JP2001250280A - 記録媒体、記録媒体の製造方法、記録媒体製造用原盤の製造方法、記録媒体の製造装置、および記録媒体製造用原盤の製造装置 - Google Patents

記録媒体、記録媒体の製造方法、記録媒体製造用原盤の製造方法、記録媒体の製造装置、および記録媒体製造用原盤の製造装置

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JP2001250280A
JP2001250280A JP2000057373A JP2000057373A JP2001250280A JP 2001250280 A JP2001250280 A JP 2001250280A JP 2000057373 A JP2000057373 A JP 2000057373A JP 2000057373 A JP2000057373 A JP 2000057373A JP 2001250280 A JP2001250280 A JP 2001250280A
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JP2000057373A
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Koichiro Kijima
公一朗 木島
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Sony Corp
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Sony Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 再生レーザ光のスポット径より小なる幅の多
値記録マークを有する高密度記録による記録媒体を得
る。 【解決手段】 本発明は、再生に用いる波長の光学スポ
ットよりも狭い幅で、かつ2種類以上の幅の多値記録マ
ークを有する記録パターンが形成される記録媒体を、感
熱材料層12を用いてこの感熱材料層に、レーザ光を、
記録パターンの周期よりも高周波の周波数に変調された
2種以上のレベルの強度もしくは2種以上不連続的照射
をもって照射し、記録パターンに対応するパターンの変
質部を形成し、これを現像して目的とする記録パターン
あるいはこの記録パターンを得るためのパターンを形成
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、再生専用の光再生
による記録マーク、いわゆるROM(Read OnlyMemory)
型の記録マークを有する記録媒体、記録媒体の製造方
法、記録媒体製造用原盤の製造方法、記録媒体の製造装
置、および記録媒体製造用原盤の製造装置に係わる。本
発明でいう原盤とは、この原盤自体を、例えば射出成形
によってあるいは2P法(Photopolymerization 法) 等
によって記録マークを有する記録媒体を成形するスタン
パー、このスタンパーを複数転写複製するためのいわゆ
るマスター、このマスターを複数転写複製するためのい
わゆるマザーマスターを含めて指称するものである。
【0002】
【従来の技術】光ディスクに記録されるデータの密度を
より高密度とするために、再生レーザ光の短波長化、光
学レンズ系の高N.A.(高開口数)化がなされて、高
密度化が図られている。しかしながら、昨今、より高密
度化の要求が高まっており、とどまるところがない。こ
の高密度化の要求から、マルチレベルすなわち多値のデ
ータを有する光ディスクの実現が望まれている。このマ
ルチレベルのデータを記録した光ディスクについては、
相変化型光ディスクに関して記録マークの幅を多階調と
する適用例の報告がなされた。しかしながら、再生専用
のいわゆるROM(Read Only Memory) ディスクに関し
ての、マルチレベルすなわち多値記録による記録媒体は
実現をみていない。
【0003】現在、記録媒体の製造過程、例えば原盤の
製造過程では、通常、図10にその概略断面図を示すよ
うに、原盤を構成する基板101、例えばガラス基板上
に感光性材料層102がスピンコート法により形成さ
れ、この感光性材料層102に対して、レーザ光103
を、集光レンズ104によって集光させ、例えば記録し
たいデータに応じて照射し、その後この感光性材料層1
02を現像することによって、例えばレーザ光照射によ
って感光反応された領域を除去して感光性材料層102
のパターン化を行い、この感光性材料層をマスクとして
基板101に対するエッチングを行って、記録データに
応じたすなわち記録マークに応じた微細凹凸パターンの
形成がなされる。
【0004】感光性材料の特性は、図11にγ(ガン
マ)曲線の例を示すように、或る露光量の値以上の露光
量において、急激にすなわちほぼステップ的に感光反応
する特性を有しているので、この感光性材料に対して図
12Aの曲線201で示すレーザ光パワー分布によるレ
ーザ光によって露光を行った場合に比し、このパワーよ
り大きなパワーを有する図12Bの曲線202のレーザ
光パワー分布を有するレーザ光によって露光する場合、
感光性材料層102における実質的な感光反応領域20
2aは、曲線201のレーザ光パワー分布の場合の感光
反応領域201aに比し、或る程度広がるものの、この
広がりは、露光パワーに応じた広がりとはならない。
【0005】したがって、上述した記録媒体製造用原盤
の製造工程において、そのレーザ光を、例えば上述した
基板101の回転によって感光性材料層102上に、例
えば渦巻き状に走査させながら、例えば図13Aの曲線
203に示す発光パターンによる露光を行う場合、図1
3Bに示すように、基板101上の感光性材料層102
にレーザ光照射パターンに応じた露光部102Aが形成
され、現像によって例えばこの露光部を除去し、この感
光性材料層102をエッチングマスクとして基板101
に対してエッチングして形成した微細凹凸は、図13C
