JP2001258805A - インバータ装置と電気掃除機 - Google Patents

インバータ装置と電気掃除機

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JP2001258805A
JP2001258805A JP2000076191A JP2000076191A JP2001258805A JP 2001258805 A JP2001258805 A JP 2001258805A JP 2000076191 A JP2000076191 A JP 2000076191A JP 2000076191 A JP2000076191 A JP 2000076191A JP 2001258805 A JP2001258805 A JP 2001258805A
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stator
inverter circuit
motor
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circuit
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JP2000076191A
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Inventor
Kazuhiko Asada
和彦 麻田
Tomoya Fujinami
知也 藤濤
Yasumichi Kobayashi
保道 小林
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小形、軽量の電気掃除機を提供する。 【解決手段】 商用電源31の出力に出力され脈流電圧
を出力する整流回路32に、インバータ回路38を接続
し、さらに誘導形の電動機45を接続して、インバータ
回路38の出力周波数を脈流電圧の脈動リプル周波数よ
りも大とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般家庭や工場、
店舗、事務所などにおいて使用される、空調機器、家事
機器、回転調理器などのインバータ装置と電気掃除機に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のインバータ装置を用いた電気掃除
機の回路図を図6に示す。
【0003】図6においては、100Vで60Hzの商
用電源1、商用電源1に接続した整流回路2と、整流回
路2の出力に接続した平滑回路3を有している。
【0004】整流回路2は、全波式のもので、ダイオー
ド4、5、6、7によって構成されており、平滑回路3
はチョークコイル8、電解式のコンデンサ9によって構
成されており、チョークコイル8は、珪素鋼板を積層し
空隙を設けた鉄心に、銅線を巻いて構成したもので、L
=3mHのインダクタンスを有しており、コンデンサ9
は、C=4700マイクロファラッドの静電容量を有し
ている。
【0005】インバータ回路10は、平滑回路3からの
直流電圧V1を受けて動するもので、スイッチング素子
11、12、13、14、15、16によって構成され
ている。
【0006】電動機17は、インバータ回路10の出力
に接続され、インナーロータ構造であり、固定子巻線1
8、19、20と、その内側に位置し、ベアリングなど
によって回転自在に設けられた回転子21を有してお
り、回転子21は永久磁石を用い、固定子巻線18、1
9、20に流れる電流との相互作用によってトルクを発
生するものとなっている。
【0007】さらに、電動機17はホールIC22、2
3、24を備えており、回転子21の磁極の位置を検知
して位置検知信号を出力するものとなっている。
【0008】制御回路25は、電動機17からの位置検
知信号を受け、スイッチング素子11、12、13、1
4、15、16を順序よくオンオフ制御することによ
り、インバータ回路10から電動機17に駆動電流を供
給させるものである。
【0009】以上の構成によって、インバータ装置26
が構成されており、その上インペラ式のファン27が電
動機17の回転子21に接続されて、掃除機として動作
するものとなっている。
【0010】図7(ア)は従来の掃除機のインバータ回
路10の入力電圧V1を示し、図7(イ)は商用電源1
