JP2001286539A - 車両用除塵脱臭用フィルター - Google Patents

車両用除塵脱臭用フィルター

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JP2001286539A
JP2001286539A JP2000106041A JP2000106041A JP2001286539A JP 2001286539 A JP2001286539 A JP 2001286539A JP 2000106041 A JP2000106041 A JP 2000106041A JP 2000106041 A JP2000106041 A JP 2000106041A JP 2001286539 A JP2001286539 A JP 2001286539A
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adsorbent
photocatalyst
phosphorescent material
filter
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Hirosumi Ogawa
裕純 小川
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Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 蓄光材料を効果的に配置することで、活性炭
等の吸着材に添着した光触媒の性能を十分に発揮させ、
結果として高い浄化性能を有する車両用除塵脱臭フィル
ターを提供すること。 【解決手段】 その外表面に光触媒を添着させた吸着材
をバインダーで保持した不織布とその両側に除塵の為に
設けられた不織布の3層構造よりなる、除塵と脱臭性能
を具備したフィルターにおいて、蓄光材料を光触媒と分
離してその近傍に存在させるように少なくとも1層の不
織布に担持させた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用空調機に用
いられる除塵脱臭フィルター、より具体的には脱臭に用
いる吸着材に吸着させた臭気成分、臭気物質を光触媒に
より固定化、分解することで吸着サイトを再生して更に
吸着を可能にする車両用除塵脱臭用フィルターに関す
る。
【0002】
【従来の技術】活性炭のようなガス吸着性能が高い吸着
材を含むフィルターによる脱臭装置は公知である。ま
た、紫外線を酸化チタン等のような光により活性化させ
る触媒が含まれるフィルターに照射して、光触媒の酸化
還元力を利用する脱臭装置は公知である。活性炭の様な
吸着材に、吸着したガス成分の固定化、分解できる光触
媒を組み合わせた吸着材も、例えば特公平02−622
97号公報に開示されているように公知である。更に吸
着材と光触媒とを蓄光材料よりなる環境浄化材料も、例
えば特公平08−266902号公報に開示されている
ように公知である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来技術
における吸着材を用いたフィルターは、その吸着能力に
限界があるという問題があった。また、光触媒の能力は
高いが、反応速度が遅く、空調機の様に高速で流体が通
過する条件では、光触媒単独では有効とは言えなかっ
た。
【0004】活性炭等の吸着剤に光触媒を添着、担持さ
せた従来技術のものは、光の照射が無いと活性化され
ず、ガス成分の固定化、分解反応が十分に進行しない。
特に、車両用空調機器に用いられる除塵脱臭フィルター
は、長時間連続使用されることの多い業務用車両を除い
