JP2001295867A - 動力伝達装置 - Google Patents

動力伝達装置

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JP2001295867A
JP2001295867A JP2000113221A JP2000113221A JP2001295867A JP 2001295867 A JP2001295867 A JP 2001295867A JP 2000113221 A JP2000113221 A JP 2000113221A JP 2000113221 A JP2000113221 A JP 2000113221A JP 2001295867 A JP2001295867 A JP 2001295867A
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transmission device
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宏幸 田中
Yuichi Tawarada
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H41/00Rotary fluid gearing of the hydrokinetic type
    • F16H41/24Details
    • F16H2041/246Details relating to one way clutch of the stator
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H45/00Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches
    • F16H2045/002Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches comprising a clutch between prime mover and fluid gearing

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 回転数依存型のクラッチを,スプラグを用い
た安価な一方向クラッチで構成し得るようにして,動力
伝達装置のコストの低減を図る。 【解決手段】 クランク軸1の回転数が所定値以上にな
ると接続状態となって入力軸1の回転トルクを負荷側へ
伝達する入力回転数依存型クラッチCを備えた動力伝達
装置において,前記クラッチを,クランク軸1に連なる
クラッチアウタ20と,このクラッチアウタ20内に配
置されて負荷側に連なるクラッチインナ21と,クラッ
チアウタ20及びクラッチインナ21間に介裝され,ク
ランク軸1の回転数が所定値以上になるとクラッチアウ
タ20及びクラッチインナ21にロック係合する複数の
スプラグ23とからなる一方向クラッチCで構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,入力軸の回転数が
所定値以上になると接続状態となって入力軸の回転トル
クを負荷側へ伝達する入力回転数依存型のクラッチを備
えた動力伝達装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の動力伝達装置では,入力回転数依
存型クラッチとして,多板摩擦クラッチと遠心機構とを
組み合わせてなる遠心クラッチ(例えば特開昭62−2
15131号公報参照)や,クラッチシューをクラッチ
ドラムの内周面に遠心力で押しつけるシュータイプのも
のが広く使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが,上記従来の
遠心クラッチは,部品点数が比較的多く高価なものであ
るため,動力伝達装置のコスト低減を困難にしている。
【0004】本発明は,かゝる事情に鑑みてなされたも
ので,回転数依存型のクラッチを,スプラグを用いた安
価な一方向クラッチで構成し得るようにして,動力伝達
装置のコストの低減を図ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に,本発明は,入力軸の回転数が所定値以上になると接
続状態となって入力軸の回転トルクを負荷側へ伝達する
入力回転数依存型のクラッチを備えた動力伝達装置にお
いて,前記クラッチを,入力軸及び負荷側の一方に連な
