JP2001245913A - 非水系温熱ゲル組成物 - Google Patents

非水系温熱ゲル組成物

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JP2001245913A
JP2001245913A JP2000397377A JP2000397377A JP2001245913A JP 2001245913 A JP2001245913 A JP 2001245913A JP 2000397377 A JP2000397377 A JP 2000397377A JP 2000397377 A JP2000397377 A JP 2000397377A JP 2001245913 A JP2001245913 A JP 2001245913A
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polymer
sheet
meth
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polyhydric alcohol
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JP2000397377A
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English (en)
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Ikuko Toki
育子 土岐
Takashi Sugiyama
崇 椙山
Yoshibumi Yamagata
義文 山縣
Miyuki Miyake
美雪 三宅
Toshiyuki Kashiwai
利之 柏井
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Lion Corp
Original Assignee
Lion Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 形態保持性を有し、使用時に接触する水分に
より発熱することを特徴とする非水系温熱ゲル組成物、
及び当該非水系温熱ゲル組成物を有する温熱シートを提
供すること。 【解決手段】 多価アルコール類と、該多価アルコール
類に溶解するか、又は該多価アルコール類で膨潤するポ
リマーとを含有することを特徴とする、非水系温熱ゲル
組成物を提供する。また、支持体と、該支持体上に設け
た当該非水系温熱ゲル組成物とを有する温熱シートを提
供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、使用時に接触する
水分により発熱することを特徴とする非水系温熱ゲル組
成物、及び該非水系温熱ゲル組成物を有する温熱シート
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、自ら発熱して、皮膚等に温感
を与える組成物として、鉄の空気酸化を利用したいわゆ
る使い捨てカイロや、電熱線によるもの、水和熱を利用
するものが知られている(特開平10−152432、
特開平8−231386、特開平8−133966、特
開平8−127532、特開平7−284507、特開
平7−284506、特開平5−170644)。ここ
で、水和熱を利用するものとして、多価アルコール類の
水和熱を利用するものがあり、これには、多価アルコー
ル類に水溶性のアニオン高分子を配合したゲル状の組成
物が知られている(特開平5−22926、特開平2−
311408)。しかし、ゲル化剤として用いられるア
ニオン高分子は、本質的に多価アルコールとの相溶性が
ないため、高分子を少量しか配合できず、望ましいゲル
状又はシート状組成物を形成できない。一方、多価アル
コール類に水溶性高分子と糖類とを配合した含水系組成
物がある(特開平6−92820)。しかし、これは、
予め水分を添加して温熱感を奏するものであり、塗布時
の発熱が弱く、また、糖類を配合しているために保存安
定性の面で好ましくない。さらに、水溶性高分子は、本
質的に多価アルコールとの相溶性がないので、ゲル基剤
として十分な量を配合し得ない。また、ここで配合され
る水溶性高分子と糖類は、洗浄性、使用感、質感の向上
を目的として添加されるものであって、ゲル状の組成物
を形成せず、一定期間滞留して所要の温熱効果を与える
ことや、支持体上に塗布してシート状に成形することは
できない。また、特開平11−310797には、多価
アルコール可溶性高分子化合物を配合した洗浄剤組成物
があげられている。しかし、ここで述べられている高分
子の多価アルコール溶解能は、例えば0.01質量%と
低く、また、製品中への配合量も10質量%以下であ
り、ゲル状組成物を与えるものではない。一方、水和熱
を利用するものには、活性ゼオライトや、無機塩の水和
熱を利用したものもある(特開昭54−126741、
特開平6−100411、特開平6−336413、特
開平5−9109、特開昭63−54308、特開平1
1−228332)。しかし、これらの発熱量は大きい
ものの、適度な温感を長期間保持することは困難であ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は、形
