JP2001299776A - 歯冠修復材料の色合わせフィルタ及びこれを用いた歯冠修復材料の色選定方法 - Google Patents

歯冠修復材料の色合わせフィルタ及びこれを用いた歯冠修復材料の色選定方法

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JP2001299776A JP2000119032A JP2000119032A JP2001299776A JP 2001299776 A JP2001299776 A JP 2001299776A JP 2000119032 A JP2000119032 A JP 2000119032A JP 2000119032 A JP2000119032 A JP 2000119032A JP 2001299776 A JP2001299776 A JP 2001299776A
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Shogo Yamamoto
本 尚 吾 山
Reigi Tokida
田 礼 義 常
Yukiko Koinuma
沼 由紀子 鯉
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Abstract

(57)【要約】 【課題】口腔内にて欠損した天然歯の代わりに歯冠修復
材料を用いる場合に、対象とする天然歯の色に調和した
歯冠修復材料の色を選定する。 【解決手段】歯冠修復材料の色見本1が複数個配列され
た色ガイド2の各色見本1,1,…と被検者の口腔内の
天然歯4との色を比較して対象とする天然歯の色に調和
する歯冠修復材料の色を選定するするときに、上記色ガ
イド2の各色見本1,1,…と口腔内の天然歯4との明
度又は色彩のみを抽出する色が付された歯冠修復材料の
色合わせフィルタ5を用い、上記各色見本1,1,…と
天然歯4との明度又は色彩のみを抽出し、対象とする天
然歯4の色に調和した歯冠修復材料の色を選定する。こ
れにより、対象とする天然歯4の色に調和した歯冠修復
材料の色を選定することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、口腔内の対象とす
る天然歯の色に比較して調和する歯冠修復材料の色を選
定するために用いる歯冠修復材料の色合わせフィルタに
関し、特に、歯冠修復材料の色見本が複数個配列された
色ガイドの各色見本と被検者の口腔内の天然歯との明度
又は色彩のみを抽出する色が付された歯冠修復材料の色
合わせフィルタ及びこれを用いた歯冠修復材料の色選定
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、口腔内の天然歯が欠損したと
きには、該欠損した天然歯の代わりに例えば人工歯、レ
ジン、ペースト等の歯冠修復材料が用いられていたが、
該歯冠修復材料の色は、口腔内の対象とする天然歯の色
に調和する色が選定されることが望まれていた。このよ
うな歯冠修復材料の色を選定するために、例えば図4に
示すような歯冠修復材料の色見本1が複数個配列された
色ガイド2が用いられていた。この色ガイド2は、配列
された各色見本1,1,…の色の中から対象とする天然
歯の色に最も近似した色見本1を選択するためのもの
で、上記各色見本1,1,…には、天然歯の総ての色を
含むように歯の色空間を包括する色が付されている。
【0003】しかし、上記色ガイド2の各色見本1,
1,…の中から口腔内の対象とする天然歯の色に最も近
似した色見本1を選択するとき、歯の色を正確に知覚す
ることは難しいため、上記対象とする天然歯の色に調和
する歯冠修復材料の色を選定することは困難であった。
そこで、歯の色を正確に知覚して選定するための方法と
して、上記各色見本1,1,…と天然歯との比較を色の
三属性、つまり明度、彩度及び色相ごとに行い、上記各
色見本1,1,…の中から天然歯の色に最も近似した色
見本1を選択することとしていた。対象とする天然歯の
色に最も近似した歯冠修復材料の色は、上記選択された
色見本1に基づいて選定されていた。
【0004】上述のような歯冠修復材料の色の選定方法
は、まず歯冠修復材料の明度を決定し、次に彩度及び色
相(以下、「色彩」と略称する)を決定する手順に従っ
て行われていた。すなわち、図5に示すように、最初の
ステップとして欠損した天然歯3の代わりに用いる歯冠
