JP2001296639A - 写真感光材料用包装材料 - Google Patents

写真感光材料用包装材料

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JP2001296639A
JP2001296639A JP2000112161A JP2000112161A JP2001296639A JP 2001296639 A JP2001296639 A JP 2001296639A JP 2000112161 A JP2000112161 A JP 2000112161A JP 2000112161 A JP2000112161 A JP 2000112161A JP 2001296639 A JP2001296639 A JP 2001296639A
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mass
light
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photographic
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JP2000112161A
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English (en)
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Mutsuo Akao
睦男 赤尾
Hiroyuki Osanai
博行 小山内
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 写真感光材料用包装材料として優れたヒ
ートシール適性及び物理強度を有し、かつ、フィルム成
形適性及び外観を良好にし、さらに写真感光材料の写真
性に悪影響を及ぼすことがない写真感光材料用包装材料
を提供する。 【解決手段】 ポリオレフィン樹脂100質量部に対
し、写真性に悪影響を及ぼすガスを吸着するガス吸着物
質0.01〜20質量部、滑剤0.01〜2質量部、ハ
イドロタルサイト類化合物0.01〜25質量部、遮光
性物質0.1〜40質量部を含有する遮光性ポリオレフ
ィン樹脂フィルム層を具備している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ヒートシール適
性、フィルム成形性、物理強度及び外観が優れ、かつ、
写真感光材料の写真性に悪影響を及ぼすことがない写真
感光材料用包装材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、写真フィルム等の写真感光材料を
包装するための包装材料としては、各種樹脂組成のもの
が用いられている。例えば、特公平2−2700号公報
には、1質量%以上の遮光性物質と、50質量%以上の
L−LDPE樹脂とを含む遮光性フィルムを具備した包
装用フィルムが提案されている。また、特開平8−17
9473号公報には、メタロセン触媒を使用して製造し
た低分子量のポリマー含有量が3質量%以下である高分
子材料によって形成した写真感光材料用高分子樹脂包装
材料が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た特公平2−2700号公報で提案された包装用フィル
ムは、遮光性物質を含む場合、物理強度、ヒートシール
適性が非常に優れ薄層化が可能になったが、50μm以
上の厚さになると溶融粘度が大きくなり、フィルム成形
速度を早くすることが困難であった。
【0004】また、特開平8−179473号公報で提
案された写真感光材料用高分子樹脂包装材料は、分子量
分布が狭く、物理強度やブロッキング防止性は優れる
が、同一MFR、同一密度では従来のチグラー触媒を用
いて製造したL−LDPE樹脂より溶融粘度が大きくな
り、フィルム成形速度を下げないとメルトフラクチャー
が発生するものであった。フィルム成形速度をあげよう
として樹脂温度を上昇させると、熱劣化によりアルデヒ
ド化合物が発生し、写真性悪化(感度、階調、発色等の
異常発生や被り増加)を発生させる。
【0005】以上のように、各種重合方法で製造したポ
リオレフィン樹脂には一長一短があり、写真感光材料用
包装材料として必要とする特性を最も望ましい値で確保
することは困難であった。
【0006】本発明は、各種重合方法で製造したポリオ
レフィン樹脂の長所を最大に発揮すると共に短所を最少
にすることにより、写真感光材料用包装材料として優れ
たヒートシール適性及び物理強度を有し、かつ、フィル
ム成形適性及び外観を良好にし、さらに写真感光材料の
写真性に悪影響を及ぼすことがない写真感光材料用包装
材料を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の写真感光材料用
包装材料は、ポリオレフィン樹脂100質量部に対し、
写真性に悪影響を及ぼすガスを吸着するガス吸着物質
0.01〜20質量部、滑剤0.01〜2質量部、ハイ
ドロタルサイト類化合物0.01〜25質量部、遮光性
物質0.1〜40質量部を含有する遮光性ポリオレフィ
ン樹脂フィルム層を具備したことを特徴として構成され
ている。
【0008】本発明の写真感光材料用包装材料において
は、特定組成の遮光性ポリオレフィン樹脂フィルム層に
より、ヒートシール適性、物理強度、フィルム成形適
性、外観等が大幅に向上し、かつ、写真感光材料の写真
性に悪影響を及ぼすことがなく、長期間、超精密品質を
良好な状態で保存することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の写真感光材料用包装材料
は、遮光性ポリオレフィン樹脂フィルム層を具備し、こ
の遮光性ポリオレフィン樹脂フィルム層はポリオレフィ
ン樹脂100質量部に対し、写真性に悪影響を及ぼすガ
スを吸着するガス吸着物質0.01〜20質量部、滑剤
0.01〜2質量部、ハイドロタルサイト類化合物0.
01〜25質量部、遮光性物質0.1〜40質量部を含
有している。
【0010】ポリオレフィン樹脂としては、ホモポリエ
チレン樹脂、エチレンと1種又は2種以上のα−オレフ
ィンとのランダムおよびブロック共重合体樹脂、ホモポ
リプロピレン樹脂、プロピレンと1種又は2種以上のα
−オレフィンとのランダムおよびブロック共重合体樹
脂、酸変性ポリオレフィン樹脂、エチレン−アクリル酸
共重合体樹脂、アイオノマー樹脂、エチレン−アクリル
酸エステル共重合体樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合
体樹脂、エチレン−プロピレン−ブテン−1三元共重合
体樹脂、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー等があ
る。
【0011】これらのポリオレフィン樹脂の中で、エチ
レン系樹脂、プロピレン系樹脂、酸変性ポリオレフィン
樹脂およびポリオレフィン系熱可塑性エラストマーが好
ましく、エチレン共重合体樹脂およびポリオレフィン系
熱可塑性エラストマーがより好ましく、エチレン・α−
オレフィン共重合体樹脂が最も好ましい。
【0012】また、ハロゲン化合物および金属化合物か
らなる群から選ばれる少なくとも1種を含有する重合触
媒を用いて重合製造したポリオレフィン樹脂が好まし
い。このような触媒を用いることにより、写真感光材料
の写真性に対する悪影響の大きい重合触媒使用量を減少
させることができる。
【0013】ハロゲン化合物又は金属化合物を含む重合
触媒の代表例としては、四塩化チタンとトリエチルアル
ミニウムを無水ヘキサン中で混合した時に得られる黒色
の沈澱物のチーグラー触媒、三塩化チタンとトリエチル
アルミニウムを無水ヘキサン中で混合して得られる黒色
の沈澱物のチーグラー・ナッタ触媒、第I,II,III族
の各種金属の有機アルキル化合物と第IV,V,VI,VII
族の金属塩の組合せから成る立体規則性重合触媒、トリ
アルキルアルミニウムと三塩化チタン系の混合物からな
るナッタ触媒、SiO−Al系と酸化クロムの
混合物から成るフィリップス触媒およびマグネシウム化
合物とハロゲン化チタンとの反応生成物および有機アル
ミニウムを成分とする触媒等がある。特殊な例としてマ
グネシウムの酸素含有有機化合物とチタンの酸素含有有
機化合物とアルミニウムハロゲン化合物との反応生成物
である固体触媒成分と共触媒として有機アルミニウム化
合物を使用した触媒等もある。
【0014】有機アルミニウム化合物としては、トリエ
チルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリ
−n−プロピルアルミニウム、ジエチルアルミニウムモ
ノクロライド、ジエチルアルミニウムモノブロマイド等
がある。チタン化合物としてはTiCl、TiBr、
TiI等のテトラハロゲン化チタン、Ti(OCH )
Cl、Ti(OC)Cl等のトリハロゲン化ア
ルコキシチタン、Ti(OCHCl、Ti(O
Cl、Ti(OCBr等の
ジハロゲン化アルコキシチタン、Ti(OCH
l、Ti(OCCl、Ti(OC
Br等のモノハロゲン化トリアルコキシチタン等があ
る。
【0015】有機マグネシウム化合物としては、エチル
ブチルマグネシウム、ジイソブチルマグネシウム、ジヘ
キシルマグネシウム、エチルマグネシウムクロライドお
よびMgF、MgCl、MgBr、MgI等が
ある。バナシウム化合物としては四塩化バナシウム、オ
キシ三塩化バナシウム、バナジン酸ジエトキシモノクロ
ライド、バナジン酸ジエトキシジクロライド等がある。
【0016】触媒残渣としてポリオレフィン樹脂中に残
留するこれらのハロゲン化合物及び金属化合物はハロゲ
ン化銀写真感光材料の写真性に悪影響を与えるが、脂肪
酸金属塩、シリカ、ゼオライトおよびハイドロタルサイ
ト類化合物の1種、好ましくは2種以上の合計が0.0
1〜20質量%、好ましくは0.05〜15質量%、特
に好ましくは0.1〜10質量%となるように添加する
と無害化できる。最も好ましいのは、合成ゼオライトお
よび合成シリカの少なくとも1種を0.01〜20質量
%添加したエチレン・αオレフィン共重合体樹脂を主成
分とするポリオレフィン樹脂組成物である。
【0017】前記ホモポリエチレン樹脂(αオレフィン
含有量が0.5質量%未満のエチレン・αオレフィン共
重合体樹脂を本発明では含む)としては、例えば、酸素
や過酸化物等のラジカル開始剤を用い、150〜300
℃、1000〜3000kg/cmの温度・圧力条件
下でエチレンを重合させる方法で製造した、長鎖分岐を
持った密度が0.910〜0.925g/cmの分岐
状低密度ポリエチレン樹脂と、中・低圧法のチーグラー
触媒(Ti系)又はフィリップス触媒(Cr系)等を用
い、50〜250℃、50〜200kg/cmの温度
・圧力条件下でエチレンを重合させる方法で製造した、
直鎖状の密度が0.941〜0.985g/cmの高
密度ポリエチレン樹脂と、高圧法、中・低圧法によって
も得られるが、前記低密度ポリエチレン樹脂と高密度ポ
リエチレン樹脂をブレンドして製造されている密度が
0.926〜0.940g/cmの中密度ポリエチレ
ン樹脂とがある。さらに、メタロセン系重合触媒を用い
て分子量分布と組成分布を小さくした各種密度のホモポ
リエチレン樹脂がある。
【0018】前記エチレンと1種又は2種以上のα−オ
レフィンとの共重合体樹脂として、本発明で好ましい樹
脂としては、L−LDPE樹脂がある。このL−LDP
E(inear ow ensity oly
thylene)樹脂は第3のポリエチレン樹脂と称さ
れ、中・低圧法、高圧法の両ポリエチレン樹脂の利点を
併せもつ省エネルギー、省資源、地球温暖化防止という
時代の要請に合致する低コスト、高強度の樹脂である。
この樹脂は低圧法又は高圧改良法でエチレンと炭素数が
3〜20個、好ましくは3〜12個、より好ましくは4
〜8個、最も好ましくは6〜8個の1種又は2種以上の
α−オレフィン(1種又は2種以上)を共重合させたコ
ポリマーで線状の直鎖に短分岐をもった構造のポリエチ
レン系樹脂である。
【0019】物理強度や製造適性およびコストの点で好
ましいα−オレフィンとしては、プロピレン、ブテン−
1、オクテン−1、ヘキセン−1、ペンテン−1、3−
メチルペンテン−1、4−メチルペンテン−1、4−メ
チルヘキセン−1、4−ジメチルペンテン−1、ヘプテ
ン−1、ノネン−1、デセン−1、ドデセン−1、テト
ラセン−1、ヘキサデセン−1、ペンタデセン−1、オ
クタデセン−1、エイコセン−1等がある。特に、α−
オレフィンの炭素数が4〜8個であるエチレン・α−オ
レフィンランダム共重合体樹脂が写真性、フィルム成形
性、物理強度が優れ、かつ安価で世界中で重合製造され
ているので本発明には好ましい。また、エチレン・α−
オレフィンブロック共重合体樹脂も本発明のように遮光
性を必要とするときは物理強度が優れ、かつ白濁化によ
り遮光能力が優れているので特に好ましい。これら2種
の混合樹脂も使用できる。
【0020】代表的なL−LDPE樹脂の重合プロセス
としては、中・低圧装置を用いる気相法、溶液法、液相
スラリー法と高圧改良法装置を用いながらチーグラー系
触媒により高温・高圧でL−LDPE樹脂を得る高圧転
換法等がある。
【0021】市販のマルチサイト触媒(代表例はチーグ
ラ系触媒)を用いて重合製造したL−LDPE樹脂の代
表的な具体例を以下に示す。
【0022】 (1) エチレン・ブテン−1共重合体樹脂 Gレジン(UCC社) ダウレックス (ダウケミカル社) スクレアー (デュポンカナダ社) マーレックス (フィリップ社) スタミレックス (DSM社) スミカセンL (住友化学) ネオゼックス (三井石油化学) ノバテック−L (三菱化成) ユカロン−LL (三菱油化) 日石リニレックス (日本石油化学) ショーレックスリニア (昭和電工) NUCポリエチレン−LL (日本ユニカー) 宇部ポリエチレンL (宇部興産) 出光ポリエチレンL (出光石油化学) ニポロンL (東ソー) (2) エチレン・ヘキセン−1共重合体樹脂 エクセレンVL (住友化学) TUFLIN (UCC社) NUC−FLX(ナック・フレックス)(UCC社) TUFTHENE (日本ユニカー) ニポロンZ (東ソー) (3) エチレン・4メチルペンテン−1共重合体樹脂 ウルトゼックス (三井石油化学) (4) エチレン・オクテン−1共重合体樹脂 スタミレックス (DSM社) ダウレックス (ダウケミカル社) スクレアー (デュポンカナダ社) MORETEC (出光石油化学)
【0023】これらのL−LDPE樹脂の中で、遮光性
物質を含み、完全遮光性、ヒートシール適性、引裂き強
度、衝撃穴あけ強度が特に要求される写真感光材料用包
装材料に使用する場合に好ましい樹脂は、メルトフロー
レート(以後MFRと表示)が0.1〜40g/10分
(JIS K−7210の条件4又はASTM D 12
38の条件Eで測定。試験温度190℃,試験荷重2.
16kgf)、密度が0.870〜0.940g/cm
(JIS K−7112又はASTM D 1505で
測定)、そしてα−オレフィンの炭素数が3〜15個、
好ましくは4〜10個、より好ましくは6〜8個の液相
法プロセスと気相法プロセスで得られたものである。
【0024】また従来の高圧法製造プロセスを転用して
設備費をおさえた改良高圧法プロセスで得られたスミカ
セン−L(住友化学)、ニポロンLおよびZ(東ソ
ー)、ウベポリエチレンL(宇部興産)等のL−LDP
E樹脂も好ましい。
【0025】本発明の写真感光材料用包装材料におい
て、L−LDPE樹脂の好ましい代表的な例を商品名で
あげると、マルチサイト触媒(代表例はチーグラー系触
媒)を用いた重合によりポリエチレンにα−オレフィン
側鎖として炭素数6個の4−メチルペンテン−1を導入
した三井石油化学(株)のウルトゼックスおよびα−オ
レフィン側鎖として炭素数8個のオクテン−1を導入し
た出光石油化学(株)のMORETECとDSM社のス
タミレックスとダウケミカル社のダウレックスがある
(以上、4社品共、液相法プロセスで得られたL−LD
PE樹脂である)。低圧法の気相法プロセスで得られた
好ましい代表的な例を商品名であげると、α−オレフィ
ン側鎖として炭素数6個のヘキセン−1を導入した日本
ユニカー(株)のTUFTHENおよびUCC社のTU
FLIN等がある。
【0026】また、密度が0.910g/cm未満の
超低密度直鎖状低密度ポリエチレン樹脂、例えばUCC
社のNUC−FLXや住友化学(株)のエクセレンVLも
好ましい(以上、2社品共、α−オレフィンが炭素数6
個のヘキセン−1を使用)。
【0027】マルチサイト触媒(代表例はチーグラー系
触媒)を用いたL−LDPE樹脂の製造プロセスの特徴
の概略を以下に示す。
【0028】代表的な製造プロセスの概略と各樹脂メー
カーの商品名の関係について以下に記載する。
【0029】[1] 気相法 重合に必要なエネルギー量が小さいと発表されている。
品質上はコモノマーに、揮発しやすい単一成分を用いな
ければならないとされており、溶液法に比べ制約を受け
る。最近は、コモノマーの選択、分子量分布のコントロ
ール幅も広くなりつつある。
【0030】[2] ラリー法 溶媒を用いる液相重合法は、スラリー法と溶液法に分け
られる。スラリー法は、溶媒を用いるがスラリー(異相
系)であるので、反応容器内の溶液は粘度が低いことか
ら、比較的コンパクトな設備で生産することができ、溶
媒の除去が容易であるなどの利点がある。一方、低密度
化については、低分子量低密度ポリマーが溶媒に溶け込
み、溶液が高粘度になったり、ポリマーが膨張して塊状
化するため、密度が0.930g/cm以下のL−L
DPE生産は制限を受ける。
【0031】[3] 溶液法 溶液法の重合は溶液中で行われる。溶液状態を維持する
ため高温で反応が行われる。品質面では、低密度化の許
容範囲が広く、かつ、炭素数が4以上、好ましくは炭素
数が6以上のα−オレフィン(ブテン−1、ペンテン−
1、4−メチルヘキセン−1、4,4−ジメチルペンテ
ン−1、4メチルペンテン−1、ヘキセン−1、ヘプテ
ン−1、オクテン−1、デセン−1、エイコセン−1、
ドデセン−1、ヘキサデセン−1、オクタデセン−1、
テトラデセン−1等)とエチレンとの共重合に最適の製
造プロセスである。またα−オレフィン含有率の大きい
L−LDPE樹脂(密度が0.910g/cm以下の
超低密度L−LDPE樹脂)の製造プロセスとしても最
適である。
【0032】[4] 改良高圧法 従来の高圧法プロセスをそのまま利用しながらチーグラ
ー系触媒により高温高圧でL−LDPE樹脂を得るもの
で、ランニングコストは上記気相法、スラリー法、溶液
法より高価である。高圧転換法とも呼ばれる。
【0033】表1に、これらの導入製造技術、製造メー
カー、商品名を示す。
【0034】
【表1】
【0035】[上記製造プロセスの代表例の概略] 溶 液 法:圧力…450〜650PSi,温度…20
0〜250℃ スラリー法:圧力…400〜500PSi,温度…90
〜100℃ 気 相 法:圧力…250〜350PSi,温度…90
〜100℃ 改良高圧法:圧力…20,000PSi前後,温度…2
00℃前後
【0036】L−LDPE樹脂をマトリックス樹脂とし
て用いる場合のエチレンとα−オレフィンの比は、エチ
レンが70%以上であることが好ましく、80%以上が
より好ましい。エチレンが70%未満であると、重合適
性が悪化して高価になると共に得られたエチレン・α−
オレフィン共重合体樹脂の粘着性が大きく、剛性が小さ
くフィルム成形性が悪化し、フィルム同士のブロッキン
グが大きく実用化困難である。但し、内層同士をブロッ
キング接着積層した積層フィルムとする場合は、安定し
たブロッキング接着積層がフィルム成形室内の温湿度に
関係なく得られるので好ましい。
【0037】高活性で触媒残渣を減少できるシングルサ
イト触媒の代表的例であるメタロセン系触媒を用いて重
合製造した現在市販されているL−LDPE樹脂の具体
例を以下に示す。 EXCEED (EXXon chemical) EXACT (EXXon chemical) AFFINITY (DOW chemical) ENGAGE (DOW chemical) LUFLEXENE(BASF) エボリュー (三井石油化学) カーネル (三菱化学) ユメリット (宇部興産) ハーモレックス (日本ポリオレフィン) キャタロセン (東ソー)
【0038】重合方法としては、気相重合法が安価でか
つ写真性に悪影響を及ぼす触媒残渣が少ない点で特に好
ましい。重合しやすさの点で懸濁重合法、溶解重合法等
の液相重合法も好ましい。
【0039】ブロッキング防止、物理強度向上等から、
GPC法測定法による分子量分布(質量平均分子量/数
平均分子量)は5以下、好ましくは1.1〜4、より好
ましくは1.2〜3、最も好ましくは1.3〜2.7で
ある。
【0040】シングルサイト触媒の代表例であるメタロ
セン系触媒を用いて重合製造したエチレン・α−オレフ
ィン共重合体樹脂として好ましいのは、エチレン・α−
オレフィンランダムまたはブロック共重合体樹脂であ
る。このエチレン・α−オレフィンランダムまたはブロ
ック共重合体樹脂の組成は、α−オレフィン成分が1〜
99モル%、好ましくは1〜95モル%、より好ましく