態保持性を有し、水と接触して発熱し得る非水系温熱ゲ
ル組成物を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記問題点
を解決すべく鋭意研究した結果、水和により発熱する多
価アルコール類を発熱剤とし、該多価アルコール類に溶
解するか若しくは膨潤するポリマーを基剤とし、該高分
子基材に発熱剤を含浸させることにより所要の形態保持
性を有し、かつ水と接触して発熱し得る組成物を見出し
た。従って、本発明は、多価アルコール類と、該多価ア
ルコール類に溶解するか、又は該多価アルコール類で膨
潤するポリマーとを含有することを特徴とする、非水系
温熱ゲル組成物を提供する。本発明は、また、支持体
と、該支持体上に設けた本発明の非水系温熱ゲル組成物
とを有する温熱シートを提供する。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明で使用する多価アルコール
類は、水と接触して水和することにより水和熱を発生す
る液状(例えば36℃で)のものが好ましく、特に、同質
量の水と混合すると2℃以上温度が上昇するものが好ま
しい。また、揮発性の多価アルコール類は、気化熱によ
る温度低下が問題となるので、本発明で用いる多価アル
コール類は、不揮発性であることが好ましい。分子内の
水酸基が、例えば2〜4であるものが好ましい。具体的
には、使用できる多価アルコール類には、例えば、1,
3−ブタンジオール、エチレングリコール、プロピレン
グリコール、グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリ
ン、ポリグリセリン、ジエチレングリコール、ジプロピ
レングリコール、ジエチレングリコールモノアルキルエ
ーテル、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリ
コール、ポリエチレングリコール・ポリプロピレングリ
コール、硬化ヒマシ油(30E.O.)及びソルビトー
ル等が挙げられる。このうち、エチレングリコール、プ
ロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプ
ロピレングリコール、ポリエチレングリコール・ポリプ
ロピレングリコール、ジエチレングリコールモノアルキ
ルエーテル、グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリ
ン、ポリグリセリン等の不揮発性の多価アルコール類が
好ましく、特に好ましくは、ジエチレングリコールモノ
アルキルエーテル、グリセリン、ポリエチレングリコー
ル(Mw=300,400,600)、ポリエチレング
リコール・ポリプロピレングリコール、ポリプロピレン
グリコールである。本発明の温熱ゲル組成物に対する当
該多価アルコールの配合量は、例えば、10〜95質量
%、好ましくは、20〜90質量%、より好ましくは3
0〜80質量%である。多価アルコールの配合量は、充
分な発熱を得ることができる程度に高く、かつ、本発明
の温熱ゲル組成物から浸み出すことがない程度に低いこ
とが好ましい。
【0006】本発明で使用するポリマーは、発熱剤であ
る多価アルコール類に溶解又は膨潤するものであれば特
に限定されない。ここで、溶解とは、ポリマーの1質量
%多価アルコール溶液が均一になることを意味する。膨
潤とは、一定質量の多価アルコールと混合した場合に、
ポリマーが多価アルコールを吸収して体積を増す状態を
いい、このポリマー−多価アルコール混合物の質量が、
混合前の高分子の質量の2倍以上である場合をいう。ポ
リマーは、多価アルコール類に溶解又は膨潤してゲル化
するものが好ましく、中でもノニオン性ポリマーが好適
に使用され得る。
【0007】本発明で使用するポリマーの例としては、
ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリド
ン、カルボキシビニルポリマー、(メタ)アクリル酸/
(メタ)アクリル酸エステルコポリマー、N−メタクリ
ロイルエチル−N,N−ジメチルアンモニウム−α−N
−メチルカルボキシベタイン重合体、ポリアクリル酸、
ポリ酢酸ビニル、アルキルビニルエーテル/無水マレイ
ン酸コポリマー、ポリビニルアルコール、ポリN−ビニ
ルアセトアミド、ポリメトキシポリエチレングリコール
(メタ)アクリレート、ポリフェノキシポリエチレング
リコール(メタ)アクリレート、ポリヒドロキシエチル
(メタ)アクリレート、ポリヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート、ポリアクリルアミド及びこれらの混
合物からなる群より選ばれる一種以上のポリマーが挙げ
られる。また、これらのポリマーは、その一部が架橋し
た架橋体であってもよい。
【0008】上記ヒドロキシプロピルセルロースは、置
換度が50%以上のものが好ましい。ここで置換度と
は、ヒドロキシプロピルセルロース質量に対する、エー
テル化したヒドロキシプロポキシル基含有量の質量%を
いう。置換度が高ければ、多価アルコールとの相溶性が
充分に得られるので好ましい。また、ヒドロキシプロピ
ルセルロースは、例えば、ヒドロキシプロポキシル基の
含量が、20〜90%、好ましくは、50〜80%であ