に例えばその記録マークとしての凹部103の平面図を
示すように、安定した幅のパターンとして形成される。
【0006】しかしながら、この場合、感光性材料層に
対するパターン露光によって形成した微細凹凸パターン
は、殆ど露光に用いるレーザ光のスポット径によって決
まることになり、光学限界を越えた微細凹凸パターンを
形成することはできず、また複数の異なる幅のパターン
を形成することは困難である。
【0007】一方、再生光のスポット径は、通常記録マ
ークの読み出しを確実に行うことができるように、記録
マーク幅の2倍程度に選定される。言い換えれば、記録
媒体に形成する記録マークのは、再生光として形成可能
な最小スポット径の1/2以下に形成することが望まれ
る。ところが、前述した方法では、マーク幅を光学限界
を越える小なる幅とすることができないことにより、そ
の記録マーク幅を、再生レーザ光のスポットの1/2以
下にすることはできない。
【0008】そこで、この再生専用の多値記録を形成す
る方法としては、電子線描画装置などの高分解能の装置
を用いて、1つのマークを複数回に分けて行う方法が考
えられる。しかしながら、この方法による場合、高真空
内での作業を必要とするなど、装置が複雑、大型である
とか、これに伴って高価であり、またメンテナンスが面
倒であるなどの問題がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明においては、再
生レーザ光のスポット径より小なる幅の多値記録マーク
を有する高密度記録の記録媒体、記録媒体の製造方法、
記録媒体製造用原盤の製造方法、記録媒体の製造装置、
および記録媒体製造用原盤の製造装置を提供する。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明による記録媒体
は、再生に用いる波長の光学スポットよりも狭い幅で、
かつ2種類以上の幅の再生専用の多値記録マークを有す
る記録パターンが形成される記録媒体である。
【0011】また、本発明による記録媒体の製造方法
は、再生に用いる波長の光学スポットよりも狭い幅で、
かつ2種類以上の幅の再生専用の多値記録マークを有す
る記録パターンが形成される記録媒体の製造方法であっ
て、その記録媒体を構成する基板上に、感熱材料層を形
成する工程と、この感熱材料層に、レーザ光を、記録パ
ターンの周期よりも高周波の周波数に変調された2種以
上のレベルの強度もしくは2種以上不連続的照射をもっ
て照射し、記録パターンに対応するパターンの変質部を
形成する工程と、感熱材料層を現像してこの感熱材料層
をパターン化する工程とを採るものである。
【0012】また、本発明による記録媒体製造用原盤の
製造方法は、再生に用いる波長の光学スポットよりも狭
い幅で、かつ2種類以上の幅の再生専用の多値記録マー
クを有する記録パターンが形成される記録媒体製造用原
盤の製造方法であって、その記録媒体用原盤を構成する
基板上に、感熱材料層を形成する工程と、この感熱材料
層に、レーザ光を、記録パターンの周期よりも、高周波
の周波数に変調され、2種以上のレベルの強度もしくは
2種以上不連続的照射をもって照射し、記録パターンに
対応するパターンの変質部を形成する工程と、感熱材料
層を現像してこの感熱材料層をパターン化する工程とを
採るものである。
【0013】また、本発明による記録媒体の製造装置
は、再生に用いる波長の光学スポットよりも狭い幅で、
かつ2種類以上の幅の再生専用の多値記録マークを有す
る記録パターンが形成される記録媒体の製造装置であっ
て、少なくとも一主面に感熱材料層が被着形成された記
録媒体を構成する基板を保持する保持手段と、レーザ光
源部と、レーザ光の変調手段とを有し、レーザ光源から
のレーザ光を、変調手段によって上記記録パターンを形
成する記録データ信号と、記録パターンの周期よりも高
周波の信号によって変調して、感熱材料層に、記録パタ
ーンに対応するパターンの変質部を形成する構成とす
る。
【0014】また、本発明による記録媒体製造用原盤の
製造装置は、再生に用いる波長の光学スポットよりも狭
い幅で、かつ2種類以上の幅の再生専用の多値記録マー
クを有する記録パターンが形成される記録媒体製造用原
盤の製造装置であって、少なくとも一主面に感熱材料層
が被着形成された記録媒体を構成する基板を保持する保
持手段と、レーザ光源部と、レーザ光の変調手段とを有
し、レーザ光源からのレーザ光を、変調手段によって記
録パターンを形成する記録データ信号と、記録パターン
の周期よりも高周波の信号によって変調して、感熱材料
層に、記録パターンに対応するパターンの変質部を形成
する構成とする。
【0015】上述したように、本発明による記録媒体
は、記録マークの幅を変化させた構成とするものであ
り、この構成とすることによって、多値記録が可能とさ
れるものである。
【0016】本発明による記録媒体の製造方法およびこ
の媒体の製造用原盤の製造方法においては、感熱性材料
層を用い、これをレーザ光照射によって変質部を形成
し、これを現像することによって、記録パターン、ある
いは記録パターンを形成するためパターンを形成するも
のであるが、このとき照射するレーザ光は、記録パター
ンの周期よりも高周波の周波数に変調された2種以上の
レベルの強度もしくは2種以上不連続的照射によること
から、異なる幅のすなわち2値以上の記録マークを形成
でき、また高周波変調させたことによって、記録マーク
長等のパターンの長短に関わりなく、目的の幅をもって
形成することができるものである。
【0017】また、本発明による記録媒体の製造方法お
よび記録媒体製造用原盤の製造方法においては、感熱材
料層を用いこれにレーザ光照射による変質部を形成する
ものであって、これは、レーザ光照射による温度上昇部
を形成することによって行うものであるので、変質部を
形成するに必要な温度まで上昇する温度上昇領域の幅
は、レーザ光スポットサイズよりも小さくすることがで
きるので、感熱材料層を用いる場合より、小さい記録マ
ークあるいはこれに対応するパターンの形成が可能とな
