JP2001253371A - Frp補強金属製自動車用垂直パネル材 - Google Patents

Frp補強金属製自動車用垂直パネル材

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知行 篠田
Akihiko Kitano
彰彦 北野
Hitoshi Nishiyama
等 西山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 復元性能を向上するとともに、衝撃緩和等の
ためにある程度の変形を許容しつつ、生じた変形を自然
に元の形状に復元させることができるようにしたFRP
補強金属製自動車用垂直パネル材を提供する。 【解決手段】 自動車用垂直パネル材を構成する厚さ
0.5〜2mmの金属板を、少なくとも片面において、
厚さ0.1〜2mmの補強繊維と樹脂からなるFRPシ
ートで補強したことを特徴とするFRP補強金属製自動
車用垂直パネル材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属板で構成され
る自動車用垂直パネル材に関し、とくにFRPで補強し
た金属製自動車用垂直パネル材に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車用垂直パネル材、たとえばドアパ
ネルや、車輪の上方部を形成するフェンダーは、通常金
属板で構成されており、車体重量を軽量化するため、薄
い金属板で構成されることが多い。とくに近年、より軽
量化を促進するため、アルミニウム合金製の自動車用垂
直パネル材が試みられている。
【0003】このような薄い金属板からなる自動車用垂
直パネル材には、パネル材自身の形状を所定の形状に保
つとともに、外部等から物や人が当たり変形が生じよう
とする場合に、衝撃緩和のためにある程度の変形を許容
しつつ、その変形が修理不要な程度に元の形状に自然に
復元するような特性が望まれる。
【0004】ところが一般に、薄い金属板のみからなる
自動車用垂直パネル材の場合には、一旦変形が生じた後
に自然に元の形状に戻るようにする特性をもたせること
は難しい。また、復元性能を向上するために金属板の厚
さを増大させると、微少な衝突でも対人への障害が重大
となるおそれがあるとともに、車体重量の増大を招く。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明の課題
は、FRPが有する優れた軽量特性と他部材の補強特性
とに着目し、これを自動車用垂直パネル材の補強に活用
することにより、復元性能を向上するとともに、比較的
大きな外力に対しては衝撃緩和等のためにある程度の変
形を許容しつつ、生じた変形を自然に元の形状に復元さ
せることができるようにしたFRP補強金属製自動車用
垂直パネル材を提供することにある。
【0006】なお、金属構造物を単にFRPで補強する
手法として、金属表面上で、シート状の炭素繊維の一方
向材料にエポキシ樹脂を含浸後、樹脂を硬化させる方法
が知られているが(特開平9−314744号公報)、
自動車用垂直パネル材に着目した提案は見当たらない。
また、この特開平9−314744号公報に開示の提案
では、金属表面上で樹脂を直接硬化させてFRPを成形
するので、成形されるFRPは実質的に金属表面に密接
して該表面に完全に沿った形状に成形され、FRP自身
に構造的にあるいは形状的に、衝撃緩和特性向上効果
や、形状復元特性向上効果をもたせるのは困難である。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明に係るFRP補強金属製自動車用垂直パネル
材は、自動車用垂直パネル材を構成する厚さ0.5〜2
mmの金属板を、少なくとも片面において、厚さ0.1
〜2mmの補強繊維と樹脂からなるFRPシートで補強
したことを特徴とするものからなる。FRPシートの厚
さは、より好ましくは0.1〜1mmの範囲である。
【0008】金属板の厚さが0.5mm未満では、FR
Pシートの補強なくしてはパネル材としての強度が不足
し、2mmを越えると重量が大きくなりすぎる。FRP
シートの厚さが0.1mm未満では、補強効果が小さく
なりすぎ、2mmを越えると、衝撃緩和性能に対する剛
性が高くなりすぎるおそれがある。
【0009】復元性に関するメカニズムは以下のように
考えられる。すなわち、凹みやゆがみ等の永久変形が残
る指標である弾性変形量が0.3〜0.4%である金属
材料からなるパネルに、弾性変形量がそれより大きいF
RP(通常0.5%以上)を貼り付けたパネルは、FR