る。上記ポリビニルピロリドンは、ビニルピロリドンモ
ノマーを主成分とするコポリマーであってもよく、例え
ば、アクリル酸−2−エチルヘキシル/ビニルピロリド
ンコポリマー、ビニルピロリドン/酢酸ビニルコポリマ
ー及びビニルピロリドン/ビニルカプロラクトン/ビニ
ルイミダゾールコポリマー等が挙げられる。上記(メ
タ)アクリル酸/(メタ)アクリル酸エステルコポリマ
ーとしては、例えば、メタクリル酸/アクリル酸メチル
コポリマー、メタクリル酸/アクリル酸エチルコポリマ
ー、アクリル酸/アクリル酸オクチルコポリマー及びメ
タアクリル酸/アクリル酸n−ブチルコポリマー等が挙
げられる。上記N−メタクリロイルエチル−N,N−ジ
メチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイ
ン重合体は、N−メタクリロイルエチル−N,N−ジメ
チルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン
モノマーを主成分とするコポリマーであってもよく、例
えば、N−メタクリロイルエチル−N,N−ジメチルア
ンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン/メタ
クリル酸オクタデシルコポリマー及びN−メタクリロイ
ルエチル−N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メ
チルカルボキシベタイン/メタクリル酸2−エチルヘキ
シルコポリマー等が挙げられる。
【0009】上記ポリアクリル酸は、未中和であって
も、部分的に中和されていてもよい。中和率が20モル
%未満の部分中和ポリアクリル酸であれば、多価アルコ
ールに溶解し易いため、好適である。より好ましくは、
未中和のポリアクリル酸である。上記ポリ酢酸ビニル
は、酢酸ビニルモノマーを主成分とするコポリマーであ
ってもよい。例えば、酢酸ビニル/クロトン酸コポリマ
ー、酢酸ビニル/イタコン酸コポリマー等が挙げられ
る。上記ポリビニルアルコールとしては、例えば、ポリ
酢酸ビニルの完全/部分ケン化物が挙げられる。上記ア
ルキルビニルエーテル/無水マレイン酸コポリマーは、
アルキルビニルエーテル/無水マレイン酸コポリマー及
びその加水分解物若しくはハーフエステルであってもよ
い。例えば、メチルビニルエーテル/無水マレイン酸コ
ポリマーが挙げられる。上記ポリメトキシポリエチレン
グリコール(メタ)アクリレート及びポリフェノキシポリ
エチレングリコール(メタ)アクリレートにおいて、メト
キシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート及びフ
ェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレートに
含まれるポリエチレングリコール側鎖のエチレングリコ
ール付加モル数(n)は、例えば、n=2〜50、好ま
しくは、n=2〜23であることが好適である。また、
このポリメトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリ
レート及びポリフェノキシポリエチレングリコール(メ
タ)アクリレートは、例えば、(メタ)アクリル酸アルキ
ルエステル等とのコポリマーであってもよい。
【0010】本発明のポリマーの分子量は、良好なゲル
形成性が得られる程度に高い方が好ましく、例えば、1
万〜1000万、好ましくは10万〜500万である。
本発明の温熱ゲル組成物に対する当該ポリマーの配合量
は、例えば、10〜70質量%、好ましくは、15〜6
5質量%、より好ましくは20〜60質量%である。ま
た、本発明の温熱ゲル組成物に対するポリマーと多価ア
ルコールとの総量の質量比は、例えば、50質量%以
上、好ましくは、70質量%以上、より好ましくは80
質量%以上であることが望ましい。
【0011】本発明の温熱ゲル組成物には、任意に有効
成分及び薬効成分等の添加物を混合することができる。
本発明で使用する添加物は、多価アルコール類に溶解ま
たは分散可能であれば、特に制限されない。有効成分と
しては、例えば、温感用有効成分、末梢循環促進作用
剤、消炎鎮痛成分、血行促進剤、局所麻酔剤、発汗促進
剤、水虫薬、抗菌・滅菌剤、美白成分、皮脂抑制剤、角
質溶解剤、活性剤、溶剤、香料、色素等がある。
【0012】温感用有効成分には、例えば、トウガラシ
エキス、トウガラシチンキ、カプサイシン、黄檗エキ
ス、肉桂、ジンジャーエキス、ショウキョウアルコール
エキス、カンタリスチンキ、ニコチン酸ベンジルエステ
ル、ビタミンE、ボルネオール、dl-カンフル、l-メン
トール、ハッカ油、ユーカリ油、サリチル酸メチル、サ
リチル酸グリコール、ワニリルアルコール誘導体、ノニ
ル酸ワニリルアミド、バニリルアルコールアルキルエー
テル、コショウ科植物抽出エキス、アザミ属植物抽出エ
キス、アレチアザミ属植物抽出エキス、チョウジ油、オ
イゲノール誘導体等がある。これらの成分を添加する
と、皮膚に対する局所刺激又は誘導刺激を利用して血行
を促進し、二次的に温感を得ることができる。
【0013】末梢循環促進作用剤には、例えば、酢酸ト
コフェロール等がある。消炎鎮痛成分には、例えば、
(サリチル酸)ジフェンヒドラミン、マレイン酸クロル