る。
【0018】また、本発明による記録媒体の製造装置お
よび記録媒体製造用原盤の製造装置は、簡潔な構成とす
ることができ、小型にまた取扱いが簡便とされる。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明による記録媒体、記録媒体
の製造方法、記録媒体製造用原盤の製造方法、記録媒体
の製造装置、および記録媒体製造用原盤の製造装置は、
例えば記録媒体に対する光再生を行う光学ピックアップ
において、記録媒体と光学レンズとの距離を200nm
以下とするいわゆるニアフィールド構成、光学レンズの
高N.A.(高開口数)化、短波長の青紫レーザ光を使
用する場合、すなわち再生レーザ光のスポットが微小な
記録媒体に適用し得る。
【0020】本発明による記録媒体は、少なくとも記録
マークを有する再生専用の記録パターンが形成された記
録媒体にあって、例えば図1に、後述するように、再生
に用いる波長の光学スポットよりも狭い幅で、かつその
一実施形態の一例の記録マークのパターンを示すよう
に、2種類以上の幅の記録マークによる多値記録、例え
ば図1に示すように、3種類の幅W1 ,W2 ,W3 を有
する例えば凹部もしくは凸部、すなわち微細凹凸による
記録マーク11 ,12 ,13 による例えば“0”,
“1”,“2”,“3”の4値記録がなされた記録パタ
ーンが形成された構成を有する。
【0021】本発明による記録媒体の製造方法において
は、先ず記録媒体を構成する例えば透明樹脂基板、ある
いは例えばガラス基板上に酸化シリコン(SiO2 )層
が形成されてなる基板(以下SiO2 基板という)が用
意され、この上に感熱材料層を形成する。この感熱材料
層に、レーザ光を、目的とする多値記録マーク1
(11 ,12 ,13 )を含む微細凹凸のパターンに対応
するパターン、すなわち例えば図1の記録マーク1や、
例えばグルーブ等を含む配列パターンに対応するパター
ンをもって照射して感熱材料層にレーザ光照射部におけ
る温度上昇によって変質部を形成する。
【0022】いま、照射レーザ光のスポットにおけるパ
ワー分布が、例えば図2Aの曲線3Lを有し、感熱材料
層における実質的レーザスポットSPL であるとする
と、感熱材料層における変質部を発生する温度上昇領域
4Lの幅WL は、レーザスポットSPL より狭小領域と
なる。すなわち、この変質部は、レーザスポットより小
さくすることができる。更に、レーザパワーの選定によ
ってその温度上昇領域4L、すなわち変質部の幅W
L は、より小にあるいは大に選定できる。そして、レー
ザ光のパワー分布が、例えば図2Bの曲線3Hで示すよ
うに、図2Aの曲線3Lのパワーより大である場合、そ
の感熱材料層における実質的レーザスポットがSPH
よる温度上昇領域4Hの幅WH は、図2Aにおける温度
上昇領域4Lの幅WL より大となる。
【0023】つまり、レーザ強度のレベルの選定によっ
て、温度上昇領域の幅、すなわち感熱材料層における変
質部の幅を変化させることができるものであり、本発明
方法においては、このように、例えば照射レーザ光の強
度のレベルの選定によって多値記録マークを形成するた
めの変質部の形成を行う。
【0024】因みに、図2AおよびBに示すように、温
度上昇領域4Lおよび4Hが、スポット移動方向に関し
てスポットSPL およびSPH の後方側で幅広の形状と
なるのは、後方側が前方側に比し、スポット照射の実質
時間が長いことによって温度上昇領域が広がる。
【0025】いま、例えば図3Aに示すように、レベル
0〜3の4値のレベルのデータパターンを記録する場合
について説明すると、この場合、図3Bに示すように、
3種の幅W1 〜W3 を有する記録マーク11 〜13 とし
て記録するものであり、この各マークは、それぞれでき
るだけ全長に渡って各所定の幅W1 〜W3 による一様な
幅となるようにすることが望ましい。
【0026】しかしながら、この場合において、単に、
レベル0〜3のデータパターンに応じたレーザ照射強度
パターンをもってレーザ光を感熱材料層上に走査する
と、そのレベルに応じた幅の変質パターンが形成され、
例えばこの変質部を除去して形成した記録マークのパタ
ーンは、全長に渡って一様にならず、図3Dに示すよう
に、後端側で幅広となり、再生においてノイズやエラー
を発生し望ましくない。
【0027】これに対し、本発明においては、例えば図
3Aで示したデータパターンの記録において、0レベル
以外のレベル1〜3については、そのレーザ照射パター
ンを図4Aあるいは図4Bに示すように、記録パターン
の周期、すなわちデータパターンの周期より高い周波数
の例えば数100MHzの例えば一定の高周波信号をも
って変調する。すなわち、各マークパターン11 〜13
の形成部において、それぞれ例えば図4Aに示すよう
に、レベル0(オフレベル)と各レベル1〜3とのレベ
ルのパワーの繰り返しレーザ光のパワー変調、あるいは
図4Bに示すように、各レベル1〜3とそれぞれこれら
レベルより低い所定のレベル間におけるパワーの繰り返
しレーザ光のパワー変調によって感熱材料層に対するレ
ーザ照射を行う。
【0028】その後、この感熱材料層を現像して、例え
ばその変質部の除去を行うと、例えばこの感熱材料層の
パターンとして、図4Cに示すように、各マーク11
3において、それぞれそのほぼ全長に渡ってそれぞれ
の幅W1 〜W3 による一様な幅のパターンを形成するこ
とができる。これは、高周波変調によるレーザ照射を断
続的あるいは強弱の繰り返しによって行うようにしたこ
とにより、このような高周波変調をすることなく、各デ
ータにおける連続的レーザ照射を行う場合の、各データ
のレーザ照射パターンの後端側の著しい温度上昇を回避
できることによる。
【0029】このようにして、感熱材料層のパターン化
によって、この感熱材料層による微細凹凸による多値記
録マークを有する記録パターンを形成することができ
る。しかしながら、この場合は、微細凹凸の深さ(高低
