くする必要がある。一方、このオリゴマーのT
gは約−60℃と低く、室温では液状であるため、NA
を大きくしようとして配合量を多くするにつれて組成物
のTgが低下し、POFが高温に曝されたときに屈折率
分布や光伝送性能が変化しやすくなる。そのためTgが
低くかつ屈折率があまり高くない屈折率調整物質を配合
することは、NAを大きくできないという問題が生じ
る。
【0005】また、特開平8−5848号公報記載のジ
ブロモテトラフルオロベンゼンやクロロヘプタフルオロ
ナフタレンなどの高屈折率の屈折率調整物質は、比較的
少量の配合で充分な開口数NAを得ることができる。し
かし、この屈折率調整物質もまた組成物のTgを下げる
作用が強く、耐熱性が充分高いPOFを得ることは困難
である。
【0006】特開平11−167030号公報には上記
耐熱性に関する問題点を解決するための新たな屈折率調
整物質が記載されている。しかし具体的に記載されてい
る屈折率調整物質は非結晶性含フッ素重合体に対する相
溶性が必ずしも十分でない。屈折率調整物質が含フッ素
重合体に完全に溶解していないと光散乱の要因となり、
POFの光伝送損失が増加する原因となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記耐熱性
の問題と相溶性の問題を同時に解決した、非結晶性含フ
ッ素重合体に配合する屈折率調整物質に関するものであ
り、非結晶性含フッ素重合体の優れた透明性を損なうこ
となく、従来の光学樹脂組成物が有する課題を解決し、
耐熱性が向上し、かつ光伝送損失が低い光学樹脂組成物
を提供することを目的とする。また、そのような特性を
有する光学樹脂組成物からなる光伝送体、特にPOFの
提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記耐熱性の
問題と相溶性の問題を同時に解決した、非結晶性含フッ
素重合体に配合する屈折率調整物質に関する。この屈折
率調整物質は、特開平11−167030号公報に記載
されている範疇の屈折率調整物質の中から選択された、
非結晶性含フッ素重合体に対する相溶性が特に優れた化
合物である。
【0009】本発明は、この屈折率調整物質に係る以下
の発明である。すなわち、ペルフルオロ(1,3,5−
トリフェニルベンゼン)およびペルフルオロ(1,2,
4−トリフェニルベンゼン)から選ばれた少なくとも1
種の含フッ素多環式化合物(B)を含む、実質的にC−
H結合を有しない非結晶性含フッ素重合体(A)からな
る光学樹脂組成物、である。
【0010】また、上記光学樹脂組成物からなる光伝送
体、である。また、屈折率分布型プラスチック光伝送フ
ァイバ製造用プリフォームまたは屈折率分布型プラスチ
ック光伝送ファイバから選ばれる光学樹脂成形体であっ
て、マトリックスが実質的にC−H結合を有しない非結
晶性含フッ素重合体(A)であり、屈折率調整物質がペ
ルフルオロ(1,3,5−トリフェニルベンゼン)およ
びペルフルオロ(1,2,4−トリフェニルベンゼン)
から選ばれた少なくとも1種の含フッ素多環式化合物
(B)であることを特徴とする光学樹脂成形体、であ
る。
【0011】なお、ペルフルオロ(1,3,5−トリフ
ェニルベンゼン)は公知の化合物であるが、ペルフルオ
ロ(1,2,4−トリフェニルベンゼン)は新規化合物
である。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明における含フッ素多環式化
合物(B)は屈折率調整物質である。含フッ素多環式化
合物(B)を含む含フッ素重合体(A)からなる本発明
の光学樹脂組成物は光学樹脂製品の原材料を意味するば
かりでなく、光学樹脂製品における樹脂組成物そのもの
をも意味する。また、本発明の光学樹脂組成物は、含フ
ッ素多環式化合物(B)が含フッ素重合体(A)の全体
にわたって均一に分布した状態にあるものばかりでな
く、含フッ素多環式化合物(B)が含フッ素重合体
(A)中に不均一に分布している状態にあるものをも意
味する。
【0013】本発明の光伝送体とは、光を光学樹脂組成
物中に通過させて伝送する機能を有する部材をいう。光
伝送体は、プラスチック光伝送ファイバに限られるもの
ではなく、例えば、ロッドレンズ、光導波路、光分岐
器、光合波器、光分波器、光減衰器、光スイッチ、光ア
イソレータ、光送信モジュール、光受信モジュール、カ
プラ、偏向子、光集積回路などのそのものやその光伝送
部分をいう。これら光伝送体の光を伝送する部分は、後
述する屈折率分布構造を有するもの(以下屈折率分布型
という)であることが好ましい。すなわち、含フッ素重
合体(A)中に含フッ素多環式化合物(B)が光伝送体
の光伝送路の中心軸から周辺方向に沿って濃度が低下す
る濃度勾配を有して分布している屈折率分布型光伝送体
であることが好ましい。本発明の光伝送体としては特に
POF、特に屈折率分布型POF、が好ましい。
【0014】本発明の光学樹脂成形体は、屈折率分布型
POF製造用プリフォームまたは屈折率分布型POFで
ある。含フッ素重合体(A)と屈折率調整物質を用いて
屈折率分布型POF(および、それを製造するためのプ
リフォーム)を製造する方法は前記特開平8−5848
や特開平11−167030号公報などに記載されてい
る。これら公報記載の屈折率調整物質の代わりに含フッ
素多環式化合物(B)を使用して、これら公報記載の方
法で屈折率分布型POFを製造できる。同様にこれら公
報記載の方法で屈折率分布型POF製造用プリフォーム
を製造できる。
【0015】周知のように屈折率分布型光ファイバは中
心軸部分の屈折率が最大で中心軸から周辺方向に沿って
屈折率が徐々に(通常二次曲線に沿って)低下する構造
を有する。このような屈折率分布を形成する方法の一つ
として拡散法が知られている。拡散法は、マトリックス
中でマトリックスと異なる屈折率を有する屈折率調整物
質を中心軸から周辺方向に沿って(屈折率調整物質がマ
トリックスよりも高屈折率である場合)拡散させること
により上記屈折率分布を形成する方法である。マトリッ
クス中の屈折率調整物質の濃度が高い部分が高屈折率で
その濃度が低下するほど低屈折率となる。
【0016】本発明の光伝送体は、屈折率分布型光伝送
体であることが好ましい。すなわち、光伝送体の光が通
過する光伝送路において、含フッ素重合体(A)中に含
フッ素多環式化合物(B)が光伝送路の中心軸から周辺
方向に沿って濃度が低下する濃度勾配を有して分布して
いる屈折率分布型光伝送体であるのが好ましい。この屈
折率分布は屈折率調整物質である含フッ素多環式化合物
(B)をマトリックスである含フッ素重合体(A)中に
拡散させることにより形成される。例えば、光伝送路の
中心軸となる部分にある濃度で含フッ素多環式化合物
(B)を存在させ、その含フッ素多環式化合物(B)を
熱拡散させて中心軸から周辺方向に沿って濃度が低下す
る濃度勾配を形成する。
【0017】本発明の光学樹脂成形体は上記拡散法で形
成された屈折率分布型の光学樹脂成形体であることが好
ましい。この方法による光学樹脂成形体の製造方法は前
記特開平8−5848や特開平11−167030号公
報などに記載されている。特に回転成形により屈折率分
布型POF製造用プリフォーム(以下、単にプリフォー
ムという)を製造し、プリフォームから紡糸してPOF
とする方法が好ましい。含フッ素多環式化合物(B)の
拡散はプリフォーム製造工程、プリフォームを加熱維持
して拡散を行う工程、プリフォームからの紡糸工程、ま
たはそれら工程の2以上の工程で行い得る。また含フッ
素多環式化合物(B)の拡散を行いながら押出し紡糸を
行って光ファイバを1段で製造することもできる(WO
94/04949公報記載の方法参照)。この拡散を行
いながら押出しする方法で屈折率分布型のプリフォーム
を製造することもできる。
【0018】上記のようにプリフォームは必ずしも屈折
率分布を有していなくてもよく、含フッ素多環式化合物
(B)の拡散工程前のものであってよい。この場合、含
フッ素多環式化合物(B)は中心軸部分のみに存在す
る。このプリフォームを加熱状態に維持して含フッ素多
環式化合物(B)を拡散させ屈折率分布を有するプリフ
ォームとし得る。しかし通常はプリフォームの成形工程
において拡散も行い屈折率分布を有するプリフォームと
