JP2001261366A - 液晶ディスプレイ用ガラス基板及び液晶ディスプレイ - Google Patents

液晶ディスプレイ用ガラス基板及び液晶ディスプレイ

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JP2001261366A
JP2001261366A JP2000079448A JP2000079448A JP2001261366A JP 2001261366 A JP2001261366 A JP 2001261366A JP 2000079448 A JP2000079448 A JP 2000079448A JP 2000079448 A JP2000079448 A JP 2000079448A JP 2001261366 A JP2001261366 A JP 2001261366A
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transmittance
glass
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Shinkichi Miwa
晋吉 三和
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Nippon Electric Glass Co Ltd
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Nippon Electric Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 液晶ディスプレイに求められる要求特性を全
て満足し、しかも、TFTガラス基板とCFガラス基板
の貼り合わせ工程、及び液晶封止工程における紫外線照
射によって画素の破壊や液晶の劣化が起こりにくいガラ
ス基板を提供することである。 【構成】 本発明の液晶ディスプレイ用ガラス基板は、
ガラス中の3価の鉄イオン(Fe3+)の含有量が、Fe
23に換算して、質量%で0.008〜0.050%で
あり、且つ、0.3〜1.1mmの板厚において、波長
300nmにおける透過率が10〜70%、波長365
nmにおける透過率が80%以上、波長400〜800
nmにおける透過率が90%以上であることを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液晶ディスプレイ用ガ
ラス基板及び液晶ディスプレイに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、液晶ディスプレイ基板として
は、矩形状のガラス基板が広く使用されている。
【0003】この種のガラス基板の表面には、透明導電
膜、絶縁膜、半導体膜、金属膜等が成膜され、しかもフ
ォトリソグラフィーエッチング(フォトエッチング)に
よって種々の回路やパターンが形成される。これらの成
膜、フォトエッチング工程において、ガラス基板には、
種々の熱処理や薬品処理が施される。
【0004】例えば薄膜トランジスタ(TFT)型アク
ティブマトリックス液晶ディスプレイの場合、ガラス基
板上に絶縁膜や透明導電膜が成膜され、さらにアモルフ
ァスシリコンや多結晶シリコンのTFTが、フォトエッ
チングによって多数形成される。また、TFTが形成さ
れるガラス基板(TFTガラス基板)と対を成すカラー
フィルター(CF)と呼ばれるもう一つのガラス基板
(CFガラス基板)上には、液晶ディスプレイにおいて
カラー表示を行うために種々の有機物の薄膜が形成され
る。
【0005】このような工程において、ガラス基板は、
数百度の熱処理を受けると共に、硫酸、塩酸、アルカリ
溶液、フッ酸、バッファードフッ酸等の種々の薬品によ
る処理を受ける。
【0006】従ってTFT型アクティブマトリックス液
晶ディスプレイに使用されるガラス基板には、以下のよ
うな特性が要求される。
【0007】(1)ガラス中にアルカリ金属酸化物が含
有されていると、熱処理時に成膜された半導体物質中に
アルカリイオンが拡散し、膜特性の劣化を招くため、実
質的にアルカリ金属酸化物を含有しないこと。
【0008】(2)フォトエッチング工程において使用
される種々の酸、アルカリ等の薬品によって劣化しない
ような耐薬品性を有すること。
【0009】(3)成膜等の液晶製造工程でガラス基板
が熱収縮してパターンずれを起こさないように、高い歪
点、具体的には、640℃以上の歪点を有すること。例
えば多結晶シリコンTFT−LCDの場合、その工程温
度が600℃以上であるため、このような用途のガラス
基板には、歪点が640℃以上であることが要求され
る。
【0010】また、これ以外にも、次のような特性が要
求される。
【0011】(4)ガラス中に基板として好ましくない
