JP2001260795A - エアバッグとその製造方法 - Google Patents

エアバッグとその製造方法

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JP2001260795A JP2000081908A JP2000081908A JP2001260795A JP 2001260795 A JP2001260795 A JP 2001260795A JP 2000081908 A JP2000081908 A JP 2000081908A JP 2000081908 A JP2000081908 A JP 2000081908A JP 2001260795 A JP2001260795 A JP 2001260795A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】厚さを薄くした薄肉非膨張部を備えていても、
容易に製造することができて、製造工数・コストを低減
することができるエアバッグを提供すること。 【解決手段】エアバッグ10は、車内側の開口周縁のボ
ディ側に、折り畳まれて収納されて、膨張用ガスの流入
時、開口を覆うように、展開膨張する。エアバッグ10
は、膨張用ガスを流入させて車内側壁部15aと車外側
壁部15bとを離すように膨らむ膨張部14と、車内側
壁部と車外側壁部との合計の厚さ寸法より薄くして膨張
用ガスを流入させない薄肉非膨張部20と、を備える。
薄肉非膨張部20は、膨張部14とともに袋織りによっ
て袋状に形成されるとともに、袋状の周壁の一部34b
を切除されて形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車に搭載され
る頭部保護エアバッグ装置用のエアバッグに関し、詳し
くは、車内側の開口周縁に折り畳まれて収納され、膨張
用ガスの流入時、開口を覆うように展開膨張するエアバ
ッグに関する。
【0002】
【従来の技術とその課題】従来、この種の頭部保護エア
バッグ装置用のエアバッグでは、車内側のドアや窓部の
開口周縁に折り畳まれて収納されており、膨張用ガスの
流入時、開口を覆うように、展開膨張されていた。この
エアバッグは、膨張用ガスを流入させて車内側壁部と車
外側壁部とを離すように膨らむ膨張部と、エアバッグの
全体形状を確保しつつ、膨張部の容積を減らして、膨張
完了までの時間を短縮させるための非膨張部と、を備え
て構成されていた。
【0003】さらに、非膨張部としては、折り畳まれた
際に嵩張らず、開口周縁に配置されるルームランプや空
調ダクト等との干渉を防止できるように、車内側壁部と
車外側壁部との合計の厚さ寸法より薄する薄肉非膨張部
を、配設させる場合があった(特開2000−6749
号参照)。
【0004】しかし、従来の薄肉非膨張部は、エアバッ
グに対して、別体の布材を縫合等によって接合させて、
形成されていた。
【0005】そのため、従来のエアバッグでは、エアバ
ッグを袋織り等で製造するとともに、薄肉非膨張部用の
布材を、別途、所定形状に裁断し、そして、その薄肉非
膨張部用布材をエアバッグに接合させて製造していたこ
とから、製造に手間がかかり、製造工数・コストを増大
させていた。
【0006】本発明は、上述の課題を解決するものであ
り、厚さを薄くした薄肉非膨張部を備えていても、容易
に製造することができて、製造工数・コストを低減する
ことができるエアバッグとその製造方法を提供すること
を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係るエアバッグ
は、車内側の開口周縁のボディ側に、折り畳まれて収納
されて、膨張用ガスの流入時、前記開口を覆うように、
展開膨張する構成として、前記膨張用ガスを流入させて
車内側壁部と車外側壁部とを離すように膨らむ膨張部
と、前記車内側壁部と前記車外側壁部との合計の厚さ寸
法より薄くして前記膨張用ガスを流入させない薄肉非膨
張部と、を備えて構成されるエアバッグであって、前記
薄肉非膨張部が、前記膨張部とともに袋織りによって袋
状に形成されるとともに、袋状の周壁の一部を切除され
て形成されていることを特徴とする。
【0008】そして、前記薄肉非膨張部は、袋織りによ
って袋状に形成された際の周壁における車内側の部位か
ら、構成することが望ましい。
【0009】本発明に係るエアバッグの製造方法は、エ
アバッグが、車内側の開口周縁のボディ側に、折り畳ま