P部分が金属部を弾性変形させ、見かけ上、弾性変形量
が金属材料単体の場合より大きくなるいわゆるハイブリ
ッド効果を生じる。さらに、金属材料単体からなるパネ
ルにおいては、剛性低下問題を覚悟で、弾性変形量を大
きくするために厚みを薄くする方法が考えられるが、本
発明においては、FRPを貼り付けることで、剛性も向
上するので、金属パネルの厚みを薄くしても何ら剛性上
問題はなく、上記したハイブリッド効果と金属部の薄肉
化との相乗効果により、弾性変形量を極めて大きくする
ことができる。
【0010】このFRP補強金属製自動車用垂直パネル
材においては、上記補強繊維が.炭素繊維を含んでいる
ことが好ましい。炭素繊維を含むことにより、軽量化の
促進とパネル衝撃緩和特性の向上が可能になる。もちろ
ん、炭素繊維の他にガラス繊維やアラミド繊維等の使用
も可能であり、炭素繊維とこれら補強繊維とのハイブリ
ッド型の補強繊維とすることもできる。FRPの樹脂と
しては特に限定されず、エポキシ樹脂や不飽和ポリエス
テル樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂の他、ポリ
プロピレン、ポリアミド、ポリエステル樹脂等の熱可塑
性樹脂の使用も可能である。
【0011】FRPを構成する補強繊維の形態として
は、補強繊維を一方向に引き揃えた一方向性シートや、
織物、不織布を使用でき、さらに、マットの形態や、こ
れらの混用形態でも使用できる。一方向性シートの場合
には、たとえば補強性能に方向性を付与でき、織物の場
合には、逆にパネル面方向に均一な補強効果を得ること
ができる。また、織物の場合は、2方向以上に繊維が配
列しているので、ゴルフボール等の球形のものが衝突し
た場合にも凹みを抑制できる効果がある。いずれの形態
とする場合にも、金属板への貼り付け部においては金属
板の表面に沿いやすい形態、貼り付け部以外の部分にお
いては、形成しようとする形状を容易にとることのでき
る形態であることが好ましい。なお、FRPシートによ
る補強方法としては、接着法が好ましいが、ボルト、ピ
ン、リベット等の機械的結合やはめ込み等であってもよ
い。
【0012】軽量性を維持しつつ、金属板を効率よく補
強するとともに金属板に所望の変形復元機能をもたせる
ためには、たとえば、FRPシートと金属板との間に空
間を形成する構造、FRPシートと金属板との間に発泡
材等の軽量材を介在させる構造を採用できる。後者の場
合には、発泡材の介在により、さらに衝撃緩和性能を高
めることが可能になる。
【0013】金属板をFRPシートで補強する部分は、
必ずしも金属板全面にわたる必要はなく、部分的に補強
すればよい。補強部分の面積は、たとえばパネル材の面
積の1/100〜1/2の範囲内とすることができる。
すなわち、金属板の端縁部は、通常ヘミング加工等によ
り、あるいはパネル材周辺のフレームの存在により、強
度、剛性が高められているので、そのような場合には、
パネルの中央部部分の復元性能向上対策としてFRPシ
ートによる補強を施せばよい。
【0014】また、FRPシートで補強される部分の高
さ方向の位置は、車装状態にて、地上から25〜100
cmの範囲にあることが好ましい。この高さ位置は、た
とえば子供の頭部や身体が当たったり、自転車のハンド
ルが当たったりする可能性の高い位置であるから、その
ような高さ位置に望ましい衝撃緩和性能とパネル変形復
元性能をもたせることができる。特に好ましい範囲は4
0〜70cmである。
【0015】また、FRPシートによる適切な補強を達
成しつつ、貼り付けるFRPシートを所望の形状に保つ
ためには、FRPシートがたとえ曲面等を有する金属板
に設けられる場合にあってもその金属板に対し強固に接
着され、接着部の端部やコーナー部での浮き上がりや該
部分での剥がれ等が生じないことが望ましい。この場
合、FRPシートの金属板に対する良好な粘着性が必要
であることはもちろんのこと、FRPシートを金属板表
面に沿わせるときの補強繊維の変形抵抗の小さいことが
必要である。つまり、たとえ粘着力が大きくても、補強
繊維の変形抵抗が大きいと、FRPシートが金属板の表
面のとくに曲面部において、剥がれ落ちたりコーナー部
で浮き現象が生じたりするおそれがある。
【0016】このFRPシートの粘着性と補強繊維の変
形抵抗を合わせた指標として、金属板への貼り付け前の
FRPシートのスプリングバック値を使用できる。この
スプリングバック値は後述の如き条件で測定されるもの
で、ある条件で変形されたときの(あるいは撓まされた
ときの)除荷後の形状復元特性を表わしたものである。
望ましいスプリングバック値としては、0.01〜0.