する。プリフォームの形状は通常円柱状である。しかし
形状はこれに限られず、回転成形で通常得られる孔の径
がごく小さい円筒状のものであってもよい。円筒状プリ
フォームではその内表面に含フッ素多環式化合物(B)
を存在させてそこから外表面方向に拡散させて屈折率分
布を形成し得る。円筒状プリフォームの孔を潰しながら
紡糸を行ってPOFとし得る。
【0019】本発明の光学樹脂組成物において、含フッ
素多環式化合物(B)は含フッ素重合体(A)中に完全
に溶解し、不溶解物がなくまたミクロな相分離構造が生
じないないことが好ましい。不溶解物やミクロ相分離構
造が存在すると、その部分が光散乱の要因となる。した
がって、含フッ素多環式化合物(B)は含フッ素重合体
(A)中にその飽和溶解度量以下で存在することが好ま
しく、含フッ素多環式化合物(B)が部分的に高濃度に
存在する場合であってもその高濃度部分に不溶解物がな
いことが好ましい。
【0020】含フッ素重合体(A)の種類にもよるが、
含フッ素重合体(A)と含フッ素多環式化合物(B)の
合計に対する含フッ素多環式化合物(B)の割合が約1
5質量%でも充分均一に溶解する。したがって、本発明
光学樹脂組成物における含フッ素重合体(A)と含フッ
素多環式化合物(B)の合計に対する含フッ素多環式化
合物(B)の割合は15質量%以下、特に10質量%以
下が好ましい。この割合は組成物全体における平均の存
在割合を意味するとともに、含フッ素多環式化合物
(B)が不均一に存在している場合であってもその最大
存在部分が上記割合の上限以下であることを意味する。
より好ましい最大存在部分の割合の下限は0.1質量
%、特に1質量%、である。
【0021】含フッ素多環式化合物(B)が含フッ素重
合体(A)中に均一に存在している場合、または不均一
に存在している場合に組成物全体に平均して存在すると
仮定して計算した場合、その割合の下限は0.001質
量%であることが好ましい。なお、含フッ素重合体
(A)に対する含フッ素多環式化合物(B)の溶解性が
高いことはまた含フッ素多環式化合物(B)が含フッ素
重合体(A)に対して屈折率分布を形成するに十分な拡
散性を有していることも意味している。
【0022】屈折率分布型光伝送体とするためには、マ
トリックスと屈折率調整物質との屈折率の差は0.00
5以上である必要があり、0.01以上であることが好
ましい。含フッ素重合体(A)の屈折率は、その種類に
もよるが、通常1.25〜1.35であり、含フッ素多
環式化合物(B)の屈折率は約1.47である。したが
って、両者は屈折率分布を形成するに充分の屈折率差を
有する。また、屈折率差が大きいことより、含フッ素重
合体(A)に対する含フッ素多環式化合物(B)の割合
が最大存在部分において10質量%以下であっても充分
な屈折率分布を形成し得る。
【0023】また、含フッ素多環式化合物(B)のTg
は−45℃であり、従来の屈折率調整物質に比較して比
較的高いTgを有している。したがって、含フッ素多環
式化合物(B)は含フッ素重合体(A)のTgを低下さ
せる作用が少ない。よって、含フッ素多環式化合物
(B)は、光学樹脂組成物に対する割合を少なくでき、
かつ、本発明の光学樹脂組成物のTgの低下は少なく、
耐熱性の良好な光伝送体が得られる。
【0024】以下、本発明における含フッ素重合体
(A)および含フッ素多環式化合物(B)について説明
する。本発明における含フッ素重合体(A)は、非結晶
性であり、かつ近赤外光で光吸収が起こるC−H結合を
実質的に有しない重合体である。含フッ素重合体(A)
としては、C−H結合を有しない非結晶性含フッ素重合
体であれば特に限定されないが、主鎖に含フッ素脂肪族
環構造を有する含フッ素重合体が好ましい。
【0025】主鎖に含フッ素脂肪族環構造を有すると
は、脂肪族環を構成する炭素原子の1以上が主鎖を構成
する炭素連鎖中の炭素原子であり、かつ脂肪族環を構成
する炭素原子の少なくとも一部にフッ素原子またはフッ
素含有基が結合している構造を有することを意味する。
脂肪族環の環を構成する原子としては、炭素原子以外に
酸素原子や窒素原子を含んでいてもよい。含フッ素脂肪
族環構造としては、含フッ素脂肪族エーテル環構造がさ
らに好ましい。
【0026】含フッ素重合体(A)の溶融状態における
粘度は、溶融温度200〜300℃において102 〜1
4 Pa・sが好ましい。溶融粘度が高すぎると溶融紡
糸が困難なうえ、屈折率分布の形成に必要な、含フッ素
多環式化合物(B)の拡散が起こりにくくなり屈折率分
布の形成が困難になる。また、溶融粘度が低すぎると実
用上問題が生じる。すなわち、電子機器や自動車等での
光伝送体として用いられる場合に高温に曝され軟化し、
光の伝送性能が低下する。
【0027】含フッ素重合体(A)の数平均分子量は1
×104 〜5×106 が好ましく、5×104 〜1×1
6 がより好ましい。分子量が小さすぎると耐熱性を阻
害することがあり、大きすぎると屈折率分布を有する光
伝送体の形成が困難になる。
【0028】含フッ素脂肪族環構造を有する重合体とし
ては、含フッ素環構造を有する単量体を重合して得られ
るものや、2つ以上の重合性二重結合を有する含フッ素
単量体を環化重合して得られる主鎖に含フッ素脂肪族環
構造を有する重合体が好適である。
【0029】含フッ素脂肪族環構造を有する単量体を重
合して得られる主鎖に含フッ素脂肪族環構造を有する重
合体は、特公昭63−18964などにより知られてい
る。すなわち、ペルフルオロ(2,2−ジメチル−1,
3−ジオキソール)などの含フッ素脂肪族環構造を有す
る単量体を単独重合することにより、またこの単量体と
テトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレ
ン、ペルフルオロ(メチルビニルエーテル)などのラジ
カル重合性単量体とを共重合させることにより主鎖に含
フッ素脂肪族環構造を有する重合体が得られる。
【0030】また、2つ以上の重合性二重結合を有する
含フッ素単量体を環化重合して得られる、主鎖に含フッ
素脂肪族環構造を有する重合体は、特開昭63−238
111号公報や特開昭63−238115号公報などに
より知られている。すなわち、ペルフルオロ(アリルビ
ニルエーテル)やペルフルオロ(ブテニルビニルエーテ
ル)などを環化重合することにより、またはこのような
単量体とテトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロ
エチレン、ペルフルオロ(メチルビニルエーテル)など
のラジカル重合性単量体とを共重合させることにより主
鎖に含フッ素脂肪族環構造を有する重合体が得られる。
【0031】また、ペルフルオロ(2,2−ジメチル−
1,3−ジオキソール)などの含フッ素脂肪族環構造を
有する単量体とペルフルオロ(アリルビニルエーテル)
やペルフルオロ(ブテニルビニルエーテル)などの2つ
以上の重合性二重結合を有する含フッ素単量体とを共重
合させることによっても主鎖に含フッ素脂肪族環構造を
有する重合体が得られる。
【0032】含フッ素脂肪族環構造を有する重合体とし
ては、含フッ素脂肪族環構造を有する重合体の全モノマ
ー単位に対して含フッ素脂肪族環構造を有するモノマー
単位を20モル%以上、特には40モル%以上含有する
ものが透明性、機械的特性などの面から好ましい。ま
た、含フッ素脂肪族環構造を有する重合体としては、重
合当初の重合体は末端に不安定な官能基を有しているこ
とが少なくないことより、重合体製造後、重合体をフッ
素でフッ素化する末端安定化処理を行ったものを用いる
ことが好ましい。
【0033】上記の含フッ素脂肪族環構造を有する重合
体としては、具体的には以下の化学式から選ばれるモノ
マー単位を有するものが例示される。下記式1および式
2は含フッ素環構造を有する単量体の重合により形成さ
れるモノマー単位の例である。下記式3および式4は重
合性二重結合を2個有する含フッ素単量体の環化重合に
より形成されるモノマー単位の例である。
【0034】下記式1〜4において、X1 〜X10はそれ
ぞれ独立にフッ素原子またはペルフルオロアルキル基ま
たはペルフルオロアルコキシ基を表わし、フッ素原子の
一部は塩素原子で置換されていてもよく、またペルフル
オロアルキル基やペルフルオロアルコキシ基におけるフ
