JP2001278084A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents
電動パワーステアリング装置Info
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- JP2001278084A JP2001278084A JP2000092603A JP2000092603A JP2001278084A JP 2001278084 A JP2001278084 A JP 2001278084A JP 2000092603 A JP2000092603 A JP 2000092603A JP 2000092603 A JP2000092603 A JP 2000092603A JP 2001278084 A JP2001278084 A JP 2001278084A
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Abstract
常時適度なハンドル戻しトルクが生成可能な電動パワー
ステアリング装置を提供すること。 【解決手段】 中立位置学習部241の学習結果である
ハンドル中立位置ΘO が少なくとも最初に1回出力され
るまでの間は、ハンドル戻しトルクTR は操舵速度ωH
に基づいて決定する。ωH は操舵トルクτとモータ回転
角θM に基づいて操舵速度推定部242により算出され
る。この様に、ハンドル戻しトルクTR を操舵速度ωH
に基づいて決定すれば、制御不感帯においても、所望の
ハンドル戻しトルクを出力することが可能となる。ま
た、学習の少なくとも最初の1回が完了してから、より
望ましくは学習されたハンドル中立位置ΘO の精度が十
分に向上してから、その後の制御は、凍結路等の低摩擦
路面でも十分なハンドル戻し性能を発揮可能な、操舵角
θH に基づいたハンドル戻し制御を実施する。
Description
グ・シャフト又はステアリング・ギヤに対してトルクを
付与するモータを備えた操舵機構と、このモータを駆動
制御する制御装置を有する電動パワーステアリング装置
に関し、特に、ハンドル操舵の中立位置を学習する機能
を有してハンドル戻し制御を実行する上記の制御装置に
関する。
を有してハンドル戻し制御を実行する電動パワーステア
リング装置としては、例えば、公開特許公報「特開平7
−132845:学習機能付き電動パワーステアリン
グ」に記載されているもの等が一般に知られている。
中立位置学習機能を有するハンドル戻しトルク演算部の
機能構成を例示するブロック図であり、本図における各
符号は、Vn が車速、τがハンドルの操舵トルク、θH
が外付けの舵角センサより入力されたハンドル回転角、
ΘO が学習されたハンドル中立位置、TR がハンドル戻
しトルク(指令値)をそれぞれ示すものである。
舵トルク条件、舵角条件等から判定することができる
「車両が直進する条件」のもとで、操舵角の中立位置を
学習し、所定の統計操作によりこの中立位置の精度を徐
々に高くし、この操舵角に基づいてハンドル戻し制御を
実行することにより、特に、低速走行時のハンドル戻し
性能を十分に確保しようとするものである。
従来技術においては、学習により操舵角の中立位置ΘO
の精度を長時間に渡り徐々に高くしていくことが可能で
あるものの、少なくともこの学習開始当初においては、
制御不感帯の幅を概ね±15°程度と非常に幅広く設定
せざるを得ず、このため少なくとも上記の「車両が直進
する条件」が所定回数満たされるまでの間は、上記の制
御不感帯において全くハンドル戻し性能を確保すること
ができないという問題があった。
が車両を発進させようとしてから、この様な「車両が直
進する条件」が満たされるに至るまでの走行期間中に特
に必要とされるケースが多いため、この問題はハンドル
戻しトルクを生成する上で、極めて重大と言わざるを得