るクラッチアウタと,このクラッチアウタ内に配置され
て,入力軸及び負荷側の他方に連なるクラッチインナ
と,クラッチアウタ及びクラッチインナの対向周面間に
介裝され,入力軸の回転数が所定値以上になると前記対
向周面にロック係合する複数のスプラグとからなる一方
向クラッチで構成したことを第1の特徴とする。上記入
力軸は,後述する本発明の実施例におけるクランク軸1
に対応する。
【0006】この第1の特徴によれば,入力回転数依存
型のクラッチを,部品点数が少なく構成の簡単な一方向
クラッチで構成することができ,したがってその低廉化
により動力伝達装置のコスト低減を図ることができる。
【0007】また本発明は,上記第1の特徴に加えて,
前記一方向クラッチの出力側の伝動経路に,該クラッチ
の接続時に生ずるトルクショックを吸収するトルク緩衝
手段を介裝したことを第2の特徴とする。上記トルク緩
衝手段は,後述する本発明の実施例におけるトルクコン
バータTに対応する。
【0008】この第2の特徴によれば,前記一方向クラ
ッチが接続時にトルクショックを発生しても,これをト
ルク緩衝手段の緩衝機能によって吸収して,スムーズな
動力伝達を行うことができる。
【0009】さらに本発明は,第2の特徴に加えて,前
記トルク緩衝手段を,前記一方向クラッチの出力側に連
なるポンプ羽根車と,負荷側に連なるタービン羽根車と
を備える流体伝動装置で構成したことを第3の特徴とす
る。上記流体伝動装置は,後述する本発明の実施例にお
けるトルクコンバータTに対応する。
【0010】この第3の特徴によれば,前記一方向クラ
ッチで発生したトルクショックを,流体伝動装置のポン
プ羽根車及びタービン羽根車間の滑りにより効果的吸収
することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を,添付図面
に示す本発明の一実施例に基づいて以下に説明する。
【0012】図1は本発明の動力伝達装置を備えた自動
二輪車用パワーユニットの縦断面図,図2は上記動力伝
達装置の要部拡大図,図3は図2の3−3線断面図(入
力回転数依存型一方向クラッチの非接続状態を示す),
図4は図2の4−4線展開図,図5は図4におけるリテ
ーナの要部斜視図,図6は上記一方向クラッチの半接続
状態を示す作用説明図,図7は上記一方向クラッチの接
続状態を示す作用説明図,図8は上記一方向クラッチの
変形例を非接続状態で示す,図3に対応した断面図,図
9はこの一方向クラッチの接続状態を示す作用説明図で
ある。
【0013】先ず,図1において,自動二輪車用パワー
ユニットPは,車両の左右方向に配置されるクランク軸
1をクランクケース2に左右一対のベアリング3,3′
を介して支持するエンジンEと,クランクケース2に一
体に連設されるミッションケース4に収容されるミッシ
ョン5とを備える。クランク軸1の,クランクケース2
外に突出した右端部には,入力回転数依存型の一方向ク
ラッチCと,該クラッチCの出力側に連結されるトルク
コンバータTとが設けられ,このトルクコンバータTの
出力側に1次減速装置6を介してミッション5が連結さ
れる。一方向クラッチC及びトルクコンバータTは,ク
ランクケース2の側面に接合されるケースサイドカバー
7によって覆われる。クランク軸1は,このケースサイ
ドカバー48によってもベアリング8を介して支持され
る。
【0014】以上において,入力回転数依存型一方向ク
ラッチC,トルクコンバータT,1次減速装置6及びミ
ッション5は協働して動力伝達装置Mを構成する。
【0015】ミッション5は,それぞれクランク軸1と
平行にミッションケース4に支持されるミッション入力
軸10及びミッション出力軸11と,ミッション入力軸
10に回転自在に支持される駆動ギヤ12と,ミッショ
ン出力軸11にスプライン結合されて駆動ギヤ12と噛
合する被動ギヤ13と,ミッション入力軸10及び駆動
ギヤ12間をオン・オフするドグクラッチ14と,この
ドグクラッチ14をオン・オフ作動するシフト装置15
とから構成される。
【0016】ミッション入力軸10の右端には,前記1
次減速装置6の被動ギヤ6bが結合され,ミッション出
力軸11の左端には,図示しない後輪(負荷)を駆動す
る2次減速装置16が連結される。またミッション入力
軸10及びミッション出力軸11間には,キックスター
タ用ギヤ列17が設けられる。
【0017】クランク軸1の左端部には,発電機18の
ロータ18aが取付けられる。
【0018】前記入力回転数依存型一方向クラッチCに