て稼動時間が短い場合が多く、吸着材に吸着された悪臭
成分の光触媒による固定化、分解が十分に行い得ない場
合がある。
【0005】吸着材と光触媒と蓄光材料よりなる環境浄
化材料では、蓄光材料により光照射が無い状態になって
も蓄えた光で光触媒の固定化、分解性能を持続できる
が、光触媒と蓄光材料を一体化した仕様であり、蓄光材
料による光が直接且つ十分に当らない位置に存在する光
触媒の活性化効果を十分に発揮させしめていないという
問題があった。
【0006】上記課題を解決するため、本発明者は研究
を進めたところ、蓄光材料と光触媒の位置を分離して近
傍に配置することで車両用除塵脱臭フィルターの性能が
著しく向上することを見出した。本発明の目的は、蓄光
材料を効果的に配置することで、活性炭等の吸着材に添
着した光触媒の性能を十分に発揮させ、結果として高い
浄化性能を有する車両用除塵脱臭フィルターを提供する
ことである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、図1に示すよ
うに光触媒を外表面に添着させた活性炭等の吸着材をバ
インダーで保持させた吸着材保持用不織布2とその両側
に設けられた除塵用不織布1,3の3層構造よりなる除
塵と脱臭性能を具備したフィルターにおいて、蓄光材料
を光触媒に対して分離して近傍に存在する様に3層の不
織布の少なくとも1層に担持させたことを特徴とする車
両用除塵脱臭用フィルターである。
【0008】図1において、図1(a)は本発明による
車両用除塵脱臭用フィルターの全体を示す斜視図を、図
1(b)は本発明のフィルターの要部拡大図をそれぞれ
示している。本フィルターは使用時に光触媒を活性化さ
せる波長領域を含む光源からの光照射を受ける状態で使
用される。吸着材はガス成分を吸着することで空気中の
濃度を低減し、除塵用不織布は空気中の粉塵を捕捉する
ことでその濃度、数を低減する。
【0009】図2は本発明のフィルターの一例の断面を
拡大した模式図、図3は本発明の吸着材の一例とその近
傍の拡大図である。
【0010】本発明では、図3に示すように、吸着材の
吸着材外表面10に多く存在する光触媒粒子8に光が当
りやすいので活性化されやすい。一般に、光触媒粒子8
は吸着材の吸着材内表面9にも添着する。この内表面部
分は通常光が入らないので、従来技術ではそこに存在す
る光触媒8は活性化されない。又、吸着材の外表面10
でも光触媒活性化の為に照射される光があたらない位
置、例えば光源の裏側に存在する光触媒は活性化されな
い。このように光触媒を添着した吸着材を用いた従来技
術のフィルターにおいては、全ての光触媒が十分に利用
されているとはいいがたい状態である。
【0011】一方、本発明では、図2に示すように、蓄
光材料粒子6を光触媒より離して近傍に存在させること
で、上記の様な従来殆ど活用されない位置に存在してい
る光触媒、特に吸着材内表面9の光触媒粒子8をも活性
化させることができる。蓄光材料粒子6は光照射12を
受けて、光を蓄えて発光する。このような多数の蓄光材
料粒子6が光触媒に対してランダムに存在するので、吸
着材の内表面9や光源の光に対して影になる位置の光触
媒にも光があたるようになり、活性化させることが可能
となる。特に内表面9の光触媒8は吸着材4に吸着した
ガスに近接して存在しているので吸着した悪臭成分の固
定化、分解が外表面の光触媒に対して速やかに行われる
こととなり吸着性能が高められる。このようにしてフィ
ルターの脱臭性能の高性能化を図ることができる。
【0012】本発明では活性化されがたい位置に存在し
ている光触媒を有効利用できるようにするため、蓄光材
料を吸着材の表面から、吸着材平均粒子径の3〜50%
離れた位置に少なくとも5wt%、望ましくは30wt
