JP2001254054A - 着色コーティング材 - Google Patents

着色コーティング材

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JP2001254054A
JP2001254054A JP2000067076A JP2000067076A JP2001254054A JP 2001254054 A JP2001254054 A JP 2001254054A JP 2000067076 A JP2000067076 A JP 2000067076A JP 2000067076 A JP2000067076 A JP 2000067076A JP 2001254054 A JP2001254054 A JP 2001254054A
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Japan
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resin
coating material
weight
colored coating
leveling agent
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JP2000067076A
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English (en)
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Etsuko Hirose
悦子 広瀬
Kazuo Kamisaka
和夫 上坂
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐候性および鮮映性を有し、さらに薄膜でも
隠蔽性に優れた塗膜を形成することができる着色コーテ
ィング材を提供する。 【解決手段】 5〜80重量%の染料および粒径0.0
5〜10μmの顔料、0.01〜30重量%の特定のレ
ベリング剤(フッ素系レベリング剤など)および特定の
分散剤(ノニオン系界面活性剤など)ならびに残部樹脂
(アクリル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、シリコ
ーン樹脂、ビニル樹脂、メラミン樹脂およびポリエステ
ル樹脂)からなる着色コーティング剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、着色コーティング
材に関し、くわしくは、耐候性および鮮映性を確保し、
さらに薄膜で隠蔽性に優れた塗膜を形成することができ
る着色コーティング材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、プラスチック、ガラス、金属など
の基材の表面に透明着色塗膜を形成する方法としては、
一般に色材として染料が使用されているが、染料は耐候
性に乏しく屋外用としては不適当である。一方、顔料を
使用した塗料の場合、耐候性には優れるものの粒径が数
十μm以上と大きく、乱反射するため彩度が低く鮮映性
および透明性が劣るという欠点がある。
【0003】そこで特開平5−7830号公報に記載さ
れているように、特定の顔料を一次粒子の状態になるま
で熱溶融分散させて得られる微細分散顔料を添加した塗
料組成物をコーティングすることにより、染料の場合と
同等の意匠効果を得ることができ、しかも染料に比べて
著しく耐候性に優れた塗膜を形成することができる。し
かし、この方法では微細分散された1次粒子が再凝集
し、顔料のまわりに樹脂が固着するため、20μm以下
の薄膜では、顔料の粗粒が部分的に塗膜表面上に突出し
外観上好ましくない。
【0004】また、特開平6−287488号公報に記
載されているように、染料を含有するカラークリア塗料
に透明酸化鉄顔料を配合することにより、耐候性に優れ
た着色透明塗膜を形成することができる。
【0005】しかし、これらの方法は、いずれも透明性
および耐候性の向上を目的としたものであり、薄膜で隠
蔽性を確保することができない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、耐候性およ