ッ素原子の一部は塩素原子で置換されていてもよい。ペ
ルフルオロアルキル基やペルフルオロアルコキシ基にお
ける炭素数は1〜5が好ましく、特に1が好ましい。Z
は酸素原子、単結合または−OC(R9 10)O−を表
す。好ましいZは酸素原子である。
【0035】R1 〜R10はそれぞれ独立にフッ素原子、
ペルフルオロアルキル基またはペルフルオロアルコキシ
基を表わし、フッ素原子の一部は塩素原子で置換されて
いてもよく、またペルフルオロアルキル基およびペルフ
ルオロアルコキシ基におけるフッ素原子の一部は塩素原
子で置換されていてもよい。ペルフルオロアルキル基お
よびペルフルオロアルコキシ基における炭素数は1〜5
が好ましく、特に1が好ましい。また、R1 とR2 およ
びR3 とR4 はそれぞれ共同して含フッ素脂肪族環を形
成していてもよく、pやqが2以上の場合、異なる置換
メチレン基に結合している置換基は同様に共同して含フ
ッ素脂脂肪族環を形成していてもよい。例えば、R1
2 は共同して炭素数2〜6のペルフルオロアルキレン
基を表わしてもよい。
【0036】pは1〜4の整数を、qは1〜5の整数
を、s、tはそれぞれ独立に0〜5でかつs+tが1〜
6の整数(ただし、Zが−OC(R9 10)O−の場合
はs+tは0であってもよい)を表す。ただし、p、
q、s、tが2以上の整数の場合、その数で規定された
複数の置換メチレン基における置換基の種類は異なって
いてもよい。例えば、pが2の場合、2つのR1 は異な
っていてもよく、2つのR 2 も同様に異なっていてもよ
い。好ましいpは1または2、好ましいqは2である。
sとtはそれぞれ0〜4でかつs+tが1〜4である整
数が好ましい。
【0037】
【化1】
【0038】式1で表されるモノマー単位を形成する単
量体としては、下記式5で表される含フッ素脂肪族環構
造を有する単量体(pが1のもの)と下記式6で表され
る含フッ素脂肪族環構造を有する単量体(pが2のも
の)が好ましい。また、式2で表されるモノマー単位を
形成する単量体としては、下記式7で表される含フッ素
脂肪族環構造を有する単量体(qが2のもの)が好まし
い。下記式においてR11、R12は前記R1 と同じもの
を、R21、R22は前記R2 と同じものを、R31、R 32
3 と同じものを、R41、R42はR4 と同じものを表
す。また、前記したように、R11とR22、R31とR42
はそれぞれ共同して含フッ素脂肪族環を形成してもよ
い。
【0039】式5〜式7で表される化合物としては、X
1 〜X4 がいずれもフッ素原子、R 1 、R2 、R11、R
12、R21、R22、R31、R32、R41、R42がそれぞれ独
立にフッ素原子、トリフルオロメチル基またはクロロジ
フルオロメチル基である化合物が好ましい。最も好まし
い化合物はX1 、X2 がいずれもフッ素原子で、R1
2 がいずれもトリフルオロメチル基である化合物[す
なわち、ペルフルオロ(2,2−ジメチル−1,3−ジ
オキソール)]である。
【0040】
【化2】
【0041】好ましい式5〜式7で表される化合物の具
体例としては、下記に示す化合物が挙げられる。
【0042】
【化3】
【0043】式3および式4で表されるモノマー単位を
環化重合により形成する重合性二重結合を2個有する含
フッ素単量体としては、下記式8で表される含フッ素脂
肪族環構造を有する単量体がある。式8で表される化合
物としては、Zは酸素原子または−OC(R9 10)O
−、sは0または1、tは0〜4でかつs+tは1〜4
(ただし、Zが−OC(R9 10)O−の場合は0であ
ってもよい)、X5 〜X10がいずれもフッ素原子である
かまたは多くとも2個以内が塩素原子、トリフルオロメ
チル基もしくはクロロジフルオロメチル基で他がフッ素
原子、R5 〜R 10がそれぞれ独立にフッ素原子、塩素原
子(ただし多くとも炭素原子1個に付き1個結合)、ト
リフルオロメチル基またはクロロジフルオロメチル基で
ある化合物が好ましい。
【0044】
【化4】
【0045】式8で表される化合物としては、下記式9
〜式11で表される化合物が好ましい。下記式9で表さ
れる化合物は、式8において、Zが酸素原子、sが0、
tが1である化合物であり、下記式10で表される化合
物は、式8において、Zが酸素原子、sが0、tが2で
ある化合物であり、式11で表される化合物は、式8に
おいて、Zが−OC(R9 10)O−、s、tがいずれ
も0である化合物である。
【0046】式9で表される化合物において、X5 〜X
10はすべてフッ素原子であるか、またはその1〜2個
(ただし、X5 〜X7 の多くとも1個かつX8 〜X10
多くとも1個)が塩素原子で他がフッ素原子であること
が好ましい。R7 とR8 はすべてフッ素原子であるか、
一方が塩素原子もしくはトリフルオロメチル基であり、
他方がフッ素原子であることが好ましい。最も好ましい
式9で表される化合物はX5 〜X10、R7 、R8 のすべ
てがフッ素原子である化合物[すなわち、ペルフルオロ
(アリルビニルエーテル)]である。
【0047】式10で表される化合物において、X5
10はすべてフッ素原子であるか、またはその1〜2個
(ただし、X5 〜X7 の多くとも1個かつX8 〜X10
多くとも1個)が塩素原子で、他がフッ素原子であるこ
とが好ましい。R71、R72、R81、R82はすべてフッ素
原子であるか、または多くとも2個が塩素原子もしくは
トリフルオロメチル基であり、他がフッ素原子であるこ
とが好ましい。最も好ましい式10で表される化合物は
5 〜X10、R71、R72、R81、R82のすべてがフッ素
原子である化合物[すなわち、ペルフルオロ(ブテニル
ビニルエーテル)]である。
【0048】式11で表される化合物において、X5
10はすべてフッ素原子であるか、またはその1〜2個
(ただし、X5 〜X7 の多くとも1個かつX8 〜X10
多くとも1個)が塩素原子で、他がフッ素原子であるこ
とが好ましい。R9 とR10はすべてフッ素原子である
か、一方が塩素原子もしくはトリフルオロメチル基であ
り、他方がフッ素原子であることが好ましい。最も好ま
しい式11で表される化合物はX5 〜X10、R9 、R10
のすべてがフッ素原子である化合物[すなわち、ペルフ
ルオロ{ビス(ビニルオキシ)メタン)}]である。
【0049】
【化5】
【0050】式9〜11で表される化合物の具体例とし
ては、以下の化合物などが挙げられる。
【0051】
【化6】
【0052】含フッ素多環式化合物(B)の内ペルフル
オロ(1,3,5−トリフェニルベンゼン)は公知の化
合物であり、Zh.Org.Khim.,13,1911(1977)に記載されて
いる。しかしそこに記載されている製造方法はペルフル
オロシクロヘキサジエンのごとき特殊な試薬を用いて合
成する方法であり、原料自体の入手や合成が困難である
などの問題がある。一般的な含フッ素多環式化合物の製
造方法としては、Zh.Org.Khim.,13,1911(1977)記載の方
法があるが、ペルフルオロシクロヘキサジエンのごとき
特殊な試薬を用いて合成する方法があり、原料自体の入
手や合成が困難な方法である。また、Tetrahedron,30,3
499(1974) 記載の、炭化水素の芳香族化合物の水素原子
を、KCoF4 を用いてフッ素化してペルフルオロの飽
和型化合物にした後、酸化鉄を用いて300〜400℃
の高温化にて脱フッ素化を行ない含フッ素多環式化合物
を得る方法が知られている。しかしこの方法も、高温反
応装置を必要とし、かつ発生するフッ素ガスの捕集が困
難であるという問題がある。
【0053】また、Polym.Prepr.,Am.Chem.Soc.,Div.Po
lym.Chem.,7,1077(1966)には、金属銅を用い、2種の臭
素化合物からUllmann 型のクロスカップリングによりペ
ルフルオロ−m−ターフェニルを製造する方法が記載さ
れている。しかしこの方法により、ペルフルオロ(トリ
フェニルベンゼン)を製造すると、本質的に少なからぬ
ホモカップリング体が副生し、目的物とさほど極性およ
び構造等の違わないそれら副生物を目的物から分離する
ことが極めて困難であるという問題がある。
【0054】具体的には、カッパーブロンズ存在下に
1,2,4−トリブロモ−3,5,6−トリフルオロベ