修復材料の明度を決定するため、上記色ガイド2の各色
見本1,1,…と口腔内の対象とする天然歯4とを並べ
て比較し、上記各色見本1,1,…の中から上記天然歯
4の明度のレベルに最も近似した明度のレベルの色見本
1を複数個選択していた。次のステップとして歯冠修復
材料の色彩を決定するため、最初のステップで選択され
た複数個の色見本群の中から上記天然歯4の色彩に最も
近似した色彩の色見本1を選択していた。このような手
順により、対象とする天然歯4と明度及び色彩が最も近
似した色見本1が選択され、該色見本1に基づいて歯冠
修復材料の色が選定され、この色に基づいて歯冠修復材
料が製作されていた。なお、以上のような手順により歯
冠修復材料の色見本を効率的に選択するための色ガイド
として、色見本の色が天然歯の色の分布に応じて統計的
に付され、該色見本が体系的に配列された色ガイドもあ
った。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の歯冠修
復材料の色を選定する方法においては、最初のステップ
で上記各色見本1,1,…の中から対象となる天然歯4
と明度のみが近似した色見本を選択しなければならない
が、上記各色見本1,1,…及び天然歯4には色彩があ
るため、明度を判断するときにおいて眼は色彩の影響を
受け、明度のみを比較して色見本1を選択することがで
きなかった。したがって、天然歯4の明度と近似した明
度の色見本群を選択したつもりでも、実際には対象とす
る天然歯4の明度よりも高い明度の色見本又は低い明度
の色見本を選択することがあった。
【0006】また、次のステップにおいて、最初のステ
ップで選択された複数個の色見本群の中から対象とする
天然歯4と色彩のみが近似した色見本1を選択しなけれ
ばならないが、上記複数個の色見本群は、実際の天然歯
とは異なった明度のものが選択されている場合があるた
め、その中から上記天然歯4の色彩に最も近似した色彩
の色見本1を選択しても、該色見本1の色は、上記天然
歯4の色とは異なる場合があり、結果的には歯冠修復材
料の色を正確に選定することができないことがあった。
また、上記各色見本1,1,…及び天然歯4は、明度が
高く光の反射率が高いため、照明等の環境光によって色
彩の見え方が異なることがあり、上記各色見本群と天然
歯との色彩のみを比較して色見本を選択することができ
なかった。
【0007】このように、色の見え方は、明度、彩度及
び色相が影響し合っており、また環境光によっても明度
及び色彩の見え方は異なることがあるため、上記各色見
本1,1,…と天然歯4とを色の三属性ごとに比較して
色見本を選択したとしても、必ずしも対象とする天然歯
4の色と調和する色の色見本が選択されるとは限らなか
った。また、人間の眼は明度のみ又は色彩のみを比較す
ることはできないため、上記各色見本1,1,…と天然
歯4とを色の三属性ごとに比較したとしても、見る人に
よって色の認識が異なることもあり、客観的な色見本の
選択は困難であった。
【0008】そこで、本発明は、このような問題点に対
処し、対象とする天然歯の色と比較して調和した色の色
見本を選択することができ、歯冠修復材料の色を客観的
に選定することができる歯冠修復材料の色合わせフィル
タ及びこれを用いた歯冠修復材料の色選定方法を提供す
ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明による歯冠修復材料の色合わせフィルタは、
歯冠修復材料の色見本が複数個配列された色ガイドの各
色見本と被検者の口腔内の天然歯との色を比較して対象
とする天然歯の色に調和する歯冠修復材料の色を選定す
るものであって、上記色ガイドの各色見本と口腔内の天
然歯との明度又は色彩のみを抽出する色が付されたもの
である。
【0010】ここで、上記色ガイドの各色見本と口腔内
の天然歯との明度のみを抽出する色は、歯の色に対して
補色関係にある色である。
【0011】また、上記色ガイドの各色見本と口腔内の
天然歯との色彩のみを抽出する色は、歯の明度を低減さ
せる色である。
【0012】そして、上記歯冠修復材料の色合わせフィ
ルタの形状は、幅広に形成された部分と、幅狭に形成さ
れた他の部分とを含むものである。
【0013】また、上記目的を達成するために、本発明
による歯冠修復材料の色選定方法は、歯冠修復材料の色
見本が複数個配列された色ガイドの各色見本と被検者の
