JP2001254724A - 転がり球面軸受 - Google Patents

転がり球面軸受

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JP2001254724A
JP2001254724A JP2000068052A JP2000068052A JP2001254724A JP 2001254724 A JP2001254724 A JP 2001254724A JP 2000068052 A JP2000068052 A JP 2000068052A JP 2000068052 A JP2000068052 A JP 2000068052A JP 2001254724 A JP2001254724 A JP 2001254724A
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rolling
outer ring
spherical
raceway surface
inner ring
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JP2000068052A
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English (en)
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Yukio Yoshioka
幸夫 吉岡
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Nippon Thompson Co Ltd
Original Assignee
Nippon Thompson Co Ltd
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C11/00Pivots; Pivotal connections
    • F16C11/04Pivotal connections
    • F16C11/06Ball-joints; Other joints having more than one degree of angular freedom, i.e. universal joints

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Pivots And Pivotal Connections (AREA)
  • Rolling Contact Bearings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、3次元案内される揺動部材に備わ
る作業手段に対して、流体の供給や制御用の各種コード
の接続を軸受内を通して行うことで、軸受周りを簡素化
可能にする転がり球面軸受を提供する。 【解決手段】 転がり球面軸受1の内輪2は凸球面部
4とコネクタ部15,15とから成り、各コネクタ部1
5に形成された通し孔18は凸球面部4の内部に形成さ
れている中空部19を通じて互いに連通して通路20を
構成している。内輪2の各コネクタ部15に結合される
揺動部材としてのアームは、フレームに取り付けられた
外輪3に対して転動体13の転動によって3次元的に揺
動可能であり、アームに設けられた作業手段を作動させ
るための各種コードCは、通路20内を通すことで外部
に露出することがなく、損傷のおそれもない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、多数の転動体を
球面上に配設して成り、測定、加工、位置決め等の各分
野における精密機器、ロボット等に適用可能な転がり球
面軸受に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、精密測定、加工等の分野において
ロボット化が進み、複雑な動作、滑らかな動作、要素部
品の軽量化、コンパクト化等の多くの事項が要求されて
いる。これらの分野においては、球面軸受において滑ら
かな動きを実現するために、3次元、6軸すべてに対し
て自由に動くことができる多自由度の継手として球面軸
受が考案されており、球面軸受として、一般には、球面
上にすべり面を形成し相手部材との間で相対的にすべり
接触を行うものが商品化されている。一方、多自由度の
継手として、球面状の内輪と外輪の間に非弾性体リテー
ナあるいは弾性体リテーナに保持されたボールを転動体
とした転がり球面軸受が提案されている(実開昭57−