溶融欠陥が発生しないよう溶融性に優れていること。
【0012】(5)TFTの材料の熱膨張係数に近似し
た熱膨張係数を有すること。
【0013】更に、液晶ディスプレイパネルは、TFT
ガラス基板とCFガラス基板を貼り合わせた後、これら
のガラス基板の間に液晶を注入することにより、作製さ
れる。この2枚のガラス基板の貼り合わせ、及び液晶注
入後の注入口の封止には紫外線硬化樹脂が用いられる。
ところで紫外線硬化樹脂の硬化に用いられる紫外線はT
FT素子のアモルファスシリコンあるいは多結晶シリコ
ン、有機薄膜であるCF及び液晶層を破壊する恐れがあ
る。画素が破壊されると、その部分だけ、光った状態
(輝点)となり、映像がうまく表示されない問題が生じ
る。
【0014】そのため、紫外線硬化樹脂の硬化の際に、
紫外線が液晶ディスプレイの有効画素部分に照射される
ことは避けなければならない。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】近年、液晶ディスプレ
イの軽量化、及び大型化の要求に応えるために、有効画
素部分をできる限り拡大することが試みられている。そ
の結果、ガラス基板の貼り合わせ部分、及び液晶注入口
の封止部分の面積が減少し、紫外線硬化樹脂の硬化の際
に漏れた紫外線が画素部分に照射される可能性が高くな
ってきている。
【0016】また、液晶ディスプレイを軽量化するため
にガラス基板の厚みを薄くすると、紫外線がガラス基板
を透過しやすくなる。
【0017】更に、生産性向上の目的で、より強い紫外
線ランプを用いて紫外線硬化樹脂を短時間で硬化させる
傾向にあり、画素が破壊される可能性が益々高くなって
きている。
【0018】本発明の目的は、上記した要求特性項目
(1)〜(5)の全てを満足し、しかも、TFTガラス
基板とCFガラス基板の貼り合わせ工程、及び液晶封止
工程における紫外線照射によって画素の破壊や液晶の劣
化が起こりにくいガラス基板と、これを用いて作製した
液晶ディスプレイを提供することである。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明者は、種々の実験
を繰り返した結果、TFTガラス基板、及びCFガラス
基板の画素の劣化、破壊を起こすことなく紫外線硬化樹
脂による封止、貼り合わせが十分に行えるようなガラス
基板の光学特性を見いだし、本発明として提案するもの
である。
【0020】即ち、本発明の液晶ディスプレイ用ガラス
基板は、ガラス中の3価の鉄イオン(Fe3+)の含有量
が、Fe23に換算して、質量%において、0.008
〜0.050%であり、且つ、0.3〜1.1mmの板
厚で波長300nmにおける透過率が10〜70%、波
長365nmにおける透過率が80%以上、波長400
〜800nmにおける透過率が90%以上であることを
特徴とする。
【0021】また、本発明の液晶ディスプレイは、上記
ガラス基板を有してなることを特徴とする。
【0022】
【作用】一般にTFTガラス基板とCFガラス基板の貼
り合わせや液晶層注入後の注入口の封止に用いられる紫
外線硬化樹脂は、主として365nmを中心とした波長
の紫外線で硬化する。
【0023】このため、波長365nmにおけるガラス
基板の透過率は80%以上にすればよいことを見いだし
た。この透過率が80%未満であると樹脂の硬化に時間
がかかり、生産性に支障をきたすとともに、特に液晶の
封止工程において、紫外線硬化樹脂が液晶に溶解して表
示特性に大きなダメージを与える恐れがある。
【0024】また、より短波長側の紫外線については、
液晶、有機薄膜、及びアモルファスシリコンあるいは多
結晶シリコンのTFT素子に有害な影響を与えるので、
波長300nmにおけるガラス基板の透過率は10〜7
0%の範囲内にすればよいことを見いだした。この透過
率が10%未満では、樹脂の硬化に必要な透過率が得ら
れず、70%より高くなると画素の破壊が起こる。波長
300nmにおける透過率の更に好ましい範囲は15〜
55%である。
【0025】更に、液晶ディスプレイは非発光型ディス
プレイであるため、光の利用効率の損失は少ないほうが
良い。このため、液晶ディスプレイ用ガラス基板の40
0〜800nmにおける可視域の透過率は、できるだけ
高い方が良く90%以上であることが重要である。
【0026】可視域の透過率を90%以上に保ち、且
つ、紫外域の透過率を下げるためには、ガラス中にFe
イオンを導入すればよい。
【0027】ガラス中でFeイオンはFe2+又はFe3+
の状態で存在するが、紫外域の透過率を低下させる効果
を持つのは380nm付近にピーク波長を持つFe3+
ある。そこで本発明においては、Fe3+の含有量をFe
23に換算して質量%で0.008〜0.050%の範
囲内に入るように調整している。Fe3+の含有量が0.
