JP2001258194A - 電機子 - Google Patents

電機子

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JP2001258194A
JP2001258194A JP2000070688A JP2000070688A JP2001258194A JP 2001258194 A JP2001258194 A JP 2001258194A JP 2000070688 A JP2000070688 A JP 2000070688A JP 2000070688 A JP2000070688 A JP 2000070688A JP 2001258194 A JP2001258194 A JP 2001258194A
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    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02KDYNAMO-ELECTRIC MACHINES
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 整流子面の段差がより小さい電機子を提供す
ること。 【解決手段】 本発明の電機子は、電機子鉄心2は、コ
イル片4,5をスロット内に収容しているだけではな
く、軸長方向の所定位置に、他の部分よりも強固に各コ
イル片4,5を固定する固定部としての小径かしめ部2
2をもつ。小径かしめ部22は、電機子鉄心2がその円
筒面状の外周面2aから所定の幅で帯状により強くかし
められて形成されている。コイル片4,5のうち特に端
部41で整流子31を構成するコイル片4が小径かしめ
部22で強固に電機子鉄心2に固定されており、コイル
片はここを起点にして熱膨張および熱収縮を起こすの
で、整流子面31aに段差が生じにくくなる。整流子面
31aの段差が小さくなると、回転電機のブラシ寿命が
延びるなどの効果が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転電機の技術分
野に属し、より詳しくは端面に整流子をもつ電機子の技
術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】従来技術としては、特開平9−5164
5号公報に開示された回転電機の電機子がある。この電
機子では、電機子コイルの一端面に整流子が形成されて
いる。そして、各上層コイル片4は、整流子31側で硬
質樹脂からなる略円盤状の絶縁スペーサ71と互いに嵌
合し、整流子31側での各上層コイル片4の軸長方向の
動きが規制されている。それゆえ、従来技術の電機子で
は、ブラシ8が摺接する整流子面31aに段差が生じる
ことが、ある程度までは抑制されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
従来技術では、整流子面の段差を抑制する絶縁スペーサ
がない旧来の電機子よりはずっと改善されているもの
の、まだある程度大きな段差が整流子面31aに生じて
いた。すなわち、一例として小型自動車用スタータモー
タの電機子を挙げると、その外径が50mm程度で電機
子鉄心の全長が30mm程度であるが、スタータの始動
を繰り返すことにより、約20μmの段差が整流子面3
1aに生じていた。ここで、整流子面31aの段差は、
スタータモータの運転試験の後、モータを分解して冷え
た状態で計っているので、実際の運転中にはもっと大き
な段差が生じている可能性がある。
【0004】整流子面31aの段差が大きいと、ブラシ
8の摩耗が促進されブラシ8の寿命が短くなるばかりで
はなく、整流子31とブラシ8との間の抵抗損失が増
え、加熱による不具合や回転電機の性能低下にもつなが
りかねず、不都合である。
【0005】そこで本発明は、整流子面の段差がよりい
っそう低減された電機子を提供することを解決すべき課
題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、発明者らは、回転電機を運転すると電機子の整流子
面に段差が生じる原因について考察を重ねた。その結
果、各上層コイル片が発熱して短時間のうちに昇温する
うえに、銅製の上層コイル片と積層板製の電機子鉄心と
間で線膨張率差があることだけが、整流子面の段差の原
因ではないことに思い至った。
【0007】すなわち、整流子を形成する上層コイル片
が熱膨張によって伸びて電機子鉄心との間に滑り変位が
生じるが、滑り変位が各上層コイル片の間で一様であれ
ば、整流子面には段差が生じない。各上層コイル片の間