差)が、感熱材料層の厚さによって規定されるなどの制
約を受けることから、この感熱材料層をエッチングマス
クとして、基板表面を例えば異方性エッチングによるR
IE(反応性イオンエッチング)によって所要の深さに
エッチングして、必要な深さを有する微細凹凸を形成す
ることができる。
【0030】また、本発明による記録媒体製造用原盤の
製造方法は、例えば図1に示した多値記録マーク1(1
1 ,12 ,13 )を有する記録パターン2を有する記録
媒体を、例えば射出成型、2P法等によって得るための
原盤を製造する。
【0031】この原盤の製造方法は、原盤を構成する基
板が用意され、この上に感熱材料層を形成する。そし
て、この感熱材料層に、レーザ光を、目的とする微細凹
凸のパターンに応じた、すなわち例えば図1の記録マー
クのパターンに応じたパターンの変質部を形成する。
【0032】この場合においても、図4で説明したと同
様の、変調がなされたレーザ光による照射がなされる。
その後、この感熱材料層を現像して、例えばその変質部
を除去し、感熱材料層をパターン化する。
【0033】このようにして、感熱材料層のパターン化
によって、最終的に形成する、その幅が相違することに
よる多値記録マークを有する記録パターンに対応する、
感熱材料層による微細凹凸が形成されることから、この
状態をもって微細凹凸を有する記録媒体用原盤とするこ
ともできるが、この場合は、微細凹凸の深さ(高低差)
が、感熱材料層の厚さによって規定されるなどの制約を
受けることから、この感熱材料層をエッチングマスクと
して、基板表面を例えば異方性エッチングによるRIE
によって所要の深さにエッチングして、必要な深さを有
する微細凹凸を形成して原盤を作製することができる。
これら原盤は、冒頭に述べたように、スタンパー、ある
いはこのスタンパーを複製形成するためのいわゆるマス
ター、またはこのマスターを複製形成するためのいわゆ
るマザーマスター等を指称するものである。
【0034】この本発明による原盤の製造方法において
も、前述した記録媒体の製造方法におけると同様に、感
熱材料層を用いこれに対し、レーザ光照射によって変質
部の形成を行うことにより、レーザ光スポットより小な
る幅で、かつそれぞれ所要の幅に選定され、各マークに
おいてほぼ全長に渡って一様な幅を有する微細凹凸パタ
ーンを形成することができる。
【0035】上述の本発明による記録媒体の製造方法、
および記録媒体製造用原盤の製造方法において用いられ
る感熱材料層は、互いに異なる構成材料による少なくと
も2層以上、すなわち少なくとも第1および第2の材料
層による積層構造とすることができる。そして、上述し
たレーザ光照射による温度上昇により、これら構成材料
層間に相互拡散あるいは溶解を生じさせてこれら2つ以
上の材料の混合あるいは反応による変質部を形成する。
また、この感熱材料層の構成材料は、無機材料であるこ
とが望ましい。
【0036】感熱材料層の具体的構成は、例えばAl層
とCu層との積層構造、Al層とGe層との積層構造、
Si層とAl層との積層構造、Ge層とAu層との積層
構造、また、これら2層構造に限られるものではなく、
3層以上の積層構造とすることができる。また、熱酸化
現象が生じるじるような金属例えばTi,Taなど1層
膜構造による感熱材料層を構成し、レーザ光の照射によ
り空気中の酸素を反応させて変質させる構成とすること
もできる。
【0037】感熱材料層に対する照射レーザ光は、半導
体レーザ特に短波長の青紫レーザ光(例えば波長410
nm〜390nm)の例えばGaN系レーザによるレー
ザ光を用いることが望ましい。このような短波長レーザ
によって、レーザ光のスポット径の微小化を図る。
【0038】感熱材料層のパターン化の現像処理は、例
えば1〜3%のテトラメチルアンモニウムハイドロオキ
サイド水溶液によって行う。
【0039】次に、本発明による記録媒体の製造方法の
実施例を図5および図6の工程図(その1)および(そ
の2)を参照して説明するが、本発明による記録媒体製
造用原盤の製造方法は、この例に限定されるものではな
い。
【0040】図5Aに示すように、記録媒体の構成基
板、例えばガラス基板上にSiO2 層(図示せず)が形
成された例えば円板状の基板11を用意し、そのSiO
2 面上に、感熱材料層12を形成する。この感熱材料層
12は、レーザ光の温度上昇により変質、すなわち特性
が変化する膜構成とする。この例においては、感熱材料
層12が、第1および第2の材料層12aおよび12b
の積層構造による構成とした場合である。これら第1お
よび第2の材料層12aおよび12bは、レーザ光照射
による温度上昇により、相互拡散あるいは溶解により合
金化することによって変質部を形成する材料構成とす
る。そして、同時にこの変質部は、これと、変質されて
いない部分との間に、後述の現像処理工程で用いられる
現像液(溶解液)に対し、溶解レートに差が生じるよう
な材料を選択する。このような第1および第2の材料層
12aおよび12bの構成材料層の組み合わせは、Al
とCu,AlとGe等がある。
【0041】この感熱材料層12に対して、図5Bに示
すように、レーザ光13を、例えば基板11の回転と、
レーザスポットの、基板11の半径方向への移動によっ
て、感熱材料層12におけるレーザスポットを、同図中
矢印で示すように、相対的に所定方向、例えば円板状基
板11上に、円もしくは渦巻状に沿って移動させる。
【0042】そして、この相対的移動と共に、例えば図
4Aまたは図4Bで説明した高周波変調による3値以上
のレベルによるレーザ光照射によって感熱材料層12
に、所要の2種以上の幅のパターンの昇温部を形成し、
この昇温部において、感熱材料層12の第1および第2
の材料層12aおよび12bを、相互に例えば合金化
し、目的とする2種以上の所要の幅の変質部12sを形
成する。このようにして、図6Aに示すように、感熱材
料層12に、例えば合金化による変質部12sと、他部
の合金化がなされない非変質部12nとを形成する。
