JP2001246534A - 工具寿命管理方法及び工具寿命管理装置 - Google Patents

工具寿命管理方法及び工具寿命管理装置

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JP2001246534A
JP2001246534A JP2000056543A JP2000056543A JP2001246534A JP 2001246534 A JP2001246534 A JP 2001246534A JP 2000056543 A JP2000056543 A JP 2000056543A JP 2000056543 A JP2000056543 A JP 2000056543A JP 2001246534 A JP2001246534 A JP 2001246534A
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JP
Japan
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tool
evaluation index
wear
life
index
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JP2000056543A
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Katsuteru Ono
勝照 小野
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Mori Seiki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ワーク加工部位による切削条件やワーク材質の
相違を考慮し、正確できめ細やかな寿命管理を行うこと
ができる方法及び装置を提供する。 【解決手段】同一加工工程に使用される複数の工具に関
するデータをグループ化して格納し、各加工工程におい
て進行する工具摩耗を評価するための指数であって、摩
耗の進行度合いに応じて設定された複数の摩耗評価指
数、並びに摩耗限界指数を工具グループ毎に格納すると
ともに、各加工工程の繰り返しに応じて累計された累積
摩耗評価指数を各工具毎に格納した寿命管理情報記憶部
10と、各使用工具毎に、加工部位により異なる摩耗評
価指数を用いて累積摩耗評価指数を算出し、算出した累
積摩耗評価指数と摩耗限界指数とを比較し、累積摩耗評
価指数が摩耗限界指数に至ったとき、使用工具が寿命に
達したと判定する寿命管理実行部9とを設ける。摩耗進
行度合いが加工部位によって異なる点を考慮した、正確
な寿命判定を行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、NC工作機械で使
用される工具の摩耗による寿命を管理する方法及び装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、上述した工具の摩耗による寿命を
管理する方法及び装置に関し、その一例として図5乃至
図8に示したものが知られている。尚、図5は、NC旋
盤を制御する数値制御装置であって、工具寿命管理部を
備えた数値制御装置の概略構成などを示したブロック図
である。
【0003】図示するように、この数値制御装置101
は、その主だった構成として、加工プログラム記憶部1
02,プログラム解析部103,分配指令生成部10
4,送り駆動制御部105,主軸駆動制御部106,工
具寿命管理部108,タレット駆動制御部107などを
備えている。尚、図中、111はNC工作機械の送り駆
動系、112は主軸駆動系、113はタレットである。
【0004】前記加工プログラム記憶部102は予め作
成された加工プログラムを格納する機能部であり、プロ
グラム解析部103は加工プログラム記憶部102に格
納された加工プログラムを解析して加工プログラム中の
送り駆動系111の送り速度,移動位置や主軸駆動系1
12の回転、並びにタレット113の作動などに関する
指令を抽出して、送り駆動系111の送り速度や移動位