れて収納されて、膨張用ガスの流入時、前記開口を覆う
ように、展開膨張する構成とするとともに、前記膨張用
ガスを流入させて車内側壁部と車外側壁部とを離すよう
に膨らむ膨張部と、前記車内側壁部と前記車外側壁部と
の合計の厚さ寸法より薄くして前記膨張用ガスを流入さ
せない薄肉非膨張部と、を備えて構成され、前記薄肉非
膨張部が、前記膨張部とともに袋織りによって袋状に形
成されるとともに、袋状の周壁の一部を切除されて形成
されている構成のエアバッグの製造方法であって、前記
エアバッグの製品形状と該製品形状の周縁の裁断代とを
含めた形状のエアバッグ用素材を、袋織りで織成すると
ともに、その織成時に、前記裁断代の部位に、前記薄肉
非膨張部の織成部位に連通する予備袋状部を配置させる
ように、織成して、裁断代の裁断時に、前記予備袋状部
を切除して前記薄肉非膨張部の織成部位に開口を形成
し、該開口から切除治具を前記薄肉非膨張部の織成部位
内に挿入して、前記周壁の一部を切除して製造すること
を特徴とする。
【0010】
【発明の効果】本発明に係るエアバッグでは、エアバッ
グを袋織りして織成する際に、膨張部とともに、薄肉非
膨張部も袋状に形成して、薄肉非膨張部の織成部位にお
ける周壁の一部を切除すれば、薄肉非膨張部を形成する
ことができる。すなわち、従来のように、薄肉非膨張部
を形成する布材を所定形状に裁断して、その布材をエア
バッグに縫合等によって接合させて製造しなくとも、単
に、袋織り後の切除作業を行なうだけで、薄肉非膨張部
を形成できて、エアバッグを簡単に製造することができ
る。
【0011】したがって、本発明に係るエアバッグで
は、厚さを薄くした薄肉非膨張部を備えていても、容易
に製造することができて、製造工数・コストを低減する
ことができる。
【0012】そして、請求項2に記載したように、薄肉
非膨張部を、袋織りによって袋状に形成された際の周壁
における車内側の部位から、構成するようにすれば、エ
アバッグの展開膨張時、薄肉非膨張部における切除した
端末部位を車内側に露出させることを防止できて、薄肉
非膨張部に乗員が接触しても、感触を良好にすることが
できる。
【0013】本発明に係るエアバッグの製造方法では、
袋織りの織成時、裁断代の部位に、薄肉非膨張部の織成
部位に連通する予備袋状部が形成されているため、裁断
代の裁断時、予備袋状部も裁断すれば、薄肉非膨張部の
織成部位に連通する開口が形成される。そして、薄肉非
膨張部の織成部位に連通する開口が形成されれば、この
開口から薄肉非膨張部の織成部位内に切除治具を挿入し
て、薄肉非膨張部の織成部位の周壁における切除部位
を、容易に切除することができて、薄肉非膨張部を一層
簡単に形成できる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づいて説明する。
【0015】実施形態のエアバッグ10は、図1〜3に
示す頭部保護エアバッグ装置Mに使用されるものであ
り、車内側のドアや窓部の開口Wの上縁側周縁における
フロントピラー部FP、ルーフサイドレール部RR、及
び、リヤピラー部RPにわたって、折り畳まれて収納さ
れている。
【0016】頭部保護エアバッグ装置Mは、エアバッグ
10、インフレーター22、取付ブラケット23・26
・28・29、及び、エアバッグカバー5、を備えて構
成されている。
【0017】インフレーター22は、図1・7に示すよ
うに、折り畳まれたエアバッグ10に膨張用ガスを供給
するシリンダタイプとしており、エアバッグ10の後述
するガス流入部12が外装されることとなる。
【0018】取付ブラケット23は、図1・7に示すよ
うに、板金製として、エアバッグ10のガス流入部12
を外装させたインフレーター22を、ガス流入部12ご
と外周側から挟持し、2本の取付ボルト24を利用し
て、リヤピラー部RPの車内側におけるボディ1側の板
金製のインナパネル2に取り付けることとなる。符号2
3aは、ボルト24を挿通させる取付孔である。
【0019】取付ブラケット26は、図1・2・7に示
すように、板金製として、エアバッグ10における後述
する前部側の2つの取付部11を挟持するもので、それ
ぞれ、車内側Iの内プレート26aと車外側Oの外プレ
ート26bとを備えて構成され、内・外プレート26a
・26bには、各取付部11の取付孔11aに対応する
取付孔26cが貫通されている。そして、図2に示すよ
うに、取付ボルト27を、取付孔26c・11aに挿通
