JP2001245665A - アルカリ性キシラナーゼ及びその製造方法 - Google Patents

アルカリ性キシラナーゼ及びその製造方法

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JP2001245665A
JP2001245665A JP2000060092A JP2000060092A JP2001245665A JP 2001245665 A JP2001245665 A JP 2001245665A JP 2000060092 A JP2000060092 A JP 2000060092A JP 2000060092 A JP2000060092 A JP 2000060092A JP 2001245665 A JP2001245665 A JP 2001245665A
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pulp
alkaline
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bleaching
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Jun Sugiura
純 杉浦
Yuji Iwasaki
裕次 岩崎
Koji Nakamura
幸爾 中村
Akira Tsukamoto
塚本  晃
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Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 pH9.5以上のアルカリ性条件でパルプの漂白
作用を有するアルカリ性キシラナーゼおよびその製造法
を提供する。 【解決手段】 配列番号1で表されるアミノ酸配列から
なるか、または該アミノ酸配列において1個もしくは数
個のアミノ酸の欠失、置換もしくは付加を有するアミノ
酸配列からなりかつpH9.5以上のアルカリ性条件下でパ
ルプの漂白作用をもつことを特徴とするアルカリ性キシ
ラナーゼ、その製造法、並びにそれを用いるパルプ漂白
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規なアルカリ性
キシラナーゼ、その製造方法及びその用途、アルカリ性
キシラナーゼをコードするDNA、並びにアルカリ性キ
シラナーゼを生産する微生物に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】キシ
ラナーゼはキシランを分解する酵素であり、製紙用パル
プの漂白前処理用酵素として、又は機能性キシロオリゴ
糖の製造用として用いられる有用酵素である。Viikari
ら(3rd International Conference on Biotechnology
in the Pulp and Paper Industry 1986年講演要旨集 p.
67)がキシラナーゼによりクラフトパルプの漂白性が向
上すること報告して以来、紙パルプ産業において漂白用
にキシラナーゼが利用されている。パルプ製造工程中に
はクラフト蒸解や漂白工程等のアルカリ性条件下で処理
する工程が多いことから、これらの工程中で効率よくキ
シラナーゼを用いるにあたっては耐熱性があり、かつア
ルカリ性で作用することが可能なキシラナーゼが求めら
れている。蒸解後の漂白工程ではその全工程が60℃以
上の高温で実施されているため、至適温度の低い酵素で
はその失活をできる限り防止するためパルプ漂白工程中
での温度の調節が煩雑となり、よってコストがかかるた
め、60℃以上の高温で安定に作用する酵素が望まれて
きた。また中性や酸性のキシラナーゼを用いると、pH
調整のための酸添加に伴い、pH調整、イオウバランス
の調整など操業上の繁雑な作業が必要になり、またパル
プの洗浄効果の悪化をきたすという問題がある。これに
対しアルカリ性キシラナーゼを用いることで、アルカリ
性でのパルプ処理が可能になるために操業がやりやすく
なり、またパルプの洗浄強化につながるという利点があ
る。
【0003】一方、微生物の有する酵素生産能力が高い
方が酵素製造のコストダウンに有利であることは自明で
ある。そこで、耐熱アルカリ性キシラナーゼ酵素を高生
産する微生物が求められている。キシラナーゼを生産す
る微生物としてはキシラナーゼの総説(Wong et al.,Mi
crobiological Reviews, Sept.,305,1988)等によれ
ば、アスペルギルス(Aspergillus)属、トリコデルマ
(Trichoderma)属、アウレオバシデウム(Aureobasidi
um)属、スエヒロタケ(Schizophyllum commune)等の
糸状菌、バチルス(Bacillus)属やクロストリジウム
(Clostridium)属、ストレプトミセス(Streptomyce
s)属等の細菌類等数多くの微生物が知られている。そ
して、これらの微生物から生産されるキシラナーゼの反
応pHは酸性〜中性、反応温度は40℃〜80℃である。ま
た、アルカリ側のpH域で活性を有するアルカリ性キシ
ラナーゼを生産する微生物も知られており、例えば、バ
チルス(Bacillus)属(Honda et al., System. Appl.