ない。
トルクの設定例を図7のTR ′のグラフに示す様に、上
記の制御不感帯の外側において十分なハンドル戻し性能
を確保するためには、この制御不感帯の幅が広い場合
程、制御不感帯の境界付近(外側)において、TR ′の
値を急激に変化させなくてはならなくなる。しかしなが
ら、この様な設定を行うと、操舵角が制御不感帯を脱出
した直後からハンドル戻しトルクが急増して、操舵に大
きな違和感が生じるという問題が発生する。この問題
は、中立位置ΘO の精度が徐々に高くなるにつれて徐々
に解消可能となるものの、特に学習開始当初等において
は顕著にならざるを得ない。
始当初等の操舵角の中立位置ΘO の精度が非常に低いた
め、ハンドル戻しトルクTR の左右対称性が、特に学習
開始当初等では正確には保証されない。このため、中立
位置ΘO の誤差が大きい場合には、一方に大きく偏った
左右非対称の操舵感(ハンドル戻しトルク)が実現され
てしまい、操作安定性の面で望ましくない。
ンサとして、減速ギヤ付近に外付けされた回転角センサ
が使用されているが、この様に舵角センサを構成した場
合、部品点数や材料コストが抑制できず、生産コストの
面で問題が生じる。
されたものであり、その目的は、運転者が車両を発進さ
せようとした時から、常時適度なハンドル戻しトルクが
生成可能な電動パワーステアリング装置を提供すること
であり、また、油圧式のパワーステアリング装置と同様
の操舵感が得られる電動パワーステアリング装置を安価
に提供することである。
めには、以下の手段が有効である。即ち、第1の手段
は、車両のステアリング・シャフト又はステアリング・
ギヤに対してトルクを付与するモータを備えた操舵機構
と、このモータを駆動制御する制御装置とを有する電動
パワーステアリング装置において、車両の車速Vn 、及
び運転者がハンドルに対して及ぼす操舵トルクτが所定
の「車両直進条件」を満たす際にハンドルの操舵角θH
の中立位置を所定の統計操作に従って学習する中立位置
学習手段と、この中立位置を基準として操舵角θH に基
づいてハンドル戻しトルクTR を算出する第1ハンドル
戻し制御手段と、モータの回転角速度ω M に基づいてハ
ンドル戻しトルクTR を算出する第2ハンドル戻し制御
手段とを備え、少なくとも中立位置学習手段による中立
位置の学習が1回完了するまでの間は、第2ハンドル戻
し制御手段によりハンドル戻しトルクTR を決定するこ
とである。
・シャフト又はステアリング・ギヤに対してトルクを付
与する、同期用の回転角センサを内蔵するブラシレス直
流モータを備えた操舵機構と、モータを駆動制御する制
御装置とを有する電動パワーステアリング装置におい
て、上記の回転角センサの出力信号に基づいてハンドル
の操舵角θH を推定する操舵角推定手段を備えることで
ある。
・シャフト又はステアリング・ギヤに対してトルクを付
与するモータを備えた操舵機構と、モータを駆動制御す
る制御装置とを有する電動パワーステアリング装置にお
いて、車両の速度v、及び運転者がハンドルに対して及
ぼす操舵トルクτが所定の「車両直進条件」を満たす際
にハンドルの操舵角θH の中立位置を所定の統計操作に
従って学習する中立位置学習手段と、この中立位置を基
準として操舵角θH に基づいてハンドル戻しトルクTR
を決定するハンドル戻し制御手段と、操舵トルクτに基
づいてハンドルの操舵状態を判別する操舵状態判別手段
とを備え、更に、ハンドル戻し制御手段において、操舵
状態に応じて、保舵又は切り込み操作時には操舵に対す
るアシストトルクを低減させない様にハンドル戻しトル
クTR を抑制し、手放し又はハンドル戻し操作時にはハ
ンドル戻しトルクTR を維持又は調整するハンドル戻し
トルク制限手段を備えることである。
おいて、同期用の回転角センサを内蔵するブラシレス直
流モータを備えた操舵機構と、回転角センサの出力信号
