JP2011120613A - 歯科用色調確認装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 明度または色彩の確認用フィルタを用いて、患者の口腔内の欠損した天然歯または隣接した天然歯の明度または色彩と調和した、明度または色彩を有する色見本または歯冠修復材料の確認および選定を、安定して正確かつ迅速に行うことができるとともに、眼の疲れを低減させることができ、かつ作業効率を向上させうる歯科用色調確認装置を提供する。
【解決手段】 欠損した天然歯Tを修復、または天然歯に代えて人口歯をもって修復する際に、天然歯Tの色調と調和する歯冠修復材料の色調を選定するために、天然歯Tの色調における明度または色彩を確認するための歯科用色調確認装置であって、明度または色彩の確認用フィルタ2を、拡大鏡1の前方に位置させて、拡大鏡1に跳上げ式または着脱式で取付ける。
【選択図】 図1

Description

本発明は、歯冠修復治療に際して、患者における口腔内の修復しようとする一部欠損した天然歯または、欠損した天然歯と隣接する天然歯の色調と調和する歯冠修復材料の色調を確認して選定するために用いる歯科用色調確認装置に関する。
近年、例えば患者における口腔内の天然歯が欠損した場合の歯冠修復治療においては、修復しようとする一部欠損した天然歯または、天然歯に代わる人口歯の修復後の審美性の向上を図るために、患者の天然歯の色調と調和する色調を有する歯科用コンポジットレジンを選択して用いることが行われている。
天然歯の色調(シェード)を選定する手段としては、特に明度の確認が重要視されている。
明度確認方法としては、パソコンの画像編集ソフトを用いて、天然歯の修復しようとする部位の色彩を除くように画像処理する方法などが挙げられるが、そのための専用のソフトや装置などを導入する必要があり、コスト高となって現実的ではない。
また、天然歯の修復部位への歯科用コンポジットレジンの直接充填(ダイレクトボンディング)を行う場合には、瞬時に歯の明度を確認する必要があるため、パソコンなどによる画像処理では、時間的な制約があり、実用的ではない。
一般に、歯冠修復材料の明度を選定する場合には、歯冠修復材料の色調を選定するための色見本が複数個配列された色ガイドから、修復しようとする天然歯または隣接する天然歯の色に最も近似した色見本を選択し、この選択された色見本を基にして、歯冠修復材料の色調を確認することにより、選定が行われる。
すなわち、色ガイドの各色見本と天然歯とを並べて比較し、例えば各色見本の中から天然歯の明度に最も近似した明度の色見本を選択することにより、歯冠修復材料の色調を確認して選定している。
しかし、このような歯冠修復材料の選定方法では、各色見本と天然歯には色彩があり、明度を判断する際に、眼は色彩の影響を受け易いため、色見本や天然歯を眼によって直接観察することにより得られた明度のみを比較して色見本を選択することは適当でない。
例えば、天然歯の明度と近似した明度の色見本群を選択したつもりでも、実際には天然歯の明度よりも高い明度の色見本または低い明度の色見本を選択することがあり、正確な明度の選定が行い難い。
また、天然歯および各色見本は、明度が高く光の反射率が高いため、照明等の環境光によって色彩の見え方が異なることがあり、各色見本群と天然歯との色彩のみを比較して色見本を選択することも適当でない。
上記の問題点を解消する手段として、色合わせフィルタを用いて明度または色彩の設定を行う手段が公知(特許文献1参照)であり、該色合わせフィルタは市販もされている。
この色合わせフィルタには、色ガイドの各色見本と天然歯との明度のみを抽出する明度抽出フィルタと、色彩のみを抽出する色彩抽出フィルタとの2種類のフィルタがある。