182632号公報参照)。
【0003】また、転がり球面軸受として、多数の転動
部材を介してロッド先端と外周部材とを予圧をかけて隙
間なく嵌合することにより、ガタがなく、高い精度が要
求される精密測定器具、精密加工機械、精密位置決め機
構等に、一層適した軸受が提案されている(特許第26
14430号公報)。この転がり球面軸受においては、
保持器には転動体を保持する多数の通孔が形成されてお
り、各通孔は、保持器の外周面側において転動体の外径
に比較して小さく開口し、保持器の内周面側において転
動体の外径に比較して若干大きく開口している。保持器
の外周面側の各通孔の内側に転動体と自在に当接する斜
面部を有する。通孔に保持された各転動体は、保持器の
外周面側と内周面側との双方に突出し、保持器のロッド
先端球状部中心に対する開き角を、外周部材のロッド先
端球状部中心に対する開き角の略二倍に設定されてい
る。
【0004】ところで、二つの揺動部材を球面軸受を利
用して相対的に3次元的に揺動させるとき、一方の揺動
部材は、単に、他方の揺動部材に対して3次元的な動作
をするのみならず、揺動動作の過程において又は揺動動
作後の位置において、何らかの作業をする作業手段を備
えているのが通常である。そういう作業には、例えば、
チャックによる物品の挟み込み、切削などの加工、溶接
等があり、これら作業を行うには、作業用の動力と、そ
うした作業を予め定めた態様で実行するための制御が必
要である。チャックの例で言えば、チャックを駆動する
アクチュエータ作動用のエア等の流体をアクチュエータ
に供給する必要があり、アクチュエータの作動には制御
弁を制御するための制御信号を供給したりセンサが検出
した検出信号をコントローラに送る必要がある。また、
溶接の場合には、溶接電極への電流の供給とその制御を
することが必要である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、球面軸
受で相対的に3次元案内される揺動部材に備わる作業手
段への、エア等の流体の直接的な供給や、その供給をす
るための配管及び加工用の電流を供給するためのコード
あるいはその制御(検出も含む)用のコードの接続は、
球面軸受とは関係なく、駆動源やコントローラから直接
に行われている。これら配管やコード類は、揺動部材の
すべての3次元案内範囲に渡って、揺動部材の自由な動
きを妨げないように配置する必要もある。従って、これ
ら配管やコード類は、装置の外側周囲にある程度の余裕
をもって配設されることになるので、装置の周りが簡素
化されず、外部の露出した配管やコード類の損傷の可能
性もあり、メンテナンス作業にも邪魔になるという問題
がある。
【0006】そこで、球面軸受で3次元案内される揺動
部材に備わる作業手段に対して、エア等の流体を供給し
たり、流体を供給するためのフレキシブルな配管や、加
工用の電流を供給するコードあるいはその制御用のコー
ドを、揺動部材の3次元案内を妨げることなく且つ外部
に露出させることなく接続することで、球面軸受で相対
的に揺動される揺動部材の周りを簡素化する点で解決す
べき課題がある。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明の目的は、上記
課題を解決することであり、球面軸受で3次元案内され
る揺動部材に備わる作業手段に接続される配管やコード
を球面軸受の内部に通過可能とすることにより、球面軸
受で相対揺動される揺動部材の周りを簡素化し、配管や
コード類を外部に露出させないことで損傷を防止し、メ
ンテナンス作業等に邪魔にならないようにすることがで
きる球面軸受を提供することである。
【0008】この発明は、外周に凸球面状の第1軌道面
を有する内輪、前記内輪の前記第1軌道面に対応して内
周に凹球面状の第2軌道面を有する外輪、及び前記内輪
の前記第1軌道面と前記外輪の前記第2軌道面との間に
配置され前記両軌道面上を転動可能な転動体を具備し、
前記内輪は、前記外周に前記第1軌道面が形成され内部
に中空部が形成された凸球面部と前記外輪の両側におい
て前記凸球面部に設けられたコネクタ部とを備え、前記
両コネクタ部には、前記内輪と前記外輪との内部を通し
て配管やコードを配設可能とするため、前記凸球面部の
前記中空部に開口して前記中空部を通じて互いに連通す
る通し孔が形成されていることから成る転がり球面軸受
に関する。
【0009】このように構成された転がり球面軸受によ
れば、内輪と外輪とは、内輪の凸球面状の第1軌道面と
外輪の凹球面状の第2軌道面との間に配置され両軌道面
