JP2001301764A - 透明な酸素バリア性パウチ - Google Patents

透明な酸素バリア性パウチ

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JP2001301764A JP2000123292A JP2000123292A JP2001301764A JP 2001301764 A JP2001301764 A JP 2001301764A JP 2000123292 A JP2000123292 A JP 2000123292A JP 2000123292 A JP2000123292 A JP 2000123292A JP 2001301764 A JP2001301764 A JP 2001301764A
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俊哉 ▲よし▼井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 透明で、しかも内部の酸素濃度を低減でき、
内容物の品質を長期間保持可能な袋状容器を提供する。 【解決手段】 本発明の透明な酸素バリア性パウチは、
パウチ本体が、少なくとも透明ガスバリア性層と該層の
内側に設けられた透明酸素吸収性フィルム層とを有する
積層体で形成されている。この酸素バリア性パウチは、
パウチ本体が、外側から内側に向かって、基材フィルム
層、透明ガスバリア性層、透明酸素吸収性フィルム層及
び熱融着性樹脂層の順に積層された積層体で形成されて
いてもよい。また、前記透明ガスバリア性層が透明蒸着
層で構成され、且つ透明酸素吸収性フィルム層がポリエ
ステルセグメントとポリオレフィンオリゴマーセグメン
トとからなる酸素吸収性共重合体で構成されていてもよ
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、味噌やマ
ヨネーズ等のペースト状食品、オレンジジュース等の液
体飲料、医薬品の錠剤などを密封充填するための袋状容
器として有用な透明で且つ酸素バリア性を有するパウチ
に関する。
【0002】
【従来の技術】食品や飲料を密封充填するための袋状容
器として、酸化ケイ素や酸化アルミニウムをポリエステ
ルフィルム等に蒸着した透明蒸着フィルムを含む積層体
で形成した容器が使用されるようになっている。この容
器は、透明で、ガスバリア性に優れ、しかも環境に適応
したクリーンな素材を用いる点で優れているものの、前
記透明蒸着フィルムの蒸着層にクラックが入った場合に
は、酸素がフィルムを透過して、内容物の品質を悪化さ
せるという問題がある。また、容器に内容物を充填した
際や消費者が内容物の一部を消費したときに容器の上部
空間に残存する空気により内容物の品質が低下すること
もある。
【0003】一方、脱酸素剤を含む酸素吸収層を有する
多層材料で容器を構成し、容器のガスバリア性を図ると
ともに、容器自体に脱酸素機能を付与した包装容器が開
発されている。例えば、特開平11−58578号公報
には、酸素透過性のポリオレフィンからなる酸素透過
層、ポリオレフィンに脱酸素剤組成物を配合した酸素吸
収性樹脂組成物からなる酸素吸収層、ガスバリア性物質
からなるガスバリア層、及び保護層からなる脱酸素性多
層体で形成された包装容器が開示されている。しかし、
この包装容器では、脱酸素剤として金属鉄を用いるた
め、透明性が損なわれるとともに、金属鉄が酸化して次
第に変色する。このため、特に食品や飲料等の内容物を
外側から視認できる透明袋状容器として用いるには不適
当である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、透明で、しかも内部の酸素濃度を低減でき、内容物
の品質を長期間保持可能な袋状容器を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記目的を
達成するため鋭意検討した結果、パウチ本体を特定構造
の積層体で形成すると、透明性及びガスバリア性に優れ
るだけでなく、内部に存在する酸素が効率よく吸収さ
れ、内容物の酸素による劣化を著しく抑制できることを
見出し、本発明を完成した。
【0006】すなわち、本発明は、パウチ本体が、少な
くとも透明ガスバリア性層と該層の内側に設けられた透
明酸素吸収性フィルム層とを有する積層体で形成されて
いる透明な酸素バリア性パウチを提供する。この酸素バ
リア性パウチは、パウチ本体が、外側から内側に向かっ