ンゼンとペンタフルオロブロモベンゼンをジメチルホル
ムアミド中でクロスカップリングすることにより目的物
を製造することができた。しかし、生成物は目的物のペ
ルフルオロ(1,2,4−トリフェニルベンゼン)の他
に、ブロモペンタフルオロベンゼンがホモカップリング
したペルフルオロビフェニル、および1,2,4−トリ
ブロモ−3,5,6−トリフルオロベンゼンがホモカッ
プリングしたタール状の化合物が大量に生成した。これ
らの混合物から目的のペルフルオロ(1,2,4−トリ
フェニルベンゼン)を単離するためには、再結晶、カラ
ムクロマトグラフィー、昇華等を繰り返し行なわなけれ
ばならず、結局収率は20%以下にまで低下した。
【0055】本発明者は、トリハロ置換トリフルオロベ
ンゼン(ただし、トリハロ置換とは、臭素原子およびヨ
ウ素原子から選ばれた少なくとも1種のハロゲン原子3
個が水素原子と置換されていることをいう)とペンタフ
ルオロフェニル銅を極性溶媒中で反応させることによ
り、ホモカップリング体をほとんど副生することなく目
的物のペルフルオロ(トリフェニルベンゼン)を高選択
的にかつ高収率で製造し得ることを見出した。ここにお
けるトリハロ置換トリフルオロベンゼンとしては、1,
3,5−トリブロモ−2,4,6−トリフルオロベンゼ
ン、1,2,4−トリブロモ−3,5,6−トリフルオ
ロベンゼン、1,3,5−トリヨード−2,4,6−ト
リフルオロベンゼン、1,2,4−トリヨード−3,
5,6−トリフルオロベンゼン、およびそれらの2種以
上の混合物が好ましい。これらの化合物の中では目的物
の収率の面で特にトリヨード化合物が好ましい。
【0056】トリハロ置換トリフルオロベンゼンに対す
るペンタフルオロフェニル銅の量は、3倍モル以上であ
ればよく、3〜10倍モルが適当で、特に3〜4倍モル
が好ましい。反応温度が低すぎると反応時間を要し、高
すぎると副反応が起き易くなることより、10〜160
℃が適当で、特に40〜100℃が好ましい。
【0057】極性溶媒としては、特に限定されるもので
はないが、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(以
下、THFという)、ジメチルホルムアミドなどの非プ
ロトン系極性溶媒が好ましい。極性溶媒の使用量は、特
に限定されるものではないが、トリハロ置換トリフルオ
ロベンゼンに対し3〜20倍質量が適当である。
【0058】反応終了後、溶媒と無機物を除去すること
によりほぼ純粋な目的物が得られ、ペルフルオロビフェ
ニルなどの副生物は通常10質量%以下である。また、
Ullmann 型のカップリングでは今まで避けられなかった
タール状成分がほとんど副生しないため、目的物単離の
ためのハンドリングも容易である。こうして得られた粗
結晶は、再結晶をすることで容易に純度を上げることが
できる。再結晶溶媒は特に制限されないが、トルエン、
ヘキサン、ペルフルオロ系有機溶媒等が好ましい。
【0059】一方、ペンタフルオロフェニル銅は、ペン
タフルオロブロモベンゼンを極性溶媒中で、エチルマグ
ネシウムブロマイドなどのアルキルマグネシウムブロマ
イドや金属マグネシウム等とのグリニヤー交換反応によ
り、ペンタフルオロフェニルマグネシウムブロマイドと
した後、この反応系に臭化銅(CuBr)を添加し反応
させて製造し得る。前段の反応において、極性溶媒とし
ては前記の極性溶媒を使用し得る。ペンタフルオロフェ
ニルマグネシウムブロマイドが生成した反応系に、つい
で臭化銅を添加して反応させる。この反応は発熱の大き
い反応であり、反応温度が上がりすぎると分解などの副
反応を生じやすくなるため、副反応を抑制するために反
応温度を低めに抑えることが好ましい。具体的には−2
0〜+40℃が適当で、特に0〜+10℃で行なうのが
好ましい。臭化銅を分割添加し、かつ反応温度を上記範
囲に維持しながら反応を行うことが好ましい。臭化銅の
量は出発ペンタフルオロブロモベンゼンに対して1〜1
0倍モルが適当であり、特に2〜5倍モルが好ましい。
【0060】本発明の光伝送体、特に屈折率分布型PO
Fは、波長600〜1600nmで、100mの伝送損
失が5db以下(即ち50dB/km以下)とすること
ができる。波長600〜1600nmという比較的長波
長において、このような低レベルの伝送損失であること
はきわめて有利である。すなわち、石英光ファイバと同
じ波長を使えることから、石英光ファイバとの接続が容
易であり、また波長600〜1600nmよりも短波長
を使わざるをえない従来のPOFに比べ、安価な光源で
すむ利点がある。
【0061】光伝送体の伝送特性において、上記伝送損
失とともに重要な特性として伝送帯域がある。大量の情
報を高速で伝送するために伝送帯域が広いことが望まれ
る。現在、長距離通信において用いられている石英系シ
ングルモードファイバは伝送帯域が数10GHz・km
の広い伝送帯域を有する。
【0062】一方、POFはファイバ径が太く光源・受
光素子との接続またはファイバ同士の接続が容易なこと
から安価な短距離通信システムの構築への期待が高まっ
ている。通常のステップインデックス型POFは伝送帯
域は数MHz・km程度と狭い。これを解決するため
に、本発明のような伝送帯域のより広い屈折率分布型P
OFにおいては、屈折率分布が熱的に安定でないと、結
果として伝送帯域が低下する。本発明の屈折率分布型P
OFは耐熱性が飛躍的に向上しているので、屈折率分布
の熱的な安定性が高く、室温以上の高温に長期間曝され
た場合においても、伝送帯域の低下を防止できる。
【0063】本発明の光学樹脂組成物の用途は前記した
ような光伝送体用途に限られるものではない。例えば、
本発明の光学樹脂組成物からなるフィルムやシートは透
明性の高いフッ素樹脂製のフィルムやシートとして有用
である。例えば厚さ100μm〜数mmのフィルムの可
視光線(波長400〜700nm)透過率は90%以上
である。また本発明の含フッ素樹脂組成物は波長300
nm以下の紫外線を吸収するため、各種の紫外線遮蔽フ
ィルムとして利用し得る。さらに、KrFやArFなど
のエキシマレーザによるレーザアブレーションを利用し
たマイクロパターンの形成用材料としても利用できる。
マイクロパターン形成用材料としての応用例としては、
例えば半導体素子製造工程における半導体の保護膜や層
間絶縁膜、インクジェットプリンタヘッドのインク吐出
口を形成する撥水膜、などがある。
【0064】
【実施例】次に、本発明を実施例によって具体的に説明
するが、本発明はこれらに限定されない。以下の例にお
いて、例1〜3は含フッ素重合体(A)の合成例、例4
〜例8は含フッ素多環式化合物(B)の合成例、例9〜
20は実施例、例21〜25は比較例である。部は質量
部を表す。
【0065】(例1)750gのペルフルオロ(ブテニ
ルビニルエーテル)[以下、PBVEという]、4kg
のイオン交換水、260gのメタノールおよび3.7g
のジイソプロピルペルオキシジカーボネートを、内容積
5Lのガラスフラスコに入れた。系内を窒素で置換した
後、40℃で22時間懸濁重合を行い、数平均分子量約
5×104 の重合体を690g得た。この重合体をフッ
素/窒素混合ガス(フッ素ガス濃度20容量%)雰囲気
中で250℃、5時間加熱処理することにより光透過性
および熱安定性の良好な重合体(以下、重合体Aとい
う)を得た。
【0066】重合体Aの固有粘度[η]は、ペルフルオ
ロ(2−ブチルテトラヒドロフラン)[以下、PBTH
Fという]中30℃で0.3であった。重合体AのTg
は108℃であり、室温では強靱で透明なガラス状重合
体であった。また屈折率は1.342であった。
【0067】(例2)PBVEを173g、ペルフルオ
ロ(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソール)[以
下、PDDという]を27g、PBTHFを200g、
重合開始剤としてジイソプロピルペルオキシジカーボネ
ートを2g、内容積1Lのステンレス製オートクレーブ
に入れた。系内を窒素で置換した後、40℃で20時間
重合を行い、数平均分子量約1.5×105 の透明な重
合体20gを得た。この重合体をフッ素/窒素混合ガス
(フッ素ガス濃度20容量%)雰囲気中で250℃、5