口腔内の天然歯との色を比較するときに、上記手段に記
載の色ガイドの各色見本と口腔内の天然歯との明度又は
色彩のみを抽出する色が付された歯冠修復材料の色合わ
せフィルタを用い、上記色ガイドの各色見本と口腔内の
天然歯との明度又は色彩のみを抽出し、対象とする天然
歯の明度又は色彩と近似した歯冠修復材料の色見本を選
択し、この選択された色見本に基づいて対象とする天然
歯の色に調和する歯冠修復材料の色を選定するものであ
る。
【0014】上記色ガイドの各色見本と口腔内の天然歯
との明度のみを抽出するのは、歯の色に対して補色関係
にある色が付された歯冠修復材料の色合わせフィルタを
用いて行う。
【0015】上記色ガイドの各色見本と口腔内の天然歯
との色彩のみを抽出するのは、歯の明度を低減させる色
が付された歯冠修復材料の色合わせフィルタを用いて行
う。
【0016】また、本発明による他の歯冠修復材料の色
選定方法は、歯冠修復材料の色見本が複数個配列された
色ガイドの各色見本と被検者の口腔内の天然歯との色を
比較するときに、まず歯の色に対して補色関係にある色
が付された歯冠修復材料の色合わせフィルタを用い、上
記各色見本と天然歯との明度のみを抽出して対象とする
天然歯の明度と近似した歯冠修復材料の色見本を選択
し、次に歯の明度を低減させる色が付された歯冠修復材
料の色合わせフィルタを用い、上記各色見本と天然歯と
の色彩のみを抽出して上記の選択された歯冠修復材料の
中から対象とする天然歯の色彩と近似した歯冠修復材料
の色見本を選択し、この選択された色見本に基づいて対
象とする天然歯の色に調和する歯冠修復材料の色を選定
する。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に基いて詳細に説明する。図1は本発明による歯冠
修復材料の色合わせフィルタを示す平面図である。この
歯冠修復材料の色合わせフィルタ5は、例えば図4に示
すような歯冠修復材料の色見本1が複数個配列された色
ガイド2の各色見本1,1,…の色と、口腔内の天然歯
の色とを比較して対象とする天然歯の色に調和する歯冠
修復材料の色を選定するために用いるもので、上記色ガ
イド2の各色見本1,1,…と被検者の口腔内の天然歯
との明度又は色彩のみを抽出する色が付されている。上
記歯冠修復材料の色合わせフィルタ5は、上記各色見本
1,1,…と天然歯との明度のみを抽出する色が付され
た明度抽出フィルター5a(図1(a)参照)と、色彩
のみを抽出する色が付された色彩抽出フィルタ5b(図
1(b)参照)との2種類のフィルタがある。
【0018】口腔内の天然歯の色は、透明性があり段階
的に変化するやや黄色味又は赤味を帯びた色であるが、
上記色ガイドの各色見本1,1,…には、歯の色を包括
する色が付されている。ここで、上記各色見本1,1,
…及び天然歯4の色は、色空間の中では限られた一定の
領域に位置している。これに対して、上記明度抽出フィ
ルタ5aには、歯の色に対して補色関係にある色が付さ
れている。したがって、上記明度抽出フィルタ5a越し
に上記各色見本1,1,…及び天然歯4を見ると、色空
間の中の限られた一定の領域に位置している歯の色は、
上記明度抽出フィルタ5aに吸収されるため、色彩が完
全に除去されたように見える。これにより、上記各色見
本1,1,…と天然歯4との明度のみを抽出して比較す
ることができる。なお、上記明度抽出フィルタ5aに付
された色は、残像色による影響を与えない程度の濃度で
ある。
【0019】また、上記各色見本1,1,…及び天然歯
4は、明度が高く光の反射率が高いため、照明等の環境
光によって色彩の見え方が異なることがある。そこで、
上記色彩抽出フィルタ5bには、歯の明度を低減させる
色が付されている。したがって、上記色彩抽出フィルタ
5b越しに上記各色見本1,1,…及び天然歯4を見る
と、上記各色見本1,1,…及び天然歯4が反射する光
が上記色彩抽出フィルタ5bに吸収されるため、反射し
た光が抑えられ明度が低減して見える。これにより、上
記各色見本1,1,…と天然歯4との色彩のみを抽出し
て比較することができる。なお、上記色彩抽出フィルタ
5bに付された色は、残像色による影響を与えない程度
の濃度である。
【0020】そして、上記歯冠修復材料の色合わせフィ
ルタ5の形状は、例えば図1に示すように、幅広に形成
された部分と、幅狭に形成された他の部分とを含むもの
である。上記幅広に形成された部分により、図2に示す