Microbiol., 8, 152, 1986, Okazaki et al., Appl. M
icrobiol. Biotechnol., 19, 335, 1984)、アエロモナ
ス(Aeromonas)属(Ohkoshi et al.,Agric.Biol.Che
m.,49,3037,1985)又はストレプトミセス(Streptomyce
s)属(Vyas et al., Biotechnol. Let.,12,225,1990)
に属する微生物等が知られている。
【0004】これらのキシラナーゼを生産する微生物の
うち糸状菌では、キシラナーゼの他にセルラーゼを生産
するものが多く、紙パルプ製造工程に使用する上で紙の
収率や強度の低下をきたす恐れがある等の問題点があ
る。しかも、糸状菌は細菌に比べて培養期間が長い。ま
た、細菌ではキシラナーゼ生産性が低いという問題点が
ある。
【0005】近年、Viikari らは、耐アルカリ性のバチ
ルス・サーキュランス(Bacillus circulans)VTT-E-87
305 株を用い、pH8〜8.5、30℃、2日間の培養で高
収量(400U/ml)のキシラナーゼを生産したことを報告
している(Appl. Microbiol.Biotechnol., 37, 470, 19
92)。しかし、この酵素についての耐熱性やパルプ漂白
の促進効果は明らかでない。
【0006】バチルス属に属する微生物の生産するアル
カリ性キシラナーゼの精製については、好アルカリ好熱
性バチルスW−1およびW−2から、分子量21,500、等
電点8.5、反応至適pH6.0、反応至適温度65℃のW1−
I耐熱性キシラナーゼ、及び、分子量22,500、等電点8.
3、反応至適pH6.0、反応至適温度65℃のW2−I耐熱
性キシラナーゼがそれぞれ報告されている(Okazaki et
al.,Agric.Biol.Chem.,49,2033,1985)。
【0007】また、好熱性バチルスとして知られるバチ
ルス・ステアロテルモフィルス(Bacillus stearotherm
ophilus)については、T.Nanmori らがStrain 21 の培養
濾液から分子量39,500、等電点5.1、反応至適pH7.0、
反応至適温度60℃の耐熱性キシラナーゼを精製し、生産
したことを報告している(J. Bacteriol., 172, 6669,
1990)。しかし、その生産量は55℃、2日間の培養で1.
96 U/ml に過ぎない。
【0008】さらに、キシラナーゼの利用法について
は、パルプにキシラナーゼを作用させて漂白薬品やAO
X(吸着性有機ハロゲン化合物、特に有機塩素化合物)
を低減させようとする試みが報告されている(例えば、
特開平2-210085号公報、特開平2-210086号公報、特開平
2-221482号公報、特開平2-264087号公報、特開平2-2934
86号公報、特開平3-40887 号公報、特開平3-505785号公
報、特開平6-101185号公報、特開平6-116889号公報、特
開平6-220786号公報、特開平7-3683号公報、特開平10-1
79155号公報、特開平10-204785号公報、特開平11-27996
8号公報、 L. S.Pedersonet al., Production of bleac
hed chemical pulp in the future international pulp
bleaching conference, Vol.2,107,1991、紙パルプ技
術タイムズ,5,20,1992、S. Hogman et al., Biotechnol
ogy in Pulp and Paper Industry,Uni Publishers Co.,
Ltd.,p.107,1992、Viikari et al., Biotechnology in
Pulp and Paper Industry, Uni Publishers Co.,Ltd.,
p.10,1992)。
【0009】しかし、これらの試みでは、紙パルプ製造
工程における漂白工程ではpH9.5以上のアルカリ性での
処理が必要とされる一方、その工程中に酵素処理を組み
込むために中性域〜酸性域で作用する酵素を使用しなけ
ればならないことも多く、この場合は、その反応至適p
Hまで硫酸などの酸を添加してpH調整するという作業が
必要となり、操作が煩雑であった。また漂白中のパルプ
を中性域から酸性域にすると可溶性のリグニンやヘミセ
ルロースが不溶性となってパルプに付着するため洗浄が
悪くなるという欠点があった。
【0010】従って、pH9.5以上のアルカリ性条件下で