特許文献1に記載される方法では、天然歯の色の明度または色彩と調和した歯冠修復材料の色調を選定する場合、歯科医師または技工士(以下、「検者」ともいう)は、色合わせフィルタ越しに、約5cm〜10cmの距離を隔てて、患者における口腔内の天然歯の表面を見ながら、歯の色の明度または色彩のみを確認し、調和した色見本を選択するとともに、この選択された色見本に基いて、歯冠修復材料の色の明度または色彩を確認し、天然歯の色調と調和した色調の歯冠修復材料を選定している。
前記明度抽出フィルタは、天然歯の色と補色関係にある色によって、天然歯の色彩を除去して、天然歯の色の明度と調和した色の明度のみを抽出するために用いるフィルタである。
この明度抽出フィルタは、歯冠修復材料として用いられる歯科用コンポジットレジンが黄色味および赤味を帯びた色調であるため、その補色は、透過スペクトルの波長が400nm〜500nmの青色から紫色の色調をもって、色相を濃くするとともに、所定の全光線透過率に応じた透過性を有する材料により形成されている。
そして、前記したような約5cm〜10cmの距離を隔てて口腔内の天然歯の表面を見る使用態様で、該天然歯の明度が明瞭に確認できるように、市販のものは全光線透過率が約42%の薄い色相のものに調整されている。
また、色彩抽出フィルタは、前記したように、色見本および天然歯は、その明度および光の反射率が高く、照明等の環境光によって色彩の見え方が異なることがあるため、色見本や天然歯の明度を低減させる色によって、色見本および天然歯から反射する光を吸収して、色彩のみを抽出するために用いるフィルタである。
これらの二つのフィルタにより、天然歯の色の色見本を色ガイドから選択することにより、天然歯の色を正確に確認し、歯冠修復材料の色調を選定することができる。
検者が、一方の手で患者の口元を広げながら、他方の手で色合わせフィルタを持って、天然歯の色の明度または色彩に調和する色見本の色を確認し、色見本を選択している。
しかし、手振れなどが生ずると、色合せフィルタの位置が不安定になり、天然歯の色の正確な明度または色彩の確認および選択を簡便かつ容易には行うことができない。
また最近、前記した色合せフィルタを用いて、より審美的な歯冠修復治療を行うために、天然歯および歯冠修復材料における明度または色彩の確認に、拡大鏡、例えば片眼式拡大鏡や、特許文献2,3等に開示されているような双眼式拡大鏡が広く用いられている。
しかし、上記のような片眼式拡大鏡や双眼式拡大鏡を使用することによって、天然歯の色の明度および色彩から色見本を選択する際や、選択された色見本の色に基いて、チェアサイドに載置した複数種の歯科用コンポジットレジンから、適正な色調の歯科用コンポジットレジンを選定する際、あるいは途中で色合せフィルタの使用を一時中止する場合などのように、一旦、手元の色合せフィルタを眼から離して、再び手元に色合せフィルタを持ってきて使用しようとすると、直ぐには色合せフィルタと拡大鏡との間の焦点距離を合わすことができない。
そのため、色合せフィルタと眼との間の焦点距離を調整するために、眼を拡大鏡と共に色合せフィルタに対して接近させたり、離間させたりする所作を繰返して調整する必要があることから、眼が非常に疲れるとともに、作業効率が悪いという問題があった。
特開2001−299776号公報 特開2005−18068号公報 特開2007−250514号公報
本発明は、前記の現状に鑑み、明度または色彩の確認用フィルタを用いて、患者の口腔内の欠損した天然歯または隣接した天然歯の明度または色彩と調和した、明度または色彩を有する色見本または歯冠修復材料の確認および選定を、安定して正確かつ迅速に行うことができるとともに、眼の疲れを低減させることができ、かつ作業効率を向上させうる歯科用色調確認装置を提供することを課題とする。