5の範囲であり、この範囲よりも大きいと、FRPシー
トを金属板の曲面や起伏に沿わせにくくなり、この範囲
よりも小さいと、変形性能が大きすぎてFRPシートを
ハンドリングしにくくなる。
【0017】本発明に係るFRP補強金属製自動車用垂
直パネル材は、金属板がアルミニウム合金からなる場合
にとくに有効である。金属板をアルミニウム合金とする
ことで、パネル重量の大幅な軽減が可能になる反面、同
じ板厚の場合スチール等に比べ大幅に変形復元性能が低
下するが、FRPシートによる補強によって、軽量化効
果をそれ程損なわずに、パネルの適切な補強効果を得つ
つ、優れた衝撃緩和性能と変形復元性能をもたせること
が可能になる。
【0018】また、本発明に係るFRP補強金属製自動
車用垂直パネル材は、自動車業界で垂直パネル材と呼ば
れているもの全てに適用できる。たとえばドアパネルや
フェンダー、リアハッチパネル等に適用できる。このよ
うな垂直パネル材には、一般に、水平パネル材に比べ、
日射等に対してそれ程高い耐熱性は要求されないもの
の、表面精度、つまり、見た目に表面が所定の形状に仕
上がっているか否か、および、表面に凹み等がなく、凹
み等を生じさせる外力が加わった際には、その外力によ
る衝撃を適切に緩和しつつ、凹み等が自然に復元されて
元の所定の形状に戻るような性能が要求される。したが
って、このような要求性能に対し、本発明に係るFRP
補強金属製自動車用垂直パネル材は好適に応えることが
できる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の望ましい実施の
形態を、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明
の一実施態様に係るFRP補強金属製自動車用垂直パネ
ル材1を示している。図1において、2は自動車用垂直
パネル材を構成する、方形曲面板からなる厚さが0.5
〜2mmの範囲にある金属板を示している。金属板2の
内面側表面には、補強繊維と樹脂とからなるFRPシー
ト3が貼り付けられており、該FRPシート3によって
金属板2が補強されている。本実施態様では、FRPシ
ート3は断面形状がハット形に形成されており、ハット
形の中央部分と金属板2の表面との間は空間4に形成さ
れている。また本実施態様では、FRPシート3は、パ
ネル材1の中央部分のみに設けられている。
【0020】ただし図2に変形例を示すように、金属板
2に対し、ハット形断面形状のFRPシート5を全幅に
わたって設けたり、複数並設したりすることもできる。
【0021】図1に示す態様では、主としてFRPシー
ト3を設けたパネル材中央部分に対して、金属板2を適
切に補強できる。このパネル材中央部分は、一般に凹み
等の変形が最も生じやすい部分であるから、上記のよう
にFRPシート3を配設することにより、少ないFRP
材をもってこの部分が効率よく効果的に補強される。こ
の補強により、凹み等に対し耐変形性能が向上されると
ともに、変形を生じさせ得る程度の比較的大きな外力が
加わったときにも、FRP補強によりその変形した部分
を自然に元の形状に復元させることが可能になる。加え
て、金属板2とFRPシート3を適切な厚み範囲として
いるので、パネル材1としては、全体としても局部的に
も、剛性が高くなりすぎないように配慮されており、優
れた衝撃緩和性能が保たれることになる。また、空間4
があることにより、より少量のFRP使用量とすること
ができる。
【0022】FRPシートの形状としてはとくに限定さ
れない。たとえば、図3に示すように、金属板11に対
して、放射状に延びる形状のFRPシート12や星形の
FRPシートを貼り付けたりすることもできる。また、
図4に示すように、任意の形状のFRPシート13、1
4を貼り付けたり、それら任意の形状のFRPシート1
3、14を複数の位置に設けたりすることもできる。さ
らに、図5に示すように、ドーナツ状に形成されたFR
Pシート15を設けることもできる。
【0023】また、本発明においては、金属板とFRP
シートの間に軽量な部材、たとえば発泡材(たとえば、
ウレタンフォーム)を介在させることもできる。たとえ
ば図6に示すように、金属板21の表面に沿わせてFR
Pシート22を貼り付け、その上に発泡材23を接合
し、その上にFRPシート24を貼り付ける構成とでき
る。あるいは図7に示すように、金属板21に断面形状
がハット形のFRPシート25を貼り付け、FRPシー
ト25の金属板21への接着部分以外の部分と金属板2