は1〜90モル%、特に好ましくは2〜80モル%、最
も好ましくは2〜50モル%であり、エチレン成分は1
〜99モル%、好ましくは5〜99モル%、より好まし
くは10〜99モル%、特に好ましくは20〜98モル
%、最も好ましくは50〜98モル%である。α−オレ
フィンの代表例としては、プロピレン、ブテン−1、ヘ
キセン−1、ペンテン−1、3−メチル−ペンテン−
1、4−メチル−ペンテン−1、オクテン−1、ノネン
−1、デセン−1、ドデセン−1、テトラセン−1、ヘ
キサデセン−1、ペンタデセン−1、オクタデセン−
1、ヘプテン−1、エイコセン−1、4−メチル−ヘキ
セン−1、4,4−ジメチルペンテン−1等の炭素原子
数が3〜20、好ましくは4〜15、より好ましくは4
〜12、最も好ましくは4〜10の1種又は2種以上の
α−オレフィンである。
【0041】また、メタロセン系触媒を用いて重合製造
したエチレン・α−オレフィンランダムまたはブロック
共重合体樹脂の特に好ましい具体例は、気相重合法プロ
セスによりエチレンと炭素数6のα−オレフィンである
ヘキセン−1を共重合したL−LDPE樹脂である。こ
れらは、メタロセン系触媒存在下で重合が行われれば、
いずれの方法を用いてもよく、例えば、改良高圧重合法
における重合は、重合体を溶液状態に維持し、かつ重合
活性を高めるために120℃以上、分子量低下の原因と
なる連鎖移動反応を抑え、かつ重合活性を低下させない
ために350℃以下、好ましくは150〜300℃の温
度で、400kg/cm以上、500〜2000kg
/cmの圧力で行うのが好ましい。また、気相重合法
における重合は、共重合体が粉体状態であることから高
温は好ましくなく、100℃以下であることが好まし
く、重合温度の下限は特に限定されないが、重合活性を
高めるために50℃以上が好ましい。また、重合活性を
高めるために、予めオレフィンにより予備重合せしめた
触媒成分と有機アルミニウム化合物およびイオン化イオ
ン性化合物を用いて行うのが好ましい。また、溶液重合
法における重合においては、重合温度が、共重合体が溶
液状態であることおよび重合活性を上げることを考慮し
て、120℃以上であることが必要である。重合温度の
上限は特に限定されないが、分子量低下の原因となる連
鎖移動反応を抑え、かつ触媒効率を低下させないために
300℃以下が好ましい。また、重合時の圧力について
は特に限定されないが、経済性と重合活性を上げるバラ
ンスをとるために大気圧以上250kg/cm以下が
好ましい。
【0042】いずれの場合においても触媒残渣は写真感
光材料の写真性に悪影響を及ぼす上に、金型や押出し機
の樹脂接触部分に錆を発生させ寸法精度を悪化させた
り、外観を悪化させ、かつ樹脂焼けやブツを発生させる
ので、少ない程本発明では好ましい。
【0043】したがって、写真性を良好に維持するため
には本発明の写真感光材料用包装材料中の残留ハロゲン
化合物(主として写真性に悪影響を及ぼすハロゲンガ
ス)成分量が400ppm以下、好ましくは200pp
m以下、より好ましくは100ppm以下、特に好まし
くは1〜80ppm、最も好ましくは4〜60ppmで
ある。
【0044】このためには、触媒活性が高いジルコニウ
ム系、ハフニウム系、チタニウム系、バナジウム系の少
なくとも1種を含むメタロセン系触媒を用いた、固体触
媒成分1g当たり10kg以上の重合活性が高いL−L
DPE樹脂が好ましい。L−LDPE樹脂中の写真性に
悪影響を及ぼす残留ハロゲン成分含有量は400ppm
以下が好ましく、特に150ppm以下が好ましい。樹
脂中のハロゲン成分含有量を400ppm以下にするた
めに触媒失活剤を用いて触媒残渣を抽出することも、ま
たペレタイザーやフィルム成形機にベントを設けること
が残留ハロゲン化合物成分を減少させて、押出し機のス
クリューやダイの防錆および写真性を良好にするために
必要であり好ましい。
【0045】好ましい重合方法は、ジルコニウム、ハフ
ニウム、チタニウムおよびバナジウムからなる群から選
択される金属のメタロセンの少なくとも1種と、過剰の
アルモキサンとの反応により炭化水素不溶性の沈殿又は
油状生成物として得られ、反応混合物から分離されたア
ルミニウム/遷移金属モル比10〜120の反応生成物
を含んだ触媒の存在下で0℃〜200℃の温度でエチレ
ンの単独又はエチレンとα−オレフィンもしくはジオレ
フィンを重合製造したホモポリエチレン樹脂又はエチレ
ン共重合体樹脂である。特に好ましい重合方法は、上記
触媒を遷移金属量が0.00001〜0.02質量%
(g遷移金属/g希釈剤)となる量で使用する。
【0046】特に好ましい重合方法は、上記メタロセン
触媒を用い重合温度40〜100℃、重合圧力5〜50
kg/cmの気相重合方法であり、この重合方法で製
造したエチレン・α−オレフィン共重合体樹脂であり、
具体的には、エチレン・ヘキセン−1共重合体樹脂が好
ましい。また、最近高価なメタロセン触媒より安価な
“ポストメタロセン触媒”であるフェノキシイミン錯体
触媒は、非常に高活性で触媒残渣が少ないポリオレフィ
ン樹脂なので写真性も良好なので最も好ましい。
【0047】前記酸変性ポリオレフィン樹脂は、ポリオ
レフィン樹脂と不飽和カルボン酸類とをグラフト変性し
た変性ポリオレフィン樹脂をいい、例えば、グラフト変
性ポリエチレン樹脂、グラフト変性ポリプロピレン樹
脂、グラフト変性エチレン共重合体樹脂(EVA樹脂、
EEA樹脂、L−LDPE樹脂、EMA樹脂等)等があ
る。酸変性ポリオレフィン樹脂の詳細に関しては、後記
エクストルージョンラミネート用ポリオレフィン型接着
剤として記載した酸変性ポリオレフィン樹脂と同一であ
る。
【0048】前記ポリオレフィン系熱可塑性エラストマ
ーは、ポリプロピレンを硬質セグメントとし、エチレン
・プロピレンゴムを軟質セグメントとするショア硬さが
60A〜95A、密度が0.9g/cm以下の常温で
ゴム弾性を示すが、高温では可塑化され成形できる高分
子材料である。エチレン・プロピレン熱可塑性エラスト
マーやエチレン・プロピレン・ジエン熱可塑性エラスト
マーが代表的なものである。
【0049】遮光性ポリオレフィン樹脂フィルム層にお
けるポリオレフィン樹脂の含有量は、50質量%以上が
好ましく、65質量%以上がより好ましく、80質量%
以上が最も好ましい。また、エチレン・α−オレフィン
共重合体樹脂を用いる場合は、経時ヒートシール強度維
持、物理強度確保、フィルム成形性改良、写真性に悪影
響を及ぼさないようにするため、エチレン・α−オレフ
ィン共重合体樹脂を20質量%以上含有させることが好
ましく、35質量%以上含有させることがより好まし
く、50質量%以上含有させることが最も好ましい。
【0050】遮光性ポリオレフィン樹脂フィルム層には
ガス吸着物質が含有されており、ガス吸着物質を含有さ
せることにより、写真性に悪影響を及ぼすガス、例え
ば、遊離硫黄ガス、シアン化水素ガス、ホルムアルデヒ
ドガス、塩素ガス、亜硫酸ガス、塩化水素ガス、硫化水
素ガス、アセトアルデヒドガス、アンモニアガス、メル
カプタンガス等を吸着して無害化することができ、ま
た、触媒残渣の無害化もできる。
【0051】ガス吸着物質は、ポリオレフィン樹脂10
0質量部に対して、0.01〜20質量部含有させるこ
とが好ましく、0.02〜15質量部含有させることが
より好ましく、0.05〜10質量部含有させることが
最も好ましい。ガス吸着物質が0.01質量部未満であ
ると、写真感光材料の写真性に悪影響を及ぼすガスを有
効に吸着することができず、20質量部を超えても増量
効果が発揮されないだけでなく、フィルム成形性、物理
強度、外観およびヒートシール適性が悪化し、かつコス
トアップになる。
【0052】このような写真性に悪影響を及ぼすガスを
吸着するガス吸着物質としては、天然ゼオライト、合成
ゼオライト、天然シリカ、合成シリカ、タルク、活性
炭、中性活性炭、シリカゲル、活性白土、塩化カルシウ
ム等がある。
【0053】ゼオライトは、三次元骨格構造を有するア
ルミノシリケートであり、一般式として XM2/nO・Al・YSiO・ZHO で表される。(Mはイオン交換可能なイオンで一般には
1〜2価の金属イオンである。nは金属イオンの原子価
である。XおよびYは各々の金属酸化物、シリカの係
数。Zは結晶水の数である。)
【0054】ゼオライトの具体例としては、A型ゼオラ
イト、B型ゼオライト、D型ゼオライト、L型ゼオライ
ト、N−A型ゼオライト、PC型ゼオライト、R型ゼオ
ライト、T型ゼオライト、W型ゼオライト、X型ゼオラ
イト、Y型ゼオライト、ZK−5型ゼオライト、高シリ
カゼオライト、ヒドロキシカンクリナイト、アナルサイ
ム、チャバサイト、ホウジャサイト、モルデナイト、ソ
ーダーライト、ヒドロキシソーダライト、エリオナイ
ト、クリノブチロライト等がある。これらの中で安価で
かつ写真性に悪影響を及ぼす有害ガス(遊離硫黄ガス、
シアン化水素ガス、ホルムアルデヒドガス、塩素ガス、
亜硫酸ガス等)吸着無害化能力の大きいA型ゼオライト
が好ましい。写真性に悪影響を及ぼす不純物含有量が少
ない点から、天然ゼオライトより合成ゼオライトのほう
が好ましく、安価で有害ガスの吸着無害化能力の大きい
合成A型ゼオライトが最も好ましい。
【0055】特に、ナトリウム、バリウム、カルシウ
ム、カリウムおよびマグネシウムの少なくとも1つのイ
オン交換可能なイオンを含有するA型ゼオライトが好ま
しく、ナトリウムイオンの20%以上をバリウムイオン
で置換し、非晶質化したアルミノ珪酸塩が最も好まし
い。このアルミノ珪酸塩は、30%以上の結晶化度を有
することが好ましい。
【0056】また、ゼオライトには、天然ゼオライト
(analcime,chabazite,heula
ndite,erionite,ferrierit
e,laumontite,mordenite等を成
分とするゼオライト)、合成ゼオライト(A,N−A,
X,Y,hyadroxy sodalite,ZK−
5,B,R,D,T,L,hydroxy,cancr
inite,W,Zeolaon等の各種の型のゼオラ
イト)がある。
【0057】本発明に用いるゼオライトとしては、天然
ゼオライトおよび合成ゼオライトのいずれでもよいが、
安価で、かつ写真感光材料の写真性に悪影響を及ぼす不
純物含有量が少なく、分散性が良好であり、電子顕微鏡
法による一次平均粒子径が20μm以下であることが必
須であり、0.1〜10μmの合成ゼオライトが好適で
あり、好ましくは0.2〜8μm、より好ましくは0.
3〜6μm、特に好ましくは0.4〜5μm、最も好ま
しくは0.5〜4μmの合成ゼオライトである。電子顕
微鏡法による二次平均粒子径は50μm以下であること
が必須である。
【0058】ゼオライトに金属イオンを含有させた金属
イオン含有ゼオライトが好ましい。金属イオン含有ゼオ
ライトとは、ゼオライト中のイオン交換可能なイオン、
例えば、ナトリウムイオン、カリウムイオン等の一部又
は全部を銀イオン、マンガンイオン、ニッケルイオン、
銅イオン等の金属イオンの中の1種以上のイオンで置換
したものである。
【0059】金属イオン含有ゼオレイトを用いることに
より、抗菌剤としての作用を発揮させることができ、特
に、ゼラチン、ポリビニルアルコール等のような吸水性
で接着故障や生分解しやすい親水性生分解性高分子を主
成分とする写真乳剤層、保護層およびバック層を用いて
いる写真感光材料の品質を長期間良好に維持することが
できる。
【0060】上記金属イオン含有ゼオライトの中で、銀
イオン含有ゼオライト(以下、銀ゼオライトという)が
好ましい。銀イオンは、写真性改良(硫黄化合物の無害
化)と抗菌性の点から、ゼオライト中に0.01〜30
質量%、好ましくは0.05〜25質量%、より好まし
くは0.1〜20質量%、特に好ましくは0.5〜15
質量%、最も好ましくは1〜10質量%含有される。銀
イオンの含有量が0.01質量%未満では、含有効果が
なく、製造経費増となるだけである。含有量が30質量
%を越えても増量効果はなく、材料費増および製造経費
増となるだけである。
【0061】また、銀イオンと、マンガン、ニッケルお
よび銅からなる群から選ばれる少なくとも1種の金属イ
オンとの合計2種以上の金属イオンを含有するゼオライ
トが特に好ましい。このような2種以上の金属イオンを
含有するゼオライトを用いることにより、大気中に含ま
れている種々の写真性有害化合物(例えば、ホルムアル
デヒド、塩素、塩化水素、硫化水素、亜硫酸、シアン化
水素等のガス化した化合物)の無害化を促進し、超精密
化学製品である写真感光材料を品質が良好な状態で長期
間(2年以上)維持することができる。マンガン、ニッ
ケルおよび銅からなる群から選ばれる少なくとも1種の
金属イオンの含有量は、0.01〜15質量%、好まし
くは0.05〜13質量%、より好ましくは0.1〜1
1質量%、特に好ましくは0.5〜9質量%、最も好ま
しくは1〜7質量%である。
【0062】したがって、銀イオン、マンガンイオン、
ニッケルイオンおよび銅イオン中の1種以上の金属イオ
ンと交換可能なイオン交換容量のミリイクイバレント
(以下、meqと表示)が大きなゼオライトが好まし
い。特に、イオン交換容量が2meq/g以上のA型ゼ
オライト結晶のアルミノ珪酸塩が好ましい。2meq以
上のゼオライトのイオン交換容量(meq=ミリイクイ
バレント)を例示すると、リーダライトは11.5me
q/g、A型ゼオライトは、7meq/g、T型ゼオラ
イトは3.5meq/g、X型ゼオライトは6.5me
q/g、Y型ゼオライトは5meq/g、アナルサイム
5meq/g、チャバサイト5meq/g、エリオナイ
トは4meq/g、モルデナイト2.5meq/g、ク
リノブチルライトは2.5meq/gである。
【0063】これらの中で最も好ましいゼオライトは、
イオン交換容量が5meq/g以上のリーダライト、A
型ゼオライト、T型ゼオライト、X型ゼオライト、Y型
ゼオライト、アナルサイム、チャバサイトである。
【0064】最も好ましいゼオライトは、安価で製造性
が良好で入手しやすく、写真性に悪影響を及ぼす硫黄化
合物ガスや遊離硫黄ガス、ホルムアルデヒドガス等のア
ルデヒド化合物ガス、シアン化合物ガス等の有害ガスの
吸着無害化能力が大きい、金属イオン交換容量の大きい
(7meq/g)A型ゼオライトである。
【0065】本発明で用いる銀イオン含有ゼオライトの
製造は、予め調製した銀イオンおよび必要によりマンガ
ンイオン、ニッケルイオン、銅イオン等の金属イオンを
含む混合水溶液にゼオライトを接触させて、ゼオライト
中のナトリウムイオン、カリウムイオン等のイオン交換
可能なイオンと上記金属イオンとを置換させる。接触
は、10〜100℃、好ましくは20〜90℃、より好
ましくは30〜80℃、特に好ましくは35〜70℃、
最も好ましくは40〜60℃の温度下で、1〜28時
間、好ましくは2〜26時間、より好ましくは4〜24
時間、最も好ましくは6〜22時間、バッチ式又は連続
式によって行う。
【0066】なお、上記混合水溶液のpHは3〜10、
好ましくは4〜9、特に好ましくは5〜8に調製する。
このようにpHを調整することにより、銀の酸化物等の
ゼオライト表面又は細孔内への析出を防止できる。混合
水溶液中の各金属イオンは、塩として供給される。例え
ば、銀イオンは硝酸銀、酢酸銀、硫酸銀、過塩素酸銀等
として供給され、マンガンイオンは硝酸マンガン、硫酸
マンガン、酢酸マンガン等として供給され、ニッケルイ
オンは硝酸ニッケル、過塩素酸ニッケル、酢酸ニッケル
等として供給され、銅イオンは硝酸銅、酢酸銅、硫酸
銅、過塩素酸銅等として供給される。イオン交換が終了
したゼオライトは十分水洗した後、含水率が15%以下
となるように例えば常圧で120〜500℃、又は減圧
(1〜50torr)下で100〜300℃で乾燥させ
る。
【0067】上記、ゼオライトおよび金属イオン含有ゼ
オライトの含水率は15%以下、好ましくは13%以
下、より好ましくは11%以下、特に好ましくは9%以
下、最も好ましくは7%以下である。15%を超える
と、成形故障が多発する。この金属イオン含有ゼオライ
トおよび/又はゼオライトの写真感光材料用包装材料中
の含有量は0.1〜40質量%、好ましくは0.2〜3
5質量%、より好ましくは0.4〜30質量%、特に好
ましくは0.8〜25質量%、最も好ましくは1.5〜
20質量%である。含有量が0.1質量%未満である
と、添加効果が小さく混練費増となり、40質量%を超
えても増量効果がなく、材料費増となる。
【0068】遮光性ポリオレフィン樹脂フィルム層には
滑剤が含有されており、滑剤を含有させることにより、
低温フィルム成形を可能にし、その結果、樹脂の熱劣化
を防止して写真性を良化し、遮光性ポリオレフィン樹脂
フィルム層のハンドリング適性や滑性を良好にしシワや
筋の発生を防止でき、また、遮光性ポリオレフィン樹脂
フィルム層と写真感光材料とが積み重ねられたりしても
ブロッキングを発生することがなく、また、包装袋等と
して写真感光材料と摩擦されてもスリ傷やスタチックマ
ークが発生しないようにできる。さらに、樹脂の流動性
が向上し、フィルム成形性を改善するとともにフィルム
生産性を向上し、かつフィルム成形品の滑性を向上させ
ることもできる。
【0069】滑剤は、ポリオレフィン樹脂100質量部
に対して、0.005〜5質量部、好ましくは0.01
〜3質量部含有させる。0.02〜1.5質量部含有さ
せることがより好ましく、0.03〜1質量部含有させ
ることが最も好ましい。滑剤が0.005質量部未満で
あると、添加効果がなく、混練費用増となるだけであ
る。2質量部を超えると、発泡や白煙やダイリップ筋が
発生しやすくなったり、フィルム成形後の経時によりベ
トツキやブリードアウトが発生しやすくなり写真感光材
料に悪影響を及ぼすようになる。さらにまた、経時ヒー
トシール強度が低下し、密封性や防湿性と酸素バリヤ性
が悪化し感材料用包装材料としては実用化困難である。
【0070】滑剤としては、ベヘニン酸アミド、ステア
リン酸アミド、パルミチン酸アミド、ラウリン酸アミド
等の飽和脂肪酸アミド系滑剤、エルカ酸アミド、オレイ
ン酸アミド等の不飽和脂肪酸アミド系滑剤、メチレンビ
スベヘニン酸アミド、メチレンビスステアリン酸アミ
ド、メチレンビオオレイン酸アミド、エチレンビスステ
アリン酸アミド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アミ
ド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド等のビス脂肪
酸アミド系滑剤、シリコーン樹脂、非イオン界面活性剤
系滑剤、流動パラフィン、天然パラフィン、マイクロワ
ックス、合成パラフィン、ポリエチレンワックス、ポリ
プロピレンワックス、塩素化炭化水素、フルオロカーボ
ン等の炭化水素系滑剤、高級脂肪酸(C12以上が好ま
しい)等の脂肪酸系滑剤、脂肪酸の低級アルコールエス
テル、脂肪酸のポリグリコールエステル等のエステル系
滑剤、多価アルコール、ポリグリコール、ポリグリセロ
ール等のアルコール系滑剤、ラウリン酸、ステアリン
酸、リシノール酸、ナフテン酸、オレイン酸等の高級脂
肪酸とLi、Mg、Ca、Sr、Ba、Zn、Cd、A
l、Sn、Pb等の金属との化合物等の脂肪酸金属塩が
ある。これらの滑剤は単独で用いてもよいし、必要によ
っては2種以上を併用しても良い。上記滑剤を含有させ
る効果を最大に発揮させることができるので、飽和およ
び不飽和脂肪酸アミド系滑剤、ビス脂肪酸アミド系滑
剤、脂肪酸金属塩、シリコーン樹脂、ポリプロピレンワ
ックス等が好ましい。
【0071】さらに、特開平6−317881号公報の
5頁[0032]〜6頁[0044]等に記載の各種の
滑剤の中から写真性が良好であり、使用目的に合わせ1
種以上の滑剤を使用目的に合致した量に選択して用いる
ことが出来る。
【0072】脂肪酸アミド系滑剤の代表例を以下に記載
する。 〔飽和脂肪酸アミド系滑剤〕 ベヘニン酸アミド系滑剤;ダイヤミッドKN(日本化
成)等 ステアリン酸アミド系滑剤;アーマイドHT(ライオン
油脂)、アルフローS−10(日本油脂)、脂肪酸アマ
イドS(花王)、ダイヤミッド200(日本化成)、ダ
イヤミッドAP−1(日本化成)、アマイドS・アマイ
ドT(日東化学)、ニュートロン−2(日本精化)等
【0073】〔ヒドロキシステアリン酸アミド系滑剤〕 パルミチン酸アミド系滑剤;ニュートロンS−18(日
本精化)、アマイドP(日東化学)等 ラウリン酸アミド系滑剤;アーマイドC(ライオン・ア
クゾ)、ダイヤミッド(日本化成)等
【0074】〔不飽和脂肪酸アミド系滑剤〕 エルカ酸アミド系滑剤;アルフローP−10(日本油
脂)、ニュートロン−S(日本精化)、LUBROL(I
・C・I)、ダイヤミッドL−200(日本化成)等 オレイン酸アミド系滑剤;アーモスリップCP(ライオ
ン・アクゾ)、ニュートロン(日本精化)、ニュートロ
ンE−18(日本精化)、アマイドO(日東化学)、ダイヤ
ミッドO−200・ダイヤミッドG−200(日本化
成)、アルフローE−10(日本油脂)、脂肪酸アマイ
ドO(花王)等
【0075】〔ビス脂肪酸アミド系滑剤〕 メチレンビスベヘニン酸アミド系滑剤;ダイヤミッドN
Kビス(日本化成)等 メチレンビスステアリン酸アミド系滑剤;ダイヤミッド
200ビス(日本化成)、アーモワックス(ライオン・
アクゾ)、ビスアマイド(日東化学)等 メチレンビスオレイン酸アミド系滑剤;ルブロンO(日