び鮮映性を有し、さらに薄膜でも隠蔽性に優れた塗膜を
形成することができる着色コーティング材を提供するこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明はかかる課題を解
決するためになされたもので、染料と粒径が0.05〜
10μm、好ましくは0.1〜3μmの顔料とを併用
し、分散力の大きいウルトラビスコミル、サンドグライ
ンダなどで樹脂中に均一に分散すること、および、分散
安定性を確保するために、特定の添加剤の選定と最適配
合量を考慮することによって、彩度が高く、10μm程
度の薄膜でも隠蔽性と耐候性を兼ね備えた塗膜を形成す
ることができる着色コーティング材を提供する。
【0008】すなわち、本発明は、5〜80重量%の色
材、0.01〜30重量%の添加剤および残部樹脂から
なる着色コーティング材であって、色材として、染料と
粒径0.05〜10μmの顔料とを含有し、染料と顔料
との重量比が1:99〜30:70であり、添加剤とし
て、フッ素系レベリング剤、シリコーン系レベリング
剤、高分子エーテル系レベリング剤、ノニオン系レベリ
ング剤、カルボン酸系界面活性剤およびノニオン系界面
活性剤からなる群から選択された1種または2種以上の
レベリング剤と、炭化水素系界面活性剤、カチオン系界
面活性剤、アルキルリン酸エステル、ポリエチレングリ
コール誘導体および分子中にアミノ官能基を有するポリ
エステル系高分子化合物からなる群から選ばれた1種ま
たは2種以上の分散剤とを含有し、樹脂として、アクリ
ル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹
脂、ビニル樹脂、メラミン樹脂およびポリエステル樹脂
からなる群から選ばれた1種または2種以上の樹脂を含
有する着色コーティング材(請求項1)、粒径0.1〜
3μmの顔料を含有する請求項1記載の着色コーティン
グ材(請求項2)、染料と顔料との重量比が3:97〜
10:90である請求項1または2記載の着色コーティ
ング材(請求項3)、色材の含有量が10〜40重量%
である請求項1、2または3記載の着色コーティング材
(請求項4)、レベリング剤がフッ素系レベリング剤で
ある請求項1記載の着色コーティング材(請求項5)、
分散剤がノニオン系界面活性剤である請求項1記載の着
色コーティング材(請求項6)、および、添加剤の含有
量が0.1〜10重量%である請求項1、5または6記
載の着色コーティング材(請求項7)にかかわる。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の着色コーティング材は、
色材、添加剤および樹脂からなり、色材として、染料と
顔料とを含有し、添加剤としてレベリング剤と分散剤と
を含有する。
【0010】染料としては、樹脂および有機溶剤に溶解
する染料を使用することができる。染料としては、既知
の染料を使用することができる。染料としては、たとえ
ば、アゾ染料、アントラキノン染料、インジゴイド染
料、フタロシアニン染料、ジフェニルメタン染料、トリ
フェニルメタン染料、キサンテン染料、キノリン染料、
ペリノン染料などを挙げることができる。これらの染料
は、いずれも1種を単独で、または、2種以上を併用し
て使用することができる。染料としては、とくに油溶性
の染料、たとえば、アゾ系、フタロシアニン系またはア
ントラキノン系の油溶性染料が、樹脂との相溶性が優れ
ているため、より好ましい。
【0011】顔料としては、粒径が0.05〜10μ
m、好ましくは0.1〜3μmの微粒顔料を使用するこ
とができる。微粒顔料としては、塗料用やインク用に使
用される種々の顔料を使用することができる。微粒顔料
としては、たとえば、アゾ顔料、フタロシアニン顔料、
多環式顔料などがあり、構造を種々変えることにより、
色調、耐性などの特性を変化させることができる。
【0012】微粒顔料としては、とくにカラーフィルタ
用着色組成物に用いられている顔料、たとえばカラーイ
ンデックス・ピグメント・レッド(C.I.Pigmen
tRed)9、97、122、149、177、215
など、カラーインデックス・ピグメント・グリーン
(C.I.Pigment Green)7、36など、