ように、上記歯冠修復材料の色合わせフィルタ5越しに
上記色ガイド2の各色見本1,1,…と対象とする天然
歯4とを並べて比較することができる。また、上記幅狭
に形成された部分により、図3に示すように、その部分
を被検者の口腔内に無理なく挿入して、上記歯冠修復材
料の色合わせフィルタ5越しに充填物6と対象とする天
然歯4とを並べて比較することができる。
【0021】次に、上記歯冠修復材料の色合せフィルタ
5を用いた歯冠修復材料の色選定方法について、図2を
参照して説明する。ここでは、対象とする天然歯4の色
に比較して調和する歯冠修復材料の色を選定するため
に、図4に示すタイプの色ガイド2を用いるものする。
この歯冠修復材料の色選定方法は、歯冠修復材料の色見
本1が複数個配列された色ガイド2の各色見本1,1,
…と被検者の口腔内の天然歯4との色を比較するとき
に、上述の歯冠修復材料の色合わせフィルタ5を用い、
上記色ガイド2の各色見本1,1,…と口腔内の天然歯
4との明度又は色彩のみを抽出し、対象とする天然歯の
明度又は色彩と近似した歯冠修復材料の色見本を選択
し、この選択された色見本に基づいて対象とする天然歯
4の色に比較して調和した歯冠修復材料の色を選定する
ものである。このとき、上記色ガイド2の各色見本1,
1,…は、あらかじめ明度順に配列しておくと明度の選
択を容易に行うことができる。
【0022】まず最初のステップで歯冠修復材料の明度
を決定するため、欠損した天然歯3の代わりに用いる歯
冠修復材料の明度を決定するため、上記各色見本1,
1,…と口腔内の対象とする天然歯4とを比較できるよ
うに並べ、上記明度抽出フィルタ5a越しに上記各色見
本1,1,…及び天然歯4を観察する。上述のように、
上記明度抽出フィルタ5aには歯の色に対して補色関係
にある色が付されているため、歯の色彩を吸収して上記
各色見本1,1,…及び天然歯4の色彩を完全に除去す
ることができ、よって上記各色見本1,1,…と天然歯
4との明度のみを抽出して比較することができる。これ
により、上記各色見本1,1,…の中から上記天然歯4
と明度のレベルが最も近似した色見本群を色彩に影響さ
れずに選択することができる。
【0023】このとき、上記明度抽出フィルタ5aは、
上記並べられた各色見本1,1,…及び天然歯4から約
5〜10cm離し、上記各色見本1,1,…及び天然歯4
と、上記明度抽出フィルタ5aとの間から採光するよう
にし、また上記明度抽出フィルタ5aは、術者の視線に
対し直角になるようにして環境光の反射光が眼に入らな
いようにすることが望ましい。
【0024】次に、歯冠修復材料の色彩を決定するため
のステップとして、最初のステップで選択された複数個
の色見本群を上記対象とする天然歯4と比較できるよう
に並べ、上記色彩抽出フィルタ5b越しに上記色見本群
及び天然歯4を観察する。上述のように、上記色彩抽出
フィルタ5bには歯の明度を低減させる色が付されてい
るため、歯が反射する光を吸収して上記各色見本及び天
然歯4の明度を低減させることができ、よって上記色見
本群と天然歯4との色彩のみを抽出して比較することが
できる。これにより、上記天然歯4の色彩、つまり対象
とする天然歯4が赤味を帯びているか、あるいは黄色味
を帯びているか等を正確に知覚し、上記選択された複数
の色見本群の中から上記天然歯4の色彩と最も近似した
色彩の色見本1を選択することができる。
【0025】なお、上述の色見本1の選択は、自然光又
は昼光色の照明下で、直接光を避け拡散光の下で行われ
ることが望ましい。このようにすることにより、術者の
眼に影響を与えないようにすることができ、色を正確に
知覚し的確な判断をすることができる。なお、上記明度
抽出フィルタ5a及び色彩抽出フィルタ5bに付された
色は、術者の眼に残像色による影響を与えない程度の濃
度であるため、最初のステップの後速やかに次のステッ
プを行うことができる。
【0026】このようにして選択された色見本1は、対
象とする天然歯4に対し明度及び色彩が完全に一致して
おり、対象とする天然歯4の色と調和する色である。そ
して、上記選択された色見本1に基づいて歯冠修復材料
の色を選定し製作する。このとき、歯冠修復材料の色の
選定をする歯科技工士も、上記歯冠修復材料の色合わせ
フィルター5を上述と同様の手順で用いることにより、
口腔内の天然歯4の色と調和する歯冠修復材料の色を選