本化成)等 エチレンビスステアリン酸アミド系滑剤;アーモスリッ
プEBS(ライオン・アクゾ)等 ヘキサメチレンビスステアリン酸アミド系滑剤;アマイ
ド65(川研ファインケミカル)等 ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド系滑剤;アマイド
60(川研ファインケミカル)等
【0076】滑剤の添加量は種類によって異なり、脂肪
酸金属塩等のように写真感光材料の写真性能維持を主目
的とした滑性効果が小さい滑剤の場合は0.01〜5質
量%が好ましく、0.03〜3質量%がより好ましく、
0.05〜1.5質量%が特に好ましく、0.07〜1
質量%が最も好ましい。添加量が0.01質量%未満で
あると、添加効果がなく、混練費用増となるだけであ
る。添加量が5質量%を超えると、発泡や白煙やダイリ
ップ筋が発生しやすくなったり、溶融樹脂と押出し機の
スクリューとのスリップが発生しやすくなり、樹脂の吐
出量が不安定になる。また、成形後の経時によりベトツ
キやブリードアウトが発生しやすくなり写真感光材料に
悪影響を及ぼすようになる。さらにまた、経時ヒートシ
ール強度が低下し、密封性や防湿性と酸素バリヤ性が悪
化し感材料用包装材料としては実用化困難である。
【0077】また、脂肪酸アミド系滑剤、ビス脂肪酸ア
ミド系滑剤等のように滑性効果は大きいが、ブリードア
ウトしやすく、写真感光材料に悪影響を与える滑剤の場
合は、0.005〜1質量%が好ましく、0.02〜
0.5質量%がより好ましく、0.03〜0.3質量%
が最も好ましい。添加量が0.005質量%未満である
と、添加効果がなく、混練費用増となるだけである。添
加量が1質量%を超えると、溶融樹脂と押出し機のスク
リューとのスリップが発生しやすくなり、樹脂の吐出量
が不安定になる。また、フィルム成形後の経時によりベ
トツキやブリードアウトが発生しやすくなる。さらにま
たブリードアウトした滑剤が写真感光層に転写して現像
阻害を発生させ現像ムラや発色ムラ等の品質故障が発生
する。
【0078】滑剤としては、触媒残渣を中和し、写真感
光材料の写真性を良好にするとともに、フィルム成形設
備の防錆効果も有する脂肪酸金属塩を用いることが好ま
しい。この脂肪酸金属塩の代表例としては、ラウリン
酸、ステアリン酸、コハク酸、ステアリル乳酸、乳酸、
フタル酸、安息香酸、ヒドロキシステアリン酸、リシノ
ール酸、ナフテン酸、オレイン酸、パルミチン酸、エル
カ酸等の高級脂肪酸とLi、Na、Mg、Ca、Sr、
Ba、Zn、Cd、Al、Sn、Pb、Cd、等の金属
との化合物が挙げられ、これらの中でが好ましく、ステ
アリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステ
アリン酸ナトリウム、ステアリン酸亜鉛、オレイン酸亜
鉛及びオレイン酸マグネシウムがより好ましく、ステア
リン酸カルシウムとステアリン酸亜鉛が特に好ましく、
ステアリン酸亜鉛が最も好ましい。
【0079】このステアリン酸亜鉛は、ステアリン酸バ
リウム(融点は225℃以上)、ステアリン酸カルシウ
ム(融点は148〜155℃)に比較して融点が117
〜125℃と低く、低温で溶融して遮光性物質やガス吸
着物質やハイドロタルサイト類化合物の分散性を良化す
る。
【0080】市販されている代表的な脂肪酸金属塩の名
称と分子式と状態と融点を以下に示す。
【0081】
【表2】
【0082】前記シリコーン樹脂の中で、シリコーンオ
イルが以下に記載する効果を有するので好ましい。 (1) 繊維状充填材、非繊維状遮光性物質、顔料と併用
するだけでこれらの表面を被覆して分散性を向上させ
る。 (2) 樹脂の分散性を向上し、スクリューのモーター負
荷を小さくし、メルトフラクチャー発生を防止する。 (3) ブリードアウトして白粉状になる脂肪酸アミドを
添加しなくとも滑性を十分確保できる。 (4) 加熱状態でのフィルム成形品の摩擦係数を小さく
する。 (5) 遮光性物質と併用すると、熱可塑性樹脂を白濁さ
せ、ヘイズを大きくする結果、着色力を向上させ遮光能
力を向上でき、物性を低下させる遮光性物質の添加量を
減量しても遮光性を確保できる。
【0083】シリコーンオイルは、25℃での粘度が
5,000〜50,000センチストークスの範囲のも
のが好ましく、7,000〜40,000センチストー
クスの範囲のものがより好ましく、9,000〜35,
000センチストークスの範囲のものが特に好ましく、
10,000〜30,000センチストークスの範囲の
ものが最も好ましい。シリコーンオイルの粘度が5,0
00センチストークス未満であると、未反応の低分子量
の物質が多く、写真性を悪化(被り増加等)させる場合
がある。また、50,000センチストークスを超える
と、粘性が大きく取扱い性が悪く、容器へ付着して取り
出せなくなったり、樹脂の流動性を低下させて成形故障
を発生させることがある。
【0084】シリコーンオイルとしては、ポリメチルフ
ェニルシロキサン、オレフィン変性シリコーン、アミド
変性シリコーン、ポリジメチルシロキサン、アミノ変性
シリコーン、カルボキシル変性シリコーン、αメチルス
チレン変性シリコーン、ポリエチレングリコールやポリ
プロピレングリコールで変性したポリエーテル変性シリ
コーン、オレフィン/ポリエーテル変性シリコーン、エ
ポキシ変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、アルコ
ール変性シリコーン等変性されたシロキサン結合を含有
したシリコーンオイルである。
【0085】これらのシリコーンオイル中で、写真感光
材料に悪影響を与えることが少なく、滑性効果が大き
く、包装材料に適用した場合に好ましいものは、オレフ
ィン変性シリコーン、アミド変性シリコーン、ポリジメ
チルシロキサン、ポリエーテル変性シリコーン、オレフ
ィン/ポリエーテル変性シリコーンである。
【0086】シリコーンオイルの含有量は、0.01〜
5質量%が好ましく、0.03〜3質量%がより好まし
く、0.05〜1.5質量%が特に好ましく、0.07
〜1質量%が最も好ましい。シリコーン樹脂の含有量が
0.01質量%未満であると、効果を有効に発揮するこ
とができない。また、5質量%を超えると、増量効果が
発揮されないだけでなく、材料費増となり、かつブリー
ドアウトが多くなり商品価値を低下させる。
【0087】遮光性ポリオレフィン樹脂フィルム層には
ハイドロタルサイト類化合物が含有されており、ハイド
ロタルサイト類化合物を含有させることにより、熱分解
によって発生する写真感光材料の写真性に悪影響を及ぼ
す亜リン酸を中和させたり、触媒残渣を中和したり、塩
酸等のハロゲン化合物を吸収して写真性に悪影響を及ぼ
す物質を無害化したり、金型の発錆を防止したり、樹脂
焼け故障等を防止したりできる。特に、フェノール系酸
化防止剤及び燐系酸化防止剤の1種以上と併用すると、
写真性と熱可塑性樹脂、1,2−ポリブタジエン系熱可
塑性エラストマー及び添加剤の熱劣化や熱分解防止効果
が大きくなり好ましい。
【0088】ハイドロタルサイト類化合物は、ポリオレ
フィン樹脂100質量部に対して0.01〜25質量部
含有させることが好ましく、0.02〜20質量部含有
させることがより好ましく、0.05〜10質量部含有
させることが特に好ましく、0.1〜5質量部含有させ
ることが最も好ましい。含有量が0.01質量部未満で
あると、添加効果が発揮されず混錬経費増となるだけで
あり、また、25質量部を超えると、増量添加効果がな
く、ブツの発生やコストアップとなるだけである。
【0089】ハイドロタルサイト類化合物の好ましい具
体例を以下に示す。 Mg0.7Al0.3(OH)(CO0.15
0.54HO Mg0.67Al0.33(OH)(CO
0.165・0.5HO Mg0.67Al0.33(OH)(CO
0.165・0.2HO Mg0.6Al0.4(OH)(CO0.2
0.42HO Mg0.75Al0.25(OH)(CO
0.125・0.63HO Mg0.83Al0.17(OH)(CO
0.085・0.4HO等
【0090】これらのハイドロタルサイト類化合物は、
天然物であっても、合成品であってもよい。これらのハ
イドロタルサイト類化合物は、マグネシウム、アルミニ
ウム等を主成分としており、写真感光材料の写真性に悪
影響を及ぼしたり、成形機に用いられている金属の発錆
の原因と考えられる塩素イオン等のハロゲン化イオンを
吸着中和して無害化する能力に優れている。さらに熱可
塑性樹脂中のモノマーや各種添加剤中の揮発性物質等写
真性に悪影響を及ぼす物質を吸着固定するものと推定さ
れる。
【0091】さらに熱可塑性樹脂や添加剤の熱劣化や熱
分解を防止するのに添加する燐系酸化防止剤が熱分解し
た時に発生する写真感光材料の写真性に悪影響を及ぼす
亜燐酸を中和して写真性を良化(カブリを減少)する予
想外の効果を発揮する。ハイドロタルサイト類化合物の
具体的な合成方法としては、特公昭46−2280号公
報、特公昭50−30039号公報等に開示されている
公知の方法も使用できる。
【0092】ハイドロタルサイト類化合物の天然品とし
ては、ハイドロタルク石、スチヒタイト、パイロオーラ
イト等がある。これらのハイドロタルサイト類化合物は
単独で使用しても、2種以上混合して使用してもよい。
特に、各種酸化防止剤や各種脂肪酸金属塩と併用するこ
とが好ましい。加工性、分散性、物性等を特に向上させ
るためには平均2次粒子径が20μm以下、好ましくは
10μm以下、特に好ましくは5μm以下、BET比表
面積が50m/g以下、好ましくは40m/g以
下、特に30m/g以下が好ましい。
【0093】遮光性ポリオレフィン樹脂フィルム層には
遮光性物質が含有されている。遮光性物質を含有させる
ことにより、遮光性を確保することができるとともに、
剛性が大きくなり、またフィルム成形性が改良され、樹
脂の着色故障やブツが目立たなくなり、商品価値が上が
る。
【0094】遮光性物質の含有量はポリオレフィン樹脂
100質量部に対して0.1〜40質量部が好ましく、
0.5〜30質量部がより好ましく、1〜20質量部が
特に好ましく、2〜10質量部が最も好ましい。含有量
が0.1質量部未満であると、添加効果が小さくフィル
ムを厚くしなければ遮光性を十分に確保することができ
ない。また、40質量部を超えると、樹脂の流動性が悪
化したり、物理強度やヒートシール適性が悪化したり、
添加しただけの効果を得られずコストが大きくなるだけ
である。
【0095】遮光性物質を原料により分類した例を以下
に記載する。 (1) 無機化合物 A.酸化物…シリカ、ケイ藻土、アルミナ、酸化チタ
ン、酸化鉄(鉄黒)、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸
化アンチモン、バリウムフェライト、ストロンチウムフ
ェライト、酸化ベリリウム、軽石、軽石バルーン、アル
ミナ繊維等 B.水酸化物…水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウ
ム、塩基性炭酸マグネシウム等 C.炭酸塩…炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ドロ
マイト、ドーソナイト等 D.(亜)硫酸塩…硫酸カルシウム、硫酸バリウム、硫
酸アンモニウム、亜硫酸カルシウム等 E.珪酸塩…タルク、クレー、マイカ、アスベスト、ガ
ラス繊維、ガラスバルーン、ガラスビーズ、珪酸カルシ
ウム、モンモリロナイト、ベントナイト等 F.炭素…カーボンブラック、グラファイト、炭素繊
維、炭素中空球等 G.その他…鉄粉、銅粉、鉛粉、アルミニウム粉、硫化
モリブデン、ポロン繊維、炭化ケイ素繊維、黄銅繊維、
チタン酸カリウム、チタン酸ジルコン酸鉛、ホウ酸亜
鉛、メタホウ酸バリウム、ホウ酸カルシウム、ホウ酸ナ
トリウム、アルミニウムペースト、各種ウィスカー等 (2) 有機化合物 木粉(松、樫、ノコギリクズなど)、殻繊維(アーモン
ド、ピーナッツ、モミ殻など)、木綿、ジュート、紙細
片、非木材繊維(ワラ、ケナフ、竹、エスパルト、パガ
ス、モロヘイヤ、煙火など)セロハン片、ナイロン繊
維、ポリプロピレン繊維、デンプン(変性デンプン、表
面処理デンプンも含む)、芳香族ポリアミド繊維等
【0096】遮光性物質を色彩で分類した例を以下に記
載する。 白色…酸化チタン、炭酸カルシウム、雲母、亜鉛華、ク
レー、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、珪酸マグネシウ
ム等 黄色…チタンイエロー、黄色酸化鉄、クロムチタニウム
イエロー、ジスアゾ顔料、バット顔料、キノフタレン顔
料、イソインドリノン等 赤色…ベンガラ、ジスアゾ顔料、ベルレン顔料、モノア
ゾレーキ顔料、縮合アゾ顔料等 青色…コバルトブルー、群青、シアニンブルー等 緑色…酸化クロムグリーン、チタニウムグリーン、シア
ニングリーン等 黒色…カーボンブラック、黒色酸化鉄等 銀色…アルミニウム粉、アルミニウムペート、ズ粉等
【0097】黒色遮光性物質としては、カーボンブラッ
ク、グラファイト、黒色酸化鉄、炭素繊維、炭素中空球
等がある。これらの黒色遮光性物質の中で、写真性に悪
影響を及ぼすことが少なく、150℃以上でも熱に安定
であり、耐熱性、耐光性が優れているので、カーボンブ
ラックが好ましい。
【0098】カーボンブラックの原料による分類例をあ
げるとガスブラック、ファーネスブラック、チャンネル
ブラック、アントラセンブラック、アセチレンブラッ
ク、ケッチェンカーボンブラック、サーマルブラック、
ランプブラック、油煙、松煙、アニマルブラック、ベジ
タブルブラック等がある。
【0099】好ましいカーボンブラックの市販品の代表
例としては、例えば三菱化成製のカーボンブラック#2
0(B),#30(B),#33(B),#40(B),#41
(B),#44(B),#45(B),#50,#55,#1
00,#600,#950,#1000,#2200
(B),#2400(B),MA8,MA11,MA100
等が挙げられる。
【0100】海外の製品としては、例えばキャボット社
のBlack Pearls 2,46,70,71,7
4,80,81,607等、Regal 300,33
0,400,660,991,SRF−S等、Vulc
an 3,6等、Sterling 10,SO,V,
S,FT−FF,MT−FF等が挙げられる。
【0101】さらにアシュランドケミカル社のUnit
ed R,BB,15,102,3001,3004,
3006,3007,3008,3009,3011,
3012,XC−3016,XC−3017,3020
等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0102】カーボンブラック中で、天然ガス又はガス
状ないし蒸気状の炭化水素のガス炎を不完全燃焼させな
がらチャンネル鋼の背面に接触させ、カーボンブラック
を析出させることにより製造するチャンネルブラック
は、着色力は大きいが写真性が悪く、製造中大気を汚染
するので本発明では好ましくない。
【0103】本発明で好ましいカーボンブラックは、ア
セチレンブラックと、天然ガス、炭化水素油又はこれら
の混合物を原料として1200℃〜1700℃の炉内で
連続的に部分燃焼させるか、又は加熱分解することによ
り製造するファーネスブラックである。
【0104】本発明では遮光性、コスト、物性向上の目
的ではファーネスカーボンブラックが好ましく、高価で
あるが帯電防止効果を有する遮光性物質としては各社の
各種導電性カーボンブラックとアセチレンカーボンブラ
ック、変性副生カーボンブラックであるケッチェンカー
ボンブラックが好ましい。特に高感度(ISO感度40
0以上)写真感光材料用としては、硫黄含有量が0.1
%以下のアセチレンブラックと、1250℃〜1600
℃の炉内で製造したファーネスカーボンブラックが好ま
しい。
【0105】本発明の写真感光材料用包装材料に使用す
る上で、写真感光材料にカブリを発生させることなく、
感光度の増減の発生が少なく、遮光能力が大きく、カー
ボンブラックの固り(ブツ)の発生やフィッシュアイ等
フィルムにピンホールが発生しにくい点で、カーボンブ
ラックの中でも特にpH(JIS K 6221で測定)
が6.0〜9.0、平均粒子径(電子顕微鏡法で測定)
が10〜120mμ、特に10〜80mμのものが好ま
しく、最も好ましいのは10〜60mμである。これら
の中でも特に揮発成分(JIS K 6221で測定)が
2.0%以下、DBP吸油量(JIS K 6221の吸
油量A法で測定)が50ml/100g以上のファーネ
スカーボンブラックが、安価で、写真性に悪影響を及ぼ
すことがなく、かつ遮光性向上と分散性向上、物理特性
低下の少ない点で好ましい。
【0106】写真感光材料用包装材料中のASTM D
1619−60の測定方法による硫黄成分は0.9%以
下、好ましくは0.7%以下、特に好ましくは0.5%
以下、最も好ましくは0.1%以下にしないとカブリ増
加や感度異状、発生異状等の写真感光材料の写真性に悪
影響を及ぼす。特に直接写真感光材料の写真性に大きく
悪影響を及ぼす遊離硫黄成分{各試料を液体窒素で冷却
固化後粉砕し、この粉砕した試料100gをソックスレ
ー抽出器に入れクロロホルムで60℃8時間抽出冷却
後、全容を100mlとする。この溶液10mlを高速
液体クロマトグラフに注入し、硫黄を定量する。高速液
体クロマトグラフ分離条件はカラム;ODSシリカカラ
ム(4.6φ×150mm)、分離液;メタノール95と
水5(酢酸とトリエチルアミンをそれぞれ0.1%含
む)、流速;1ml/分、検出波長;254nm、定量
は絶対検量線法によって行う。}は0.1%以下、好ま
しくは0.05%以下、特に好ましくは0.01%以下
である。したがって、高価であるが、硫黄成分の含有量
が0.1%以下のアセチレンブラックがISO感度10
0以上の写真感光材料用としては写真性を良好に維持す
るのに好適である。
【0107】このためには原料の選択が重要であり、例
えば、上記硫黄分について説明すると下記のようにな
る。 原 料 油 名 原料油中の硫黄分 クレオソート油{石炭系原料} 0.3〜0.6% エチレンボトム油{ナフサ原料(石油系原料)} 0.05〜0.1% エチレンボトム油{軽油原料(石油系原料)} 0.2〜1.5% 流動接触分解残渣油{石油系原料} 0.2〜4.0%
【0108】したがって、原料油としてはクレオソート
油と石油を原料とするエチレンボトム油が好ましく、硫
黄分が0.05〜0.1%であるナフサを原料とするエ
チレンボトム油を原料として製造したカーボンブラック
は、カーボンブラック中の硫黄含有量を0.1質量%以
下にすることができるので最も好ましい。製造方法とし
ては、上記原料を用いて1200℃〜1700℃、好ま
しくは1250℃〜1600℃の炉内で連続的に部分燃
焼させるか、又は加熱分解させることにより製造したフ
ァーネスカーボンブラックが好ましい。このエチレンボ
トム油を原料として製造したカーボンブラックの熱可塑
性樹脂フィルムへの添加量は、遮光性と帯電防止性を確
保するため0.1〜60質量%、0.3〜40質量%が
好ましく、0.5〜20質量%がより好ましく、1.0
〜20質量%が特に好ましくは、1.0〜10質量%が
最も好ましい。
【0109】特に、写真感光材料の写真性に直接悪影響
を与えることが判明した遊離硫黄(free sulp
hur)含有量(定量は、JIS K 6350に準ず
る)が100ppm以下、好ましくは50ppm以下、
特に好ましくは20ppm以下、最も好ましくは10p
pm以下のカーボンブラックを使用する。この遊離硫黄
含有量が少ない点からも、本発明ではナフサを原料とす
るエチレンボトム油を用いて1250℃〜1600℃の
炉内で連続的に部分燃焼させるか、又は加熱分解するこ
とにより、製造したファーネスカーボンブラックが最も
好ましい。
【0110】カーボンブラックにおいて、写真性を悪化
させるシアン化合物含有量(4−ピリジンカルボン酸・
ピラゾロン吸光分析法にて定量したシアン化水素量を遮
光性物質の質量に対するppm単位に換算した値)は、
20ppm以下、好ましくは10ppm以下、特に好ま
しくは5ppm以下、最も好ましくは1ppm以下であ
る。
【0111】また、カーボンブラックにおいて、カーボ
ンブラックの分散性、導電性、遮光能力に関係するヨウ
素吸着量(JIS K 6221で測定)は、20mg/
g以上、好ましくは30mg/g以上、特に好ましくは
50mg/g以上、最も好ましくは80mg/g以上
で、かつジブチルフタレート(DBP)、吸油量(JI
S K 6221で測定)は、50ml/100g以上、
好ましくは60mg/100g以上、特に好ましくは7
0ml/100g以上、最も好ましくは100ml/1
00g以上のカーボンブラックである。
【0112】カーボンブラックにおける全硫黄含有率、
シアン化水素ガス含有率および揮発成分率の好ましい例
としては、全硫黄含有率が0.9%以下、シアン化水素
ガス含有率が0.001%以下、揮発成分率が1%以下
のカーボンブラック、好ましくは全硫黄含有率が0.7
%以下、シアン化水素ガス含有率が0.0005%以
下、揮発成分率が0.8%以下のカーボンブラック、最
も好ましくは全硫黄含有率が0.1%以下、シアン化水
素ガス含有率が0.0001%以下、揮発成分率が0.