置に関する指令を分配指令生成部104に送信し、主軸
駆動系112の回転に関する指令を主軸駆動制御部10
6に送信し、タレット113の作動に関する指令を工具
寿命管理部108に送信する。
【0005】前記主軸駆動制御部106は受信した信号
にしたがって生成した駆動電流を主軸駆動系112に出
力し、当該主軸駆動系112の作動を制御する。また、
分配指令生成部104は受信した信号を基に予め定めら
れた時定数を加味して送り駆動系111の時間あたりの
移動目標位置(動作指令信号)を生成し、これを送り駆
動制御部105に逐次送信する。送り駆動制御部105
は、まず、受信した移動目標位置と送り駆動系111か
らフィードバックされる現在位置信号との偏差に位置ル
ープゲインを乗じて速度指令信号を生成し、次いで生成
した速度指令信号と送り駆動系111からフィードバッ
クされる現在速度信号との偏差に速度ループゲインを乗
じて電流指令信号を生成した後、生成した電流指令信号
と送り駆動系111からフィードバックされる現在駆動
電流信号との偏差に電流ループゲインを乗じて得られる
駆動指令信号に応じた駆動電流を送り駆動系111に出
力し、当該送り駆動系111の作動を制御する。尚、図
5には、一つの送り駆動系について図示しているが、N
C旋盤などの工作機械は通常、複数の送り駆動系111
を備えており、それに応じた分配指令生成部104及び
送り駆動制御部105がそれぞれ設けられている。
【0006】前記工具寿命管理部108は、同一の加工
工程に使用することができる複数の工具に関するデータ
をグループ化して格納し、各加工工程の実施によって進
行する工具摩耗を評価するために設定された摩耗評価指
数を工具グループ毎に格納し、各工具グループ毎に設定
された摩耗限界指数を格納するとともに、各加工工程の
繰り返しに応じて累計された累積摩耗評価指数を各工具
毎に格納した寿命管理情報記憶部110と、各加工工程
の繰り返しに応じて累計した累積摩耗評価指数を各工具
グループ毎に算出するとともに、各工具グループについ
て、摩耗限界指数と算出した累積摩耗評価指数とを比較
し、累積摩耗評価指数が摩耗限界指数に至ったとき、使
用工具が寿命に達したと判定して、次加工から該使用工
具と同じグループ内の他の工具を使用すべく指令を出力
するように構成された寿命管理実行部109とを備えて
なる。
【0007】尚、NC加工プログラムにおいては、工具
番号に代わって工具グループ番号が指令され、前記プロ
グラム解析部103によって工具グループ番号が抽出さ
れると、このグループに属する非寿命の工具が工具寿命
管理部108によって選択され、選択された工具データ
が工具寿命管理部108からタレット駆動制御部107
に送信され、このタレット駆動制御部107によってタ
レット113が駆動され、当該工具が加工位置に割り出
される。
【0008】前記寿命管理情報記憶部110には、具体
的には、図6及び図7に示した寿命管理情報が格納され
ている。図6に示したデータテーブルは工具グループに
関するデータテーブルであり、グループ番号と、各グル
ープに属する工具のタレット番号と、グループ内の各タ
レット番号に付されたインデックス番号としての工具選
択番号と、各工具グループにおいて現在選択されている
工具を表す現在工具選択番号と、各工具について上記累
積摩耗評価指数に相当するデータとして設定された管理
カウンタとから構成される。また、図7に示したデータ
テーブルは工具寿命管理に関するデータテーブルであ
り、上記各工具グループについて、切削回数や切削時間
など上記摩耗評価指数に相当するデータとしての管理タ
イプと、上記摩耗限界指数に相当する設定値とから構成
される。
【0009】また、前記寿命管理実行部109は図8に
示した処理を実行し、工具寿命管理を行う。即ち、前記
プログラム解析部103から工具寿命管理の開始指令
(例えば、NC加工プログラムにおいてMコードで指定
される指令)を受信して処理を開始し、更に前記プログ
ラム解析部103から工具グループに関する指令を受信
した後(ステップS101)、前記寿命管理情報記憶部
110に格納された当該工具グループに関する現在工具
選択番号(当該工具グループについて現在選択されてい