定することができ、歯冠修復材料の製作状態を確認する
ことができる。なお、ここでは図2に示す色ガイド2を
用いて歯冠修復材料の色見本1を選定する方法について
説明したが、本発明は、色ガイドの種類を問わず、色見
本の色が天然歯の色の分布に応じて統計的に付され、該
色見本が体系的に配列された色ガイドを用いた場合も同
様である。
【0027】また、図3に示すように、歯科医師が口腔
内奥部の天然歯4にレジンのような充填物6を充填する
ときにおいても同様に、対象とする天然歯4の色に調和
した充填物6の色の選定を、歯冠修復材料の色合わせフ
ィルタ5を用いて行えばよい。つまり、上記歯冠修復材
料の色合わせフィルタ5の幅狭に形成された部分を被検
者の口腔内奥部に挿入し、該挿入された歯冠修復材料の
色合わせフィルタ5越しに充填物6の色見本と対象とす
る天然歯4とを色の三属性ごとに比較し、上記天然歯4
の色と比較して調和する充填物6の色を選定すればよ
い。
【0028】なお、本発明による歯冠修復材料の色選定
方法は、上記のものに限られず、明度抽出フィルタ5a
のみを用いて上記色ガイドの各色見本と口腔内の天然歯
との明度を抽出し、対象とする天然歯と明度のみが近似
した歯冠修復材料の色見本を選択してもよいし、或いは
色彩抽出フィルタ5bのみを用いて上記色ガイドの各色
見本と口腔内の天然歯との色彩を抽出し、対象とする天
然歯と色彩のみが近似した歯冠修復材料の色見本を選択
してもよい。
【0029】
【発明の効果】本発明は以上のように構成されたので、
請求項1に係る歯冠修復材料の色合わせフィルタによれ
ば、歯冠修復材料の色見本が複数個配列された色ガイド
の各色見本と被検者の口腔内の天然歯との明度又は色彩
のみを抽出する色が付されたことにより、上記色ガイド
の各色見本と口腔内の天然歯とを色の三属性、つまり明
度、彩度及び色相ごとに抽出して比較することができ
る。したがって、対象とする天然歯の色と調和した色の
色見本を選択することができ、歯冠修復材料の色を客観
的に選定することができる。また、上記歯冠修復材料の
色合わせフィルタの幅狭に形成された部分により、その
部分を被検者の口腔内奥部に無理なく挿入することがで
き、対象とする天然歯の色に調和する歯冠修復材料又は
充填物の色を選定することができる。
【0030】また、請求項5に係る歯冠修復材料の色選
定方法によれば、歯冠修復材料の色見本が複数個配列さ
れた色ガイドの各色見本と被検者の口腔内の天然歯との
色を比較するときに、上記色ガイドの各色見本と口腔内
の天然歯との明度又は色彩のみを抽出する色が付された
歯冠修復材料の色合わせフィルタを用い、上記各色見本
と天然歯との明度又は色彩のみを抽出し、対象とする天
然歯の明度又は色彩と近似した歯冠修復材料の色見本を
選択し、この選択された色見本に基づいて対象とする天
然歯の色に調和する歯冠修復材料の色を選定することが
できる。したがって、術者によらず客観的に対象とする
天然歯の色に調和する歯冠修復材料の色を選定すること
ができる。
【0031】さらに、請求項8に係る歯冠修復材料の色
選定方法によれば、歯冠修復材料の色見本が複数個配列
された色ガイドの各色見本と被検者の口腔内の天然歯と
の色を比較するときに、まず歯の色空間に対して補色関
係にある色が付された歯冠修復材料の色合わせフィルタ
を用いることにより上記色見本と天然歯との明度のみを
抽出し、次に歯の明度を低減させる色が付された歯冠修
復材料の色合わせフィルタを用いることにより上記色見
本と天然歯との色彩のみを抽出することにより、対象と
する天然歯の明度と近似した歯冠修復材料の色見本を選
択すると共に上記の選択された歯冠修復材料の中から対
象とする天然歯の色彩と近似した歯冠修復材料の色見本
を選定することができる。したがって、より客観的に対
象とする天然歯の色に調和する歯冠修復材料の色を選定
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による歯冠修復材料の色合わせフィルタ
を示す平面図である。
【図2】上記歯冠修復材料の色合せフィルタ用いた歯冠
修復材料の色選定方法を説明する図である。
【図3】上記歯冠修復材料の色選定方法により天然歯の
色に調和する充填物の色を選定する方法を説明する図で
ある。
【図4】歯冠修復材料の色見本が複数個配列された色ガ
イドを示す図である。
【図5】従来の歯冠修復材料の色選定方法を説明する図
である。