て、基材フィルム層、透明ガスバリア性層、透明酸素吸
収性フィルム層及び熱融着性樹脂層の順に積層された積
層体で形成されていてもよい。また、前記透明ガスバリ
ア性層が透明蒸着層で構成され、且つ透明酸素吸収性フ
ィルム層がポリエステルセグメントとポリオレフィンオ
リゴマーセグメントとからなる酸素吸収性共重合体で構
成されていてもよい。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しつつ説明する。図1は本発明の酸素バリ
ア性パウチの一例を示す概略図である。このパウチは、
食品や飲料、医薬品の錠剤等を収容するパウチ本体2と
該食品等を取り出すための口栓(スパウト)1とで構成
されている。口栓1は、内容物の取り出し口1a、蓋
(キャップ)1b、及びパウチ本体2と接合するための
接合部1cとで構成されている。なお、図中、2aはパ
ウチ本体2を形成する積層体同士又はパウチ本体2を形
成する積層体と口栓1の接合部1cとの接合部位を示
す。
【0008】口栓1の材料としては、用途に応じて適宜
選択でき、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなど
のオレフィン系樹脂、ポリスチレン、ABSなどのスチ
レン系樹脂、ポリカーボネート、メタクリル樹脂、ポリ
アミド、ポリアセタール等のプラスチック;アルミニウ
ムなどの金属などが使用できる。これらの材料は単独で
又は2種以上を組み合わせて使用できる。これらの中で
も、パウチ本体2との接合性、シール強度などの点か
ら、プラスチック、特に熱融着性に優れた線状低密度ポ
リエチレン(LLDPE)等のポリエチレン、ポリプロ
ピレン等のオレフィン系樹脂が好ましい。
【0009】口栓1の形状や大きさは、パウチ内に充填
する内容物の種類や形態、大きさ等に応じ、取り出し易
さなどを考慮して適宜設計できる。また、蓋1bの取付
け方式は、ヒンジ式、ねじ込み式等の慣用の方式の何れ
であってもよい。口栓1には、パウチ本体の内方に延び
る導管等が接続されていてもよく、外側の先端にノズル
が取り付けられていてもよい。口栓1はその構成材料に
応じた方法により作製できる。例えば、プラスチック製
の口栓は、例えば射出成形、圧縮成形などの慣用のプラ
スチック成形法により作製できる。
【0010】なお、口栓1は必ずしも必要ではなく、例
えば、パウチ本体を形成する積層体同士の接合部を剥離
したり、パウチ本体の端部を切除したり、ストローを差
し込むことにより内容物を取り出す方式を採るパウチで
あってもよい。しかし、本発明においては、内部に空気
が残存しやすく、口栓を形成する樹脂から酸素が透過し
やすい、それ故本発明により大きな効果が得られる口栓
付きパウチが特に有用である。
【0011】パウチ本体2は、前面、背面を形成する2
枚のフィルムと底面を形成するために折り込まれた1枚
のフィルムからなり、これらのフィルムは、少なくとも
透明ガスバリア性層と該層の内側に設けられた透明酸素
吸収性フィルム層とを含む積層体で形成されている。
【0012】図2は本発明の酸素バリア性パウチのパウ
チ本体2を形成する積層体の一例を示す断面図である。
この積層体においては、外側から、透明な基材フィルム
層3、透明ガスバリア性層4、透明酸素吸収性フィルム
層5及び熱融着性樹脂層6が、この順に積層されてい
る。
【0013】基材フィルム層3を構成する基材フィルム
としては、透明で且つ自己支持性を有するものであれば
よく、例えば、ポリエステルフィルム(例えば、ポリエ
チレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、
ポリエチレンナフタレートなどのフィルム)、ポリオレ
フィン系フィルム(例えば、ポリプロピレン、プロピレ
ン−エチレン共重合体等のポリプロピレン系樹脂などの
フィルム)、ポリスチレン系フィルム、ポリアミドフィ
ルムなどのプラスチックフィルム又はこれらの積層体な
どが挙げられる。前記プラスチックフィルムは、無延伸
フィルム、一軸若しくは二軸延伸フィルムの何れであっ
てもよいが、延伸フィルム、特に二軸延伸フィルムを用
いる場合が多い。上記の基材フィルムの中でも、特に、
ポリエチレンテレフタレートフィルムなどのポリエステ
ルフィルムが、印刷適性、寸法安定性、熱シール時にお
ける耐熱性等に優れる点で好ましい。基材フィルム層3
の厚みは、基材としての強度等を損なわない範囲で適宜
選択でき、例えば6〜70μm、好ましくは6〜30μ
m程度である。
【0014】基材フィルム層3の少なくとも一方の表面