【0043】その後、感熱材料層12に対し、現像処理
を行って、図6Bに示すように、この例では変質部12
sを除去、すなわち選択エッチングする。この現像液、
すなわち変質部のエッチング液としては、例えば1〜3
%程度のテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド
水溶液を用い、これに浸すことにより合金化された変質
部12を選択的にエッチング除去することができ、感熱
材料層12を、パターン化することができる。
【0044】この感熱材料層12によるパターンをもっ
て記録パターンとした目的とする記録媒体、すなわち少
なくとも再生に用いる波長の光学スポットよりも狭い幅
で、かつ2種類以上の幅の再生専用の多値記録マークを
有する記録パターン2が形成され例えば光ディスクとす
ることもできるが、この例においては、図6Cに示すよ
うに、この微細パターン化された感熱材料層12をエッ
チングマスクとして、基板1、例えばその表面のSiO
2 層をエッチングして、微細凹凸15を形成する。この
エッチングは、異方性エッチングによるRIE(反応性
イオンエッチング)によって、凹凸断面が垂直性に富ん
だ微細凹凸15を形成することができる。
【0045】この微細凹凸15の高低差(深さ)は、例
えば基板の表面層のSiO2 層を選定することによっ
て、自由に選定できる。また、或る場合は、例えばSi
2 表面層下の下地基板をエッチングストッパとするこ
とによって、微細凹凸15の深さをSiO2 表面層の厚
さによって規定するようにすることもできる。
【0046】その後、感熱材料層12を、その第2およ
び第2の各材料層12bおよび12aの各溶液に順次浸
漬させて、これらを除去する。このようにして、図6D
に示すように、基板11の表面に微細凹凸15が形成さ
れる。その後、感熱材料層12を、溶解除去し、この微
細凹凸15を記録パターン2として形成された基板11
に、図示しないが、例えば反射膜、保護膜等を必要にお
うじてして、目的とする記録媒体16、すなわち少なく
とも再生に用いる波長の光学スポットよりも狭い幅で、
かつ2種類以上の幅の再生専用の多値記録マークを有す
る記録パターン2が形成され例えば光ディスクを得るこ
とができる。
【0047】上述した方法におけるように、感熱材料層
12のレーザ光照射後の、現像処理、すなわち選択エッ
チングにおいてテトラメチルアンモニウムハイドロオキ
サイド水溶液を使用する場合は、従来通常の感光性材料
層を用いた方法において、その感光性材料層としてノボ
ラック樹脂を用いる原盤作製方法において使用していた
作業と同様の作業によることになるので、従来の工程に
用いていた装置・工程をそのまま使用することができる
という利点を有する。
【0048】尚、上述した例では、感熱材料層12とし
て、レーザ光照射による変質部12sを、現像処理、す
なわち選択エッチングによって除去した場合であるが、
非変質部12nを除去する方法によることもできる。こ
の場合、感熱材料層12を、例えばGeとAlの組み合
わせのほか、SiとAlの組み合わせ、GeとAuの組
み合わせ等によって構成し、非変質部の第1および第2
の材料の除去を、燐酸、水、グリセリンとの混合液と、
酒石酸溶剤と過酸化水素酸との混合液を用いることによ
って除去できる。
【0049】また、感熱材料層12の変質部の形成は、
相変化、熱酸化現象等によることができ、多層構造とす
る場合に限られるものではなく、例えば熱酸化現象によ
って変質部12sを形成できる金属、例えばチタン、タ
ンタル等の単層構造とし、この場合、レーザ光の照射に
より空気中の酸素と反応させて変質させる。
【0050】上述したように、本発明方法においては、
多層、もしくは単層感熱材料層を、無機材質によって構
成することができるので、これら多層、もしくは単層感
熱材料層を、スパッタリング法、あるいは真空蒸着法な
どによって成膜できることから、例えば従来通常におけ
るような感光性材料層を用いる場合におけるスピンコー
ト法による成膜方法に比較して、薄い膜厚を各部均一に
形成することができる。したがって、少なくとも記録マ
ークを有する微細凹凸による記録パターンを確実に形成
することができる。
【0051】また、前述したように、パターン化された
感熱材料層12をマスクとして、例えばRIEによっ
て、基板11に対するエッチングを行って微細凹凸15
の形成を行うことによって、感熱材料層12自体によっ
て微細凹凸を形成する場合におけるような、感熱材料層
12の厚さ、断面形状によって、微細凹凸の深さ、形状
に依存する不都合を回避できる。
【0052】次に、本発明による原盤の製造方法の実施
例を説明するが、この原盤の製造方法は、図5および図
6で説明したと同様の方法を採ることができものであ
り、この原盤の製造においては、基板11が、原盤を構
成する基板によって構成する。しかしながら、この場合
においても、例えば上述したSiO2 基板を用いること
ができる。
【0053】そして、このようにして作製した図6Dに
示す原盤26は、これをスタンパーとして用いることも
できるし、この原盤26をスタンパーを反転複製するマ
スターとすることもできるし、更にこの原盤26をマス
ターを反転複製するマザーマスターとすることもでき
る。
【0054】そして、このようにして得たスタンパーを
用いて、目的とするそれぞれ幅を異にする多値記録マー
クを有する記録パターンの微細凹凸を有する記録媒体基
板を、射出成型、2P法等によって形成し、これに、前
述した記録媒体の製造におけると同様に、必要に応じて
例えば反射膜、保護膜を形成し、目的とする例えば光デ
ィスク、光磁気ディスク得ることができる。
【0055】また、本発明による記録媒体の製造装置
は、図7にその一例の概略構成を示すように、感熱材料
層(図示せず)が被着形成された記録媒体を構成する例
えば円板状の基板11を保持する保持手段41と、レー
ザ光源部42と、このレーザ光源部42からのレーザ光
13を、微細凹凸のパターンに応じて変調すると共に、