時間加熱処理することにより光透過性および熱安定性の
良好な重合体(以下、重合体Bという)を得た。重合体
BのTgは150℃、屈折率は1.325であった。
【0068】(例3)PDDとテトラフルオロエチレン
を質量比80:20で、PBTHFを溶媒として用いて
ラジカル重合し、Tgが160℃で数平均分子量が約
1.7×105の重合体を得た。この重合体をフッ素/
窒素混合ガス(フッ素ガス濃度20容量%)雰囲気中で
250℃、5時間加熱処理することにより光透過性およ
び熱安定性の良好な重合体(以下、重合体Cという)を
得た。重合体Cは無色透明であり、屈折率は1.305
であった。
【0069】(例4) [1,3,5−トリブロモ−2,4,6−トリフルオロ
ベンゼンの合成例]温度計、滴下ロート、ジムロート冷
却器、メカニカル撹拌器のついた1Lガラスフラスコ
に、96%硫酸400gと1,3−ジブロモ−5,5−
ジメチルヒダントイン195g(0.682mol)を
入れて撹拌した。フラスコを氷浴で冷却した後、1,
3,5−トリフルオロベンゼン50g(0.379mo
l)を滴下ロートから滴下した。発熱があるため内温3
3〜37℃を保つように1時間かけて滴下を行なった。
滴下終了後、水浴で50℃に加温しさらに3時間撹拌を
続けた。
【0070】この反応液にジクロロペンタフルオロプロ
パン(商品名「AK225」:旭硝子(株)製。以下、
R225という)を500ml加えて撹拌すると均一赤
色溶液になるので、その混合液を水1Lを入れた2Lビ
ーカー中に撹拌しながら注ぎ込んだ。下層の有機相を水
1Lで3回水洗した後、硫酸マグネシウムで一晩乾燥し
た。硫酸マグネシウムを濾過で取り除いた後、エバポレ
ーターで余分なR225を除去し、R225の100m
lから再結晶を行ない淡黄色の結晶を得た。ガスクロマ
トグラフ、マススペクトルの結果、純度98%の1,
3,5−トリブロモ−2,4,6−トリフルオロベンゼ
ン85g(収率61%)であることを確認した。
【0071】(例5) [1,2,4−トリブロモ−3,5,6−トリフルオロ
ベンゼンの合成例]温度計、単蒸留抜き出し器の付いた
500mlのガラス反応容器に、2,4,5−トリフル
オロ安息香酸176g(1.0mol)とトリオクチル
アミン212g(0.6mol)と沸石を入れ、マント
ルヒーターにて加熱した。内温を220〜240℃に保
つと徐々に冷却器から透明液体が留出してくるのでこれ
をフラスコに捕集した。10時間反応を続けた後、捕集
した90gの液体を単蒸留し、沸点90℃の留分を集め
た。GC−MSで分析した結果、この留分は純度95.
6%の1,2,4−トリフルオロベンゼンであることを
確認した。収量は85g(収率64.4%)であった。
【0072】つぎに、温度計、滴下ロート、ジムロート
冷却器、メカニカル撹拌器のついた1Lガラスフラスコ
に、96%硫酸400gと1,3,−ジブロモ−5,5
−ジメチルヒダントイン195g(0.682mol)
を入れて撹拌した。フラスコを氷浴で冷却した後、先に
合成した1,2,4−トリフルオロベンゼン50g
(0.379mol)を滴下ロートから滴下した。発熱
があるため内温33〜37℃を保つように1時間かけて
滴下を行なった。滴下終了後、水浴で50℃に加温しさ
らに3時間撹拌を続けた。
【0073】この反応液にR225を500ml加えて
撹拌すると均一赤色溶液になるので、その混合液を水1
Lを入れた2Lビーカー中に撹拌しながら注ぎ込んだ。
下層の有機相を水1Lで3回水洗した後、硫酸マグネシ
ウムで一晩乾燥した。硫酸マグネシウムを濾過で取り除
いた後、エバポレーターで余分なR225を除去し、R
225の100mlから再結晶を行ない淡黄色の結晶を
得た。ガスクロマトグラフ、マススペクトルの結果、純
度96%の1,2,4−トリブロモ−3,5,6−トリ
フルオロベンゼン78g(収率56%)であることを確
認した。
【0074】(例6) [1,3,5−トリヨード−2,4,6−トリフルオロ
ベンゼンの合成例]温度計、ジムロート冷却器、メカニ
カル撹拌器、滴下ロートの付いた2Lガラスフラスコ
に、室温にて、ヨウ素577g(2.27mol)、6
0%発煙硫酸1000gを仕込み、ここに滴下ロートよ
り1,3,5−トリフルオロベンゼン100g(0.7
6mol)をゆっくり滴下した。全量を仕込んだ後、反
応器内温を60〜70℃に保ち、18時間そのまま撹拌
を続けた。その後室温まで冷却し、反応液を氷水にゆっ
くり注ぎ込むと黒色の固体が析出した。過剰のヨウ素を
チオ硫酸ナトリウム水溶液で処理した後、褐色固体をヘ
キサンから再結晶することにより338gの淡褐色針状
結晶を得た。NMR、ガスクロマトグラフ、マススペク
トルの結果、純度99.1%の1,3,5−トリヨード
−2,4,6−トリフルオロベンゼンであることを確認
した。融点は155℃であった。収率は1,3,5−ト
リフルオロベンゼン基準で87%であった。
【0075】(例7) [1,2,4−トリヨード−3,5,6−トリフルオロ
ベンゼンの合成例]温度計、ジムロート冷却器、メカニ
カル撹拌器、滴下ロートの付いた2Lガラスフラスコ
に、室温にて、ヨウ素577g(2.27mol)、6
0%発煙硫酸1000gを仕込み、ここに滴下ロートよ
り例5のごとき方法で合成した1,2,4−トリフルオ
ロベンゼン100g(0.76mol)をゆっくり滴下
した。全量を仕込んだ後、反応器内温を60〜70℃に
保ち、20時間そのまま撹拌を続けた。
【0076】その後室温まで冷却し、反応液を氷水にゆ
っくり注ぎ込むと黒色の固体が析出した。過剰のヨウ素
をチオ硫酸ナトリウム水溶液で処理した後、褐色固体を
ヘキサンから再結晶することにより285gの淡褐色針
状結晶を得た。NMR、ガスクロマトグラフ、マススペ
クトルの結果、純度99.3%の1,2,4−トリヨー
ド−3,5,6−トリフルオロベンゼンであることを確
認した。収率は1,2,4−トリフルオロベンゼン基準
で73%であった。
【0077】(例8) [ペルフルオロ(1,3,5−トリフェニルベンゼン)
の合成例]温度計、ジムロート冷却器、メカニカル撹拌
器の付いた2Lガラスフラスコに、室温にて、銅粉(ア
ルドリッチ社製カッパーブロンズ)310g(4.9m
ol)、ジメチルホルムアミド500ml、ブロモペン
タフルオロベンゼン402g(1.6mol)、1,
3,5−トリブロモ−2,4,6−トリフルオロベンゼ
ン60g(0.16mol)を入れた。撹拌しながら、
マントルヒーターでゆっくり加熱し昇温した。153℃
で還流を3時間続けた後、反応液を濾過して濾液を回収
した。さらに濾さいをアセトン500mlで洗い、濾液
と混合した。混合液を水4Lに撹拌しながら投入すると
固体が析出するのでこれを濾取し真空下室温で乾燥し
た。
【0078】その後、この固体を昇華装置で60℃/4
00Paで昇華すると、純度99.8%のペルフルオロ
ビフェニルが220g分別昇華され、さらに温度を14
0℃に上げて昇華される白色の固体をPBTHFから再
結晶することにより19.0gの白色結晶を得た。あと
には大量のタール成分が残った。NMR、ガスクロマト
グラフ、マススペクトルの結果、純度99.9%のペル
フルオロ(1,3,5−トリフェニルベンゼン)である
ことを確認した。融点は152℃であった。収率は1,
3,5−トリブロモ−2,4,6−トリフルオロベンゼ
ン基準で18.5%と低かった。
【0079】(例9) [ペルフルオロ(1,3,5−トリフェニルベンゼン)
の合成法]ジムロートコンデンサ、熱電対温度計、滴下
ロート、メカニカルスターラーの付いた2Lパイレック
ス製4つ口フラスコを窒素置換した。100rpmで撹
拌しながら室温にてペンタフルオロブロモベンゼン14
8.2g(0.60mol)とTHF500mlをロー
トから仕込んだ。その後、氷水でフラスコを冷却し撹拌
速度を500rpmに上昇させた。0.96mol/L
のエチルマグネシウムブロマイドTHF溶液600ml
(0.576mol)を滴下ロートに仕込み、フラスコ
内温が5℃以下になったら、エチルマグネシウムブロマ
イドを5ml/分程度の速度で滴下すると内温は6〜7
℃に保たれ、約2時間で滴下終了した。滴下終了後、そ
のまま1時間撹拌を続けると淡褐色均一透明溶液になっ
た。
【0080】つぎに固体の臭化銅(CuBr)172.