に基づいてハンドルの操舵角θH を推定する操舵角推定
手段とを備えることである。
の何れか1つの手段において、車両の車速Vn 、及び運
転者がハンドルに対して及ぼす操舵トルクτが所定の
「車両直進条件」を満たす際に、ハンドルの操舵角θH
の中立位置を所定の統計操作に従って学習する中立位置
学習手段と、この中立位置を基準として操舵角θH に基
づいてハンドル戻しトルクTR を算出する第1ハンドル
戻し制御手段と、モータの回転角速度ωM に基づいてハ
ンドル戻しトルクTR を算出する第2ハンドル戻し制御
手段とを備え、少なくとも中立位置学習手段による中立
位置の学習が1回完了するまでの間は、第2ハンドル戻
し制御手段によりハンドル戻しトルクTRを決定するこ
とである。
の手段において、中立位置学習手段による中立位置の学
習が完了した後は、ハンドル戻しトルクTR を第1ハン
ドル戻し制御手段により決定することである。以上の手
段により、前記の課題を解決することができる。
非常に低い場合、即ち、中立位置学習手段による中立位
置の学習が少なくとも1回完了するまでの間は、図7に
示した様に制御不感帯の幅が相当に広いため、学習開始
当初においては前記の課題が発生する。しかしながら、
本発明の第1の手段を用いれば、この様な場合、ハンド
ル戻しトルクTR はモータ回転角速度ωM (或いは、そ
の関連値である操舵速度ωH 等)に基づいて決定できる
ため、ハンドルの操舵角θH が制御不感帯に位置する場
合、即ち中立位置の学習開始当初等においても、おおよ
そ所望のハンドル戻しトルクTR を生成することが可能
となる。
動パワーステアリング装置において、外付けの回転角セ
ンサを具備する必要が無くなるため、部品点数が削減さ
れ、生産効率が向上できると共に、生産コストを削減す
ることができる。
速走行時にハンドルが切られている状態から、運転者が
ハンドル戻し操作をゆっくり(或いは弱く)行った際に
もハンドル戻しトルクTR が有効となるため、運転者は
ハンドル戻し操作実行時においても、従来の油圧式のパ
ワーステアリング装置と略同様の操舵感が得られる様に
なる。
れば、上記の本発明の手段を効果的に組み合わせること
により、上記の作用効果を効果的に(複合的に)得るこ
と、即ち、常時適度なハンドル戻しトルクが生成可能な
電動パワーステアリング装置を得ることができると共
に、油圧式のパワーステアリング装置と同様の操舵感が
得られる電動パワーステアリング装置を安価にすること
も可能となる。
えば凍結路等の低摩擦路面においてもハンドル戻し性能
が十分に確保可能となると共に、勢い余ってハンドルが
戻り過ぎてしまう所謂オーバーシュート現象も回避可能
となる。
基づいて説明する。ただし、本発明は以下に示す実施例
に限定されるものではない。図1は、本実施例の電動パ
ワーステアリング装置100のハードウエア構成図であ
る。
ンドル(ステアリングホイール)11が取り付けられ、
他端にはギヤボックス12に軸承されたピニオン軸13
が結合されている。ピニオン軸13は、ギヤボックス1
2に嵌装されたラック軸14に噛合され、また図示して
いないが、このラック軸14の両端はボールジョイント
等を介して図略の操向車輪に連結されている。また、ス
テアリングシャフト10には、アシストトルクを付与す
るブラシレス直流モータM(以下、単に「モータM」と
いう)が、2つの歯車17を介して連結されている。
10の駆動回路113より、電流検出器115を介して
U,V,Wの3相に対する各モータ駆動電流iu,i
v,iwが供給される。更に、ステアリングシャフト1
0には、運転者からステアリングホイール(ハンドル)
11に加えられたマニュアル操舵力の大きさ及びその方
向(操舵トルクτ)を検出するためのトルク検出器15
が設けられている。
る同期用のレゾルバR/D(回転角センサ)が内蔵され
