JP2001271865A - 液体封入式防振装置 - Google Patents

液体封入式防振装置

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JP2001271865A
JP2001271865A JP2000086523A JP2000086523A JP2001271865A JP 2001271865 A JP2001271865 A JP 2001271865A JP 2000086523 A JP2000086523 A JP 2000086523A JP 2000086523 A JP2000086523 A JP 2000086523A JP 2001271865 A JP2001271865 A JP 2001271865A
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fitting
elastic body
rubber elastic
ring
press
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JP2000086523A
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Hirotaka Murai
宏考 村井
Hiroaki Tanahashi
洋昭 棚橋
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Sumitomo Riko Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Riko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液体封入式防振装置において、外筒金具の中
間金具側への組付けの作業性を良くすると共に、外筒金
具と中間金具間でのシール性を良好にする。 【解決手段】 内筒金具10と、その外側に離間して配
設され、軸方向両端の一対のリング部21a,21b
と、リング部間を一体的に連結しその間に窓部25を形
成した連結部22を有する筒状の中間金具20と、中間
金具と内筒金具間を連結し、窓部に対応した凹部33を
有するゴム弾性体30と、その外周側に外筒金具50と
を備える。中間金具の圧入先側のリング部21aの外径
を外筒金具の内径よりわずかに大きくし、その軸方向内
側の小径部に第1ゴム弾性体シール部43を設ける。中
間金具の圧入後側のリング部21bの外径を外筒金具の
内径よりわずかに小さくすると共に、後側のリング部の
外周に薄肉の第2ゴム弾性体シール部44を設け、その
軸方向内側に、環状のシールリップ44aを2本配設し
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液体封入式防振装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の液体封入式防振装置は、
例えば図14〜図16に示すように、内筒金具1と、そ
の外側に離間して同軸状に配設され、軸方向の両端の一
対のリング部2aと、径方向対向位置に設けられて両リ
ング部2a間を連結すると共にその間に一対の窓部2c
を形成する連結部2bとを有する筒状の中間金具2と、
リング部2aと内筒金具1間を径方向に連結する一対の
側壁部3aと、側壁部3a間を連結部2b内側にて軸方
向に延びて連結部2bと内筒金具1の間を連結する腕部
3bと、リング部の外側に設けた薄肉のシール部3cと
を設け、一対の側壁部3aと腕部3bに囲まれて一対の
窓部2cに対して開口する一対の凹部3dを有する筒状
のゴム弾性体3とを設けている。
【0003】さらに、中間金具2の外側には、外筒金具
5が挿嵌されかつ絞り加工によりシール部3cを介して
中間金具2に固定されている。この外筒金具5により、
中間金具2との間を液密的に閉塞して各凹部3d内に一
対の液室6を形成すると共に連結部2bとの間に両液室
6間を連通させるオリフィス通路7を形成している。
【0004】この液体封入式防振装置は、例えば、両液
室6を車両の前後方向に向けて、車体側の支持部材(図
示しない)に内筒金具1が垂直に連結されると共にリア
側のサブフレーム(図示しない)に外筒金具5が連結さ