5%以下のカーボンブラックがある。
【0113】本発明の写真感光材料用包装材料として実
用化するには品質確保、物理強度確保、写真性能確保、
成形性、経済性から、遮光性ポリオレフィン樹脂フィル
ム層中の遮光性物質の合計含有量は0.1〜60質量%
であるが、遮光性物質の遮光能力や平均粒子径等により
含有量は変化する。遮光能力の優れたカーボンブラッ
ク、酸化チタンおよびアルミニウム粉末の場合、遮光性
ポリオレフィン樹脂フィルム層中の合計含有量は、遮光
性、経済性、フィルム成形性等の点から0.1〜60質
量%、0.3〜40質量%が好ましく、0.5〜20質
量%がより好ましく、1〜10質量%が最も好ましい。
含有量が0.1質量%未満であると、写真感光材料用包
装材料の厚さを大きくしないと遮光能力が不足し光カブ
リを発生する。厚さを大きくするとメルトフラクチュア
(melt fracture)が発生しやすくなり、
かつ写真感光材料用包装材料の成形速度が遅くなり(冷
却時間が長くなるため)、樹脂使用量が多くなるため高
価になり実用化困難である。含有量が60質量%を超え
ると、高価になり、分散性が悪化し、ミクログリッド
(凝集不純物)の発生が多くなり、写真感光材料に圧力
カブリや擦り傷を発生させたり、写真感光材料用包装材
料中の水分量がカーボンブラックに吸着した水分増加に
より多くなり、写真感光材料の写真性能に悪影響(カブ
リの発生、感度異常、発色異状等)を及ぼす。さらに、
写真感光材料用包装材料の製造適性悪化(発泡、銀条、
ピンホール等の発生)や物理強度の低下となり実用化困
難である。
【0114】カーボンブラックとして特に好ましいもの
は、カーボンブラックの分散性、導電性、遮光能力に関
係するヨウ素吸着量(JIS K 6221で測定)が2
0mg/g以上、好ましくは30mg/g以上、特に好
ましくは50mg/g以上、最も好ましくは80mg/
g以上で、かつジブチルフタレート(DBP)、吸油量
(JIS K 6221で測定)が50ml/100g以
上、好ましくは60mg/100g以上、特に好ましく
は70ml/100g以上、最も好ましくは100ml
/100g以上のカーボンブラックである。
【0115】本発明では遮光性、コスト、物理特性向上
の目的ではファーネスカーボンブラックが好ましく、高
価であるが帯電防止効果を有する遮光性物質としては各
社の各種導電性カーボンブラックとアセチレンカーボン
ブラック、変性副生カーボンブラックであるケッチェン
カーボンブラックが好ましい。特に高感度(ISO感度
400以上)写真感光材料用としては硫黄含有量が0.
1%以下のアセチレンブラックと、ナフサを原料とする
エチレンボトム油を1250℃〜1600℃の炉内で連
続的に部分燃焼させるか、又は加熱分解することにより
製造したファーネスカーボンブラックが好ましい。
【0116】帯電防止効果を有するカーボンブラックと
しては、平均粒子径が12〜50mμ(=nm)、DB
P吸油量が100ml/100g以上の各種導電性カー
ボンブラックがあり、例えば、アセチレンブラック、コ
ンダクティブファーネスブラック(CF)、スーパーコ
ンダクティブファーネスブラック(SCF)、エクスト
ラコンダクティブファーネスブラック(XCF)、コン
ダクティブチャンネルブラック(CC)および1500
℃程度の高温で熱処理されたファーネスブラック又はチ
ャンネルブラック等を挙げることができる。アセチレン
ブラックの具体例としてはデンカアセチレンブラック
(電気化学株式会社製)、シャウニガンアセチレンブラ
ック(シャウニガンケミカル株式会社製)等が、コンダ
クティブファーネスブラックの具体例としては、コンチ
ネックスCF(コンチネンタルカーボン株式会社製)、
バルカンC(キャボット株式会社製)等が、スーパーコ
ンダクティブファーネスブラックの具体例としては、コ
ンチネックスSCF(コンチネンタルカーボン株式会社
製)、バルカンSC(キャボット株式会社製)等が、エ
クストラコンダクティブファーネスブラックの具体例と
しては、旭HS−500(旭カーボン株式会社製)、バ
ルカンXC−72(キャボット株式会社製)等が、コン
ダクティブチャンネルブラックの具体例としては、コウ
ラックスL(デグッサ株式会社製)等があり、又はネス
ブラックの一種であるケッチェンブラックECおよびケ
ッチェンブラックEC−600JD(ケッチェンブラッ
クインターナショナル株式会社製)を用いることもでき
る。
【0117】なお、これらの中では、特にアセチレンブ
ラックが、写真感光材料の写真性に悪影響を及ぼす硫黄
成分やシアン化水素等の不純物含有量が少ない上、発達
した二次ストラクチャー構造を有することから写真性、
分散性、導電性に優れているので、好適に用いられる。
さらに、卓越した比表面積を有することから低充填量で
も優れた導電性を示すケッチェンブラックECやケッチ
ェンブラックEC−600JD等も好ましく使用でき
る。
【0118】導電性カーボンブラックの添加量は、ポリ
オレフィン樹脂100質量部に対して0.05〜40質
量部が好ましく、0.5〜35質量部がより好ましく、
1〜30質量部が特に好ましく、2〜25質量部とする
ことが最も好ましい。添加量が0.05質量部未満では
所望の遮光性や導電性を得ることができない場合があ
り、40質量部を超えると増量効果が発揮されず、コス
トアップになる。さらに、物理強度や樹脂流動性および
フィルム成形性が悪化する場合がある。
【0119】帯電防止効果を有する遮光性物質は、上述
した導電性カーボンブラックの他、炭素繊維、金属繊
維、Alドープ、TiO、SnO、金属被覆繊維、
導電物質含有繊維、金属粉末、グラファイト、各種金属
塩、金属吸着繊維、ポリアニリン、ポリピロール、ポリ
アセチレン、ポリジアセチレン、ポリパラフェニレン、
黒鉛粉末等がある。これらの遮光性ポリオレフィン樹脂
フィルム層中の合計含有量はJIS K 6911による
測定体積固有抵抗値が1×1012Ω・cm以下(20
℃,60%RHで測定)になるようにすることが本発明
では好ましい。
【0120】カーボンブラック等の分散性を向上させる
とともに写真性を良化させるために、分散剤として脂肪
酸金属塩を含有させることが好ましい。脂肪酸金属塩と
しては、上述したように、ラウリン酸、ステアリン酸、
コハク酸、ステアリル乳酸、乳酸、フタル酸、安息香
酸、ヒドロキシステアリン酸、リシノール酸、ナフテン
酸、オレイン酸、パルミチン酸、エルカ酸等の高級脂肪
酸とLi、Na、Mg、Ca、Sr、Ba、Zn、C
d、Al、Sn、Pb、Cd、等の金属との化合物が挙
げられ、好ましいものはステアリン酸マグネシウム、ス
テアリル酸カルシウム、ステアリン酸ナトリウム、ステ
アリン酸亜鉛、オレイン酸亜鉛、オレイン酸マグネシウ
ム等がある。特に好ましい脂肪酸金属塩はステアリン酸
カルシウムとステアリン酸亜鉛であり(この2種を併用
することが好ましい)、最も好ましい脂肪酸金属塩はス
テアリン酸亜鉛である。
【0121】遮光性物質を配合する形態を大別すると下
記のようになる。 (1) 均一着色ペレット状 (カラーコンバウンドと言われる最も一般的に用いられ
ているもの) (2) 分散性粉末状 (ドライカラーとも呼ばれる、種々の表面処理剤で処理
し、さらに分散助剤を加えて微粒子状に粉砕した粉末状
のもの) (3) ペート状 (可塑剤等を分散させたもの) (4) 液状 (リキッドカラーとも呼ばれる界面活性剤等に分散した
液状のもの) (5) マスターバッチペレット状 (遮光性物質を着色しようとするプラスチック中に高濃
度に分散したもの) (6) 潤性粒粉末状 (遮光性物質をプラスチック中に高濃度に分散させたの
ち、粒粉末状に加工したもの) (7) 乾燥粉末状 (普通の無処理の乾燥粉末状のもの)
【0122】遮光性物質を熱可塑性樹脂に配合する形態
は上記のように種々あるが、マスターバッチ法がコス
ト、作業場の汚染防止等の点で好ましい。本発明者も特
開昭63−186740号公報で遮光性物質を特定エチ
レン・エチルアクリレート共重合体樹脂に分散した着色
マスターバッチ用樹脂組成物を開示している。
【0123】遮光性物質(カーボンブラック、アルミニ
ウム粉末、屈折率が1.50以上の無機顔料、X線の遮
断性を必要とする場合は、比重が3.4以上の無機顔
料、吸油量が50ml/100g以上の無機顔料が特に
好ましい)の樹脂中への分散性向上、溶融樹脂の流動性
向上、写真感光材料に摩擦カブリや圧力カブリ、擦り傷
等を発生させるミクログリットの発生防止、写真性に有
害な揮発性物質の発生を防止、吸湿度低下、ダイリップ
汚れ防止等のために遮光性物質の表面を表面被覆物質で
被覆することが好ましい。
【0124】表面被覆物質の代表例を以下に示す。 (1) カップリング剤 i)アジドシラン類を含むカップリング剤被覆(特開昭
62−32125号公報等に開示) ii)シラン系カップリング剤被覆(アミノシラン等) iii)チタネート系カップリング剤被覆 (2) シリカを沈着させ、つづいてアルミナを沈着被覆 (3) ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム、
ステアリン酸カルシウム等の高級脂肪酸金属塩被覆 (4) ステアリン酸ソーダ、ステアリン酸カリウム、オ
キシ・エチレンドデシル・アミン等の界面活性剤被覆 (5) バリウムイオンの過剰量の存在下に硫化バリウム
水溶液と硫酸水溶液とを反応させ、平均粒子径0.1〜
2.5μmの硫酸バリウムを生成させ、この水スラリー
に珪酸アルカリ水溶液を加えて硫酸バリウムの表面に珪
酸バリウムを生成させ、次いでスラリーに鉱酸を加え、
上記珪酸バリウムを含水シリカに分解して硫酸バリウム
表面に沈着させ被覆 (6) 金属水和酸化物(チタン、アルミニウム、セリウ
ム、亜鉛、鉄、コバルト又はケイ素の水和酸化物の1種
又は2種以上)および/又は金属酸化物(チタン、アル
ミニウム、セリウム、亜鉛、鉄、コバルト又はケイ素の
酸化物の1種および2種以上)のみからなる組成物で表
面被覆 (7) 分子内にアジリジン基、オキサゾリン基およびN
−ヒドロキシアルキルアミド基よりなる群から選択され
る1種又は2種以上の反応基を有する重合体を被覆 (8) ポリオキシアルキレンアミン化合物を表面被覆 (9) セリウムカチオン、選択された酸アニオンおよび
アルミナで表面被覆 (10) 置換基にα−ヒドロキシカルボン酸残基を有する
アルコキシチタン誘導体で表面被覆 (11) ポリテトラフルオロエチレンで表面被覆 (12) ポリジメチルシロキサン又はシリコーン変性体で
表面被覆 (13) リン酸エステル化合物で表面被覆 (14) 2〜4価アルコールで表面被覆 (15) オレフィンワックス(ポリエチレンワックス、ポ
リプロピレンワック)で表面被覆 (16) 含水酸化アルミニウムを表面被覆 (17) シリカ又は亜鉛化合物(塩化亜鉛、水酸化亜鉛、
酸化亜鉛、硫酸亜鉛、硝酸亜鉛、酢酸亜鉛、クエン酸亜
鉛等の1種又は2種以上組み合わせたもの)で表面被覆 (18) ポリヒドロキシ飽和炭化水素で表面被覆 (19) 界面活性剤(カチオン系、ノニオン系、両性イオ
ン系)で表面被覆 (20) 有機金属キレート化合物(特にβ−ジケトンキレ
ート化合物が写真性、分散性向上等が優れているので好
ましい、表面被覆量は遮光性物質100質量部に対して
0.001〜20質量部、0.01〜15質量部が好ま
しい)で表面被覆 (21) 炭素数が20〜40の脂肪族モノカルボン酸と炭
素数が20〜40の脂肪族一価アルコールとのエステル
で表面被覆 (22) 炭素数20〜50の脂肪酸エステル部分ケン化物
の金属塩で表面被覆、等。
【0125】上記遮光性物質の表面被覆物質として写真
感光材料の写真特性にカブリ発生等の悪影響が少なく、
遮光性物質の分散性向上、ブツの発生減少、樹脂の流動
性向上等の効果が優れた(1)、(3)、(12)、(14)、(1
5)、(16)、(18)、(19)、(21)、(22)等の他に有機金属キ
レート化合物、各種帯電防止剤、滑剤、防滴剤が好まし
い。
【0126】特に、炭素数が20〜40の脂肪族モノカ
ルボン酸と炭素数が20〜40の脂肪族1価アルコール
とのエステルを遮光性物質100質量部に対して0.0
01〜20質量部、好ましくは0.005〜10質量
部、特に好ましくは0.01〜5質量部を添加すること
により、上記問題点の防止効果を発揮できることを見出
したものである。特に、写真感光材料の写真性に悪影響
を減少させるだけでなくモーター負荷を小さくし、遮光
性物質の分散性を向上させ、成形性を向上し成形品の外
観を優れたものにする。
【0127】本発明に用いられるエステルとしては、炭
素数が20〜40、好ましくは25〜35の脂肪族モノ
カルボン酸と炭素数が20〜40、好ましくは25〜3
5の脂肪族1価アルコールのエステルである。
【0128】上記モノカルボン酸の例としては、モンタ
ン酸、メリシン酸、セロチン酸、ブリシン酸、ラクセル
酸等が挙げられる。
【0129】1価アルコールの例としては、モンチルア
ルコール、メリシルアルコール、ラクシルアルコール、
セリルアルコール、ブリシルアルコール等が挙げられ
る。
【0130】これらは、熱可塑性樹脂の流動性を向上さ
せると共に、均一混練を達成せしめるので前記遮光性物
質の表面被覆物質としても非常に優れている。さらに、
無機および/又は有機造核剤の分散剤として表面被覆に
用いると飛散防止、ブリードアウト防止、均一分散性向
上、樹脂流動性向上等種々の優れた効果を発揮する。
【0131】これらの遮光性物質における表面被覆物質
の表面被覆量は、カーボンブラック、酸化チタン又はア
ルミニウム粉末等の遮光性物質100質量部に対して、
0.001〜20質量部、好ましくは0.001〜5質
量部、より好ましくは0.01〜3質量部、最も好まし
くは0.05〜1.5質量部である。被覆量が0.00
1質量部以下では被覆効果がほとんど発揮されない。被
覆量が20質量部を超えると経時でブリードアウトの発
生が多くなるとともに樹脂とスクリューとのスリップが
発生して吐出量が変動する結果、厚さのバラツキが大き
くなり実用化困難である。
【0132】遮光性ポリオレフィン樹脂フィルム層に酸
化防止剤を含有させることが好ましい。酸化防止剤を含
有させることにより、樹脂や添加剤の熱劣化防止、熱分
解防止効果を大きくして物理強度低下を防止し、また、
写真性に悪影響を及ぼす物質(アルデヒド化合物やシア
ン化合物等)の発生を防止できる。
【0133】酸化防止剤の含有量は、ポリオレフィン樹
脂100質量部に対して0.01〜1質量部が好まし
く、0.02〜0.5質量部がより好ましく、0.03
〜0.25質量部が最も好ましい。含有量が0.01質
量部未満であると、添加効果がなく混練経費増になるだ
けであり、1質量部を超えると、酸化、還元作用を利用
する写真感光材料の写真性に悪影響を及ぼすとともに包
装材料表面にブリードアウトして外観を悪化させる。
【0134】酸化防止剤としては、酸化防止剤ハンドブ
ック(KK大成社昭和51年10月25日発行)やプラ
スチック データ ハンドブック(KK工業調査会198
4年4月5日発行)の794〜799ページに開示され
た各種酸化防止剤や、プラスチック添加剤データー集
(KK化学工業社発行)の327〜329ページに開示
された各種酸化防止剤や、PLASTICS AGE E
NCYCLOPEDIA進歩編,1986(KKプラス
チック・エージ発行)の211〜212ページに開示さ
れた各種酸化防止剤がある。
【0135】各種酸化防止剤の中で、ヒンダードフェノ
ール系酸化防止剤が好ましく、このヒンダードフェノー
ル系酸化防止剤の代表例を以下に示す。1,3,5−トリ
メチル2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチ
ル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス
〔メチレン−3−(3'・5'−ジ−tert−ブチル−
4'−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン、
オクタデシル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒ
ドロキシ−ヒドロシンナメート、2,2',2'−トリス
〔(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフ
ェニル)プロピオニルオキシ〕エチルイソシアヌレー
ト、1,3,5−トリス(4−tert−ブチル−3−ヒ
ドロキシ−2,6−ジ−メチルベンジル〕イソシアヌレ
ート、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェ
ニル)4,4'−ビフェニレンジ亜リン酸エステル、4,
4'−チオビス−(6−tert−ブチル−O−クレゾ
ール)、2,2' −チオビス−(6−tert−ブチル
−4−メチルフェノール)、トリス−(2−メチル−4
−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタ
ン、2,2'−メチレン−ビス−(4−メチル−6−te
rt−ブチルフェノール)、4,4'−メチレン−ビス−
(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、4,4'
−ブチリデンビス−(3−メチル−6−tert−ブチ
ルフェノール)、4−ヒドロキシ・メチル−2,6−ジ
−tert−ブチルフェノール、2,6−ジ−tert
−4−n−ブチルフェノール、2,6−ビス(2'−ハイ
ドロキシ−3'−tert−ブチル−5'−メチルペンジ
ル)−4−メチルフェノール、4,4'−メチレン−ビス
−(6−tert−ブチル−O−クレゾール)、4,4'