【符号の説明】 1…歯冠修復材料の色見本 2…色ガイド 3…欠損した天然歯 4…天然歯 5…歯冠修復材料の色合わせフィルタ 5a…明度抽出フィルタ 5b…色彩抽出フィルタ 6…充填物

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 歯冠修復材料の色見本が複数個配列され
    た色ガイドの各色見本と被検者の口腔内の天然歯との色
    を比較して対象とする天然歯の色に調和する歯冠修復材
    料の色を選定するものであって、上記色ガイドの各色見
    本と口腔内の天然歯との明度又は色彩のみを抽出する色
    が付されたことを特徴とする歯冠修復材料の色合わせフ
    ィルタ。
  2. 【請求項2】 上記色ガイドの各色見本と口腔内の天然
    歯との明度のみを抽出する色は、歯の色に対して補色関
    係にある色であることを特徴とする請求項1記載の歯冠
    修復材料の色合わせフィルタ。
  3. 【請求項3】 上記色ガイドの各色見本と口腔内の天然
    歯との色彩のみを抽出する色は、歯の明度を低減させる
    色であることを特徴とする請求項1記載の歯冠修復材料
    の色合わせフィルタ。
  4. 【請求項4】 幅広に形成された部分と、幅狭に形成さ
    れた他の部分とを含むことを特徴とする請求項1〜3の
    いずれか1項に記載の歯冠修復材料の色合わせフィル
    タ。
  5. 【請求項5】 歯冠修復材料の色見本が複数個配列され
    た色ガイドの各色見本と被検者の口腔内の天然歯との色
    を比較するときに、請求項1に記載の歯冠修復材料の色
    合わせフィルタを用い、上記色ガイドの各色見本と口腔
    内の天然歯との明度又は色彩のみを抽出し、対象とする
    天然歯の明度又は色彩と近似した歯冠修復材料の色見本
    を選択し、この選択された色見本に基づいて対象とする
    天然歯の色に調和する歯冠修復材料の色を選定すること
    を特徴とする歯冠修復材料の色選定方法。
  6. 【請求項6】 上記色ガイドの各色見本と口腔内の天然
    歯との明度のみを抽出するのは、請求項2に記載の歯冠
    修復材料の色合わせフィルタを用いて行うことを特徴と
    する請求項5記載の歯冠修復材料の色選定方法。
  7. 【請求項7】 上記色ガイドの各色見本と口腔内の天然
    歯との色彩のみを抽出するのは、請求項3に記載の歯冠
    修復材料の色合わせフィルタを用いて行うことを特徴と
    する請求項5記載の歯冠修復材料の色選定方法。
  8. 【請求項8】 歯冠修復材料の色見本が複数個配列され
    た色ガイドの各色見本と被検者の口腔内の天然歯との色
    を比較するときに、まず請求項2に記載の歯冠修復材料
    の色合わせフィルタを用い、上記各色見本と天然歯との
    明度のみを抽出して対象とする天然歯の明度と近似した
    歯冠修復材料の色見本を選択し、次に請求項3に記載の
    歯冠修復材料の色合わせフィルタを用い、上記各色見本
    と天然歯との色彩のみを抽出して上記の選択された歯冠
    修復材料の中から対象とする天然歯の色彩と近似した歯
    冠修復材料の色見本を選択し、この選択された色見本に
    基づいて対象とする天然歯の色に調和する歯冠修復材料
    の色を選定することを特徴とする歯冠修復材料の色選定
    方法。
JP2000119032A 2000-04-20 2000-04-20 歯冠修復材料の色合わせフィルタ及びこれを用いた歯冠修復材料の色選定方法 Pending JP2001299776A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010515015A (ja) * 2006-12-22 2010-05-06 コルゲート・パーモリブ・カンパニー 歯表面用の艶ガイド、および歯表面の艶を評価する方法
JP2011120613A (ja) * 2009-12-08 2011-06-23 Tokuyama Dental Corp 歯科用色調確認装置
JP2013172192A (ja) * 2012-02-17 2013-09-02 Shinano Kogyo Kk 被検出物の検出方法及び検出装置

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