%存在させることを特徴とする。本発明では蓄光材料の
少なくとも30wt%を吸着材に保持した不織布に担持
させることを特徴とする。本発明では蓄光材料の量が光
触媒の50〜200wt%であることを特徴とする。本
発明では蓄光材料が、紫外領域に発光波長を有すること
を特徴とする。本発明では不織布に蓄光材料を含有する
コーティング剤を塗布又は含浸することで、蓄光材料を
担持させることを特徴とする。本発明では上記のいずれ
かを満たす除塵脱臭フィルターを使用するにあたり、吸
着材の光触媒を活性化するための光を照射する光源を用
いることを特徴とする。
【0013】以下、本発明の構成を詳述する。
【0014】本発明の車両用除塵脱臭フィルターは、図
1に示すように、脱臭性能を担う吸着材をバインダーで
保持した吸着材保持用不織布2とその両側に除塵の為に
設けられた除塵用不織布1,3の3層構造のフィルター
よりなる。吸着材4はその外表面に光触媒を添着させて
おり、光照射を受けて活性化することにより吸着材に吸
着された悪臭成分を固定化、分解する。蓄光材料粒子6
は、フィルターを構成する3層の不織布の少なくとも1
層に担持させる。吸着材の光触媒粒子8と蓄光材料粒子
6の関係は、相互に分離且つ近接した配置にすることが
必要である。
【0015】すなわち、光触媒粒子8が主に存在する吸
着材の外表面10から、吸着材平均粒子径の3〜50%
離れた位置に少なくとも5wt%存在させるようにする
ことが必要である。近接した蓄光材料粒子6は従来の光
12が十分にあたらない位置に存在する光触媒、すなわ
ち吸着剤の内表面に存在する光触媒粒子及び光源の光照
射から影になる位置の光触媒粒子8にも光11を照射で
きる。
【0016】蓄光材料粒子6を配置する条件として吸着
材平均粒子径の3〜50%離れた位置にする必要があ
る。3%以内の場合には近すぎて光触媒粒子8と蓄光材
料粒子6とを一体化した状態と同等であり、50%以上
では蓄光材料8からの光強度が弱くなってしまい、光触
媒活性化に十分に寄与しなくなる。
【0017】吸着材4及び光触媒粒子8としては各々例
えば活性炭、酸化チタン等を用いることができ、他に吸
着材としてゼオライト、活性炭素繊維、光触媒として酸
化亜鉛や酸化ジルコニウム等を用いることができるが、
その性能や市場での入手のし易さ、選定の多様さ、材料
安全性及び経済性を考慮すると、活性炭及び酸化チタン
が望ましい。
【0018】吸着材4に光触媒粒子8を添着させる方法
としては、吸着材4をシリケート系無機バインダーと光
触媒粒子8の混合溶液に浸漬する、光触媒を吸着材4に
凝集させるなどの方法を用いることができる。光触媒の
量としては吸着材基準で0.1wt%から5wt%が望
ましい。0.1wt%以下では光触媒の量が少ないので
吸着材の悪臭成分の固定化、分解を十分に行い得ず、5
wt%以上にしても増量効果は確認されない。光触媒8
は吸着材4の外表面10及び内表面9に付着する。
【0019】吸着材4を保持用不織布に固定する為にバ
インダー7として熱可塑性のホットメルト不織布若しく
はホットメルトパウダーを用いる。これらの選択、量等
は、接着面に著しい目詰まりが見られなければ接合の手
段は選ばない。
【0020】また本発明に用いる吸着材4、蓄光材料粒
子6、光触媒粒子8を保持する上で、またフィルター材
に用いる上で不織布が好適である。不織布を用いること
で蓄光材料粒子6を光触媒粒子8に対して適切な位置に
存在させることが可能であり、除塵性能も併せて確保で
きる。材質としてはポリプロピレン繊維またはポリエス
テル繊維が好ましいが特に限定は行なわない。
【0021】本発明で3層構造とするのは低圧損で高い