させて、インナパネル2の取付孔2a周縁に固着された
ナット2bに螺合させることにより、各取付部11がイ
ンナパネル2に取り付けられることとなる。
【0020】取付ブラケット28・29は、図1・7に
示すように、板金製として、エアバッグ10における他
の部位の2つずつの取付部11を挟持するもので、それ
ぞれ、取付ブラケット26の内プレート26aと同様な
車内側Iに配置される2つずつの内プレート28a・2
9aを備えるとともに、取付ブラケット26の外プレー
ト26bが二つ分一体化された車外側の一つの外プレー
ト28b・29bを備えて構成されている。各外プレー
ト28b・29bは、折り畳まれたエアバッグ10の車
外側と下面側とを支持して、展開膨張時にエアバッグ1
0がリヤピラー部RPのガーニッシュ8やセンターピラ
ー部CPのガーニッシュ9における車外側に侵入しない
ように、断面を略L字状としている。また、各内プレー
ト28a・29aと外プレート28b・29bとには、
取付部11の取付孔11aに対応する位置に、取付孔2
8c・29cが貫通されている。
【0021】エアバッグカバー5は、フロントピラー部
FPに配置されるピラーガーニッシュ6とルーフサイド
レール部RRに配置されるルーフ内装材7とのそれぞれ
の下縁側に配置されるリッド6a・7aから構成されて
いる。
【0022】フロントピラーガーニッシュ6は、合成樹
脂製として、フロントピラー部FPの車内側におけるボ
ディ1のインナパネル2に取付固定され、下縁側に、エ
アバッグ10の展開膨張時、エアバッグ10を突出可能
に、車内側Iに開くリッド6aを備えている。
【0023】ルーフ内装材7は、図1〜3に示すよう
に、合成樹脂製として、ルーフサイドレール部RRの車
内側Iにおけるボディ1のインナパネル2に取付固定さ
れ、下縁側に、展開膨張時のエアバッグ10を突出可能
に、車内側に開くリッド7aを備えている。また、ルー
フ内装材7の後部下縁側には、開口7bが形成され、開
口7bには、ルームランプ3が配設されている。なお、
図2・3に示す符号Gの部材は、ウェザストリップであ
り、符号Dの部材は、ドアである。
【0024】ルームランプ3は、図1・3に示すよう
に、前後両端のフランジ部3a・3aをインナパネル2
にボルト4止めすることにより、インナパネル2に固定
されている。
【0025】エアバッグ10は、図1〜5に示すよう
に、インフレーター22からの膨張用ガスを流入させ
て、折り畳み状態から展開して、開口Wを覆うエアバッ
グ本体13と、インフレーター22からの膨張用ガスを
エアバッグ本体13に導くガス流入部12と、エアバッ
グ本体13の上縁側に設けられる取付部11と、を備え
て構成されている。
【0026】エアバッグ本体13は、ガス流入部12に
連通する膨張部14と、膨張用ガスを流入させない非膨
張部18と、を備えて構成されている。膨張部14は、
車両の前席側の位置に配置可能な前席用膨張部14F
と、後席側の位置に配置可能な後席用膨張部14Bと、
前・後席用膨張部14F・14Bの上部相互を連通する
連通膨張部14Cと、から構成されている。
【0027】各膨張部14F・14B・14Cは、それ
ぞれ、車内側壁部15aと車外側壁部15bとを備えた
袋部15と、袋部15の周囲や中央付近で、袋部15を
密封するように密に織成された結合部16と、を備えて
構成されている。袋部15は、前席用膨張部14Fを構
成する前袋部15Fと、後席用膨張部14Bを構成する
後袋部15Bと、連通膨張部14Cを構成する連通袋部
15Cと、から構成されている。結合部16は、袋部1
5F・15B・15Cの周囲に配置された周縁結合部1
6aと、周縁結合部16aから離れた袋部15Fのそれ
ぞれの中央付近で、車内側壁部15aと車外側壁部15
bとを結合させるように密に織成された3つの独立結合
部16bと、車内側壁部15aと車外側壁部15bとを
結合させるように、周縁結合部16aから袋部15Bの
領域内へ延設される延設結合部16cと、から構成され
ている。独立・延設結合部16b・16cは、袋部15
F・15B・15Cが膨張した際、ガス流入部12の先
端付近からエアバッグ本体13の前部にかけて、張力を
発揮させて、エアバッグ本体13が、車外側への押圧力
を受けても、車外側へ移動しないようにするために、設
けられている。
【0028】なお、エアバッグ本体13における袋部1
5と結合部16とからなる膨張部14は、後述する取付