作用し、しかも雑菌混入の可能性を少なくさせ、低コス
トで製造することが可能な酵素である耐熱アルカリ性の
キシラナーゼ生産菌が望まれてきた。さらに、遺伝子組
換え技術によりアルカリ性キシラナーゼをコードする遺
伝子を単離し、該遺伝子を発現させることによりキシラ
ナーゼを大量に得ることも望まれてきた。
【0011】キシラナーゼ遺伝子については現在までに
多数の報告がなされている。例えば、細菌由来のものに
ついてはバチルス・サーキュランス(Bacillus circula
ns;YANG R.C.A. et al., NUCLEIC ACIDS RES. 16:7187-
7187(1988)) 、バチルス・ズブチリス(Bacillus subt
ilis; PAICE M.G. et al., ARCH.MICROBIOL.144: 201-2
06(1986)) 、シュードモナス・フルオレッセンス (Pse
udomonas fluorescens; KELLETT L.E. et al., BIOCHE
M.J. 272: 369-376(1990)、特開平11-318474号公報) 、
ルミノコッカス・フラベファシエンス (Ruminococcus f
lavefaciens;ZHANG J.-X. et al., MOL.MICROBIOL. 6:1
013-1023(1992) などに由来する遺伝子が、カビ由来の
ものについてはクロストリジウム・アセトブチリカム
(Clostridium acetobutylicum; ZAPPE. et al., NUCLEI
C ACIDS RES. 18:2179-2179-(1990))、アスペルギルス
・アワモリ (Aspergillus awamori; ITO K. et al., BI
OSCI.BIOTECHNOL.BIOCHEM. 56:1338-1340(1992))、スト
レプトミセス・リビダンス(Streptomyces lividans; SH
ARECK F. et al., GENE 107:75-82(1991)) などに由来
する遺伝子が報告されている。さらに、これらのクロー
ニングしたキシラナーゼ遺伝子の塩基配列を人為的に変
えて、好アルカリ性や熱安定性の付与を試みる検討も行
われている(特開平10-179155号公報)。しかしなが
ら、これらの遺伝子を含む組換え体微生物により製造さ
れた酵素は、60℃以上の高温、pH9.5を越えるアルカ
リ性条件下で実質的にクラフトパルプ漂白に適したもの
であるか否かは明らかではない。このような条件に適し
た酵素はトリコデルマ・リーセイのキシラナーゼ(エコ
パルプTX-200)(特開平11-279968号公報)があるが、
この酵素もpH9.5を超えるpHでは中性域に比べて遥かに
活性が小さくなるため、同一効果を得るためには酵素の
添加量を大幅に増加する必要がある。
【0012】本発明者らの検討によれば、アルカリ性の
キシラナーゼは必ずしもパルプ漂白の能力があるとは限
らないため、アルカリ性で漂白能力が低い酵素の場合に
は酵素の使用量が多くなり、酵素のコストがかかりす
ぎ、また酵素自体の色がパルプの白色度に影響するた
め、このような酵素は実用上使用できるものではない。
したがって、実用上使用可能な酵素量をもって漂白を促
進できるアルカリ性キシラナーゼの開発が必要である。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために、アルカリ性キシラナーゼ高生産菌に
ついて鋭意広範なスクリーニングを行なった結果、土壌
中からアルカリ性キシラナーゼを生産する微生物の培養
物中からpH9.5以上のアルカリ性条件でパルプ漂白を促
進する能力の高いアルカリ性キシラナーゼを見い出し、
更に該アルカリ性キシラナーゼをコードするDNAをク
ローニングし高発現させることに成功し、本発明を完成
するに至った。
【0014】すなわち、本発明を、以下に要約する。本
発明は、第1の態様において、配列番号1で表されるア
ミノ酸配列からなるか、または該アミノ酸配列において
1個もしくは数個のアミノ酸の欠失、置換もしくは付加
を有するアミノ酸配列からなりかつpH9.5以上のアルカ
リ性条件下でパルプの漂白作用をもつことを特徴とする
アルカリ性キシラナーゼを提供する。ここで「数個」と
は、15個以下、通常10個以下、好ましくは7個以下、
さらに好ましくは5個以下を意味する。
【0015】本発明のキシラナーゼは、上記条件での漂
白作用ならびにクラフトパルプの漂白薬品の使用量を削
減する作用を併せもつ。後者の作用は、漂白工程中のパ
ルプに酵素を作用させ、一定時間保温した後に続いて塩
素、二酸化塩素、次亜塩素酸、オゾン、過酸化水素など