微細凹凸のパターンの周期よりも高周波の周波数で変調
する変調手段と、レーザ光を感熱材料層に集光させる集
光レンズ系44を有する光学系45と、感熱材料層に対
し、レーザ光の照射位置を移動させる移動手段とを有す
る構成とする。
【0056】レーザ光源部42は、例えば半導体レーザ
によらず、例えばArガスレーザ等のレーザと、更に例
えば波長変換器を具備して短波長レーザとして取り出す
構成とすることができる。この場合においては、図7に
示すように、低速変調器46と、高速変調器47とが、
レーザ光源部42から発射され、光学系45によって基
板11に向かうレーザ光13の光路中に設けられる。低
速変調器46は、例えば、図3で説明した記録データ信
号によってレーザ光13の変調がなされ、高速変調器4
7は、図4で説明した高周波信号によってレーザ光の変
調がなされる。
【0057】この低速変調器46は、各種周知の変調
器、例えば電気光学(EO)効果、音響光学(AO)効
果、そのほか各種の効果を利用した変調器を用いること
ができる。また、高速変調器47は、例えば K.Osato,
K.Yamamoto,I.Ichimura,F.Maeda,Y.Kasami,M.Yamada,Pr
oceedings of Optical Data Storage'98,Aspen,Colorad
o,80-86, “A rewritable optical disk system with o
ver 10GB of capasity ”で報告された変調器を用いる
ことができる。
【0058】このように、レーザ光源部42から取り出
されたレーザ光13は、高速変調器47、低速変調器4
6によってそれぞれ変調され、例えばミラー48および
集光レンズ系44等を有する光学系45によって基板1
1上の感熱材料層に集光照射される。このとき、この感
熱材料層に対するレーザ光13は、基板11上を、走査
するように相対的に移行するように、移動手段として
は、例えば基板11の保持手段41が回転し、一方、光
学系が基板11の半径方向に移動するようになされて、
基板11上の感熱材料層に、レーザ光13が、同心上の
各円に、あるいは渦巻き状に走査されるようになされ、
上述したレーザ光の変調によって、所定パターンの変質
部の形成がなされる。
【0059】また、図8に、概略構成図を示した例にお
いては、レーザ光源部42が、半導体レーザによって構
成された場合で、図8において、図7と対応する部分に
は同一符号を付して重複説明を省略するが、この場合の
変調手段43としては、半導体レーザへの注入電流を、
上述した記録データ信号と高周波信号によって変調させ
る。
【0060】上述した本発明装置によって、感熱材料層
に対するレーザ光の照射を行って後は、前述した本発明
方法にしたがって、感熱材料層の現像、エッチング等を
行って目的とする微細凹凸を有する記録媒体を得る。
【0061】また、本発明による記録媒体製造用原盤の
製造装置についても、図7および図8に示した構成と同
様の構成とすることができ、これらにおいて、その保持
手段41が、原盤構成基板11を保持する手段とする。
【0062】本発明による記録媒体の製造装置および記
録媒体製造用原盤の製造装置によれば、簡潔な構成とす
ることができるので、小型に、廉価に構成することがで
きる。
【0063】特に、図8で示した構成によるときは、半
導体レーザを用いることにより、より小型、簡潔に構成
することができ、低価格化と同時に、メンテナンスの手
間も格段に削減することができる。
【0064】この場合においても半導体レーザとして、
GaN系等の短波長の青紫レーザを用いることが、より
小さい微細凹凸を形成することができ、高密度化が図ら
れる。
【0065】尚、上述した記録媒体の製造方法、記録媒
体製造用原盤の製造方法、記録媒体の製造装置、および
記録媒体製造用原盤の製造装置の例では、各幅の記録マ
ークを形成するレーザ光を、図4AまたはBで説明した
照射レーザの強度のレベルの選定によって行った場合で
あるが、図9Bの各幅W1 〜W3 の記録マーク11 〜1
3 を、図9Aに示すように、それぞれ記録マークの幅W
1 〜W3 に応じて、その幅を大きくするにつれレーザパ
ルスの間隔を密にするレーザ照射パターンとすることが
できる。この場合においては、パルスが密になるほど感
熱材料層における昇温温度を高めることができることに
よって、図2で説明したと同様の温度上昇領域の幅を大
きくすることができるので、図4AもしくはBと同様の
効果によって最終的に幅を異にする記録マークを形成で
きる。
【0066】また、本発明は、円板状のディスクに限ら
れるものではなく、他の形状例えばカード形状による記
録媒体を得る場合に適用することができる。また、本発
明における記録パターンは、多値記録マークと同時にグ
ルーブ等の形成を行うこともできる。また、本発明によ
る記録媒体は、再生専用の記録パターンの形成ととも
に、例えば記録再生を可能にする領域を、磁気記録層、
光磁気記録層等の各種記録層を形成した構成とすること
もできる。
【0067】
【発明の効果】本発明による記録媒体によれば、多値記
録を、記録マークの幅の変化とする。したがって、この
構成によれば、この記録媒体を容易に製造することがで
きる。
【0068】本発明による記録媒体の製造方法あるいは
記録媒体製造用原盤の製造方法においては、従来通常に
おけるような感光性材料によらず、感熱材料層を用い、
これにレーザ光を照射して熱的に変質させた部分を形成
して現像処理によってこの変質部あるいは非変質部を除
去してパターン化する方法によることにより、レーザ光
スポットより狭小、すなわち幅狭の加熱領域で変質部の
形成して、これに基いて、レーザ光スポットの光学的限
界以下の微細パターンとして形成することができる。し
たがって、高記録密度、高解像度の記録媒体を構成する
ことができる。
【0069】そして、上述したように、本発明の記録媒
体は、多値記録を記録マークの幅の変化として記録する