部11・ガス流入部12・非膨張部18とともに、ポリ
アミド糸やポリエステル糸等を使用して、一体的に袋織
りされ、その後、耐熱性を高めるとともに膨張用ガスの
漏れを防止するように、シリコン等を塗布したコーティ
ング層(図示せず)で被覆される。このコーティング層
は、織成後には、袋部15の内周面側にコーティング剤
を塗布できないことから、外周面側に形成されている。
【0029】ガス流入部12は、連通袋部15Cの上縁
側と後袋部15Bの上方側との周縁結合部16aが後方
へ筒形状に延設されて、形成されている。このガス流入
部12は、インフレーター22に外装されることとな
る。
【0030】取付部11は、エアバッグ本体13の上縁
10a側の周縁結合部16aから上方へ突出するよう
に、複数配置されて、インナパネル2に取り付けるため
の取付ブラケット26・28・29が固着されることと
なる。各取付部11には、取付ボルト27を挿通させる
取付孔11aが開口されている。
【0031】非膨張部18は、膨張部14Fの前方側に
三角板状に配設される一般非膨張部19と、膨張部14
F・14B間における連通膨張部14Cの下部に長方形
板状に配設される薄肉非膨張部20と、から構成されて
いる。非膨張部19・20は、ガス流入部12からエア
バッグ本体13の前部にかけてのエアバッグ本体13の
全体形状を確保するとともに、袋部15の容積を小さく
して、膨張完了までの時間を短くするために設定されて
いる。
【0032】一般非膨張部19は、結合部16より粗い
糸密度として、一枚の板状に織成されている。
【0033】薄肉非膨張部20は、折り畳まれた際に、
ルームランプ3の近傍に折り畳まれることとなる。そし
て、薄肉非膨張部20は、膨張部14とともに袋織りさ
れ、その周壁の車外側壁部34bを切除されて、形成さ
れており、その厚さ寸法t3を、膨張部14における車
内側壁部15aと車外側壁部15bとのそれぞれの厚さ
寸法t1・t2と等しくしている(図5参照)。
【0034】なお、実施形態の場合、厚さ寸法t1・t
2・t3は、0.3mmとして、周縁結合部16aの厚さ
寸法t0は、0.6mmとしている。
【0035】このエアバッグ10の製造方法は、まず、
図6のAに示すように、エアバッグ10の製品形状とな
る製品形状部32と製品形状部32の周縁の裁断代38
とを含めた形状のエアバッグ用素材31を、袋織りで織
成する。実施形態の場合、エアバッグ用素材31は、幅
方向に二つの製品形状部32を並べ、かつ、長手方向で
製品形状部32の前後を逆転させつつ並べるように配設
させて、帯状に織成している。
【0036】この織成時、薄肉非膨張部20の織成部位
33では、車内側壁部34aと車外側壁部34bとの周
壁34を備えた袋状に織成し、さらに、その袋状織成部
位33におけるエアバッグ下縁10b側の裁断代38の
部位には、全長にわたって、予備袋状部36を連通させ
るように、織成する。
【0037】なお、袋状織成部位33と予備袋状部36
とは、前席用膨張部14F側の前結合部37a、後席側
膨張部14B側の後結合部37b、連通膨張部14C側
の上結合部37c、及び、エアバッグ下縁10b側の下
結合部37dの4つの部位からなる結合部37により周
縁を囲まれて、閉塞された袋状に織成されることとなる
(図4・図6のA参照)。
【0038】そして、エアバッグ用素材31を織成した
後には、図6のBに示すように、レーザ加工(レーザカ
ット)によって、製品形状部32と裁断代38との境界
部位を切断する。この時、予備袋状部36が袋状織成部
位33から分離することから、袋状織成部位33におけ
るエアバッグ下縁10b側に、開口35が形成されるこ
ととなる。
【0039】ついで、図6のCに示すように、開口35
から、切除治具としての当板40を、袋状織成部位33
内に挿入して、その周壁34の車外側壁部34bをレー
ザカットにより切除して、薄肉非膨張部20を形成し、
さらに、コーティング層を設ければ、エアバッグ10を
製造することができる。
【0040】なお、当板40は、レーザカット時に、車
内側壁部34aが切断されないように配置させるもので
あり、レーザカットせずに、はさみ等のカッタを使用し
て車外側壁部34bを切断する場合には、それらのカッ
タ等の切除治具を直接開口35から袋状織成部位33内
に挿入して、車外側壁部34bを切断しても良い。
【0041】そして、このように製造したエアバッグ1
0は、つぎのような工程を経て、車両に搭載されること