る工具番号)を読み込む(ステップS102)。
【0010】次に、現在工具選択番号が0であるか否か
を確認し、0でなければ次ステップS104に進み、0
であればアラーム表示などの後、当該処理を終了する
(ステップS103)。尚、現在工具選択番号とは、当
該グループに属する工具の内、加工に使用するべきもの
として現在選択されている非寿命工具の工具選択番号を
意味するものであり、グループ内の工具全てが寿命に至
っている場合には、0に設定される。
【0011】ステップS104では、当該工具選択番号
に対応したタレット番号の割出指令(工具割出指令)を
タレット駆動制御部107に出力して、タレット113
を駆動し当該工具選択番号に対応した工具を加工位置に
割り出す。この後、NC加工プログラムが順次実行され
て加工が行われ、次いで、プログラム解析部103によ
って管理カウンタの更新指令が抽出されると(ステップ
S105)、図6に示した管理カウンタを更新する処理
を実行する(ステップS106)。即ち、図7に示す管
理タイプが切削回数である工具グループについては、現
在の管理カウンタに1を加える処理を行い、管理タイプ
が切削時間である場合には、現在の管理カウンタに当該
加工時間を加算する処理を行う。尚、加工時間について
は、加工プログラムから演算するようにしても、実際の
切削送り時間を検出するようにしてもいずれでも良い。
【0012】次に、更新された管理カウンタが図7に示
す設定値以上になったかどうかを判断し(ステップS1
07)、管理カウンタが設定値に満たない場合には、プ
ログラム解析部103から工具寿命管理の終了指令(例
えば、NC加工プログラムにおいて前記工具寿命管理開
始指令と対をなすMコードで指定される指令)を受信し
たかどうかを判断し(ステップS109)、終了指令を
受信していない場合にはステップS101以降の処理を
繰り返し、終了指令を受信した場合には当該処理を終了
する。
【0013】一方、ステップS107において、管理カ
ウンタが設定値以上になったと判断された場合には、工
具選択番号の更新処理を行う(ステップS108)。即
ち、図6に示した管理カウンタが設定値に満たない次の
工具選択番号を検索し、当該工具選択番号を次の加工に
使用する工具として設定する。言い換えれば、図6に示
した現在工具選択番号が検索された工具選択番号に置き
換えられる。尚、当該工具グループ内の全ての工具が寿
命に達しているときには、上述した如く、工具選択番号
は0に設定される。そして、かかる処理を行った後、次
ステップS109に進み、上記処理が実行される。即
ち、工具寿命管理の終了指令を受信していない場合に
は、更新された非寿命の工具が割り出され当該工具によ
って加工が行われる。
【0014】斯くして、この数値制御装置101によれ
ば、同一の加工工程に使用することができる複数の工具
をグループ化して登録し、各加工工程の実施によって進
行する工具摩耗を評価するための摩耗評価指数たる管理
タイプを前記工具グループ毎に設定し、前記各加工工程
の繰り返しに応じて累計した累積摩耗評価指数たる管理
カウンタを前記各工具毎に算出し、前記各工具グループ
について、予め設定された摩耗限界指数たる設定値と前
記管理カウンタとを比較し、管理カウンタが設定値に至
ったとき、使用工具が寿命に達したと判定して、次加工
から当該使用工具と同じグループ内の他の工具を使用す
るようにしているので、摩耗限界を過ぎた工具を使用す
ることによって当該工具が破損したり、或いはワークが
不良品となったりするのを防止することができるととも
に、長時間にわたって無人運転を行うことができるとい
う効果が得られる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】ところで、一般的な加
工においては、同一の工具を使用した加工であっても、
ワークの加工部位によって切削条件(切削速度,送り速
度や切り込み)が異なり、工具の摩耗度合いもこの切削
条件やワークの材質によって大きく異なるのが通常であ
る。
【0016】ところが、上述した従来の数値制御装置1
01よると、工具の摩耗評価指数として、ワーク加工部
