JP2001271510A - 制振ユニット、住宅用制振装置及び戸建て鉄骨造住宅用ディバイス - Google Patents

制振ユニット、住宅用制振装置及び戸建て鉄骨造住宅用ディバイス

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JP2001271510A
JP2001271510A JP2000083048A JP2000083048A JP2001271510A JP 2001271510 A JP2001271510 A JP 2001271510A JP 2000083048 A JP2000083048 A JP 2000083048A JP 2000083048 A JP2000083048 A JP 2000083048A JP 2001271510 A JP2001271510 A JP 2001271510A
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memory alloy
vibration damping
steel
damping unit
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English (en)
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Toshibumi Fukuda
俊文 福田
Yoshiaki Shugo
嘉朗 守護
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Daido Steel Co Ltd
Building Research Institute Ministry of Construction
Original Assignee
Daido Steel Co Ltd
Building Research Institute Ministry of Construction
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 形状記憶合金の利用法として、形状記憶合金
製筋かい状のディバイスを備えた制振ユニットによる振
動エネルギー吸収体の用途開発を図り、制振ユニットを
配した戸建て木造又は鉄骨造住宅用制振装置により、地
震時に振動エネルギーを吸収し、建物の傾斜、倒壊を防
止する。 【解決手段】 制振ユニットは、スチール製フレーム
に、形状記憶合金製の棒材または線材を、主として引張
力に作用するようX型をなして配置してなる構造をもつ
ディバイスを備え、木造又は鉄骨造住宅用制振装置は、
ディバイスを備えた制振ユニットを建物の柱梁間に複数
個取り付け組み立てられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この出願の発明は、制振ユニ
ット、制振ユニットを備えた戸建て木造及び鉄骨造住宅
用制振装置に関し、より詳しくは、上記ユニットによっ
て地震等により建物に作用する水平力に抵抗し、しかも
限度を越えて作用する大きな振れに対しては、振動エネ
ルギーを吸収させることにより、地震による戸建て木造
又は鉄骨造住宅等の建物の倒壊を防ぎ、さらに、振動か
らくる建物の傾きを防止することのできる新規な住宅用
制振装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の、住宅の地震時の安全性を高める
対策の一環として開発された免振装置は、基礎を2重に
し、その間にアイソレータとして積層ゴム系の支承、滑
り支承、転がり支承等を設置する基礎免振である(文
献:飯場正紀「免振住宅の性能に関する基本的な考え方
と住宅用免振装置の特性」日本建築センター、ビルデン
グレター1999,3,P17−27参照)。この着想
は、鉄筋コンクリート造建築物の免振として、既に開発
されている手法を住宅に適用しようとするものである。
それゆえに、戸建て住宅に適用したとき、建築コストは
重量建築物に用いたときに比較して割高であり、普及を
妨げる大きな要因になっている。
【0003】また従来の免振装置は、基礎を剛強構造と
なし、しかも2重にすること及び建物の地上部分に作用
する水平力(当然免振装置がない場合に比べ、その値が
小さい)に対して、筋かいあるいは耐力壁等を別途設け
なければならないことの2点が主たるコストアップの要