−ブチリデン−ビス(6−tert−ブチル−m−クレ
ゾール)、3,9−ビス{1,1−ジメチル−2−〔β−
(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニ
ル)プロピオニルオキシ〕エチル}2,4・8,10−テ
トラオキサスピロ〔5,5〕ウンデカンなどがあげられ
る。
【0136】これらのヒンダードフェノール系酸化防止
剤の中で、融点が100℃以上のものが好ましく、12
0℃以上のものがより好ましい。融点が100℃未満で
あると、熱分解しやすく、発煙が多く、添加効果が低下
するだけでなく、フィルム成形室内の環境悪化や写真感
光材料の写真性悪化を引き起こす。
【0137】また、ヒンダードフェノール系酸化防止剤
の中で、平均分子量が400以上のものが好ましく、5
00以上のものがより好ましく、600以上のものが最
も好ましい。分子量が400未満であると、熱分解しや
すく、発煙が多くなる。また、添加効果が低下するだけ
でなく、フィルム成形室内の環境悪化や写真感光材料の
写真性悪化を引き起こす。
【0138】各種酸化防止剤の中で燐酸系酸化防止剤も
好ましい。
【0139】燐酸系酸化防止剤としては、アルキル化ア
リルホスファイト、トリス(モノおよび/またはジノニ
ルフェニル)ホスファイト、サイクリックネオペンタン
テトライルビス(2・6−ジ−t−ブチル−4−メチル
フェニル)ホスファイト、ジフェニルイソデシルフォス
ファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト亜リ
ン酸ソーダ、トリス(ノニルフェニル)フォスファイ
ト、2・2−メチレンビス(4・6−ジ−t−ブチルフ
ェニル)オクチルホスファイト、トリス(2・4−ジ−
t−ブチルフェニル)ホスファイト、トリフェニルフォ
スファイト等を用いることができる。
【0140】また、酸化防止剤としてビタミンEも好ま
しく、このビタミンE(トコフェロール)、トコフェロ
ール類二量体は、優れた酸化防止作用の他に、フィルム
成形品を黄色に着色させて遮光性が発生するので、カー
ボンブラック等の無機顔料と併用すると遮光能力をカー
ボンブラック等の無機顔料単独添加の場合より10%以
上向上させ、かつ、分散性も向上させるので無機顔料の
含有量を10%以上減少させても同等の遮光性を有する
ことができる。この結果写真性の悪化防止、物理強度向
上、外観向上、材料費減少等各種の効果が発揮され、か
つ人体に対しても安全であるので本発明の写真感光材料
用包装材料の酸化防止剤として最も好ましい。
【0141】ヒンダードフェノール系酸化防止剤に燐酸
系酸化防止剤を併用することが好ましく、これらを併用
することにより、写真性を悪化させずに樹脂や添加剤の
熱劣化防止効果を高めることができる。また、燐酸系酸
化防止剤を含有させる場合は、ハイドロタルサイト類化
合物を併用することが好ましい。ハイドロタルサイト類
化合物を含有させることにより、熱分解によって発生す
る写真感光材料の写真性に悪影響を及ぼす亜リン酸を中
和させることができる。
【0142】最も好ましいのは、前記写真性に悪影響を
及ぼすことが少なく、写真感光材料の品質に致命的な故
障となるスタチックマークの発生や光カブリの発生を防
止する特定のファーネスカーボンブラック、導電性カー
ボンブラック、アセチレンカーボンブラックの少なくと
も1種と酸化防止性と遮光性向上作用を有するフェノー
ル系酸化防止剤を併用した物である。
【0143】遮光性ポリオレフィン樹脂フィルム層にシ
アン化水素ガススキャベンジャーを含有させることがで
きる。すなわち、写真性を悪化させるシアン化合物(特
にシアン化水素ガス)含有量(4−ピリジンカルボン酸
・ピラゾロン吸光分析法にて定量したシアン化水素量を
遮光性物質の質量に対するppm単位に換算した値)が
20ppm以下、好ましくは10ppm以下、特に好ま
しくは5ppm以下、最も好ましくは1ppm以下であ
り、金増感やセレン増感および色素増感等の化学増感、
特に金増感した写真感光材料の場合は、シアン化水素ガ
ス等により写真性に悪影響を受けやすいのでシアン化水
素ガス吸着物質(以下、シアン化水素ガス入スキャベン
ジャーと表示)を遮光性ポリオレフィン樹脂フィルム層
中に含有させることが好ましい。
【0144】シアン化水素スキャベンジャーの含有量
は、ポリオレフィン樹脂100質量部に対して、0.0
01〜20質量部であることが好ましく、より好ましく
は0.005〜15質量部、特に好ましくは0.01〜
10質量部、最も好ましくは0.05〜5質量部であ
る。シアン化水素スキャベンジャーの含有量が0.00
1質量部未満であると、効果的にシアン化水素を吸着除
去することができない。また、20質量部を超えると、
増量した効果が発揮されず、高価になるだけである。さ
らに、樹脂の流動性が悪化し、ウェルドライン(ウェル
ドマークともいう)が強く発生し、衝撃強度が低下す
る。
【0145】シアン化水素ガススキャベンジャーは、シ
アン化水素ガスを、吸着または写真的に不活性な物質に
変換する化合物である。シアン化水素ガススキャベンジ
ャーは、シアン化水素ガスを捕獲した結果として、ハロ
ゲン化銀感光材料に悪影響を与える物質を放出すべきで
はない。適切なシアン化水素ガススキャベンジャーは貴
金属の無機または有機化合物から選択することができ
る。特に好ましいものはパラジウム(IIまたはIV;酸化
状態を示す。以下同様)、白金(IIまたはIV)化合物で
ある。金(IまたはIII)の化合物も好ましい。ロジウム
(III)、イリジウム(IIIまたはIV)およびオスミウム(I
I、IIIまたはIV)の化合物もまた効果的であるが、同等
の効果を得るのに、より多量が必要である。有用な無機
または有機貴金属化合物の具体例としては、例えばグメ
リン ハンドブック(GmelinHandbook)
に詳細に記述されており、市販品、合成品およびins
itu合成品を写真感光材料に悪影響を与えることがな
い程度の純度で使用することができる。
【0146】好ましいパラジウム化合物としては、塩化
パラジウム(II)、臭化パラジウム(II)、水酸化パラジウ
ム(II)、硫酸パラジウム(II)、チオシアン酸パラジウム
(II)、テトラクロロパラジウム(II)酸塩(ナトリウム
塩、カリウム塩、アンモニウム塩)、ヘキサクロロパラ
ジウム(IV)酸塩、テトラブロモパラジウム(II)酸塩、ヘ
キサプロモパラジム(IV)酸塩、ビス(サリチラト)パラ
ジムム(II)酸塩、ビス(ジチオオキサラト−S,S’)
パラジウム(II)酸塩、trans−ジクロロビス(チオ
エーテル)パラジウム(II)、テトラアンミンパラジウム
(II)塩、ジクロロジアンミンパラジウム(II)、ジブロモ
ジアンミンパラジウム(II)、オキサラトジアンミンパラ
ジウム(II)、ジニトロジアンミンパラジウム(II)、ビス
(エチレンジアミン)パラジウム(II)塩、ジクロロエチ
レンジアミンパラジウム(II)、ビス(2,2’−ピピリ
ジン)パラジウム(II)塩、ビス(1,10−フェナント
ロリン)パラジウム(II)塩、テトラニトロパラジウム(I
I)酸塩、ビス(グリシナト)パラジウム(II)、テトラキ
ス(チオシアナト)パラジウム(II)酸塩、ジクロロビス
(ホスフィン)パラジウム(II)酸塩、ジクロロビス(ホ
スフィン)パラジウム(II)、ジ−μ−クロロ−ビス[ク
ロロ(ホスフィン)パラジウム(II)]、ジ−μ−クロロ
−ビス[クロロ(アルシン)パラジウム(II)]およびジ
ニトロビス(アルシン)パラジウム(II)等が挙げられ
る。
【0147】好ましい白金化合物としては、塩化白金(I
I)酸塩、塩化白金(IV)、ヘキサフルオロ白金(IV)酸塩、
テトラクロロ白金(II)酸塩、ヘキサクロロ白金(IV)酸
塩、トリクロロトリフルオロ白金(IV)酸塩、テトラブロ
モ白金(II)酸塩、ヘキサブロモ白金(IV)酸塩、ジブロモ
ジクロロ白金(II)酸塩、ヘキサヒドロキソ白金(IV)酸
塩、ビス(オキサラト)白金(II)酸塩、ジクロロビス
(オキサラト白金(IV)酸塩、ビス(チオオキサラト)白
金(II)酸塩、ビス(アセチルアセトナト)白金(II)、ビ
ス(1,1,1,5,5,5−ヘキサフルオロ−2,4−ペン
タンジオナト)白金(II)、ビス(1,1,1−トリフルオ
ロ−2,4−ペンタンジオナト)白金(II)、テトラキス
(チオシアナト)白金(II)酸塩、ヘキサキス(チオシア
ナト)白金(IV)酸塩、ビス{(Z)−1,2−ジシアノエ
チレン−1,2−ジチオラト}白金(II)酸塩、ジクロロ
ビス(ジエチルスルフィド)白金(II)、テトラクロロビ
ス(ジエチルスルフィド)白金(IV)、ビス(グリシナ
ト)白金(II)、ジクロログリシナト白金(II)酸塩、ジク
ロロビス(トリエチルホスフィン)白金(II)、クロロヒ
ドリドビス(トリエチルホスフィン)白金(II)、テトラ
アンミン白金(II)塩、テトラクロロ白金(II)酸塩、ジク
ロロジアンミン白金(II)、トリクロロアンミン白金(II)
塩、ヘキサアンミン白金(IV)塩、クロロペンタアンミン
白金(IV)塩、テトラクロロジアンミン白金(IV)、ジニト
ロジアンミン白金(II)、ジクロロテトラキス(メチルア
ミン)白金(IV)塩、ジクロロ(エチレンジアミン)白金
(II)、ビス(エチレンジアミン)白金(II)塩、トリス
(エチレンジアミン)白金(IV)塩、ジクロロビス(エチ
レンジアミン)白金(IV)塩、ジクロロジヒドロキソ(エ
チレンジアミン)白金(IV)、テトラキス(ピリミジン)
白金(II)塩、ジクロロビス(ピリジン)白金(II)、ビス
(2,2'−ピピリジン)白金(II)塩、テトラニトロ白金
(II)酸塩、クロロトリニトロ白金(II)酸塩、ジクロロジ
ニトロ白金(II)酸塩、ジブロモジニトロ白金(II)酸塩、
ヘキサニトロ白金(IV)酸塩、クロロペンタニトロ白金(I
V)酸塩、ジクロロテトラニトロ白金(IV)酸塩、トリクロ
ロトリニトロ白金(IV)酸塩、テトラクロロジニトロ白金
(IV)酸塩、ジブロモジクロロジニトロ白金(IV)酸塩、ト
リクロロ(エチレン)白金(II)酸塩、ジ−μ−クロロ−
ビス(クロロ(エチレン)白金(II)、trans−ジク
ロロ(エチレン)(ピリジン)白金(II)、ビス[ビス
(β−メルカプトエチルアミン)ニッケル(II)−S,
S”−白金(II)塩およびジクロロジカルボニル白金(II)
等が挙げられる。
【0148】金(IまたはIII)、ロジウム(III)、イリ
ジウム(IIIまたはIV)およびオスミウム(II、IIIまたは
IV)の化合物も同様に用いることができるが、そのよう
な例として例えば、カリウムテトラクロロオーレート(I
II)、ロジウム(III)クロライド、カリウムヘキサクロ
ロイリデート(IV)、カリウムテトラクロロイリテート
(III)およびカリウムヘキサクロロオスメート(IV)等
が挙げられる。本発明の効果が得られる限りにおいて貴
金属の無機または有機化合物は上述の具体例のみに制限
されるものではない。
【0149】遮光性ポリオレフィン樹脂フィルム層に帯
電防止剤を含有させることができる。帯電防止剤を含有
させることにより、スタチック故障等を防止することが
できる。
【0150】帯電防止剤の含有量は、ポリオレフィン樹
脂100質量部に対して、0.01〜10質量部が好ま
しく、0.05〜5質量部がより好ましく、0.1〜3
質量部が特に好ましく、0.2〜1.5質量部が最も好
ましい。含有量が0.01質量部未満であると、添加効
果がなく、混練経費造となるだけである。また、10質
量部を越えると、増量効果がなく、コストアップとなる
だけである。さらに、経時するとブリードアウト量が多
くなり、ヒートシール性を悪化させたり、包装材料の表
面がベトつく。
【0151】非イオン界面活性剤系帯電防止剤の代表例
を以下に示す。ポリエチレングリコール脂肪酸エステ
ル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポ
リオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレ
ンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミン
脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪族アルコール
エーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテ
ル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポ
リオキシエチレン脂肪族アミン、ソルビタンモノ脂肪酸
エステル、脂肪酸ベンタエリスリット、脂肪アルコール
のエチレンオキサイド付加物、脂肪酸のエチレンオキサ
イド付加物、脂肪酸アミノ又は脂肪酸アミドのエチレン
オキサイド付加物、アルキルフェノールのエチレンオキ
サイド付加物、アルキルナフトールのエチレンオキサイ
ド付加物、多価アルコールの部分的脂肪酸エステルのエ
チレンオキサイド付加物、ポリオキシエチレンアルキル
アマイド、アルキルアミン誘導体、その他特公昭63−
26697号公報120頁記載の各種非イオン帯電防止
剤等。
【0152】アニオン界面活性剤系帯電防止剤の代表例
を以下に示す。リシノレイン酸硫酸エステルソーダ塩、
各種脂肪酸金属塩、シリノレイン酸エステル硫酸エステ
ルソーダ塩、硫酸化オレイン酸エチルアニリン、オレフ
ィンの硫酸エステル塩類、オレイルアルコール硫酸エス
テルソーダ塩、アルキル硫酸エステル塩、脂肪酸エチル
スルフォン酸塩、アルキルサルフェート、アルキルホス
フェート、アルキルスルフォン酸塩、アルキルナフタレ
ンスルフォン酸塩、アルキルベンゼンスルフォン酸塩、
コハク酸エステルスルフォン酸塩、リン酸エステル塩
等。
【0153】陽イオン界面活性剤系帯電防止剤の代表例
を以下に示す。第1級アミン塩、第3級アミン塩、第4
級アンモニウム塩、トリアルキルベンジルアンモニウム
塩、ピリジン誘導体等 両性界面活性剤の代表例を以下
に示す。
【0154】帯電防止剤を遮光性ポリオレフィン樹脂フ
ィルムに含有させる方式としては、帯電防止剤をマスタ
ーバッチ樹脂ペレットの形態で遮光性物質のマスターバ
ッチ樹脂ペレットと希釈用の1種以上のナチュラル(無
着色)マトリックス樹脂ペレットを混合後、熱溶融混練
後フィルム状に成形して行うことができる。本発明で
は、取扱い性、帯電防止性が優れるのでマスターバッチ
樹脂ペレットの形態で用いることが好ましい。
【0155】本発明では、写真感光材料の写真性に悪影
響を及ぼすことが少なく、帯電防止効果が優れた帯電防
止剤マスターバッチが好ましく、市販品で特に好ましい
帯電防止剤マスターバッチの代表例としては、ポリプロ
ピレン樹脂用としては花王KK製のエレストマスター1
215,326,320,PP−425があり、高密度
ポリエチレン樹脂としてはエレストマスターHE−11
0,HE−510があり、L−LDPE樹脂用としては
エレストマスターLL−10がある。
【0156】遮光性ポリオレフィン樹脂フィルム層に脂
肪族アルコール系脂肪酸エステルを含有させることが好
ましい。脂肪族アルコール系脂肪酸エステルを含有させ
ることにより、低温倉庫に長期間保管した後、常温下に
取り出した時の水滴付着防止(防適性付与)、ブロッキ
ング接着性向上、帯電防止性付与等を図ることができ
る。
【0157】脂肪族アルコール系脂肪酸エステルの含有
量は、ポリオレフィン樹脂100質量部に対して、0.
005〜10質量部が適当であり、0.01〜8質量部
が好ましく、0.02〜5質量部がより好ましく、0.
05〜2.5質量部が特に好ましく、最も好ましくは
0.1〜1質量部が最も好ましい。脂肪族アルコール系
脂肪酸エステルの含有量が0.005質量部未満である
と、添加効果が小さく費用が掛かるだけであり、また、
含有量が10質量部を超えると、増量しただけの効果が
小さく材料費が掛かるだけである。
【0158】脂肪族アルコール系脂肪酸エステルとして
好ましいものは、炭素数1〜10の脂肪族アルコールと
炭素数10〜20の脂肪酸との化合物であり、具体的に
は、モノグリセリンオレエート、ポリグリセリンオレエ
ート、グリセリントリリシノレート、グリセリンアセチ
ルリシノレート、メチルアセチルリシノレート、エチル
アセチルリシノレート、ブチルアセチルリシノレート、
プロピレングリコールオレエート、プロピレングリコー
ルラウレート、ペンタエリスリトールオレエート、ポリ
エチレングリコールオレエート、ポリプロピレングリコ
ールオレエート、ポリオキシエチレングリセリン、ポリ
オキシプロピレングリセリン、ソルビタンオレエート、
ソルビタンラウレート、ポリエチレングリコールソルビ
タンオレエート、ポリエチレングリコールソルビタンラ
ウレート、ポリアルキレンエーテルポリオール等があ
る。
【0159】遮光性ポリオレフィン樹脂フィルム中にホ
ルムアルデヒドスキャベンジャーを含有させることがで
きる。ホルムアルデヒドスキャベンジャーは、ホルムア
ルデヒドと反応してホルムアルデヒドを吸収(捕捉)で
きる化合物であり、ホルムアルデヒドによる悪影響(刺
激臭が大きい。人体に有害である。写真性を悪化させ
る)を防止することができる。特に、アルデヒドガス吸
着・無害化させるゼオライトと併用すると効果が大き
く、市販のアルデヒドを含む安価な材料やリサイクル樹
脂を使用しても写真性に悪影響を与えることがなく、ユ
ーザーに悪臭や刺激臭を与えて不快感を与えることがな
くなるので好ましい。
【0160】遮光性ポリオレフィン樹脂フィルム層中の
ホルムアルデヒドスキャベンジャーの含有量は、ポリオ
レフィン樹脂100質量部に対して0.001〜40質
量部であり、0.005〜30質量部が好ましく、0.
