JP2001254287A - 製紙用シームフェルト - Google Patents

製紙用シームフェルト

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JP2001254287A
JP2001254287A JP2000064827A JP2000064827A JP2001254287A JP 2001254287 A JP2001254287 A JP 2001254287A JP 2000064827 A JP2000064827 A JP 2000064827A JP 2000064827 A JP2000064827 A JP 2000064827A JP 2001254287 A JP2001254287 A JP 2001254287A
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JP
Japan
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warp
yarn
joining loop
weft
forming
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JP2000064827A
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English (en)
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裕之 ▲すぎ▼山
Hiroyuki Sugiyama
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Nippon Felt Co Ltd
Original Assignee
Nippon Felt Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多重織の織物組織からなる基布を有するシー
ムフェルトを、端部の接合作業を効率良く行うことが可
能なように構成する。さらに組織崩れによる接合ループ
の歪み及び紙形成面の凹凸を避けることが可能なように
構成する。 【解決手段】 経糸4〜7が厚さ方向に重ねて設けられ
た多重織の織物組織からなる基布1を有し、厚さ方向に
重なる一対の経糸4・5が、接合ループ9が形成される
ように打込み糸を厚さ方向に折り返してなるものとし、
他方、残りの経糸6・7は、接合ループを形成すること
なく打込み糸を緯糸12に引っかけて折り返してなるも
のとする。特に、接合ループを形成せずに折り返すため
に打込み糸が引っかけられてこれを規制する緯糸12
を、接合ループを形成する経糸4・5に絡み合わないよ
うに設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有端のフェルトの
両端部に設けられた接合ループを交互にかみ合わせ、こ
こに芯線を通して無端状に接合される製紙用シームフェ
ルトに関し、特に3本以上の経糸が厚さ方向に重ねて設
けられた多重織の織物組織からなる基布を有するシーム
フェルトに関するものである。
【0002】
【従来の技術】湿紙のプレス工程で使用される製紙用フ
ェルトにおいては、搾水性を高めるため、三重織及び四
重織もしくはそれに準ずる多重織の織物組織を有する基
布を用いると良く、さらに抄紙機への掛け入れ作業性を
向上させるため、有端のフェルトをフェルトランに引き
込んだ上でその両端部を互いに接合して無端とする、い
わゆるシームフェルトを採用すると良く、このような多
重織の織物組織からなる基布を有するシームフェルトが
種々提案されている。
【0003】シームフェルトにおける両端部の接合は、
継ぎ手となる接合ループを互いの中心孔が整合するよう
に交互にかみ合わせ、これにより形成された共通孔に芯
線を通すことで行われ、接合ループの形成方法として
は、実公昭60−21439号公報及び特公昭63−3
8467号公報に開示されたように基布製織後に取り付
ける後付式のものや、特開平11−323763号公報
及び特許第2678611号公報に開示されたように、
基布製織の際に基布を構成する経糸の折り返し部を利用