上を転動体が転動することにより、相対的に3次元的に
揺動可能である。配管やコードは、内輪の一方のコネク
タ部に形成されている通し孔から、凸球面部に形成され
ている中空部を通して内輪の他方のコネクタ部に形成さ
れている通し孔に延びる態様で配設される。配管やコー
ドは、一方のコネクタ部からは、そのコネクタ部に接続
される一方の揺動部材を通して、供給源やコントローラ
等の機器に接続され、他方のコネクタ部からは、そのコ
ネクタ部に接続される他方の揺動部材を通して作業手段
に設けられているアクチュエータ、センサ、弁、電極等
の機器に接続される。なお、内輪は、凸球面部及びコネ
クタ部が外部から封じられているので、内輪内には、流
体を直接流すことも可能である。
【0010】また、この発明は、外周に凸球面状の第1
軌道面を有する内輪、前記内輪の前記第1軌道面に対応
して内周に凹球面状の第2軌道面を有する外輪、及び前
記内輪の前記第1軌道面と前記外輪の前記第2軌道面と
の間に配置され前記両軌道面上を転動可能な転動体を具
備し、前記内輪は、前記外周に前記第1軌道面が形成さ
れ内部に中空部が形成された凸球面部と前記外輪の一側
において前記凸球面部に設けられたコネクタ部とを備え
ており、前記外輪は、内周に前記第2軌道面が形成され
且つ前記内輪を収容可能な収容中空部が形成された凹球
面部を備えており、前記内輪と前記外輪との内部を通し
て配管やコードを配設可能とするため、前記コネクタ部
には前記凸球面部の前記中空部に開口する第1通し孔が
形成され、前記凹球面部には前記凹球面部の前記収容中
空部に開口し且つ前記収容中空部と前記中空部とを通じ
て前記第1通し孔と連通する第2通し孔が形成されてい
ることから成る転がり球面軸受に関する。
【0011】このように構成された転がり球面軸受によ
れば、内輪と外輪とは、内輪の凸球面状の第1軌道面と
外輪の凹球面状の第2軌道面との間に配置され両軌道面
上を転動体が転動することにより、相対的に3次元的に
揺動可能である。配管やコードは、内輪のコネクタ部に
形成されている第1通し孔から、内輪の凸球面部に形成
されている中空部と外輪の凹球面部に形成されている収
容中空部とを通して、外輪に形成されている第2通し孔
に延びた態様で配設される。配管やコードは、内輪のコ
ネクタ部からは、そのコネクタ部に接続される一方の揺
動部材を通して、供給源やコントローラ等の機器、或い
は揺動部材の作業手段に設けられているアクチュエー
タ、センサ、弁、電極等の機器に接続される。なお、内
輪の凸球面部と外輪の凹球面部との間を外部から封じれ
ば、両コネクタ部間に流体を直接流すことも可能であ
る。
【0012】上記の各転がり球面軸受において、前記内
輪及び前記外輪は、薄肉に形成されている。内外輪を薄
肉に形成することにより、転がり球面軸受を軽量に構成
し、且つパイプ材からの成形加工によって簡単に製作す
るのが可能になる。
【0013】上記の各転がり球面軸受は、二つの揺動可
能な揺動部材を互いに相対揺動可能に連結するため、前
記揺動部材の一方を前記内輪の前記両コネクタ部の少な
くとも一方に取り付け、前記揺動部材の他方を前記外輪
に取り付けることにより、或いは、前記揺動部材の一方
を前記内輪に形成されている前記コネクタ部に取り付
け、前記揺動部材の他方を前記外輪に形成された取付け
部に取り付けることにより、前記揺動部材間に適用され
る。前記外輪の前記取付け部は、前記外輪の前記凹球面
部から延びたフランジ部、及び前記凹球面部に設けられ
且つ前記第2通し孔が内部に形成されたコネクタ部のい
ずれか一方から構成されている。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しつつ、こ
の発明による転がり球面軸受の実施例を説明する。図1
はこの発明による転がり球面軸受の一実施例を示し、図
2のA−O−Aで切断した断面図、図2は図1に示す転
がり球面軸受の側面図、図3は図1に示す転がり球面軸
受の平面図である。
【0015】図1〜図3を参照すると、転がり球面軸受
1は、内輪2と、内輪2の外周側に配置された外輪3と
から構成されており、内輪2は、外周に第1軌道面とし
ての凸球面状の軌道面5が形成されている凸球面部4を
備えている。外輪3は、左右の外輪半体3a,3bを結
合させて構成されている。各外輪半体3a,3bは、内
輪2の凸球面部4に対応して内周に第2軌道面としての
凹球面状の軌道面7a,7b(軌道面7a,7bを総称
するときは符号7を用いる)が形成されている凹球面部
6a,6bと、凹球面部6a,6bから一体に断面くの