カラーインデックス・ピグメント・ブルー(C.I.Pi
gment Blue)15:6、22、60などが、
色調および耐候性に優れており、さらに平均粒子径が小
さく粒度分布も狭いため、より好ましい。
【0013】微粒顔料としては、その他、硫酸バリウ
ム、酸化チタン、ベンガラ、群青、紺青、カーボンブラ
ックなどの無機顔料を使用することができる。微粒顔料
は、1種を単独で、または、2種以上を併用して使用す
ることができる。
【0014】粒径が0.05〜10μm、好ましくは
0.1〜3μmの微粒顔料であれば、薄膜でも隠蔽性お
よび着色性に優れたコーティング膜を形成することがで
きる。
【0015】染料と微粒顔料との重量比は1:99〜3
0:70、好ましくは3:97〜10:90である。染
料の重量比が少ないと鮮映性が低下する傾向があり、多
いと耐候性が低下する傾向がある。色材の含有量は、必
要とされる色特性に応じて適宜変更することができる
が、着色性および隠蔽性の点から、5〜80重量%、好
ましくは10〜40重量%である。
【0016】樹脂としては、アクリル樹脂、ウレタン樹
脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ビニル樹脂、メラ
ミン樹脂およびポリエステル樹脂からなる群から選ばれ
た樹脂を、とくに制限することなく、使用することがで
きる。
【0017】アクリル樹脂としては、たとえば、アクリ
ル系単量体(たとえば、アクリル酸、メタクリル酸、ア
クリル酸エステル、メタクリル酸エステルなど)の単独
重合体および共重合体、アクリル系単量体とその他の単
量体(たとえば、アクリロニトリル、スチレンなど)と
の共重合体などを使用することができる。
【0018】ウレタン樹脂としては、たとえば、ウレタ
ンを主体としたポリウレタンアクリレート、ポリオール
(たとえば、ポリエステルポリオール、アクリルポリオ
ールなど)とポリイソシアネート(たとえば、メチレン
ジイソシアネート(MDI)、トリレンジイソシアネー
ト(TDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HM
DI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)な
ど)とを反応させて得られるポリウレタンなどを使用す
ることができる。
【0019】エポキシ樹脂としては、たとえば、ビスフ
ェノールAとエピクロロヒドリンとの縮合物を含むアミ
ンを硬化剤として常温硬化させる二液型のエポキシ樹
脂、アミノ樹脂やフェノール樹脂などと併用した加熱硬
化型のエポキシ樹脂などを使用することができる。
【0020】シリコーン樹脂としては、たとえば、シリ
コーンを主体としたシリコーンアクリレート、メチルフ
ェニルシリコーンとシリコーンアクリレートとの共重合
体、メチルエチルシリコーンとアクリル酸エステルとの
共重合体などを使用することができる。
【0021】ビニル樹脂としては、たとえば、ポリ塩化
ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル−酢酸ビニル
共重合体、ポリビニルブチラール、ポリビニルアルコー
ルなどを使用することができる。
【0022】メラミン樹脂としては、たとえば、フェノ
ール変性アルキド樹脂、アミノアルキド樹脂、ニトロセ
ルロースアルキド樹脂、シリコーンアルキド樹脂などを
使用することができる。
【0023】ポリエステル樹脂としては、たとえば、不
飽和ポリエステルなどを使用することができる。
【0024】樹脂の含有量は、たとえば、95〜40重
量%、好ましくは90〜50重量%とすることができ
る。樹脂の含有量が少ないと塗膜に割れ、剥離が起こ
り、十分な塗膜強度が得られない傾向があり、多いと強
度、耐磨耗性、隠蔽性が劣る傾向がある。
【0025】レベリング剤としては、フッ素系レベリン
グ剤、シリコーン系レベリング剤(たとえば、メチルシ
リコーン油、エチルシリコーン油、フェニルシリコーン
油など)、高分子エーテル系レベリング剤、ハロゲンや
フッ素化合物を含有するノニオン型界面活性剤などのノ
ニオン系レベリング剤を使用することができるが、とく
にシリコーン系レベリング剤が均一分散性の点から好ま
しい。
【0026】レベリング剤の含有量は、たとえば、0.