除塵機能と脱臭機能の両立を図るためである。脱臭機能
を高くするには吸着材4の目付量を出来るだけ多く確保
し、さらに通過する空気との接触効率を高めるには不織
布に張り付ける方法が好適である。除塵機能は不織布よ
り空気中の粉塵を濾し取ることで達成される。これら機
能を一体化することで圧損の低減が可能である。
【0022】また蓄光材料粒子6を少なくとも1層の不
織布に担持させることが必要である。本発明の効果を得
るには蓄光材料粒子6が吸着材4の近傍に存在する必要
があり、吸着材4を担持した不織布に蓄光材料粒子6が
存在することで、光触媒粒子8の効果を発現させる光源
となり脱臭成分の分解といった効果が得られる。
【0023】蓄光材料6は吸着材外表面10の光触媒粒
子8に対して吸着材の表面から、吸着材平均粒子径の3
〜50%離れた位置に少なくとも蓄光材料の5wt%、
望ましくは30wt%存在させる様にする。5wt%以
下では光触媒粒子8を活性化する蓄光材料6の量が十分
でなく、できれば30wt%以上が望ましい。
【0024】又、蓄光材料6が光触媒粒子8のなるべく
近傍に存在するように、少なくとも30wt%が吸着材
を保持している不織布2に担持させることが望ましい。
【0025】少なくとも30%あることで確実に蓄光材
料粒子6から光触媒粒子8へ光照射が行われ、光触媒の
活性化が期待できる。このとき光強度が高いほど光触媒
は活性化されて反応が進むことになる。
【0026】蓄光材料粒子6の量は光触媒粒子8の重量
に対して50〜200wt%であることが望ましい。5
0wt%以下では十分に発光による効果が得られず、2
00wt%以上にしても増量効果が確認されない。
【0027】蓄光材料粒子6は光触媒粒子8が活性化さ
れる波長である紫外領域に発光波長を有することが望ま
しい。紫外領域としては200〜500nm、更に好ま
しくは200〜400nmであることが望ましいが特に
限定しない。200nm以下の光の場合、不織布1〜3
及び空調機部品等の樹脂部品で構成される部品の光劣化
を促進する恐れがあるため、好ましくない。又、500
nm以上の場合、光触媒の活性化に必要なエネルギーを
供給できず、所望の触媒反応が得られない。
【0028】採用しうる蓄光材料粒子6の材料としては
酸素系蓄光材料、例えばZn2 SiO4 /Pb/Mn、
BaSi25 、Zn2 SiO4 /Mn、(Zn,B
e)2SiO4 /Mn、Ca3 (PO42 等や硫化物
系蓄光材料、例えばCaS/Zn,、SrS/Sm/C
e、ZnO/Zn等が挙げられる。更にアルミナ酸化物
系蓄光材料として根本特殊化学社製「N夜光」も好まし
い蓄光材料として利用できる。
【0029】蓄光材料粒子6のフィルターへの担持方法
としては蓄光材料粒子6を含有するコーティング剤を不
織布1〜3に塗布又は含浸する方法を採用しうる。コー
ティング剤は蓄光材料粒子6、バインダーを含んでな
り、且つ、固形分が3〜4wt%であり、特に好ましく
は5〜30wt%であり、更にその固形分中の蓄光材料
の比率が10〜90wt%であることが望ましい。固形
分が3wt%以下の場合、コーティング剤が均等に不織
布に塗布されないため所望の効果が得られない。又、固
形分が40wt%を超える場合、コーティング剤の粘度
の上昇により、塗布均一性が損なわれるほか、不織布表
面の細孔を固形分が塞ぐ形となり、フィルターの圧力損
失の増大を招くことになる。又、さらにその固形分中の
蓄光材料比率が10wt%以下の場合、発光源としての
効果が小さく、90wt%以上の場合、バインダー含有
量が少なくなる為、コーティング剤の不織布への保持が
困難になる。
【0030】又、この構造のフィルターは空調機内の吸
着剤の量を稼ぎ、流通する空気との接触頻度を高くとっ