上記課題は、「特許請求の範囲」の欄における各請求項に記載するように、次のような構成からなる発明によって解決される。
(1) 欠損した天然歯を修復、または天然歯に代えて人口歯をもって修復する際に、天然歯の色調と調和する歯冠修復材料の色調を選定するために、天然歯の色調における明度または色彩を確認するための歯科用色調確認装置であって、明度または色彩の確認用フィルタを、拡大鏡の前方に位置させて、拡大鏡に跳上げ式または着脱式で取付ける。
(2) 上記(1)項において、明度または色彩の確認用フィルタとして、明度確認用フィルタを用い、当該フィルタの全光線透過率を、下限10%、上限30%の範囲内のものとする。
(3) 上記(2)項において、明度確認用フィルタのヘーズ値を、下限0.1%、上限7%の範囲内のものとする。
(4) 上記(1)〜(3)項のいずれかにおいて、明度確認用フィルタを、拡大鏡の前方に位置させて、拡大鏡に跳上げ式または着脱式で取付けるとともに、明度確認用フィルタを、拡大鏡の前方に位置させた状態から跳ね上げた状態の位置間の任意の位置に無段階的または段階的に保持しうるようにする。
(5) 上記(4)項において、明度確認用フィルタにおける軸孔を有する支持部を、拡大鏡における取付基部に取付けた軸をもって軸着することにより、前記明度確認用フィルタを拡大鏡に跳上げ可能に取付けるとともに、前記支持部の軸孔と前記軸との摺動面、または前記支持部と前記取付基部との間に弾性体を介在させて、回動抵抗を付与し、この回動抵抗により、明度確認用フィルタを、拡大鏡の前方に位置させた状態から跳ね上げた状態の位置間の任意の位置に無段階的に保持しうるようにする。
(6) 上記(4)項において、拡大鏡の左右に離間して設けた支持杆間に、支持軸を架設し、この支持軸に、明度確認用フィルタのホルダに設けた、左右方向に沿って軸方向に延びる切欠溝を有する取付部を、前記支持軸に弾性的に嵌合させて回動可能にするとともに、前記支持軸の外周面には複数の軸方向の凹溝を形成し、かつ前記取付部における左右方向の軸孔の内周面に、複数の軸方向の突起を形成して、この突起を前記凹溝に弾性的に係合させることにより、明度確認用フィルタを、拡大鏡の前方に位置させた状態から跳ね上げた状態の位置間の任意の位置に段階的に保持しうるようにする。
本発明によると、次のような効果が奏せられる。
請求項1に記載の発明によれば、明度または色彩の確認用フィルタを、拡大鏡の前方に位置させて、拡大鏡に跳上げ式または着脱式で取付けてあるため、明度または色彩の確認用フィルタを、フリーハンドの状態でもって、検者の眼の前に保持することができるとともに、修復のために対比する天然歯の色の色調と調和した明度または色彩の確認による色見本の色の選択や、選択された色見本の色と調和した歯冠修復材料の色の色調の確認および選定を、安定して正確かつ迅速に行うことができる。
このため、作業効率を向上させることができる。
また、天然歯の色の明度または色彩の確認時に、検者が天然歯または色見本から眼を逸らせたり、明度または色彩の確認用フィルタの拡大鏡の前面からの跳上げや脱着による不使用状態から、再び明度または色彩の確認用フィルタを拡大鏡の前面に配置して使用する再使用時においても、拡大鏡の前面への明度または色彩の確認用フィルタの位置決めによる焦点合せを即座に行えるため、眼の疲れを低減させることができる。
請求項2に記載の発明によれば、明度確認用フィルタの全光線透過率を、下限10%、上限30%の範囲内のものとしてあり、該全光線透過率が約42%である前記明度確認用フィルタよりも色相が濃いため、天然歯の色と色見本の色または歯冠修復材料の色との間における色の明度の差が、より明確になる。