した構成のものが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、前記基布製
織の際に経糸を利用して接合ループを形成する構成のシ
ームフェルトでは、二重織りの織物を重ね合わせたり、
接合ループを丈方向にずらして設ける等の工夫がなされ
ているものの、全ての経糸の折り返し部を接合ループと
することで接合ループの列が複数形成されるため、芯線
の挿通による接合作業が極めて面倒で非効率になる不都
合が生じる。
【0005】これに対し、一部の経糸を利用して接合ル
ープを1列だけ設け、残りの経糸は接合ループを形成せ
ずに折り返す構成が考えられ、これにより多重織の基布
を有するシームフェルトにおいても接合作業を容易に行
うことが可能となるが、この場合、基布の強度を高める
と共に製作工程を簡略化するため、二重織りの織物を重
ね合わせるのではなく、全ての経糸に緯糸を絡合させた
一般的な多重織の組織構造を採用することが望ましい。
【0006】ところが、多重織の基布は、完成状態での
緯糸を整経糸とし、完成状態での経糸を打込み糸として
織り上げられ、この打込み糸を接合ループを形成せずに
折り返すために、折り返し部の近傍の緯糸に打込み糸を
引っかけて規制するようにすると、打込み糸の折り返し
方向に緯糸が部分的に引っ張られることになり、これに
より緯糸に引きずられて付近の組織が全体的に崩れ、特
に接合ループを形成する経糸が捻れて接合ループが歪ん
でしまうことがある。この接合ループの歪みは、接合作
業での接合ループのかみ合わせを難しくするため、作業
効率を低下させる要因となる。また、組織崩れは、紙形
成面に大きな凹凸を発生させ、紙質を低下させるマーク
の原因となり、回避することが望まれる。
【0007】本発明は、このような従来技術の問題点を
解消するべく案出されたものであり、その第一の目的
は、多重織の織物組織からなる基布を有するシームフェ
ルトを、端部の接合作業を効率良く行うことが可能なよ
うに構成することにあり、第二の目的は、組織崩れによ
る接合ループの歪み及び紙形成面の凹凸を避けることが
可能なように構成することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】このような目的を果たす
ために、本発明においては、3本以上の経糸が厚さ方向
に重ねて設けられた多重織の織物組織からなる基布を有
し、この基布の完成状態での経糸となる打込み糸を端部
で厚さ方向に折り返して接合ループを形成するようにし
たシームフェルトにおいて、厚さ方向に重なる一対の経
糸が、接合ループが形成されるように打込み糸を折り返
してなるものとし、他方、残りの経糸は、打込み糸を接
合ループを形成することなく緯糸に引っかけて折り返し
てなるものとした。これによると、接合ループが1列だ
け形成されるため、芯線の挿通による接合作業を、二重
織りの織物組織からなるものと同様に簡単に行うことが
できる。
【0009】特に、接合ループを形成せずに折り返すた
めに打込み糸が引っかけられてこれを規制する緯糸が、
接合ループを形成する経糸に絡み合わないように設けら
れていると好ましく、これによると、打込み糸を規制す
る緯糸が、打込み糸を折り返す際に作用する力を接合ル
ープを形成しない他の経糸に広く分散させるため、容易
にずれることがなく、打込み糸を確実に規制することが
でき、折り返し位置が緯糸に沿って幅方向に真直に並べ
られる。そして、接合ループを形成する経糸に絡み合う
通常の緯糸に打込み糸が引っかかってその緯糸を部分的
に引っ張ることがなく、しかも、打込み糸を規制する緯
糸は、接合ループを形成する経糸に絡み合わないために
この経糸に対してずれが許容されることから、仮に打込
み糸を規制する緯糸がずれても、接合ループを形成する
経糸に大きな影響を及ぼさずに済み、これにより、端部
の組織を全体的に崩す不具合を避けることができ、接合
ループの歪み並びに紙形成面の凹凸の発生を抑制するこ
とができる。
【0010】この場合、接合ループを形成する経糸に全
ての緯糸が絡み合う組織構造を有する基布では、この組
織構造と異なる態様で打込み糸を規制する緯糸を端部に
設けることになり、他方、接合ループを形成する経糸に
絡み合う緯糸と、接合ループを形成する経糸に絡み合わ
ない緯糸とが、所定の規則性をもって全体的に均一に配