字状になって外周側へ延び、且つ互いに対向して配置さ
れたフランジ部8a,8bとを備えている。フランジ部
8a,8bには、周方向に隔置して且つ互いに整合して
貫通するねじ孔9が形成されており、ねじ孔9に固定ね
じ10をねじ込むことにより外輪半体3a,3bが結合
される。
【0016】内輪2の軌道面5と外輪3の軌道面7との
間には、転動体組立体12が配設されている。転動体組
立体12は、保持器14と、保持器14によって回転自
在に保持される共に軌道面5,7を転動する多数のボー
ルから成る転動体13(一部のみに符号を付す)とから
構成されている。従って、外輪3は、軌道面5,7間に
複数の転動体13を介して内輪2の凸球面部4を包持し
ている。保持器14は、軌道面5,7間に嵌挿された薄
肉状の球殻体で構成されており、ここでは、球殻体は、
軸方向に延びる分割面で周方向に4分割した分割片14
a〜14d(図2)を合体して構成されている。保持器
14は、軌道面5,7を転がり案内する転動体13を全
周に回転自在に支持している。
【0017】外輪3の軸方向幅は、図1に示すように、
内輪2に対して揺動角θ(ここでは35°)を確保でき
る幅になっており、内輪2の凸球面状の軌道面5は、図
1に示す中立位置から揺動角θで揺動しても軌道を確保
できるように、外輪3の凹球面状の軌道面7よりも両側
に揺動角θまで拡がって形成されている。外輪3aと外
輪3bとはその外輪幅を凸球面部4の中心Oを通る平面
で2分割したものになっている。ここでは外輪3aと外
輪3bは、軽量化のため断面肉厚が薄肉状に形成されて
いる。結合されたフランジ部8a,8bには、フレーム
(図示せず)などの相手部材(相対揺動部材の一方)に
取り付けるための取付け孔11が形成されている。この
例では、取付け孔11は、周方向に隔置して且つ互いに
整合して貫通するねじ孔に形成されている。なお、外輪
3bのフランジ8bは、外輪3aのフランジ8aのイン
ローに嵌入して位置決めされた状態で固着され、外輪3
aと外輪3bとは内周面に面一な軌道面7を形成してい
る。また、保持器14は、内輪2又は外輪3の揺動(角
θ)に対して半分の揺動(角θ/2)になるので、保持
器14の幅は、外輪2の幅から両端にθ/2出張った幅
になっており、全可動範囲をカバーしている。
【0018】内輪2は、凸球面部4から両端側にそれぞ
れ延び、且つ相手部材を取り付けることができる管用ね
じ16,16を外周に有するコネクタ部15,15を備
えている。この実施例では、コネクタ部15,15に
は、管用ねじ16,16が形成されているが、管継手で
凹(凸)状のものでもよい。この実施例では、コネクタ
部15,15は、内輪2の凸球面部4の直径方向に互い
に対向した位置に形成されている。互いに相対揺動する
揺動部材は、それぞれ、コネクタ部15,15の管用ね
じ16,16にねじ連結される。
【0019】内輪2の凸球面部4の内部は、中空部19
に形成されており、コネクタ部15,15には、その軸
方向に貫通して、中空部19に開口することで、中空部
19を通じて互いに連通する通し孔18,18が形成さ
れている。従って、この実施例においては、両通し孔1
8,18は、中空部19を介して、外部に対して封じら
れた一つの通路20を構成している。コネクタ部15,
15は、パイプ材を用いて内輪2を成形する過程で形成
される。その結果、内輪2は、凸球面部4とコネクタ部
15,15とが一体的に、断面肉厚が薄肉状に形成さ
れ、軽量化することができる。内輪2は、金属管で製作
してもよいが、焼結、セラミックなどでも製作しても
い。
【0020】この実施例の一使用例として、外輪3を相
対揺動する一方の揺動部材であるフレーム(図示せず)
に固定し、内輪2のコネクタ部15,15にそれぞれ相
対揺動する他方の揺動部材であるアーム(図示せず)を
結合することにより、フレームに対してアームを3次元
的に可動に取り付ける例を挙げることができる。物品を
把持するためにアームの先端に配設されたチャック部等
の作業手段に制御用の信号を伝達するためのコードC
(図1参照、センサコード、制御コード、電源コードな
ど)や配管については、外部に露出させた場合には損傷
を受ける可能性があるが、これらのコードCを内輪2の
両各通し孔18,18及び中空部19を含む通路20を
通じてアーム内部に挿通することができ、その結果、コ
ードCを損傷から保護し、且つコンパクトな構成にする
ことができる。
【0021】次に、図4〜図6を参照して、この発明に
よる転がり球面軸受の別の実施例について説明する。図
