JP2001278775A - 皮膚外用剤 - Google Patents
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Abstract
用を有しており、製剤中で変質することなどなく、高い
薬効が得られる美白、美肌成分を含有する皮膚外用剤を
提供すること。 【解決手段】 成分(A)のみ、又は(A)および
(B) (A)ブラックカラント(Blackcurrant)の果実の抽出物 (B)美白剤、抗酸化剤、抗炎症剤、細胞賦活剤および
紫外線防止剤から選ばれる薬剤の一種または二種以上を
含有する皮膚外用剤
Description
(Blackcurrant)の果実の抽出物を含有する皮膚外用剤に
関し、更に詳細には、ブラックカラントの果実の抽出物
を含有することにより、色素沈着の予防および改善なら
びに肌の透明感の改善など美白、美肌効果に優れた皮膚
外用剤に関する。
ック、洗浄料、分散液、軟膏、外用液剤等の皮膚外用剤
には、これらに所定の薬効を付与することを目的として
種々の薬剤が加えられている。例えば、日焼け等の影響
により生じるシミ、ソバカス等色素沈着を予防または改
善するために、アスコルビン酸、牛胎盤エキス、グルタ
チオン、ハイドロキノン等の美白剤が加えられている。
の美白剤では、美白効果が十分でなかったり、あるい
は、製剤中で変質するなどして所期の薬効が得られない
場合が多く、その改善が望まれていた。
剤の薬効成分の効果を向上させるべく鋭意検討を行った
結果、ブラックカラント(Blackcurrant)の果実の抽出
物が高いメラニン生成抑制作用を有し、美白、美肌成分
として優れたものであることを見出し、本発明を完成し
た。
実の抽出物を含有することを特徴とする、優れた美白効
果を有し色素沈着を改善するとともに肌の透明感を向上
する効果のある皮膚外用剤を提供するものである。
(B) (A)ブラックカラント(Blackcurrant)の果実の抽出物 (B)美白剤、抗酸化剤、抗炎症剤、細胞賦活剤および
紫外線防止剤から選ばれる薬剤の一種または二種以上を
含有する皮膚外用剤を提供するものである。
の果実の抽出物が用いられるブラックカラント(Blackcu
rrant)は、北および中央ヨーロッパ、西アジアが原産
で、北アメリカに導入され帰化している。その果実はよ
く知られており、以前北ヨーロッパでは野生のものを採
集していたが、現在では広範囲に商業園芸栽培が行われ
ている。かつては民間薬として喉の感染症に用いられた
が、現在は食品、飲料産業に最も大きな用途を見出して
いる。該植物はユキノシタ科に属している植物で、別名
をクロフサスグリといい、野生の果実の色を示してい
る。
これを抽出溶媒を用いて抽出することにより得られる。
その抽出法は特に限定されないが、例えば種々の適当な
溶媒を用いて低温もしくは室温〜加温下で抽出される。
コール、エチルアルコール等の低級1価アルコール、グ
リセリン、プロピレングリコールおよび1,3−ブチレ
ングリコール等の液状多価アルコール等の1種または2
種以上を用いることができる。また、好ましい抽出方法
の例としては、含水濃度0〜100容量% のエチルア
ルコールまたは1,3−ブチレングリコールを用い、室
温で、または加温して1〜5日間抽出を行ったのち濾過
し、得られた濾液をさらに1週間ほど放置して熟成さ
せ、再び濾過を行う方法が挙げられる。
ラントの果実抽出物の含有量は、乾燥固形分として好ま
しくは0.00001〜5質量%(以下単に「%」で示
す)であり、より好ましくは0.001〜0.3%であ
る。この範囲内であれば、該植物抽出物を安定に配合す
ることができ、かつ高い美白、美肌効果を発揮すること
ができる。また、抽出物を使用する場合は、溶質である
乾燥固形分の含有量が上記範囲内であれば、その抽出物
濃度は何ら限定されるものではない。
白剤、抗酸化剤、抗炎症剤、細胞賦活剤および紫外線防
止剤から選ばれるものであるが、具体的な薬効剤として
は、それぞれ以下に示すものが挙げられる。
Cおよびその誘導体並びにそれらの塩、胎盤抽出物、甘
草抽出物、ヨクイニン抽出物、オウゴン抽出物、海藻抽
出物、ビャクレン抽出物、センプクカ抽出物、ブドウ抽
出物、コムギ抽出物およびトマト抽出物等が挙げられ
る。