で整流子面に段差が生じるのは、滑り変位の起点が各上
層コイル片の間で一様ではなく、それ故に、熱膨張によ
って整流子面に起きる変位のストロークも一様ではない
からであることに思い至った。
【0008】そればかりではなく、各上層コイル片が電
機子鉄心のスロット内にかしめられて固定されている強
さが、軸長方向に沿ってほぼ一様であるので、熱膨張と
熱収縮とで各上層コイル片が電機子鉄心に固定されてい
る部分が異なる場合もあり得ることに思い至った。すな
わち、各上層コイル片がそれぞれに熱膨張と熱収縮とを
繰り返すうちに、あたかもミミズが伸縮しながら移動す
るように、各上層コイル片が少しずつ電機子鉄心に対し
てずれていき、所定の範囲でランダムウォークに似た変
位を繰り返すものと推察される。このように考えると、
回転電機の運転を終えて回転子が冷えてしまった後でも
整流子面に大きな段差を生じていることが、合理的に説
明される。
【0009】そこで発明者らは、以上の洞察に基づいて
整流子面の段差の発生に対する対策を考え、以下の手段
を発明するに至った。
【0010】(第1手段)本発明の第1手段は、請求項
1記載の電機子である。すなわち、電機子鉄心は、軸長
方向の所定位置に、他の部分よりも強固に各コイル片を
固定する固定部をもつ。
【0011】本手段では、各コイル片が熱膨張および熱
収縮をしても各コイル片は固定部で強固に保持されてい
るので、固定部では電機子鉄心と各コイル片との間に滑
り変位が生じない。それゆえ、回転電機の運用期間中、
各コイル片が繰り返し熱膨張および熱収縮を起こして
も、各コイル片の軸長方向の位置は固定部では電機子鉄
心に対して変わらず、各コイル片が電機子鉄心に対して
軸長方向にずれていくことは防止される。その結果、回
転電機を長期間運用しても、本手段の電機子において
は、整流子面にあまり段差が生じることがない。
【0012】しかも、軸長方向の所定位置で各コイル片
が電機子鉄心に固定されているので、固定部と整流子と
の間の各コイル片の長さが互いに一様である。それゆ
え、回転電機の運転時に各コイル片が熱膨張した際に
も、各コイル片が均一に整流子面の変位を生じるので、
回転電機の運転中にも整流子面にあまり段差が生じるこ
とがない。
【0013】したがって、本手段の電機子によれば、回
転電機の運転中にも回転電機の長期間運用後にも、整流
子面に生じる段差が大幅に低減されるという効果があ
る。その結果、ブラシの寿命が延びて整備コストが低減
されるばかりではなく、整流子とブラシとの接続抵抗が
減って回転電機の性能もいくらか向上するという効果が
ある。
【0014】(第2手段)本発明の第2手段は、請求項
2記載の電機子である。すなわち本手段は、前述の第1
手段において、固定部は、電機子鉄心の全長のうち整流
子側の端面から半分以内にあることを特徴とする。
【0015】前述の第1手段において、固定部において
各コイル片は電機子鉄心に強固に固定されているとはい
うものの、固定部と整流子との間の距離はなるべく短い
方が好ましい。なぜならば、両者の距離が長いと、電機
子鉄心と各コイル片との間に作用する摩擦力の不均一な
ど各種の要因により、いくらか熱膨張によって整流子面
に段差が生じる可能性があるからである。
【0016】そこで本手段では、固定部の位置が整流子
側からあまり遠くてはいけないという限定を加え、前述
の第1手段の作用効果が十全に発揮され得るようにし
た。
【0017】したがって本手段によれば、前述の第1手
段の効果がより有効に発揮されるという効果がある。
【0018】(第3手段)本発明の第3手段は、請求項
3記載の電機子である。すなわち本手段は、前述の第2
手段において、固定部は、積層板のうち整流子側の端部
から少なくとも一枚を空けて形成されていることを特徴
とする。
【0019】第2手段の項で、固定部と整流子との間の
距離はなるべく短い方がよいとは述べたものの、固定部
が電機子鉄心の整流子側の端部にあると、端部ゆえの不
都合が起きることがある。たとえば、固定部が電機子鉄
心を外周面から強くかしめて形成される場合には、強く
かしめた固定部にさらに整流子部分から強い遠心力がか
かるので、各コイル片を包んで電機子鉄心と絶縁する絶
縁紙が電機子鉄心の端部で破れるという不都合が起きる
恐れがある。
【0020】そこで本手段では、固定部は、電機子鉄心
の端部にはなく、同端部から積層板の少なくとも一枚を
空けて形成されているので、このような不都合が起きる
可能性が低減される。
【0021】したがって本手段によれば、前述の第2手
段の効果に加えて、固定部が電機子鉄心の整流子側の端
部にないので、端部ゆえの不都合が防止されるという効
果がある。