(例えば、内側表面)には、必要に応じて部分的に印刷
が施されていてもよい。印刷は、慣用の印刷インキを用
いて慣用の印刷法(例えば、グラビア印刷、凸版印刷、
平板印刷、スクリーン印刷、フレキソ印刷など)によ
り、例えば厚さ0.5〜8μm程度に施すことができ
る。基材フィルム層3のうち印刷を施す面には、印刷性
を向上させるため、コロナ放電処理、プラズマ処理など
の慣用の表面処理が施されていてもよい。
【0015】透明ガスバリア性層4は、例えば、透明で
且つガスバリア性を有する層であればよく、例えば、透
明蒸着層、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EV
OH)フィルム、延伸ポリアミド(O−Ny)フィル
ム、ポリ塩化ビニリデンフィルムなどで構成できる。透
明ガスバリア性層4は単層、複層の何れであってもよ
い。透明ガスバリア性層4の厚みは、該層を構成する材
料の種類に応じて、透明性やガスバリア性を損なわない
範囲で適宜選択できる。透明ガスバリア性層4を構成す
る層の中でも、特に透明蒸着層が、耐湿性、保香性、耐
水性、耐薬品性、環境対応、耐レトルト性などに優れて
いる点で好ましい。
【0016】透明蒸着層は、透明酸素吸収性フィルム層
5の外側の面に、酸化ケイ素(SiO、SiO2等のS
iOx)や酸化アルミニウム(AlO、Al22、Al2
3等のAlyz)などの無機酸化物等を蒸着すること
により形成できる。蒸着方式は、反応性蒸着方式、電子
ビーム加熱方式等の何れであってもよい。透明蒸着層の
厚みは、透明性などを損なわない範囲で適宜設定でき、
例えば、30〜300オングストローム、好ましくは5
0〜200オングストローム程度である。
【0017】また、透明蒸着層は、前記基材フィルム層
3の内側の面に上記無機酸化物等を蒸着して形成するこ
ともできる。この場合、印刷は形成した透明蒸着層の表
面に施してもよい。さらに、透明蒸着層を、例えば、ポ
リエチレンテレフタレートフィルム、ポリアミドフィル
ム、ポリプロピレンフィルム等の透明プラスチックフィ
ルム等(支持体)の表面に形成し、これを、透明ガスバ
リア性層4として用いることもできる。この場合、基材
フィルム3と透明ガスバリア性層4との積層は、例え
ば、押出しラミネーション、接着剤によるドライラミネ
ーション、熱接着性層を挟んで熱により接着させる熱ラ
ミネーションなどの慣用の方法により行うことができ
る。
【0018】透明酸素吸収性フィルム層5は、透明で且
つ酸素吸収性能を有していればよく、例えば、国際公開
公報WO98/12244に記載の酸素吸収性共重合体
により構成できる。前記酸素吸収性共重合体は、ポリエ
ステルセグメントとポリオレフィンオリゴマーセグメン
トとからなる共重合体であり、前記ポリエステルセグメ
ントは、例えば、下記式(1)及び(2)から選択され
た繰り返し単位を有している。
【化1】 (式中、nは2〜4の整数を示す)
【0019】また、前記ポリオレフィンオリゴマーセグ
メントにおけるポリオレフィンオリゴマーとしては、酸
素吸収性のオリゴマー、例えば、ポリプロピレン、ポリ
(4−メチル)1−ペンテン、ポリブタジエン、これら
の混合物などが挙げられる。特に好ましいポリオレフィ
ンオリゴマーはポリブタジエンである。ポリオレフィン
オリゴマーの分子量は、例えば100〜10000、好
ましくは1000〜3000程度である。ポリオレフィ
ンオリゴマーセグメントの比率は、酸素吸収性共重合体
の0.5〜12重量%程度、好ましくは2〜8重量%程
度である。
【0020】前記酸素吸収性共重合体は、例えば、ポリ
エステルと、末端にヒドロキシル基、カルボキシル基、
アミノ基などの官能基が導入されたポリオレフィンオリ
ゴマーとを、エステル交換触媒(カルボン酸の遷移金属
塩など)の存在下、例えば250〜280℃程度の温度
で反応させることにより製造できる。より具体的には、
加熱混合部を備えた押出機に、ポリエステル、末端に官
能基が導入されたポリオレフィンオリゴマー及びエステ
ル交換触媒を供給し、前記加熱混合部で溶融混合して共
重合させ、生成物をダイから押出すことにより得ること
ができる。
【0021】透明酸素吸収性フィルム層5には、酸素吸
収性共重合体の酸素吸収能を高めるため、酸化触媒(コ
バルト触媒等の遷移金属触媒など)を添加してもよい。
透明酸素吸収性フィルム層5の厚みは、透明性や酸素吸
収性等を損なわない範囲で適宜選択でき、例えば、5〜
100μm、好ましくは10〜30μm程度である。