としては、ビタミンCおよびその誘導体並びにそれらの
塩、胎盤抽出物が挙げられる。
は、ビタミンEおよびその誘導体並びにそれらの塩、ニ
ンジン抽出物、β−カロチン、アスタキサンチン、ルチ
ンおよびその誘導体、マイカイカ抽出物、サンペンズ抽
出物、メリッサ抽出物、ヤシャジツ抽出物および羅漢果
抽出物等が挙げられる。
のとしては、ビタミンEおよびその誘導体並びにそれら
の塩、ルチンおよびその誘導体等が挙げられる。
リチルリチン酸、グリチルレチン酸およびそれらの誘導
体並びにそれらの塩、アロエ抽出物、シソ抽出物、ヨモ
ギ抽出物、カミツレ抽出物、コンフリー抽出物、ジユ抽
出物およびクレソン抽出物等が挙げられる。
のとしては、グリチルリチン酸、グリチルレチン酸およ
びそれらの誘導体並びにそれらの塩等が挙げられる。
は、ビタミンAおよびその誘導体、クエン酸、乳酸、酒
石酸、リンゴ酸、グリコール酸、コハク酸、セリン、グ
ルタミン酸、ヒドロキシプロリン、テアニン、ピロリド
ンカルボン酸、酵母抽出物、乳酸菌抽出物、ビフィズス
菌抽出物および醗酵代謝抽出物等が挙げられる。
ものとしては、ビタミンAおよびその誘導体、クエン
酸、リンゴ酸、乳酸、セリンおよびピロリドンカルボン
酸が挙げられる。
しては、パラメトキシケイ皮酸−2−エチルヘキシル、
オキシベンゾン、4−tert−ブチル−4’−メトキ
シジベンゾイルメタン、酸化チタン、微粒子酸化チタン
および酸化亜鉛等が挙げられる。
いものとしては、パラメトキシケイ皮酸−2−エチルヘ
キシル、酸化チタン、微粒子酸化チタンおよび酸化亜鉛
等が挙げられる。
分の薬効剤の配合量は、薬効剤の種類により相違する
が、以下に示す範囲とすることが好ましい。この範囲で
あれば、(A)成分のブラックカラントの果実の抽出物
と組み合わせた場合、製剤および製剤中の(A)成分の
ブラックカラントの果実の抽出物の経時安定性に影響を
及ぼすことがなく、より高い美白効果および美肌効果を
発揮させることができる。
白剤の配合量は、好ましくは0.00001〜10%で
あり、より好ましくは0.0001〜5%の範囲であ
る。胎盤抽出物および植物抽出物を抽出物のまま用いる
場合は乾燥固形分としてこの範囲であれば問題ない。こ
の範囲であればより優れた美白及び美肌効果を示し、か
つ、使用感の良好な皮膚外用剤が得られる。
合量は、好ましくは0.00001〜5%、より好まし
くは0.0001〜3%の範囲である。植物抽出物を抽
出物のまま用いる場合は乾燥固形分としてこの範囲であ
れば問題ない。この範囲であればより優れた抗酸化効果
の発現がみられ、かつ、優れた美白及び美肌効果を示す
皮膚外用剤が得られる。
合量としては、0.00001〜5%の範囲が好まし
く、より好ましくは0.0001〜3%の範囲である。
植物抽出物を抽出物のまま用いる場合は乾燥固形分とし
てこの範囲であれば問題ない。この範囲であれば優れた
抗炎症効果がみられ、かつ、優れた美白及び美肌効果を
示す皮膚外用剤が得られる。
配合量としては、好ましくは0.00001〜5%、よ
り好ましくは0.0001〜3%の範囲である。この範
囲であればより優れた肌荒れ改善効果が発現し、かつ、
優れた美白及び美肌効果を示す皮膚外用剤が得られる。
の配合量としては、好ましくは0.01〜20%、より
好ましくは0.1〜10%の範囲である。この範囲であ
ればより優れた紫外線防止効果が発現し、かつ、優れた
美白及び美肌効果を示す皮膚外用剤が得られる。
胞賦活剤及び紫外線防止剤は、一種又は二種以上組み合
わせて用いることができる。
成分である(A)成分と(B)成分とを通常の皮膚外用
剤として知られる種々の形態の基剤に配合して調製する
ことができる。
は、特に限定されず、例えば、乳液、クリーム、化粧
水、パック、洗浄料、メーキャップ化粧料、分散液およ
び軟膏等の化粧料や外用医薬品等とすることができる。
成分以外に通常化粧品や医薬品等の皮膚外用剤に用いら
れる成分、例えば、精製水、低級アルコール、多価アル
コール、油性成分、粉体、界面活性剤、増粘剤、色材、
防腐剤、保湿剤および香料等を用いることができる。
発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらになんら
制約されるものではない。
ックカラントの果実10gに、表1に記載のように精製