01〜29.9重量%、好ましくは0.01〜10重量
%、より好ましくは0.3〜1重量%であれば、着色コ
ーティング材のレベリング性を確保することができ、平
滑な塗膜表面を形成させることができる。レベリング剤
の含有量が多くなると密着性・硬度などの塗膜特性が低
下する傾向があり、少なすぎると平滑面が得られなくな
る傾向がある。
【0027】分散剤としては、カルボン酸系界面活性剤
(たとえば、非シリコーン系の長鎖カルボン酸アミン
塩、高沸点エーテルを含むカルボン酸など)、ノニオン
系界面活性剤、炭化水素系界面活性剤、カチオン系界面
活性剤、アルキルリン酸エステル、ポリエチレングリコ
ール誘導体、分子中にアミノ官能基を有するポリエステ
ル系高分子化合物を使用することができるが、そのなか
でもフッ素化合物を含有するノニオン型界面活性剤が分
散性や塗料の流展性がより向上するため、好ましい。
【0028】分散剤の含有量は、たとえば、0.01〜
29.9重量%、好ましくは0.01〜10重量%、よ
り好ましくは0.1〜5重量%とすることができる。分
散剤の含有量が多くなると造膜性が低下し、膜強度が低
下する傾向があり、少なすぎると色材の二次凝集が起こ
り分散効果が低下する傾向がある。
【0029】添加剤としては、レベリング剤および分散
剤の他に、たとえば、沈降防止剤を使用することができ
る。沈降防止剤を使用することにより、顔料の沈降と浮
きを防止し、貯蔵安定性を確保することができる。沈降
防止剤としては、たとえば、脂肪族ポリアミド系沈降防
止剤、酸化ポリエチレン系沈降防止剤、ポリアクリル酸
系沈降防止剤、合成ワックス、有機ベントナイト系沈降
防止剤、超微粒シリカなとを使用することができる。脂
肪族ポリアミド系沈降防止剤を使用することにより、顔
料の沈降と浮きを防止し、塗料の貯蔵安定性を確保する
ことができる。
【0030】沈降防止剤の含有量は、0.01〜30重
量%、好ましくは0.01〜10重量%、より好ましく
は0.1〜3重量%とすることができる。沈降防止剤の
含有量が多すぎると膜強度が低下する傾向があり、少な
すぎると貯蔵安定性が低下する傾向がある。
【0031】本発明の着色コーティング材は、たとえ
ば、顔料、樹脂および添加剤を配合し、粉砕機(たとえ
ば、サンドグラインダー、ウルトラビスコミルなど)を
使用して顔料を粉砕し、各成分を分散させたのち、得ら
れる分散液に染料および必要に応じて樹脂を添加するこ
とによって製造することができる。
【0032】粉砕および分散は、たとえば、粉砕機に、
粒径1mmφ以下、好ましくは0.25〜0.5mmφ
のメディアを85%程度充填して行なうことができる。
メディアの粒径があまりに大きすぎると充分な粉砕がで
きない傾向があり、小さすぎると衝撃力が小さく分散が
できない傾向がある。また、ディスク周速を5〜10m
/sとし、パス回数1〜4回を繰り返すことが好まし
い。ジルコニアメディアを使用することによって、コン
タミの発生量を軽減することができる。
【0033】本発明の着色コーティング材を、ガラス、
プラスチック、金属などにスピンコータ、スプレー塗装
などにより塗布したのち、60〜150℃で10〜30
分間焼付を行なうことによって、着色塗膜を形成するこ
とができる。
【0034】図1に、本発明の一実施の形態である着色
コーティング材で基板上に形成したコーティング膜の断
面を模式的に示す。図1中、参照符号1は基板、参照符
号2は顔料、参照符号3は染料を示す。
【0035】
【実施例】以下実施例に基づいて本発明を具体的に説明
するが、本発明はかかる実施例に限定されるものではな
い。
【0036】実施例1〜6、比較例1および2 樹脂としてアクリル系クリア塗料(日本ペイント(株)
製スーパーラック)を使用し、色材として油溶性染料
(オリエント化学(株)製VALIOSOL T-ty
pe)と粒径0.01〜20μmのルチル型酸化チタン
系白顔料とを重量比で10:90になるよう調色して使