れ、サブフレームからの車両の加速及び減速に応じた斜
め方向からの振動入力を受け、これを減衰させる作用を
果たしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記液体封入
式防振装置においては、中間金具2の外側に外筒金具5
を外嵌した後に、外筒金具5に絞り加工を施して固定さ
せなければならず、製造工程が複雑になり、製造コスト
が高くなるという問題がある。
【0006】これに対して、液体封入式防振装置の参考
例としては、図12に示すように、中間金具8のリング
部8aの外径を、外筒金具5の内径よりわずかに大きく
し、かつリング部8aの軸方向内端側を縮径した小径部
8bにすると共に小径部8bの外周に環状のゴム弾性体
シール部9を設け、この中間金具8を、一端側が丸めら
れて径方向外方に延びるフランジ部5aを有する外筒金
具5にフランジ部5a側から圧入することにより固定し
たものが考えられる。
【0007】この防振装置の中間金具8については、図
13に示すように、ゴム弾性体シール部9には、周方向
に沿って全周に延びた径方向にわずかに突出した環状の
シールリップ9aが各2本配設されている。そのため、
中間金具8を外筒金具5内に圧入(図示矢印T方向)す
るとき、圧入の先側のリング部Xでは、シールリップ9
aがリング部Xの外側に押されて潰されるので問題はな
いが、圧入の後側のリング部Yにおけるシールリップ9
aについては、リング部Yの大径部側に押しつけられる
ことになり、押しつけられたシールリップ9aについて
は逃げ場所がなくなる。このシールリップ9aがあるこ
とによりリング部Yでの圧入力が高くなるために、中間
金具8の圧入が困難になると共に、中間金具8がこの部
分で変形を生じるおそれがある。さらに、高い圧入力を
受けてシールリップ9aに欠けを生じるおそれがあり、
このシールリップ9aの欠けにより、リング部Yでのシ
ール性が低下するという問題がある。
【0008】本発明は上記した問題を解決しようとする
もので、外筒金具の中間金具側への組付けの作業性がよ
くかつ外筒金具と中間金具間でのシール性が良好な液体
封入式防振装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に上記請求項1に記載された発明の構成上の特徴は、内
筒金具と、内筒金具の外側に離間して配設され、軸方向
両端の一対のリング部と、一対のリング部間を一体的に
連結する連結部とを設け、リング部と連結部間に開口す
る窓部を有する筒状の中間金具と、中間金具と内筒金具
間を弾性的に連結すると共に窓部に対して開口する凹部
を形成したゴム弾性体と、筒部と、筒部の軸方向一端側
にて径方向外方に延びるフランジ部とを有し、ゴム弾性
体により内筒金具と連結された中間金具がフランジ部側
から筒部の内周側に圧入されて筒部に固定され、中間金
具との間を液密的に閉塞して凹部内に液室を形成する外
筒金具とを備えてなる液体封入式防振装置であって、中
間金具の外筒金具への圧入前に、中間金具の圧入先側の
リング部の外径が、外筒金具の内径よりわずかに大きく
されていると共にその軸方向内端側が縮径されており、
縮径部分の外周に周方向に沿って延びた環状の第1ゴム
弾性体シール部を設けることとし、中間金具の圧入後側
のリング部の外径が、外筒金具の内径よりわずかに小さ
くされていると共に、後側のリング部の外周に周方向に
沿って延びた環状の第2ゴム弾性体シール部を設けたこ
とにある。
【0010】上記のように構成した請求項1の発明にお
いては、外筒金具の中間金具側への組付けが圧入により
行われているので、外筒金具の絞り加工が不要になる。
また、中間金具を外筒金具の内周側に圧入により固定す
る際、中間金具の圧入先側のリング部の外径が外筒金具
の内径よりわずかに大きくされているので、この部分で
リング部が外筒金具に強固に固定され、さらに第1ゴム
弾性体シール部によりシール性が確保される。さらに、
中間金具の圧入後側のリング部の外径が外筒金具の内径
よりわずかに小さくされると共に、後側のリング部の外
周に薄肉の第2ゴム弾性体シール部を設けているので、
中間金具の圧入により第2ゴム弾性体シールが適正に圧
縮され、圧入がスムーズに行われる。
【0011】また、上記請求項1の液体封入式防振装置
において、第1及び第2ゴム弾性体シール部に、周方向