すなわち、上記市販の明度確認用フィルタにおける天然歯に近接(5cm〜10cm)した位置での使用であれば、その光線透過率は上記程度に大きく薄い色相であるのが好ましいが、本発明の如くに、検者の眼の前に装着する拡大鏡の前方に保持する態様であれば、このように薄い色相では補色効果が小さくなり、上記明度の確認は判別し難くなる。
これに対して、係る光線透過率を上記下限10%、上限30%の範囲にまで小さくして色相を濃くすれば、補色効果が大きくなり、天然歯の明度の確認がより容易になり、明度確認作業を一層円滑かつ容易に行うことができる。
これにより、作業効率を一層向上させることができる。
請求項3に記載の発明によれば、明度確認用フィルタのヘーズ値を、下限0.1%、上限7%の範囲内のものとしてあるため、天然歯の色と色見本の色または歯冠修復材料の色との間における色の明度の差が、より一層明確になり、さらに眼の疲れを低減させることができるとともに、明度確認作業を一層円滑かつ容易に行うことができる。
請求項4に記載の発明によれば、明度確認用フィルタを、拡大鏡の前方に位置させた状態から跳ね上げた状態の位置間の任意の位置に無段階的または段階的に保持しうるため、明度確認用フィルタを上限まで跳上げることなく、再度、当該フィルタを使用する際に回動し易い各検者の所望の跳上げ位置に、明度確認用フィルタを安定して保持することができる。
請求項5記載の発明によれば、明度確認用フィルタを無段階的に回動しうる跳上げ式の本発明の装置を、比較的容易に製造することができる。
請求項6記載の発明によれば、明度確認用フィルタを段階的に回動しうる跳上げ式の本発明の装置を、比較的容易に製造することができる。
発明の具体的な内容は、次の通りである。
本発明の第1実施形態として、明度確認用フィルタを拡大鏡に跳上げ式で取付けた明度確認用装置を示す斜視図である。(実施例1) 図1におけるII−II線の要部縦断面図である。 明度確認用フィルタの拡大鏡への取付状態を示す要部分解斜視図である。 本発明の第2実施形態として、明度確認用フィルタを拡大鏡に跳上げ式で着脱可能に取付けた明度確認用装置を示す斜視図である。(実施例2) 図4におけるV−V線の要部縦断面図である。 明度確認用フィルタの拡大鏡への取付状態を示す要部分解斜視図である。 本発明の第3実施形態として、明度確認用フィルタを拡大鏡にマグネットを介して着脱式で取付けた明度確認用装置を示す斜視図である。(実施例3) 図7におけるVIII−VIII線の要部縦断面図である。 明度確認用フィルタの拡大鏡への取付状態を示す要部分解斜視図である。
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基いて詳細に説明する。
なお、歯科用色調確認装置に用いられる明度または色彩の確認用フィルタとして、実施形態においては、明度確認用フィルタを用いて説明する。
図1は、本発明の第1実施形態として、明度確認用フィルタを拡大鏡に跳上げ式で取付けた明度確認用装置を示す斜視図、図2は、図1におけるII−II線の要部縦断面図、図3は、明度確認用フィルタの拡大鏡への取付状態を示す要部分解斜視図である。
図1に示すように、本発明の明度確認用装置は、拡大鏡1と、この拡大鏡1の前面に装着される平板状の明度確認用フィルタ2とより構成されている。
本実施形態において用いられる明度確認用フィルタ2は、患者の口腔内における天然歯および色ガイドの各色見本の色の明度を抽出して、歯の色見本を選択し、この選択された色見本の明度と調和する歯冠修復材料の明度を確認して選定するために用いられる。
拡大鏡1は、平面視が前方に向って幅狭なほぼ台形の後端縁が前方に向け凹弧状に切欠かれた形状をなす角箱状であって、底面および後面が開放された双眼式の拡大鏡本体3と、この拡大鏡本体3を保持するリング状のヘッドベルト4とより構成されている。