となる。まず、エアバッグ10を所定の折り機で折り畳
む。この折り畳み状態は、実施形態の場合、図4の二点
鎖線に示すように、順次、山折りと谷折りとの折目Cを
入れて、エアバッグ下縁10b側をエアバッグ上縁10
aに接近させるような蛇腹折りとしている。
【0042】ついで、折り畳んだ後には、図7に示すよ
うに、折り崩れ防止用の破断可能なテープT1で、エア
バッグ10をくるむとともに、インフレーター22・取
付ブラケット23・26・28・29を取り付けて、エ
アバッグ組立体Sを形成する。なお、取付ブラケット2
8・29の部位には、エアバッグ10と各取付ブラケッ
ト28・29とが分離しないように、破断可能なテープ
T2をさらに巻き付けておく。
【0043】そして、各取付ブラケット23・26・2
8・29をインナパネル2の所定位置に配置させ、各取
付孔11a・23a・26c・28c・29cを挿通さ
せてボルト24・27止めし、各取付ブラケット23・
26・28・29をインナパネル2に固定して、エアバ
ッグ組立体Sをボディ1に取り付ける。ついで、フロン
トピラーガーニッシュ6やルーフ内装材7をボディ1に
取り付け、さらに、リヤピラーガーニッシュ8やセンタ
ーピラーガーニッシュ9をボディ1に取り付ければ、エ
アバッグ10が頭部保護エアバッグ装置Mとともに車両
に搭載されることとなる。
【0044】なお、ルームランプ3は、予め、インナパ
ネル2にボルト4止めしておく。そして、ルームランプ
3の周囲に配置されるエアバッグ10の折畳部位は、肉
厚t3の薄い薄肉非膨張部20であり、コンパクトに折
り畳まれていることから、容易に、その部位をルームラ
ンプ3の近傍に配設することができる。
【0045】エアバッグ装置Mの車両への搭載後、イン
フレーター22が作動されれば、インフレーター22か
らの膨張用ガスが、ガス流入部12から膨張部14の後
席用膨張部14B・連通膨張部14C・前席用膨張部1
4Fに流れて、エアバッグ10の膨張部14が、折りを
解消させつつ、膨張し始める。そして、エアバッグ10
は、テープ材T1・T2を破断させ、さらに、フロント
ピラーガーニッシュ6やルーフ内装材7のリッド6a・
7aを押し開いて、図1〜3の二点鎖線で示すように、
開口Wを覆うように、大きく膨張することとなる。
【0046】そして、実施形態のエアバッグ10では、
エアバッグ10を袋織りして織成する際に、膨張部14
とともに、薄肉非膨張部20も袋状に形成し、薄肉非膨
張部20の織成部位33における周壁34の一部34b
を切除して、薄肉非膨張部20を形成している。そのた
め、従来のように、薄肉非膨張部を形成する布材を所定
形状に裁断して、その布材をエアバッグに縫合等によっ
て接合させて製造しなくとも、単に、袋織り後の切除作
業を行なうだけで、薄肉非膨張部20を形成でき、エア
バッグ10を容易に製造することができて、製造工数・
コストを低減することができる。
【0047】また、実施形態のエアバッグ10では、薄
肉非膨張部20を、袋織りによって袋状に形成された際
の周壁34における車内側の部位34aから、構成する
ように、車外側壁部34bを切除している。そのため、
エアバッグ10の展開膨張時、薄肉非膨張部20におけ
る切除した端末部位34cを車内側に露出させることを
防止できて、薄肉非膨張部20に乗員が接触しても、感
触を良好にすることができる。
【0048】さらに、実施形態のエアバッグ10の製造
方法では、袋織りの織成時、裁断代38の部位に、薄肉
非膨張部20の織成部位33に連通する予備袋状部36
を形成している。そのため、裁断代38の裁断時、予備
袋状部36を裁断して、薄肉非膨張部20の織成部位3
3に連通する開口35を形成することができ、この開口
35から袋状織成部位33内に切除治具40を挿入でき
て、袋状織成部位33の周壁34における車外側壁部3
4bを簡単に切除できる。すなわち、車内側壁部34a
を損傷させることなく奇麗にした状態で、車外側壁部3
4bを簡単に切除することができ、薄肉非膨張部20を
一層容易に形成できることとなる。
【0049】なお、実施形態のエアバッグ10では、薄
肉非膨張部20を一箇所だけに形成した場合を示した
が、非膨張部18の一般非膨張部19も、実施形態の薄
肉非膨張部20のように、袋状に織成して、その車外側
壁部を切除して、薄肉にしても良い。この場合には、一
般非膨張部19も薄くできて、エアバッグ10を軽量化