ており、CPU111は、レゾルバR/Dが出力するモ
ータMの位相n(6ビットの整数情報(0≦n<6
3)。π/32ラジアンを1単位とする。)を入力し
て、モータMの回転角θM (位相:0≦θM <2π)を
算出する。レゾルバR/Dはこの1単位の回転角をカウ
ントする図略のカウンタを内蔵しており、nはモータM
が所定方向に回転した際には増加し、その逆方向に回転
した際には減少する。nはモーターが1周する毎にオー
バーフロー又はアンダーフローする数値である。
ROM112b、RAM112a、駆動回路113、入
力インターフェイス(IF)114、電流検出器115
等から構成されている。駆動回路113は、図略のバッ
テリー、PWM変換器、PMOS駆動回路等から構成さ
れ、チョッパ制御により駆動電流を正弦波にしてモータ
Mに電力を供給する。
は、上記の位相nや、ハンドルの操舵トルクτの検出に
利用されるトルクセンサ15、車速Vn の算出に利用さ
れる車速計50等からの出力信号(測定値)が入力イン
ターフェイス(IF)114を介して入力される。CP
U111は、これらの入力値から所定のトルク計算に基
づいて、モータMが出力すべきトルク値(指令トルク
T)を決定し、更に、この指令トルクTに基づいてd軸
とq軸の各電流指令値(id* ,iq* )を決定する。
だだし、本実施例においては、「id* =0」とする。
るモータ制御装置110の論理的構成を示すブロック図
である。本図2のトルク電流変換部280は、q軸の電
流指令値iq* を指令トルクTに基づいて決定する制御
ブロックであり、主にiq*−Tマップ(テーブルデー
タ)等から構成されている。
10により算出されたモータMの位相θM や、操舵トル
ク演算部330により算出されたハンドルの操舵トルク
τや、車速演算部320により算出された車速Vn や、
操舵角演算部500により算出された操舵角θH 等に基
づいて、出力すべき所望のトルク(指令トルクT)の値
を算出する。例えば、角度検出部310は、レゾルバR
/Dの出力値nに基づいて、次式(1)により、モータ
Mの回転角(位相)θM を算出する。
ト・トルクTA を算出するアシストトルク演算部210
と、慣性補償トルクTK を算出する慣性補償トルク演算
部220と、ダンパー・トルクTD を算出するダンパー
・トルク演算部230と、ハンドル戻しトルクTR を算
出するハンドル戻しトルク演算部240等から構成され
ている。指令トルク演算部200は、次式(2)に従っ
て、指令トルクTを算出する。
の初回の学習完了前のハンドル戻しトルク演算部240
の機能構成を示すブロック図である。中立位置学習部2
41は、車両のイグニッションキーがON状態にスイッ
チされてから、ハンドルの中立位置(操舵角のゼロ点)
ΘO の学習を開始する。この学習は、車両の車速Vn、
及び運転者がハンドルに対して及ぼす操舵トルクτが所
定の「車両直進条件」を満たす際に、ハンドルの操舵角
θH をサンプリングし、このサンプルデータに基づいて
所定の統計操作によって実行される。従って、このサン
プル数が所定の数に達しない内は、ハンドル中立位置Θ
O は中立位置学習部241から1度も出力されることが
ない。
が、少なくとも1回(最初に)出力されるまでの間は、
ハンドル戻しトルクTR (指令値)は、操舵速度ωH に
基づいて決定する。この操舵速度ωH は、操舵トルクτ
とモータ回転角θM に基づいて、操舵速度推定部242
により算出される。この操舵速度ωH は、操舵トルクτ
の変化量より算出されるトルクセンサ15のトーション
・バーの回転角速度と、モータ回転角θM の変化量より
算出されるピニオン軸13の回転角速度の和として算出
される。
も最初の1回が完了するまでの間は、ハンドル戻しトル
クTR は、次式(3)〜(5)に従って決定される。
タマップ243、及びデータマップ244の様な形で定