からの入力電流Iinの波形を示している。
【0011】平滑回路3は、全波整流された整流回路2
の出力に、電圧の脈動分(リプル分)を有している。
【0012】脈動分の周波数(脈動リプル周波数)は、
商用電源1の周波数の2倍となり、商用電源1が60ヘ
ルツの場合には、120ヘルツとなる。
【0013】従来の技術では、チョークコイル8とコン
デンサ9が設けられていることからインバータ回路10
の入力電圧V1のリプル電圧はかなり吸収され、ピーク
・トゥ・ピークは10ボルトに抑えられている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の技術
においては、平滑回路3を構成するチョークコイル8と
コンデンサ9は、重量、体積、コストが大であったた
め、装置の重量、体積、コストがかなり大とになるとと
いう第1の課題を有していた。
【0015】また商用電源1から装置に供給される電流
Iinの波形が、商用電源1の電圧波形(正弦波)か
ら、かなりずれたものとなり、ピーク電流が大きく、力
率も低いことから、配電系統の損失が大となり、配電設
備の利用率も低いものになるという第2の課題を有して
いた。
【0016】特に永久磁石を用いた電動機17を用いて
いることから、速度に応じた誘導起電力を固定子巻線1
8、19、20に発生することから、商用電源1の零ボ
ルト点付近においても、電動機17のトルクを有効に働
かせるためには、V1のリプル電圧分を小さくする必要
があるものであった。
【0017】なお、第1の課題と第2の課題は、整流回
路2の構成が図6に示している全波式のもの以外の、例
えば電解式のコンデンサを2個直列として構成した倍電
圧形の構成とした場合においてもほぼ同等のものであっ
た。
【0018】また、回転子21に永久磁石を使用してい
ることから、高価となるとともに、例えば電気掃除機と
してしようした場合のように、速度が4万回転以上とい
う高速とする場合には、電動機に供給される電気パワー
は高周波となり、電動機の損失(特に鉄損)が大きくな
るという第3の課題も有していた。
【0019】特に、回転子が内側に位置するインナーロ
ータの構成では、固定子に用いる鉄心の重量が回転子に
用いる鉄心の重量よりもかなり大となり、よって高周波
による渦電流損とヒステリシス損が作用する鉄量が大き
く、鉄損の低減は困難なものであった。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記第1〜第
3の課題を解決するために、商用電源と、前記商用電源
の出力に出力され脈流電圧を出力する整流回路と、前記
整流回路の出力に接続されたインバータ回路と、前記イ
ンバータ回路によって駆動される誘導形の電動機を有
し、インバータ回路の出力周波数は、前記脈流電圧の脈
動リプル周波数よりも大であるインバータ装置を構成す
ることにより、重量、体積、コストを低減しつつ、また
入力の力率が高い装置を実現し、また電動機の損失(鉄
損)を低減するものである。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、上記課題を解決するために、商用電源と、前記商用
電源の出力に出力され脈流電圧を出力する整流回路と、
前記整流回路の出力に接続されたインバータ回路と、前
記インバータ回路によって駆動される誘導形の電動機を
有し、インバータ回路の出力周波数は、前記脈流電圧の
脈動リプル周波数よりも大である構成としたことによ
り、小形で安価なインバータ装置を実現するものであ
る。
【0022】また請求項2に記載の発明は、請求項1記
載のインバータ装置と、前記インバータ装置の電動機に
より駆動されるファンを有する構成としたことにより、
電動機が高速で駆動でき、ファン、電動機、整流回路、
を簡単で小形の構成とすることができるものである。
【0023】また請求項3に記載の発明は、蓄電池と、
前記蓄電池の出力に接続されたインバータ回路と、前記
インバータ回路によって駆動される誘導形の電動機と、
前記電動機によって駆動されるファンを有する構成とし
たことにより、低コストで信頼性の高い電気掃除機を実
現するものである。
【0024】また請求項4に記載の発明は、固定子と前
記固定子の外側に回転自在に設けた回転子を有する電動
機と、前記電動機を駆動するインバータ回路と、前記電
動機によって駆動されるファンを有し、前記固定子は前
記インバータ回路から電流が供給される固定子巻線を有