用した。
【0037】添加剤としてシリコーン系レベリング剤
(デフラ(DEFRA)製S022)、分散剤であるノ
ニオン型界面活性剤(ビーエム−ケミー(BM−Che
mie)製BM−1000)および脂肪族ポリアミド系
沈降防止剤(デフラ(DEFRA)製W001)を添加
し、ウルトラビスコミルで分散し、着色コーティング材
とした。
【0038】着色コーティング材中の材料構成比は、色
材(染料および顔料)を40重量%、添加剤を1重量
%、残りを樹脂とした。
【0039】前記のようにして製造した着色コーティン
グ材をスプレー塗布で吹き付け120℃で30分間乾燥
し、約10μmのコーティング膜を形成した。得られた
コーティング膜について、隠蔽性、促進耐候性、平坦性
および着色性を以下の方法で評価した。
【0040】隠蔽性は、白色の塗膜、黒色の塗膜の上に
各々10μmになるように塗布し、その塗布面を所定時
間乾燥後、塗布面のY値を測定し、次式により隠蔽率を
算出した。隠蔽率が90%以上であれば、隠蔽性は良好
と判断した。 隠蔽率=(黒塗膜上の塗布面のY値)÷(白塗膜上の塗
布面のY値)×100 促進耐候性は、サンシャインカーボンアーク灯式耐候性
試験機を使用し、200時間放置した。放置後、初期サ
ンプルに比べてどれだけ色変化をしたかを色差(△E)
で評価した。色差3.0以下であれば、変色は認められ
ず良好と判断した。
【0041】平坦性は、触針式などの表面粗さ計により
表面粗さを測定し、表面粗さが0.5μmより小さいも
のを良として○、表面粗さが0.5〜2.0μmのもの
を普通として△、表面粗さが2.0μmよりも大きいも
のは不良として×とした。△以上であれば、着色コーテ
ィング材として好ましく用いることができる。
【0042】着色性は、粒径が10μmの顔料を使用
し、膜厚40μmで形成した標準板との色差(△E)で
評価した。色差3.0以下であれば、変色は認められず
良好と判断した。
【0043】以上の評価結果を表1に示す。表1より、
顔料の粒径が0.05μm未満である比較例1では、隠
蔽性および耐候性が低く、また、10μmを超える比較
例2では平坦性が低いことがわかる。これに対し、顔料
の粒径が0.05〜10μmである実施例1〜6、とく
に顔料の粒径が0.1〜3μmである実施例2〜5で
は、密着性、隠蔽性、耐候性および平坦性に優れたコー
ティング薄膜を得ることができた。
【0044】
【表1】
【0045】実施例7〜13 樹脂として、(1)アクリル樹脂(日本ペイント(株)
製スーパーラック)、(2)ウレタン樹脂(関西ペイン
ト(株)製レタンPG)、(3)エポキシ樹脂(大日本
塗料(株)製エポニックス#110)、(4)シリコー
ン樹脂(関西ペイント(株)製アレスコシリコーンクリ
ヤー)、(5)ビニル樹脂(日本ペイント(株)製ビニ
レックス2000)、(6)メラミン樹脂(大日本塗料
(株)製デリコン#300)または(7)ポリエステル
樹脂(大日本インキ化学工業(株)製ファインディック
M8023)を使用した他は実施例5と同様とした。各
性能を前記実施例1〜6と同様の方法で測定し評価し
た。その評価結果を表2に示す。実施例7〜13は、い
ずれの樹脂も使用可能であるが、そのなかでもアクリル
(実施例7)が最も高い効果が得られた。
【0046】
【表2】
【0047】実施例14〜16、比較例3および4 レベリング剤として、フッ素系レベリング剤(シュエグ
マン(SCHWEGMANN)製Schwego−Fl
uor8035)(実施例14)、シリコーン系レベリ
ング剤(ビーエムケミー(BM−CHEMIE)製BM
−2−22)(実施例15)、高分子エーテル系レベリ
ング剤(ビーエム−ケミー(BM−CHEMIE)製B
M−1800A)(実施例16)、ノニオン系レベリン
グ剤(ビーエムケミー(BM−CHEMIE)製BM−
1000)(実施例17)、アニオン系レベリング剤
(ダブル、ウルリッチ(W,ULRICH)製Cont