01〜20質量部がより好ましく、0.05〜10質量
部が特に好ましく、0.1〜10質量部が最も好まし
い。含有量が0.001質量部未満であると、添加効果
がほとんど無く、また、40質量部を超えても増量効果
が少なく、物理強度や外観を悪化させ、コストアップに
なる。
【0161】ホルムアルデヒドスキャベンジャーとして
は、ポリアミド樹脂、アミド化合物、ウレタン化合物、
エチレン・ビニルアルコール共重合体、ピリジン誘導
体、ピロリドン誘導体、尿素誘導体、トリアジン誘導
体、ヒドラジン誘導体、有機アミノ化合物、イミド化合
物、アミジン化合物が挙げられる。具体例として、N,
N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトア
ミド、N,N−ジフェニルホルムアミド、N,N−ジフェ
ニルアセトアミド、N,N−ジフェニルベンズアミド、
N,N,N',N'−テトラメチルアジバミド、シュウ酸ジ
アニリド、アジピン酸ジアニリド、N−フェニルアセト
アニリド、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン66/
6二元共重合体、ナイロン6/10二元共重合体、ナイ
ロン66/10二元共重合体、ナイロン6/66二元共
重合体、ナイロン6/12二元共重合体、ナイロン6/
66/10三元共重合体、ナイロン6/66/10/1
2四元共重合体、ナイロン66/66/10三元共重合
体、ナイロン11、ナイロン12などのラクタム類の単
独重合体ないしは共重合体、アジピン酸、セバシン酸、
デカンジカルボン酸、ダイマ酸のようなジカルボン酸と
エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメ
チレンジアミン、メタキシリレンジアミンのようなジア
ミンから誘導されるポリアミドの単独重合体ないしは共
重合体、ラクタム類とジカルボン酸およびジアミンから
誘導されるポリアミド共重合体、ポリアクリルアミド、
ポリメタクリルアミド、N,N−ビス(ヒドロキシメチ
ル)スベルアミド、ポリ(γ−メチルグルタメート)、
ポリ(γ−エチルグルタメート)、ポリ(N−ビニルラ
クタム)、ポリ(N−ビニルピロリドン)などのアミド
化合物、トルエンジイソシアネート、ジフェニルメタン
ジイソシアネートなどのジイソシアネートと1,4−ブ
タンジオールなどのグリコールおよびポリ(テトラメチ
レンオキシド)グリコール、ポリブチレンアジペート、
ポリカプロラクトンなどの高分子グリコールから誘導さ
れるポリウレタン、メラミン、ベンゾグアナミン、アセ
トグアナミン、N−ブチルメラミン、N−フェニルメラ
ミン、N,N'−ジフェニルメラミン、N,N',N”−ト
リフェニルメラミン、N−メチロールメラミン、N,N'
−ジメチロールメラミン、N,N',N”−トリメチロー
ルメラミン、2,4−ジアミノ−6−ベンジルオキシト
リアジン、2,4−ジアミノ−6−ブトキシトリアジ
ン、2,4−ジアミノ−6−シクロヘキシルトリアジ
ン、メレム、メラムなどのトリアジン誘導体、N−フェ
ニル尿素、N,N'−ジフェニル尿素、チオ尿素、1−ヒ
ドロキシ尿素、1−メチル尿素、1−エチル尿素、1−
アセチル−3−メチル尿素、1,1−ジフェニル尿素、
1−(4−エトキシフェニル)尿素、メチル尿素、エチ
ル尿素、ジメチル尿素、ジエチル尿素、エチレン尿素、
グアニル尿素、グアニルチオ尿素、アセチルウレア、プ
ロピレン尿素、5−ヒドロキシプロピレン尿素、5−メ
トキシプロピレン尿素、5−メチルプロピレン尿素、
4,5−ジメトキシエチレン尿素、N−フェニルチオ尿
素、N,N'−ジフェニルチオ尿素、ノナメチレンポリ尿
素などの尿素誘導体、フェニルヒドラジン、ジフェニル
ヒドラジン、メチルヒドラジン、エチルヒドラジン、n
−プロピルヒドラジン、n−ブチルヒドラジン、エチレ
ン−1,2−ジヒドラジン、プロピレン−1,2−ジヒ
ドラジン、ブチレン−1,4−ジヒドラジン、ベンズア
ルデヒドのヒドラジン、ベンズアルデヒドのセミカルバ
ゾン、ベンズアルデヒドの1−メチル−1−フェニルヒ
ドラジン、チオセミカルバゾン、4−(ジアルキルアミ
ノ)ベンズアルデヒドのヒドラジンなどのヒドラジン誘
導体、スクシンイミド、フタルイミド、コハク酸イミ
ド、ヒダントイン、1−メチロール−5,5−ジメチル
ヒダントイン、イソシアヌル酸等のイミド化合物、ジシ
アンジアミド、ピロリジン、ピペリジン、モルホリン、
グアナミン、グアンチジン、グアニジン、アミノグアニ
ジン、グアニン、グアナクリン、グアノクロール、グア
ノキサン、グアノシン、アミロリド、N−アミジノ−3
−アミノ−6−クロロピラジンカルボキシアミドなどの
アミジン化合物、ポリ(2−ビニルピリジン)、ポリ
(2−メチル−5−ビニルピリジン)、ポリ(2−エチ
ル−5−ビニルピリジン)、2−ビニルピリジン−2−
メチル−5−ビニルピリジン共重合体、2−ビニルピリ
ジン−スチレン共重合体などのピリジン誘導体などであ
る。中でも、ナイロン6/66/610の三元共重合
体、ナイロン6/66/610/12の四元共重合体な
どのポリアミドやダイマー酸系ポリアミド、メラミン、
グアナミン、ベンゾグアナミン、アセトグアナミン、N
−メチロールメラミン、N,N'−ジメチロールメラミ
ン、N,N',N”−トリメチロールメラミン、N−メチ
ロールベンゾグアナミン、熱可塑性ポリウレタン樹脂、
ジシアンジアミド、グアニジン、ポリ(N−ビニルピロ
リドン)、ポリ(2−ビニルピリジン)、N,N'−ジフ
ェニル尿素、ポリ尿素、メレム、メラムが好ましい。ま
た、米国特許4,411,987号や同第4,435,
503号に記載されているホルムアルデヒドを反応して
固化化できる化合物も用いることができる。
【0162】遮光性ポリオレフィン樹脂フィルム層にハ
ロゲンガススキャベンジャーを含有させることができ
る。ハロゲンガススキャベンジャーを含有させることに
より、写真性に悪影響を及ぼし、押出し機やダイスに発
錆故障を発生させるハロゲン化合物成分のガスを無害化
することができる。このハロゲン化合物成分としては、
例えば、ハロゲン化チタン化合物、ハロゲン化ケイ素化
合物、ハロゲン化バナジウム化合物、ハロゲン化ケイ素
化合物、ハロゲン化アルミニウム化合物、ハロゲン化ホ
ウ素化合物等があり、具体的には四塩化ケイ素、三塩化
アルミニウム、三臭化アルミニウム、三塩化チタン、三
塩化ホウ素、四臭化チタン等である。
【0163】これらのハロゲン化合物成分は、ハロゲン
ガスとなって各種の悪作用を及ぼすので、触媒失活剤を
用いて触媒残渣を抽出したり、ペレタイザーや成形機に
ベントを設けて残留ハロゲン化合物成分を減少させるこ
とが好ましいが、特に写真感光材料用包装材料中の遮光
性ポリオレフィン樹脂フィルム層に含有させることが好
ましい。
【0164】ハロゲンガススキャベンジャーの含有量
は、ポリオレフィン樹脂100質量部に対して、0.0
01〜10質量部が好ましく、0.005〜5質量部が
より好ましく、0.01〜3質量部が特に好ましく、
0.02〜1.5質量部が最も好ましい。含有量が0.
001質量部未満であると、ハロゲンガスを十分に除去
することができない。また、含有量が10質量部を超え
ると、増量しただけの効果がなく、混練費用がかかるだ
けである。
【0165】本発明におけるハロゲンガススキャベンジ
ャーとして好ましい化合物は、例えば、スルフィド化合
物、亜硝酸塩、セミカルパジド、亜硫酸塩、ハイドロキ
ノン類、エチレンジアミン、アセトンセミカルバゾン、
p−ヒドロキシフェニルグリシンである。特に好ましい
化合物としては、下記一般式で表される化合物を挙げる
ことができる。
【0166】
【化1】 式中、R、R、RおよびRはそれぞれ水素原子
あるいはベンゼン核に置換可能な基を表す。
【0167】一般式において、置換基としては、ハロゲ
ン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素)、アルキル基
(例えば、メチル、エチル、n−プロピル、t−ブチ
ル、n−アミル、i−アミル、n−オクチル、n−ドデ
シル、n−オクタデシルで、特に炭素数1〜32が好ま
しい)、アルケニル基、アリール基、アシル基、シクロ
アルキル基、アルコキシ基、アリーロキシ基、アルキル
チオ基、アリールチオ基、アルキルアシルアミノ基、ア
リールアシルアミノ基、アルキルカルバモイル基、アリ
ールカルバモイル基、アルキルカルボンアミド基、アリ
ールカルボンアミド基、アルキルスルホンアミド基、ア
リールスルホンアミド基、アルキルスルファモイル基、
アリールスルファモイル基、アルキルスルホニル基、ア
リールスルホニル基、アルキルオキシカルボニル基、ア
リールオキシカルボニル基、アルキルアシルオキシ基、
アリールアシルオキシ基が好ましい。
【0168】これらの基はさらに上述したものと同様の
置換基で置換されてもよい。
【0169】また、クロム、ジルコニウム、チタニウ
ム、ハフニウム、バナジウムのいずれか1種の残留量が
200ppm以下、好ましくは200ppm以下、より
好ましくは100ppm以下、特に好ましくは60pp
m以下、最も好ましくは40ppm以下である。
【0170】遮光性ポリオレフィン樹脂フィルム層に防
曇剤を含有させることができる。防曇剤を含有させるこ
とにより、前記脂肪族アルコール系脂肪酸エステルと同
様の効果、特に低温倉庫から大気中に放置された時、水
滴が付着するのを防止することができる。
【0171】防曇剤の含有量は、ポリオレフィン樹脂1
00質量部に対して、0.01〜5質量部が好ましく、
0.1〜3質量部がより好ましく、0.3〜2質量部が
最も好ましい。防曇剤の含有量が0.01質量部未満で
あると、添加効果が発揮されず、混練経費増となるだけ
である。また、防曇剤の含有量が5質量部を超えると、
増量効果がほとんど発揮されず、材料費が増加するだけ
である。また、防曇剤の種類によっては熱可塑性樹脂と
スクリューのスリップを大きくさせ安定した吐出量を確
保できなかったり、経時で包装用フィルムの表面にブリ
ードアウトしてベトツキが発生し、塵が付着する等の品
質低下となる。
【0172】防曇剤の代表例を以下に示す。ジグリセリ
ンモノステアリン酸エステル、ポリグリセリンモノパル
ミチン酸エステル、ソルビタンモノラウリン酸エステ
ル、ソルビタンモノステアリン酸エステル、ソルビタン
モノオレイン酸エステル、ソルビタンモノエルカ酸エス
テル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、
ステアリン酸モノグリセライド、ポリオキシエチレンノ
ニルフェノールエーテル、ソルビタンセスキパルミテー
ト、ジグリセリンセスキオレエート、ソルビトール脂肪
酸エステル、ソルビトール脂肪酸・二塩基酸エステル、
ジグリセリン脂肪酸・二塩基酸エステル、グリセリン脂
肪酸・二塩基酸エステル、ソルビタン脂肪酸・二塩基酸
エステル、ソルビタンパルミテート、ソルビタンステア
レート、ソルビタンパルミテート・プロピレンオキサイ
ド3モル付加物、ソルビタンパルミテート・プロピレン
オキサイド2モル付加物、ソルビトールステアレート、
ソルビトールステアレート・エチレンオキサイド3モル
付加物、ジグリセリンパルミテート、グリセリンパルミ
テート、グリセリンパルミテート・エチレンオキサイド
2モル付加物等である。
【0173】遮光性ポリオレフィン樹脂フィルム層に
1,2−ポリブタジエン系熱可塑性エラストマーを含有
させることが好ましい。1,2−ポリブタジエン系熱可
塑性エラストマーを含有させることにより、ゴム質重合
体含有芳香族モノビニル樹脂を含む複数の異なる種類の
熱可塑性樹脂の相溶化を図ることができる。
【0174】1,2−ポリブタジエン系熱可塑性エラス
トマーの含有量は、ポリオレフィン樹脂100質量部に
対して、0.05〜100質量部が好ましく、0.1〜
80質量部がより好ましく、0.2〜60質量部が特に
好ましく、0.5〜40質量部が最も好ましい。含有量
が0.05質量未満では、配合効果がなく経費増となる
だけである。また、含有量が100質量部を超えると、
増量効果がなく材料費が増加するだけである。さらに、
剛性不足等の問題も発生する。
【0175】本発明の写真感光材料用包装材料は、上述
したような遮光性ポリオレフィン樹脂フィルム層を有し
ているが、この遮光性ポリオレフィン樹脂フィルム層に
各種フィルム層を積層してもよい。この各種フィルム層
の積層は、遮光性ポリオレフィン樹脂フィルム層と同時
に共押出しにより2層以上を積層する多層共押出しイン
フレーションフィルム成形方法や多層共押出しTダイフ
ィルム成形方法であっても、別工程で製造したフレキシ
ブルシートを接着剤層を介して積層したものであっても
よい。
【0176】フレキシブルシートとしては、各種の熱可
塑性樹脂フィルム、例えば、各種ポリエチレン樹脂、各
種エチレン共重合体樹脂、ホモポリプロピレン樹脂、各
種プロピレン共重合体樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、各種
ポリアミド樹脂、ポリアクリルニトリル樹脂、エチレン
・ビニルアルコール共重合体樹脂、ポリカーボネート樹
脂、各種ポリエステル樹脂(PET樹脂、PBT樹脂、
A−PET樹脂、PEN樹脂等)等の単独熱可塑性樹脂
フィルムおよびこれらの2種以上の熱可塑性樹脂の混合
樹脂フィルム又はポリマーアロイフィルム又は変性樹脂
フィルム、さらに、これらの各種の熱可塑性樹脂フィル
ムの一軸又は二軸延伸(分子配向も含む)フィルム等があ
る。また、トリアセテートフィルム、セロファン、再生
セルロースフィルム、紙、合成紙、不織布、上記各種の
熱可塑性樹脂フィルムに無機物質を蒸着加工した無機物
質蒸着加工フィルムがある。
【0177】無機物質蒸着加工フィルムの蒸着膜として
は、アルミニウム蒸着膜、酸化珪素、酸化アルミニウ
ム、酸化チタン、光活性を有する酸化チタン、光活性を
有する酸化亜鉛、酸化スズ、酸化亜鉛、酸化イソジュウ
ム、酸化マグネシウム等の1種又は2種以上を混合した
蒸着膜がある。透明無機蒸着膜としては、酸化珪素と酸
化アルミニウムの単独又は複合蒸着膜が蒸着適性、品
質、コスト、写真性の点から特に好ましい。これらの蒸
着膜は、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンブレー
ティング法、電子ビーム法、プラズマ溶射法等で行うこ
とが好ましい。
【0178】この蒸着膜の厚さは、50〜3,000Å
であることが好ましく、100〜2,000Åであるこ
とがより好ましく、200〜1,500Åが特に好まし
く、400〜1,000Åであることが最も好ましい。
厚さが50Å未満であると、防湿性および酸素バリヤ性
を十分に確保できない場合があり、厚さが3,000Å
を超えると、基材の熱劣化、熱収縮の発生の問題の他に
品質、コスト、生産性の点でも問題があり、実用化困難
である。
【0179】フレキシブルシート層と蒸着膜の接着強度
を向上させるために、ポリエチレンイミン系、アルキル
チタネート系、ポリウレタン系等のアンカーコート層処
理やコロナ放電処理、グロー放電処理、紫外線照射処理
等の少なくとも1種の処理を施すことが好ましい。
【0180】フレキシブルシート層の厚さは、延伸され
ていないフィルムの場合は、5〜500μmが好まし
く、6〜400μmがより好ましくは、7〜300μm
が最も好ましい。フレキシブルシート層が一軸又は二軸
延伸熱可塑性樹脂フィルムの場合は、フィルムの厚さは
5〜70μmが好ましく、7〜50μmがより好まし
く、9〜30μmが最も好ましい。
【0181】また、フレキシブルシートのヤング率は、
50kg/mm(490N/mm )以上が好まし
く、70kg/mm(586N/mm)以上がより
好ましく、90kg/mm(882N/mm)以上
が特に好ましく、100kg/mm(980N/mm
)以上が最も好ましい。
【0182】本発明で特に好ましいフレキシブルシート
は、縦ヤング率(ASTM D 882)が70kg/m
(586N/mm)以上、DSC法で測定した融
点が130℃以上の二軸延伸熱可塑性樹脂フィルムであ
る。この特に好ましい熱可塑性樹脂フィルムの具体例を
以下に示す。
【0183】さらに、表3に示すような高融点、高ヤン
グ率熱可塑性樹脂フィルムに、アルミニウム、酸化珪
素、酸化アルミニウム、酸化チタン、光活性を有する酸
化チタン、光活性を有する酸化亜鉛、酸化亜鉛、酸化ス
ズ等の1種または2種以上を混合した蒸着膜を真空蒸着
法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、電子
ビーム法、プラズマ溶射法等で厚さ50〜3,000
Å、好ましくは100〜2,000Å、特に好ましくは
200〜1,500Å、最も好ましくは300〜1,0
00Åで設けると、透湿度を1g/m・24時間以下
にすることができるので、化学増感および/または色素
増感した写真感光材料の密封・遮光包装袋用に最適であ
る。
【0184】
【表3】
【0185】また、上記フレキシブルシート(好ましく
は一軸又は二軸延伸熱可塑性樹脂フィルム)に無機物質
蒸着膜を加工したものが写真性、防湿性、帯電防止性が
優れるので好ましい。
【0186】フレキシブルシートを積層する接着剤層
は、各種の公知の接着剤層を必要特性に合わせて用いる
ことができる。この接着剤層に用いられる接着剤として
は、各種ポリエチレン(LDPE、L−LDPE、MD
PE、HDPE)樹脂、各種ポリプロピレン樹脂、等の
ポリオレフィン系熱可塑性樹脂、エチレン−プロピレン
共重合体樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、エ
チレン−エチルアクリレート共重合体樹脂等のエチレン
共重合体樹脂、エチレン−アクリル酸共重合体樹脂、ア
イオノマー樹脂、酸変性エチレン共重合体樹脂等の特殊
な熱可塑性樹脂の熱溶融型接着剤(エクストルージョン
ラミネート型接着剤)がある。その他熱溶融型ゴム系接
着剤があり、溶液状接着剤としてはウェットラミネート
用接着剤があり、エマルジョン、ラテックス状の接着剤
である。エマルジョン型接着剤の代表例としては、ポリ
酢酸ビニル、酢酸ビニル−エチレン共重合物、酢酸ビニ
ルとアクリル酸エステル共重合物、酢酸ビニルとマレイ
ン酸エステル共重合物、アクリル共重合物、エチレン−
アクリル酸共重合物等のエマルジョンがある。ラテック
ス型接着剤の代表例としては、天然ゴム、スチレンブタ
ジエンゴム(SBR)、アクリロニトリルブタジエンゴ
ム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)等のゴムラテ
ックスがある。また、ドライラミネート用接着剤として
は、加工技術研究会が1995年10月30日に発行し
た「プラスチックフィルム・レジン材料総覧‘95」の
859〜862頁等に記載されているように二液硬化
型、溶剤型、無溶剤型、水性型、二液溶剤型、一液無溶
剤型、二液無溶剤型、エマルジョン型等があり、アクリ
ル系接着剤、ポリエーテル系接着剤、ポリエーテル系と
ポリウレタン系の混合接着剤、ポリエステル系とポリウ
レタン系の混合接着剤、ポリエステル系とイソシアネー
ト系の混合接着剤、芳香族ポリエステル系接着剤、脂肪
族ポリエステル系接着剤、芳香族ポリエーテル系接着
剤、脂肪族ポリエーテル系接着剤、ポリエステル系接着
剤、イソシアネート系接着剤、ポリウレタン系接着剤等
がある。この中では、二液溶剤型のポリウレタン系接着
剤が特に好ましい。乾燥厚さは0.5〜8μm、好まし
くは1〜5μmである。その他パラフィンワックス、マ
イクロクリスタリンワックス、エチレン−酢酸ビニル共
重合体樹脂、エチレン・α−オレフィン共重合体樹脂、
粘着付与樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合体
樹脂等をブレンドしたホットメルトラミネート型接着
剤、感圧型接着剤、感熱型接着剤等公知の接着剤を用い
ることができる。
【0187】本発明の接着剤層として好ましいエクスト
ルージョンラミネート用ポリオレフィン型接着剤は、よ
り具体的にいえば各種密度のホモポリエチレン樹脂、ポ
リプロピレン樹脂、ポリブチレン樹脂、およびエチレン
共重合体(EVA樹脂、EEA樹脂、EAA樹脂等)樹
脂の他、L−LDPE樹脂の如く、エチレンに一部他の
モノマー(α−オレフィン)を共重合させたもの、Du
pont社の“サーリン”、三井ポリケミカル社の“ハ
イラミン”等のアイオノマー樹脂(イオン性共重合体)
や三井石油化学(株)の“アドマー”等の酸変性ポリオレ
フィン樹脂等の単独および2種以上のブレンド(混合)
樹脂等がある。その他紫外線硬化型接着剤等も最近使わ
れはじめた。
【0188】特に、LDPE樹脂、L−LDPE樹脂又
はLDPE樹脂とL−LDPE樹脂のブレンド樹脂が安
価でラミネート適性に優れているので好ましい。接着強
度を向上させる場合は酸変性ポリオレフィン樹脂を1〜
50質量%、好ましくは2〜45質量%、より好ましく
は4〜40質量%、特に好ましくは6〜35質量%、最
も好ましくは10〜30質量%ブレンドして用いる。
【0189】上記酸変性ポリオレフィン樹脂に付いて説
明する。