フェニラミン、グリチルリチン酸アンモニウム、グリチ
ルリチン酸ジカリウム、グリチルリチン酸、グリチルリ
チン酸ステアリル、β−グリチルレチン酸、アラントイ
ン、アズレン、ε−アミノカプロン酸、ヒドロコルチゾ
ン、パントテン酸カルシウム、パントテン酸エチルエー
テル、酢酸ヒドロコーチゾン、ノニル酸ワニルアミド、
ジフェニルヒドラミン、インドメタシン、アルニカチン
キ、甘草、黄連、シコン、西洋ノコギリ草、ヒリハリ
草、アロエ、サリチル酸グリコール、ビタミンE酢酸エ
ステル、サリチル酸メチル等がある。頸椎捻挫用有効成
分には、例えば、アミノアルコキシビベンジル類等があ
る。
【0014】血行促進剤には、例えば、センブリエキ
ス、セファランチン、ビタミンEおよびその誘導体、γ
−オリザノール、ペパーミント油、テレビン油、チョウ
ジ油、ゲラニオール油、チモール油、ウイキョウ油、ベ
ルガモット油、アニス油、ラベンダー油、ブラックペッ
パー油、ベニバナ油、アルニカエキス、マロニエエキ
ス、エンメイソウエキス、ボダイジュエキス、メリッサ
エキス、N−エチル−p−3−メンタン−カルボキシア
ミド等がある。局所麻酔剤には、例えば、ロートエキス
等がある。収れん成分には、タンニン含有成分が好まし
くは使用され、例えば、酸化亜鉛、硫酸亜鉛、アラント
インヒドロキシアルミニウム、塩化アルミニウム、硫酸
アルミニウム、スルホ石炭酸亜鉛、タンニン酸、クエン
酸、乳酸、オウバク末、ハマメリス、オドリコ草、白
樺、ダイオウ等がある。発汗促進剤には、好ましくは無
機塩が使用される。例えば、焼石こう、塩化カルシウ
ム、無水塩化カルシウム、塩化マグネシウム、無水塩化
マグネシウム、炭酸カルシウム、無水炭酸カルシウム、
硫酸ナトリウム、無水硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウ
ム、無水硫酸マグネシウム、水酸化ナトリウム、水酸化
カリウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、ゼオライ
ト、モンモリロナイト、スメクタイト、カオリン、タル
ク、粘土鉱物、その他各種塩類等がある。
【0015】殺菌・抗菌成分には、ピロクトンオラミ
ン、シクロピロクスオラミン、塩化ベンザルコニウム、
塩化ベンゼトニウム、ハロカルバン、塩酸クロロヘキシ
ジン、ジンクピリチオン、フェノール、トリクロロカル
バニリド、グルコン酸クロルヘキシジン、塩化セチルピ
リジニウム、イソプロピルメチルフェノール、アラント
イン、抗プラスミン剤(ε−アミノカプロン酸、トラネ
キサム酸)、ジヒドロコレステロール、当帰エキス、カ
ミツレ(アズレン含有)、ユーカリ油などの精油類、ヒ
ノキチオール等がある。水虫薬には、薬効成分であるキ
ヌハダ(Callophyllis flabellulata)水抽出物、硝酸ミ
コナゾール、その他鎮痒剤である塩酸ジフェンヒドラミ
ン、マレイン酸クロルフェニラミン、カンファー及びラ
ポライト等が使用される。
【0016】抗菌・殺菌剤には、例えば、ジンクピリチ
オン、トリクロロカルバニリド、トリクロサン、アロエ
エキス、ニンジンエキス、カンゾウエキス、オオバクエ
キス、カミツレエキス、ビワ抽出液、水溶性セリウム
塩、アビエチン酸、ピマール酸、ビス(2−ピリジンチ
オール−1−オキサイド)亜鉛、ピリジンチオン塩、ヒ
スタミン2受容体きっ抗薬、ビタミンE酢酸エステル、
パントテニルエチルエーテル、クエン酸トリエチルエス
テル、メチオニン、シスチン、システインなどの含硫ア
ミノ酸およびその塩酸塩、シナモン・クローブ・タイム
・ペンゾイン・オークモス・バニラからの抽出物、亜鉛
ピリチオン、10−アリール−1,8−ジヒドロキシア
ントロン、トリクロサン、安息香酸ナトリウム、アント
シアニン、アントシアニジン類、ピペラジン誘導体、尿
酸、ペタイン類、ルチン、1−ヒドロキシ−2−ピリド
ン類、亜硫酸イオン発生水溶性塩、アルミノケイ酸ナト
リウム、油溶性甘草抽出物及びラポライト等がある。当
該抗菌・殺菌剤は、一般に、ふけ防止剤として使用され
得る。
【0017】美白成分、皮脂抑制剤、角質溶解剤等は、
主に化粧品として利用する場合に使用され得る。美白成
分には、例えば、アルブチン、エラグ酸、コウジ酸、ビ
タミンC、プラセンタエキス、酸化チタン、ホソバノト
サカモドキ(Callophyllis japonica)水抽出物及びクロ
トサカモドキ(Callophyllis adhaerens)水抽出物等があ
る。また、皮脂抑制剤、角質溶解剤には、エストラジオ
ール、エストロン、エチニルエストラジオール、ビタミ
ンB6、イオウ、レゾルシン、塩化ベンザルコニウム、
塩化ベンゼトニウム、ハロカルバン、2,4,4−トリ
クロロ−2−ヒドロキシフェノール、硫化セレン、ペン
タデカン酸、ペンタデカン酸誘導体、各種ビタミン類等
がある。活性剤には、例えば、脂肪酸(C12〜C20)塩、
アルキルエーテル硫酸塩、アルキル硫酸エステル塩、ア
ミノ酸系活性剤、高級アルコール、ポリオキシエチレン
アルキルエーテル等がある。更に具体的には、例えば、
モノステアリン酸グリセリン、ポリオキシエチレン(2
0)セチルエーテル、ポリオキシエチレン(20)ソルビ
タンモノラウレート、ラウリルアミンオキシド、ポリオ
キシエチレン(10)フェニルエーテル及びモノラウリン
