JP2001274012A - 2層被膜リッツ線及びその製造方法 - Google Patents

2層被膜リッツ線及びその製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 凹凸のある集合撚りの外周にも、薄い被膜を
形成できる2層被膜リッツ線の製造方法を提供する。 【解決手段】 素線1が所要数撚り合わされてなる素線
束2を、該素線束2の外周に第1被覆層3を形成するた
めの第1ダイスと、該第1被覆層3の外周に第2被覆層
4を形成するための第2ダイスと、に通過させることに
より、上記素線束2に、上記第1被覆層3と第2被覆層
4とを同時に形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2層被膜リッツ線
及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】高周波用通信機器等のコイルの巻線に使
用するリッツ線Lは、従来、例えば、図4及び図5に示
すように、素線aとしてのエナメル線を、所要数束ねて
撚り合わせただけのものであった。つまり、単なる撚線
bが、リッツ線Lとして用いられていた。
【0003】このようなリッツ線Lは、絶縁性が悪い上
に、トランスやボビン等に巻き付け加工する時に、偏平
になったり、形崩れが生ずるので、撚線bの上に、シー
ス(外皮絶縁体)を被覆したものが求められるようにな
った。
【0004】しかし、シースの厚さは、0.03〜0.06mm程
度のごく薄いものが求められていたため、従来の電線押
出機では、被覆加工は困難であった。但し、図4に示す
ような素線が7本の場合には、その外形が同心状の円形
となるように撚ることができるので、辛うじて、シース
を形成することができた。
【0005】ところが、素線数が、10本、20本、30本等
のものは、同心撚りができないので、一括して束ねて捩
じる集合撚りとなる。しかし、集合撚りでは、例えば、
図5に示すように、外周に凹凸ができるため、薄い被膜
を形成することはできなかった。
【0006】そこで、このような撚線bの(凹凸のあ
る)外周にワニス等の塗料を塗布したリッツ線(図示省
略)が出現した。しかし、ワニスを塗布したリッツ線
は、絶縁強化には役立つが、外周が円形にならないの
で、整列巻きが困難で、巻きむらが生じ、高周波電流の
効率を低下させる等の難点があった。
【0007】従って、従来の技術では、薄いシースの形
成が可能なのは、図4に示すような、中心に1本の素線
aを置いて、その周囲に複数本の素線a…層を同心形に
配する構造(同心撚り)では、7本撚りが限界となって
いた。つまり、素線の数が8本、9本、10本の場合には
外周が円形とならないので、シースを形成できなかっ
た。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】素線aが7本以上で、
同心撚りが可能なのは、19本、37本等があるが、 0.08
〜0.3 mmφ程度の細いエナメル線の同心撚りは、やはり
7本が限界であった。それ以上の(多心撚りの)場合に
は、上述のように、集合撚りとなるため、シースを形成
することはできなかった。
【0009】しかるに、市場では、20本、30本、40本等
の多心撚りが要求されている。これらの多心撚りでは、
同心撚りができず、集合撚りとなるため、上述のよう
に、外周が凹凸状となり、シースを形成することはでき
なかった。以下に、この点について詳しく説明する。
【0010】図6は、従来の電線押出し被覆方法の説明
図である。この方法は、クロスヘッドc内を矢印F方向
に移送される素線a(または撚線b)に対して、単一の
ノズルdから押し出される被覆材eによって、素線aの
外周に被覆層fを形成するものである。
【0011】この方法では、電線gの仕上がり径は、ク
ロスヘッドcのノズルdの径で、直接決定されるが、そ
の被覆層fの厚さは、素線aの径とノズルdの径との差
(間隙)に対応して決定される。従って、0.1mm 以上の
比較的厚い絶縁体またはシースを形成することは容易で
ある。
【0012】しかし、その間隙を狭くすると、被覆材e
としての高分子材料を押し出すのが不可能になり、たと
え、押し出すことができたとしても、均一な厚さは得ら
れなくなる。従って、凹凸のある集合撚りの外周に、0.