【0022】透明酸素吸収性フィルム層5は、無延伸で
あってもよいが、透明性、腰の強さ、引張強さ、耐衝撃
性等を高めるため、延伸処理、特に二軸延伸処理が施さ
れているのが好ましい。延伸処理はテンター法、チュー
ブラーフィルム法等の何れの方法で行ってもよい。二軸
延伸を行う場合、延伸倍率は、透明性や酸素吸収性等を
損なわない範囲で適宜選択でき、例えば、一方向(例え
ば縦方向)に3〜4倍程度、前記方向と直交する方向
(例えば横方向)に3.5〜4.5倍程度である。
【0023】熱融着性樹脂層6を構成する熱融着性樹脂
としては、透明で熱融着可能な樹脂であれば特に限定さ
れない。なお、熱融着方式としては、慣用の方法を採用
できるが、熱バーによるヒートシール及びインパルスシ
ールが好ましい。熱融着可能な樹脂の代表的な例とし
て、ポリエチレン(高密度ポリエチレン、線状低密度ポ
リエチレン、メタロセン触媒法ポリエチレンなど)、ポ
リプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体などが挙
げられる。なお、口栓1との熱融着による接合性を高め
るため、熱融着性樹脂層6を構成する樹脂と口栓1を構
成する材料とを同一又は同種のものに設定するのが好ま
しい。例えば、本発明の好ましい態様では、口栓1と熱
融着性樹脂層6を共に、熱融着性に優れしかも成形性に
優れた線状低密度ポリエチレンなどのポリエチレン又は
ポリプロピレンで形成する。
【0024】熱融着性樹脂層6の厚みは、熱融着性等を
損なわない範囲で選択でき、例えば10〜200μm程
度、好ましくは30〜150μm程度である。熱融着性
樹脂層6は、押出しラミネーション、ドライラミネーシ
ョンなどの慣用のラミネート法により積層できる。
【0025】本発明において、パウチ本体2を形成する
積層体は、透明性や取扱性等を損なわない範囲で他のフ
ィルム層、例えば耐ピンホール性等を向上させるための
二軸延伸ポリアミドフィルム層などを有していてもよ
い。また、パウチ本体2は、必ずしもその全体が前記透
明ガスバリア性層と透明酸素吸収性フィルム層とを有す
る積層体で形成されている必要はなく、ガスバリア性を
損なわない範囲で、部分的に他の透明又は不透明なバリ
ア性フィルム、例えば、金属蒸着フィルム、アルミ箔、
エチレン−ビニルアルコール共重合体フィルムやこれら
を含む積層体などで形成されていてもよい。
【0026】パウチ本体2は、上記積層体を適宜の形状
及び大きさに裁断し、底面用フィルムを折り込んだ後、
熱融着性樹脂層6の熱融着性を利用して、袋状となるよ
うに端部を熱バーにより熱シールしたり、上記積層体を
2枚重ね合わせて三方の端部を熱シールすることにより
形成できる。なお、パウチ本体2は、上記積層体から接
着剤を用いて製袋することにより作製することもでき
る。また、パウチ本体2としては、通常のガゼット袋の
他、サイドガゼット袋や平袋など各種の包装形態のもの
を使用できる。パウチ本体2の形状も特に制限されず、
スタンディングパウチ、非スタンディングパウチ等の何
れであってもよい。
【0027】口栓1とパウチ本体2との接合は、これら
を構成する材料に応じて、熱シール、接着剤などの適宜
な手段を用いて行うことができる。
【0028】本発明では、パウチ本体2を形成する積層
体が、透明ガスバリア性層を有するとともに、その内側
に透明酸素吸収性フィルム層を有しているため、透明で
あり、外部からの酸素は透明ガスバリア性層によって遮
断され、且つ内部の空間部や内容物に溶解している酸素
は透明酸素吸収性フィルム層により吸収される。その結
果、パウチ内部の酸素をほぼ完全に無くすことができ
る。また、透明ガスバリア層に多少のクラックが入った
としても、内部に透過した酸素は透明酸素吸収性フィル
ム層により捕捉されるので、パウチ内部の酸素濃度は高
くならない。口栓を透過した酸素も同様である。従っ
て、内容物の酸化による品質低下を顕著に抑制できる。
また、前記透明酸素吸収性フィルム層は、通常のポリエ
チレンテレフタレートフィルムと比較して一般に耐衝撃
性が高いのでパウチに好適であり、耐衝撃性付与のため
に通常設けられるポリアミドフィルム層等を特に必要と
しない。
【0029】本発明の酸素バリア性パウチは、このよう
に透明で、しかも酸素バリア性に著しく優れているの
で、例えば、味噌、マヨネーズ、ケチャップ、流動食、
シチュー、ジャム、シロップなどのペースト状若しくは
粘性の高い食品;オレンジジュース、スープ、ドレッシ
ング等の液状の飲料や調味料等;菓子類、スナック類等
の固形食品;医薬品の錠剤などの酸素により変質を受け