008%より少ないとガラス基板の紫外域の透過率が高
くなりすぎ、封止時に透過した紫外線がTFT素子や有
機薄膜を破壊する恐れがある。一方、含有量が0.05
0%より多くなると短波長側の可視透過率が低下し、波
長400〜800nmにおける透過率を90%以上に保
つことができなくなると同時に、紫外線硬化樹脂の硬化
に要する時間が非常に長くなるため好ましくない。
【0028】また、Fe2+は1080nm付近にピーク
を持つ吸収があり、Fe2+含有量が増加しすぎると長波
長側の可視透過率が低下し、波長400〜800nmに
おける透過率を90%以上に保つことができない。従っ
て、全Feイオン中のFe2+の占める割合を制御する必
要があり、全Feイオン中のFe2+(Fe23換算)の
占める割合を40%以下、即ちFe3+の占める割合(F
3+/全Fe23)を60%以上に保つことが好まし
い。
【0029】尚、Feイオンを必要以上に導入すると可
視域の透過率が低下し、ディスプレイ用ガラス基板とし
ての仕様に適さないばかりか、紫外域の透過率も低下
し、紫外線硬化樹脂の硬化にかかる時間が長くなり好ま
しくない。そのため、Feイオンの含有量はFe23
換算して質量%で0.009〜0.055%に制御する
ことが好ましい。
【0030】また、Fe3+の量の制御は、全Fe量を制
御する以外に、ガラス中に含まれるFeのイオン状態を
制御することによっても行うことができる。Feイオン
の状態は、ガラス中の塩基度、溶融ガラス中の酸素濃度
等の溶融条件を調整することで制御できる。例えば、全
Fe中のFe3+の割合を増加させるためには、使用する
原料に硝酸塩等の酸化剤を添加すればよい。
【0031】上記透過率以外にも、耐薬品性、熱収縮
性、溶融性、成形性及び熱膨張係数を考慮して、本発明
の液晶ディスプレイ用ガラス基板は、質量百分率で、実
質的にアルカリ金属酸化物を含まず、SiO2 50〜
70%、Al23 10〜25%、B23 5〜17
%、MgO 0〜10%、CaO 0〜10%、SrO
0〜15%、BaO 0〜15%、ZnO 0〜10
%、TiO2 0〜3%の組成を有することが好まし
い。
【0032】このようにガラス組成を限定した理由は、
次のとおりである。
【0033】SiO2は、ガラスのネットワークフォー
マーとなる成分であり、50%より少ないと、ガラスの
耐薬品性、特に耐酸性が低下すると共に、歪点が低くな
り、熱収縮しやすくなるため好ましくない。一方、70
%より多いと、高温粘度が大きくなり、溶融性が悪くな
るため好ましくない。
【0034】Al23は、歪点を高くする成分であり、
10%より少ないと、歪点が低くなるため好ましくな
い。一方、25%より多いと、耐バッファードフッ酸性
が低下し、ガラス基板表面が白濁する。また、溶融性も
悪化するため好ましくない。
【0035】B23は、融剤として作用し、ガラスの粘
性を下げ、溶融性を改善する成分であるが、5%より少
ないと、このような効果が得られず好ましくない。一
方、17%より多いと、ガラスの歪点が低下して640
℃以上にすることが困難となると共に、耐塩酸性も悪化
するため好ましくない。
【0036】MgOとCaOは、ROの中でも、歪点を
下げることなく、高温粘性を下げ、ガラスの溶融性を改
善する成分であるが、多量に含有させると、耐バッファ
ードフッ酸性が低下し、ガラス基板表面が白濁する恐れ
がある。また、ガラスの歪点も低下するため、いずれも
10%以下に抑えることが好ましい。
【0037】SrOとBaOは、ガラスの耐薬品性を向
上させる成分であるが、多量に含有させると、ガラスの
溶融性が悪化するため、いずれも15%以下に抑えるこ
とが好ましい。より好ましくはSrOとBaOの合量で
20%以下に抑えるほうがよい。
【0038】ZnOは、溶融性を改善するための成分で
あるが、多量に含有させると、歪点が低下するため、1
0%以下に抑えることが好ましい。
【0039】TiO2は、ガラスの耐薬品性を改善する
と共に、高温粘性を低下させ、溶融性を向上させる成分
であるが、多量に含有させると、ガラスに着色を生じ、
透過率が低下するため、3%以下に抑えることが好まし
い。
【0040】尚、本発明においては、上記の成分以外に
も、特性を損なわない範囲で他の成分を添加させること
も可能であり、例えば清澄剤として、As23、Sb2
3、SnO2、F2、Cl2、SO3、CeO2等を各々3
%まで添加することが可能である。但し、CeO2は、
可視域の透過率を低下させるため、できるだけ添加を避
けるべきである。
【0041】Nb23、Y23、La23、ZrO2
ついては耐薬品性を高める成分であり、これらの成分も