【0190】酸変性ポリオレフィン樹脂は、ポリオレフ
ィン樹脂と不飽和カルボン酸類とをグラフト変性した変
性ポリオレフィン樹脂をいい、例えばグラフト変性ポリ
エチレン樹脂、グラフト変性ポリプロピレン樹脂、グラ
フト変性エチレン共重合体樹脂(EVA樹脂、EEA樹
脂、L−LDPE樹脂、EMA樹脂等)等がある。
【0191】ポリオレフィン樹脂とグラフト変性する不
飽和カルボン酸類は、その誘導体も含めて総称するもの
で、代表例をあげるとアクリル酸、メタクリル酸、マレ
イン酸、フマール酸、イタコン酸、テトラヒドロフタル
酸、メサコン酸、アンゲリカ酸、シトラコン酸、クロト
ン酸、イソクロトン酸、ナジック酸、(エンドシス−ビ
シクロ〔2,2,1〕ヘプト−5−エン−2,3−ジカル
ボン酸)、無水マレイン酸、無水シトラコン酸、無水イ
タコン酸、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、ア
クリル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸ブチ
ル、メタクリル酸ブチル、アクリル酸グリシジル、メタ
クリル酸グリシジル、マレイン酸モノエチルエステル、
マレイン酸ジエチルエステル、フマル酸モノメチルエス
テル、フマル酸ジメチルエステル、イタコン酸ジエチル
エステル、アクリル酸アミド、メタクリルアミド、マレ
イン酸モノアミド、マレイン酸ジアミド、マレイン酸−
N−モノエチルアミド、マレイン酸−N,N−ジエチル
アミド、マレイン酸−N−モノブチルアミド、マレイン
酸−N,N−ジブチルアミド、フマル酸モノアミド、フ
マル酸ジアミド、フマル酸−N−モノエチルアミド、フ
マル酸−N,N−ジエチルアミド、フマル酸−N−モノ
ブチルアミド、フマル酸−N,N−ジエチルアミド、フ
マル酸−N−モノブチルアミド、フマル酸−N,N−ジ
ブチルアミド、マレイミド、マレイン酸モノメチル、マ
レイン酸ジメチル、マタクリル酸カリウム、アクリル酸
ナトリウム、アクリル酸亜鉛、アクリル酸マグネシウ
ム、アクリル酸カルシウム、メタクリル酸ナトリウム、
アクリル酸カリウム、メタクリル酸カリウム、N−ブチ
ルマレイミド、N−フェニルマレイミド、塩化マレニ
ル、グリシジルマレエート、マレイン酸ジプロピル、ア
コニチン酸無水物、ソルビン酸等をあげることができ、
相互の混合使用も可能である。
【0192】なかでもアクリル酸、マレイン酸、無水マ
レイン酸、ナジック酸が好ましく、特に無水マレイン酸
が好ましい。
【0193】酸変性ポリオレフィン樹脂における不飽和
カルボン酸類をグラフト変性させる方法は特に限定され
ない。例えば、溶融状態で反応させる特公昭43−27
421号公報等に開示の方法や、溶液状態で反応させる
特公昭44−15422号公報等に開示の方法や、スラ
リー状態で反応させる特公昭43−18144号公報等
に開示の方法や、気相状態で反応させる特公昭50−7
7493号公報等に開示の方法等がある。
【0194】これらの方法の中で押出機を用いる溶融混
練法が操作上簡便で、かつ安価な方法なので好ましい。
【0195】不飽和カルボン酸類の使用量は、特に制限
されないが、ポリオレフィン樹脂ベースポリマー(各種
ポリエチレン樹脂、各種ポリプロピレン樹脂、各種ポリ
オレフィン共重合体樹脂、ポリブテン−1樹脂、ポリ−
4−メチルペンテン−1等のα−オレフィン共重合体樹
脂及びその共重合体樹脂)100重量部に対して0.0
1〜20重量部、好ましくは0.2〜5重量部である。
【0196】ポリオレフィン樹脂と不飽和カルボン酸類
との反応を促進するために有機過酸化物等が用いられ
る。
【0197】有機過酸化物としては、例えば、ベンゾイ
ルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、アゾビ
スイソブチロニトリル、ジクミルパーオキサイド、α,
α'ビス(t−ブチルパーオキシジイプロピル)ベンゼ
ン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオ
キシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−
ブチルパーオキシ)ヘキシン、ジ−t−ブチルパーオキ
サイド、クメンヒドロパーオキサイド、t−ブチル−ハ
イドロパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、t−
ブチルパーオキシラウレート、t−ブチルパーオキシベ
ンゾエート、1,3ビス(t−ブチルパーオキシイソプ
ロピル)ベンゼン、キュメンハイドロパーオキサイド、
ジ−t−ブチル−ジパーオキシフタレート、t−ブチル
パーオキシマレイン酸、イソプロピルパーカーボネート
等の有機過酸化物、アソビスイソブチロニトリル等のア
ゾ化合物、過硫酸アンモニウム等の無機過酸化物等があ
る。
【0198】これらは1種又は2種以上の組合せで使用
してもよい。特に好ましいのは、分解温度が170℃〜
200℃の間にあるジ−t−ブチルパーオキサイド、ジ
−クミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5ジ
(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル
−2,5ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン、1,3
−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン
である。
【0199】これらの過酸化物の添加量は、特に制限さ
れないが、ポリオレフィン樹脂100重量部に対して
0.005〜5重量部、好ましくは0.01〜1重量部
である。
【0200】市販の酸変性ポリオレフィン樹脂の代表例
を以下に示す。 (1) 日本石油化学KK “Nポリマー” (2) 三井石油化学工業KK “ADMER” (3) 昭和電工KK “ER RESI
N” (4) 三菱化成工業KK “NOVATEC−
AP” (5) 三菱油化KK “MODIC” (6) 日本ユニカーKK “NUC−ACE” (7) 宇部興産KK “UBE BON
D” (8) 東ソーKK “ルセンM” (9) 住友化学工業KK “ボンダイン” (10) 三井・デュポンケミカルKK“CMPS”等 (11) エクソン社 “デクソン” (12) 東亜燃料工業KK “HAシリーズ” (13) 三井東圧化学KK “MITSUI L
ONPLY”等
【0201】また、前記記載樹脂を2種以上ブレンドし
て各樹脂の欠点をカバーした混合(ブレンド)樹脂はラ
ミネート適性が優れているので特に好ましい。特にLD
PE樹脂又はL−LDPE樹脂と酸変性ポリオレフィン
樹脂を適当量の比率でブレンドすると任意の接着強度と
することができるので本発明では特に好ましい。積層フ
ィルムの層間剥離強度を350g/15mm幅以上、特
に好ましくは500g/15mm幅以上、最も好ましく
は600g/15mm幅以上にして易開封性を良化させ
るためには、前記ドライラミネート接着剤や無溶剤型接
着剤又は酸変性ポリオレフィン樹脂を5質量%以上含む
エクストルージョンラミネート用ポリオレフィン樹脂型
接着剤が特に好ましい。
【0202】エクストルージョンラミネート用ポリオレ
フィン樹脂型接着剤層の樹脂温度は、積層フィルムの層
間剥離強度確保と樹脂熱劣化防止とのバランスの点から
150〜400℃、好ましくは180〜380℃、より
好ましくは210〜360℃、特に好ましくは240〜
350℃、最も好ましくは280〜340℃である。接
着剤層の厚さは、層間剥離強度確保と経済性とのバラン
スの点から7〜50μm、好ましくは9〜40μm、よ
り好ましくは10〜30μm、特に好ましくは11〜2
0μm、最も好ましくは13〜17μmである。
【0203】ドライラミネート用接着剤の特徴をまとめ
ると、 1)溶剤に溶かして使用するので基材に対して濡れがよ
い 2)紙、熱可塑性樹脂フィルム、不織布、合成紙、セロ
ハン等種々の材料に使用できる 3)安定した反応と強い接着力が得られる 4)剥離強度を400g/15mm巾以上に大きくでき
るので易開封性が良好である 5)耐熱性が優れる 6)反応型なので、主材/硬化剤、および溶剤との混合
後はポットライフ(可能使用時間)がある 7)固形分塗布量が0.5〜10g/m、好ましくは
1〜8g/m、特に好ましくは1.5〜6g/m
薄層化可能 8)塗布方式としてグラビア方式(スムージングバー併
用)を用い、塗布量を精度よくコントロール可能
【0204】しかし、完全硬化するまでに30〜65℃
で1〜5日間エージングが必要である。
【0205】最近、上記ドライラミネート用接着剤の公
害対策を目的とした1液型のノンソルベントタイプのド
ライラミネート用接着剤が写真性に悪影響を及ぼすこと
もないので本発明では好ましい。このドライラミネート
用接着剤は、ポリウレタン系接着剤を主成分としている
もので、塗布量を最低限にするために3000CPS以
下の低粘度にする必要から、60〜110℃に加温する
ホットメルト法の一種であり、また、低分子量化と低塗
布量化が必要である。また、ドライラミネート法より高
速化が可能であり、乾燥が簡単(場合により不要)で塗
布量も5g/m 以下、好ましくは3g/m以下、特
に好ましくは0.3〜2g/m、最も好ましくは0.
5〜1.5g/mと非常に少量なので塗布量のコント
ロール精度が要求されるので3本ロール以上、好ましく
は4本ロール以上の多段ロール塗布方式を用いることが
好ましい。
【0206】本発明の写真感光材料用包装材料を製造す
るには、例えば、ガス吸着物質、滑剤、ハイドロタルサ
イト類化合物、遮光性物質、ヒンダードフェノール系酸
化防止剤および帯電防止剤の1種以上を遮光性ポリオレ
フィン樹脂フィルム層中の濃度の3〜30倍の高濃度で
含むマスターバッチ樹脂ペレットと、希釈用の1種以上
のナチュラル(無着色)マトリックス樹脂ペレットを混
合後、押出し機スクリューの有効長Lと外径Dとの比
(L/D)が10〜50の押出し機を用い、樹脂温度が
130〜270℃で溶融混練後、リップクリアランスが
0.7〜5mmのインフレーションフィルム成形機を用
いてドロー比(リップクリアランスと形成フィルム厚さ
との比)3〜100で形成する。
【0207】上述した写真感光材料用包装材料の製造方
法においては、リングダイのリップクリアランスにより
分子配向性とメルトフラクチュアの発生防止のバランス
をはかり、L/Dにより混練性と発熱性、押出し性のバ
ランスをはかっている。また、樹脂温度により熱劣化と
樹脂の流動性のバランスをはかり、ドロー比により分子
配向性とメルトフラクチュアの発生防止、生産性のバラ
ンスをはかっている。
【0208】接着剤層を介して積層する場合は、接着強
度向上処理として、特開平3−125138号公報等に
記載されている各種のアンカーコート層処理やコロナ放
電処理、オゾン処理、紫外線照射処理、火焔処理、グロ
ー放電処理等の表面活性化処理を施すことが好ましい。
【0209】本発明の写真感光材料用包装材料を適用で
きる用途について説明する。 (1) 透明、着色または印刷付のレンズ付フィルムユニ
ット包装用の防湿・密封包装袋(特公平7−1380号
公報、特開平3−243946号公報、特開平5−19
7087号公報、特開平7−72593号公報、特開平
8−248573号公報、特開平8−254793号公
報、特開平8−334869号公報、特開平9−157
96号公報、特開平9−54395号公報、特開平9−
120119号公報、特開平9−244187号公報、
特開平9−274288号公報、特開平10−1865
86号公報、特開平10−197994号公報等)。 (2) 透明、着色または印刷付のプラスチック容器入り
の撮影用写真フィルム(JIS 135フィルム、AP
Sフィルム、マイクロフィルム等)の2本以上を集合包
装する防湿・密封包装袋(特開平8−254793号公
報等)。 (3) 印画紙、印刷製版用フィルム、撮影用カットフィ
ルム、Xレイフィルム、PS版等のシート状写真感光材
料用の防湿・密封・遮光性袋(特公平2−2700号公
報、特公平2−2701号公報、特開平8−25479
3号公報、特開平5−5972号公報等)。 (4) 帯状写真感光材料包装体用遮光性フィルム(特開
平2−72347号公報、特開平6−214350号公
報、実公平5−29471号公報、実公平6−8593
号公報、実公平7−50743号公報、実公平8−10
812号公報、実開昭63−153255号公報等)。 (5) 印画紙、映画用フィルム、マイクロポジフィル
ム、印刷製版用フィルム、熱現像拡散転写紙等のロール
状写真感光材料用防湿密封遮光袋(特開平6−6735
8号公報等)。 (6) 印画紙、写真フィルム等の帯状感光材料の明室装
填包装体用防湿・遮光フィルムまたはリーダーフィルム
(特開昭62−172344号公報、特開平2−723
47号公報、特開平5−72672号公報、特開平5−
216176号公報、特開平6−75341号公報、特
開平6−214350号公報、特開平6−148820
号公報、特開平7−257510号公報、特開平7−9
2618号公報、特開平8−40468号公報、特開平
10−97030号公報、実公昭56−16608号公
報、実公平6−8593号公報、実公平8−9725号
公報等)。 (7) バルクロール状写真感光材料包装用の防湿・遮光
フィルム(特開平3−53243号公報等)。 (8) インスタントフィルムパック(特開平8−627
82号公報、特開平10−228079号公報、特開平
10−228080号公報等)。 (9) 写真フィルム用遮光紙(米国特許5,790,9
12号明細書、特開昭48−22020号公報、特開昭
50−67644号公報、特開昭52−150016号
公報、特開昭55−140835号公報、特開昭58−
17434号公報、特開昭58−186744号公報、
特開昭59−68238号公報、特開昭60−3572
8号公報、特開昭61−36216号公報、特開昭63
−169642号公報、特開平4−136842号公
報、特開平4−296849号公報、特開平5−281
666号公報、特開平9−80695号公報、特開平9
−152685号公報、特開平9−185151号公
報、特開平10−104803号公報、特開平10−2
54102号公報、特開平10−254103号公報、
特開平10−312042号公報、特開平10−312
043号公報、特開平10−319545号公報、特開
平10−325993号公報、特開平11−38563
号公報等)。 (10) インスタントフィルムパック用遮光袋(特開平1
0−186504号公報、特開平10−221814号
公報、特開平10−228079号公報、特開平10−
228080号公報、特開平10−288810号公
報、特開平10−293359号公報、特開平10−3
01199号公報、特開平10−301248号公報
等)。 (11) 食品、医薬品等の高度な気密性を必要とする物質
の包装袋。
【0210】上述した各種の密封袋は、チューブ状フィ
ルムの底シール袋、上記のような包装材料を使用し、そ
のヒートシール性樹脂層の面を対向して重ね合わせてシ
ール部を形成した二方シール袋、三方シール袋、四方シ
ール袋、ガゼット袋、封筒貼りシール袋、合掌貼りシー
ル袋(ピローシール袋)、ひだ付きシール袋、角底シー
ル袋、その他のヒートシール形態によりヒートシールし
た種々の形態からなる包装袋等がある。
【0211】また、各種の上包み包装にも用いることが
できる。例えば、実公平7−50743号公報、実公平
8−7398号公報、実公平8−9723号公報、実公
平8−9724号公報、実公平8−10812号公報、
特開平6−148820号公報、特開平6−21435
0号公報、特開平7−257510号公報、特開平7−
287350号公報等に記載の帯状感光材料の明室装填
包装体用防湿遮光フィルムや袋、カートンまたはトレー
の上包み包装、キャラメル型の上包み包装、スナック型
の上包み包装、紙巻きたばこ型の上包み包装、ロール上
包み包装、棒状上包み包装、ひねり上包み包装等があ
り、また、社団法人 日本包装技術協会1995年7月
1日発行,「包装技術便覧」754頁〜774頁記載の
各種包装体用として使用可能である。
【0212】本発明の写真感光材料用包装材料に適用可
能な写真感光材料を以下に示す。 (1) ハロゲン化銀写真感光材料(印刷用フィルム、カ
ラーまたは白黒印画紙、カラーまたは白黒ネガフィル
ム、印刷用マスター紙、DTR(拡散転写)感光材料、
電算写植フィルムおよびペーパー、カラーまたは白黒ポ
ジフィルム、カラーリバーサルフィルム、マイクロフィ
ルム、サーベランスフィルム、映画用フィルム、自己現
像型写真感光材料、直接ポジ型フィルムおよびペーパー
等)(特開平4−136838号公報、特開平4−17
2339号公報、特開平5−113623号公報、特開
平9−325450号公報、特開平10−62901号
公報、特開平10−62903号公報、特開平10−6
2904号公報、特開平10−62905号公報、特開
平10−62906号公報、特開平10−62921号
公報、特開平10−142731号公報等) (2) 熱現像写真感光材料(熱現像カラー感光材料、熱
現像白黒感光材料(例えば特公昭43−4921号公
報、同43−4924号公報、「写真工学の基礎」銀塩
写真編(1879年コロナ社刊行)の553頁〜555
頁およびリサーチ・ティスクロージャー誌 1978年
6月号9頁〜15頁(RD−17029)等に記載され
ているもの。さらに、特開昭59−12431号公報、
同60−2950号公報、同61−52343号公報、
特開平7−13295号公報、同10−62898号公
報、同10−62899号公報、特開平10−1865
67号公報、特開平10−268465号公報、特開平
10−339934号公報、特開平10−52509号
公報等や米国特許第3,457,075号明細書、米国
特許第3,574,627号明細書,米国特許第4,0
42,394号明細書、米国特許第4,584,267
号明細書に記載されている転写方式の熱現像カラー写真
感光材料等)) (3) 感光・感熱性記録材料(特開平3−72358号
公報等に記載されているフォトサーモグラフィー(感光
・感熱画像形成方法)を用いた記録材料) (4) ジアゾニウム写真感光材料(4−モルフォリノベ
ンゼンジアゾニウムマイクロフィルム、マイクロフィル
ム、複写用フィルム、印刷用版材等) (5) アジド、ジアジド系写真感光材料(パラアジドベ
ンゾエード、4,4’ジアジドスチルベン等を含む感光
材料、例えば複写用フィルム、印刷用版材等) (6) キノンジアジド系写真感光材料(オルソーキノン
ジアジド、オルソーナフトキノンジアジド系化合物、例
えばベンゾキノン(1,2)−ジアジド−(2)−4−
スルフォン酸フェニルエーテル等を含む写真感光材料、
例えば印刷用版材、複写用フィルム、密着用フィルム
等) (7) フォトポリマー(ビニル系モノマー等を含む写真
感光材料、印刷用版材、密着用フィルム等) (8) ポリビニル桂皮酸エステル系感光材料(例えば印
刷用フィルム、IC用レジスト等) (9) 乾式画像形成材料(支持体上に、内部に少なくと
も光硬化性化合物、光開始剤および色素前駆体を有する
層を有し、該マイクロカプセルを含有する層または隣接
する層に顕色剤を有する特開平11−2884号公報等
に記載されている記録材料)
【0213】特に、Xレイフィルムの明室装填用包装材
料および包装体に適用することが好ましい。例えば、特
登録2679993号、特開平11−237713号、
特公平7−31376号、特登録2572221号、特
開平2−83543号、特公平7−31377号、特開
平7−287329号等に記載されている。
【0214】本発明の包装材料が用いられる対象となる
写真感光材料は、黒白およびカラー写真感光材料全般で
ある。したがって撮影用、プリント用を問わず、また黒
白およびカラーネガフィルム、黒白およびカラーリバー
サルフィルム、黒白およびカラー印画紙のいずれであっ
ても、また一般用、映画用、プロフェッショナル用のい
ずれにも、その写真感光材料を収納する包装材料に本発
明を適用できる。
【0215】本発明に係わる写真感光材料は、新規、公
知、汎用全てのものであって、これらの構成、使用素
材、使用技術に関しては、例えばリサーチ・ディスクロ
ージャー(以下、RDと略す)No.17643(197
8年12月),22〜23頁,“I.乳剤製品(Emu
lsion preparation and type
s)”、および同No.18716(1979年11
月),648頁、同No.307105(1989年1
1月),863〜865頁、およびグラフキデ著「写真
の物理と化学」,ポールモンテル社刊(P.Glafk
ides,Chemie et Phisique Ph
otographique,Paul Montel,
1967)、ダフィン著「写真乳剤化学」,フォーカル
プレス社刊(G.F.Duffin,Photogra
phic Emulsion Chemistry,Fo
cal Press,1966)、ゼリグマンら著「写
真乳剤の製造と塗布」フォーカルプレス社刊(V.L.