拡大鏡本体3の前面開口3aには、所定の倍率および焦点距離を有する拡大レンズ5が設けられている。
拡大鏡本体3は、その左右両後端部3b、3bを、ヘッドベルト4の左右両側面に軸6をもって軸着することにより、図2に示すように、ヘッドベルト4を検者の頭部Hに締着したときに、拡大鏡本体3が、検者の目前に位置しうるように保持されるとともに、上下方向に回動調節可能となっている。
拡大鏡本体3を上下方向に回動させることによって、検者の眼Eが、拡大レンズ5の光軸O上に位置しうるように調節することができる。
明度確認用フィルタ2の上端縁2aには、小円筒状の左右1対の支持部7,7が互いに離間して設けられている。
左右の支持部7,7は、拡大鏡本体3における前面開口3aの上部中央に設けた、同じく小円筒状の取付基部8の左右に隣接し、かつ、各支持部7に設けた左右方向に貫通する軸孔7aと、前記取付基部8に設けた左右方向に貫通する軸孔8aとが整合しうるように配置されている。
これらの軸孔7a,8bには、図3に示すように、軸9が挿入されて、拡大鏡本体3における前面開口3aの上部に、明度確認用フィルタ2が跳上げ式に回動可能に軸着されて取付けられている。
なお、本発明において、「跳上げ式」とは、本実施形態で示すように、上方に向けて跳上げる態様と共に、下方または側方に向けて跳上げる態様も含めて指称する。
支持部7と取付基部8との当接面または軸孔7a,8aと軸9との摺接面には、例えばゴム等の比較的軟質な弾性体などが介在されており、明度確認用フィルタ2に回動抵抗が付与されている。
この回動抵抗により、明度確認用フィルタ2は、図2に示すように、拡大鏡本体3の前面に平行に対面する垂下状態から、仮想線で示す上方に向けて任意の角度θに跳上げた状態の位置間を、任意の位置に無段階的に保持しうるようになっている。
明度確認用フィルタ2は、一般にプラスチックまたはガラスなどの透明材料において色相や全光線透過率を調整して製造される。
色相や全光線透過率の調整は、プラスチック材料からなるフィルタであれば、顔料または染料を配合することで行ない、またガラス材料からなるフィルタであれば、遷移金属イオン、希土類イオン、コロイド状金属等を配合することにより行なえば良い。
前記したように明度確認用フィルタ2の色調は、青色から紫色であるため、上記プラスチック材料に配合する顔料としては、ジケトピロロピロール系レッド(例えば、C.I.ピグメントレッド254)、アンスラキノン系レッド(例えば、ピグメントレッド177)、アゾ系レッド(例えば、ピグメントレッド242)などの赤色顔料;フタロシアニンブルー(例えば、C.I.ピグメントブルー15:6)などの青色顔料;C.I.ピグメントバイオレット23などの紫色顔料が挙げられ、同染料としては、アンスラキノン系、モノアゾ系、複素環系等のものが挙げられ、これらを単独で又は混合して調整して用いれば良い。
明度確認用フィルタ2は、全光線透過率が下限10%、上限30%の範囲内のものとすることが必要であり、さらに下限15%、上限25%であることが好ましい。
全光線透過率が、下限10%未満では暗過ぎて天然歯の色を確認することができず、上限が30%を超過すると明度の差が不明確となり、確認し難くなる。換言すれば、全光線透過率が、上限30%、特に上限20%の場合には、明度の差の確認が容易となる。
なお、全光線透過率の測定方法は、JIS K−7361−1に準拠した方法によるものとする。
また、ヘーズ値は、JIS K−7136に準拠した方法によるものとする。
これらの方法により全光線透過率やヘーズ値を測定できる装置としては、例えば日本電色株式会社製ヘーズメーター(NDH−2000)が挙げられる。
明度確認用フィルタ2の全光線透過率を、下限10%、上限30%の範囲内のものとするには、プラスチック材料であれば、前述した染料や顔料の添加量の調整、ガラス材料であれば、前述した遷移金属イオン、希土類イオン、コロイド状金属の添加量または配合比率を調整して行えば良い。