1の表面との間に発泡材26を介在させた構成とするこ
ともできる。このように発泡材を介在させることで、人
体がパネルに衝突した場合の人体への障害をより低減す
ることができる。
【0024】また、FRPシートは、金属板の両面に設
けることも可能である。たとえば図8に示すように、F
RPシート31を金属板32の両面にわたるように配す
ることができる。FRPシート31のパネル外面側に現
れる部分には、適当な形状としておくことにより、意匠
性向上効果をもたせることができる。
【0025】さらに、FRPシートはパネル端縁部に配
することもできる。たとえば図9に示すように、金属板
41に対しFRPシート42を適当な複数の端縁部分に
わたって延びるように配置することができる。また、こ
の場合、端縁部分に配されたFRPシート42ととも
に、パネル中央部に前述したような各種形態のFRPシ
ートを設けることも可能である。
【0026】このように、本発明で特定した要件を満た
す限り、FRPシートの形態、配設位置、配設面、個数
等は適宜任意に設定することができる。
【0027】なお、本発明の説明に使用したスプリング
バック値は、次のような方法により測定されるものであ
る。JIS−K−7055に準じた3点曲げ試験におい
て、スパンを50mmとして、幅15mmのFRPシー
トを3点曲げして、30mm撓ませた後、瞬時に除荷す
る。その後、3分無荷重状態で放置した後に撓み(xm
m)を測定し、スプリングバック値=(30−x)/3
0を計算する。測定は20℃〜25℃の範囲内で行う。
【0028】
【実施例】以下に、実施例、比較例に基づいて本発明を
説明する。 実施例1 6063アルミニウム合金製の方形曲面板(厚さ1m
m、各辺長さ300mm、曲率半径90cm)の凹面側
中心部に、厚さ0.3mmのエポキシ樹脂と炭素繊維か
らなる矩形(150mm×150mm)の平織りクロス
シート(繊維目付=300g/m2 、樹脂重量含有率=
50%、スプリングバック値=0.3)を、図1に示し
たようにハット状(ハットの幅=40mm、高さ30m
m)に貼り付けた後、110℃で硬化させた。本FRP
補強金属パネルを上面が凸になるように台座に置いて、
凸面側中心部を、丸み半径10mmの鋼製ロッドで、荷
重10kgで押し込んだ後除荷し、表面を観察したとこ
ろ、凹みは見られなかった。
【0029】比較例1 実施例1に使用した6063アルミニウム合金製の方形
曲面板(厚さ1mm、辺長さ300mm、曲率半径90
cm)のみを、実施例1と同様に鋼製ロッドで荷重10
kgで押し込んだ後、除荷し、表面を観察したところ、
肉眼で認識できる凹みが見られた。
【0030】実施例2 7055アルミニウム合金製の円形曲面板(厚さ0.5
mm、半径=150mm、曲率半径60cm)の凹面側
中心部に、厚さ1mmのポリエステル樹脂とガラス繊維
および炭素繊維からなる円形(半径=75mm)のマッ
ト状シート(繊維目付=50g/m2 、炭素繊維とガラ
ス繊維の重量比率=1:1、樹脂重量含有率=70%、
スプリングバック値=0.1)を、半径50mmの円形
ウレタンフォーム材(厚さ=5mm、発泡倍率=30
倍)を介して貼り付けた後、室温で硬化一体化させた。
本FRP補強金属パネルを実施例1と同様にして、丸み
半径10mmの鋼製ロッドで、中心部を、荷重10kg
で押し込んだ後除荷し、表面を観察したところ、凹みは
見られなかった。
【0031】実施例3 図10(A)に示す厚さ0.65mmのアルミニウムを
折り曲げ成形した凸面形のアルミニウム製パネル43
(300mm×300mm、高さ40mm)の中央凹面
側に、炭素繊維(繊維強度3.5GPa、弾性率400
GPa)を2方向(直交2方向)に配列したシート44
(50mm×50mm、厚さ0.13mm、繊維目付=
130g/m2 )を接着接合したパネルに、時速36k
m/hでゴルフボール45をパネルの凸面側(アルミニ
ウム側)からパネル43の中央に衝突させたところ、衝
突の痕跡は観察されなかった。これを示したのが図10
(B)である。
【0032】比較例2 実施例2に使用したものと同一のアルミニウム合金製の
円形曲面板のみを、実施例2と同様に、鋼製ロッドで荷
重10kgで押し込んだ後、除荷し、表面を観察したと
ころ、肉眼で認識できる凹みが中央部に見られた。
【0033】比較例3 図11(A)に示す厚さ0.85mmのアルミニウムを
折り曲げ成形した凸面形のアルミニウム製パネル46
(300mm×300mm、高さ40mm)の中央凸面
側に実施例3と同じ要領で、時速36km/hでゴルフ