【0022】(第4手段)本発明の第4手段は、請求項
4記載の電機子である。すなわち本手段は、前述の第1
手段において、固定部は、電機子鉄心がその外周面から
所定の幅で帯状により強くかしめられた小径かしめ部で
あることを特徴とする。
【0023】本手段では、従来通りの電機子が組み立て
られた状態で、最後に電機子鉄心の外周面にローラを当
てるなどして電機子を一周させれば固定部が形成される
ので、固定部の形成が極めて容易である。それゆえ、従
来通りの電機子の部品を使い、小径かしめ部を形成する
かしめ工程以外は従来通りの電機子の製造方法で、本手
段の電機子を製造することができるので、電機子の製造
コストがほとんど上昇しないという効果がある。
【0024】したがって本手段によれば、前述の第1手
段の効果が得られながら、固定部の形成が極めて容易で
あるので、電機子の製造コストがほとんど上昇しないと
いう効果がある。
【0025】(第5手段)本発明の第5手段は、請求項
5記載の電機子である。すなわち本手段は、前述の第4
手段において、小径かしめ部は、電機子鉄心の他の部分
の外径に対して0.08%〜0.6%だけ小さな外径を
もつことを特徴とする。
【0026】発明者らが試行錯誤したところ、小径かし
め部の外径が、電機子鉄心の外径に対して0.08%未
満しか小さくなっていないと、かしめ深さが不足してい
た。すなわち、かしめ代が小さすぎて小径かしめ部で十
分なかしめ固定の強さが得られず、固定部としての作用
が十分に得られないことが分かった。
【0027】また、逆に小径かしめ部の外径が、電機子
鉄心の他の部分の外径に対して0.6%を越えて小さく
なっていると、かしめによる変形が大きくなりすぎであ
ることが分かった。すなわち、かしめ深さが大きすぎる
と、小径かしめ部で絶縁紙が破れてしまい、コイル片と
電機子鉄心との間で絶縁不良が起きかねないことが分か
った。
【0028】そこで本手段では、小径かしめ部のかしめ
固定の深さを適正範囲に限定することにより、十分な固
定作用が得られながら絶縁不良などの不都合が起きるこ
とがないようになった。しかも、この程度の範囲であれ
ばトレーランスが比較的大きいので、小径かしめ部を形
成するかしめ工程の加工精度にあまり厳しさが要求され
ず、電機子の製造コストが上昇することはほとんどな
い。
【0029】したがって本手段によれば、前述の第4手
段の効果に加えて、製造コストの上昇なしに絶縁不良な
どの不都合を防止することができるという効果がある。
【0030】
【発明の実施の形態】本発明の電機子の実施の形態につ
いては、当業者に実施可能な理解が得られるよう、以下
の実施例で明確かつ十分に説明する。
【0031】[実施例1] (実施例1の構成)本発明の実施例1としての電機子
は、図1に示すように、回転軸1と、電機子鉄心2と、
上層コイル片4および下層コイル片5からなる電機子コ
イル3とを有する。
【0032】電機子鉄心2は、回転軸1が中心に挿置さ
れている多数の積層板からなり、外周部に複数のスロッ
ト20(図2参照)が形成された軟磁性積層体である。
本実施例は、小型自動車用スタータモータの電機子であ
って、その電機子鉄心2の大きさは全長30mm程度、
直径50mm程度である。電機子鉄心2は、薄い鋼板
(ラミネーション)が多数枚、軸長方向に積層されて構
成されている。
【0033】電機子コイル3は、電機子鉄心2のスロッ
ト20に中間部40,50が嵌め込まれてこの電機子鉄
心2にかしめ固定され互いに接続された複数の上層コイ
ル片4および下層コイル片5からなり、軸長方向の一端
面に整流子31を形成している。すなわち、上層コイル
片4の整流子端部41は、回転軸1の軸心を法線とする
平面内に、円盤状の整流子面31aを形成しており、回
転電機に組み上がった状態では整流子面31aに複数の
ブラシが摺接する。
【0034】なお、上層コイル片4および下層コイル片
5の中間部40,50は、図2に示すように、絶縁紙6
に包まれて電機子鉄心2のスロット20に収容されてお
り、遠心力で飛び出すことがないように爪状の突起部2
1を折り曲げて固定されている。
【0035】各上層コイル片4および各下層コイル片5
は、再び図1に示すように、それぞれ電機子鉄心2のス
ロット20内に収容された中間部40,50と、先端部
で互いに溶接された整流子端部41,51と、やはり先
端部で互いに溶接された他端部42,52とからなる。
各上層コイル片4の中間部40は、その両端部でそれぞ
れ樹脂製の絶縁スペーサ71,72に嵌合しており、軸
長方向の変位の差が互いに大きくならないように規制さ
れている。各上層コイル片4の中間部40の両端と両絶
縁スペーサ71,72とが嵌合する構成は、前述の特開