因でもあった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、従来
の免振装置は基礎を2重にするためコスト高であり、し
かも、新築時に工事をする必要があり、建築後、改築工
事によって、追加構造を取ることは難しかった。このた
め一般住宅用としてなかなか普及できる環境になかっ
た。そして、免振装置の戸建て住宅の実績は、国内年間
十数例に留まっているのが現状である。
【0005】従来の免振装置は、コスト問題以外に、次
のような特性上の問題がある。
【0006】従来のアイソレータは複数枚のゴム状弾性
板(1)と複数枚の剛性板(2)を交互に配置し、積層
体としたもの、あるいは、それらの積層体の内部を中空
部(4)とし、そこにエネルギー吸収体として鉛心材を
挿入されたものが知られている(特開昭61−1767
76号公報)。更には、最近そのエネルギー吸収体をす
べて置き換え、図6に示すように、形状記憶合金(5)
にしたもの、エネルギー吸収体の外表面を形状記憶合金
で被覆したものが提案されている(特開平10−888
51号公報)。
【0007】しかし、従来のゴム積層体による免振装置
は、次のような問題を残している。(1)地震時の加速度
(揺れ)を減少させるが、復元力に乏しい。(2) また、
剪断変形が大きいと、鉛心材が破壊してしまう。(3) ゴ
ム使用については、耐久性(20数年間は劣化しないこ
とが必要)の問題から、塑性変形してしまう恐れがあ
り、経年変化が心配な材料である。
【0008】また、従来の形状記憶合金を使用した免振
装置は、揺れが小さい場合は、復元性に優れているが、
剪断変形の大きい時には、鉛心材の破壊、ゴムの経年変
化(耐久性)に関し、形状記憶合金を未使用のゴム積層
体によるものと同じ欠点をもっている。
【0009】本出願の発明は、上記の事情に鑑みてなさ
れたものであって、以下にさらに詳しく説明する。
【0010】形状記憶合金(以下SMAという)は、変
態温度以上で、応力作用の下、曲線ループを描きエネル
ギーを吸収し、徐荷後原点に戻る超弾性の材料特性を有
する。このSMAに関して考察する中、(1)弾性剛性が
鋼材の30% 程度であり、また、見かけの降伏点が200 乃
至400Mpaと普通鋼に近いため、これらの観点から構造材
への適用をイメージしやすいこと、(2)建物質量が小さ
い木造または軽量鉄骨造に利用すればSMAの使用量は
少なく済ませることができること、(3)変態温度以上30
度程度までの温度範囲でこの特性が安定して得られるこ
と、(4)SMAを室内に設置することを想定し、変態温
度を零度程度に定めれば通年の気温変化に対して超弾性
の状態に保持できることの知見を得た。さらに、このS
MAの住宅への制振ディバイスの利用可能性を研究する
中で、制振ディバイスの利用に際して、次の条件、素
材の有効利用を図るためには、曲げ材ではなく軸力材が
よい。基礎梁に対し過大な力が集中することを回避す
るためには、1つのディバイスの容量を大きくせずに数
多くのディバイスを分散して配置することが有効である
こと等の知見を得ることができ、これらの知見を基礎と
して、住宅建築への適応性を研究開発する中、図2に概
略示すよなX型筋かい形式のディバイスを提供するに至
った。
【0011】
【課題を解決するための手段】この出願の発明は、一義
的にはスチール製フレームに、形状記憶合金の棒材また
は線材を、主として引張力に作用するようにX状に配置
したディバイスを備えてなる制振ユニットを提供し、副
次的にはディバイスを備えてなる制振ユニットを複数個
使用した、戸建て木造又は鉄骨造住宅用制振装置を提供
し、また筋かい状に配するディバイス自体を提供するも
のである。さらに戸建て住宅において、基礎部分を特に
補強することなく既存の住宅等の補強を実施する制振装
置を提供するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】この出願の発明は、上記の課題を
解決するためになされたものであり、本発明によれば、
第1には、スチール製フレームに、形状記憶合金製の棒
材または線材を、主として引張力に作用するようX状に
配置したディバイスを備えてなる制振ユニットを提供す
る。
【0013】また、第2には、ディバイスを構成する形
状記憶合金の材料形態によって、形状記憶合金製の棒材
を採用した場合に、スチール製フレームに、対角線をな
す筋かいとして配置してなる制振ユニットを、また形状
記憶合金製の線材を採用した場合に、スチール製フレー