置された組織構造を有する基布では、接合ループを形成
する経糸に絡み合わない緯糸が、打込み糸を規制可能な
ように端部に配置された構成とすれば良い。このように
すると、打込み糸を規制する緯糸を別途設ける必要がな
くなる。
【0011】接合ループを形成する経糸は、接合用芯線
を幅方向に真直に通す関係上、打込み糸を厚さ方向に折
り返して形成されるが、接合ループを形成しない経糸
は、打込み糸を厚さ方向に折り返す場合と、幅方向に折
り返す場合とがあり、例えば基布が、4本の経糸が厚さ
方向に重ねて設けられた四重織の織物組織からなる構成
では、接合ループを形成しない経糸が打込み糸を緯糸に
引っかけて概ね厚さ方向に折り返してなるものとすれば
良い。また基布が、3本の経糸が厚さ方向に重ねて設け
られた三重織の織物組織からなる構成では、接合ループ
を形成しない経糸が、打込み糸を緯糸に引っかけて概ね
幅方向に折り返してなるものとすれば良い。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に添付の図面を参照して本発
明の構成を詳細に説明する。
【0013】図1及び図2は、本発明によるシームフェ
ルトの第1の実施形態を示している。このシームフェル
トは、四重織の組織構造を有する基布1に不織繊維層2
を積層一体化してなるものであり、基布1には、紙形成
面3側から第1〜第4の4本の経糸4〜7が厚さ方向に
重ねて配置され、これらの経糸4〜7に緯糸8が絡合し
ている。
【0014】紙形成面3側の2本の経糸4・5は、糸あ
るいはこれに類する線状物からなるループ形成用芯線に
打込み糸を引っかけて厚さ方向に折り返してなるもの
で、端部において接合ループ9が形成されている。この
接合ループ9は、もう一方の端部の接合ループとかみ合
わされた状態で幅方向に芯線10が挿通され、これによ
り両端部が接合される。他方、紙形成面3と相反するマ
シン側の2本の経糸6・7は、第1・第2の経糸4・5
と同様、打込み糸を厚さ方向に折り返してなるものであ
るが、その打込み糸は緯糸12に引っかけられて接合ル
ープを形成することなく折り返される。
【0015】第3・第4の経糸6・7の折り返し部11
を規定する緯糸12は、前記の緯糸8とは異なり、経糸
6・7にのみ絡み合い、接合ループ9を形成する経糸4
・5には絡み合わないように設けられており、仮に緯糸
12がずれても、経糸4・5を引っ張ることがないた
め、組織が全体的に崩れる不都合を避けることができ
る。
【0016】図3は、本発明によるシームフェルトの第
2の実施形態を示している。このシームフェルトは、前
記実施形態と同様に、四重織の組織構造を有する基布2
1に不織繊維層22を積層一体化してなり、紙形成面2
3側から第1〜第4の4本の経糸24〜27が厚さ方向
に重ねて配置されてこれらの経糸24〜27に緯糸28
が絡合されているが、ここでは外側の2本の経糸24・
27が、端部において接合ループ29を形成し、内側の
2本の経糸25・26が、接合ループを形成することな
く折り返され、この折り返し部31は、前記実施形態と
同様、接合ループ29を形成する経糸24・27には絡
み合わない緯糸32により規制される。
【0017】図4は、本発明によるシームフェルトの第
3の実施形態を示している。このシームフェルトは、前
記実施形態と同様に、四重織の組織構造を有する基布4
1に不織繊維層42を積層一体化してなり、紙形成面4
3側から第1〜第4の4本の経糸44〜47が厚さ方向
に重ねて配置されてこれらの経糸44〜47に緯糸48
が絡合されているが、ここでは前記第1の実施形態とは
逆に、紙形成面43と相反するマシン側の2本の経糸4
6・47が端部において接合ループ49を形成し、紙形
成面43側の2本の経糸44・45が接合ループを形成
することなく折り返され、この折り返し部51は、前記
実施形態と同様、接合ループ49を形成する経糸46・
47には絡み合わない緯糸52により規制される。
【0018】図5及び図6は、本発明によるシームフェ
ルトの第4の実施形態を示している。このシームフェル
トは、三重織の組織構造を有する基布61に不織繊維層
62を積層一体化してなるものであり、基布61には、
紙形成面63側から第1〜第3の3本の経糸64〜66
が厚さ方向に重ねて配置され、これらの経糸64〜66