平9−51645号公報に開示されている構成と同様で
ある。ただし、本実施例の電機子では、各上層コイル片
4の中間部40の両端がそれぞれ絶縁スペーサ71,7
2に嵌合しているので、電機子コイル3の両端部で段差
が低減されている。
【0036】電機子鉄心2は、前述のように突起部21
を折り曲げてコイル片4,5をスロット20内に収容し
ている(図2参照)だけではなく、軸長方向の所定位置
に、他の部分よりも強固に各コイル片4,5を固定する
固定部としての小径かしめ部22をもつ。
【0037】すなわち、図1とその要部拡大図である図
3とに示すように、電機子鉄心2の固定部は、電機子鉄
心2がその円筒面状の外周面2aから所定の幅で帯状に
より強くかしめられた小径かしめ部22である。小径か
しめ部22は、電機子が組み立てられて外周面2aが円
筒面状に整形された後、電機子が回転軸1を軸支されて
回転駆動され、電機子鉄心2の外周面2aの軸長方向の
一部にローラが所定の深さで押し当てられて、かしめに
より形成されている。
【0038】ここで、小径かしめ部22は、外径で他の
部分よりも0.04mm〜0.3mmの範囲で小さく形
成されている。すなわち、小径かしめ部22は、電機子
鉄心2の他の部分の外径に対して0.08%〜0.6%
だけ小さい外径をもつ。発明者らの試験によれば、小径
かしめ部22がこの範囲のかしめ深さ形成されていれ
ば、絶縁紙6が破らない範囲で十分に強固なかしめ固定
作用が得られる。
【0039】また、小径かしめ部22は、電機子鉄心2
の整流子31側の端部から数枚のラミネーションを空け
て、数枚のラミネーションの範囲で(すなわち3mm程
度の幅で)帯状に形成されている。したがって、小径か
しめ部22は、電機子鉄心2の全長のうち整流子31側
の端面から半分以内にあり、積層板のうち整流子31側
の端部から少なくとも一枚を空けて形成されている。発
明者らの試験によれば、このような配置で小径かしめ部
22が形成されていれば、上層コイル片4および下層コ
イル片5の整流子端部41,51にかかる遠心力によっ
て絶縁紙6が破れるような不都合は、起きることがな
い。また、この程度の軸長方向の幅で小径かしめ部22
が形成されていれば、十分に強固に上層コイル片4の中
間部40を固定できるだけではなく、その熱膨張の起点
を十分に狭い範囲に規制することができる。
【0040】(実施例1の作用効果)本実施例の電機子
は、以上のように構成されているので、以下のような作
用効果を発揮する。
【0041】すなわち、本実施例の電機子では、各コイ
ル片4,5が熱膨張および熱収縮をしても各コイル片
4,5は固定部としての小径かしめ部22で電機子鉄心
2に強固に固定されている。それゆえ、小径かしめ部2
2では、電機子鉄心2と各コイル片4,5との間に滑り
変位が生じず、各コイル片4,5の中間部40,50
は、小径かしめ部22を起点として熱膨張および熱収縮
する。それゆえ、回転電機の運用期間中、各コイル片
4,5が繰り返し熱膨張および熱収縮を起こしても、各
コイル片4,5の軸長方向の位置は、小径かしめ部22
では電機子鉄心2に対して変わらず、各コイル片4,5
が電機子鉄心2に対して軸長方向にずれていくことは防
止される。
【0042】その結果、回転電機を長期間運用しても、
本実施例の電機子においては、整流子面31aにあまり
段差が生じることがない。具体的には、前述の諸元をも
つ本実施例の電機子では、スタータモータの運転試験
後、スタータモータを分解して電機子を取り出し、同心
円度計で整流子面31aの段差を測定したところ、最大
でも数μmの大きさであった。すなわち、前述の従来技
術による電機子でも20μm程度にしか抑制できなかっ
た整流子面31aの段差が、その三分の一ないし四分の
一に大きく抑制されている。
【0043】しかも、本実施例の電機子では、軸長方向
の所定位置にある小径かしめ部22で各コイル片4,5
が電機子鉄心5によって固定されているので、小径かし
め部22と整流子31との間の各コイル片4,5の長さ
が互いに一様である。それゆえ、停止時にだけではな
く、回転電機の運転時に各コイル片4,5が熱膨張した
際にも、各コイル片4,5が均一に整流子面31aの変
位を生じるはずである。それゆえ、回転電機の運転中に
も整流子面31aには、あまり段差が生じることがない
ものと推定される。
【0044】また、本実施例の電機子では、前述のよう
に、従来技術と同様に電機子が組み立てられた状態で、
最後に電機子鉄心2の外周面に段付きパンチを当てて小
径かしめ部22が形成されている。それゆえ、小径かし
め部22の形成が極めて容易かつ安価になされている。
すなわち、本実施例の電機子は、絶縁スペーサ72以外