する構成としたことにより、前記固定子巻線に必要な銅
線の使用量を低減し、銅損の低減による効率の向上を実
現するものである。
【0025】また請求項5に記載の発明は、請求項2か
ら請求項4のいずれか1項記載の電気掃除機固定子は固
定子鉄心を有し、回転子は回転子鉄心を有し、前記固定
子鉄心は、前記回転子鉄心よりも質量が小である構成と
することにより、高周波磁束が作用する固定子鉄心の鉄
損の低減による効率の向上を実現するものである。
【0026】
【実施例】次に、本発明の具体例を説明する。
【0027】(実施例1)図1は、本発明の請求項1、
請求項2,請求項4,請求項5を用いた実施例1におけ
るインバータ装置を有する電気掃除機の回路図である。
【0028】図1においては、100Vで60Hzの商
用電源31、商用電源31に接続した整流回路32を有
している。
【0029】整流回路32は、全波式のもので、ダイオ
ード33、34、35、36によって構成され、脈流電
圧V1を出力するものである。
【0030】また、整流回路2の出力には4.7マイク
ロファラッドの静電容量を有するプラスチックフィルム
式のコンデンサ37を接続している。
【0031】インバータ回路38は、整流回路32から
脈流電圧V1を受けて動するもので、スイッチング素子
39、40、41、42、43、44によって構成され
ている。
【0032】誘導形の電動機45は、インバータ回路3
8の出力に接続されたもので、一般に誘導電動機または
インダクションモータなどと呼ばれる原理のものであ
る。
【0033】電動機45は、固定子巻線46、47、4
8、および回転子49を有している。
【0034】制御回路50は、1キロヘルツの周期でス
イッチング素子39、40、41、42、43、44を
順序よくオンオフ制御することにより、インバータ回路
38から電動機45に1キロヘルツの駆動電流を供給さ
せるものである。
【0035】以上の構成によって、インバータ装置51
が構成されており、その上インペラ式のファン52が電
動機45の回転子49に接続されて、掃除機として動作
するものとなっている。
【0036】図2は、実施例1の平滑回路および直流電
源装置の動作波形図である。
【0037】図2(ア)は実施例1の電気掃除機のイン
バータ回路38の入力電圧V1を示し、図2(イ)は商
用電源31からの入力電流Iinの波形を示し、図2
(ウ)は3相の電動機45入力電流の一つIMの波形を
示している。
【0038】整流回路32は、ほぼ全波整流されたの出
力電圧であり、最大140ボルトから15ボルトの間で
変化する電圧の脈動分(リプル分)を有している。
【0039】脈動分の周波数(脈動リプル周波数)は、
商用電源1の周波数の2倍となり、商用電源1が60ヘ
ルツの場合には、120ヘルツとなる。
【0040】本実施例では、整流回路32の出力に設け
られたコンデンサ37の静電容量が小さいことから、イ
ンバータ回路38の入力電圧V1の脈動リプル成分は、
かなりの振幅を有するものとなっている。
【0041】電動機45に供給される電流は、図2
(ウ)に示されるように、インバータ回路38の入力電
圧V1とほぼ同じ形の包烙線(エンベロープ)を有する
1キロヘルツの波形となる。
【0042】本実施例においては、電動機45を誘導形
のものを使用して構成していることから、従来の技術の
永久磁石を使用した電動機のような、速度に比例した誘
導起電力が固定子巻線に発生することはなく、よってち
ょうど抵抗に電力を供給する場合と同様に、電圧V1の
瞬時値にほぼ比例した電流がインバータ回路38から電
動機45に供給され、瞬時値のほぼ自乗に比例した瞬時
パワーが供給されるものとなる。
【0043】したがって、商用電源31からの装置の入
力電流Iinは、図2(イ)に示されているような正弦
波にかなり近い波形となり、力率が高く、またピークの
電流値も低いことから、系統に接続されている他の電気
機器への悪影響も与えることなく、また配電系統への負
担が小さくてすみ、配電機器などの利用率が高まり、損
失もほぼ最小限とすることができるものとなる。
【0044】発明者による実験によれば、インバータ回
路38に入力される電圧のピーク値に対して、ボトム値
(脈動による最低点の電圧値)が50%以下となる場合
には、上記効果が大きく得られるものとなることがわか
っている。
【0045】また、実施例1に用いているプラスチック