ムの、スチフナーにより区画し形成された中央窓枠に、
X状に複数本平行して張設、配置してなる制振ユニット
を提供する。
【0014】さらに、第3には、ディバイスを構成する
X状配置の形状記憶合金製の棒材または線材のには、室
温で超弾性を示す合金を使用する。例えば、NiTi系
合金、CuZn合金(38.5〜41.5重量%Z
n)、CuZnX合金(X=Be、Si、Sn、Al、
Ga、1〜10重量%X)、NiAl合金(36〜38
原子%Al)が可能である。その中でも、6〜8%の超
弾性歪みを有するNiTi系合金が好適であり、合金組
成が、55.0重量% 〜56.0重量%Ni 、残部Tiからなる形状
記憶合金を使用する制振ユニット、さらにNiTi系合
金の組成をもち、金属組成が、55.0重量% 〜56.0重量%N
i 、残部TiにFe,Co,Cu,Mn,Cr,Zr,P
dその他の貴金属を1種または2種以上を合計0.5重
量% 以上3重量% 以下を添加した形状記憶合金を使用す
る制振ユニット、また以上に加えてさ ら酸素、炭素、
窒素等不可避的不純物をふくむ形状記憶合金を使用する
制振ユニ ットを提供する。
【0015】この出願の発明は、第4には、建物の柱梁
間に複数個の制振ユニットを備えることによって、戸建
て木造又は鉄骨造住宅用制振装置を提供する。
【0016】また、第5には、制振装置の部品要素とし
て、即ち、制振ユニットのフレームまたは建物の柱梁間
に直接取付可能なものとして、中央部の形状記憶合金部
とその両端のスチール部とから成る鉄骨造住宅用ディバ
イスをも提供する。
【0017】なお、形状記憶合金の製造法について、こ
の形状記憶合金は、室温で超弾性を示すもので、従来知
られている、合金成分および製造方法で製造される。こ
こで定義される「超弾性」とは、3%を越える歪みに対
し、除荷に従い元の状態(歪み0%まで)に復帰する特
性を意味するものとする。
【0018】なお、上述した制振ユニットの角型フレー
ムおよびX型に配する形状記憶合金部と締結する筋かい
状ディバイスにそれぞれスチール製を一般に使用する
が、強度を保証するものであれば、他の材料(例えば、
アルミ、木造等)を使用することも可能である。更に、
形状記憶合金部とスチールの締結が着脱自在であれば、
制振ユニットへの取付が容易となるが、溶接、焼き嵌め
等の手段によって形状記憶合金部とスチールの締結を固
定化することも可能である。
【0019】
【実施例】(実施例1)図4(a) に示すように、制振ユ
ニットUは、柱梁(4)の間に取り外し可能に柱梁間の
寸法に合わせた寸法モデルとして例示されている。制振
ユニットUを例示する図4(b)、(c)、(d)に
は、種々の形態のディバイスD1、D2,D3を配設し
た例が示される。これらのディバイスDは、制振ユニッ
トのスチール製フレーム(1)にX状に配置される取付
可能な形状記憶合金製の棒材または線材から構成された
制振部品要素を含むものであって、形状記憶合金製の棒
材または線材は主としてフレームに作用する引張力に作
動して制振作用が行われる。
【0020】ディバイスDは、制振ユニットのフレーム
に取付可能な部品要素として以下に説明するが、また建
物の柱梁間に直接取付けることも可能である。この場
合、好適には棒材による筋かい状の形態が採られる。
【0021】図4(b) に示すように、制振ユニットの一
例U1 は、型鋼から製作されたスチール製フレーム
(1)、形状記憶合金で製作されたSMA丸棒(2)、
チール製の丸鋼(3)と形鋼枠付き鋼製パネル(7)と
から構成される。この例において、ディバイスD1は、
一対の形状記憶合金で製作されたSMA丸棒(2)とチ
ール製の丸鋼(3、3)を含む筋かいとして構成されて
いる。(6)は、平行なスチール製フレーム(1)間に
取り付けられスチフナーである。これによって形成され
た空間には、必要に応じて鋼製パネル(7)を任意の手
段で取り付けることができる。また、必要に応じ、図4
(b)において形鋼枠付き鋼製パネルを使用しない場
合、即ち、ディバイスD1がスチール製フレームの対角
点を結ぶように配置することも可能である。
【0022】SMA丸棒(2)と丸鋼(3)の接続は、
ネジ込み式、ピン止め等によるが、これに限定されず任
意の接合手段を選択することができる。また、スチール
製フレーム(1)と、筋交いとの接続については、ボル
ト締めによるが、これに限定されず任意の接合手段を選
択することができ、溶接等で一体に固定することもでき