酸ポリオキシエチレン(7)グリセリン等が挙げられる。
溶剤には、例えば、1,3-ジオキソラン-2-オン誘導体、
ブチルカルビトール等のアルキレングリコールエーテ
ル、流動パラフィン、スクワレン、セタノール、セトス
テアリルアルコール、密ロウ、グリコール酸、オレイン
酸エチル、トリメチルグリシン、グラブリジン、スクワ
ラン、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンオレエー
ト、ジメチルポリシロキサン(30cst)、ホホバオイ
ル、イソパラフィン、ステアリルジメチコン及びモノエ
タノールアミン等が挙げられる。これら活性剤及び溶剤
は、本発明の温熱ゲル組成物を、掃除シート、レンジ周
り用掃除シート等に使用する場合に用いられる。
【0018】香料には、例えば、アミルシンナミックア
ルデヒド、ベンジルアセテート、p-tertブチルシクロヘ
キシルアセテート、シクラセット、シクラプロップ、ガ
ラキソリッド、ベディオン、オレンジ油等がある。ま
た、色素には、例えば、赤2号、緑色3号、青色1号、
だいだい402号、黄色401号、紫色401号等があ
る。本発明の非水系温熱ゲル組成物を支持体上に塗布す
ることにより、実温感貼付剤等の温熱シートとして利用
され得る。特に、上記有効成分等の添加剤を添加した本
発明の非水系温熱ゲル組成物を塗布することにより、化
粧料シート、疾病の治療用シート、掃除シート等に使用
され得る。ここで、使用される支持体は、その種類に限
定されないが、例えば、紙、編布、織布、不織布、プラ
スチックフィルム等があり、例えば、レーヨン不織布、
ポリエステル不織布及び編布、ポリプロピレン不織布、
ポリウレタンフィルム等がある。支持体は、その種類に
もよるが、例えば、単位面積あたりの重さが20〜50
0g/m2、好ましくは50〜300g/m2の長尺もの
が使用される。
【0019】水分の吸着防止や、薬物の揮発防止、粘着
面の保護を目的として、必要に応じて、当該温熱シート
の非水系温熱ゲル組成物側上部にフェイシング層を設け
てもよい。フェイシング層には、温熱シートを被覆する
ものであれば何でもよいが、例えば、ポリプロピレンフ
ィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリエチレンフィル
ム、ポリエチレンテレフタレートフィルム等が使用され
る。フェイシング層に使用されるフィルムは、大きさ等
に限定されるものではないが、例えば、厚さ1〜100
0μm、好ましくは5〜500μm、単位面積あたりの
重さが1〜200g/m2、好ましくは10〜100g
/m2のものが使用される。本発明の温熱シートに、さ
らに含水ゲル層を設けてもよい。含水ゲル層は、多価ア
ルコールに十分な水分を供給して水和熱による発熱を確
実にするために設けられる。含水ゲルには、公知の含水
ゲルを使用することができ、例えば、ポリアニオン性高
分子又はその塩を、多価金属イオンやポリカチオン性高
分子で架橋したものがある。含水ゲル層は、前記非水系
温熱ゲル組成物の上部又は支持体と温熱ゲル組成物との
間に設けてもよい。また、含水ゲル層は、いかなる方法
で設置してもよく、例えば、予め含水ゲル層と温熱ゲル
組成物が接触した状態で設置するか、あるいはフェイシ
ング層で被覆して設置し、使用時にフェイシング層を剥
離することによって接触させてもよい。また、支持体と
非水系温熱ゲル組成物とからなる温熱シートと、含水ゲ
ルシートとを、使用時に貼り合わせてもよい。
【0020】製造方法 本発明では、多価アルコールに上記ポリマーを溶解さ
せ、又は多価アルコールで膨潤させてゲルを形成できる
限り、多価アルコールとポリマーの使用比率は、任意と
することができるが、多価アルコール/ポリマーの質量
比は、ゲル形態保持性の面から、例えば、9/1〜1/
9、好ましくは、8/2〜2/8、より好ましくは、7
/3〜3/7とするのがよい。上記製造方法の他、本発
明のポリマーを架橋してあらかじめゲル状あるいはシー
ト状にした後、本発明の多価アルコール類を上記質量比
で含浸させてもよい。ここで使用される架橋剤として
は、ポリマーの種類にもよるが、例えば、重合時にジビ
ニルベンゼンやメチレンビスアクリルアミド等のジビニ
ル型架橋剤を加えて重合したり、重合後のポリマーにジ
エポキシ型架橋剤を反応させて架橋する方法等によって
架橋される。本発明において、高分子を多価アルコール
類に溶解させる際に、その溶解を促進するために加熱処
理を行ってもよい。加熱は、高分子と多価アルコール混
合時に実施してもよく、また、高分子と多価アルコール
からなるスラリーを不織布等の支持体に塗布した後にオ
ーブン等で熱処理してもよい。加熱温度は、例えば室温
〜150℃程度、好ましくは40℃〜120℃、より好
ましくは50℃〜100℃程度であることが望ましい。
本発明の温熱シートは、上記方法により調製した非水系
温熱ゲル組成物を前記支持体上に塗布することにより製
造する。単位面積あたりのゲル組成物の質量は、非水系
温熱ゲル組成物の種類等にもよるが、例えば、0.01
〜10g/cm 2、好ましくは、0.05〜5g/cm2
であり、温熱シート全体の単位あたりの質量は、0.0
3〜20g/cm2、好ましくは0.05〜10g/c
2である。
【0021】本発明の温熱シートに、任意に設けられる
含水ゲル層は、前記支持体上又は前記温熱ゲル組成物の