て通気抵抗を低くする為に、ひだ折り構造とすることが
望ましい。
【0031】本発明品を車両用空調機器等に使用する際
には光12を照射する紫外線ランプ等の光源が必要とな
る。車両用空調機等では太陽光を直接採り入れる事がで
きる位置に本発明品を設置することが困難となり、蓄光
材料粒子6の性能が発揮されなくなることがある。その
ためこのような場合には積極的に蓄光材料粒子6に光1
2を照射する必要が発生するためである。
【0032】本発明に係わる除塵脱臭フィルターは、空
調機内を通過する空気に存在するガス成分をフィルター
の吸着材で捕捉し、光触媒により分解する。蓄光材料を
用いることで新たな発光源ができ、光源そのものに加え
て蓄光材料による多様な方向からの発光により、従来活
性化が起きにくかった、吸着材内表面の光触媒や外表面
でも光の当りにくい部位の光触媒が活性化されるように
なり、吸着材のガス成分がより迅速に固定化、分解され
るようになる。
【0033】特に内表面の光触媒は吸着材に吸着したガ
スに近接して存在しているので吸着した悪臭成分の固定
化、分解が速やかに行われることとなり吸着性能が高め
られる。
【0034】蓄光材料を光触媒より離れているが近傍に
存在させることで、上記の様な従来殆ど活用されない位
置に存在している光触媒を活性化させることができる。
蓄光材料は光照射を受けて、光を蓄えて発光するが、そ
の方向は光源と異なり指向性が無いので前記の様な活性
化されがたい位置、吸着材の内表面や光源の光に対して
影になる位置の光触媒を活性化することが可能となる。
このようにしてフィルターの脱臭性能の高性能化を図る
ことができる。
【0035】
【発明の実施の形態】次に本発明に係わる実施の形態
(以下、実施例と称す)について説明するが、本発明
は、このような実施例にのみ限定されないことはいうま
でもない。
【0036】<3層構造のフィルターの共通事項>除塵
用不織布として主に3〜15d(デニール)のポリプロ
ピレン若しくはPET繊維で構成された30〜100g
/m2 の目付を有したものを用い、又、活性炭等の吸着
材の保持用不織布1として4〜15dのポリプロピレン
若しくはPET繊維で構成された30〜80g/m2
目付を有したものを用い、活性炭等の吸着材を保持させ
た。吸着材として光触媒を添着した活性炭粒を主構成物
としたものを用いた。これら、吸着材をバインドする為
にホットメルト不織布若しくはホットメルトパウダーを
用いる。
【0037】<実施例1>光触媒として石原産業(株)
製酸化チタン粉末「ST−01」を用い、これとチッソ
(株)製シランカップリング剤、商品名「サイラエース
S330」を水に加えて、振動ミルにより混合粉砕し、
均一なスラリー状態とした。これに吸着材として平均粒
径100μmのクラレケミカル(株)製活性炭、商品名
「クラレコールGG」を投入し、撹拌を5分行い、デカ
ンテーションして活性炭を取り出した。取り出した活性
炭を室温で3時間減圧乾燥した後に、オーブンにて12
0℃で2時間乾燥して、光触媒の酸化チタンを活性炭の
1wt%添着した活性炭の吸着材4を得た。
【0038】蓄光材料としてZn2 SiO4 /Mnを用
い、これとチッソ(株)製シランカップリング剤、商品
名「サイラエースS330」を水に加えて、振動ミルに
より混合粉砕し、均一なスラリー状態の蓄光材料コーテ
ィング液とした。目付量50g/m2 、ポリプロピレン
の吸着材保持用不織布2を蓄光材料コーティング液に1
分浸漬してから取り出してエアーブローを行い、余分な
スラリーを除いた後に室温で1時間乾燥後、60℃で3
時間乾燥して蓄光材料を0.2g/m2 担持した吸着材
保持用不織布2を得た。
【0039】蓄光材料を担持した吸着材保持用不織布2