の漂白薬品の使用量を目的白色度に到達させるために必
要な量を15%以上削減できることを意味する。漂白作用
の効果は次のように試験することによって判定できる。
すなわち蒸解後のパルプをpH9.5に調整してキシラナー
ゼ処理し、引き続いてパルプ濃度を10%(重量)に調整し
てアルカリを対パルプ0.15%(重量)、次亜塩素酸ソー
ダを対パルプ添加率0.5%(重量)で60℃、2時間処理
し、脱イオン水で3回洗浄後パルプの白色度を測定す
る。そしてこの測定によって得られた値を酵素処理した
場合と酵素処理しない場合と比較することにより、本発
明の酵素の漂白作用を評価することができる。本発明の
酵素は、pH9.5のアルカリ性条件下でのパルプの白色度
を1ポイント以上、好ましくは1.5ポイント以上、より好
ましくは2.5ポイント以上上昇させる特性を有する。
【0016】アルカリ性キシラナーゼとして特表平8−5
07221号公報記載のアルカリ性キシラナーゼがあるがpH9
でのパルプの漂白作用は示されているもののpH9.5を超
えた場合の記載はない。また、特表平8−500485号公報
記載のアルカリ性キシラナーゼも知られているが、ここ
にはpH6.0、さらに好ましくは7.0を超えてパルプに作
用させ、その後の塩素化工程で塩素の使用量を0.2以下
とすると記載されているがpH9.5を超えるアルカリ条件
での漂白効果は記載がなく明らかでない。
【0017】近年酵素の製造は遺伝子工学を利用して大
量生産させる手法が多く用いられるようになり、酵素の
生産量は培地1Lあたり1gを超える場合もある。酵素の生
産量は重量で限界が決まるため、同一重量あたりの比活
性が高い方が好ましい。アルカリ性キシラナーゼとして
報告されているものはpH9を超えると急激に活性が低く
なる。遺伝子組換えでの酵素の製造を考慮するとpH9.5
での比活性が高いことが好ましいが、このような酵素は
これまで知られていない。
【0018】本発明の上記酵素は、天然から単離された
ものであってもよいし、あるいは天然からの単離物を変
異して得られたものであってもよいし、あるいは遺伝子
組換えによって得られたものであってよい。ここで変異
処理とは、化学変異剤、紫外線等の照射などによる変
異、貯蔵の間の自然変異を意味する。
【0019】本発明の実施態様において、本発明のアル
カリ性キシラナーゼはバチルス・ハロデュランス#35株
(FERM P-17671)またはそれから誘導された変異株によ
って産生されるものである。本発明は、第2の態様にお
いて、上記定義のアルカリ性キシラナーゼをコードする
DNAを提供する。本発明の実施態様において、該DN
Aは配列番号2のヌクレオチド配列58〜687を少なくと
も含む配列からなる。
【0020】本発明は、第3の態様において、上記定義
のアルカリ性キシラナーゼを生産するバチルス(Bacill
us)属に属する微生物を培地に培養し、得られる培養物
から該アルカリ性キシラナーゼを採取することを含む、
アルカリ性キシラナーゼの製造方法を提供する。本発明
の実施態様において、該微生物はバチルス・ハロデュラ
ンス株、より具体的にはバチルス・ハロデュランス#35
株(FERM P-17671)またはその株から誘導される変異株
である。
【0021】本発明は、第4の態様において、上記定義
のアルカリ性キシラナーゼを生産する能力を有する、バ
チルス・ハロデュランス#35株(FERM P-17671)または
その株から誘導される変異株を提供する。本発明は、第
5の態様において、上記のDNAを含む組換えベクター
を提供する。
【0022】本発明は、第6の態様において、上記の組
換えベクターによって形質転換された宿主細胞を提供す
る。本発明での宿主細胞は原核または真核細胞のいずれ
でもよい。本発明の実施態様において、宿主細胞は大腸
菌である。
【0023】本発明は、第7の態様において、上記の宿
主細胞を培地に培養し、得られる培養物から上記定義の
アルカリ性キシラナーゼを採取することを含む、遺伝子
組換え型アルカリ性キシラナーゼの製造方法を提供す
る。
【0024】本発明は、第8の態様において、上記定義
のアルカリ性キシラナーゼを生産するバチルス属に属す
る微生物、あるいは上記定義の宿主細胞、を培地に培養
して得られるアルカリ性キシラナーゼ酵素または該酵素
を含有する培養処理物を有効成分として含む漂白剤を提
供する。
【0025】ここで、培養処理物には、微生物の培養ろ
液もしくは上清、培養細胞破砕液もしくは溶解液、これ
らの乾燥物(例えば凍結乾燥物)などが含まれる。酵素は
精製、部分精製もしくは粗製の形態で天然もしくは合成
高分子物質に慣用法により固定化されてもよい。