態様とすることによって、上述した記録媒体の製造方
法、あるいは記録媒体製造用原盤の製造方法において、
その感熱材料層に対するレーザ光照射の強度あるいは不
連続的照射の不連続間隔の選定によって異なる幅の感熱
材料層における変質部の形成を容易に行い、ひいては、
容易確実に、再生専用の多値記録マークの形成を行うこ
とができる。
【0070】また、本発明方法においては、感熱材料層
に対するレーザ照射を記録データ信号による変調と同時
に、これより周波数の高い高周波信号による変調を行う
ことことによって、各幅の記録マークを、そのほぼ全長
にわたって目的とする所要の幅とすることができる。し
たがって、再生において、ノイズの発生、エラーの発生
を効果的に回避できる記録媒体の形成を行うことができ
る。
【0071】また、本発明による記録媒体および媒体製
造用原盤の製造装置によれば、高真空室を設けるなどの
必要がないことから、簡潔、小型で、廉価の装置とし
て、またそのメンテナンスが簡単の装置を構成できるも
のである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による記録媒体の記録マークを有する記
録パターンの一例の平面図である。
【図2】AおよびBは、本発明方法で用いるレーザ光の
パワー分布と温度上昇領域との関係を示す図である。
【図3】本発明による記録媒体の製造方法および記録媒
体製造用原盤の製造方法の説明図で、Aはデータパター
ン図、Bは目的とする記録マークパターン図、Cはレー
ザ光照射パターン、Dはこれによる記録マークパターン
もしくは感熱材料層の変質部パターン図である。
【図4】本発明にによる記録媒体の製造方法および記録
媒体製造用原盤の製造方法の一例の変調方法の説明図
で、AおよびBはレーザ照射パターン図、Cは記録マー
クパターンもしくは感熱材料層の変質部パターン図であ
る。
【図5】AおよびBは、本発明による記録媒体の製造方
法および記録媒体製造用原盤の製造方法の各一例の工程
図(その1)である。
【図6】A〜Dは、本発明による記録媒体の製造方法お
よび記録媒体製造用原盤の製造方法の各一例の工程図
(その2)である。
【図7】本発明による記録媒体の製造装置および記録媒
体製造用原盤の製造装置の一例の構成図である。
【図8】本発明による記録媒体の製造装置および記録媒
体製造用原盤の製造装置の他の一例の構成図である。
【図9】本発明にによる記録媒体の製造方法および記録
媒体製造用原盤の製造方法の他の一例の変調方法の説明
図で、Aはレーザ照射パターン図、Bは記録マークパタ
ーンもしくは感熱材料層の変質部パターン図である。
【図10】従来の感光性材料を用いた例えば原盤の製造
方法の説明に供する概略断面図である。
【図11】感光性材料のγ(ガンマ)曲線図である。
【図12】従来方法の説明に供する図で、AおよびBは
それぞれレーザ光のパワー分布と感光反応領域の関係を
示す図である。
【図13】従来方法の説明に供する図で、Aは、レーザ
光パターン図、Bは露光パターン図、Cは、凹部のパタ
ーン図である。
【符号の説明】
1・・・記録マーク、2・・・記録パターン、3L,3
H・・・レーザ光パワー分布曲線、4L,4H・・・温
度上昇領域、11・・・記録媒体あるいは原盤構成基
板、12・・・感熱材料層、12a・・・第1の材料
層、12b・・・第2の材料層、12s・・・変質部、
13・・・レーザ光、15・・・微細凹凸、16・・・
原盤、41・・・保持手段、42・・・レーザ光源部、
43・・・変調手段、44・・・集光レンズ系、45・
・・光学系、46・・・低速変調器、47・・・高速変
調器、48・・・ミラー、101・・・基板、102・
・・感光性材料層、103・・・レーザ光、104・・
・集光レンズ、201,202・・・レーザ光パワー分
布曲線

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 再生に用いる波長の光学スポットよりも
    狭い幅で、かつ2種類以上の幅の再生専用の多値記録マ
    ークを有する記録パターンが形成されて成ることを特徴
    とする記録媒体。
  2. 【請求項2】 再生に用いる波長の光学スポットよりも
    狭い幅で、かつ2種類以上の幅の再生専用の多値記録マ
    ークを有する記録パターンが形成される記録媒体の製造
    方法であって、 記録媒体を構成する基板上に、感熱材料層を形成する工
    程と、 該感熱材料層に、レーザ光を、上記記録パターンの周期
    よりも高周波の周波数に変調された2種以上のレベルの
    強度もしくは2種以上不連続照射をもって照射し、上記
    記録パターンに対応するパターンの変質部を形成する工
    程と、 上記感熱材料層を現像して該感熱材料層をパターン化す
    る工程とを有することを特徴とする記録媒体の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 上記感熱材料層を、互いに異なる構成材
    料による少なくとも第1および第2の材料層による積層
    構造とし、 上記レーザ光照射による温度上昇により、相互拡散ある
    いは溶解を生じさせて上記少なくとも第1および第2の
    材料層の構成材料に相互拡散あるいは溶解を生じさせて
    上記少なくとも第1および第2の材料層の構成材料の混
    合もしくは反応による上記変質部を形成することを特徴
    とする請求項2に記載の記録媒体の製造方法。
  4. 【請求項4】上記レーザ光が、半導体レーザ光であるこ
    とを特徴とする請求項2に記載の記録媒体の製造方法。
  5. 【請求項5】 上記レーザ光が、青紫レーザ光であるこ
    とを特徴とする請求項2に記載の記録媒体の製造方法。
  6. 【請求項6】 上記感熱材料層の構成材料が、無機材料
    であることを特徴とする請求項2に記載の記録媒体の製
    造方法。
  7. 【請求項7】 上記パターン化された感熱材料層をマス
