JP2001272507A - マイクロレンズアレイ - Google Patents

マイクロレンズアレイ

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JP2001272507A
JP2001272507A JP2000088826A JP2000088826A JP2001272507A JP 2001272507 A JP2001272507 A JP 2001272507A JP 2000088826 A JP2000088826 A JP 2000088826A JP 2000088826 A JP2000088826 A JP 2000088826A JP 2001272507 A JP2001272507 A JP 2001272507A
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Japan
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refractive index
meth
resin layer
microlens array
acrylate
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JP2000088826A
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Kyoji Kitamura
恭司 北村
Hitoshi Doi
仁 土居
Yasuhiro Hegi
靖博 枌
Yuji Watanabe
裕二 渡邊
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Omron Corp
Original Assignee
Omron Corp
Omron Tateisi Electronics Co
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高低屈折率両樹脂層が紫外線硬化型樹脂で構
成されてなるマイクロレンズアレイの薄膜化。 【解決手段】 高屈折率樹脂層と低屈折率樹脂層との積
層体からなるマイクロレンズアレイであって、低屈折率
樹脂層が、 パーフルオロポリオキシアルキレンを主鎖構造とする
ポリマーであり、該主鎖構造の両端が、水酸基を置換基
として有してもよいフルオロ(オキシ)アルキレン基を
介して(メタ)アクリロイルオキシ基を有する(メタ)
アクリレート誘導体、および フッ素含有アルキル(メタ)アクリレートモノマーか
らなる組成物を紫外線硬化して得られ屈折率1.40以下で
ある低屈折率樹脂層で構成されていることを特徴とする
マイクロレンズアレイ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はマイクロレンズアレ
イ、特に薄膜化マイクロレンズアレイに関する。
【0002】
【従来の技術】マイクロレンズアレイは、例えば図1に
示したような小さな凸レンズと凹レンズが多数平面上に
積層配列された構造をなしており、高屈折率樹脂層
(2)と低屈折率樹脂層(3)が基板としての例えばガ
ラス板の間に積層されている。そして凹レンズ機能を有
する層が低屈折率樹脂で構成され、凸レンズ機能を有す
る層が高屈折率樹脂で構成されているのが一般的であ
る。その詳細は当社(オムロン(株))出願特許、特開
平8-209076号公報、特開平8-240802号公報、特開平10-2
53801号公報などに記述されている。
【0003】マイクロレンズアレイを構成する材料は種
々知られているが、本発明においては高低屈折率両樹脂
層は紫外線硬化型モノマーを硬化させた樹脂から構成さ
れているマイクロレンズアレイを対象にしている。低屈
折率樹脂層と高屈折率樹脂層との屈折率の差を大きくす
ればするほど、マイクロレンズアレイの厚さを小さくで
き、本発明においては、低屈折率樹脂層の屈折率を低く
することにより薄膜化を達成しようとするものである。
【0004】従来から使用されている、紫外線硬化型低
屈折率樹脂組成物は、実用性のあるものでは屈折率が低
くても1.42程度である。実用性を無視し、屈折率だけか
ら材料を選ぶとすると以下のような化合物が知られてい
る。