義されるものである。
初の1回が完了するまでの間、ハンドル戻しトルクの指
令値TR を操舵速度ωH に基づいて決定すれば、従来大
きく取らざるを得なかった制御不感帯においても、所望
のハンドル戻しトルクをモータMより出力することが可
能となる。
1回が完了してから、より望ましくは、中立位置学習部
241により学習されたハンドル中立位置ΘO の精度が
十分に向上してから、その後の制御は、セルフ・アライ
ニング・トルクによりハンドルが回転し難い、(即ち、
路面反力によりモータMが回転させられ難い、)凍結路
等の低摩擦路面でも十分なハンドル戻し性能を発揮する
ことが可能な、操舵角(ハンドル回転角)θH に基づい
たハンドル戻し制御を実施する。この操舵角θH に基づ
いた制御によれば、操舵速度ωH に基づく制御では補償
し難い低摩擦路でのハンドル戻し性能も十分に確保でき
る様になり、同時に、ハンドルが過剰に戻ってしまう所
謂オーバーシュート現象も回避することができる様にな
る。
H に基づいたハンドル戻しトルクの制御は、例えば図4
のハンドル戻しトルク演算部240によって実現するこ
とができる。図4は、本実施例の中立位置学習部241
の学習完了後のハンドル戻しトルク演算部240の機能
構成を示すブロック図である。
のサンプル数が所定の数に達した後は、ハンドル中立位
置ΘO は中立位置学習部241から出力される。その
後、ハンドル戻しトルクTR は、次式(6)〜(9)に
従って決定することができる。
タマップ245、及びデータマップ246(Θ>0の
時)の様な形で定義されるものである。
しトルク制限手段を実現するものであり、運転者がハン
ドル戻し操作をゆっくり(或いは弱く)行った際や手放
し状態の場合に、ゲインG2を1にする様に構成されて
いる。このため、図4の方法、即ち、例えば図4の操舵
判定マップ246を用いて実現することができる本発明
の操舵状態判別手段とハンドル戻し電流制限手段(図4
では、「Θ>0」の場合を例示。)によれば、低速走行
時にハンドルが切られている状態から、運転者がハンド
ル戻し操作をゆっくり(或いは弱く)行った際、及び手
放し状態の場合にもハンドル戻しトルクTR が有効とな
るので、油圧式のパワーステアリング装置と略同様の操
舵感が実現できる。
後のハンドル戻しトルク演算部240の操舵判定マップ
246の変形例(操舵判定マップ246b)を例示す
る。本グラフは、「Θ>0」成る時の関数g2の変形例
である関数g3の形を示すものである。この様に、τの
絶対値|τ|が大きい場合には、ハンドル戻し時に、ア
シスト・トルクTA とハンドル戻しトルクTR との和が
大きくなり過ぎない様に、G2の大きさを調整する方法
も考えられる。この様な方法によれば、ハンドル戻し時
に、モータMが操舵系(操舵機構)に対してトルクを付
与し過ぎると言う現象(オーバーシュート)をより確実
に防止することができる。
TA を算出するアシスト・トルク演算部210(図1)
の側で実施しても良い。例えば、アシスト・トルク演算
部210の側に学習後の中立位置が調整済みの操舵角Θ
を入力する等の方法によれば、この様な調整は、上記の
方法と略同様に実施することが可能である。
角推定手段)を実現する制御プログラム500aのフロ
ーチャートである。本制御プログラム500aでは、ま
ず最初にステップ520により、角度検出部310(図
1)にて式(1)に従って算出されたモータMの回転角
(位相)θM を用いて、この位相θM の前制御周期から
の変化量D(=θM −θ0)を求める。ただし、ここ
で、θ0は前制御周期における位相θM の値である。
きさを判定し、πよりも大きければステップ540へ、
そうでなければステップ550へ処理を移す。ステップ
540では、変化量Dの値を2π減少させる(アンダー
フロー時)。ステップ550では、変化量Dの大きさを