フィルム形のコンデンサ37は、従来の技術に用いられ
ていた電解式のものと比較して小形、軽量、低価格、長
寿命のものであり、また大きくて重量が大きく高価なチ
ョークコイルも用いていないことから、装置の小形、軽
量、低価格化と信頼性の向上に対しても大変大きな効果
がある。
【0046】ただし、ラインノイズなどを抑える必要が
ある場合には、例えばノーマルモード、コモンモードの
チョークコイルを商用電源31からの入力部分もしくは
整流回路32の出力と直列に接続することもできる。
【0047】その場合にも、必要となるインダクタンス
値は、従来の技術で使用されているものと比較して、小
さなもので済ませることができることから、本発明の効
果は十分にあげることができるものとなる。
【0048】なお、本実施例では起動時においては、イ
ンバータ回路38の周波数を、100ヘルツとし、起動
後に0.8秒間かけて最高回転時の周波数である1キロ
ヘルツまで、徐々に引き上げる方法をとっていることか
ら、起動時におけるトルクが大きく、ファン52の加速
が速やかに行われる上、電動機45に供給される電流I
Mの実効値も低く抑えることができるものとなる。
【0049】ファン52の速度とトルクの関係から、2
00ヘルツで起動した際(速度5350r/min)の
インバータ装置51の入力パワーは、1キロヘルツ時に
対して15分の1程度で済むことから、起動直後におい
てはコンデンサ37による電圧の平滑効果がかなり作用
し、インバータ回路38の入力電圧V1の波形は、ほぼ
図7(ア)に示されている従来の技術でのインバータ回
路入力電圧波形にほぼ近い形が得られるものとなる。
【0050】したがって、起動時においてはインバータ
回路38の出力周波数(100ヘルツ)が整流回路32
からの脈流電圧の脈動リプル周波数(120ヘルツ)に
対して小という条件となるが、良好に起動動作がなさせ
るものとなる。
【0051】図3は、実施例1の電動機45とファン5
2の詳細な構成図であり、図3(ア)は電動機45の部
分の輪切りの断面図、図(イ)は縦方向の断面図を示し
ている。
【0052】図3(ア)は、図3(イ)の一点鎖線部分
(電動機45部分)である。
【0053】特に本実施例においては、内側に固定子5
9を設けている。
【0054】固定子59は、厚さ0.2ミリの珪素鋼板
を積層して構成した固定子鉄心55と、固定子鉄心55
の12個のスロット(溝)に図3(ア)の要領で巻いて
設けた固定子巻線46、47、48、中心に設けた軸5
7によって構成されている。
【0055】また、回転子46は固定子59の外側に回
転自在に設けられており、回転子鉄心56と、回転子鉄
心56の内側に20個設けたスロット(溝)に、アルミ
ニウムを流し込んで構成した二次導体54、同じくアル
ミニウム製のケーシング58により構成されている。
【0056】図3(ア)では、図示されていないが、二
次導体54は、一般にスキューと呼ばれるひねりが加え
られており、空間高調波に対して安定したトルク−速度
特性を有するものとなっている。
【0057】ファン52は、アルミニウム製のインペラ
形のもので、ケーシング58の上面に取り付けられてい
る。
【0058】また、ボール形のベアリング60、61
は、上下に設けられおり、軸57の下部は、中空であ
り、ベアリング60の上部から固定子巻線46、47、
48をインバータ回路38に接続するための3本の配線
(リード線)が通せるように穴が空けられている。
【0059】この電動機は、軸57の最も下の部分が固
定され、外側のケーシング58と共にファン52を回転
駆動するアウターロータとよばれる構成になっている。
【0060】アウターロータの構成とすることにより、
インバータ回路38から高周波電流による高周波の磁束
が通る固定子鉄心の重量を小さくすることができるもの
となる。
【0061】本実施例では、固定子鉄心の質量は105
gであって、回転子鉄心185gよりも小さい値であ
る。
【0062】一般に最大磁束密度が一定の場合、一定の
周波数においては、単位質量当たりの鉄損が材質によっ
て決まるものであり、固定子鉄心の質量が小となること
は、鉄損がそれだけ低減されるという効果がある。
【0063】また、固定子鉄心の使用量が少なくて済む
ことから、高周波特性に優れた高級なものを使用して
も、コストの上昇が少なくてすむという設計も可能とな
る。
【0064】これに対し、回転子鉄心56はインバータ