に対して、ホットメルトパウダーを用いて光触媒添着活
性炭4を20g/m2 保持した。得られた不織布の光触
媒及び蓄光材料は約0.2g/m2 である。目付量50
g/m2 、ポリプロピレンの除塵用不織布1,3で吸着
材保持不織布2の両側を挟みこんで除塵脱臭フィルター
1を得た。
【0040】<実施例2>実施例1に於て、吸着材保持
用不織布2に蓄光材料を0.4g/m2 担持する以外は
同様にしてフィルター2を得た。
【0041】<実施例3>実施例1に於て、吸着材保持
用不織布2に蓄光材料を0.1g/m2 担持する以外は
同様にしてフィルター3を得た。
【0042】<実施例4>実施例1に於て、吸着材保持
用不織布2に保持する吸着材の量を40g/m2とする
以外は同様にしてフィルター4を得た。
【0043】<実施例5>実施例1に於て、吸着材保持
用不織布2に保持する吸着材の量を80g/m2、蓄光
材料を0.4g/m2 とする以外は同様にしてフィルタ
ー5を得た。
【0044】<実施例6>実施例1に於て、吸着材保持
用不織布2に保持する吸着材の活性炭に添着する光触媒
の量を活性炭の2wt%とする以外は同様にしてフィル
ター6を得た。
【0045】<実施例7>実施例1に於て、蓄光材料を
担持する不織布を除塵用不織布1とし、その量を0.2
g/m2 とする以外は同様にしてフィルター7を得た。
【0046】<実施例8>実施例1に於て、蓄光材料を
担持する不織布を除塵用不織布1及び3とし、その量を
それぞれ0.1g/m2 とする以外は同様にしてフィル
ター8を得た。
【0047】<実施例9>実施例1に於て、蓄光材料を
担持する不織布を吸着材保持用不織布2及び除塵用不織
布1とし、その量をそれぞれ0.1g/m2 とする以外
は同様にしてフィルター9を得た。
【0048】<実施例10>実施例1に於て、蓄光材料
をCaSiO3 /Pb/Mnとする以外は同様にしてフ
ィルター10を得た。
【0049】<実施例11>実施例1に於て、蓄光材料
をZnS/Cuとする以外は同様にしてフィルター11
を得た。
【0050】<比較例1>実施例1に於て、光触媒及び
蓄光材料を省いた以外は同様にしてフィルターAを得
た。
【0051】<比較例2>実施例1に於て、光触媒と蓄
光材料とチッソ(株)製シランカップリング剤、商品名
「サイラエースS330」を水に加えて振動ミルにより
混合粉砕し、これに吸着材として粒径100μm以上の
クラレケミカル(株)製活性炭、商品名「クラレコール
GG」を投入し、撹拌を5分行い、デカンテーションし
て活性炭5を取り出した。取り出した活性炭を室温で3
時間減圧乾燥した後に、オーブンにて120℃で2時間
乾燥して、光触媒の酸化チタンを活性炭の1wt%添
着、蓄光材料を光触媒の100wt%添着した活性炭を
用いる以外は同様にしてフィルターBを得た。
【0052】<比較例3>実施例1に於て、蓄光材料を
省いた以外は同様にしてフィルターCを得た。
【0053】<比較例4>実施例1に於て、蓄光材料の
量を0.05g/m2 にする以外は同様にしてフィルタ
ーDを得た。
【0054】<試験方法>実施例及び比較例のフィルタ
ーのガス除去性能をアンモニア及びアセトアルデヒドに
ついてそれぞれ次のようにして測定した。紫外線ランプ
(ペン例・ランプ、UVP INC製)22SC−3L
を1.5cm離して光照射しながら、φ60の形状にし
たフィルター1〜11、A〜Dを、テドラーバッグに入
れた10Lのアセトアルデヒド80ppm/空気を0.
1m/sの流速で15分流通させた後、バッグ内のバス
濃度を測定した。
【0055】次に光照射を中止してテドラーバッグに入
れた10Lのアセトアルデヒド80ppm/空気を0.