【0005】β−(パーフルオロオクチル)エチルア
クリレート(フッ素含有率=約62%、屈折率=1.34、硬
化後の屈折率=1.36)等のフッ素含有率が大きな(メ
タ)アクリレートを使用する。
【0006】しかし、この化合物は、長鎖のフッ化アル
キル基を含有しているので、硬化物のガラス転移温度が
0℃と低い。このようにガラス転移温度の低い樹脂を使
用すると耐熱性が全くなく、常温での強度が確保でき
ず、作製工程でレンズが変形するという問題がありマイ
クロレンズアレイには使用できない。
【0007】ポリテトラフルオロエチレン(フッ素含
有率=約76%、屈折率=1.35)等の固状フッ素系ポリマ
ーを配合する。
【0008】しかし、このような固状フッ素ポリマー
は、(メタ)アクリレート類に全く相溶せず、また固体
フッ素系ポリマー自体も一般に半透明で光透過率が低
い。光透過率が低いと折角、レンズで集光しても明るく
ならないので基本的にレンズとしての機能が劣ることに
なり、そのようなポリマーは実用的なマイクロレンズア
レイには採用できない。
【0009】パーフルオロポリアルキルエテール(フ
ッ素含有率=約63%、屈折率=1.30)等のように主鎖に
エーテル結合を有するワックス状フッ素系ポリマーを配
合する。
【0010】しかし、このワックス状フッ素系ポリマー
は、(メタ)アクリレート類への相溶性は少しは良くな
るが、ワックス状であるためガラス転移温度が0℃以下
と低い。このようにガラス転移温度の低い樹脂を使用す
ると、上記したような問題がありマイクロレンズアレイ
には使用できない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記事情に
鑑みなされたものであり、高屈折率樹脂層と低屈折率樹
脂層との積層体からなるマイクロレンズアレイであっ
て、低屈折率樹脂層が1.42より小さい屈折率値を有し、
かつガラス転移温度が十分実用的な使用レベルにある高
い値である紫外線硬化型低屈折率樹脂層から構成されて
いるマイクロレンズアレイを提供すること目的とする。
【0012】さらに本発明は、従来より薄膜化されたマ
イクロレンズアレイを提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、高屈折率樹脂
層と低屈折率樹脂層との積層体からなるマイクロレンズ
アレイであって、低屈折率樹脂層が、 パーフルオロポリオキシアルキレンを主鎖構造とする
ポリマーであり、該主鎖構造の両端が、水酸基を置換基
として有してもよいフルオロ(オキシ)アルキレン基を
介して(メタ)アクリロイルオキシ基を有する(メタ)
アクリレート誘導体、および フッ素含有アルキル(メタ)アクリレートモノマーか
らなる組成物を紫外線硬化処理して得られ屈折率1.40未
満である低屈折樹脂層で構成されていることを特徴とす
るマイクロレンズアレイに関する。
【0014】本発明の低屈折率樹脂層を構成する(メ
タ)アクリレート誘導体は、パーフルオロポリオキシア
ルキレンを主鎖構造とするポリマー、水酸基を置換基と
して有してもよいフルオロ(オキシ)アルキレン基、お
よび(メタ)アクリロイルオキシ基の3つの分子構成部
分を有している。なお、「(メタ)アクリレート」とい
う表現はメタクリレートおよびアクリレートの両者を含
むことを意味する。
【0015】「パーフルオロポリオキシアルキレンを主
鎖構造とするポリマー」とは、下記式1;
【化1】 で表されるものをいう。
【0016】上記式1中、p/qは0.8〜1.0であり、
p、qは3〜32、好ましくは10〜21である。
【0017】「水酸基を置換基として有してもよいフル
オロ(オキシ)アルキレン基」とは、下記式;
【化2】 で表される基をいい、「(オキシ)アルキレン基」はオ
キシアルキレン基およびアルキレン基の両者を含む意味
で使用されている。
【0018】式2中、nは0〜3の整数を表す。
【0019】nが0の時は、式2は単に−CF2−CH2
−を表す。
【0020】nが1のとき、R1は;
【化3】 を表す。
【0021】nが2〜3のとき、R1は;
【化4】 を表す。
【0022】また、「(メタ)アクリロイルオキシ基」
は、メタクリロイルオキシ基およびアクリロイルオキシ
基の両者を含む意味で使用されており、下記式;