ra−Sol)(比較例3)および特殊界面活性剤系レ
ベリング剤(シュエグマン(SCHWEGMANN)製
Antigel)(比較例4)を使用した他は実施例5
と同様とした。
【0048】前記のようにして作製した着色コーティン
グ材をスプレー塗布にて約10μmになるよう膜形成
し、平坦性について実施例1〜6と同様の方法で測定し
評価した。その評価結果を表3に示す。アニオン系レベ
リング剤(比較例3)および特殊界面活性剤系レベリン
グ剤(比較例4)では平坦性が低い。フッ素系レベリン
グ剤(実施例14)、シリコーン系レベリング剤(実施
例15)、高分子エーテル系レベリング剤(実施例1
6)およびノニオン系レベリング剤(実施例17)では
平坦性が高く、そのなかでもシリコーン系レベリング剤
(実施例15)が最も高い効果が得られた。
【0049】
【表3】
【0050】実施例18〜20、比較例5および6 分散剤として、カルボン酸系界面活性剤(シュエグマン
(SCEWEGMANN)製Antigel)(実施例
18)、フッ素を含むノニオン系界面活性剤(シュエグ
マン(SCHWEGMANN)製Schwego Fl
uor 8038)(実施例19)、炭化水素系界面活
性剤(シュエグマン(SCHWEGMANN)製Wet
t Agent)(実施例20)、非極性ポリメチレン
系(ダブル.ウルリッチ(W.ULRICH)製Con
tra Sol)(比較例5)およびアニオン系界面活
性剤(シュエグマン(SCHWEGMANN)製Sch
wego Wett8075)(比較例6)を使用した
他は実施例2と同様とした。
【0051】前記のようにして製造した着色コーティン
グ材をスプレー塗布にて約10μmになるよう膜形成
し、隠蔽性、着色性および分散性を実施例1〜6と同様
の方法で評価した。分散性はポア径0.45μmのフィ
ルターでの残分により評価し、残分が全重量の0.3重
量%以下であれば○、0.3〜1重量%であれば△、1
重量%を超えれば×とした。1重量%以下(○または
△)であれば、着色コーティング材として好ましく用い
ることができる。
【0052】その評価結果を表4に示す。非極性ポリメ
チレン系分散剤(比較例5)およびアニオン系分散剤
(比較例6)は分散性に問題がある。カルボン酸系界面
活性剤(実施例18)、ノニオン系界面活性剤(実施例
19)および炭化水素系界面活性剤(実施例20)、と
くにノニオン系界面活性剤(実施例19)は隠蔽性、平
坦性および分散性に優れている。
【0053】
【表4】
【0054】実施例21〜25、比較例7および8 実施例2と同様に、樹脂としては、アクリル系クリア
(たとえば日本ペイント(株)製スーパーラック)を、
色材としては、油溶性染料(たとえばオリエント化学
(株)製VALIOSOL T-type)とルチル型
酸化チタン系白顔料(粒径0.1μm品)を重量比で1
0:90になるよう調合した。色材(染料および微粒顔
料)は0重量%混合した。添加剤も実施例2と同様に、
シリコーン系レベリング剤(たとえばデフラ(DEFR
A)製S022)を、ノニオン型界面活性剤の分散剤
(たとえばビーエム−ケミー(BM−Chemie)製
BM−1000)、脂肪族ポリアミド系沈降防止剤(た
とえばデフラ(DEFRA)製W001)とし、このと
き、添加剤を0〜50重量%になるように添加し、ウル
トラビスコミルで分散し、コーティング材とした。
【0055】前記のようにして製造した着色コーティン
グ材をスプレー塗布にて約10μmになるよう膜形成
し、各性能を上記実施例1〜6と同様の方法で測定し評
価した。その評価結果を表5に示す。添加剤を添加しな
い比較例7では、隠蔽性、平坦性、および色性を確保す
ることができず、また、添加剤の含有量が30重量%を
超える比較例8では、平坦性および着色性に問題があ
り、適用できない。これより、添加量は0.01〜30
重量%(実施例21〜25)が良好であり、とくに0.