Zelikman,et al.,Making and
Coating Photographic Emul
sion,Focal Press,1964)などに
記載された方法を用いて調製することができる。
【0216】本発明に係わる写真感光材料に適用される
ハロゲン化銀乳剤やその他の素材(添加剤など)および
写真構成層(層配置など)、並びにこの写真感光材料を
処理するために適用される処理法や処理用添加剤として
は、欧州特許EP0,355,660A2号、特開平2
−33144号公報および特開昭62−215272号
公報の明細書に記載されているもの、あるいは下表に挙
げたものが好ましく用いられるが本発明はこれらに限定
されるものではない。
【0217】
【表4】
【0218】本発明による写真感光材料用包装材料の層
構成の特に好ましい代表例を以下に示すが、本発明はこ
れらに限定されるものではない。
【0219】なお、以下の層構成の例において、/印は
接着剤層を介して積層されていることを(表面活性化処
理や下塗り層やアンカーコート層を施してもよい)、*
印は共押出しにより接着剤層を介さずに直接積層されて
いることを示している。また、1は、遮光性ポリオレフ
ィン樹脂フィルム層を、2は、フレキシブルシート層を
示し、aは遮光性を有することを示す。また、最外層か
ら最内層の順に記載してある。
【0220】[単層フィルム構成]遮光性ポリオレフィ
ン樹脂フィルム層1aの単層構成 [2層フィルム構成]1*1、1*1a、1a*1、1
a*1a、2*1、2a*1、2*1a、2a*1a [3層フィルム構成]2/1、2a/1、2/1a、2
a/1a、1/2、1/2a、1a/2、1a/2a、
1*1*1、1*1*1a、1*1a*1a、1a*1
a*1a、1a*1*1、1a*1a*1、1*1a*
1、2*1*1、2*2*1、2*2a*1、2a*2
a*1、2*1a*1、2*1a*1a、2a*1a*
1a、1*2*1、1a*2*1、1a*2a*1、1
a*2a*1a、1*1*2、1*1*2a、1a*1
*2a、1a*1a*2a、2*1a*2a、1/2、
1a/2、1a/2a、1/1、1a/1、1a/1
a、1/1a、2/1、2a/1、2a/1a [4層フィルム構成]1*1*1*1、1a*1*1*
1、1a*1a*1*1、1a*1a*1a*1a、1
*1a*1a*1、1*1*1a*1a、1*1a*1
a*1a、1a*1a*1a*1a、2*1a*1a*
1a、2*2*1a*1a、2*2*2*1a、2/上
記各2層フィルム構成、2a/上記各2層フィルム構
成、上記各2層フィルム構成/2、上記各2層フィルム
構成/2a [5層フィルム構成]1、1a、2、2aの5層組み合
わせ5層共押出しフィルム、上記単層フィルム構成、2
層フィルム構成、3層フィルム構成及び4層フィルム構
成を組み合わせて5層フィルム構成とすることができる
5層フィルム構成
【0221】
【実施例】以下に、本発明を実施例に基づいて説明する
が、本発明はかかる実施例のみに限定されるものではな
く、特許請求の範囲に記載された内容の要旨を変更しな
い範囲において全て含むものである。
【0222】[本発明品1]遮光性ポリオレフィン樹脂
フィルムの単層からなる写真感光材料用包装材料であ
る。
【0223】<ポリオレフィン樹脂>シングルサイト触
媒の1種のメタロセン型触媒を用いて気相法で重合した
エチレン−ヘキセン−1共重合体樹脂(MFRが2.0
g/10分、密度が0.925g/cm、GPC法の
分子量分布が2.5、ビカット軟化点が106℃、融点
が123℃、ショア硬度が56D)60質量部;マルチ
サイト触媒の1種のチーグラー型触媒を用いて低圧法で
重合した高密度ポリエチレン樹脂(MFRが0.4g/
10分、密度が0.960g/cm、GPC法の分子
量分布が25、ビカット軟化点が125℃、融点が13
3℃、ショア硬度が65D)30質量部;高圧法のラジ
カル重合法で重合した低密度ホモポリエチレン樹脂(M
FRが2g/10分、密度が0.920g/cm、G
PC法の分子量分布が5.5、ビカット軟化点が92
℃、融点が110℃、ショア硬度が52D)10質量
部;
【0224】<ガス吸着物質>ブロッキング防止作用も
合わせて有するA型ゼオライト0.1質量部;タルク
0.05質量部;合成シリカ0.05質量部;
【0225】<滑剤>ポリオレフィン樹脂の重合触媒残
渣を中和して写真感光材料の写真性を良化させる作用も
合わせて有するステアリン酸亜鉛0.05質量部;遮光
性物質の分散性を良化させる作用も合わせて有する数平
均分子量が3500のポリプロピレンワックス0.2質
量部;樹脂流動性向上、ブロッキング防止、滑性向上と
重要な作用をするエルカ酸アミド0.05質量部;
【0226】<ハイドロタルサイト類化合物>BET比
表面積が64m/g、平均2次粒子径が16μmの下
記式で表されるMg0.7Al0.3(OH)(CO
0.15・0.50HO 1.5質量部;
【0227】<遮光性物質>pHが7.0、平均粒子径
が20mμ、DBP吸油量が67cc/100g、硫黄
含有量が0.05%、窒素吸着表面積が130m
g、灰分が0.2%、着色力が130%、揮発分が0.
8%であるファーネスカーボンブラックが3質量部;
【0228】この中の無機顔料のファーネスカーボンブ
ラックやシリカのアスペクト比は3.5以下であり、タ
ルクのアスペクト比は5以上なので各無機顔料の分散性
は単独使用時より良好になり遮光性、外観が良化する。
【0229】<酸化防止剤>ヒンダードフェノール系酸
化防止剤であるテトラキス〔メチレン−3−(3’,
5’−ジ−tert−ブチル−4’−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオネート〕メタン0.05質量部;
【0230】<帯電防止剤>花王KK製の帯電防止剤マ
スターバッチ(花王KK製のエレストマスターLL−1
0)2質量部;
【0231】以上のようなエチレン樹脂組成物を用い、
下記のインフレーションフィルム成形条件で、厚さ70
μmの遮光性ポリオレフィン樹脂フィルム層を成形し、
この遮光性ポリオレフィン樹脂フィルム層の単層のみで
写真感光材料用包装材料を構成した。
【0232】フィルム成形機:MODERN MACH
INERY CO.LTD製を使用 押出し機スクリューの有効長Lと外径Dとの比(以後、
L/Dと表示):28(外径Dは55mmφ) リングダイの直径:175mmφ リングダイのリップクリアランス:2.5mm ブローアップ比:2.0 樹脂温度:195℃ 冷却方式:25℃前後の空冷 ドロー比:約37
【0233】[本発明品2〜8及び比較品1〜5]本発
明1の各種添加剤の使用及び添加量とポリオレフィン樹
脂構成を変更し、本発明品1と同一のインフレーション
フィルム成形条件内容で厚さ70μmの遮光性ポリオレ
フィン樹脂フィルム層を成形した。
【0234】本発明品1〜8及び比較品1〜5の樹脂組
成及び各種特性を比較した結果を表5に示す。
【0235】
【表5】
【0236】表中の評価は以下による。 ◎:非常に優れている。 ○:優れている。 ●:実用限度内。 ▲:実用化困難、改良必要。 ×:実用化不可。
【0237】特性の評価方法は以下による。 <フィルム成形性>フィルムを成形した時のバブル安定
性、メルトフラクチャーの発生程度、シワや筋の発生程
度、ブツやミクログリッドの発生程度、押出し時の発熱
程度や電力負荷等を総合評価した。 <写真性>遮光性ポリオレフィン樹脂フィルムを用いて
作成した防湿・遮光袋にカラー印画紙をヒートシール方
法により密封包装後、温度40℃、相対湿度80%の恒
温・恒湿室に3日間放置した後、通常の現像処理を行っ
た時のタイプ(ブランク)とのカブリ、感度、階調、発
色等の写真性変化の大きさより評価した。 <ブツ(固形状異物)>遮光性ポリオレフィン樹脂フィ
ルムをフィルム成形機を用いて作製した時のブツの発生
しにくさの度合いを、遮光性ポリオレフィン樹脂フィル
ムの外観目視検査により評価した。 <ヒートシール適性>遮光性ポリオレフィン樹脂フィル
ムをヒートシールにより接着した際の、ヒートシール強
度、経時ヒートシール強度保持性、夾雑物シール性、ホ
ットタック性のトータル適性より評価した。 <物理強度>遮光性ポリオレフィン樹脂フィルムの引裂
き強度、衝撃穴あけ強度より評価した。 <帯電防止性>テストすべき包装材料で巾35mm、長
さ1350mmのエンドレスベルトを作り、このエンド
レスベルトを荷重500gのSUS(ステンレス)ロー
ルとSUSロール間に12m/分の速度で送った時のハ
クリ帯電圧をボルトメーターで測定した(新東科学KK
製測定器使用)。 <易開封性>テストすべき包装材料の縦方向にVノッチ
を形成し、この部分の手で引き裂こうとした時の引き裂
き易さ、および直線状引き裂き易さより評価した。 <防湿性>ASTM D895−79に準ずる袋法の温
度40℃、相対湿度90%で測定した。
【0238】本発明品1〜8は、写真性、遮光性、ヒー
トシール適性、各種物理強度、フィルム成形性、防湿
性、耐摩耗性、滑性、帯電防止性、ブロッキング防止
性、易開封性、防湿・遮光密封性、写真感光材料包装体
製造適性、写真感光材料の密封・遮光袋からの出し入れ
適性、長期間保存適性等、写真感光材料用包装材料とし
て必須の各種特性を実用化可能範囲で全て確保でき、安
価でかつ海外生産国でも容易に入手可能で、2000年
4月から我が国で施行される容器・包装リサイクル法も
クリアー可能なリユース、リサイクル適性が優れてい
た。
【0239】[本発明品9]本発明品9は、遮光性物質
として本発明品1〜8と同一のファーネスカーボンブラ
ックのほかに、酸化鉄を2質量部含有している結果、A
型ゼオライト5質量部との併用効果によりダイオキシン
の発生がほとんど0にできた。これは、酸化鉄の触媒作
用により、遮光性ポリオレフィン樹脂フィルム層の燃焼
温度を上昇させることができ、また燃焼時に酸化鉄の酸
素が放出され、この酸素がゴミの燃焼により生じたベン
ゼン核に結合し、触媒残渣の塩素系化合物の燃焼により
生じた塩素がベンゼン核に結合(これがダイオキシン)
できなくするとともに、ダイオキシンや写真性に悪影響
を及ぼすガス吸着物質であるA型ゼオライトによりダイ
オキシンの発生を皆無にし、写真性が非常に優れたもの
とする。
【0240】[本発明品A〜Eと比較品A]本発明品1
に、低密度ホモポリエチレン樹脂80質量部と酸変性L
−LDPE樹脂20質量部から構成された厚さ15μm
のエクストルージョンラミネート接着剤層を介して、表
6に示す各種フレキシブルシート層を積層した積層フィ
ルムからなる写真感光材料用包装材料である。
【0241】
【表6】 (積層フィルムの比較)本発明品Aは、特に防湿性と遮
光性および滑性が良好で安価。本発明品Bは、特に防湿
性と物理強度が良好で安価。本発明品Cは、特に酸素バ
リア性と破袋強度および耐熱性が良好だが高価。本発明
品Dは、特に酸素バリア性と耐熱性および製袋適性が優
れ、かつ安価。本発明品Eは、本発明品Dより多くの特
性が優れる(以下の比較値参照)。特に、遮光性(紫外
線透過性小)、防湿性、酸素バリア性、耐熱性、物理強
度等、写真感光材料用包装材料に必要な各種特性が優れ
ているので最も好ましいがやや高価。比較品Aは、フレ
キシブルシートとして農業用フィルム等に大量に使用さ
れている未延伸低密度ポリエチレン樹脂フィルムである
が、耐熱性、物理強度が劣り、本発明品1より高価であ
り、本発明品には好ましくなかった。
【0242】本発明品A〜Eは、本発明品1より写真
性、荷崩れ防止性、製袋適性、ヒートシール適性、破袋
強度、耐指抜け性、防塵性、防湿性、耐熱性、印刷適
性、物理特性、外観等がさらに優れた包装材料で写真感
光材料用包装材料として好ましいものである。防湿性、
酸素バリア性、外観をさらに良化するためにアルミニウ
ム、酸化珪素、酸化アルミニウム、光触媒の酸化チタン
等を各種方法で蒸着してもよい。
【0243】特に、各種特性が二軸延伸ポリエステル樹
脂フィルムより優れている二軸延伸ポリエチレンナフタ
レート樹脂フィルムは、本発明の写真感光材料用包装材
料として最も好ましいものである。
【0244】同一フィルム厚さの二軸延伸ポリエステル
(略号PET)樹脂フィルムと、二軸延伸ポリエチレン
ナフタレート(PEN)樹脂フィルムとの各種特性を比
較した結果を以下に記載する。
【0245】なお、二軸延伸ポリエステル樹脂フィルム
[1]としたときの二軸延伸ポリエチレンナフタレート
樹脂フィルムの値を記載してある。
【0246】 特 性 (PEN樹脂フィルムの優れた特性) 屈折率 1 → 1.06 (遮光能力が優れる) 縦方向ヤング率 1 → 1.20 (破袋強度、カール防止性が優れる) 縦方向破断強度 1 → 1.22 (破袋強度が優れる) 縦方向破断伸度 1 → 0.75 (積層フィルムのカール防止性優れる) 融点 1 → 1.08 (製袋適性、外観が優れる) ガラス転移温度 1 → 1.55 (製袋適性、外観が優れる) 150℃×30分熱収縮率 1 → 0.27 (製袋適性、外観が優れる) 水蒸気透過率 1 → 0.31 (写真性を良化に維持) 酸素ガス透過率 1 → 0.38 (写真性を良化に維持) 炭酸ガス透過率 1 → 0.28 (写真性を良化に維持) 25℃表面電気抵抗率 1 → 0.33 (帯電防止性が優れる) 360nm紫外線透過率 1 → 0.10 (遮光能力が優れる)
【0247】
【発明の効果】(1) 化学増感や色素増感した写真感光
材料を密封・遮光包装する写真感光材料用密封・遮光包
装材料として用いた場合であっても写真性能を長期間
(1年以上)良好に維持できる。 (2) 安価で、写真感光材料の写真性に悪影響を及ぼす
物質の含有量が非常に少なく、加熱や経時しても写真性
に悪影響を及ぼす物質が発生しない。 (3) フィルム成形が安価で、1台の成形機で任意の厚
さ、幅(ブロー比可変)、分子配向(ドロー比可変)が可
能なインフレーションフィルム成形機を用いて厚さ、
幅、分子配向が任意の遮光性ポリオレフィン樹脂フィル
ムを製造して用いることができる。 (4) リユース適性、リサイクル適性が優れた2000
年4月から施行される容器・包装リサイクル法をクリア
ーでき、かつ焼却時もダイオキシンや塩素ガス等の有害
物性を発生しない。 (5) 柔軟性、遮光性、写真性、物理強度、ヒートシー
ル適性、外観、帯電防止性、易開封性、防湿性、長期間
密封・遮光性、滑性等写真感光材料用包装材料として必
須の各種特性を確保できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 3/26 C08K 3/26 3/34 3/34 3/36 3/36 5/00 5/00 5/098 5/098 5/13 5/13 C08L 23/00 C08L 23/00 Fターム(参考) 4J002 BB031 BB032 BB051 BB061 BB071 BB081 BB121 BB141 BB151 BB201 BB231 BP021 CP032 DA016 DD066 DE049 DE219 DE288 DG049 DJ006 DJ009 DJ016 DJ046 EG017 EH037 EH047 EJ019 EP017 FD079 FD099 FD172 FD177 FD206 FD209 GG02

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリオレフィン樹脂100質量部に対
    し、写真性に悪影響を及ぼすガスを吸着するガス吸着物
    質0.01〜20質量部、滑剤0.01〜2質量部、ハ
    イドロタルサイト類化合物0.01〜25質量部、遮光
    性物質0.1〜40質量部を含有する遮光性ポリオレフ
    ィン樹脂フィルム層を具備したことを特徴とする写真感
    光材料用包装材料。
  2. 【請求項2】 前記ポリオレフィン樹脂が、チーグラー
    系触媒又はメタロセン触媒で製造されたポリオレフィン
    樹脂である請求項1記載の写真感光材料用包装材料。
  3. 【請求項3】 前記ガス吸着物質が、合成ゼオライト及
    び合成シリカの少なくとも1種である請求項2記載の写
    真感光材料用包装材料。
  4. 【請求項4】 前記滑剤が、炭素数が10〜25ヶの高
    級脂肪酸金属塩の少なくとも1種である請求項1、2又
    は3記載の写真感光材料用包装材料。
  5. 【請求項5】 前記遮光性ポリオレフィン樹脂フィルム
    層が、ヒンダートフェノール系酸化防止剤をポリオレフ
    ィン樹脂100質量部に対して0.01〜1質量部含有
    する請求項1又は2記載の写真感光材料用包装材料。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110105627A (zh) * 2018-02-01 2019-08-09 中国石油化工股份有限公司 助剂组合物和线性低密度聚乙烯组合物及制备方法与聚乙烯流延包装膜
DE102009045779B4 (de) 2008-10-21 2024-01-25 Axon'cable S.A. Kabel, das sich für eine Verwendung im Krankenhausbereich oder in einer Umgebung mit kontrollierter Atmosphäre eignet, Leitung aus dem Kabel, deren Verwendung und Verfahren zur Herstellung eines solchen Kabels oder einer solchen Leitung

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102009045779B4 (de) 2008-10-21 2024-01-25 Axon'cable S.A. Kabel, das sich für eine Verwendung im Krankenhausbereich oder in einer Umgebung mit kontrollierter Atmosphäre eignet, Leitung aus dem Kabel, deren Verwendung und Verfahren zur Herstellung eines solchen Kabels oder einer solchen Leitung
CN110105627A (zh) * 2018-02-01 2019-08-09 中国石油化工股份有限公司 助剂组合物和线性低密度聚乙烯组合物及制备方法与聚乙烯流延包装膜
CN110105627B (zh) * 2018-02-01 2021-04-30 中国石油化工股份有限公司 助剂组合物和线性低密度聚乙烯组合物及制备方法与聚乙烯流延包装膜

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