回路38の出力周波数よりも遙かに低い、スベリ周波数
のみの磁束が通過するものであることから、高級なケイ
素鋼板である必要性はなく、遠心力に耐えるものであれ
ばよい。
【0065】よって、同一のケイ素鋼板材から固定子鉄
心55と回転子鉄心56を共取りすることは必ずしも行
う必要がない。
【0066】また、固定子巻線46、47、48のコイ
ルエンド部分、すなわちスロットからスロットまでを行
き来する銅線の部分の長さを、インナーロータ形に比較
して短くすることができるので、銅線の抵抗が小とな
り、銅損を低減することもできるという効果も有してい
る。
【0067】(実施例2)図4は、本発明の請求項4を
用いた実施例2におけるインバータ装置の電動機の断面
図である。
【0068】図4においては、永久磁石62、63、6
4、65、66、67が、回転子鉄心68の内側に接着
されて設けられて構成した回転子69を有している。
【0069】永久磁石62、63、64については内
側、すなわち固定子に面する側にS極、また永久磁石6
5、66、67については内側がN極となるように着磁
がなされている。
【0070】本実施例の構成は、高速回転における鉄損
を極力小とするため、2極としているが、一般に機械角
180度の着磁は、性能と価格の面から課題が多いが、
本実施例では、1極に対して永久磁石を3個使用して構
成していることから、例えばパラレル配向のストロンチ
ウムフェライト磁石などのような強力で安価な永久磁石
を使用して装置が構成できるものとなる。
【0071】回転子鉄心68は、珪素鋼板ではなくパイ
プ状の鋼材を使用していることから、遠心力に対して、
永久磁石62、63、64、65、66、67に作用す
る遠心力もすべて受けることができものとなり、インナ
ーロータ構成の場合に問題となる永久磁石の飛散防止の
ための対策(例えばSUS管の使用など)による性能の
低下という問題もない。
【0072】固定子巻線46、47、48に関しては、
実施例1の場合のスロット数に対して2倍である24個
のスロットを有する構成としていることから、分布係数
が実施例1よりも若干小となり、永久磁石62、63、
64、65、66、67が回転する時に各固定子巻線に
発生する誘導起電力の波形は、より正弦波に近いものと
なり、よって発生するトルクのリプルが小となり、騒音
や振動が小さく抑えられるという効果があるものとな
る。
【0073】ただし、固定子のスロット数を24個とす
ることが、特に永久磁石を使用する電動機に限定される
ものではなく、実施例1に示しているような12スロッ
トであってもよく、また6スロットでも構成できるもの
である。
【0074】実施例2においては、固定子の積厚を実施
例1よりも小とすることができ、固定子鉄心の質量は1
00gとすることができるが、回転子鉄心については9
0gであり、永久磁石62、63、64、65、66、
67の質量を加えても、実施例1の構成に対して、大幅
な軽量化が図れるものとなる。
【0075】なお、その他の部分の構成については実施
例1と全く同じ構成となっている。
【0076】実施例2の構成は、一般にブラシレスDC
モータ、もしくは永久磁石形の同期電動機と呼ばれる形
式の電動機としたものであり、アウターロータの構成と
することによる、固定子鉄心の重量の低減して、高周波
が作用する固定子鉄心部分の鉄損を低減させるという効
果をあげることができる。
【0077】また実施例1や実施例2に示したような、
分布巻を用いたものや、集中巻でもコイル幅を電気角1
20度以上とする場合には、3相の固定子巻線間に重な
り部分が生じるが、そのような場合にもコイルエンド部
分の銅線の長さを抑えることができ、銅損の低減を行う
こともできるものとなる。
【0078】特に、例えば毎分6万回転というような高
速が必要となる場合などには、固定子の鉄損を抑えるこ
とが、非常に重要となり、ブラシレスDCモータとする
場合にも極数を2極とすることが、周波数を抑えるのに
効果的であるが、一般にコイルエンド部分が最短とでき
るとされている突極集中巻は、2極ではラジアル力のキ
ャンセルができないものとなることから、振動・騒音が
問題となり、使用できない場合が多い。
【0079】したがって、このような場合にも、図3
(ア)に示したような構成で必要な分布係数を持つ固定
子巻線を設けることにより、高効率の電動機とすること
ができるものとなる。
【0080】(実施例3)図5は、本発明の請求項3を