水、50容量%エチルアルコール溶液およびエチルアル
コールの各100mLを加え、室温にて3日間抽出を行
ったのち濾過してそれぞれブラックカラントの各抽出物
を得た。これら抽出物の乾燥固形分は表1に併せて記載
した。
に、含水濃度70容量%のエチルアルコール100mL
を加え、室温にて3日間抽出を行ったのち濾過してヨク
イニン抽出物を得た。このときヨクイニン抽出物の乾燥
固形分は0.8%であった。
験:試験細胞としてマウス由来のB16メラノーマ細胞
を使用し、メラニン生成抑制および細胞生存率を調べ
た。2枚の6穴シャーレに10%FBS含有MEM培地
を適量とり、B16メラノーマ細胞を播種し、37℃、
二酸化炭素濃度5%中にて静置した。翌日、参考例1で
得たブラックカラントの果実の精製水抽出物、50容量
%エチルアルコール溶液抽出物およびエチルアルコール
抽出物を、それらの最終濃度が0(対照)、300、5
00、1000μg/mLとなるように調整し、得られ
た検体調製液を培地に各々添加し、混和した。培養5日
目に培地を交換し、再度検体調製液を添加した。翌日、
培地を除き、1枚のシャーレについて、細胞をリン酸緩
衝液にて洗浄した後回収し、B16メラノーマ細胞の白
色化度を以下の基準にて評価した。なお、比較例として
既にメラニン生成抑制作用のあることが知られているヨ
クイニン抽出物についても同様の試験を行った。
ルマリン固定後、1%クリスタルバイオレット溶液に添
加し染色した。各検体濃度に対する細胞生存率をモノセ
レーター(オリンパス光学工業社製)で測定した。細胞
生存率および上で測定した白色化度の結果を表2に示
す。
カラントの果実の抽出物は高いメラニン生成抑制能を有
し、かつB16メラノーマ培養細胞に対し毒性が低いこ
とが認められた。従って、該植物抽出物を配合した本発
明の美白剤は、これを肌に適用することにより、極めて
優れたメラニン生成抑制作用を発揮し、日焼けによる肌
の黒色化、シミ、ソバカスなどを効果的に抑制し美白、
美肌効果が期待できる。
調製し、ブラックカラントの果実の抽出物の美白、美肌
効果を調べた。この結果を表3に示す。
70℃に保つ。 B.成分(13)の一部を加熱して70℃に保つ。 C.AにBを加え、(7)〜(9)、(13)の残部で
溶解した(10)、(12)を混合した後、冷却してク
リームを得た。
7〜54才の女性15名をパネルとし、毎日、朝と夜の
2回、洗顔後に被験クリームの適量を顔面に塗布した。
試験は12週間行った。塗布による美白、美肌効果を以
下の基準によって評価した。
ントの果実の精製水抽出物を配合した本発明品1、ブラ
ックカラントの果実の50容量%エチルアルコール抽出
物を配合した本発明品2およびブラックカラントの果実
のエチルアルコール抽出物を配合した本発明品3の外用
剤は、これらを皮膚に適用することにより、肌の「くす
み」等の発生の防止、改善することができ、美しい肌と
することが明らかとなった。
調製し、ブラックカラントの果実の精製水抽出物と美白
剤、抗酸化剤、抗炎症剤、細胞賦活剤、紫外線防止剤を
併用した場合の美白、美肌効果を調べた。この結果を表
4に示す。
(14)を混合し、加熱して70℃に保つ。 B.成分(16)の一部を加熱して70℃に保つ。 C.AにBを加え、(7)〜(8)、(16)の残部で
溶解した(9)、(11)(12)および(15)を混
合した後、冷却してクリームを得た。
7〜54才の女性15名をパネルとし、毎日朝と夜の2
回、12週間にわたって洗顔後に被験クリームの適量を
顔面に塗布した。塗布による美白、美肌効果を以下の基
準によって評価した。
ントの果実の精製水抽出物を配合した本発明品1の外用
剤は、これらを皮膚に適用することにより、肌の「くす
み」等の発生の防止、改善することができ、美しい肌と
することが明らかとなった。さらに、ブラックカラント
の果実の精製水抽出物と美白剤、抗酸化剤、抗炎症剤、
細胞賦活剤、紫外線防止剤を併用して配合した外用剤を
皮膚に適用することにより、ブラックカラントの果実の
精製水抽出物を単独で配合した外用剤を適用した場合に
比べてより優れた肌の「くすみ」等の発生の防止、改善
効果を発揮し、透明感のある美しい肌とすることが明ら
かとなった。
解する。 B.成分(1)、(2)、(5)および(8)を混合溶