る。このように、中央部に配した形状記憶合金部(2)
とその両端のスチール部(3)とからなるX型筋かい
は、スチール製フレーム(1)とスチフナー(6)によ
って形成された枠の対角線上に固定され、1つの形態を
なすディバイスD1を組み込んだものとして、制振ユニ
ットU1 が製作される。
【0023】この実施例において、SMA丸棒(2)
は、引張力のみに抵抗する機構とするので、図3に示す
ように、ディバイスの復元力は材料の応力−歪特性に相
似なものとなる。
【0024】本発明の上記ディバイスによれば、SMA
丸棒(2)の勾配と、直径、長さを調整することによ
り、耐力と剛性を調整することができる。
【0025】図4(c) 、図4(d) には、他の実施例とし
ての制振ユニットU2、U3が示され、それぞれ、線状
ディバイスD1、2の配設構造が相違している。
【0026】図4(c) に示す制振ユニットU2は、総枠
をなすスチール製フレーム(1)が、フレーム(1)の
面内でスチフナー(6)により適宜数の区画に仕切られ
ている。またスチフナー(6)により仕切られた適宜の
区画に亘る大きさの仕切面に対応して適宜の大きさの形
鋼枠付きの鋼製パネル(7)を必要に応じて嵌め込み、
スチフナー(6)と共にフレーム(1)を補強すること
ができる。この例では、フレーム(1)の窓枠はスチフ
ナー(6)により上下5段に区画され、鋼製パネル
(7)が長手方向に分割した区画枠の上下部分に取付ら
れる。その中間部分で、スチフナーにより仕切られた区
画の空間には、形状記憶合金で製作されたSMA線材
(2)がX状に複数本、両辺に跨がってディバイス(D
2)が張設される。
【0027】図4(d) に示す制振ユニットU3は、図4
(c) の制振ユニットU2と同様の組み立て材料を使用す
るものであるが、中央にSMA線材を張設する空間を区
画するための鋼製パネルの分割態様は、図4(c) のそれ
とは相違し、フレーム(1)の窓枠はスチフナー(6)
により左右3つに区画され、鋼製パネル(7)が長手方
向に沿って分割した区画枠の左右の端部分に取付られ
る。その中間の空間に、形状記憶合金で製作されたSM
A線材(2)がX状に複数本、両辺に跨がって張設され
たディバイス(D3)が配設される。
【0028】SMA線材の耐力と剛性は、SMA丸棒2
の場合と同様、張設の勾配、線径、長さの調整により、
調整することができる。
【0029】X状配設の形状記憶合金の製造を次のよう
に実施した。形状記憶合金は、NiTi系合金で、55.0
重量% 〜56.5重量%Ni 、残部Tiまたは、これにFe,C
o,Cu,Mn,Cr,Zr,Pdその他の貴金属を
内、1種または2種以上を合計3重量% 以下添加した合
金を所定量、秤量・配合したものを溶解した。溶解は、
高周波誘導炉、真空アーク炉、電子ビーム炉、溶解炉等
任意に選択できるが、Tiが活性であるため、真空また
は不活性ガス雰囲気で溶解するのが好ましい。
【0030】この溶解によってインゴットを作製した。
この場合インゴット重量は、溶解炉の容量から制限され
るが、後工程で使用する鍛造機、熱間圧延機等の設備で
扱える重量に制限され、望ましくは5Kg〜数tであ
る。その後更に、鍛造、熱間圧延、冷間加工(伸線)が
施される。0〜40%の冷間加工を付与された所定形状
の素材は、所定の型に固定した状態で、300℃〜50
0℃の温度範囲で2〜120分間加熱し、形状記憶処理
を行う。形状記憶処理に供する材料は、0〜40%の冷
間加工を付与されているものを前提にするのは、超弾性
特性向上のためである。このように、X状配設の形状記
憶合金は、形状記憶処理されたものを使用する。
【0031】上記合金製造法によって作製した形状記憶
合金は、0℃〜30℃の常温で超弾性を示すものであっ
た。逆に、0℃〜30℃の常温で超弾性を示すように記
憶処理条件を上記範囲で選定するものである。
【0032】上記合金に組成条件において、NiTi系
合金を選定したのは、形状記憶合金として知られてい
る、NiTi系合金以外の、CuAlNi合金やCuZ
n合金のCu系形状記憶合金で、多結晶Cu系形状記憶
合金は、NiTi系合金に比較して、超弾性特性が劣る
からである。CuAlNi合金は2〜3%の変形で粒界
破壊を起こし、CuZn合金は1〜2%の超弾性歪を有
するものの、初回のみで、次回以降は超弾性を示さな
い。
【0033】上記合金に配合条件において、Niを 55.0
重量% 〜56.5重量% の範囲に限定するのは、Niが 55.