やすい商品を密封充填するための袋状容器として有用で
ある。
【0030】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明は実施例により何ら限定されるもので
はない。
【0031】実施例1 ポリエチレンテレフタレートセグメントとポリブタジエ
ンオリゴマーセグメントとからなる酸素吸収性共重合体
(ポリブタジエンオリゴマーセグメントの含有量:4重
量%)を押出し、二軸延伸処理を施して(縦方向:3
倍、横方向:4倍)、厚み12μmの透明な酸素吸収性
二軸延伸フィルムを得た。この酸素吸収性二軸延伸フィ
ルムの一方の面に酸化ケイ素を蒸着して、厚み80オン
グストロームの透明蒸着層を形成した。次に、この積層
フィルムの透明蒸着層側の面に、二軸延伸ポリエチレン
テレフタレートフィルム(厚み12μm)を接着剤を用
いて積層し、他方の面に線状低密度ポリエチレンを押出
機より押し出して、厚み100μmの熱融着性樹脂層を
形成し、透明なガスバリア性積層体を作製した。このガ
スバリア性積層体を適宜の大きさ(幅)に裁断し、2枚
を重ね合わせるとともに底面用のフィルムを挟み込み、
熱バーにより熱シールして袋状に形成した後、上端部に
口栓(スパウト)(線状低密度ポリエチレン製、口の径
約8mm)をはめ込み、熱シールにより接合した。次い
で、スパウトの口からマヨネーズを、スパウトの上部に
若干の空間を残して充填した後、キャップで蓋をした。
これを、室温で120日間放置した後、キャップをあけ
て上部空間に接するマヨネーズ表面の変質(変色)の有
無と風味の変化を調べたところ、ほとんど変化なく良好
であった。
【0032】
【発明の効果】本発明の酸素バリア性パウチによれば、
パウチ本体が、少なくとも透明ガスバリア性層と該層の
内側に設けられた透明酸素吸収性フィルム層とを含む積
層体で形成されているので、透明で外観に優れるととも
に、外部からの酸素は前記透明ガスバリア性層により遮
断され、内部に残存する酸素は前記透明酸素吸収性フィ
ルム層により吸収されるので、内容物の酸化による変質
を防止でき、高い品質を長期に亘って維持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の酸素バリア性パウチの一例を示す概略
図である。
【図2】本発明の酸素バリア性パウチのパウチ本体を形
成する積層体の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 口栓 2 パウチ本体 3 基材フィルム層 4 透明ガスバリア性層 5 透明酸素吸収性フィルム層 6 熱融着性樹脂層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3E035 AA03 AA19 BA08 BD02 BD10 CA01 CA07 3E064 AB13 AB14 AB28 BA24 BA60 BB03 BC08 BC13 BC20 EA18 FA05 GA01 HM01 HN65 4F100 AA20 AK03B AK03J AK29 AK41B AK41J AK42 AK63 AL01B AR00A AR00B AR00D AT00C BA02 BA04 BA07 BA10C BA10D DA01 EC18 EH23 EH66A EJ38 GB16 GB17 GB23 JD02A JD03 JD14B JL12D JN01 JN01A JN01B

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パウチ本体が、少なくとも透明ガスバリ
    ア性層と該層の内側に設けられた透明酸素吸収性フィル
    ム層とを有する積層体で形成されている透明な酸素バリ
    ア性パウチ。
  2. 【請求項2】 パウチ本体が、外側から内側に向かっ
    て、基材フィルム層、透明ガスバリア性層、透明酸素吸
    収性フィルム層及び熱融着性樹脂層の順に積層された積
    層体で形成されている請求項1記載の酸素バリア性パウ
    チ。
  3. 【請求項3】 透明ガスバリア性層が透明蒸着層で構成
    され、且つ透明酸素吸収性フィルム層がポリエステルセ
    グメントとポリオレフィンオリゴマーセグメントとから
    なる酸素吸収性共重合体で構成されている請求項1又は
    2記載の酸素バリア性パウチ。
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