ついて図2〜図5により詳細に説明する。
【0019】一方向クラッチCは,クランク軸1にボス
20bをスプライン結合するクラッチアウタ20と,こ
のクラッチアウタ20の円筒部20a内に円筒部21a
を配置してクランク軸1にベアリング22を介して相対
回転可能に支持されるクラッチインナ21と,これらク
ラッチアウタ20の円筒部20a及びクラッチインナ2
1の円筒部21aの対向周面間に周方向に配列して介裝
される多数のスプラグ23,23…と,これらスプラグ
23,23…を保持するリテーナ24と,これらスプラ
グ23,23…を半径方向外方,即ちクラッチアウタ2
0の円筒部20a側へ付勢する戻しばね25とから構成
される。
【0020】図3及び図4に明示するように,戻しばね
25は,弾性線材を円形に曲げて,その反発力により全
スプラグ23,23…を一斉に半径方向外方に付勢する
ようになっている。各スプラグ23には,この戻しばね
25が係合するばね溝26が設けられる。このばね溝2
6は,戻しばね25の外周面に適合し得る周方向溝部2
6aと,この周方向溝部26aの前端(クラッチアウタ
回転方向R前方側)から半径方向外方へ屈曲した半径方
向溝部26bとが設けられる。
【0021】また各スプラグ23には,クラッチアウタ
20の円筒部20a内周面に対向する第1係合面27
と,クラッチインナ21の外周面に対向する第2係合面
28とが設けられる。第1係合面27は,クラッチアウ
タ20の円筒部20a内周面を転がり得るように円弧状
をなし,第2係合面28は,ばね溝26に沿って中間部
を屈曲させた略L字状をなしている。そして周方向溝部
26aに沿った方向で対向する第1及び第2係合面2
7,28間の距離L1はクラッチアウタ20及びクラッ
チインナ21の円筒部20a,21aの対向周面間の距
離L2より大きく,また半径方向溝部26bに沿った方
向で対向する両係合面27,28間の距離L3は上記対
向周面間の距離L2より小さく設定される。
【0022】リテーナ24は,線材をジグザグに屈曲さ
せると共に,これを円形に曲げてなるもので,多数のス
プラグ23,23…の間を交互に通過することにより,
スプラグ23,23…の配列間隔を規制するようになっ
ている。このリテーナ24を構成する線材の両端部は,
互いに突き合わせてから半径方向外方へ屈曲させて回り
止め爪29とされ,この回り止め爪29は,クラッチア
ウタ20の円筒部20a内周面に設けられた回り止め溝
30に挿入される。こうすることにより,リテーナ24
は全部のスプラグ23,23…を伴ってクラッチアウタ
20と共に回転するようになっている。
【0023】さらに各スプラグ23には,その中心部よ
り半径方向溝部26b側にオフセットした箇所に肉抜き
孔31が設けられ,これによってスプラグ23の重心G
は,スプラグ23の中心部より半径方向溝部26bと反
対側にオフセットした点に設定される。
【0024】図2に示すように,クラッチアウタ20に
は,全部のスプラグ23,23…の左右両側面に対向す
る一対の側板32,32′が止め環33によって取付け
られ,各スプラグ23の軸方向移動を拘束するようにな
っている。
【0025】またクラッチインナ21の円筒部21a
は,クラッチアウタ20のボス20bを囲繞するように
配置され,これら円筒部21a及びボス20bの対向周
面間には,バックロード伝達用の一方向クラッチ35が
介裝される。これによりクラッチインナ21からクラッ
チアウタ20側へのバックロードの伝達が可能となる。
【0026】次に,前記トルクコンバータTについて図
1及び図2を参照しながら説明する。
【0027】トルクコンバータTは,入力回転数依存型
一方向クラッチCよりクランクケース2側に配置され
る。このトルクコンバータTは,クラッチインナ21に
一体的に結合されるポンプ羽根車40と,これに対向し
て配置されるタービン羽根車41と,これら羽根車4
0,41間に配置されるステータ羽根車42とからなる
一般的構成を有するもので,その内部は作動オイルで満
たされる。
【0028】ステータ羽根車42は,クランク軸1の外
周にベアリング43を介して相対回転自在に嵌合したス
テータ軸44にフリーホイール45を介して連結され,
ステータ軸44は,その左端部に形成したフランジ44
aがクランクケース2にボルト46で固着される。
【0029】タービン羽根車41に一体的に結合される
タービン軸50は,ベアリング47を介してステータ軸
44に支持され,このタービン軸50の左端部に,1次