5 重量% 以下では、超弾性に劣ることと超弾性出現温度
範囲が高くなり過ぎるからである。即ち、室温近傍では
超弾性を示さず、形状変形してしまい、加熱によって形
状回復するという形状記憶効果を示す。なお、超弾性に
劣るということは、変形の都度残留歪が生じ、超弾性を
示す歪の量が減少することになる。一方、Niが56.5重
量% 以上では、熱間加工性が悪化し素材の加工が困難に
なるばかりでなく、超弾性出現温度範囲が低下しすぎ
て、室温で超弾性を起こさず、変形時に残留歪が生じる
ためである。
【0034】また、Fe,Co,Cu,Mn,Cr,Z
r,Pdその他の貴金属の内、1種または2種以上の合
計重量% を3重量% の上限値とする理由は、Niを56.5
重量% 以下とする根拠と同じである。かかる添加元素を
混入する理由は、超弾性特性を改善するためであり、特
に、超弾性の応力レベル、超弾性出現温度の調整および
変形時のへたり(残留歪出現)を防止する目的である。
【0035】X状配設の形状記憶合金の一般形状は、原
則として約10mmφの棒状あるいは約1mmφの線材状の
ものを使用した。ただし、制振ユニットのタイプ及び制
振ユニットの取付け個数によって、線径および必要長さ
が決まる。
【0036】形状記憶合金の特性について、図5に示す
ように、その応力−歪み曲線から、6〜8%の負荷変形
が除荷のみで歪み量0%まで回復する。1〜2%歪みの
降伏を示した後、ほぼ一定荷重で6〜8%歪みまで変形
が進行する。さらに応力が負荷されると、素材の硬化が
始まり、破断まで40〜50%の歪みが生ずる。
【0037】(実施例2)図1は、制振ユニット(U)
を木造住宅に組み込んだ住宅用制振装置の例を示す。制
振ユニット(U)の木造住宅への組み込み形態について
説明すれば、制振ユニット(U)は、図1(c)に示す
ような、住宅柱梁(4)と制振ユニット(U)の位置関
係で配置される。柱梁フレーム(4)は、間柱(5)に
より複数の窓枠に区画分割され、分割された窓枠に、上
述した種々の形態を持つ制振ユニットUから任意の形態
のものが選択されて、制振ユニットUが嵌め込まれてい
る。この例では両サイドに各1箇配置されているが、制
振ユニット(U)は、図1(c)に示すように、建物の
平面のそれぞれの方向に全体として必要数が設置され
る。これによって、制振ユニットの耐力と剛性の調整と
併せて、大地震時の応答をSMAの超弾性限界歪以内に
調整することが可能である。また、仕上げ材を除去し、
既設の柱梁フレーム内に挿入すれば既存建物の補強にも
採用でき、基礎を殊更補強せずに済ますことも可能であ
る。
【0038】戸建て住宅に本発明のディバイス(D)を
適用した場合の、1ディバイス当たりのSMAの使用重
量等について検討した結果を、以下に示す。
【0039】図1に示す2階建ての戸建て住宅で、1階
2階とも65m2 、合計130m2の延べ床面積とす
る。単位面積当たりの重量を0.25トンとすれば、建物重
量30トン、大地震に対する設計用降伏剪断力係数を0.