5%まで添加することができる。
【0042】また、P25については耐失透性を高める
成分であり、5%まで添加することができる。
【0043】更に、前記した理由から、アルカリ金属酸
化物(Na2O、K2O、Li2O)の添加は避けるべき
である。
【0044】次に本発明の液晶ディスプレイを説明す
る。
【0045】本発明の液晶ディスプレイは上記ガラス基
板をTFTガラス基板やCFガラス基板として使用す
る。これにより、貼り合わせや封入時に紫外線照射され
ても画素に照射される紫外線をガラス基板で吸収される
ため、画素の破壊が起こらず、輝点等の欠陥のない高画
質の画像を得ることができる。
【0046】本発明の液晶ディスプレイを作製するに
は、次のようにすればよい。
【0047】まず、上記液晶用ガラス基板上にITO等
の透明導電膜を形成し、更に金属膜や半導体薄膜を成膜
及びパターン形成して駆動回路部分を形成してTFTガ
ラス基板を作製する。
【0048】次に、TFTガラス基板とは別の上記液晶
用ガラス基板上にITO等の透明導電膜、Cr等からな
るブラックマトリクス及び有機物からなるR/G/B各
カラーフィルター膜を形成してCFガラス基板を作製す
る。
【0049】このようにして作製したTFTガラス基板
及びCFガラス基板を紫外線硬化樹脂で貼り合わせた
後、液晶を注入して封止することで本発明の液晶ディス
プレイを作製することができる。
【0050】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明
する。
【0051】表1〜4は、本発明の実施例(試料No.
1〜19)を、表5は、比較例(試料No.20〜2
3)をそれぞれ示している。
【0052】
【表1】
【0053】
【表2】
【0054】
【表3】
【0055】
【表4】
【0056】
【表5】
【0057】表中の各試料は、次のようにして作製し
た。
【0058】まず表の組成となるようにガラス原料を調
合し、白金ポットで1580℃で24時間溶融した後、
カーボン板上に流し出し、板状に成形した。次いでこれ
らの板状ガラスの両面を光学研磨することによって、縦
寸法が300mm、横寸法が300mm、厚みが0.7
mmの大型で薄肉のガラス基板を作製した。
【0059】このようにして作製した各試料について、
各種の特性を評価した。結果を表に示す。
【0060】Fe3+の含有量については化学分析で求
め、Fe23換算で表した。
【0061】透過率については、分光光度計にて波長3
00nm、365nm、400nm、550nm、80
0nmにおける試料の透過率を測定した。
【0062】密度については、周知のアルキメデス法に
よって測定した。
【0063】歪点は、ASTM C336−71の方法
に基づいて測定し、この値が高いほど、ガラスの熱収縮
は小さくなる。logη at 102.5は、高温粘度
である102.5ポイズの粘度に相当する温度を示すもの
であり、この温度が低いほど、溶融性に優れていること
になる。
【0064】耐HCl性は、各試料を80℃に保持され
た10質量%塩酸水溶液に3時間浸漬した後、それらの
表面状態を目視で観察することによって評価した。ま
た、耐バッファードフッ酸性は、各試料を20℃に保持
された38.7質量%弗化アンモニウム、1.6質量%
フッ酸からなるバッファードフッ酸に10分間浸漬した
後、それらの表面状態を目視で観察することによって評
価した。ガラス基板の表面に全く変化のないものは○、
変色したものは×で示した。
【0065】熱膨張係数は、ディラトメーターを用い
て、30〜380℃における平均熱膨張係数を測定した
ものである。
【0066】更に、各試料を用いてTFTガラス基板及
びCFガラス基板を作製し、エポキシ系の紫外線硬化樹
脂を用いてTFTガラス基板とCFガラス基板の貼り合
わせを行って液晶ディスプレイを作製し、貼り合わせの
状態、及び基板上の画素の破壊について評価した。貼り
合わせの状態については、十分な接着が行えたものを
○、行えなかったものを×で示した。また、画素の破壊
については、紫外線照射後に画素の特性に問題がなかっ
たものを○、不具合が生じたものを×で示した。尚、貼
り合わせは、基板から50mmの距離に300Wの高圧
水銀灯を設置して紫外線を30秒間照射した。
【0067】表1〜4から明らかなように、実施例であ
る試料No.1〜19はいずれもFe3+の含有量がFe
23換算で0.009〜0.043%の間にあり、ガラ
スの透過率は、波長300nmで25〜59%、波長3
65nmで83%以上、また、波長400〜800nm