減速装置6の駆動ギヤ6aが一体に形成される。したが
って,1次減速装置6は,クランクケース2とトルクコ
ンバータTとの間に配置される。
【0030】ポンプ羽根車40には,タービン羽根車4
1の背面を覆うサイドカバー48が一体的に連設され,
このサイドカバー48とステータ軸44との間にバック
ロード伝達用の一方向クラッチ49が介裝される。これ
によりタービン軸50からポンプ羽根車40側へのバッ
クロードの伝達が可能となる。
【0031】次に,この実施例の作用について説明す
る。
【0032】入力回転数依存型一方向クラッチCにおい
ては,通常,図3に示すように,戻しばね25が各スプ
ラグ23の周方向溝部26aに係合しながら,第1係合
面27をクラッチアウタ20の円筒部20a内周面に押
圧しており,これに伴い第2係合面28はクラッチイン
ナ21の円筒部21a外周面から引き離される。これが
一方向クラッチCの非接続状態である。エンジンEのア
イドリング時には,この状態が維持され,クラッチアウ
タ20の回転はクラッチインナ21に伝達されない。
【0033】車両を発進すべくクランク軸1の回転数を
上げと,それと共にクラッチアウタ20及びスプラグ2
3,23…の回転数が上昇し,各スプラグ23の重心G
に加わる遠心力が増加するため,各スプラグ23は,戻
しばね25の反発力に抗して重心Gを半径方向外方へ移
動させるようにクラッチアウタ20の円筒部20a内周
面を転がって,図6に示すように,距離L1の部分を立
ち上がらせ,第2係合面28をクラッチインナ21の円
筒部21a外周面に軽く接触させ,それら接触面相互を
適当に滑らせながらクラッチアウタ20の回転トルクを
クラッチインナ21に伝達し始める。この状態が半接続
状態である。
【0034】クランク軸1の回転数が更に上昇すると,
各スプラグ23の重心Gに加わる遠心力の更なる増加に
より,各スプラグ23は,距離L1の部分を更に立ち上
がらせるため,第1係合面27はクラッチアウタ20の
円筒部20a内周面と,第2係合面28はクラッチイン
ナ21の円筒部21a外周面とそれぞれロック係合状態
に入る。この状態が接続状態であり,クラッチアウタ2
0からスプラグ23,23…を介してクラッチインナ2
1にロス無く動力伝達することができる。
【0035】入力回転数依存型一方向クラッチCの接続
状態に伴い,クランク軸1の回転がポンプ羽根車40に
伝達されると,トルクコンバータT内の作動オイルが,
ポンプ羽根車40の外周側から,タービン羽根車41及
びステータ羽根車42を順次経てポンプ羽根車40の内
周側に戻るようにトルクコンバータT内を循環して,ポ
ンプ羽根車40の回転トルクをタービン羽根車41に伝
達し,タービン軸50から1次減速装置6を駆動するよ
うになる。この間,ポンプ羽根車40及びタービン羽根
車41間でトルクの増幅作用が生ずれば,それに伴う反
力がステータ羽根車42に負担され,ステータ羽根車4
2は,フリーホイール45のロック作用により固定のス
テータ軸44に支持される。
【0036】ステータ軸44から1次減速装置6が駆動
されると,その駆動トルクは,ミッション5のミッショ
ン入力軸10へと伝達される。このときドグクラッチ1
4がオン位置にあれば,ミッション入力軸10の駆動ト
ルクは,駆動及び被動ギヤ12,13,ミッション出力
軸11を順次経て2次減速装置16へと伝達され,図示
しない自動二輪車の後輪を駆動することになる。
【0037】ところで,入力回転数依存型一方向クラッ
チCの半接続状態の期間は,一般の遠心クラッチの場合
に比して短いので,これが接続状態に入ったとき比較的
大きなトルクショックがクラッチインナ21からトルク
コンバータTに伝達されるが,このような場合,トルク
コンバータTは,ポンプ羽根車40及びタービン羽根車
41間を滑らせてトルク緩衝機能を発揮し,上記トルク
ショックを吸収する。したがって,半接続状態の期間が
短い一方向クラッチCを用いても,クランク軸1の回転
数に応じたスムーズな発進が可能となる。
【0038】しかも,この入力回転数依存型一方向クラ
ッチCは,クラッチアウタ20,クラッチインナ21,
スプラグ23及び戻しばね25を構成要素とするので,
部品点数が遠心クラッチに比べて非常に少なく,構成が
簡単であり,したがってその低廉化により動力伝達装置
Mのコスト低減を大いに図ることができる。
【0039】車両の減速時,バックロードが1次減速装
置6からステータ軸44に伝達されると,一方向クラッ
チ49が接続状態となって,タービン軸50及びサイド