に緯糸68が絡合している。
【0019】紙形成面63側の2本の経糸64・65
は、前記実施形態と同様、打込み糸を厚さ方向に折り返
してなるもので、端部において接合ループ69を形成
し、他方、マシン側の第3経糸66は、接合ループを形
成することなく折り返されているが、この第3経糸66
は、経糸64・65とは異なり、打込み糸を幅方向に折
り返してなっており、隣り合うものとの間の折り返し部
71が、経糸66にのみ絡み合い、経糸64・65には
絡み合わない緯糸72により規制される。
【0020】前記実施形態では打込み糸が引っかけられ
る緯糸が折り返し部の内側を幅方向に略真直に通過する
のに対して、ここでは、緯糸72は、高剛性の経糸によ
り変形されて、折り返し部71の内側を厚さ方向に屈曲
しつつ通過する形態となる。
【0021】図7は、本発明によるシームフェルトの第
5の実施形態を示している。このシームフェルトは、前
記実施形態と同様に、三重織の組織構造を有する基布8
1に不織繊維層82を積層一体化してなり、紙形成面8
3側から第1〜第3の3本の経糸84〜86が厚さ方向
に重ねて配置されてこれらの経糸84〜86に緯糸88
が絡合されているが、ここでは外側の2本の経糸84・
86が、端部において接合ループ89を形成し、内側の
1本の経糸85が、接合ループを形成することなく折り
返され、その折り返し部91は、前記実施形態と同様、
接合ループ89を形成する経糸84・86には絡み合わ
ない緯糸92により規制される。
【0022】図8は、本発明によるシームフェルトの第
6の実施形態を示している。このシームフェルトは、前
記実施形態と同様に、三重織の組織構造を有する基布1
01に不織繊維層102を積層一体化してなり、紙形成
面103側から第1〜第3の3本の経糸104〜106
が厚さ方向に重ねて配置されてこれらの経糸104〜1
06に緯糸108が絡合されているが、ここでは前記第
4の実施形態とは逆に、紙形成面103と相反するマシ
ン側の2本の経糸105・106が端部において接合ル
ープ109を形成し、紙形成面103側の1本の経糸1
04が接合ループを形成することなく折り返され、その
折り返し部111は、前記実施形態と同様、接合ループ
109を形成する経糸105・106には絡み合わない
緯糸112により規制される。
【0023】図9〜図11は、本発明によるシームフェ
ルトの第7の実施形態を示している。このシームフェル
トは、三重織の組織構造を有する基布121に不織繊維
層122を積層一体化してなるものであり、基布121
には、紙形成面123側から第1〜第3の3本の経糸1
24〜126が厚さ方向に重ねて配置され、紙形成面1
23側の2本の経糸124・125は、前記第4の実施
形態と同様、打込み糸を厚さ方向に折り返してなるもの
で、端部において接合ループ127を形成し、他方、マ
シン側の第3経糸126は、接合ループを形成すること
なく打込み糸を幅方向に折り返してなっており、隣り合
うものとの間に折り返し部128が形成される。
【0024】前記の第1〜第6の各実施形態では、接合
ループを形成する経糸に全ての緯糸が絡み合う組織構造
において、これらの緯糸とは異なって接合ループを形成
する経糸に絡み合わない特殊な絡合形態の緯糸をループ
際に設けて打込み糸を規制する構成としたのに対して、
ここでは、基布121の全体に渡って所定の規則性をも
って緯糸が配置された均一な組織構造を有している。特
にここでは、全ての緯糸が厚さ方向に2本重なり合った
二重性を有している。
【0025】すなわち、図10に示すように、紙形成面
123側の最も端部寄りの緯糸130aは2本の経糸1
24・125に絡み合い、そのマシン側の緯糸130b
は経糸126にのみ絡み合っている。隣の紙形成面12
3側の緯糸131aは、緯糸130aと異なり、図11
に示すように、1本の経糸124に絡み合い、そのマシ
ン側の緯糸131bは2本の経糸125・126に絡み
合っている。さらにその隣の緯糸132a・132bは
緯糸130a・130bと同様の絡合形態をとり、その
隣の緯糸133a・133bは緯糸131a・131b
と同様の絡合形態をとっている。その他の緯糸は、前記
の端部寄りの緯糸と同様の絡合形態を繰り返す態様で設
けられている。