5 として、1 階のディバイスに必要な降伏耐力は全体で
15トン重である。この場合、水平力は全てディバイスで
負担すると仮定する。階高を2.4mとし、梁高を除い
た高さを2.2mとすると、デバイスの高さは2.2m
である。ディバイスの幅は0.8mとする。
【0040】1階にディバイスを1水平方向当たり8ヵ
所設置すると、1つのディバイスが負担すべき水平耐力
y は1.88トン重である。SMAの丸棒をディバイス中
央の部分にX 型に配置し、それぞれ引張力にのみ作用す
るとする。この場合の設計は以下のようにすればよい。
SMA丸棒の断面積は1)式より、長さは4)式よりそ
れぞれ求める。
【0041】 Ty=Qy/cos θ≦A σy ………… 1) 式 Qy=1.88 ………… 2) 式 Δ= δcos θ=5.0σyL/E ………… 3) 式 δ/H ≦1/200 ただし 5.0は塑性率の条件を表す。
【0042】ここで θ: SMA 丸棒と水平とのなす角 Qy: 1 本のディバイスが負担すべき水平耐力(tf) Ty: 1 本のSMA 丸棒の軸方向耐力(tf ) A : SMA 丸棒の有効断面積 (cm2) L : SMA 丸棒の長さ(cm) E : SMA のヤング率(700tf/cm2) σy:SMA の降伏強度(3.0tf/cm2) δ :層間変位 (cm) Δ :SMA 丸棒の伸び(cm) 以上の条件による試算では、SMA の丸棒として16mm
φを用いればよい。また丸棒の有効長さは、tan θ=22
0/80=2.75 とすると、17.54 cm以下にすればよい。例え
ば、周辺フレームへの固定部分 (各両端3cm)を含め、丸
棒の全長を23.0cm とすると、密度が6.5 g/cm3 である
から、1 ユニット当たり、SMA の使用量は600gとなる。
本建物の1階に合計9.6Kg 、2 階はこの半分程度で済む
ので、建物全体で約14Kgある。
【0043】以上、この出願の発明の制振装置によれ
ば、安価に提供することができ、柱梁間に柱・梁等の構
造を損傷せずに嵌合装着でき、既存の住宅にも取付可能
である。また、住宅の風圧や地震時の繰り返し作用力に
対する再現性(繰り返し寿命)が高く、揺れに対する復
元性を向上することができる。
【0044】さらに、地震時の揺れ幅を抑制し、終了時
の住宅傾斜を消滅させることができるとともに、住宅の
倒壊防止を図ることができる。
【0045】(実施例3)鉄骨造住宅用制振装置とし
て、制振機能を備えたディバイスDを組み込むに当たっ
て、柱梁間にディバイスDを備えた制振ユニットを複数
個使用して配置するものに代えて、建物の柱梁間にディ
バイスDを構成する棒材を筋かい状に直接取付てた鉄骨
造住宅用制振装置を得たが、この装置でも同様の制振効
果を得ることができた。この場合、基礎部分を特に補強
することなく既存の住宅等の補強を実施する制振装置を
提供するものであった。このように、棒材の筋かいはそ
れ自体を一つの部品要素としての機能を有するものであ
った。
【0046】
【発明の効果】本発明は、形状記憶合金の7 〜8%におよ
ぶ超弾性を地震時の揺れに対するエネルギー吸収体とし
て機能するように、形状記憶合金をフレームの筋かいに
配置することで、安価な地震用の制振ユニットを提供す
ることができる。本制振ユニットを、木造戸建て住宅の
柱梁間に、建屋構造に見合った個数を設置することによ
って、地震時の建屋揺れ制御および復元性改善を達成す
ることができ、結果的に建屋の傾斜、倒壊を未然に防ぐ
ことが可能である。
【0047】本発明の形状記憶合金の筋交いを備えた制
振ユニットを、建築構造部材として配置し利用する場
合、風圧や地震時の繰り返し作用力に対する再現性(繰
り返し寿命)が高く、建築の温度環境の下で応力−歪特
性が制御でき、速度効果が明確になっており、剛性、降
伏点など応力−歪特性を決定するパラメータの数値が安
定しているので、制振装置として確実に機能させること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】木造住宅と制振ユニットの配置関係を示す図で
ある。 (a)木造住宅と制振ユニットの配置関係を示す立面図
である。 (b)木造住宅と制振ユニットの配置関係を示す平面図