カバー48間を直結するので,上記バックロードはター
ビン軸50からサイドカバー48を介してポンプ羽根車
40へ,さらに入力回転数依存型一方向クラッチCのク
ラッチインナ21へと伝達される。すると,一方向クラ
ッチ35も接続状態となるので,クラッチインナ21に
伝達されたバックロードは,クラッチアウタ20を経て
クランク軸1に伝達される。したがって,タービン羽根
車41及びポンプ羽根車40間に滑りを起こさせず,ま
たクラッチインナ21クラッチアウタ20間でも滑りを
起こさせることがなく,良好なエンジンブレーキ効果を
得ることができる。
【0040】次に,図8及び図9により,入力回転数依
存型一方向クラッチCの変形例について説明する。
【0041】この一方向クラッチCは,クラッチアウタ
20の円筒部20aと,クラッチインナ21の円筒部2
1aとの間に,内輪51及びそれを囲繞する外輪52が
配設される。これら内輪51及び外輪52は,多数の保
持孔53,54をそれぞれ備えており,これら保持孔5
3,54によって,クラッチアウタ20及びクラッチイ
ンナ21の円筒部20a,21a間に介裝される多数の
繭形スプラグ55,55…の半径方向両端部が揺動可能
に保持される。内輪51及び外輪52は,これらの一方
の相対回転時にはスプラグ55,55…に傾斜姿勢を与
えて,スプラグ55,55…をクラッチアウタ20及び
クラッチインナ21の円筒部20a,21aの対向周面
に対して非係合の状態となし(非接続状態,図8参
照),内輪51及び外輪52の他方の相対回転時には,
スプラグ55,55…に起立姿勢を与えてクラッチアウ
タ20及びクラッチインナ21の円筒部20a,21a
の対向周面に対してロック係合の状態となす(接続状
態,図9参照)。
【0042】外輪52には,その外周面から半径方向外
方に突出する回り止め爪56が設けられ,これがクラッ
チアウタ20の円筒部20a内面の回り止め溝57に係
合される。したがって,外輪52は,常にスプラグ5
5,55…及び内輪51を伴ってクラッチアウタ20と
一体回転するようになっている。
【0043】内輪51及び外輪52間には,スプラグ5
5,55…を相互に弾力的に連結する弾性リング63が
配設される。
【0044】また内輪51には,遠心重錘58が枢軸5
9を介して連結され,その重錘部58aを半径方向に揺
動自在とすると共に,この遠心重錘58に設けた長孔6
0に外輪52に固着された連結ピン61が嵌合される。
この遠心重錘58は,その重錘部58aを半径方向内方
へ揺動させると,スプラグ55,55…に傾斜姿勢を与
える方向に内輪51及び外輪52が相対回転し,重錘部
58aを半径方向外方へ揺動させると,スプラグ55,
55…に起立姿勢を与える方向に内輪51及び外輪52
が相対回転するようになっている。その重錘部58aが
半径方向内方に向かうように遠心重錘58を付勢する戻
しばね62が枢軸59に装着される。
【0045】その他の構成は,上記実施例と同様であ
る。
【0046】而して,この一方向クラッチCでは,通
常,図8に示すように,戻しばね62の付勢力により遠
心重錘58が半径方向内方に揺動され,それに伴う内輪
51及び外輪52の相対回転によりスプラグ55,55
…は傾斜姿勢に保持されるので,一方向クラッチCは非
接続状態となっている。エンジンEのアイドリング時に
は,この状態が維持され,クラッチアウタ20の回転は
クラッチインナ21に伝達されない。。
【0047】車両を発進すべくクランク軸1の回転数を
上げと,クラッチアウタ20,外輪52,内輪51,ス
プラグ55,55…及び遠心重錘58の回転数の上昇に
伴い,遠心重錘58の重錘部58aに加わる遠心力が増
加するため,遠心重錘58は,重錘部58aを半径方向
外方へ移動させるように,戻しばね62の反発力に抗し
て枢軸59周りに揺動し,内輪51及び外輪52に,先
刻とは反対方向に相対回転させて,スプラグ55,55
…に起立姿勢を与え,一方向クラッチCを接続状態にす
る。したがって,クラッチアウタ20からスプラグ5
5,55…を介してクラッチインナ21にロス無く動力
伝達することができる。
【0048】この場合も,非接続状態から接続状態に移
行する間の半接続状態の期間は極めて短く,接続状態と
なったときトルクショックが発生するが,このトルクは
後段のトルクコンバータTにおいて吸収されるので,車
両のスムーズな発進を達成する。
【0049】本発明は上記各実施例に限定されるもので
はなく,その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が