【0026】この構成では、最も端部寄りのマシン側の
緯糸130bによりマシン側の第3経糸126をなす打
込み糸が規制され、高剛性の経糸126により変形され
て、折り返し部128の内側を厚さ方向に屈曲しつつ通
過する形態となる。この緯糸130bは、前記の通り接
合ループ127を形成する経糸124・125に絡み合
っていないため、打込み糸を規制する際に端部の組織が
全体的に崩れることがなく、接合ループ127の歪みを
なくすと共に紙形成面123の凹凸の発生を抑制するこ
とができる。
【0027】図12〜15は、本発明によるシームフェ
ルトの第8の実施形態を示している。このシームフェル
トは、前記実施形態と同様に、三重織の組織構造を有す
る基布141に不織繊維層142を積層一体化してな
り、紙形成面143側から第1〜第3の3本の経糸14
4〜146が厚さ方向に重ねて配置され、紙形成面14
3側の2本の経糸144・145が、端部において接合
ループ147を形成し、マシン側の第3経糸146が、
接合ループを形成することなく打込み糸を幅方向に折り
返して、隣り合うものとの間に折り返し部148が形成
されている。
【0028】ここでは、前記実施形態と同様に、基布1
41の全体に渡って緯糸が所定の規則性をもって配置さ
れた均一な組織構造を有しているが、前記実施形態と異
なり、二重性を有しない緯糸が組み入れられている。す
なわち、図13に示すように、紙形成面143側の最も
端部寄りの緯糸150aは2本の経糸144・145に
絡み合い、マシン側の緯糸150bは経糸146にのみ
絡み合っている。その隣の緯糸151a・151bもこ
れと同様の絡合形態をとっている。さらにその隣の緯糸
152bは、図14に示すように、マシン側の2本の経
糸145・146に絡み合い、その紙形成面143側に
はこれに重なり合う緯糸が設けられていない。その隣の
緯糸153a・153bは緯糸150a・150bと同
様の絡合形態をとっている。さらにその隣の緯糸154
aは、図15に示すように、紙形成面143側の2本の
経糸144・145に絡み合い、そのマシン側には重な
り合う緯糸が設けられていない。その他の緯糸は、前記
の端部寄りの緯糸と同様の絡合形態を繰り返す態様で設
けられている。
【0029】この構成では、最も端部寄りのマシン側の
緯糸150bが、接合ループを形成しない第3経糸14
6をなす打込み糸を規制するように機能し、この緯糸1
50bは、前記の通り接合ループ147を形成する経糸
144・145に絡み合っていないため、端部の組織崩
れを回避することができる。
【0030】なお、前記第7・第8の各実施形態では、
緯糸が所定の規則性をもって全体的に均一に配置された
組織構造において、緯糸の全てあるいは一部が二重性を
有する例について説明したが、本発明は、接合ループを
形成する経糸に絡み合わない緯糸が存在すれば、組織構
造の如何を問わず同様に適用することができ、接合ルー
プを形成する経糸に絡み合わない緯糸を、接合ループを
形成しない経糸をなす打込み糸を規制可能な端部の所要
の位置に配置すれば良い。
【0031】
【発明の効果】このように本発明によれば、接合ループ
が1列だけ形成されるため、芯線の挿通による接合作業
を効率良く行うことが可能になる。特に、接合ループを
形成せずに折り返すために打込み糸が引っかけられる緯
糸を、接合ループを形成する経糸に絡み合わないように
設けることで、打込み糸の折り返しの際に接合ループを
形成する経糸に絡合する緯糸を部分的に引っ張る不具合
を避けることができ、仮に打込み糸を規制する緯糸がず
れても、接合ループを形成する経糸に影響を及ぼさない
ため、端部の組織を全体的に崩すことがなく、接合ルー
プの歪みをなくすと共に紙形成面の凹凸の発生を抑制す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるシームフェルトの第1の実施形態
を示す丈方向の断面図である。
【図2】図1に示したシームフェルトの幅方向の断面図
である。
【図3】本発明によるシームフェルトの第2の実施形態
を示す丈方向の断面図である。
【図4】本発明によるシームフェルトの第3の実施形態
を示す丈方向の断面図である。
【図5】本発明によるシームフェルトの第4の実施形態
を示す丈方向の断面図である。
【図6】図5に示したシームフェルトの幅方向の断面図