上に含水ゲルを塗布するか、あるいは、シート状にした
含水ゲルシートを貼り合わせることによって設けられ
る。単位面積あたりの含水ゲル層の質量は、含水ゲルの
種類にもよるが、例えば、0.01〜10g/cm2
好ましくは、0.05〜5g/cm2である。
【0022】さらに、水分の吸着防止や薬物の揮散防止
等のため、必要に応じて、フェイシング層で被覆する。
温熱シートは、その後、適当な形、大きさに裁断する。
裁断方法は、スリッターによる裁断、押し切りによる裁
断若しくはこれらの組合せ、又は打ち抜き裁断法等、い
かなる裁断方法を用いてもよい。例えば、長方形に裁断
する場合は、通常、短辺の長さに対する長辺の長さの比
が1〜5、好ましくは、1〜3となるように裁断する。
以下に実施例を挙げて説明する。なお、これらは本発明
を何ら限定するものではない。
【0023】
【実施例】ポリマー1の合成 撹拌機、環流冷却管及び窒素導入管を取り付けた1リッ
トルの四つ口セパラブルフラスコに、メトキシポリエチ
レングリコールメタクリレート(n=9)(新中村化学
工業製)30g及びエタノール50gを入れて均一に溶
解した後、窒素導入管より窒素ガスを導入して窒素雰囲
気下で撹拌した。20分後、2、2’−アゾビス(2−
メチル−ブチロニトリル)(和光純薬製)0.02gを
エタノール20gに溶解した開始剤溶液を加え、オイル
バスで90℃に加温しながら溶液重合した。窒素を導入
しながら窒素雰囲気下、90℃で6時間重合させた後、
脱溶媒し、真空乾燥機で未反応モノマーと臭気性残存物
を除去し、ポリマー1を得た(平均分子量約12万)。
【0024】ポリマー2の合成 メトキシポリエチレングリコールメタクリレート(n=
9)30gの代わりにヒドロキシエチルメタクリレート
(純正化学製)30gを用いる以外は、上記ポリマー1
の合成法と同様にして、ポリマー2を得た(平均分子量
約30万)。
【0025】ポリマー3の合成 メトキシポリエチレングリコールメタクリレート(n=
9)30gの代わりにメトキシポリエチレングリコール
メタクリレート(n=4)(新中村化学工業製)25g
とラウリルアクリレート(大阪有機化学工業製)5gを
用いる以外は、上記ポリマー1の合成法と同様にして、
ポリマー3を得た(平均分子量約24万)。
【0026】ポリマー4の合成 上記ポリマー1の合成処方に、メチレンビスアクリルア
ミド(和光純薬製)0.3gをモノマー溶液中に加え
て、ポリマー4を合成した(分子量不明)。
【0027】非水系温熱ゲル組成物の製造 各種多価アルコールとポリマーを混合して、非水系温熱
ゲル組成物を製造した。多価アルコールとして、ポリエ
チレングリコール(ライオン製)で分子量が200、4
00、600のもの(それぞれ、PEG200、PEG
400、PEG600とする)、及びエチレングリコー
ル(東京化成製)、ジエチレングリコールモノブチルエ
ーテル(東京化成製)を使用した。ポリマーとしては、
上記ポリマー1〜4の他、ポリビニルアルコール(日本
合成化学製、GH−17)、ヒドロキシプロピルセルロ
ース(日本曹達製、HPC−H(ヒドロキシプロポキシ
ル基含量73%、分子量=33万)、及びHPC−M(ヒ
ドロキシプロポキシル基含量73%、分子量=13
万))、カルボキシビニルポリマー(日本純薬製、ジュ
ンロンPW110)、ポリビニルピロリドン(BASF
製、コリドン90F)、ポリアクリル酸(日本純薬、ジ
ュリマー10SHP)、メタクリル酸/メタクリル酸メ
チルコポリマー(ローム製、オイドラギッドL100)
を使用した。比較例では、ポリマーとして、アニオン性
ポリマーであるポリアクリル酸ソーダ(日本純薬製、ア
ロンビスS)、カルボキシメチルセルロースナトリウム
(純正化学製、試薬一級C.M.C)、ヒドロキシエチ
ルセルロース(ハーキュレス社製、NATROSOL2
50 LR)、キサンタンガム(三晶製、XANTUR
AL180)を使用した。
【0028】評価 評価は、多価アルコールとポリマーの混合状態、ゲル形
成性の評価、発熱の有無について行った。混合状態は、
多価アルコール100gとポリマー1gとを混合して2
5℃で30分放置し、ポリマーが溶解したものを「溶
解」、さらに100メッシュ金網上で10分間放置した
後に当該混合物の質量を測定して、当該混合物が2g以
上であるものを「膨潤」、2g未満で、ポリマーが膨潤
せずに多価アルコール溶液中に沈むものを「×」とし
た。ゲル形成性の評価は、多価アルコールとポリマーを
同量ずつ混合した状態を目視にて判定し、ゲル状態にな
るものを「○」、ゲル状態にならず、多価アルコールと
ポリマーが分離して、ポリマーがそのまま固体状で残存
するものを「×」とした。発熱の有無の評価は、多価ア
ルコール/ポリマーの質量比1/1の混合物10gに水
10gを加えて5秒後の温度上昇の有無を評価した。な
お、混合しないものについては発熱の評価をしなかっ
た。結果を表1及び表2に示す。
【0029】表1 表2
【0030】実施例12〜17(温熱シート) 多価アルコールとしてグリセリン、ジプロピレングリコ
ール及びPEG300又は400を使用し、ポリマーと
してポリマー1、ポリマー4、ヒドロキシプロピルセル
ロース(HPC-H)、ポリアクリル酸、ポリビニルピロリド
ン又はメタクリル酸/メタクリル酸メチルコポリマーを