判定し、−πよりも小さければステップ560へ、そう
でなければステップ570へ処理を移す。ステップ56
0では、変化量Dの値を2π増加させる(オーバーフロ
ー時)。
値を、以上の処理で求めた変化量Dに基づいて、即ち、
次式(10)に従って算出する。
軸13)の回転角θH を次式(11)に従って算出す
る。ただし、ここで、Rはモータとハンドルとの間の減
速比(図1の2つのギヤ(17)の間のギヤ比)であ
る。
の位相θM を退避領域θ0に記憶する。
判定は、ハンドルの回転角速度(、即ち、操舵速度
ωH )の最大値ωHmaxと、本プログラム500aが定期
的に実行される制御実行周期t0が次式(12)を満た
す際に成立する。
の構成にも若干は依存するものの、これは通常人間が操
作可能な操舵速度の最大値であるため、おおよそ20
〔rad/sec〕程度が普通である。従って、式(1
2)から判る様に、減速比Rと制御実行周期t0との積
R・t0の値が、π/ωHmaxを確実に下回る様にシステ
ムを構成することにより、上記の本発明の操舵角推定手
段を実現する、即ち、プログラム500aを有効に動作
させることが可能となる。より具体的には、例えば、R
=5、t0=1/100〔sec〕程度に設定すれば、
この様な条件を確実に満たすことが可能となる。
サ)の出力値n(6ビット情報:0〜63)は、モータ
Mの位相(0≦θM <2π)のみを表現するものであっ
たが、この出力値nの情報量を例えば上位ビット側に3
〜5ビット程度拡張すれば、プログラム500aで算出
した前記のモータ回転角θm は、容易に、即ちオーバー
フロー等の判定処理を省略して、ハードウェア(レゾル
バR/D)より直截的に求めることも可能となる。前記
の本発明の第2、及び第4の手段は、この様なハードウ
ェア構成の基で実施しても良い。即ち、前記の本発明の
第2、第4の手段は、この様なハードウェア構成による
実施形態をも含んだものであり、この様な場合において
も本発明の作用・効果を得ることが可能である。
1の手段と、第2の手段と、第3の手段とをそれぞれ同
時に実施することを可能とする、本発明の第5或いは第
6の手段により構成されているが、前記の本発明の第1
の手段と、第2の手段と、第3の手段は、それぞれ独立
の発明であるため、これらの各手段はそれぞれ個々に単
独で実施することも可能である。即ち、本発明の第1の
手段と、第2の手段と、第3の手段は個々に何れも、実
施条件として他の手段を前提要件とするものではない。
例えば学習回数等の学習履歴や学習結果に応じて動的に
変化させても良い。その一例としては、例えば学習回数
の増加と共に、「車両直進条件」の判定に用いられる車
速の境界値を、最小30km/hr程度から最大50k
m/hr程度にまで徐々に増加させていく等の方法が挙
げられる。例えばこの様な手段によれば、初期学習完了
までの時間を短縮できると共に、学習履歴等に応じて学
習精度の向上をも同時に図ることが可能となる。
グ装置100のハードウエア構成図。
グ装置100のモータMを駆動制御するモータ制御装置
110の論理的構成を示すブロック図。
の学習完了前のハンドル戻しトルク演算部240の機能
構成を示すブロック図。
の学習完了後のハンドル戻しトルク演算部240の機能
構成を示すブロック図。
ル戻しトルク演算部240の操舵判定マップ246を例
示するグラフ(a),(b)。
推定手段)500を実現する制御プログラム500aの
フローチャート。
ドル戻しトルク演算部の機能構成を示すブロック図。
ドル戻し電流制限手段に相当。図4では、「Θ>0」の
場合を例示。) 500 … 操舵角演算部(操舵角推定手段) 500a… 操舵角演算部(操舵角推定手段)を実現す
る制御プログラム
Claims (6)
- 【請求項1】 車両のステアリング・シャフト又はステ
アリング・ギヤに対してトルクを付与するモータを備え