4は、この発明による転がり球面軸受の別の実施例を示
し、図5のB−O−Bで示す平面で切断した断面図、図
5は図4に示す転がり球面軸受の側面図、図6は図4に
示す転がり球面軸受の平面図である。
【0022】図4〜図6に示す転がり球面軸受21は、
図1〜3に示す転がり球面軸受1と比較して、一方のコ
ネクタ部を内輪の代わりに外輪に設けた構造に構成され
ている。図4に示すように、転がり球面軸受21は、内
輪22と、内輪22の外周側に配置された外輪23とを
備えている。内輪22は、外周に第1軌道面としての凸
球面状の軌道面25が形成されている凸球面部24を備
えている。内輪22は、全体的に断面薄肉に形成されて
おり、凸球面部24の内部には中空部41が形成されて
いる。
【0023】外輪23は、内輪22の凸球面部24の中
心Oを通る平面(軸方向に直角でなる平面)で分割され
た小分割輪体23aと大分割輪体23bを結合させて構
成されている。各分割輪体23a,23bは、それぞ
れ、内輪22の凸球面部24に対応して内周に第2軌道
面としての凹球面状の軌道面27a,27b(総称する
ときは符号27を用いる)が形成されている凹球面部2
6a,26b(総称するときは符号26を用いる)と、
各凹球面部26a,26bから一体に断面くの字状にな
って外周側へ延び、且つ互いに対向して配置されたフラ
ンジ部28a,28bとを備えている。フランジ部28
a,28bは、分割輪体23a,23bとが結合された
ときに中心Oを通る平面側において互いに対向する。フ
ランジ部28a,28bには、周方向に隔置して且つ互
いに整合して貫通するねじ孔29が形成されており、ね
じ孔29に固定ねじ30をねじ込んで互いにフランジ部
28a,28b同士を結合することにより小分割輪体2
3aと大分割輪体23bが結合される。外輪23の各分
割輪体23a,23bは断面薄肉状に形成されており、
大分割輪体23bには内輪22の一部を収容し内輪22
の中空部41に連なる収容中空部42が形成されてい
る。
【0024】内輪22の軌道面25と外輪23の軌道面
27との間には、転動体組立体32が配設されている。
転動体組立体32は、先の実施例として示した転がり球
面軸受1における転動体組立体12と同様に、保持器3
4と、保持器34によって回転自在に保持される共に軌
道面25,27を転動する多数のボールから成る転動体
33(一部のみに符号を付す)とから構成されている。
従って、外輪23の凹球面部26は、軌道面25,27
間に複数の転動体33を介して内輪22の凸球面部24
を包持している。保持器34は、軌道面25,27間に
嵌挿された薄肉の球殻体で構成されており、この例で
は、保持器34は、軸方向に延びる分割面で周方向に4
分割した分割片34a〜34dを合体して構成されてい
る。保持器34は、軌道面25,27を転がり案内する
転動体33を全周に回転自在に支持している。
【0025】外輪23の軸方向幅は、図4に示すよう
に、内輪22に対して揺動角θ(ここでは35°)を確
保できる幅になっている。即ち、大分割輪体23bの凹
球面状の軌道面27bは、内輪22の一端側に対応して
内輪22が図4に示す中立位置から揺動角θで揺動して
も軌道を確保できるように、内輪22の凸球面状の軌道
面25より揺動角θまで広がって(図4の左側に)形成
されており、内輪22の凸球面状の軌道面25も、図4
に示す中立位置から揺動角θで揺動しても軌道を確保で
きるように、外輪23の凹球面状の軌道面27よりも揺
動角θまで広がって(図4の右側に)形成されている。
結合されたフランジ部28a,28bにフレーム(図示
せず)などの相手部材に取り付けるための取付け孔31
(周方向に隔置して且つ互いに整合して貫通するねじ
孔)がねじ孔29と交互に形成されている。なお、大分
割輪体23bのフランジ28bは、小分割輪体23aの
フランジ28aのインローに嵌入して位置決めされた状
態で固着され、小分割輪体23aと大分割輪体23bと
は内周面に面一な軌道面27を形成している。この実施
例では、小分割輪体23aと大分割輪体23b及びフラ
ンジ28a,28bは、軽量化のため断面肉厚が薄肉状
に形成されている。また、保持器34は、内輪22又は
外輪23の揺動角θに対して半分の揺動角(θ/2)に
なるので、保持器34の幅は、一端側は小分割輪体23
aの端面からθ/2出張り、他端側はおおよそ軌道面2
5,27間にあるように内輪22の端面からθ/4程度
出張った幅になっており、可動範囲をカバーしたものに
なっている。
【0026】内輪22は、凸球面部24から片端側にお
いて外輪23から外部へ一体的に延び且つ外周に管用ね