1〜10重量%のもの(実施例22〜24)が、最も良
好な結果が得られた。
【0056】
【表5】
【0057】実施例26〜29、比較例9および10 樹脂としてアクリル系クリア塗料(たとえば日本ペイン
ト(株)製スーパーラック)を使用し、油溶性染料(た
とえばオリエント化学(株)製VALIOSOL T-
type)とルチル型酸化チタン系白顔料(粒径0.1
μm品)との添加比率の重量比を変化させて混合した他
は実施例2と同様とした。添加剤としては、シリコーン
系レベリング剤(たとえばデフラ(DEFRA)製S0
22)、ノニオン型界面活性剤の分散剤(たとえばビー
エム−ケミー(BM−Chemie)製BM−100
0)、脂肪族ポリアマイド系沈降防止剤(たとえばデフ
ラ(DEFRA)製W001)を使用した。色材(染料
および微粒顔料)を40重量%、添加剤を1重量%、残
りを樹脂とした。
【0058】前記のようにして製造した着色コーティン
グ材をスプレー塗布にて約10μmになるよう膜形成
し、各性能を実施例1〜6と同様の方法で測定し評価し
た。その評価結果を表6に示す。染料と顔料の添加比率
が重量比で1未満:99を超える値の範囲(比較例9)
では、隠蔽性、耐候性が確保できない。一方、30を超
える値:70未満(比較例10)になると着色性、平坦
性に問題があり、使用することができない。これより、
染料と顔料の添加比率が重量比で1:99〜30:70
(実施例26〜29)であれば良好であり、とくに3:
97〜10:90(実施例27および28)が最も良好
な結果が得られた。
【0059】
【表6】
【0060】実施例30〜35、比較例11および12 着色コーティング材中の材料構成比を、色材を1〜90
重量%、添加剤を1重量%、残りを樹脂とした他は実施
例2と同様とした。
【0061】前記のようにして作製した着色コーティン
グ材をスプレー塗布にて約10μmになるよう膜形成
し、各性能を実施例1〜6と同様の方法で評価した。そ
の評価結果を表7に示す。色材の含有量が5〜80重量
%(実施例30〜35)、とくに10〜40重量%(実
施例31〜33)で、良好な結果が得られた。
【0062】
【表7】
【0063】
【発明の効果】本発明の着色コーティング材(請求項
1)は、色材として、染料と粒径0.05〜10μmの
微粒顔料とを含有し、樹脂として、アクリル樹脂、ウレ
タン樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ビニル樹
脂、メラミン樹脂およびポリエステル樹脂からなる群か
ら選択された1種または2種以上の樹脂を含有するの
で、10μm程度の薄膜でも、彩度が高く、隠蔽性に優
れたコーティング膜を得ることができるという効果があ
る。
【0064】本発明の着色コーティング材(請求項1)
は、色材の含有量が5〜80重量%であり、染料と微粒
顔料の重量比が1:99〜30:70であるので、薄膜
で隠蔽性および着色性に優れるとともにさらに耐候性お
よび染料の深み感も表現でき意匠性にも優れたコーティ
ング膜を得ることができるという効果がある。
【0065】本発明の着色コーティング材(請求項1)
は、レベリング剤を含有するので、表面平滑性に優れた
コーティング膜を得ることができるという効果がある。
【0066】本発明の着色コーティング材(請求項1)
は、分散剤を含有するので、微粒顔料の二次凝集を抑制
することができ、隠蔽性、平坦性および分散安定性に優
れたコーティング膜を得ることができるという効果があ
る。
【0067】本発明の着色コーティング材(請求項1)
は、添加剤の含有量が0.01〜30重量%であるの
で、隠蔽性、平坦性および分散安定性が一層優れたコー
ティング膜を得ることができるという効果がある。
【0068】本発明の着色コーティング材(請求項2)
は、粒径0.1〜3μmの顔料を含有するので、密着
性、隠蔽性、耐候性および平坦性が一層優れたコーティ
ング膜を得ることができるという効果がある。
【0069】本発明の着色コーティング材(請求項3)
は、染料と顔料との重量比が3:97〜10:90であ
るので、隠蔽性および耐候性と着色性および平坦性との
バランスが一層優れたコーティング膜を得ることができ
るという効果がある。
【0070】本発明の着色コーティング材(請求項4)
は、色材の含有量が10〜40重量%であるので、隠蔽
性および着色性が一層優れたコーティング膜を得ること
ができるという効果がある。