に沿って全周に延びた径方向にわずかに突出した環状の
シールリップを、軸方向に各2本配設することができ
る。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図面を用いて説明すると、図1、図2及び図3は同実施
形態である液体封入式防振装置をI−I線方向断面図、
II−II線方向断面図及び平面図により示したもので
ある。また、図4、図5、図6及び図7は外筒金具装着
前の中間品を平面図、V−V線方向断面図、VI−VI
線方向断面図及びVII−VII線方向断面図により示
したものである。
【0013】液体封入式防振装置は、パイプ状の金具で
ある内筒金具10と、内筒金具10の外側に離間して同
軸状に配設され一対のリング部21a,21bとその間
を連結する一対の連結部22とを有する略筒状の中間金
具20と、中間金具20と内筒金具10とを弾性的に連
結する略筒状のゴム弾性体30と、中間金具20の外側
に液密的に固定される外筒金具50とを備えている。
【0014】内筒金具10の外周面には、樹脂製の環状
のストッパ部材11が外嵌固定されている。ストッパ部
材11は、径方向の反対側位置において、軸方向中心位
置から一端側10aにわずかにずれた位置及び他端側1
0bにわずかにずれた位置にてそれぞれ径方向に突出し
た第1突出部12及び第2突出部13を設けている。ス
トッパ部材11は、通常は内筒金具10に樹脂一体成形
により形成されるが、別に形成したものを内筒金具10
に接着により固定してもよい。また、ストッパ部材は、
樹脂の代わりに金属製であってもよい。
【0015】中間金具20は、内筒金具10より軸方向
長さが短く、内筒金具10の両端間の略軸方向対称位置
に配設されている。中間金具20は、外筒金具50への
圧入前において一端側(図示下端)のリング部21aの
外径が外筒金具50の内径よりわずかに大きくされてお
り、他端側(図示上端)のリング部21bの外径が外筒
金具50の内径よりわずかに小さくされている。さら
に、リング部21aの軸方向内端側がリング部21bの
外径に合わせて縮径された小径部21cになっている。
中間金具20の一対の連結部22は、図7に示すよう
に、径方向の対向位置にて周方向に所定の中心角の幅で
広がっており、かつ軸方向に延びて両端の一対のリング
部21a,21b間を一体的に連結している。連結部2
2は、図2に示すように、軸方向両端側がリング部21
aの小径部21cと、リング部21bに連結されて延び
ており、その軸方向両端側部分に挟まれた軸方向中央部
分がさらに縮径された小径部23になっている。そし
て、各リング部21a,21bと各連結部22に囲まれ
た部分が、一対の窓部25になっている。
【0016】ゴム弾性体30は、中間金具20と内筒金
具10の間を軸方向に略全周にわたって連結しており、
軸方向両端部分にてリング部21a,21bから内筒金
具10のストッパ部材11配設位置の近傍まで内筒金具
10に沿って延びたすぐり部といわれる環状の第1凹み
部31及び第2凹み部32を設けている。第1凹み部3
1及び第2凹み部32は、軸方向端部近傍において幅が
広くその内側では幅が狭くなっている。他端側(図示上
端)の第1凹み部31は、ストッパ部材11の第1突出
部12近傍まで延びた深い第1部31aと、第2突出部
13近傍まで延びた浅い第2部31bと、両連結部22
における一対の浅い第3部31cとが周方向で連通して
形成されている。また、一端側(図示下端)の第2凹み
部32は、ストッパ部材11の第1突出部12近傍まで
延びた非常に浅い第1部32aと、第2突出部13近傍
まで延びた深い第2部32bと、両連結部22における
非常に浅い一対の第3部32cとが周方向で連通して形
成されている。そして、ストッパ部材11の第1突出部
12及び第2突出部13に対応する中間金具20の各窓
部25では、ゴム弾性体30がえぐられた第1凹部33
及び第2凹部34になっている。また、両連結部22と
内筒金具10との間が、両者を連結する腕部35になっ
ている。
【0017】この第1凹部33と第1凹み部31の深い
第1部31aによって、ゴム弾性体は、薄肉で軸方向長
さの長い側壁部である第1ダイヤフラム部36に形成さ
れている。第1ダイヤフラム部36は、リング部21b
及び内筒金具10との連結部分がそれらに対して略垂直