【化5】 で表され。上記式5中、R2は水素原子またはメチル
基、好ましくはメチル基を表している。
【0023】本発明の低屈折率樹脂層を構成する(メ
タ)アクリレート誘導体は、上記パーフルオロポリオキ
シアルキレンを主鎖構造とするポリマー両端が、水酸基
を置換基として有してもよいフルオロ(オキシ)アルキ
レン基を介して(メタ)アクリロイルオキシ基に結合し
て構成されてなり、平均分子量約500〜約6000、好まし
くは約1000〜約4000のものである。
【0024】本発明の低屈折率樹脂層を構成する(メ
タ)アクリレート誘導体は、具体的には例えば、
【化6】
【化7】
【化8】 が例示できる。なお、式6〜式8中、p、q、n、R2
は前記と同意義を有する。これらの中でも、式6または
式7で表された化合物が好ましく、式6で表された化合
物がより好ましい。
【0025】上記、式6〜8で表される化合物は、
【化9】
【化10】
【化11】 で表される化合物と、(メタ)アクリル酸(メタクリル
酸およびアクリル酸の両者を含む)または、(メタ)ア
クリル酸クロライドとのエステル反応という常法により
得られる。本願発明に含まれる上記以外の他の化合物も
類似の方法で同様に得られる。なお、式9〜11で表され
る化合物は、例えばFOMBLIN Z DOL、FOMBLIN Z DOL T
X、FOMBLIN Z TETRAOLとして分子量約1000〜約4000のも
のが入手可能である(いずれもAUSIMONT社製)。
【0026】低屈折率樹脂層を構成する組成物は、本発
明の(メタ)アクリレート誘導体が、(メタ)アクリレ
ート誘導体と下記するフッ素含有アルキル(メタ)アク
リレートモノマーの合計量に基づいて30重量%以上が好
ましい。その含有量は、組成物の取り扱い易さ、得られ
る低屈折率樹脂層の屈折率を考慮して適宜決定されるべ
きものである。ただ、(メタ)アクリレート誘導体の含
有量が30重量%より少ないと屈折率が低くならない。
【0027】低屈折率樹脂層を構成する他の成分である
フッ素含有アルキル(メタ)アクリレートモノマーは、
フッ素含有アルキルメタクリレートモノマーおよびフッ
素含有アルキルアクリレートモノマーの両者を意味する
ものであり、低屈折率の反応性希釈剤の働きをするもの
であり、少なくとも上記の(メタ)アクリレート誘導体
とフッ素含有アルキル(メタ)アクリレートモノマーの
合計量の10重量%程度は含有させるようにする。
【0028】フッ素含有アルキル(メタ)アクリレート
モノマーとしては、例えば2,2,2−トリフルオロエ
チル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−テトラフ
ルオロプロピル(メタ)アクリレート、2,2,3,
3,3−ペンタフルオロプロピル(メタ)アクリレー
ト、ヘキサフルオロ−i−プロピル(メタ)アクリレー
ト、2,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロブチル
(メタ)アクリレート、β−(パーフルオロブチル)エ
チル(メタ)アクリレート、β−(パーフルオロペンチ
ル)エチル(メタ)アクリレート、β−(パーフルオロ
ヘキシル)エチル(メタ)アクリレート、β−(パーフ
ルオロオクチル)エチル(メタ)アクリレート、β−
(パーフルオロイソノニル)エチル(メタ)アクリレー
ト、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ
ヘキシレン−1,6−ジ(メタ)アクリレート等を例示
できる。これらの中で好ましいものは、ヘキサフルオロ
−i−プロピルメタクリレートと2,2,3,3,3−
ペンタフルオロプロピル(メタ)アクリレートであり、
上記式6の(メタ)アクリレート誘導体と共に使用する
と本発明の目的を効果的に達成できる。
【0029】低屈折率樹脂層を構成する成分としては、
さらに脂肪族(メタ)アクリレートモノマー、例えば、
n−プロピルメタクリレート、i−プロピルメタクリレ
ート、i−ブチルメタクリレート、t−ブチルメタクリ
レート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリ
メチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタ
エリスリトールテトラ(メタ)アクリレート等、または
脂環族(メタ)アクリレートモノマー、例えば、シクロ
ヘキシル(メタ)アクリレート、ノルボルニル(メタ)
アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジ
シクロペンテニル(メタ)アクリレート、トリシクロデ
カニル(メタ)アクリレート、トリシクロデカンメチロ
ールジ(メタ)アクリレート等を本発明の効果を損なわ
ない範囲で添加してもよい。これらのモノマーは、樹脂
特性の調整、例えば粘度調整、屈折率調整に有用であ
る。
【0030】マイクロレンズアレイは、一般的にはガラ
ス基板(1)と(4)の間に高屈折率樹脂層(2)と低
屈折率樹脂層(3)とが積層された構成を有しており、
その積層方法は従来から行われている方法(製法)を適
用すればよい。なお、図1においてはガラス基板
(1)、(4)を用いているが、特にガラス基板でなけ
ればならないというのではなく、ガラスと同様の機能を
代替できるものであれば使用することができる。例え
ば、ガラス基板の代わりに透明性を有するプラスチック
基板等が基板として使用できる。
【0031】低屈折率樹脂層を形成するに際しては、上
記した低屈折率樹脂層形成用の組成物を紫外線硬化させ
る。この紫外線照射による硬化に際しては、光重合開始
剤が使用される。
【0032】光重合開始剤は、1種類もしくは2種類以
上使用することができる。ただし、マイクロレンズアレ
イの形成には硬化物を着色させにくいものを選定するの
がよい。例えば、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フ
ェニル−プロパン−1−オン(チバ・スペシャルティ・
ケミカルズ社製、商品名「ダロキュア1173」)、1−ヒ
ドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(チバ・
スペシャルティ・ケミカルズ社製、商品名「イルガキュ
ア184」)等が良い。
【0033】紫外線硬化型の高屈折率樹脂と低屈折率樹
脂を積層して得られるマイクロレンズアレイにおいて
は、硬化させる際に紫外線を照射する必要があるので、
例えばその照射をガラス基板(1)または(4)を通過
させる必要がある場合は、反応に有効な紫外光を減衰さ
せる恐れがある。このような場合、光重合開始剤の中で
も紫外光スペクトルの長波長側に吸収帯を有する2,
4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィン
オキサイド(ビーエーエスエフ・ジャパン社製、商品名
「ルシリンTPO」)、ビス(2,4,6−トリメチルベ
ンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド(チバ・
スペシャルティ・ケミカルズ社製、商品名「イルガキュ
ア819」等を併用すると良い。
【0034】光重合開始剤の添加量は光重合性モノマー
成分に対して0〜5重量%、好ましくは1〜3重量%で
ある。
【0035】以上のようにして形成される低屈折率樹脂
層は、屈折率が1.40未満、所望により1.35〜1.38、ガラ
ス転移温度40〜70℃、硬度4〜7Hv、光透過率90%以上、
所望により93%以上(波長450nm)なる物性を有する良好
な層とすることができる。所望によりとは、適宜組成物
の成分、その種類および量等を適宜選定することによ
り、という意味である。
【0036】低屈折率樹脂層をこのように低屈折率の樹
脂で構成できると、高屈折率樹脂層側の凸部レンズの山
の高さを低くすることができ、高屈折率樹脂層を従来と
同様に形成してもマイクロレンズアレイとしてはその合
計の厚さを最大で38%(レンズ部層を16μmから10μmま
で)薄くすることができる。
【0037】マイクロレンズアレイの高屈折率樹脂層
は、紫外線硬化型樹脂から構成されている従来の構成の
層を使用することができる。例えば、紫外線硬化性モノ
マーとして、硫黄含有(メタ)アクリレート、例えば、
フェニルチオ(メタ)アクリレート、p−クロロフェニ
ルチオ(メタ)アクリレート、p−(4−メトキシフェ
ニルチオ)フェニル(メタ)アクリレート、ナフタレン
−2−チオ(メタ)アクリレート、ビス(4−(メタ)