2g(1.20mol)をロートから添加するが、この
際発熱が大きく温度が高いと、ホモカップリングが起こ
りペルフルオロビフェニルが副生しやすくなるため、フ
ラスコを氷冷したまま4回に分けて添加した。添加終了
後、1時間以上そのまま撹拌を続けると淡青緑色懸濁溶
液となった。さらに滴下ロートからジオキサン200m
lを加え、そのまま30分間撹拌した。つぎに例6の様
に合成した1,3,5−トリヨード−2,4,6−トリ
フルオロベンゼンの固体をロートから一括投入し、氷浴
をオイルバスに切り替えた後、撹拌しながら16時間還
流を続けた。
【0081】16時間後に反応液から溶媒を留去濃縮
し、残留物を水中に入れ、急冷した。濾過して集めた固
体を2000gのR225で抽出した後、エバポレータ
ーで乾固すると、92gの黄色結晶(GC純度95%、
収率92%)が得られた。さらにこの結晶をヘキサンか
ら再結晶すると白色針状結晶が得られた。NMR、ガス
クロマトグラフ、マススペクトルの結果、純度99.9
9%のペルフルオロ(1,3,5−トリフェニルベンゼ
ン)であることを確認した。融点は152℃であった。
収率は1,3,5−トリヨード−2,4,6−トリフル
オロベンゼン基準で85%であった。
【0082】(例10) [ペルフルオロ(1,2,4−トリフェニルベンゼン)
の合成法A]温度計、ジムロート冷却器、メカニカル撹
拌器の付いた2Lガラスフラスコに、室温にて、銅粉
(アルドリッチ製カッパーブロンズ)310g(4.9
mol)、ジメチルホルムアミド500ml、ブロモペ
ンタフルオロベンゼン402g(1.6mol)、1,
2,4−トリブロモ−3,5,6−トリフルオロベンゼ
ン60g(0.16mol)を入れた。撹拌しながら、
マントルヒーターでゆっくり加熱昇温した。153℃で
還流を3時間続けた後、反応液を濾過して濾液を回収し
た。さらに濾さいをアセトン500mlで洗い、濾液と
混合した。混合液を水4Lに撹拌しながら投入すると固
体が析出するので、これを濾取し真空下室温で乾燥し
た。
【0083】その後、この固体を昇華装置で60℃/4
00Paで昇華すると、純度99.8%のペルフルオロ
ビフェニルが210g分別昇華され、さらに温度を14
5℃に上げて昇華する白色固体をPBTHFから再結晶
することにより19.8gの白色結晶を得た。NMR、
ガスクロマトグラフ、マススペクトルの結果、純度9
9.9%のペルフルオロ(1,2,4−トリフェニルベ
ンゼン)であることを確認した。融点は155℃であっ
た。収率は1,2,4−トリブロモ−3,5,6−トリ
フルオロベンゼン基準で19.4%であった。
【0084】NMRデータ:19 FNMR(376.23MHz, 溶媒(CD3)2CO, 基準CFCl3):δ
(ppm):-113.0(m,1F),-129.4(m,1F),-138.9(m,1F),-140.
1(m,2F),-141.8(m,2F),-142.1(m,2F),-152.6(m,1F),-15
2.8(m,1F),-153.2(m,1F),-162.9(m,2F),-163.2(m,2F),-
163.7(m,2F) 。
【0085】(例11) [ペルフルオロ(1,2,4−トリフェニルベンゼン)
の合成法B]ジムロートコンデンサ、熱電対温度計、滴
下ロート、メカニカルスターラの付いた2Lパイレック
ス製4つ口フラスコを窒素置換した。100rpmで撹
拌しながら室温にてペンタフルオロブロモベンゼン14
8.2g(0.60mol)とTHF500mlをロー
トから仕込んだ。その後、氷水でフラスコを冷却し撹拌
速度を500rpmに上昇させた。0.96mol/L
のエチルマグネシウムブロマイドTHF溶液600ml
(0.576mol)を滴下ロートに仕込み、約2時間
かけて滴下した。滴下終了後そのまま1時間撹拌を続け
た。
【0086】つぎに固体の臭化銅(CuBr)172.
2g(1.20mol)をロートから4回に分けて添加
した。添加終了後、1時間以上そのまま撹拌を続けると
淡青緑色懸濁溶液となった。さらに滴下ロートからジオ
キサン200mlを加え、そのまま30分間撹拌した。
例7の様に合成した1,2,4−トリヨード−3,5,
6−トリフルオロベンゼンの固体をロートから一括投入
し、氷浴をオイルバスに切り替えた後、撹拌しながら1
8時間還流を続けた。
【0087】18時間後に反応液から溶媒を留去濃縮
し、残留物を水中に入れ、急冷した。濾過して集めた固
体を2000gのR225で抽出した後、エバポレータ
ーで乾固すると、87gの黄色結晶(GC純度96%、
収率88%)が得られた。さらにこの結晶をヘキサンか
ら再結晶をすることで白色針状結晶が得られた。NM
R、ガスクロマトグラフ、マススペクトルの結果、純度
99.99%のペルフルオロ(1,2,4−トリフェニ
ルベンゼン)であることを確認した。融点は155℃で
あった。収率は1,2,4−トリヨード−3,5,6−
トリフルオロベンゼン基準で82%であった。
【0088】(例12)重合体Aの9部に対して、ペル
フルオロ(1,3,5−トリフェニルベンゼン)の1部
をPBTHFに溶解して固形分濃度12質量%の溶液か
らなる含フッ素樹脂組成物を調製した。これをガラス板
上に流延し、乾燥することにより厚さ10μmのフィル
ムを得た。このフィルムの光線透過率を測定すると35
0〜700nmの可視光線に対しては90%以上の透過
率であったことから、この含フッ素樹脂組成物は相分離
に由来する光散乱が生じない、均一な組成物であること
がわかった。
【0089】このフィルム中のペルフルオロ(1,3,
5−トリフェニルベンゼン)の含有量は7.4質量%
で、このフィルムの屈折率は1.357であった。また
このフィルムのTgは90℃であった。また、このフィ
ルムは紫外線の波長範囲において吸収を示し、極大点が
220nmおよび265nmにあることから紫外線吸収
性が良好なことがわかった。
【0090】(例13)重合体Aの9部に対して、ペル
フルオロ(1,2,4−トリフェニルベンゼン)の1部
をPBTHFに溶解して固形分濃度12質量%の溶液か
らなる含フッ素樹脂組成物を調製した。これをガラス板
上に流延し、乾燥することにより厚さ10μmのフィル
ムを得た。このフィルムの光線透過率を測定すると35
0〜700nmの可視光線に対しては90%以上の透過
率であったことから、この含フッ素樹脂組成物は相分離
に由来する光散乱が生じない、均一な組成物であること
がわかった。
【0091】このフィルム中のペルフルオロ(1,2,
4−トリフェニルベンゼン)の含有量は7.2質量%
で、このフィルムの屈折率は1.356であった。また
このフィルムのTgは91℃であった。また、このフィ
ルムは紫外線の波長範囲においては吸収を示し、極大点
が220nmおよび265nmにあることから紫外線吸
収性が良好なことがわかった。
【0092】(例14)重合体Bの9部に対して、ペル
フルオロ(1,3,5−トリフェニルベンゼン)の1部
をPBTHFに溶解して固形分濃度12質量%の溶液か
らなる含フッ素樹脂組成物を調製した。これをガラス板
上に流延し、乾燥することにより厚さ10μmのフィル
ムを得た。このフィルムの光線透過率を測定すると35
0〜700nmの可視光線に対しては90%以上の透過
率であることから、この含フッ素樹脂組成物は相分離に
由来する光散乱が生じない、均一な組成物であることが
わかった。
【0093】このフィルム中のペルフルオロ(1,3,
5−トリフェニルベンゼン)の含有量は7.0質量%
で、このフィルムの屈折率は1.321であった。また
このフィルムのTgは135℃であった。また、210
〜320nmの波長範囲において吸収を示すことから紫
外線吸収性が良好なことがわかった。
【0094】(例15)例7で調製した溶液を用いてシ
リコンウェハー上にスピンコート法により厚さ3μmの
薄膜を形成した。つぎにマスクを介して248nmのエ
キシマレーザにより露光を行ったところ、0.8J/c
2 の露光量でパターニングを行うことができた。
【0095】(例16)重合体Aおよびペルフルオロ
(1,3,5−トリフェニルベンゼン)の混合物[後者
を混合物中7.4質量%含む]をガラス封管中に仕込
み、250℃で溶融成形し円柱状の成形体(以下、成形
体aという)を得た。成形体aの屈折率は1.357、
Tgは90℃であった。
【0096】つぎに、重合体Aのみからなる円筒管を溶