また、明度確認用フィルタ2のヘーズ値を、下限0.1%、上限5%の範囲内のものであることが好ましく、特に上限3%であることが好ましい。上限が5%を超過すると、透過光がゆがみ、鮮明さに欠ける。例えば蛍光灯の下で見た場合、蛍光灯の輪郭が見え辛くなり、蛍光灯の光がぼやける傾向がある。
さらに、明度確認用フィルタ2の透過スペクトルの波長は、下限400nm、上限500nmの範囲内の色調を有するものが好適に用いられる。透過スペクトルの波長が400nm未満では、色調が薄くなり、500nmを超すと色調が濃くなり過ぎる傾向が見られる。
図4は、本発明の第2実施形態として、明度確認用フィルタを拡大鏡に跳上げ式で着脱可能に取付けた明度確認用装置を示す斜視図、図5は、図4におけるV−V線の要部縦断面図、図6は、明度確認用フィルタの拡大鏡への取付状態を示す要部分解斜視図である。
本実施形態では、明度確認用フィルタ2の上端縁2aを支持するホルダ10は、図4〜図6に示すように、平板状基部11と、この平板状基部11の後端に一体に形成された、軸孔12aを有する一部軸方向に切欠かれた小円筒状の取付部12とより形成されている。
平板状基部11の前端には、明度確認用フィルタ2が垂下状態をもって吊持されている。
取付部12は、左右方向に沿って軸方向に延びる切欠溝13によって下部が開放されて、前記軸孔12aが弾性的に拡開可能になっている。
拡大鏡本体3の前端上部における左右方向の中央部には、左右1対の支持杆14,14が離間して設けられている。
これら左右の支持杆14,14間には、支持軸15が架設されている。
この支持軸15には、前記ホルダ10の後端に設けた取付部12が、その軸孔12aを、切欠溝13を介して拡開させることにより、掴持状態をもって支持軸廻りに回動可能に弾性的に嵌合される。
これにより、明度確認用フィルタ2が、拡大鏡本体3の前端上部に、ホルダ10を介して、跳上げ式に着脱可能に取付けられている。
取付部12における左右方向の軸孔12aの内周面には、複数の突起16が軸方向に沿って形成されている。
一方、支持軸15の外周面には、ローレット加工等により、複数の凹溝17が軸方向に沿って形成されており、この凹溝17と前記突起16とを圧接状態で弾性的に係合させることにより、明度確認用フィルタ2に回動抵抗が付与されている。
この回動抵抗により、明度確認用フィルタ2は、図5に示すように、拡大鏡本体3の前面に平行に対面する垂下状態から、仮想線で示す上方に向けて任意の角度θに跳上げた状態の位置間を、支持軸15の外周面に形成した隣接する凹溝17間の円周方向の間隔をもって、任意の位置に段階的に保持しうるようになっている。
図7は、本発明の第3実施形態として、明度確認用フィルタを拡大鏡にマグネットを介して着脱式で取付けた明度確認用装置を示す斜視図、図8は、図7におけるVIII−VIII線の要部縦断面図、図9は、明度確認用フィルタの拡大鏡への取付状態を示す要部分解斜視図である。
本実施形態では、明度確認用フィルタ2の上端縁2aを支持するホルダ18は、平板状基部19と、この平板状基部19の左右両側端から前方にほぼ水平に延びる左右1対の支持アーム20,20とより形成されている。
左右の支持アーム20,20の前端には、明度確認用フィルタ2が垂下状態をもって吊持されている。
ホルダ18における平板状基部19の下面には、N極からなるマグネット21が埋設されている。
一方、拡大鏡本体3の前端上部における左右方向の中央部に固着され取付板22の上面には、S極からなるマグネット23が埋設されている。
このマグネット23に、前記ホルダ18に設けたマグネット21を吸着させることにより、拡大鏡本体3の前面に、明度確認用フィルタ2が着脱自在に取付けられるようになっている。