ボール45を衝突させたところ、図11(B)に示すよ
うにパネル46の表面にボールのディンプル跡47が観
察された。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のFRP補
強金属製自動車用垂直パネル材によれば、パネル材全体
の軽量性を確保しつつパネル材を適切に補強することが
でき、パネル材の衝撃緩和性能を維持しつつ、パネル材
の耐変形性能、変形が生じた際の復元性能を向上するこ
とができる。とくにアルミニウム合金製金属板からなる
パネルに本発明を適用すれば、大幅な軽量化を達成しつ
つ、望ましい衝撃緩和性能、変形復元性能等を得ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様に係るFRP補強金属製自
動車用垂直パネル材の斜視図である。
【図2】図1の変形例に係るFRP補強金属製自動車用
垂直パネル材の斜視図である。
【図3】本発明の別の実施態様に係るFRP補強金属製
自動車用垂直パネル材の部分斜視図である。
【図4】本発明のさらに別の実施態様に係るFRP補強
金属製自動車用垂直パネル材の部分斜視図である。
【図5】本発明のさらに別の実施態様に係るFRP補強
金属製自動車用垂直パネル材の部分斜視図である。
【図6】本発明のさらに別の実施態様に係るFRP補強
金属製自動車用垂直パネル材の斜視図である。
【図7】本発明のさらに別の実施態様に係るFRP補強
金属製自動車用垂直パネル材の斜視図である。
【図8】本発明のさらに別の実施態様に係るFRP補強
金属製自動車用垂直パネル材の斜視図である。
【図9】本発明のさらに別の実施態様に係るFRP補強
金属製自動車用垂直パネル材の斜視図である。
【図10】(A)は実施例3のパネルの斜視図、(B)
は該パネルの表面の拡大平面図である。
【図11】(A)は比較例3のパネルの斜視図、(B)
は該パネルの表面の拡大平面図である。
【符号の説明】
1 FRP補強金属製自動車用垂直パネル材 2、11、21、32、41 金属板 3、5、12、13、14、15、22、24、25、
31、42 FRPシート 4 空間 23、26 発泡材 43、46 アルミニウム製パネル 44 FRPシート 45 ゴルフボール 47 ボールのディンプル跡

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自動車用垂直パネル材を構成する厚さ
    0.5〜2mmの金属板を、少なくとも片面において、
    厚さ0.1〜2mmの補強繊維と樹脂からなるFRPシ
    ートで補強したことを特徴とするFRP補強金属製自動
    車用垂直パネル材。
  2. 【請求項2】 補強繊維が炭素繊維を含んでいる、請求
    項1のFRP補強金属製自動車用垂直パネル材。
  3. 【請求項3】 FRPシートが補強繊維の織物を含んで
    いる、請求項1または2のFRP補強金属製自動車用垂
    直パネル材。
  4. 【請求項4】 FRPシートと金属板との間に空間が形
    成されている、請求項1〜3のいずれかに記載のFRP
    補強金属製自動車用垂直パネル材。
  5. 【請求項5】 FRPシートと金属板との間に発泡材が
    介在されている、請求項1〜3のいずれかに記載のFR
    P補強金属製自動車用垂直パネル材。
  6. 【請求項6】 FRPシートで補強された部分の面積が
    パネル材の面積の1/100〜1/2の範囲にある、請
    求項1〜5のいずれかに記載のFRP補強金属製自動車
    用垂直パネル材。
  7. 【請求項7】 FRPシートで補強された部分が、地上
    から25〜100cmの範囲に位置している、請求項1
    〜6のいずれかに記載のFRP補強金属製自動車用垂直
    パネル材。
  8. 【請求項8】 金属板への貼り付け前のFRPシートの
    スプリングバック値が0.01〜0.5の範囲にある、
    請求項1〜7のいずれかに記載のFRP補強金属製自動
    車用垂直パネル材。
  9. 【請求項9】 金属板がアルミニウム合金からなる、請
    求項1〜8のいずれかに記載のFRP補強金属製自動車
    用垂直パネル材。
  10. 【請求項10】 ドアパネルまたはフェンダーである、
    請求項1から9のいずれかに記載のFRP補強金属製自
    動車用垂直パネル材。
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