位による前記切削条件やワーク材質の相違が考慮されて
いない切削回数や切削時間を用いているので、即ち、切
削条件やワーク材質が異なる加工であっても前記切削回
数や切削時間に前記相違による重み付けがされていない
ので、前記切削条件の相違やワーク材質の相違を工具摩
耗の評価に正確に反映することができず、従来、正確で
きめ細やかな寿命管理を行うことができていなかった。
【0017】本発明は、以上の実情に鑑みなされたもの
であって、ワーク加工部位による切削条件やワーク材質
の相違を考慮し、正確できめ細やかな寿命管理を行うこ
とができる工具寿命管理方法及び工具寿命管理装置の提
供を目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段及びその効果】上記課題を
解決するための本発明の請求項1に記載した発明は、N
C工作機械で使用される工具の寿命を管理する方法に係
る発明であって、同一の加工工程に使用することができ
る複数の工具をグループ化して登録し、各加工工程の実
施によって進行する工具摩耗を評価するための摩耗評価
指数を前記工具グループ毎に設定し、前記各加工工程の
繰り返しに応じて累計した累積摩耗評価指数を使用工具
毎に算出し、前記各使用工具について、予め設定された
摩耗限界指数と前記累積摩耗評価指数とを比較し、累積
摩耗評価指数が摩耗限界指数に至ったとき、該使用工具
が寿命に達したと判定して、次加工から該使用工具と同
じグループ内の他の工具を使用するようにした工具寿命
管理方法において、前記各工具グループ毎に設定された
摩耗評価指数に、摩耗の進行度合いに応じて設定された
複数の摩耗評価指数を用い、加工部位により異なる前記
摩耗評価指数を用いて前記累積摩耗評価指数を算出し、
算出された累積摩耗評価指数を用いて前記工具寿命を判
定するようにしたことを特徴とする。
【0019】この方法によると、同一の加工工程に使用
することができる複数の工具をグループ化して登録し、
各加工工程の実施によって進行する工具摩耗を評価する
ための摩耗評価指数を前記工具グループ毎に設定し、前
記各加工工程の繰り返しに応じて累計した累積摩耗評価
指数を前記各工具毎に算出し、前記各工具グループにつ
いて、予め設定された摩耗限界指数と前記累積摩耗評価
指数とを比較し、累積摩耗評価指数が摩耗限界指数に至
ったとき、使用工具が寿命に達したと判定して、次加工
から当該使用工具と同じグループ内の他の工具を使用す
るようにしているので、摩耗限界を過ぎた工具を使用す
ることによって当該工具が破損したり、或いはワークが
不良品となったりするのを防止することができるととも
に、長時間にわたって無人運転を行うことができるとい
う効果が得られる。
【0020】また、この方法によると、前記各工具グル
ープ毎に設定された摩耗評価指数に、摩耗の進行度合い
に応じて設定された複数の摩耗評価指数を用い、加工部
位により、即ち、切削条件やワーク材質が加工部位によ
って異なる場合には、これに応じた摩耗評価指数を用い
て累積摩耗評価指数を算出し、算出された累積摩耗評価
指数を用いて工具寿命が判定される。同一工具による加
工であっても、加工部位によって切削条件やワーク材質
が異なる場合には、これによって工具摩耗の進行度合い
が異なるが、本発明方法によれば、切削条件やワーク材
質が異なる加工部位を同一の工具で加工する場合にも、
各加工部位についてこれに応じた摩耗評価指数を用いて
累積摩耗評価指数を算出し、算出された累積摩耗評価指
数を用いて工具寿命を判定するようにしているので、切
削条件の相違やワーク材質の相違を工具摩耗の評価に正
確に反映することができ、その結果、正確できめ細やか
な寿命管理を行うことができる。
【0021】上述した方法発明は、請求項2に記載した
装置発明によってこれを好適に実施することができる。
即ち、請求項2に記載した発明は、NC工作機械で使用
される工具の寿命を管理する装置に係る発明であって、
同一の加工工程に使用することができる複数の工具に関
するデータをグループ化して格納し、各加工工程の実施
によって進行する工具摩耗を評価するために設定された
摩耗評価指数を前記工具グループ毎に格納し、各工具グ
ループ毎に設定された摩耗限界指数を格納するととも