に連結されており、軸方向の断面形状が略S字状になっ
ている。また、第1凹部33と第2凹み部32の非常に
浅い第1部32aによって、ゴム弾性体は、薄肉で軸方
向長さの短い側壁部である第2ダイヤフラム部37に形
成されている。第2ダイヤフラム部37についても、第
1ダイヤフラム部36と同様に、リング部21a及び内
筒金具10との連結部分がそれらに対して略垂直に連結
されており、軸方向の断面形状が略S字状になってい
る。
【0018】第2凹部34と第1凹み部31の浅い第2
部31bによって、ゴム弾性体は、薄肉で軸方向長さの
短い側壁部である第3ダイヤフラム部38に形成されて
いる。第3ダイヤフラム部38についても、第1ダイヤ
フラム部36と同様、軸方向の断面形状が略S字状にな
っている。第2凹部34と第2凹み部32の深い第2部
32bによって、ゴム弾性体は、薄肉で軸方向長さの長
い側壁部である第4ダイヤフラム部39に形成されてい
る。第4ダイヤフラム部39についても、第1ダイヤフ
ラム部36と同様に、リング部21a及び内筒金具10
との連結部分がそれらに対して略垂直に連結されてお
り、軸方向の断面形状が略S字状になっている。
【0019】また、ゴム弾性体30の一部は、図5、図
6に示すように、中間金具20の連結部22の外周側に
てリング部21a,21bの外周からわずかに盛り上が
った一対の外側ゴム部41として設けられている。一方
の外側ゴム部41の外周面の軸方向中間位置には、周方
向に沿って両側に延びた溝部42を設けている。リング
部21aの小径部21cの外周面には、薄肉の第1ゴム
弾性体シール部43が設けられている。第1ゴム弾性体
シール部43は、図8に示すように、周方向に沿って全
周に径方向にわずかに突出した環状のシールリップ43
aを2本設けている。さらに、リング部21bの外周面
全面には、薄肉の第2ゴム弾性体シール部44を設けて
いる。図8に示すように、第2ゴム弾性体シール部44
の軸方向内端には、周方向に沿って全周に径方向にわず
かに突出した環状のシールリップ44aを2本設けてい
る。
【0020】このゴム弾性体30は、図示しない成形型
に内筒金具10及び中間金具20をセットした状態で加
硫成形を行うことにより、図4〜図7に示すように、内
筒金具10及び中間金具20を含む中間品であるゴム加
硫成形品Mとして一体的に形成されている。
【0021】外筒金具50は、図9、図10に示すよう
に、中間金具20と略同一軸方向長さで、中間金具20
の圧入前には、内径が中間金具20の外径よりわずかに
小さい円筒形金具であり、一端側に径方向外方に延びた
環状のフランジ部51を設けている。フランジ部51と
筒状部の境界部51aは、断面円弧形に丸められてい
る。フランジ部51の外周縁には、径方向の対向位置に
一対の円弧形に切り欠かれた位置合わせ用の切欠き部5
2が設けられており、切欠き部52との直交位置には、
略四角形に切り欠かれた切欠き部52に比べて幅の狭い
第2切欠き部53が設けられている。外筒金具50の外
周面及びフランジ部51の内側には、薄肉のゴム弾性体
シール部54が設けられている。さらに、外筒金具50
のフランジ部51の外側面には周方向の4ヶ所に、断面
略三角形山形のごむ製のストッパ部55が設けられてい
る。
【0022】これらゴム弾性体シール部54及びストッ
パ部55は、外筒金具50を金型にセットし、加硫成形
を行うことにより一体的に形成される。この外筒金具5
0には、図11に示すように、そのフランジ部51側か
ら上記ゴム加硫成形品Mが圧入されて、ストッパ部55
が他端側(図示上端)に位置合わせされてゴム加硫成形
品Mに一体的に取り付けられて、液体封入式防振装置と
して形成される。
【0023】外筒金具50のゴム加硫成形品Mへの組付
けについては、外筒金具50とゴム加硫成形品Mとを液
体を満たした液槽中に浸漬し、ゴム加硫成形品Mを外筒
金具50内に圧入させ、第1及び第2凹部33,34内
に液体を充填することにより、外筒金具50がゴム加硫
成形品Mの外周に固定され、本実施形態の液体封入式防
振装置が得られる。これにより、ゴム弾性体30の第1
及び第2凹部33,34は液密的に閉塞され、液体が充
填された一対の液室Kとして形成される。そして、ゴム
弾性体30の外側ゴム部41の溝部42にも液体が封入
されて、両液室K間を連通させるオリフィス通路45と