    クとして、上記基板に上記記録マークを含む微細凹凸を
    形成することを特徴とする請求項2に記載の記録媒体の
    製造方法。
  8. 【請求項8】 上記パターン化された感熱材料層をマス
    クとして、上記基板に反応性イオンエッチングによって
    上記記録マークを含む微細凹凸を形成することを特徴と
    する請求項2に記載の記録媒体の製造方法。
  9. 【請求項9】 上記感熱材料層のパターン工程における
    現像を、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド
    水溶液によって行うことを特徴とする請求項2に記載の
    記録媒体の製造方法。
  10. 【請求項10】 再生に用いる波長の光学スポットより
    も狭い幅で、かつ2種類以上の幅の再生専用の多値記録
    マークを有する記録パターンが形成される記録媒体製造
    用原盤の製造方法であって、 記録媒体用原盤を構成する基板上に、感熱材料層を形成
    する工程と、 該感熱材料層に、レーザ光を、上記記録パターンの周期
    よりも高周波の周波数に変調された2種以上のレベルの
    強度もしくは2種以上の不連続照射をもって照射し、上
    記記録パターンに対応するパターンの変質部を形成する
    工程と、 上記感熱材料層を現像して該感熱材料層をパターン化す
    る工程とを有することを特徴とする記録媒体製造用原盤
    の製造方法。
  11. 【請求項11】 上記感熱材料層を、互いに異なる構成
    材料による少なくとも第1および第2の材料層による積
    層構造とし、 上記レーザ光照射による温度上昇により、相互拡散ある
    いは溶解を生じさせて上記少なくとも第1および第2の
    材料層の構成材料に相互拡散あるいは溶解を生じさせ上
    記第1および第2の材料層の構成材料の混合もしくは反
    応による上記変質部を形成することを特徴とする請求項
    10に記載の記録媒体製造用原盤の製造方法。
  12. 【請求項12】 上記レーザ光が、半導体レーザ光であ
    ることを特徴とする請求項10に記載の記録媒体製造用
    原盤の製造方法。
  13. 【請求項13】 上記レーザ光が、青紫レーザ光である
    ことを特徴とする請求項10に記載の記録媒体製造用原
    盤の製造方法。
  14. 【請求項14】 上記感熱材料層の構成材料が、無機材
    料であることを特徴とする請求項10に記載の記録媒体
    製造用原盤の製造方法。
  15. 【請求項15】 上記パターン化された感熱材料層をマ
    スクとして、上記基板に上記記録マークを含む微細凹凸
    に対応するを形成することを特徴とする請求項10に記
    載の記録媒体製造用原盤の製造方法。
  16. 【請求項16】 上記パターン化された感熱材料層をマ
    スクとして、上記基板に反応性イオンエッチングによっ
    て上記記録マークを含む微細凹凸を形成することを特徴
    とする請求項10に記載の記録媒体製造用原盤の製造方
    法。
  17. 【請求項17】 上記感熱材料層のパターン工程におけ
    る現像を、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイ
    ド水溶液によって行うことを特徴とする請求項10に記
    載の記録媒体製造用原盤の製造方法。
  18. 【請求項18】 再生に用いる波長の光学スポットより
    も狭い幅で、かつ2種類以上の幅の再生専用の多値記録
    マークを有する記録パターンが形成される記録媒体の製
    造装置であって、 少なくとも一主面に感熱材料層が被着形成された記録媒
    体を構成する基板を保持する保持手段と、 レーザ光源部と、 レーザ光の変調手段とを有し、 上記レーザ光源からのレーザ光を、上記変調手段によっ
    て上記記録パターンを形成する記録データ信号と、上記
    記録パターンの周期よりも高周波の信号によって変調し
    て、上記感熱材料層に、上記記録パターンに対応するパ
    ターンの変質部を形成することを特徴とする記録媒体の
    製造装置。
  19. 【請求項19】 上記変調手段が、高速変調器と低速変
    調器とにより構成されたことを特徴とする請求項18に
    記載の記録媒体の製造装置。
  20. 【請求項20】 上記レーザ光源部が、半導体レーザよ
    り成り、 上記変調手段が、上記半導体レーザへの注入電流そ変調
    する構成とされたことを特徴とする請求項18に記載の
    記録媒体の製造装置。
  21. 【請求項21】 再生に用いる波長の光学スポットより
    も狭い幅で、かつ2種類以上の幅の再生専用の多値記録
    マークを有する記録パターンが形成される記録媒体製造
    用原盤の製造装置であって、 少なくとも一主面に感熱材料層が被着形成された記録媒
    体を構成する基板を保持する保持手段と、 レーザ光源部と、 レーザ光の変調手段とを有し、 上記レーザ光源からのレーザ光を、上記変調手段によっ
    て上記記録パターンを形成する記録データ信号と、上記
    記録パターンの周期よりも高周波の信号によって変調し
    て、上記感熱材料層に、上記記録パターンに対応するパ
    ターンの変質部を形成することを特徴とする記録媒体製
    造用原盤の製造装置。
  22. 【請求項22】 上記変調手段が、高速変調器と低速変
    調器とにより構成されたことを特徴とする請求項21に
    記載の記録媒体の製造装置。
  23. 【請求項23】 上記レーザ光源部が、半導体レーザよ
    り成り、 上記変調手段が、上記半導体レーザへの注入電流そ変調
    する構成とされたことを特徴とする請求項21に記載の
    記録媒体製造用原盤の製造装置。
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