は従来技術とおおむね同様の電機子の部品を使い、小径
かしめ部22を形成するかしめ工程以外は従来技術とお
おむね同じの電機子の製造方法で製造されている。その
結果、電機子の製造コストがほとんど上昇しないという
効果もある。
【0045】したがって、本実施例の電機子によれば、
ほとんど全くコストアップなしに、回転電機の運転中に
も回転電機の長期間運用後にも、整流子面31aに生じ
る段差が大幅に低減されるという効果がある。その結
果、ブラシの寿命が延びて整備コストが低減されるばか
りではなく、整流子31とブラシとの接続抵抗が減って
回転電機の性能もいくらか向上するという効果がある。
【0046】(実施例1の変形態様1)本実施例の変形
態様1として、爪状の突起部21の太さが異なり、円筒
面状に外径が均一であっても電機子鉄心のかしめ強さが
固定部でだけ特に強い電機子の実施が可能である。
【0047】本手段では、前述の実施例1と同様の効果
が得られるばかりではなく、固定部でも固定子との間の
エアギャップが他の部分と同様に狭いので、回転電機の
性能が若干向上するという効果がある。
【0048】(実施例1の変形態様2)本実施例の変形
態様2として、スロット20が固定部でだけ小さくなっ
ており、一様な強さでかしめられていても固定部でだけ
各上層コイル片がより強固に固定されている電機子の実
施も可能である。
【0049】本変形態様によっても、おおむね前述の実
施例1と同様の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1としての電機子の構成を示す半断面
【図2】 実施例1としての電機子のスロット付近の構
成を示す断面図
【図3】 実施例1としての電機子の要部構成を示す拡
大断面図
【図4】 従来技術としての電機子の構成を示す半断面
【符号の説明】
1:回転軸 2:電機子鉄心 2a:外周面 20:スロット 21:突起部 22:小径かしめ部(固定部として) 3:電機子コイル 31:整流子 31a:整流子面 4:上層コイル片 40:中間部 41:整流子端部 42:他端部 5:下層コイル片 50:中間部 51:整流子端部 52:他端部 6:絶縁紙 71,72:絶縁スペーサ (8:ブラシ)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 新美 正巳 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 伊奈 治 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 Fターム(参考) 5H002 AA08 AB08 5H604 AA05 BB01 BB07 BB13 CC02 CC05 CC15 DB15 DB26 PB04 QA04 5H613 AA01 BB04 BB12 GA02 KK07 PP05 SS01 5H615 AA01 BB01 BB04 BB14 PP02 PP08 PP13 QQ02 RR04 SS04 SS05 5H623 AA10 BB07 JJ02 JJ08 LL04

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転軸と、 この回転軸が中心に挿置されている多数の積層板からな
    り、外周部に複数のスロットが形成された電機子鉄心
    と、 これらのスロットに中間部が嵌め込まれてこの電機子鉄
    心にかしめ固定され互いに接続された複数のコイル片か
    らなり、軸長方向の一端面に整流子を形成している電機
    子コイルと、を有する回転電機の電機子において、 前記電機子鉄心は、軸長方向の所定位置に、他の部分よ
    りも強固に各前記コイル片を固定する固定部をもつ、こ
    とを特徴とする電機子。
  2. 【請求項2】前記固定部は、前記電機子鉄心の全長のう
    ち前記整流子側の端面から半分以内にある、 請求項1記載の電機子。
  3. 【請求項3】前記固定部は、前記積層板のうち前記整流
    子側の端部から少なくとも一枚を空けて形成されてい
    る、 請求項2記載の電機子。
  4. 【請求項4】前記固定部は、前記電機子鉄心がその外周
    面から所定の幅で帯状により強くかしめられた小径かし
    め部である、 請求項1記載の電機子。
  5. 【請求項5】前記小径かしめ部は、前記電機子鉄心の他
    の部分の外径に対して0.08%〜0.6%だけ小さい
    外径をもつ、 請求項4記載の電機子。
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