融成形により作成し、この円筒管中空部に成形体aを挿
入し200℃に加熱して合体させることによりプリフォ
ームを得た。このプリフォームを230℃で溶融紡糸す
ることにより屈折率が中心部から周辺部に向かって徐々
に低下する光ファイバを得た。得られた光ファイバの光
伝送特性は、図1に示すごとく、650nmで63dB
/km、850nmで23dB/km、1300nmで
20dB/kmであり、可視光から近赤外光までの光を
良好に伝達できる光ファイバであることを確かめた。
【0097】この光ファイバを70℃のオーブン中に1
0000時間保存した後、取り出してから屈折率分布を
インターファコ干渉顕微鏡により測定し、保存前の屈折
率分布と比較したところ変化は見られなかった。さら
に、以下のようなパルス法により伝送帯域を測定するこ
とにより伝送特性を評価した。
【0098】すなわち、パルスジェネレータを用いてパ
ルスレーザ光を発振させ、これを光ファイバに入射し、
出射光をサンプリングオシロスコープで検出した。この
検出信号をフーリエ変換して周波数特性を解析すること
により伝送帯域を測定した。光ファイバを70℃、10
000時間保存した後に伝送帯域を測定したところ、保
存前後ともに260MHz・kmで、帯域の低下が起こ
らないことから耐熱性が良好であることが確認された。
【0099】(例17)重合体Aおよびペルフルオロ
(1,2,4−トリフェニルベンゼン)の混合物[後者
を混合物中7.4質量%含む]をガラス封管中に仕込
み、250℃で溶融成形し円柱状の成形体(以下、成形
体bという)を得た。成形体bの屈折率は1.357、
Tgは90℃であった。
【0100】つぎに、重合体Aのみからなる円筒管を溶
融成形により作成し、例16と同様な方法で屈折率分布
型光ファイバを得た。得られた光ファイバの光伝送特性
は、650nmで80dB/km、850nmで30d
B/km、1300nmで25dB/kmであり、可視
光から近赤外光までの光を良好に伝達できる光ファイバ
であることを確かめた。
【0101】この光ファイバを70℃のオーブン中に1
0000時間保存した後、取り出してから屈折率分布を
インターファコ干渉顕微鏡により測定し、保存前の屈折
率分布と比較したところ変化は見られなかった。さら
に、例16と同様なパルス法により伝送帯域を測定する
ことにより伝送特性を評価し、保存前後ともに260M
Hz・kmで、帯域の低下が起こらないことから耐熱性
が良好であることを確認した。
【0102】(例18)重合体Aを93部とペルフルオ
ロ(1,3,5−トリフェニルベンゼン)3.5部およ
びペルフルオロ(1,2,4−トリフェニルベンゼン)
3.5部の混合物をガラス封管中に仕込み、250℃で
溶融成形し円柱状の成形体(以下、成形体cという)を
得た。成形体cの屈折率は1.356、Tgは91℃で
あった。
【0103】つぎに、重合体Aのみからなる円筒管を溶
融成形により作成し、例16と同様な方法で屈折率分布
型光ファイバを得た。得られた光ファイバの光伝送特性
は、650nmで75dB/km、850nmで28d
B/km、1300nmで21dB/kmであり、可視
光から近赤外光までの光を良好に伝達できる光ファイバ
であることを確かめた。
【0104】この光ファイバを70℃のオーブン中に1
0000時間保存した後、取り出してから屈折率分布を
インターファコ干渉顕微鏡により測定し、保存前の屈折
率分布と比較したところ変化は見られなかった。さら
に、例16と同様なパルス法により伝送帯域を測定する
ことにより伝送特性を評価し、保存前後ともに260M
Hz・kmで、帯域の低下が起こらないことから耐熱性
が良好であることが確認された。
【0105】(例19)重合体Bおよびペルフルオロ
(1,3,5−トリフェニルベンゼン)の混合物[後者
を混合物中7.4質量%含む]をガラス封管中に仕込
み、250℃で溶融成形し円柱状の成形体(以下、成形
体dという)を得た。成形体dの屈折率は1.340、
Tgは128℃であった。
【0106】つぎに、重合体Bのみからなる円筒管を溶
融成形により作成し、この中空部に成形体dを挿入し2
30℃に加熱して合体させることによりプリフォームを
得た。このプリフォームを270℃で溶融紡糸すること
により屈折率が中心部から周辺部に向かって徐々に低下
する光ファイバを得た。得られた光ファイバの光伝送特
性は、650nmで90dB/km、850nmで45
dB/km、1300nmで35dB/kmであり、可
視光から近赤外光までの光を良好に伝達できる光ファイ
バであることを確かめた。
【0107】この光ファイバを85℃のオーブン中に1
000時間保存した後、取り出してから屈折率分布をイ
ンターファコ干渉顕微鏡により測定し、保存前の屈折率
分布と比較したところ特に変化は見られなかった。ま
た、例4と同様なパルス法により伝送帯域を測定し、保
存前後の特性を比較したところいずれも280dB・k
mで帯域の低下が起こらないことから耐熱性が良好であ
ることが確認された。
【0108】(例20)重合体Cおよびペルフルオロ
(1,3,5−トリフェニルベンゼン)の混合物[後者
を混合物中7.0質量%含む]をガラス封管中に仕込
み、250℃で溶融成形し円柱状の成形体(以下、成形
体eという)を得た。成形体eの屈折率は1.321、
Tgは135℃であった。
【0109】つぎに、重合体Cのみからなる円筒管を溶
融成形により作成し、この中空部に成形体eを挿入し2
30℃に加熱して合体させることによりプリフォームを
得た。このプリフォームを270℃で溶融紡糸すること
により屈折率が中心部から周辺部に向かって徐々に低下
する光ファイバを得た。得られた光ファイバの光伝送特
性は、650nmで95dB/km、850nmで42
dB/km、1300nmで38dB/kmであり、可
視光から近赤外光までの光を良好に伝達できる光ファイ
バであることを確かめた。
【0110】この光ファイバを85℃のオーブン中に1
000時間保存した後、取り出してから屈折率分布をイ
ンターファコ干渉顕微鏡により測定し、保存前の屈折率
分布と比較したところ特に変化は見られなかった。ま
た、例4と同様なパルス法により伝送帯域を測定し、保
存前後の特性を比較したところいずれも260dB・k
mで帯域の低下が起こらないことから耐熱性が良好であ
ることが確認された。
【0111】(例21)重合体Aおよびクロロトリフル
オロエチレンのオリゴマー(平均分子量850、屈折率
1.41)の混合物[後者を混合物中15質量%含む]
をガラス封管中に仕込み、250℃で溶融成形し円柱状
の成形体(以下、成形体fという)を得た。成形体fの
屈折率は1.357、Tgは75℃であった。
【0112】つぎに、重合体Aのみからなる円筒管を溶
融成形により作成し、この中空部に成形体fを挿入し2
00℃に加熱して合体させることによりプリフォームを
得た。このプリフォームを230℃で溶融紡糸すること
により屈折率が中心部から周辺部に向かって徐々に低下
する屈折率分布型光ファイバを得た。得られた光ファイ
バの光伝送特性は、780nmで110dB/km、8
50nmで100dB/km、1300nmで80dB
/kmであり、可視光から近赤外光までの光を良好に伝
達できる光ファイバであることを確かめた。
【0113】この光ファイバを70℃のオーブン中に1
000時間保存した後、取り出してから屈折率分布を干
渉顕微鏡により測定し、保存前の屈折率分布と比較した
ところコアの中心付近で屈折率の低下が見られた。ま
た、これに伴い伝送帯域の低下が見られ、保存前に26
0MHz・kmであったものが保存後には160MHz
・kmに低下していた。
【0114】(例22)重合体Aおよびアルドリッチ社
製デカフルオロビフェニル(屈折率1.45)の混合物
[後者を混合物中7質量%含む]をガラス封管中に仕込
み、250℃で溶融成形し円柱状の成形体(以下、成形
体gという)を得た。成形体gの屈折率は1.357、
Tgは73℃であった。
【0115】つぎに、重合体Aのみからなる円筒管を溶
融成形により作成し、この中空部に成形体gを挿入し2
00℃に加熱して合体させることによりプリフォームを
得た。このプリフォームを230℃で溶融紡糸すること
により屈折率が中心部から周辺部に向かって徐々に低下
する屈折率分布型光ファイバを得た。得られた光ファイ
バの光伝送特性は、780nmで150dB/km、8
50nmで120dB/km、1300nmで100d