用いた実施例3における電動機の回路図である。
【0081】図5において、100V60Hzの商用電
源71、交流電源71の出力に接続された充電回路72
を設けている。
【0082】さらに、充電回路72との接続と分離を自
在とするコネクタ73、ニッケル水素式の蓄電池74、
蓄電池74の出力に接続されたプラスチックフィルム形
のコンデンサ75とインバータ回路38、インバータ回
路38によって駆動される誘導形の電動機45、インバ
ータ回路38を制御する制御回路50によって構成した
インバータ装置76を設けている。
【0083】なお、本実施例においては、インバータ回
路38に用いている6個のスイッチング素子は、MOS
FETを使用して構成している。
【0084】ファン52は、インバータ装置76の電動
機45の出力に接続され、駆動されるものとなってい
る。
【0085】以上において、動作の説明を行う。
【0086】使用者は、使用前にコネクタ73を接続し
て、交流電源71から充電回路72を経由して蓄電池7
4の充電を行い、充電が完了した後、コネクタ73を切
り離し、インバータ装置76の蓄電池74に蓄えられた
エネルギーによって、インバータ回路38が動作して、
電動機45に1キロヘルツの高周波の3相交流の電気パ
ワーが供給させて、およそ5万9千r/minの高速回
転で、ファン52を駆動して強力な集塵を得ることがで
きる。
【0087】ここで、制御回路50は、インバータ回路
38内の各スイッチング素子を順序正しくオンオフ制御
をなすことにより、電動機45の各固定子巻線にほぼ正
弦波に近い波形の電流が供給され、効率良く駆動がなさ
れるものとなっている。
【0088】集塵作業が完了した場合、使用者は、コネ
クタ74によって蓄電池74が充電回路72を通じて商
用電源71から充電を行える状態とし、消耗した蓄電池
74を再び充電させることで、次回の掃除の作業に備え
るものとなる。
【0089】このように、掃除作業中において商用電源
71から切り離された状態での使用が可能となることか
ら、操作性が著しく向上し、使用者の躰の疲労が極めて
小となるものである。
【0090】特に本実施例では、誘導形の電動機45が
使用されていることから、永久磁石を用いる場合に比較
して鉄損が低減できるという効果に加え、例えば6万回
転などの高速で回転駆動されるファン52が、小形・軽
量で済み、また電動機の構造も例えばカゴ形の回転子を
用いることによって、高速回転に対しても極めて堅牢と
することもでき、携帯性が向上するものとなる。
【0091】また、整流子とブラシを用いた電動機を使
用して、蓄電池74の両端から発生される直流電圧を直
接電動機に供給する構成と比較し、ブラシの摩耗がない
ことから信頼性が高く、寿命が非常に長くなるという効
果があるものとなる。
【0092】すなわち、直流をブラシを用いた電動機に
供給すると、電流の極性が常に一定であることから、ブ
ラシが片減りするなどという問題が非常に発生しやすく
なるものであるが、本実施例によれば、インバータ回路
38が電流を供給することから、そのような問題は完全
に防ぐことができるものとなる。
【0093】また、本実施例においては、コンデンサ7
5を接続しており、インバータ回路38に流れる電流の
高周波成分をバイパスしてインバータ回路38の入力電
圧の安定化と、蓄電池74の信頼性の確保を行っている
ものであるが、蓄電池74の高周波に対するインピーダ
ンスが十分低い場合などには、接続する必要がないか、
あるいは非常に小さな静電容量のもので済ませることも
できるものとなる。
【0094】
【発明の効果】以上のように、本発明の請求項1に記載
の発明は、特に商用電源と、前記商用電源の出力に出力
され脈流電圧を出力する整流回路と、前記整流回路の出
力に接続されたインバータ回路と、前記インバータ回路
によって駆動される誘導形の電動機を有し、インバータ
回路の出力周波数は、前記脈流電圧の脈動リプル周波数
よりも大である構成としたことにより、小形で安価なイ
ンバータ装置を実現するものである。
【0095】また請求項2に記載の発明は、特に請求項
1記載のインバータ装置と、前記インバータ装置の電動
機により駆動されるファンを有する構成としたことによ
り、電動機が高速で駆動でき、ファン、電動機、整流回
路、を簡単で小形の構成とすることができるものであ
る。
【0096】また請求項3に記載の発明は、特に蓄電池