アクリロイルチオフェニル)サルファイド、ビス((メ
タ)アクリロイルチオエチル)−p−キシリルサルファ
イドなどや芳香族(メタ)アクリレート、例えば、o−
またはp−フェニルフェニル(メタ)アクリレート、o
−またはp−フェニルベンジル(メタ)アクリレ−ト、
α−ナフチル(メタ)アクリレート等を使用し、光重合
開始剤の存在下に紫外線硬化を行うことにより形成可能
である。光重合開始剤は、低屈折率樹脂層形成のところ
で説明したものと同様のものを使用することができる。
硬化後の樹脂層が1.60以上の屈折率を有する高屈折率樹
脂層を使用するようにする。そうすることにより、低屈
折率樹脂層と、高屈折率樹脂層との屈折率の差を0.20以
上、さらには0.30以上つけることが容易となり、マイク
ロレンズアレイのより薄膜化を達成できる。
【0038】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明する。実施
例と比較例に記載した物性は次のようにして測定した。 屈折率(nD):アツベ屈折率計((株)アタゴ社製、
型式NAR-1T)を用いて25℃で測定した。ガラス転移温
度:TMA法により測定した。光透過率(波長450nmで
の):分光光度計(島津製作所(株)社製、型式UV-250
0PC)を用いて測定した。また、紫外線硬化は空冷式高
圧水銀灯を光源として5000mJ/cm2の照射量で硬化させ
た。
【0039】実施例1 低屈折率樹脂組成物 パーフルオロポリオキシアルキレンを主鎖構造とするポ
リマーであり該主鎖構造の両端に−CF2−CH2−OH
が結合している下記平均組成式で表されるジアルコー
ル;
【化12】 (平均分子量約2000;商品名FOMBLIN Z DOL(AUSIMONT
社製)を、常法に従いトルエン中でメタクリル酸と反応
させ、下記平均組成式で表されるメタクリレート誘導体
(透明液体、屈折率(nD)1.32)を得た。
【化13】
【0040】上記式12のメタクリレート誘導体に、
【化14】 で表されるヘキサフルオロ−i−プロピルメタクリレー
ト(屈折率=1.33;ダイキン工業(株)社製)、および
光重合開始剤として2,4,6−トリメチルベンゾイル
ジフェニルフォスフィンオキサイド(ビーエーエスエフ
・ジャパン社製、商品名「ルシリンTPO」)の3成分を5
0:50:2(重量比)で混合し、紫外線硬化型低屈折率樹
脂組成物を調製した。この樹脂組成物の紫外線硬化後の
硬化物は、屈折率(nD)は1.35、ガラス転移温度40
℃、光透過率93%(波長450nmでの)の物性を有してい
た。
【0041】高屈折率樹脂組成物 ビス(4−メタクリロイルチオフェニル)サルファイド
(住友精化(株)社製、商品名「MPSMA」、nD=1.69)
とフェノキシエチルアクリレート(nD=1.52)および
光重合開始剤として2,4,6−トリメチルベンゾイル
ジフェニルフォスフィンオキサイド(ビーエーエスエフ
・ジャパン社製、商品名「ルシリンTPO」)を70:30:2
の重量比で混合し、紫外線硬化性高屈折率樹脂組成物を
調製した。この樹脂組成物の紫外線硬化後の硬化物は、
屈折率(nD)は1.62を有していた。
【0042】得られた高屈折率樹脂組成物と低屈折率樹
脂組成物を用いて、当社(オムロン(株))特開平10-2
53801号公報に記載の方法に準じて、厚さ0.5mmの石英板
を用い、レンズ部層の厚さ10μmで全樹脂層が30μmとな
るようにマイクロレンズアレイを作製した。このマイク
ロレンズアレイの光透過率(450nmでの)は88%であっ
た。
【0043】比較例1 実施例1におけるメタクリレート誘導体(式13)のかわ
りにβ−(パーフルオロオクチル)エチルアクリレート
(ダイキン工業(株)社製、nD=1.33)50重量部を用
いる以外は実施例1と同様にして低屈折率樹脂組成物を
調製した。この樹脂組成物の紫外線硬化後の硬化物は、
屈折率(nD)=1.37、ガラス転移温度0℃以下、光透
過率(450nmでの)92%の物性を有していた。実施例1
と同様にして同じ方法でマイクロレンズアレイの作製を
試みたが、低屈折率樹脂層が柔軟すぎるためレンズ部層
が変形してマイクロレンズアレイの作製は不可能であっ
た。
【0044】比較例2 β−(パーフルオロオクチル)エチルアクリレート(前