である。 (c)住宅柱梁と制振ユニットの配置関係を示す図であ
る。
【図2】制振ユニットの構造を模式的に示す図である。
【図3】ディバイスの復元力特性を示すグラフである。
【図4】制振ユニットの実施例を示す模式的図である。 (a)代表的寸法を付して示す制振ユニットの模式図で
ある。 (b)棒状SMAディバイスを交差状に備えた制振ユニ
ットの例である。 (c)交差状の線状SMAディバイスを上下区画の中央
に備えた制振ユニットの例である。 (d)交差状の線状SMAディバイスを左右区画の中央
に備えた制振ユニットの例である。
【図5】NiTi系合金の応力−歪み曲線の一例を示す
図である。
【図6】従来の制振装置を模式的に示す図である。
【符号の説明】
1 スチール製フレーム 2 SMA丸棒;SMA線 3 丸鋼 4 柱梁フレーム 5 間柱 6 スチフナー 7 形鋼枠付き鋼製パネル D、D1、D2、D3 ディバイス U、U1、U2、U3 制振ユニット
フロントページの続き Fターム(参考) 2E002 EB12 EB13 FA02 FB11 FB15 LA03 LB02 LB13 MA12 3J048 AA02 AC06 BC10 BE10 EA38 3J059 AA06 BA80 BC03 BD01 BD02 GA50 3J066 AA01 AA26 BA04 BB01 BC01 BD07 BF01

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スチール製フレームに、形状記憶合金製
    の棒材または線材を、主として引張力に作用するようX
    状に配置したディバイスを備えてなる制振ユニット。
  2. 【請求項2】 請求項1において、ディバイスを構成す
    る形状記憶合金製の棒材を、スチール製フレームに、対
    角線をなす筋かいとしてX状に配置してなる制振ユニッ
    ト。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、筋かいを、中
    央部の形状記憶合金部とその両端のスチール部とから構
    成したことを特徴とする制振ユニット。
  4. 【請求項4】 請求項3において、形状記憶合金部とス
    チール部を着脱自在の締着手段により結合したことを特
    徴とする制振ユニット。
  5. 【請求項5】 請求項1において、形状記憶合金製の線
    材を、スチール製フレームの、スチフナーにより区画し
    形成された中央窓枠に、X状に複数本平行して張設、配
    置してなる制振ユニット。
  6. 【請求項6】 請求項1〜請求項5において、ディバイ
    スを構成する形状記憶合金製の棒材または線材の材質と
    して、室温で超弾性を示す形状記憶合金を使用すること
    を特徴とする制振ユニット。
  7. 【請求項7】 請求項6において、超弾性を示す形状記
    憶合金が、NiTi系合金からなり、その組成が、55.0
    重量% 〜56.5重量% のNiと、残部のTiからなることを特
    徴とする制振ユニット。
  8. 【請求項8】 請求項7において、NiTi系合金から
    なる形状記憶合金の組成が、55.0重量% 〜56.5重量% の
    Niと、残部のTiとこれにFe,Co,Cu,Mn,C
    r,Zr,Pdを1種または2種以上を合計0.5重量
    %以上で且つ3重量% 以下を添加した合金であることを
    特徴とする制振ユニット。
  9. 【請求項9】 請求項7又は8において、NiTi系合
    金の形状記憶合金が、さらに酸素、炭素、窒素等の不可
    避的不純物を含むものを使用することを特徴とする制振
    ユニット。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9における制振ユニット
    を、建物の柱梁間に複数個の配設した戸建て木造または
    鉄骨造住宅用制振装置。
  11. 【請求項11】 中央部の形状記憶合金部とその両端の
    スチール部とから成る戸建て鉄骨造住宅用ディバイス。
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