解する。 C.AとBを混合して均一にし、化粧水を得た。
つ。 B.成分(1)〜(6)、(9)を加熱混合し、70℃
に保つ。 C.BにAを加えて混合し、均一に乳化する。 D.Cを冷却後(7)、(8)、(10)、(14)を
加え、均一に混合して乳液を得た。
た乳液はいずれも経時安定性に優れ、皮膚に適用するこ
とにより、日焼けによる肌の「くすみ」やシミやソバカ
スを防止し、透明感のある美しい肌にするものであっ
た。
し、75℃に保つ。 B.成分(1)、(2)および(7)を加熱混合し、7
5℃に保つ。 C.AをBに徐々に加える。 D.Cを冷却しながら(8)の残部で溶解した(5)、
(6)を加え、軟膏を得た。
皮膚に適用することにより、肌の「くすみ」やシミやソ
バカスを防止し、透明感のある美しい肌にするものであ
った。
し、70℃に加熱し、撹拌する。 B.成分(2)および(6)を混合する。 C.上記Bを先のAに加え、混合した後、冷却して
(5)、および(7)を均一に分散してパックを得た。
れ、皮膚に適用することにより、肌の「くすみ」やシミ
を防止し、透明感のある美しい肌にするものであった。
し、70℃に保つ。 C.成分(6)〜(9)を均一に溶解し、70℃に保
つ。 D.BにCを添加して、均一に乳化する。 E.Dを冷却後、成分(16)〜(18)を添加してリ
キッドファンデーションを得た。
は経時安定性に優れ、皮膚に適用することにより、日焼
け等による肌の黒化やシミやソバカスを防止するもので
あった。
有する皮膚外用剤は、メラニン生成抑制作用を有してお
り、色素沈着に対し高い抑制効果を発揮し、肌のくす
み、日やけなどによる皮膚の黒化、シミ、ソバカスの防
止および改善等に有効である。従って、本発明皮膚外用
剤は、美白、美肌を目的とする化粧品や医薬等として有
利に利用することができるものである。 以 上
Claims (8)
- 【請求項1】 ブラックカラント(Blackcurrant)の果実
の抽出物を含有することを特徴とする皮膚外用剤。 - 【請求項2】 ブラックカラントの果実の抽出物を美
白、美肌成分として配合したものである請求項第1項記
載の皮膚外用剤。 - 【請求項3】 次の成分(A)および(B) (A)ブラックカラント(Blackcurrant)の果実の抽出物 (B)美白剤、抗酸化剤、抗炎症剤、細胞賦活剤および
紫外線防止剤から選ばれる薬剤の一種または二種以上を
含有することを特徴とする皮膚外用剤。 - 【請求項4】 成分(B)の美白剤が、ビタミンCおよ
びその誘導体並びにそれらの塩、胎盤抽出物、甘草抽出
物、ヨクイニン抽出物、オウゴン抽出物、海藻抽出物、
ビャクレン抽出物、センプクカ抽出物、ブドウ抽出物、
コムギ抽出物およびトマト抽出物から選ばれたものであ
る請求項第3項記載の皮膚外用剤。 - 【請求項5】 成分(B)の抗酸化剤が、ビタミンEお
よびその誘導体並びにそれらの塩、ニンジン抽出物、β
−カロチン、アスタキサンチン、ルチンおよびその誘導
体、マイカイカ抽出物、サンペンズ抽出物、メリッサ抽
出物、ヤシャジツ抽出物および羅漢果抽出物から選ばれ
たものである請求項第3項記載の皮膚外用剤。 - 【請求項6】 成分(B)の抗炎症剤が、グリチルリチ
ン酸、グリチルレチン酸およびそれらの誘導体並びにそ
れらの塩、アロエ抽出物、シソ抽出物、ヨモギ抽出物、
カミツレ抽出物、コンフリー抽出物、ジユ抽出物および
クレソン抽出物から選ばれたものである請求項第3項記
載の皮膚外用剤。 - 【請求項7】 成分(B)の細胞賦活剤が、ビタミンA
およびその誘導体、クエン酸、乳酸、酒石酸、リンゴ
酸、グリコール酸、コハク酸、セリン、グルタミン酸、
ヒドロキシプロリン、テアニン、ピロリドンカルボン
酸、酵母抽出物、乳酸菌抽出物、ビフィズス菌抽出物お
よび醗酵代謝抽出物から選ばれたものである請求項第3
項記載の皮膚外用剤。 - 【請求項8】 成分(B)の紫外線防止剤が、パラメト
キシケイ皮酸−2−エチルヘキシル、オキシベンゾン、
4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメ
タン、酸化チタン、微粒子酸化チタンおよび酸化亜鉛か
ら選ばれたものである請求項第3項記載の皮膚外用剤。
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