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施形態のエアバッグが使用さ
れる頭部保護エアバッグ装置の使用態様を示す概略図で
ある。
【図2】図1のII−II部位の概略縦断面図である。
【図3】図1の III− III部位の概略縦断面図である。
【図4】同実施形態のエアバッグが単体で膨張した状態
を示す正面図である。
【図5】図4のV−V部位の断面図である。
【図6】同実施形態のエアバッグの製造を示す図であ
る。
【図7】同実施形態のエアバッグが組み付けられたエア
バッグ組立体を示す図である。
【符号の説明】
1…ボディ、 2…インナパネル、 10…エアバッグ、 14…膨張部、 15a…車内側壁部、 15b…車外側壁部、 20…薄肉非膨張部、 31…エアバッグ用素材、 32…製品形状部、 33…袋状織成部位、 34…周壁、 34a…車内側壁部、 34b…車外側壁部、 35…開口、 36…予備袋状部、 38…裁断代、 40…切除治具、 W…開口、 M…頭部保護エアバッグ装置。
フロントページの続き (72)発明者 棚瀬 利則 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑1 番地 豊田合成株式会社内 (72)発明者 山本 貴史 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑1 番地 豊田合成株式会社内 (72)発明者 石井 幹人 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑1 番地 豊田合成株式会社内 (72)発明者 武井 芳成 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑1 番地 豊田合成株式会社内 Fターム(参考) 3D054 AA07 AA18 AA20 CC04 CC11 CC27 CC29 CC30 CC45 DD14 FF17 FF20

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車内側の開口周縁のボディ側に、折り畳
    まれて収納されて、膨張用ガスの流入時、前記開口を覆
    うように、展開膨張する構成として、 前記膨張用ガスを流入させて車内側壁部と車外側壁部と
    を離すように膨らむ膨張部と、前記車内側壁部と前記車
    外側壁部との合計の厚さ寸法より薄くして前記膨張用ガ
    スを流入させない薄肉非膨張部と、を備えて構成される
    エアバッグであって、 前記薄肉非膨張部が、前記膨張部とともに袋織りによっ
    て袋状に形成されるとともに、袋状の周壁の一部を切除
    されて形成されていることを特徴とするエアバッグ。
  2. 【請求項2】 前記薄肉非膨張部が、袋織りによって袋
    状に形成された際の周壁における車内側の部位から、構
    成されていることを特徴とする請求項1に記載のエアバ
    ッグ。
  3. 【請求項3】 エアバッグが、車内側の開口周縁のボデ
    ィ側に、折り畳まれて収納されて、膨張用ガスの流入
    時、前記開口を覆うように、展開膨張する構成とすると
    ともに、前記膨張用ガスを流入させて車内側壁部と車外
    側壁部とを離すように膨らむ膨張部と、前記車内側壁部
    と前記車外側壁部との合計の厚さ寸法より薄くして前記
    膨張用ガスを流入させない薄肉非膨張部と、を備えて構
    成され、 前記薄肉非膨張部が、前記膨張部とともに袋織りによっ
    て袋状に形成されるとともに、袋状の周壁の一部を切除
    されて形成されている構成のエアバッグの製造方法であ
    って、 前記エアバッグの製品形状と該製品形状の周縁の裁断代
    とを含めた形状のエアバッグ用素材を、袋織りで織成す
    るとともに、 その織成時に、前記裁断代の部位に、前記薄肉非膨張部
    の織成部位に連通する予備袋状部を配置させるように、
    織成して、 裁断代の裁断時に、前記予備袋状部を切除して前記薄肉
    非膨張部の織成部位に開口を形成し、 該開口から切除治具を前記薄肉非膨張部の織成部位内に
    挿入して、前記周壁の一部を切除して製造することを特
    徴とするエアバッグの製造方法。
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