である。
【図7】本発明によるシームフェルトの第5の実施形態
を示す丈方向の断面図である。
【図8】本発明によるシームフェルトの第6の実施形態
を示す丈方向の断面図である。
【図9】本発明によるシームフェルトの第7の実施形態
を示す丈方向の断面図である。
【図10】図9に示したシームフェルトの幅方向の断面
図であり、図9中のX−X線に沿って分断した状態を示
す。
【図11】同じく図9に示したシームフェルトの幅方向
の断面図であり、図9中のXI−XI線に沿って分断し
た状態を示す。
【図12】本発明によるシームフェルトの第8の実施形
態を示す丈方向の断面図である。
【図13】図12に示したシームフェルトの幅方向の断
面図であり、図12中のXIII−XIII線に沿って分断し
た状態を示す。
【図14】図12に示したシームフェルトの幅方向の断
面図であり、図12中のXIV−XIV線に沿って分断した
状態を示す。
【図15】図12に示したシームフェルトの幅方向の断
面図であり、図12中のXV−XV線に沿って分断した
状態を示す。
【符号の説明】
1・21・41・61・81・101・121・141
基布 2・22・42・62・82・102・122・142
不織繊維層 3・23・43・63・83・103・123・143
紙形成面 4・5・24・27・46・47・64・65・84・
86・105・106・124・125・144・14
5 接合ループを形成する経糸 6・7・25・26・44・45・66・85・104
・126・146 接合ループを形成しない経糸 8・28・48・68・88・108・130a〜13
3a・130b〜133b・150a・151a・15
3a・154a・150b〜153b 緯糸 9・29・49・69・89・109・127・147
接合ループ 10 芯線 11・31・51・71・91・111・128・14
8 折り返し部 12・32・52・72・92・112・130b・1
50b 打込み糸を規制する緯糸

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 3本以上の経糸が厚さ方向に重ねて設
    けられた多重織の織物組織からなる基布を有し、該基布
    の経糸となる打込み糸を端部で厚さ方向に折り返して接
    合ループが形成されたシームフェルトであって、 厚さ方向に重なる一対の前記経糸が、前記接合ループが
    形成されるように打込み糸を折り返してなるものとし、
    他方、残りの前記経糸は、前記接合ループを形成するこ
    となく打込み糸を緯糸に引っかけて折り返してなるもの
    としたことを特徴とするシームフェルト。
  2. 【請求項2】 前記接合ループを形成せずに折り返す
    ために打込み糸が引っかけられてこれを規制する緯糸
    が、前記接合ループを形成する経糸に絡み合わないよう
    に設けられたことを特徴とする請求項1に記載のシーム
    フェルト。
  3. 【請求項3】 前記基布は、前記接合ループを形成す
    る経糸に絡み合う緯糸と、前記接合ループを形成する経
    糸に絡み合わない緯糸とが、所定の規則性をもって全体
    的に均一に配置された組織構造を有し、前記接合ループ
    を形成する経糸に絡み合わない緯糸が、前記打込み糸を
    規制可能なように端部に配置されたことを特徴とする請
    求項2に記載のシームフェルト。
  4. 【請求項4】 前記基布は、4本の経糸が厚さ方向に
    重ねて設けられた四重織の織物組織からなり、前記接合
    ループを形成しない経糸が、打込み糸を前記緯糸に引っ
    かけて概ね厚さ方向に折り返してなるものとしたことを
    特徴とする請求項2若しくは請求項3に記載のシームフ
    ェルト。
  5. 【請求項5】 前記基布は、3本の経糸が厚さ方向に
    重ねて設けられた三重織の織物組織からなり、前記接合
    ループを形成しない経糸が、打込み糸を前記緯糸に引っ
    かけて概ね幅方向に折り返してなるものとしたことを特
    徴とする請求項2若しくは請求項3に記載のシームフェ
    ルト。
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