に、各加工工程の繰り返しに応じて累計された累積摩耗
評価指数を各工具毎に格納した寿命管理情報記憶部と、
各使用工具毎に前記累積摩耗評価指数を算出するととも
に、算出した累積摩耗評価指数と前記摩耗限界指数とを
比較し、累積摩耗評価指数が摩耗限界指数に至ったと
き、使用工具が寿命に達したと判定して、次加工から該
使用工具と同じグループ内の他の工具を使用すべく指令
を出力するように構成された寿命管理実行部とを備えて
なる工具寿命管理装置において、前記寿命管理情報記憶
部が、摩耗の進行度合いに応じて前記各工具グループ毎
に設定された複数の摩耗評価指数を格納するように構成
されるとともに、前記寿命管理実行部が、加工部位によ
り異なる前記摩耗評価指数を用いて前記累積摩耗評価指
数を算出し、算出された累積摩耗評価指数を用いて前記
工具寿命を判定するように構成されてなることを特徴と
する。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の具体的な実施形態
について添付図面に基づき説明する。図1は、本実施形
態に係るNC旋盤制御用の数値制御装置であって、工具
寿命管理部を備えた数値制御装置の概略構成などを示し
たブロック図である。この図に示されるように、本例の
数値制御装置1は、図5に示した従来の数値制御装置1
01と比較して、その機能が異なる工具寿命管理部8を
備えた点で構成が異なっている。したがって、上記数値
制御装置101と同じ構成部分については、同一の符号
を付してその詳しい説明はこれを省略する。
【0023】本例の工具寿命管理部8は寿命管理実行部
9及び寿命管理情報記憶部10からなり、上述したよう
に、従来例として例示した上記数値制御装置101にお
ける工具寿命管理部108とはその機能が異なってい
る。以下、かかる寿命管理実行部9及び寿命管理情報記
憶部10の詳細について説明する。
【0024】前記寿命管理情報記憶部10には、具体的
には、図2及び図3に示した寿命管理情報が格納されて
いる。図2に示したデータテーブルは工具グループに関
するデータテーブルであり、グループ番号と、各グルー
プに属する工具のタレット番号と、グループ内の各タレ
ット番号に付されたインデックス番号としての工具選択
番号と、各工具グループにおいて現在選択されている工
具を表す現在工具選択番号と、各工具について上記累積
摩耗評価指数に相当するデータとして設定された管理カ
ウンタとから構成される。尚、管理カウンタは累計した
累積摩耗割合(%)を表している。また、図3に示した
データテーブルは工具寿命管理に関するデータテーブル
であり、上記各工具グループについて複数設定された上
記摩耗評価指数としての摩耗割合と、この摩耗割合のイ
ンデックス番号として設定された設定番号とから構成さ
れる。尚、前記摩耗割合は1回の加工で進行する工具摩
耗の割合を意味し、累計した前記累積摩耗割合が100
にとなった時点で摩耗限界、即ち寿命と判断することが
できる指数である。
【0025】また、前記寿命管理実行部9は図4に示し
た処理を実行し、工具寿命管理を行う。即ち、前記プロ
グラム解析部103から工具寿命管理の開始指令(例え
ば、NC加工プログラムにおいてMコードで指定される
指令)を受信して処理を開始し、更に前記プログラム解
析部103から工具グループに関する指令(NC加工プ
ログラムにおいて使用工具グループについて指令され
る)と、摩耗割合に関する設定番号(NC加工プログラ
ムにおいて指令される)を受信した後(ステップS1,
ステップS2)、前記寿命管理情報記憶部10に格納さ
れた設定番号に対応する摩耗割合を読み込む(ステップ
S3)。尚、NC加工プログラムにおいては、工具番号
に代わって工具グループ番号が指令され、また、加工部
位毎に設定番号が指令される。したがって、使用工具が
同一のものであっても、加工部位によって工具の摩耗割
合が異なる場合には、加工部位毎に異なる設定番号が指
令される。
【0026】次に、前記寿命管理情報記憶部10に格納
された当該工具グループに関する現在工具選択番号(当
該工具グループについて現在選択されている工具番号)
を読み込んだ後(ステップS4)、現在工具選択番号が