じ36が形成されたコネクタ部35を備えている。コネ
クタ部35には、中空部41に開口する第1通し孔とし
ての通し孔39が形成されている。コネクタ部35の管
用ねじ36には、相対揺動する揺動部材の一方である相
手部材をねじ込んで取り付けることができる。コネクタ
部35には管用ねじ36が形成されているが、相手部材
の取付けには、凹(凸)状の管継手を用いることもでき
る。
【0027】外輪23の大分割輪体23bは、内輪22
のコネクタ部35と対向する側に、外部へ一体的に延び
且つ外周に管用ねじ38が形成されたコネクタ部37を
備えている。コネクタ部37には、収容中空部42に開
口する第2通し孔としての通し孔40が形成されてい
る。外輪23のコネクタ部37についても、管用ねじ3
8に代えて凹(凸)状の管継手でもよい。内輪22のコ
ネクタ部35から外輪23のコネクタ部37までには、
転がり球面軸受21の内輪22と外輪23との間で揺動
角θの範囲で相対揺動が生じても、内輪22の通し孔3
9から中空部41及び収容中空部42を通じて外輪23
の通し孔40に至る通路43が形成されている。内輪2
2及び外輪23は、パイプ材を成形して断面肉厚を薄肉
状に形成することができるので、転がり球面軸受21を
軽量化することができる。内輪22及び外輪23は、金
属管で製作してもよいが、焼結材や、セラミックなどで
製作してもよい。
【0028】上記のように構成されているので、一使用
例として、内輪22のコネクタ部35に相対揺動する一
方の揺動部材であるアーム(図示せず)を結合し、他方
の揺動部材として、外輪23のコネクタ部37に別のア
ームを、又はフランジ部28a,28bにフレーム(図
示せず)に固定することにより、両アームを又はフレー
ムに対してアームを3次元的に可動に取り付けることが
できる。物品を把持するためにアームの先端に配設され
たチャック部等の作業手段に制御用の信号を伝達するた
めのコードC(センサコード、制御コード、電源コード
など)やフレキシブルな配管については、外部に露出さ
せた場合には損傷を受ける可能性があるが、これらのコ
ードCを内輪22の通し孔39、中空部41、収容中空
部42及び外輪23の通し孔40を含む通路43を通じ
てアーム内部に挿通することができ、その結果、コード
Cを損傷から保護し、且つコンパクトな構成にすること
ができる。内輪22が図4の位置から揺動角θで示す最
大角度に揺動しても、屈折する状態であっても通路43
は確保されるので、配管やコードCを転がり球面軸受2
1内に挿通させることができる。また、内輪22と外輪
23との間に適当なシールを配設すれば、中空部41及
び収容中空部42を通じて内輪22のコネクタ部35と
外輪23のコネクタ部37との間に流体を直接流すこと
もできる。
【0029】この場合、外輪23のコネクタ部37は、
揺動の相手部材を取り付けることができる取付け孔31
がフランジ部28a,28bに設けてあれば、必ずしも
設けなくてもよい。また、転動体13,33を回転自在
に保持する保持器14,34は、必ずしも必要ではな
い。内輪及び外輪の一部を折り曲げてリテーナ部分を形
成することにより、転動体13,33をリテーナ部分で
区切られた領域に密集状態に保持し、内輪側及び外輪側
のいずれにもにこぼれ落ちることのないように、保持す
ることもできる。
【0030】
【発明の効果】この発明は、上記のように構成されてい
るので、次のような効果を奏する。即ち、この発明によ
る転がり球面軸受においては、凸球面状の各軌道面でな
る凸球面部を備え、凸球面部の少なくとも一方の端部に
延びて、互いに揺動可能な揺動部材の相手部材を取り付
けることができるコネクタ部が形成され、凸球面部及び
コネクタ部を通る軸方向の中心部に配線コード又は流体
物を通すことができる通し孔が形成された内輪と、内周
面に前記球面部に対応する凹球面でなる軌道面が形成さ
れ外周部に揺動可能な揺動部材のもう一方の相手部材を
取り付けることができる取付け孔又はコネクタ部を有す
る外輪とから成り、前記軌道面間において転動体である
複数のボールが転動している。内輪に互いに連通する二
つの通し孔を形成するか、或いは内輪側の通し孔に連通
する通し孔を外輪に形成しているので、配線コード、気
体又は液体の流体などを通し孔を通して配設することが
でき、転がり球面軸受周りの配線や配管を簡素にし、配
管やコード類の損傷を防止することがでる。従って、揺
動部材の複雑な動作、滑らかな動作を可能にし、薄肉に
形成することで要素部品の軽量化を実現し、装置のコン