と、前記蓄電池の出力に接続されたインバータ回路と、
前記インバータ回路によって駆動される誘導形の電動機
と、前記電動機によって駆動されるファンを有する構成
としたことにより、低コストで信頼性の高い電気掃除機
を実現するものである。
【0097】また請求項4に記載の発明は、特に固定子
と前記固定子の外側に回転自在に設けた回転子を有する
電動機と、前記電動機を駆動するインバータ回路と、前
記電動機によって駆動されるファンを有し、前記固定子
は前記インバータ回路から電流が供給される固定子巻線
を有する構成としたことにより、前記固定子巻線に必要
な銅線の使用量を低減し、銅損の低減による効率の向上
を実現するものである。
【0098】また請求項5に記載の発明は、特に請求項
2から請求項4のいずれか1項記載の電気掃除機固定子
は固定子鉄心を有し、回転子は回転子鉄心を有し、前記
固定子鉄心は、前記回転子鉄心よりも質量が小である構
成とすることにより、高周波磁束が作用する固定子鉄心
の鉄損の低減による効率の向上を実現するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1におけるインバータ装置を有
する電気掃除機の回路図
【図2】同、平滑回路および直流電源装置の動作波形図
【図3】同、電動機とファンの構成図
【図4】本発明の実施例2における電気掃除機の回路図
【図5】本発明の実施例3における電気掃除機の回路図
【図6】従来の技術におけるインバータ装置を有する電
気掃除機の回路図
【図7】同、インバータ装置の動作波形図
【符号の説明】 31 商用電源 32 整流回路 38 インバータ回路 45 電動機 51 インバータ装置 52 ファン 74 蓄電池 59 固定子 49、69 回転子 46、47、48 固定子巻線 55 固定子鉄心 56、68 回転子鉄心
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 保道 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 3B006 FA01 3B057 DA01 DE01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 商用電源と、前記商用電源の出力に出力
    され脈流電圧を出力する整流回路と、前記整流回路の出
    力に接続されたインバータ回路と、前記インバータ回路
    によって駆動される誘導形の電動機を有し、インバータ
    回路の出力周波数は、前記脈流電圧の脈動リプル周波数
    よりも大であるインバータ装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のインバータ装置と、前記
    インバータ装置の電動機により駆動されるファンを有す
    る電気掃除機。
  3. 【請求項3】 蓄電池と、前記蓄電池の出力に接続され
    たインバータ回路と、前記インバータ回路によって駆動
    される誘導形の電動機と、前記電動機によって駆動され
    るファンを有する電気掃除機。
  4. 【請求項4】 固定子と前記固定子の外側に回転自在に
    設けた回転子を有する電動機と、前記電動機を駆動する
    インバータ回路と、前記電動機によって駆動されるファ
    ンを有し、前記固定子は前記インバータ回路から電流が
    供給される固定子巻線を有する電気掃除機。
  5. 【請求項5】 固定子は固定子鉄心を有し、回転子は回
    転子鉄心を有し、前記固定子鉄心は、前記回転子鉄心よ
    りも質量が小である請求項2から請求項4いずれか1項
    記載の電気掃除機。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010166998A (ja) * 2009-01-21 2010-08-05 Mitsubishi Electric Corp スティック型電気掃除機

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JP2010166998A (ja) * 2009-01-21 2010-08-05 Mitsubishi Electric Corp スティック型電気掃除機

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