0であるか否かを確認し、0でなければ次ステップS6
に進み、0であればアラーム表示などの後、当該処理を
終了する(ステップS5)。尚、現在工具選択番号と
は、当該グループに属する工具の内、加工に使用するべ
きものとして現在選択されている非寿命工具の工具選択
番号を意味するものであり、グループ内の工具全てが寿
命に至っている場合には、0に設定される。
【0027】ステップS6では、当該工具選択番号に対
応したタレット番号の割出指令(工具割出指令)をタレ
ット駆動制御部107に出力して、タレット113を駆
動し当該工具選択番号に対応した工具を加工位置に割り
出す。この後、NC加工プログラムが順次実行されて加
工が行われる一方で、図2に示した管理カウンタを更新
する処理が実行される(ステップS7)。即ち、選択さ
れた工具選択番号の管理カウンタに前記摩耗割合を加算
する処理を行う。
【0028】次に、更新された管理カウンタが100以
上になったかどうかを判断し(ステップS8)、管理カ
ウンタが100に満たない場合には、プログラム解析部
103から工具寿命管理の終了指令(例えば、NC加工
プログラムにおいて前記工具寿命管理開始指令と対をな
すMコードで指定される指令)を受信したかどうかを判
断し(ステップS10)、終了指令を受信していない場
合には上記ステップS1以降の処理を繰り返し、終了指
令を受信した場合には当該処理を終了する。
【0029】一方、ステップS8において、管理カウン
タが100以上になったと判断された場合には、工具選
択番号の更新処理を行う(ステップS9)。即ち、図2
に示した管理カウンタが100に満たない次の工具選択
番号を検索し、当該工具選択番号を次の加工に使用する
工具として設定する。言い換えれば、図2に示した現在
工具選択番号が検索された工具選択番号に置き換えられ
る。尚、当該工具グループ内の全ての工具が寿命に達し
ているときには、上述した如く、工具選択番号は0に設
定される。そして、かかる処理を行った後、次ステップ
S10に進み、上記処理が実行される。即ち、工具寿命
管理の終了指令を受信していない場合には、更新された
非寿命の工具が割り出され当該工具によって加工が行わ
れる。
【0030】斯くして、この数値制御装置1によれば、
同一の加工工程に使用することができる複数の工具をグ
ループ化して登録し、各加工工程の実施によって進行す
る工具摩耗を評価するための摩耗評価指数たる摩耗割合
を前記工具グループ毎に設定し、前記各加工工程の繰り
返しに応じて累計した累積摩耗評価指数たる累積摩耗割
合(管理カウンタ)を前記各工具毎に算出し、前記各工
具グループについて、予め設定された摩耗限界指数(本
例では100)と前記累積摩耗割合(管理カウンタ)と
を比較し、累積摩耗割合(管理カウンタ)が100に至
ったとき、使用工具が寿命に達したと判定して、次加工
から当該使用工具と同じグループ内の他の工具を使用す
るようにしているので、摩耗限界を過ぎた工具を使用す
ることによって当該工具が破損したり、或いはワークが
不良品となったりするのを防止することができるととも
に、長時間にわたって無人運転を行うことができるとい
う効果が得られる。
【0031】また、同一工具による加工であっても、加
工部位によって切削条件やワーク材質が異なる場合に
は、これによって工具摩耗の進行度合いが異なるが、本
例によれば、前記各工具グループ毎に、摩耗の進行度合
いに応じて複数の摩耗割合(摩耗評価指数)を設定し、
加工部位により、即ち、切削条件やワーク材質が加工部
位によって異なる場合には、これに応じた摩耗割合を用
いて累積摩耗割合(管理カウンタ)を算出し、算出され
た累積摩耗割合(管理カウンタ)を用いて工具寿命を判
定するようにしているので、切削条件の相違やワーク材
質の相違を工具摩耗の評価に正確に反映することがで
き、正確できめ細やかな寿命管理を行うことができる。
【0032】尚、本例では、摩耗評価指数として摩耗割
合のみを用いた例を示したが、摩耗評価指数として切削
回数や切削時間を併用したものであっても、本発明の目
的の範囲内であれば一向に差し支えない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るNC旋盤制御用の数