可能である。例えば,トルクコンバータTを,ポンプ羽
根車及びタービン羽根車を備えた流体継手で置き換える
こともでき,またばねを用いた他のトルクダンパで置き
換えることもできる。
【0050】
【発明の効果】以上のように本発明の第1の特徴によれ
ば,入力回転数依存型のクラッチを,部品点数が少なく
構成の簡単な一方向クラッチで構成することができ,し
たがってその低廉化により動力伝達装置のコスト低減を
図ることができる。
【0051】また本発明の第2の特徴によれば,前記一
方向クラッチの出力側の伝動経路に,該クラッチの接続
時に生ずるトルクショックを吸収するトルク緩衝手段を
介裝したので,前記一方向クラッチの接続時にトルクシ
ョックが発生しても,これをトルク緩衝手段の緩衝機能
によって吸収して,スムーズな動力伝達を可能にする。
【0052】さらに本発明の第3の特徴によれば,前記
トルク緩衝手段を,前記一方向クラッチの出力側に連な
るポンプ羽根車と,負荷側に連なるタービン羽根車とを
備える流体伝動装置で構成したので,前記一方向クラッ
チで発生したトルクショックを,ポンプ羽根車及びター
ビン羽根車間の滑りにより効果的吸収することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の動力伝達装置を備えた自動二輪車用パ
ワーユニットの縦断面図。
【図2】上記動力伝達装置の要部拡大図。
【図3】図2の3−3線断面図(入力回転数依存型一方
向クラッチの非接続状態を示す)。
【図4】図2の4−4線展開図。
【図5】図4におけるリテーナの要部斜視図。
【図6】上記一方向クラッチの半接続状態を示す作用説
明図。
【図7】上記一方向クラッチの変形例を非接続状態で示
す,図3に対応した断面図。
【図8】上記一方向クラッチの変形例を非接続状態で示
す,図3に対応した断面図。
【図9】この一方向クラッチの接続状態を示す作用説明
図。
【符号の説明】
C・・・・・入力回転数依存型一方向クラッチ M・・・・・動力伝達装置 T・・・・・トルク緩衝手段,流体伝動装置(トルクコ
ンバータ) 1・・・・・入力軸(クランク軸) 20・・・・クラッチアウタ 21・・・・クラッチインナ 23・・・・スプラグ 55・・・・スプラグ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 俵田 雄一 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 Fターム(参考) 3D039 AA02 AA03 AA04 AB04 AC06 AC13 AC21 AC37 AD03 AD06

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力軸(1)の回転数が所定値以上にな
    ると接続状態となって入力軸(1)の回転トルクを負荷
    側へ伝達する入力回転数依存型のクラッチ(C)を備え
    た動力伝達装置において,前記クラッチを,入力軸
    (1)及び負荷側の一方に連なるクラッチアウタ(2
    0)と,このクラッチアウタ(20)内に配置されて,
    入力軸(1)及び負荷側の他方に連なるクラッチインナ
    (21)と,クラッチアウタ(20)及びクラッチイン
    ナ(21)の対向周面間に介裝され,入力軸(1)の回
    転数が所定値以上になると前記対向周面にロック係合す
    る複数のスプラグ(23,55)とからなる一方向クラ
    ッチ(C)で構成したことを特徴とする,動力伝達装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の動力伝達装置において,
    前記一方向クラッチ(C)の出力側の伝動経路に,該ク
    ラッチ(C)の接続時に生ずるトルクショックを吸収す
    るトルク緩衝手段(T)を介裝したことを特徴とする,
    動力伝達装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の動力伝達装置において,
    前記トルク緩衝手段を,前記一方向クラッチ(C)の出
    力側に連なるポンプ羽根車(40)と,負荷側に連なる
    タービン羽根車(41)とを備える流体伝動装置(T)
    で構成したことを特徴とする,動力伝達装置。
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