【0071】本発明の着色コーティング材(請求項5)
は、フッ素系レベリング剤を含有するので、平坦性が一
層優れたコーティング膜を得ることができるという効果
がある。
【0072】本発明の着色コーティング材(請求項6)
は、ノニオン系界面活性剤を含有するので、隠蔽性、平
坦性および分散性が一層優れたコーティング膜を得るこ
とができるという効果がある。
【0073】本発明の着色コーティング材(請求項7)
は、添加剤の含有量が0.1〜10重量%であるので、
平坦性および着色性が一層優れたコーティング膜を得る
ことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の着色コーティング膜の一実施の形態
を示す断面模式図である。
【符号の説明】
1 基板、2 顔料、3 染料。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J038 CC021 CD031 CD061 CE021 CE071 CF021 CG031 CG141 CG161 DA161 DB061 DD102 DD181 DF002 DF042 DG111 DG191 DG271 DG281 DG291 DL031 DL032 FA241 FA281 GA09 GA15 HA026 HA216 HA376 JA07 JA34 JB16 JC23 JC38 KA07 KA08 KA09 MA14 NA01 NA03

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 5〜80重量%の色材、0.01〜30
    重量%の添加剤および残部樹脂からなる着色コーティン
    グ材であって、 色材として、染料と粒径0.05〜10μmの顔料とを
    含有し、 染料と顔料との重量比が1:99〜30:70であり、 添加剤として、フッ素系レベリング剤、シリコーン系レ
    ベリング剤、高分子エーテル系レベリング剤およびノニ
    オン系レベリング剤からなる群から選択された1種また
    は2種以上のレベリング剤と、カルボン酸系界面活性
    剤、ノニオン系界面活性剤、炭化水素系界面活性剤、カ
    チオン系界面活性剤、アルキルリン酸エステル、ポリエ
    チレングリコール誘導体、分子中にアミノ官能基を有す
    るポリエステル系高分子化合物からなる群から選ばれた
    1種または2種以上の分散剤とを含有し、 樹脂として、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹
    脂、シリコーン樹脂、ビニル樹脂、メラミン樹脂および
    ポリエステル樹脂からなる群から選ばれた1種または2
    種以上の樹脂を含有する着色コーティング材。
  2. 【請求項2】 粒径0.1〜3μmの顔料を含有する請
    求項1記載の着色コーティング材。
  3. 【請求項3】 染料と顔料との重量比が3:97〜1
    0:90である請求項1または2記載の着色コーティン
    グ材。
  4. 【請求項4】 色材の含有量が10〜40重量%である
    請求項1、2または3記載の着色コーティング材。
  5. 【請求項5】 レベリング剤がフッ素系レベリング剤で
    ある請求項1記載の着色コーティング材。
  6. 【請求項6】 分散剤がノニオン系界面活性剤である請
    求項1記載の着色コーティング材。
  7. 【請求項7】 添加剤の含有量が0.1〜10重量%で
    ある請求項1、5または6記載の着色コーティング材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005515291A (ja) * 2002-01-24 2005-05-26 プラストラク ソシエタ ア レスポンサビリタ リミタータ 特にプラスチックマテリアルズのためのペイント及び該ペイントを使用する塗装方法

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KR101023881B1 (ko) * 2002-01-24 2011-03-22 플라스트락 에스.알.엘. 특히 플라스틱 물질을 위한 페인트, 그리고 상기 페인트를 사용한 페인팅 방법

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