1m/sの流速で30分流通させた後、バッグ内のガス
濃度を測定した。
【0056】光照射有りと無しの操作を1サイクルとし
て3サイクル実施した結果を表1および2に示す。測定
濃度が小さいほど優れた脱臭性能であることを示してい
る。また参考例としてフィルター1〜11、A〜Dを用
いずに、代わりに目付量50g/m2 の不織布を入れて
ガス濃度を測定した結果も示す。
【0057】比較例のフィルターは3サイクル後には参
考例と同等の値を示しており、ガス濃度低減効果を示し
ておらず、本発明の除塵脱臭フィルターに比べて性能が
劣っていることが分かる。
【0058】上記実施例1〜11を表1に、また比較例
1〜4を表2にそれぞれ示す。
【0059】
【表1】
【0060】
【表2】
【0061】
【表3】
【0062】
【表4】
【0063】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明の
除塵脱臭フィルターは、光照射の無い条件においてもそ
の前に光照射されれば十分な吸着性能を有することが確
認された。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のフィルターを用いたフィルターエレメ
ントの模式図である。
【図2】本発明のフィルターの一例の断面を拡大した模
式図である。
【図3】本発明の吸着材の一例とその近傍の拡大図であ
る。
【符号の説明】 1 除塵用不織布 2 吸着材保持用不織布 3 除塵用不織布 4 吸着材 5 不織布の繊維 6 蓄光材料粒子 7 バインダー 8 光触媒粒子 9 吸着材内表面 10 吸着材外表面 11 蓄光材料からでた光 12 紫外線ランプ等の光源からでた光
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01D 39/16 B01D 39/16 A 53/86 B01J 35/02 J B01J 35/02 B60H 3/00 Z B60H 3/00 B01D 53/36 J H Fターム(参考) 4C080 AA05 BB02 CC01 HH05 JJ06 KK02 MM02 MM05 NN05 NN06 QQ03 4D019 AA01 BA03 BA06 BA13 BA16 BB03 BB10 BC05 BC07 BC10 CA02 4D048 AA22 AB03 BA05X BA07X BA41X BB08 CA06 CC40 CD05 CD08 DA03 DA20 EA01 4G069 AA03 BA04A BA04B BA08A BA08B BA48A CA01 CA10 CA17 DA06 EA03X EA03Y FA08

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 その外表面に光触媒を添着させた吸着材
    をバインダーで保持した不織布とその両側に除塵の為に
    設けられた不織布の3層構造よりなる、除塵と脱臭性能
    を具備したフィルターにおいて、蓄光材料を光触媒と分
    離してその近傍に存在させるように少なくとも1層の不
    織布に担持させたことを特徴とする車両用除塵脱臭用フ
    ィルター。
  2. 【請求項2】 前記蓄光材料が前記吸着材外表面の前記
    光触媒に対してこの吸着材の表面から、吸着材平均粒子
    径の3〜50%離れた位置に少なくとも前記蓄光材料の
    5wt%が存在するように、前記蓄光材料を担持させた
    少なくとも1層の前記不織布を含むことを特徴とする請
    求項1に記載の車両用除塵脱臭用フィルター。
  3. 【請求項3】 前記蓄光材料が前記吸着材外表面の前記
    光触媒に対してこの吸着材の表面から、吸着材平均粒子
    径の3〜50%離れた位置に少なくとも前記蓄光材料の
    30wt%が存在するように、前記蓄光材料を担持させ
    た少なくとも1層の前記不織布を含むことを特徴とする
    請求項1に記載の車両用除塵脱臭用フィルター。
  4. 【請求項4】 前記蓄光材料の少なくとも30wt%
    を、前記吸着材を保持した前記不織布に担持させる事を
    特徴とする請求項1に記載の車両用除塵脱臭用フィルタ
    ー。
  5. 【請求項5】 担持させる前記蓄光材料の量は、光触媒
    基準で50〜200wt%であることを特徴とする請求
    項1に記載の車両用除塵脱臭用フィルター。
  6. 【請求項6】 前記蓄光材料は、紫外領域に発光波長を
    有する事を特徴とする請求項1に記載の車両用除塵脱臭
    用フィルター。
  7. 【請求項7】 前記不織布に前記蓄光材料を含有するコ
    ーティング剤を塗布又は含浸することで、前記蓄光材料
    を担持させる事を特徴とする請求項1に記載の車両用除
    塵脱臭用フィルター。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかを満たす除塵脱
    臭フィルターを使用するにあたり、前記吸着材の前記光
    触媒を活性化するための光を照射する光源を用いる事を
    特徴とする車両用除塵脱臭用フィルター。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007300957A (ja) * 2006-05-08 2007-11-22 Toyobo Co Ltd 吸着性シート

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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