値制御装置であって、工具寿命管理部を備えた数値制御
装置の概略構成などを示したブロック図である。
【図2】本実施形態に係る寿命管理情報記憶部に格納さ
れるデータを示したデータテーブルである。
【図3】本実施形態に係る寿命管理情報記憶部に格納さ
れるデータを示したデータテーブルである。
【図4】本実施形態に係る寿命管理実行部における処理
手順を示したフローチャートである。
【図5】従来例に係るNC旋盤制御用の数値制御装置で
あって、工具寿命管理部を備えた数値制御装置の概略構
成などを示したブロック図である。
【図6】従来例に係る寿命管理情報記憶部に格納される
データを示したデータテーブルである。
【図7】従来例に係る寿命管理情報記憶部に格納される
データを示したデータテーブルである。
【図8】従来例に係る寿命管理実行部における処理手順
を示したフローチャートである。
【符号の説明】
1 数値制御装置 8 工具寿命管理部 9 寿命管理実行部 10 寿命管理情報記憶部 102 加工プログラム記憶部 103 プログラム解析部 104 分配指令生成部 105 送り駆動制御部 106 主軸駆動制御部 107 タレット駆動制御部 111 送り駆動系 112 主軸駆動系 113 タレット

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 NC工作機械で使用される工具の寿命を
    管理する方法であって、 同一の加工工程に使用することができる複数の工具をグ
    ループ化して登録し、 各加工工程の実施によって進行する工具摩耗を評価する
    ための摩耗評価指数を前記工具グループ毎に設定し、 前記各加工工程の繰り返しに応じて累計した累積摩耗評
    価指数を使用工具毎に算出し、 前記各使用工具について、予め設定された摩耗限界指数
    と前記累積摩耗評価指数とを比較し、累積摩耗評価指数
    が摩耗限界指数に至ったとき、該使用工具が寿命に達し
    たと判定して、次加工から該使用工具と同じグループ内
    の他の工具を使用するようにした工具寿命管理方法にお
    いて、 前記各工具グループ毎に設定された摩耗評価指数に、摩
    耗の進行度合いに応じて設定された複数の摩耗評価指数
    を用い、 加工部位により異なる前記摩耗評価指数を用いて前記累
    積摩耗評価指数を算出し、算出された累積摩耗評価指数
    を用いて前記工具寿命を判定するようにしたことを特徴
    とする工具寿命管理方法。
  2. 【請求項2】 NC工作機械で使用される工具の寿命を
    管理する装置であって、 同一の加工工程に使用することができる複数の工具に関
    するデータをグループ化して格納し、各加工工程の実施
    によって進行する工具摩耗を評価するために設定された
    摩耗評価指数を前記工具グループ毎に格納し、各工具グ
    ループ毎に設定された摩耗限界指数を格納するととも
    に、各加工工程の繰り返しに応じて累計された累積摩耗
    評価指数を各工具毎に格納した寿命管理情報記憶部と、 各使用工具毎に前記累積摩耗評価指数を算出するととも
    に、算出した累積摩耗評価指数と前記摩耗限界指数とを
    比較し、累積摩耗評価指数が摩耗限界指数に至ったと
    き、使用工具が寿命に達したと判定して、次加工から該
    使用工具と同じグループ内の他の工具を使用すべく指令
    を出力するように構成された寿命管理実行部とを備えて
    なる工具寿命管理装置において、 前記寿命管理情報記憶部が、摩耗の進行度合いに応じて
    前記各工具グループ毎に設定された複数の摩耗評価指数
    を格納するように構成されるとともに、 前記寿命管理実行部が、加工部位により異なる前記摩耗
    評価指数を用いて前記累積摩耗評価指数を算出し、算出
    された累積摩耗評価指数を用いて前記工具寿命を判定す
    るように構成されてなることを特徴とする工具寿命管理
    装置。
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