03mmの薄いシースを形成することは困難であった。
【0013】このようなことから、素線aの数が7本の
場合には、その外周が円形となるので、上述のように、
辛うじて被膜を形成することができても、素線aの数
が、20本、30本等の集合撚りでは、外周が凹凸状となる
ので、薄いシースを形成することはできなかった。
【0014】そこで、本発明は、凹凸のある集合撚りの
外周にも、薄い被膜を形成できる2層被膜リッツ線及び
その製造方法を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明の2層被膜リッツ線は、素線が所要数撚り
合わされてなる素線束が、外形を円形状に調整された第
1被覆層によって覆われ、かつ、該第1被覆層が、第2
被覆層によって覆われたものである。
【0016】その製造方法の発明は、素線が所要数撚り
合わされてなる素線束を、該素線束の外周に第1被覆層
を形成するための第1ダイスと、該第1被覆層の外周に
第2被覆層を形成するための第2ダイスと、に通過させ
ることにより、上記素線束に、上記第1被覆層と第2被
覆層とを同時に形成するものである。
【0017】また、各素線間の隙間を、第1被覆層によ
って埋め、かつ、該第1被覆層の外形を、円形状に調整
し、該第1被覆層の上に、第2被覆層を形成するのが好
ましい。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を示す
図面に基づき、本発明を詳説する。
【0019】図1は、実施の一形態を示す2層被膜リッ
ツ線(以下、リッツ線という)Lの断面図で、符号1で
示す素線として、JIS C 3202のエナメル線を用い、7本
の素線1…が同心撚りによって撚り合わされ、その素線
束(集合撚線)2の外周に、厚い第1被覆層3と、薄い
(0.03〜0.06mm)第2被覆層4と、が形成されている。
【0020】このようなリッツ線Lは、例えば、図3に
示すような2つのダイス7,8を具備したクロスヘッド
9で、製造される。すなわち、このクロスヘッド9は、
上流側に、第1被覆層3を形成するための第1ダイス7
を具備し、下流側に、第2被覆層4を形成するための第
2ダイス8を具備している。
【0021】このような装置により、まず、第1ダイス
7のノズル71から、矢印F方向に移送される素線束2に
対して、原料樹脂11が押し出され、素線束2の外周の凹
部や線心間の隙間が埋められつつ第1被覆層3が形成さ
れ、かつ、その第1ダイス7の成形孔72を通過する間
に、その外形が円形に調整される。
【0022】次いで、第2ダイス8の大きなノズル81か
ら、原料樹脂11が、チューブ状に押し出され、それが、
移送方向Fに引き伸ばされつつ、厚さが段々薄くなり、
その厚さが、0.03mm程度になった時点で、第1被覆層3
の外周に付着させ、第2被覆層4が形成されるようにす
る。
【0023】このような、2つのダイス7,8とを具備
したクロスヘッド9により、第1被覆層3と第2被覆層
4とを、同時に形成するリッツ線Lの製造方法を、2層
被膜同時押出法と称している。
【0024】この製造方法では、第1被覆層3の外形を
円形に調整(成形)することにより、第2被覆層4を形
成しやすくすると共に、第2被覆層4を形成するための
第2ダイス8のノズル81(その径と隙間)を大きく設定
して、原料樹脂11の押し出しを容易とし、かつ、その押
し出された原料樹脂11を引き伸ばすことにより、薄くす
ることを要旨としている。
【0025】従って、従来、形成できなかった20本、30
本、40本等の多心撚りの素線束2にも、薄い第2被覆層
(シース)4を形成することができる。例えば、図2に
示す例では、22本の素線1…が撚り合わされた集合撚り
の素線束2の外周に、第1被覆層3と、薄い(0.03〜0.
06mm)第2被覆層4と、を形成している。
【0026】
【実施例】本発明のリッツ線Lの好ましい実施例の一例
として、その第1被覆層3及び第2被覆層4の原料樹脂
として、夫々、PET(ポリエチレンテレフタレー
ト)、TPEE(ポリエステルエラストマー)、PA
(ポリアミド)、PE(ポリエチレン)等を用いたもの
を挙げることができる。
【0027】いずれも、押し出し作業性は良好であり、
第1被覆層3の外周に、薄い(0.03〜0.06mm)第2被覆
層4を形成できたことを確認している。なお、本発明の
クロスヘッド9を、従来の40mm電線押出機(背圧が高
く、押出量が大であるため、薄いシースの形成には、適
当ではないが)に装着して、実験をおこなった。その結
果、充分製造可能であることを確認することができた。
【0028】
【発明の効果】(請求項1によれば)第1被覆層3の外
形が円形状に調整されているので、素線1の数が多い場
合でも、薄い第2被覆層4を形成することができる。
【0029】(請求項2によれば)素線束2を、第1被
覆層3を形成するための第1ダイス7と、第2被覆層4
を形成するための第2ダイス8と、に通過させることに
より、能率よく、2層構成の絶縁強化リッツ線Lを形成
することができる。
【0030】(請求項3によれば)第1被覆層3の外形
を円形状に調整して、その上に、第2被覆層4を形成す
るので、素線1の数が多くて、その外形が凹凸状に形成
されている場合でも、薄い第2被覆層4を能率よく形成
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態を示す断面図である。
【図2】他の実施の形態を示す断面図である。
【図3】本発明の製造方法に用いられるクロスヘッドの
断面図である。
【図4】従来の絶縁強化リッツ線の一例を示す断面図で
ある。
【図5】従来の絶縁強化リッツ線の他の例を示す断面図
である。
【図6】従来の製造方法に用いられるクロスヘッドの一
例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 素線 2 素線束 3 第1被覆層 4 第2被覆層 7 第1ダイス 8 第2ダイス

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 素線1が所要数撚り合わされてなる素線
    束2が、外形を円形状に調整された第1被覆層3によっ
    て覆われ、かつ、該第1被覆層3が、第2被覆層4によ
    って覆われたことを特徴とする2層被膜リッツ線。
  2. 【請求項2】 素線1が所要数撚り合わされてなる素線
    束2を、該素線束2の外周に第1被覆層3を形成するた
    めの第1ダイス7と、該第1被覆層3の外周に第2被覆
    層4を形成するための第2ダイス8と、に通過させるこ
    とにより、上記素線束2に、上記第1被覆層3と第2被
    覆層4とを同時に形成することを特徴とする2層被膜リ
    ッツ線の製造方法。
  3. 【請求項3】 各素線1…間の隙間を、第1被覆層3に
    よって埋め、かつ、該第1被覆層3の外形を、円形状に
    調整し、該第1被覆層3の上に、第2被覆層4を形成す
    る請求項2記載の2層被膜リッツ線の製造方法。
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