して形成される。ここで、外筒金具50へのゴム加硫成
形品Mの圧入において、中間金具20の圧入先側のリン
グ部21aにおいては、シールリップ43aがリング部
21aの外側に押されて潰されるので問題はなく、また
圧入後側のリング部21bが外筒金具50よりわずかに
縮径されているので、圧入力が高められることがなく、
かつ第2ゴム弾性体シール部44のシールリップ44a
が圧入によって破損することはなく、良好なシール性が
確保される。
【0024】上記のように形成された液体封入式防振装
置は、図11に示すように、ストッパ部55を上側にし
て内筒金具10を上下に向け、さらに、車両に対して第
1凹部33を前側に、第2凹部34を後側に向けて配置
した状態で、外筒金具50側が、車両のサブフレームの
筒状取付部材61に圧入固定される。筒状取付部材61
は、一端側のフランジ部62が外筒金具50のフランジ
部51に当接しており、その他端側にはごむ製ストッパ
部63を設けている。サブフレームの取付部材61に固
定された液体封入式防振装置は、円板形の支持板部材6
4を介して内筒金具10の軸穴に一端側10aからボル
ト65が挿入され、車体側メンバー66に螺着すること
により固定される。すなわち、この液体封入式防振装置
は、内筒金具10を挟んで対角線上に配置された長さの
長い第1ダイヤフラム部36と第4ダイヤフラム部39
が、車両の加速及び減速において、サブフレームから入
力される斜め方向の振動入力の方向に合わせて配置され
ている。
【0025】この液体封入式防振装置は、車両の加速及
び減速に応じた斜め方向からの振動入力に対して、ゴム
弾性体30により振動を低減して、車体側への振動の伝
達を抑制することができる。また、過大な振動入力に対
しては、内筒金具10に固定したストッパ部材11の第
1及び第2突出部12,13によりこれを抑えることが
できる。さらに、ゴム弾性体30の内筒金具10を挟ん
だ一方の対角位置にある長さの長い第1ダイヤフラム部
36と第4ダイヤフラム部39とを、車両の加速及び減
速に応じた斜め方向からの振動入力に対応して配置する
ことにより、この方向のごむ弾性体の自由長が長くされ
ている。そのため、振動入力による第1及び第4ダイヤ
フラム部36,39の引張り歪をFEM歪測定結果で8
0%程度に低減でき、ダイヤフラム部36,39の耐久
性を高めることができる。
【0026】以上に説明したように、本実施形態の液体
封入式防振装置においては、外筒金具50の中間金具2
0側への固定がゴム加硫成形品Mの圧入により行われる
ことにより、絞り加工工程が不要となり液体封入式防振
装置の製造が簡易化され、その製造コストを低減でき
る。また、ゴム加硫成形品Mを外筒金具50の内周側に
圧入する際、中間金具20の圧入先側のリング部21a
の外径が外筒金具50の内径よりわずかに大きくされて
いるので、この部分でリング部21aが外筒金具50に
確実に固定され、かつ第1ゴム弾性体シール部43のシ
ールリップ43aよりシール性が確保される。一方、中
間金具20の圧入後側のリング部21bの外径が外筒金
具50の内径よりわずかに小さくされると共に、後側の
リング部21bの外周に薄肉の第2ゴム弾性体シール部
44を設けており、ゴム加硫成形品Mの圧入が円滑に行
われ圧入力が不当に高くなることがない。また、第2ゴ
ム弾性体シール部44が適正に圧縮されるため、シール
リップ44aの損傷がなく、シールリップ44aにより
外筒金具50との間のシール性が確保される。
【0027】なお、上記実施形態においては、内筒金具
に設けたストッパ部材11の突出部の位置を軸方向にず
らせているが、軸方向の同じ位置に設けてもよい。ま
た、ストッパ部材については必要に応じて省略してもよ
い。また、中間金具の連結部の数についても2本に限ら
ず、それに伴う窓部の数も2個に限らない。さらに、ゴ
ム弾性体の側壁の位置及び形状についても、上記実施形
態に示したものに限らない。その他、上記実施形態に示
した液体封入式防振装置については一例であり、本発明
の主旨を逸脱しない範囲で種々の形態で実施することが
できる。
【0028】
【発明の効果】上記請求項1の発明によれば、外筒金具
の中間金具への固定が中間金具の圧入により行われるた
め、液体封入式防振装置の製造が簡易化され、その製造
コストを低減できる。また、中間金具の外筒金具への圧