パクト化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による転がり球面軸受の一実施例を示
し、図2のA−O−Aで切断した断面図である。
【図2】図1に示す転がり球面軸受の側面図である。
【図3】図1に示す転がり球面軸受の平面図である。
【図4】この発明による転がり球面軸受の別の実施例を
示し、図5のB−O−Bで示す平面で切断した断面図で
ある。
【図5】図4に示す転がり球面軸受の側面図である。
【図6】図4に示す転がり球面軸受の平面図である。
【符号の説明】
1,21 転がり球面軸受 2,22 内輪 3,23 外輪 4,24 凸球面部 5,25 第1軌道面 6,26 凹球面部 7,27 第2軌道面 13,33 転動体 15 コネクタ部 18 通し孔 19,41 中空部 20,43 通路 35 コネクタ部(内輪側) 37 コネクタ部(外輪側) 39 通し孔(第1通し孔) 40 通し孔(第2通し孔) 42 収容中空部 C コード

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外周に凸球面状の第1軌道面を有する内
    輪、前記内輪の前記第1軌道面に対応して内周に凹球面
    状の第2軌道面を有する外輪、及び前記内輪の前記第1
    軌道面と前記外輪の前記第2軌道面との間に配置され前
    記両軌道面上を転動可能な転動体を具備し、前記内輪
    は、前記外周に前記第1軌道面が形成され内部に中空部
    が形成された凸球面部と前記外輪の両側において前記凸
    球面部に設けられたコネクタ部とを備え、前記両コネク
    タ部には、前記内輪と前記外輪との内部を通して配管や
    コードを配設可能とするため、前記凸球面部の前記中空
    部に開口して前記中空部を通じて互いに連通する通し孔
    が形成されていることから成る転がり球面軸受。
  2. 【請求項2】 前記内輪及び前記外輪は、薄肉に形成さ
    れていることから成る請求項1に記載の転がり球面軸
    受。
  3. 【請求項3】 二つの揺動部材を互いに相対揺動可能に
    連結するため、前記揺動部材の一方を前記内輪の前記両
    コネクタ部の少なくとも一方に取り付け、前記揺動部材
    の他方を前記外輪に取り付けることにより、前記揺動部
    材間に適用されることから成る請求項1又は2に記載の
    転がり球面軸受。
  4. 【請求項4】 外周に凸球面状の第1軌道面を有する内
    輪、前記内輪の前記第1軌道面に対応して内周に凹球面
    状の第2軌道面を有する外輪、及び前記内輪の前記第1
    軌道面と前記外輪の前記第2軌道面との間に配置され前
    記両軌道面上を転動可能な転動体を具備し、前記内輪
    は、前記外周に前記第1軌道面が形成され内部に中空部
    が形成された凸球面部と前記外輪の一側において前記凸
    球面部に設けられたコネクタ部とを備えており、前記外
    輪は、内周に前記第2軌道面が形成され且つ前記内輪を
    収容可能な収容中空部が形成された凹球面部を備えてお
    り、前記内輪と前記外輪との内部を通して配管やコード
    を配設可能とするため、前記コネクタ部には前記凸球面
    部の前記中空部に開口する第1通し孔が形成され、前記
    凹球面部には前記凹球面部の前記収容中空部に開口し且
    つ前記収容中空部と前記中空部とを通じて前記第1通し
    孔と連通する第2通し孔が形成されていることから成る
    転がり球面軸受。
  5. 【請求項5】 前記内輪及び前記外輪は、薄肉に形成さ
    れていることから成る請求項4に記載の転がり球面軸
    受。
  6. 【請求項6】 二つの相対揺動可能な揺動部材を互いに
    相対揺動可能に連結するため、前記揺動部材の一方を前
    記内輪に形成されている前記コネクタ部に取り付け、前
    記揺動部材の他方を前記外輪に形成された取付け部に取
    り付けることにより、前記揺動部材間に適用されること
    から成る請求項4又は5に記載の転がり球面軸受。
  7. 【請求項7】 前記外輪の前記取付け部は、前記外輪の
    前記凹球面部から延びたフランジ部、及び前記凹球面部
    に設けられ且つ前記第2通し孔が内部に形成されたコネ
    クタ部のいずれか一方から構成されていることから成る
    請求項6に記載の転がり球面軸受。
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