なお、上記の各実施形態においては、拡大鏡1として、角箱状の双眼式拡大鏡本体3を用いて説明したが、本発明は、一般の遠視用眼鏡フレームや、例えば特開2005−18068号公報に開示されているように、眼鏡フレームにおける左右のレンズ枠に拡大鏡を装着したものなどにも適用することができる。
また、拡大鏡1に対する明度確認用フィルタ2の装着手段としては、跳上げ式やマグネット式の着脱構造の他に、例えばクリップ式の着脱構造を採用することもできる。
1 拡大鏡
2 明度確認用フィルタ
2a 上端遠
3 拡大鏡本体
3a 前面開口
3b 後端部
4 ヘッドベルト
5 拡大レンズ
6 軸
7 支持部
7a 軸孔
8 取付基部
8a 軸孔
9 軸
10 ホルダ
11 平板状基部
12 取付部
12a 軸孔
13 切欠溝
14 支持杆
15 支持軸
16 突起
17 凹溝
18 ホルダ
19 平板状基部
20 支持アーム
21 マグネット
22 取付板
23 マグネット
E 検者の眼
f 拡大レンズの焦点
H 検者の頭部
O 拡大レンズの光軸
T 天然歯
θ 跳上げ角度

Claims (6)

  1. 欠損した天然歯を修復、または天然歯に代えて人口歯をもって修復する際に、天然歯の色調と調和する歯冠修復材料の色調を選定するために、天然歯の色調における明度または色彩を確認するための歯科用色調確認装置であって、
    明度または色彩の確認用フィルタを、拡大鏡の前方に位置させて、拡大鏡に跳上げ式または着脱式で取付けたことを特徴とする歯科用色調確認装置。
  2. 明度または色彩の確認用フィルタとして、明度確認用フィルタを用い、当該フィルタの全光線透過率を、下限10%、上限30%の範囲内のものとした請求項1記載の歯科用色調確認装置。
  3. 明度確認用フィルタのヘーズ値を、下限0.1%、上限7%の範囲内のものとした請求項2記載の歯科用色調確認装置。
  4. 明度確認用フィルタを、拡大鏡の前方に位置させて、拡大鏡に跳上げ式または着脱式で取付けるとともに、明度確認用フィルタを、拡大鏡の前方に位置させた状態から跳ね上げた状態の位置間の任意の位置に無段階的または段階的に保持しうるようにした請求項1〜3のいずれかに記載の歯科用色調確認装置。
  5. 明度確認用フィルタにおける軸孔を有する支持部を、拡大鏡における取付基部に取付けた軸をもって軸着することにより、前記明度確認用フィルタを拡大鏡に跳上げ可能に取付けるとともに、前記支持部の軸孔と前記軸との摺動面、または前記支持部と前記取付基部との間に弾性体を介在させて、回動抵抗を付与し、この回動抵抗により、明度確認用フィルタを、拡大鏡の前方に位置させた状態から跳ね上げた状態の位置間の任意の位置に無段階的に保持しうるようにした請求項4記載の歯科用色調確認装置。
  6. 拡大鏡の左右に離間して設けた支持杆間に、支持軸を架設し、この支持軸に、明度確認用フィルタのホルダに設けた、左右方向に沿って軸方向に延びる切欠溝を有する取付部を、前記支持軸に弾性的に嵌合させて回動可能とするとともに、前記支持軸の外周面には複数の軸方向の凹溝を形成し、かつ前記取付部における左右方向の軸孔の内周面に、複数の軸方向の突起を形成して、この突起を前記凹溝に弾性的に係合させることにより、明度確認用フィルタを、拡大鏡の前方に位置させた状態から跳ね上げた状態の位置間の任意の位置に段階的に保持しうるようにした請求項4記載の歯科用色調確認装置。
JP2009278173A 2009-12-08 2009-12-08 歯科用色調確認装置 Active JP5479059B2 (ja)

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