入がスムーズに行われ、圧入力が不当に高められること
がないので、中間金具の変形を防止できると共に、第2
ゴム弾性体シール部の損傷も防止でき、外筒金具との間
の適正なシール性を確保できる。また、ゴム弾性体シー
ル部の軸方向内側に、2本の環状のシールリップを設け
たことにより、シール性がさらに良好にされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態である液体封入式防振装置を
概略的に示す図3のI−I線方向の断面図である。
【図2】液体封入式防振装置を概略的に示す図3のII
−II線方向の断面図である。
【図3】液体封入式防振装置を概略的に示す平面図であ
る。
【図4】同液体封入式防振装置の中間品であるゴム加硫
成形品Mを示す平面図である。
【図5】同ゴム加硫成形品Mを示す図4のV−V線方向
の断面図である。
【図6】同ゴム加硫成形品Mを示す図4のVI−VI線
方向の断面図である。
【図7】同ゴム加硫成形品Mを示す図6のVII−VI
I線方向の断面図である。
【図8】中間金具のリング部におけるゴム弾性体シール
部を詳細に示す部分断面図である。
【図9】外筒金具を示す平面図である。
【図10】外筒金具を示す図9のX−X線方向の断面図
である。
【図11】液体封入式防振装置の車両への組付け状態を
示す断面図である。
【図12】参考例である液体封入式防振装置を示す縦断
面図である。
【図13】参考例における中間金具のリング部に設けた
ゴム弾性体シール部を詳細に示す部分断面図である。
【図14】従来例である液体封入式防振装置を示す図1
6のXIV−XIV線方向の断面図である。
【図15】同液体封入式防振装置を示す図16のXV−
XV線方向の断面図である。
【図16】同液体封入式防振装置を示す図15のXVI
−XVI線方向の断面図である。
【符号の説明】
10…内筒金具、11…ストッパ部材、20…中間金
具、21a,21b…リング部、22…連結部、25…
窓部、30…ゴム弾性体、31…第1凹み部、32…第
2凹み部、33…第1凹部、34…第2凹部、35…腕
部、36〜39…第1〜第4ダイヤフラム部、41…外
側ゴム部、43…第1ゴム弾性体シール部、43a…シ
ールリップ、44…第2ゴム弾性体シール部、44a…
シールリップ、45…オリフィス通路、50…外筒金
具、51…フランジ部、55…ストッパ部、K …液
室。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内筒金具と、 該内筒金具の外側に離間して配設され、軸方向両端の一
    対のリング部と、該一対のリング部間を一体的に連結す
    る連結部とを設け、該リング部と連結部間に開口する窓
    部を有する筒状の中間金具と、 該中間金具と前記内筒金具間を弾性的に連結すると共に
    前記窓部に対して開口する凹部を形成したゴム弾性体
    と、 筒部と、該筒部の軸方向一端側にて径方向外方に延びる
    フランジ部とを有し、前記ゴム弾性体により前記内筒金
    具と連結された前記中間金具が該フランジ部側から該筒
    部の内周側に圧入されて該筒部に固定され、前記中間金
    具との間を液密的に閉塞して前記凹部内に液室を形成す
    る外筒金具とを備えてなる液体封入式防振装置であっ
    て、 前記中間金具の前記外筒金具への圧入前に、該中間金具
    の圧入先側のリング部の外径が、前記外筒金具の内径よ
    りわずかに大きくされていると共にその軸方向内端側が
    縮径されており、該縮径部分の外周に周方向に沿って延
    びた環状の第1ゴム弾性体シール部を設けることとし、 前記中間金具の圧入後側のリング部の外径が、前記外筒
    金具の内径よりわずかに小さくされていると共に、該後
    側のリング部の外周に周方向に沿って延びた環状の第2
    ゴム弾性体シール部を設けたことを特徴とする液体封入
    式防振装置。
  2. 【請求項2】 前記第1及び第2ゴム弾性体シール部
    に、周方向に沿って延びた径方向にわずかに突出した環
    状のシールリップを各2本配設したことを特徴とする前
    記請求項1に記載の液体封入式防振装置。
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