出)、ヘキサフルオロ−i−プロピルメタクリレート
(前出)、イソボルニルメタクリレート(共栄社化学
(株)社製、商品名「ライトエステルIB-X」、nD=1.4
7)および「ルシリンTPO」(前出)を50:20:30:2
(重量比)の成分比で混合し、実施例1と同様にして低
屈折率樹脂組成物を調製した。尚、イソボルニルメタク
リレートはガラス転移温度を上昇させるために配合し
た。この組成物の紫外線硬化後の硬化物は、屈折率(n
D)=1.41、ガラス転移温度45℃、光透過率(450nmで
の)92%物性を有していた。
【0045】次に、実施例1と同様にして同じ方法でマ
イクロレンズアレイを作製した。レンズ部層の厚さを変
化させたマイクロレンズアレイの光透過率(450nmで
の)を比較したところ、実施例1のマイクロレンズアレ
イの光透過率88%と同等にするにはレンズ部層を16μm
とする必要があることが判明した。この結果から、本発
明の低屈折率樹脂組成物(実施例1)を用いると、マイ
クロレンズアレイのレンズ部層の厚さを50%以上も薄く
できることがわかった。
【0046】
【発明の効果】本発明は、マイクロレンズアレイにおけ
る低屈折率樹脂層として使用できる屈折率1.40未満の低
屈折率樹脂組成物を提供した。また、本発明は、高低屈
折率両樹脂層が紫外線硬化型樹脂で構成されてなるマイ
クロレンズアレイの薄膜化を達成した。マイクロレンズ
アレイの用途は、液晶プロジェクター、ビデオカメラ、
ビューファインダー、携帯用テレビなどの光学電子機器
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 マイクロレンズアレイの模式的断面図。
【符号の説明】
1:基板 2:高屈折率樹脂層 3:低屈折率樹脂層 4:基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 枌 靖博 京都府京都市右京区花園土堂町10番地 オ ムロン株式会社内 (72)発明者 渡邊 裕二 京都府京都市右京区花園土堂町10番地 オ ムロン株式会社内 Fターム(参考) 4J011 DA02 FA07 QA03 QB16 QB29 QC07 UA01 WA10 4J027 AC01 AC02 AC06 AC09 BA07 CC05 CD04

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高屈折率樹脂層と低屈折率樹脂層との積
    層体からなるマイクロレンズアレイであって、低屈折率
    樹脂層が、 パーフルオロポリオキシアルキレンを主鎖構造とする
    ポリマーであり、該主鎖構造の両端が、水酸基を置換基
    として有してもよいフルオロ(オキシ)アルキレン基を
    介して(メタ)アクリロイルオキシ基を有する(メタ)
    アクリレート誘導体、および フッ素含有アルキル(メタ)アクリレートモノマーか
    らなる組成物を紫外線硬化処理して得られ屈折率1.40未
    満である低屈折率樹脂層で構成されていることを特徴と
    するマイクロレンズアレイ。
  2. 【請求項2】 (メタ)アクリレート誘導体が組成物の
    30重量%以上含まれていることを特徴とする、請求項1
    に記載のマイクロレンズアレイ。
  3. 【請求項3】 組成物が、さらに脂肪族(メタ)アクリ
    レートモノマーまたは脂環族(メタ)アクリレートモノ
    マーを含有することを特徴とする、請求項1または請求
    項2に記載のマイクロレンズアレイ。
  4. 【請求項4】 高屈折率樹脂層が、(メタ)アクリレー
    トモノマーを紫外線硬化させてなり、屈折率1.60以上有
    する樹脂層からなる、請求項1〜3いずれかに記載のマ
    イクロレンズアレイ。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4いずれかに記載のマイクロ
    レンズアレイを搭載していることを特徴とする光学電子
    機器。
JP2000088826A 2000-03-28 2000-03-28 マイクロレンズアレイ Pending JP2001272507A (ja)

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