において91%以上であった。このガラス基板を用いて
ディスプレイを作製したところ、TFTガラス基板及び
CFガラス基板の貼り合せは十分な接着が得られてお
り、且つ、紫外線照射後の画素の特性も問題は発生しな
かった。
【0068】一方、比較例である試料No.20は、F
23に換算したFe3+の含有量が0.003%と低
く、波長300nmにおける透過率が73%と高いた
め、貼り合わせ後に画素の破壊が見つかった。
【0069】試料No.21及び22は、Fe23に換
算したFe3+の含有量が0.06%以上と高く、波長3
00nmにおける透過率が5%以下、波長365nmに
おける透過率が77%以下と低いため、紫外線照射後も
樹脂が硬化せず、十分な貼り合わせが行えなかった。し
かも、波長400nmにおける透過率が88%以下と低
く液晶ディスプレイ用ガラス基板としては適していなか
った。
【0070】試料No.23については、Fe23に換
算したFe3+の含有量が0.03%であり、貼り合わせ
に関しては問題なかったが、Fe23に換算した全Fe
量が0.065%と高く、また、全Fe23中のFe3+
(Fe23換算)の割合も46%と低いため、波長80
0nmの透過率が85%と低く液晶ディスプレイ用ガラ
ス基板として適していなかった。
【0071】
【発明の効果】以上のように、本発明の液晶ディスプレ
イ用ガラス基板は、TFTガラス基板及びCFガラス基
板の画素の劣化、破壊を起こすことなく紫外線硬化樹脂
による封止、貼り合わせが行える。このため、特にTF
T型アクティブマトリックス液晶ディスプレイに使用さ
れるガラス基板として好適である。
【0072】また、上記液晶ディスプレイ用ガラス基板
を用いて作製したパネルは、工程中に画素の破壊が起こ
りにくいため、輝点等の欠陥のない高画質な画像が得ら
れる。
フロントページの続き Fターム(参考) 2H090 JB02 JD03 JD08 JD09 JD15 JD18 4G062 AA18 BB01 DA06 DB04 DC03 DC04 DD01 DE01 DE02 DE03 DF01 EA01 EA10 EB01 EC01 ED01 ED02 ED03 EE01 EE02 EE03 EF01 EF02 EF03 EF04 EG01 EG02 EG03 EG04 FA01 FA10 FB01 FB02 FB03 FC01 FD01 FE01 FF01 FG01 FH01 FJ01 FK01 FL01 GA01 GA10 GB01 GC01 GD01 GE01 HH01 HH03 HH05 HH07 HH09 HH11 HH12 HH13 HH15 HH17 HH20 JJ01 JJ03 JJ05 JJ07 JJ10 KK01 KK03 KK05 KK07 KK10 MM27 NN01

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラス中の3価の鉄イオン(Fe3+)の
    含有量が、Fe23に換算して、質量%で0.008〜
    0.050%であり、且つ、0.3〜1.1mmの板厚
    において、波長300nmにおける透過率が10〜70
    %、波長365nmにおける透過率が80%以上、波長
    400〜800nmにおける透過率が90%以上である
    ことを特徴とする液晶ディスプレイ用ガラス基板。
  2. 【請求項2】 ガラス中の全鉄酸化物の含有量が、Fe
    23に換算して、質量%で0.009〜0.055%で
    あることを特徴とする請求項1記載の液晶ディスプレイ
    用ガラス基板。
  3. 【請求項3】 質量%で、SiO2 50〜70%、A
    23 10〜25%、B23 5〜17%、MgO
    0〜10%、CaO 0〜10%、SrO0〜15%、
    BaO 0〜15%、ZnO 0〜10%、TiO2
    0〜3%からなり、実質的にアルカリ金属酸化物を含ま
    ないことを特徴とする請求項1及び2記載の液晶ディス
    プレイ用ガラス基板。
  4. 【請求項4】 ガラス中の3価の鉄イオン(Fe3+)の
    含有量が、Fe23に換算して、質量%で0.008〜
    0.050%であり、且つ、0.3〜1.1mmの板厚
    において、波長300nmにおける透過率が10〜70
    %、波長365nmにおける透過率が80%以上、波長
    400〜800nmにおける透過率が90%以上のガラ
    ス基板を有してなることを特徴とする液晶ディスプレ
    イ。
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