B/kmであり、可視光から近赤外光までの光を良好に
伝達できる光ファイバであることを確かめた。
【0116】この光ファイバを70℃のオーブン中に1
000時間保存した後、取り出してから屈折率分布を干
渉顕微鏡により測定し、保存前の屈折率分布と比較した
ところコアの中心付近で屈折率の低下が見られた。これ
に伴い、伝送帯域の低下が見られ、保存前に200MH
z・kmであったものが保存後には110MHz・km
に低下していた。
【0117】(例23)重合体Aおよびアルドリッチ社
製ペルフルオロジフェニルスルフィドの混合物[後者を
混合物中6質量%含む]をガラス封管中に仕込み、25
0℃で溶融成形し円柱状の成形体(以下、成形体hとい
う)を得た。成形体hの屈折率は1.357、Tgは7
7℃であった。
【0118】つぎに、重合体Aのみからなる円筒管を溶
融成形により作成し、この中空部に成形体hを挿入し2
00℃に加熱して合体させることによりプリフォームを
得た。このプリフォームを230℃で溶融紡糸すること
により屈折率が中心部から周辺部に向かって徐々に低下
する屈折率分布型光ファイバを得た。得られた光ファイ
バの光伝送特性は、780nmで190dB/km、8
50nmで150dB/km、1300nmで120d
B/kmであり、可視光から近赤外光までの光を良好に
伝達できる光ファイバであることを確かめた。
【0119】この光ファイバを70℃のオーブン中に1
000時間保存した後、取り出してから屈折率分布を干
渉顕微鏡により測定し、保存前の屈折率分布と比較した
ところコアの中心付近で屈折率の低下が見られた。これ
に伴い、伝送帯域の低下が見られ、保存前に260MH
z・kmであったものが保存後には180MHz・km
に低下していた。
【0120】(例24)重合体Aおよびアルドリッチ社
製ペルフルオロナフタレン( 屈折率1.48)の混合物
[後者を混合物中6質量%含む]をガラス封管中に仕込
み、250℃で溶融成形し円柱状の成形体(以下、成形
体iという)を得た。成形体iの屈折率は1.357、
Tgは76℃であった。
【0121】つぎに、重合体Aのみからなる円筒管を溶
融成形により作成し、この中空部に成形体iを挿入し2
00℃に加熱して合体させることによりプリフォームを
得た。このプリフォームを230℃で溶融紡糸すること
により屈折率が中心部から周辺部に向かって徐々に低下
する屈折率分布型光ファイバを得た。得られた光ファイ
バの光伝送特性は、780nmで180dB/km、8
50nmで150dB/km、1300nmで110d
B/kmであり、可視光から近赤外光までの光を良好に
伝達できる光ファイバであることを確かめた。
【0122】この光ファイバを70℃のオーブン中に1
000時間保存した後、取り出してから屈折率分布を干
渉顕微鏡により測定し、保存前の屈折率分布と比較した
ところコアの中心付近で屈折率の低下が見られた。これ
に伴い、伝送帯域の低下が見られ、保存前に220MH
z・kmであったものが保存後には110MHz・km
に低下していた。
【0123】(例25)重合体AおよびPCR社製1,
3,5−トリクロロ−2,4,6−トリフルオロベンゼ
ンの混合物[後者を混合物中6質量%含む]をガラス封
管中に仕込み、250℃で溶融成形し円柱状の成形体
(以下、成形体jという)を得た。成形体jの屈折率は
1.355、Tgは79℃であった。
【0124】つぎに、重合体Aのみからなる円筒管を溶
融成形により作成し、この中空部に成形体jを挿入し2
00℃に加熱して合体させることによりプリフォームを
得た。このプリフォームを230℃で溶融紡糸すること
により屈折率が中心部から周辺部に向かって徐々に低下
する屈折率分布型光ファイバを得た。得られた光ファイ
バの光伝送特性は、780nmで210dB/km、8
50nmで170dB/km、1300nmで130d
B/kmであり、可視光から近赤外光までの光を良好に
伝達できる光ファイバであることを確かめた。
【0125】この光ファイバを70℃のオーブン中に1
000時間保存した後、取り出してから屈折率分布を干
渉顕微鏡により測定し、保存前の屈折率分布と比較した
ところコアの中心付近で屈折率の低下が見られた。これ
に伴い、伝送帯域の低下が見られ、保存前に250MH
z・kmであったものが保存後には170MHz・km
に低下していた。
【0126】
【発明の効果】本発明における含フッ素多環式化合物
(B)は実質的にC−H結合を有しない非結晶性の含フ
ッ素重合体(A)への高い相溶性を有し、含フッ素重合
体(A)中に白濁することなく均一に溶解する。したが
って、本発明光学樹脂組成物においては、ミクロな相分
離や含フッ素多環式化合物(B)の微結晶などにより生
じる光散乱が少ない。また、含フッ素多環式化合物
(B)は屈折率が高いので、少量の配合であっても目的
の屈折率差を形成でき、含フッ素多環式化合物(B)の
添加によるTgの低下が少ない利点がある。この利点お
よび含フッ素多環式化合物(B)のTgが高いことによ
り、本発明の屈折率分布型光伝送体は耐熱性が飛躍的に
向上し、屈折率分布の熱的な安定性が高く、室温以上の
高温に長期間さらされた場合においても、伝送帯域の低
下を防止できる。さらに、屈折率が高い含フッ素多環式
化合物(B)は開口数NAを大きくできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 例16のファイバーの伝送損失(波長500
〜1600nm)を示す図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02B 6/18 G02B 6/18 (72)発明者 武部 洋子 神奈川県横浜市神奈川区羽沢町1150番地 旭硝子株式会社内 (72)発明者 岡添 隆 神奈川県横浜市神奈川区羽沢町1150番地 旭硝子株式会社内 (72)発明者 入澤 潤 神奈川県横浜市神奈川区羽沢町1150番地 旭硝子株式会社内 (72)発明者 立松 伸 神奈川県横浜市神奈川区羽沢町1150番地 旭硝子株式会社内 Fターム(参考) 2H050 AA13 AB48Z AB72 AC02 4H006 AA01 AB92 EA22 4J002 BD121 BD151 BE041 BK001 EB116 FD206 GP02

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ペルフルオロ(1,3,5−トリフェニル
    ベンゼン)およびペルフルオロ(1,2,4−トリフェ
    ニルベンゼン)から選ばれた少なくとも1種の含フッ素
    多環式化合物(B)を含む、実質的にC−H結合を有し
    ない非結晶性含フッ素重合体(A)からなる光学樹脂組
    成物。
  2. 【請求項2】含フッ素重合体(A)が主鎖に含フッ素脂
    肪族環構造を有する含フッ素重合体である請求項1に記
    載の光学樹脂組成物。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載の光学樹脂組成物
    からなる光伝送体。
  4. 【請求項4】含フッ素重合体(A)中に含フッ素多環式
    化合物(B)が光伝送体の光伝送路の中心軸から周辺方
    向に沿って濃度が低下する濃度勾配を有して分布してい
    る屈折率分布型光伝送体である、請求項3に記載の光伝
    送体。
  5. 【請求項5】屈折率分布型プラスチック光伝送ファイバ
    製造用プリフォームまたは屈折率分布型プラスチック光
    伝送ファイバから選ばれる光学樹脂成形体であって、マ
    トリックスが実質的にC−H結合を有しない非結晶性の
    含フッ素重合体(A)であり、屈折率調整物質がペルフ
    ルオロ(1,3,5−トリフェニルベンゼン)およびペ
    ルフルオロ(1,2,4−トリフェニルベンゼン)から
    選ばれた少なくとも1種の含フッ素多環式化合物(B)
    であることを特徴とする光学樹脂成形体。
  6. 【請求項6】含フッ素重合体(A)が主鎖に含フッ素脂
    肪族環構造を有する含フッ素重合体である請求項5に記
    載のプラスチック光伝送ファイバ。
  7. 【請求項7】ペルフルオロ(1,2,4−トリフェニル
    ベンゼン)。
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