使用し、その他下記に示す組成で混合し、良好なゲル形
成性を有する混合物を得た。なお表中、%は、特に断り
がない限り質量%を示す(以下同じ)。この混合物をレー
ヨン不織布に塗布して0.1g/cm2の温感貼付剤を
得た。これを腕の皮膚を10g(10×10cm)貼付
し、25℃、相対湿度50%の条件で皮膚表面の温度を
測定した。皮膚表面の上昇温度は、貼付後1分で+3℃
であり、良好な温度上昇効果を確認した。 表3
【0031】表4
【0032】実施例18及び19(水虫薬) 多価アルコールとしてグリセリン、1,3−ブタンジオ
ール、PEG400を使用し、ポリマーとしてポリアク
リル酸を使用し、その他下記に示す組成で混合し、良好
なゲル形成性を有する水虫薬を得た。これを水で濡らし
た足の皮膚10×10cmに10g塗布し、25℃、相対
湿度50%の条件で皮膚表面の温度を測定した。皮膚表
面の上昇温度は、貼付後1分で+5℃であり、良好な温
度上昇効果を確認した。 表5
【0033】実施例20及び21(ニキビ治療用ジェ
ル) 多価アルコールとしてジグリセリン、PEG300を使
用し、ポリマーとしてヒドロキシプロピルセルロース(H
PC-M)を使用し、その他下記に示す組成で混合し、良好
なゲル形成性を有するニキビ治療用ジェルを得た。これ
を腕の皮膚10×10cmに10g塗布し、25℃、相
対湿度50%の条件で皮膚表面の温度を測定した。皮膚
表面の上昇温度は、貼付後0.5分で+2℃であり、良
好な温度上昇効果を確認した。 表6
【0034】実施例22(育毛用毛髪パック) 多価アルコールとしてジエチレングリコールモノブチル
エーテルを使用し、ポリマーとしてポリビニルアルコー
ルを使用し、その他下記に示す組成で混合し、良好なゲ
ル形成性を有する育毛用毛髪パックを得た。これを腕の
皮膚5×5cmに10g塗布し、25℃、相対湿度50
%の条件で皮膚表面の温度を測定した。皮膚表面の上昇
温度は、貼付後0.5分で+3℃であり、良好な温度上
昇効果を確認した。 表7
【0035】実施例23(美白シート) 多価アルコールとしてグリセリン、PEG600、ソル
ビトール及び1,3−ブタンジオールを使用し、ポリマ
ーとしてヒドロキシプロピルセルロース(HPC-M)を使用
し、その他下記に示す組成で混合し、良好なゲル形成性
を有する混合物を得た。これをスパンボンドレーヨン不
織布に塗布して0.05g/cm2の美白シートを得
た。これを水で濡らした腕の皮膚に1g(4×5cm)貼
付し、25℃、相対湿度50%の条件で皮膚表面の温度
を測定した。皮膚表面の上昇温度は、貼付後0.5分で
+2℃、貼付後3分で+1℃であり、3分間は、+1℃
以上に保持することが確認された。 表8
【0036】実施例24(保湿シート) 多価アルコールとして1,3−ブタンジオール、グリセ
リン、PEG400及びソルビトールを使用し、ポリマ
ーとしてポリビニルピロリドンを使用し、その他下記に
示す組成で混合し、良好なゲル形成性を有する混合物を
得た。これをスパンポンドレーヨン不織布に塗布して
0.05g/cm2の保湿シートを得た。これを腕の水
で濡らした皮膚に1g(4×5cm)貼付し、25℃、相
対湿度50%の条件で皮膚表面の温度を測定した。皮膚
表面の上昇温度は、貼付後0.5分で+3℃、貼付後3
分で+1℃であり、3分間は、+1℃以上に保持するこ
とが確認された。 表9 (注)EDTA-4Na:キレート剤として添加
【0037】実施例25(レンジ回り用掃除シート) 多価アルコールとしてPEG400を使用し、ポリマー
としてポリマー2を使用し、その他下記に示す組成で混
合し、良好なゲル形成性を有する混合物を得た。これを
ポリウレタンフィルムに塗布して1g/cm2のレンジ
回り用掃除シートを得た。これを水で濡らしたステンレ
スに10g(10×10cm)貼付し、25℃、相対湿度
50%の条件でステンレス表面の温度を測定した。表面
の上昇温度は、貼付後0.1分で+10℃、貼付後10
分で+5℃であり、10分間は、+5℃以上に保持する
ことが確認された。 表10
【0038】実施例26(温感タイプメイク落としシー
ト) 多価アルコールとしてPEG300を使用し、ポリマー
としてヒドロキシプロピルセルロース(HPC-M)を使用
し、その他下記に示す組成で混合し、良好なゲル形成性
を有する混合物を得た。これを0.8dレーヨン不織布
に塗布して温感タイプメイク落としシートを得た(実施
例26)。このときのゲル含有量は、上記混合物/不織
布の質量比で3.0だった。比較例として、市販のメイ
ク落とし洗顔料を使用した。市販の口紅を円形状に塗っ
た前腕部内側を水で濡らし、その上に上記メイク落とし
シート1枚(5×5cm)を貼付し、25℃、相対湿度5
0%の条件下で温熱感を感じるか評価した。実施例26
のメーク落としシートは、比較例と比べ、やや強く温熱
感を感じた(温熱感評価◎)。また、30分貼付後にメ
イクを拭き取り、その除去性と使用感を評価したとこ
ろ、比較例よりも口紅あとが薄くなることを確認した
(メイク除去性評価○)。このとき、使用感触は良好で
あった(使用感触評価○)。 表11
【0039】実施例25(温感タイプマニキュアリムー
バーシート) 多価アルコールとしてPEG300を使用し、ポリマー
としてヒドロキシプロピルセルロース(HPC-M)を使用
し、香料・色素を適宜加えて混合し、良好なゲル形成性