た操舵機構と、前記モータを駆動制御する制御装置とを
有する電動パワーステアリング装置において、 前記車両の車速Vn 、及び運転者がハンドルに対して及
ぼす操舵トルクτが、所定の「車両直進条件」を満たす
際に、前記ハンドルの操舵角θH の中立位置を所定の統
計操作に従って学習する中立位置学習手段と、 前記中立位置を基準として、前記操舵角θH に基づい
て、ハンドル戻しトルクTR を算出する第1ハンドル戻
し制御手段と、 前記モータの回転角速度ωM に基づいて、ハンドル戻し
トルクTR を算出する第2ハンドル戻し制御手段とを有
し、 少なくとも前記中立位置学習手段による前記中立位置の
学習が1回完了するまでの間は、前記第2ハンドル戻し
制御手段により前記ハンドル戻しトルクTR を決定する
ことを特徴とする電動パワーステアリング装置。 - 【請求項2】 車両のステアリング・シャフト又はステ
アリング・ギヤに対してトルクを付与する、同期用の回
転角センサを内蔵するブラシレス直流モータを備えた操
舵機構と、前記モータを駆動制御する制御装置とを有す
る電動パワーステアリング装置において、 前記回転角センサの出力信号に基づいて、ハンドルの操
舵角θH を推定する操舵角推定手段を有することを特徴
とする電動パワーステアリング装置。 - 【請求項3】 車両のステアリング・シャフト又はステ
アリング・ギヤに対してトルクを付与するモータを備え
た操舵機構と、前記モータを駆動制御する制御装置とを
有する電動パワーステアリング装置において、 前記車両の速度v、及び運転者がハンドルに対して及ぼ
す操舵トルクτが、所定の「車両直進条件」を満たす際
に、前記ハンドルの操舵角θH の中立位置を所定の統計
操作に従って学習する中立位置学習手段と、 前記中立位置を基準として、前記操舵角θH に基づい
て、ハンドル戻しトルクTR を決定するハンドル戻し制
御手段と、 前記操舵トルクτに基づいて、ハンドルの操舵状態を判
別する操舵状態判別手段とを有し、更に、前記ハンドル
戻し制御手段は、前記操舵状態に応じて、 保舵又は切り込み操作時には、操舵に対するアシストト
ルクを低減させない様に前記ハンドル戻しトルクTR を
抑制し、 手放し又はハンドル戻し操作時には、前記ハンドル戻し
トルクTR を維持又は調整するハンドル戻しトルク制限
手段を備えていることを特徴とする電動パワーステアリ
ング装置。 - 【請求項4】 同期用の回転角センサを内蔵するブラシ
レス直流モータを備えた操舵機構と、 前記回転角センサの出力信号に基づいて、ハンドルの操
舵角θH を推定する操舵角推定手段とを有することを特
徴とする請求項3に記載の電動パワーステアリング装
置。 - 【請求項5】 車両の車速Vn 、及び運転者がハンドル
に対して及ぼす操舵トルクτが、所定の「車両直進条
件」を満たす際に、前記ハンドルの操舵角θH の中立位
置を所定の統計操作に従って学習する中立位置学習手段
と、 前記中立位置を基準として、前記操舵角θH に基づい
て、ハンドル戻しトルクTR を算出する第1ハンドル戻
し制御手段と、 前記モータの回転角速度ωM に基づいて、ハンドル戻し
トルクTR を算出する第2ハンドル戻し制御手段とを有
し、 少なくとも前記中立位置学習手段による前記中立位置の
学習が1回完了するまでの間は、前記第2ハンドル戻し
制御手段により前記ハンドル戻しトルクTR を決定する
ことを特徴とする請求項2乃至請求項4の何れか1項に
記載の電動パワーステアリング装置。 - 【請求項6】 前記中立位置学習手段による前記中立位
置の学習が完了した後は、前記ハンドル戻しトルクTR
を前記第1ハンドル戻し制御手段により決定することを
特徴とする請求項1または請求項5に記載の電動パワー
ステアリング装置。
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