を有する混合物を得た。これを0.8dレーヨン不織布
(実施例27)及び0.8dポリプロピレン不織布(実施
例28)に塗布して温感タイプマニキュアリムーバーシ
ートを得た。このときのゲル含有量は、いずれも上記混
合物/不織布の質量比で3.0だった。爪に市販のマニ
キュアを塗った手親指を水で濡らし、その上に上記温感
タイプマニキュアリムーバーシート1枚(5×5cm)を
貼付し、25℃、相対湿度50%の条件下で温熱感を感
じるか評価したところやや強く温熱感を感じた(温熱感
評価◎)。また、試験後シートにてマニキュア部分を拭
き取ると、マニキュアは完全に除去された。 表12
【0040】
【発明の効果】多価アルコール類と、該多価アルコール
類に溶解するか、又は該多価アルコール類で膨潤するポ
リマーとを含有することにより、良好な形態保持性を有
し、かつ、水和熱による発熱を実現するに至った。本発
明の非水系温熱ゲル組成物は、その多価アルコールとの
相溶性が良好な高分子を基剤とすることで、液体状の発
熱成分(多価アルコール)を貼付可能なゲルシート状にす
ることができるという性質から、塗布時に良好な感触が
得られる。従って、例えば皮膚上に適用すると、皮膚上
の水分と接触することにより発熱して血行の促進による
肌の活性化が期待でき、かつ皮膚表面が暖められること
で毛穴が広がり、有効成分の浸透を促進や表皮汚れの除
去性が向上するなどの効果が期待できる。また、レンジ
回りや換気扇の油汚れに用いる場合は、変性した油状汚
れを軟化させ、かつ汚れを浮き上がらせることで、より
汚れ落ちを容易にすることもできる。本発明の非水系温
熱ゲル組成物は、高分子基剤によりゲル化されているた
め、シート状に展伸しても成形性を維持でき、さらには
支持体上に設けることができる。したがって、この温熱
シートは、長時間貼付することができるため、身体に用
いて温感を持続できたり、皮膚表面を被覆して保温・保
湿効果が期待でき、有効成分の浸透を促進することが可
能となる。一方、本発明の温熱ゲル組成物は、水により
発熱するので、少量の水分を短時間で蒸発させ乾燥させ
たい場合にも利用できる。また、発熱ゲルと通常の含水
ゲルを貼り合わせることにより、適用部位の水分の多少
に関わらず好適な発熱を得ることもできる。本発明によ
る組成物の用途としては、実温感貼付剤等の温感タイプ
貼付剤、水薬効成分を含有する治療薬ジェル、治療用シ
ート等の薬剤、ニキビ治療用ジェル、美容シート、角栓
取りシート、美白シート、保湿シート、ホットエステ商
品、パック、保湿パック、保湿ジェル、温感タイプメイ
ク落としシート、温感タイプマニキュアリムーバーシー
ト、毛髪用パック、毛髪用ジェル、毛髪用クリーム等の
身体化粧料、レンジ回り掃除シート、換気扇掃除シート
等の掃除シート、及び靴の中敷き、防寒用衣類等に使用
される。
フロントページの続き (72)発明者 山縣 義文 東京都墨田区本所1丁目3番7号 ライオ ン株式会社内 (72)発明者 三宅 美雪 東京都墨田区本所1丁目3番7号 ライオ ン株式会社内 (72)発明者 柏井 利之 東京都墨田区本所1丁目3番7号 ライオ ン株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多価アルコール類と、該多価アルコール
    類に溶解するか又は該多価アルコール類で膨潤するポリ
    マーとを含有することを特徴とする、非水系温熱ゲル組
    成物。
  2. 【請求項2】 前記ポリマーが、ヒドロキシプロピルセ
    ルロース、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポ
    リマー、(メタ)アクリル酸/(メタ)アクリル酸エス
    テルコポリマー、N−メタクリロイルエチル−N,N−
    ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタ
    イン重合体、ポリアクリル酸、ポリ酢酸ビニル、アルキ
    ルビニルエーテル/無水マレイン酸コポリマー、ポリビ
    ニルアルコール、ポリN−ビニルアセトアミド、ポリメ
    トキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、
    ポリフェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリ
    レート、ポリヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、
    ポリヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ポリア
    クリルアミド、及びこれらの混合物からなる群より選ば
    れる一種以上のポリマーである、請求項1に記載の非水
    系温熱ゲル組成物。
  3. 【請求項3】 ポリエチレングリコールと、ヒドロキシ
    プロピルセルロースとを含有する、請求項1に記載の非
    水系温熱ゲル組成物。
  4. 【請求項4】 支持体と、該支持体上に設けた請求項1
    乃至3に記載の非水系温熱ゲル組成物とを有する温熱シ
    ート。
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