【0026】本発明は、第9の態様において、上記の漂
白剤を用いてパルプを処理することを含む、パルプの漂
白方法を提供する。本方法はさらに、化学漂白および/
またはアルカリ抽出を、パルプ処理前、処理後又は処理
中のいずれかに行なうことを含むことができる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のキシラナーゼは、pH6〜10の範囲、特にp
H9.5〜約10のアルカリ性条件下でさえ、50%以上の残
存活性を保持し、クラフトパルプに作用してキシロオリ
ゴ糖を生じさせる能力をもつ(図1)。例えば蒸解後、酸
素脱リグニンした広葉樹クラフトパルプに硫酸を加えて
pH 9.5とし、1〜10%(重量)のスラリーとして酵素を
含む培養液もしくは漂白剤を添加し、60℃で1時間保
温した後、パルプを搾った上清中の全糖をフェノール−
硫酸法により測定すると、対パルプ0.5〜3%(重量)の糖
を検出することができる。この上清をイオンクロマトグ
ラフィー(例えばダイオネックス社製)により分析する
と、キシロース、キシロビオース、キシロトリオースな
どのオリゴ糖のピークを検出することができる。これは
キシラナーゼが主にリグノセルロース材料をクラフト蒸
解した際に、蒸解後期ないしブロー時に繊維表面に再吸
着するキシランを加水分解するために生じるものである
と考えられている。再吸着キシランを分解除去すること
によって、後段の漂白シーケンス中で薬品の浸透性が上
がることが、漂白薬品を削減できる理由の1つと考えら
れている。
【0028】pH9を越えてパルプの漂白に実質的に効
果のあるキシラナーゼは実際には少なく、これはパルプ
表面の固体のキシランに作用できる酵素が多くないため
であると考えられる。キシラナーゼの至適pHがアルカ
リ側にある酵素でも、必ずしもパルプの漂白に効果があ
るものではない。本発明の酵素は9.5以上の高いpHで
もパルプ中のキシランを分解する能力があり、これによ
って実用的漂白効果を達成でき、かつ漂白薬品を削減す
ることができる。
【0029】本発明のアルカリ性キシラナーゼは、配列
番号1で表されるアミノ酸配列からなる配列を有する。
このような配列を有する酵素は例えばバチルス・ハロデ
ュランス#35株によって産生されうる。この菌株は、以
下に述べるように、今回本発明者らによって土壌から分
離された野生株であり、工業技術院生命工学工業技術研
究所(茨城県つくば市東1−1−3)に平成11年12月3日
付けで受託番号FERM P-17671として寄託されている。
【0030】バチルス・ハロデュランス#35株は、カバ
キシランまたはコムギキシラン1%、ペプトン0.5%、
酵母抽出物0.5%、K2HPO4 0.1%、MgSO4・7H2O 0.02
%、pH7.0の培地を用いた45℃の培養でよく生育す
る。本菌株の菌学的性質は次の通りである。
【0031】形態学的性質 i) 0.6〜0.8×2〜3μmの運動性を有する桿菌である。
菌体のほぼ中央に胞子を形成する。 ii) グラム染色性は陽性で抗酸性は陰性である。各種培
地における生育状態等は以下に示す通りである。なお、
培養温度は45℃とした。生理学的性質 下記の表1〜3に示す。
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
【0034】
【表3】
【0035】以上の菌学的性質をもとに本菌株の同定を
行った。本菌株は好アルカリ性好塩菌であり、"Bergey'
s Manual of Systematic Bacteriology" Vol. 2(1986)
Williams & WilkinsおよびMicrobiology, Vol. 141, 17
45-1761の文献によりバチルス・ハロデュランス(Bacill
us halodurans)と同定し、バチルス・ハロデュランス#3
5と命名した。
【0036】本発明のバチルス・ハロデュランス#35株
を培養することによりアルカリ性キシラナーゼを生産す
ることができる。培養のための炭素源、窒素源には、資
化してアルカリ性キシラナーゼを生産することのできる
ものであればいずれも用いることができる。例えば、炭
素源としては、キシラン若しくはキシランを含む小麦ふ
すま、パルプ、バガス、コーンファイバー、稲わら等の
農産廃棄物又は植物繊維等を使用することができる。窒
素源としては、酵母エキス、ペプトン、各種アミノ酸、
大豆、コーンスティープリカー、各種無機窒素等の窒素
化合物を用いることができる。また、各種の塩類やビタ
ミン、ミネラル等を適宜用いることができる。培養温度
およびpHは、菌が生育してアルカリ性キシラナーゼを
生産する範囲であればいずれでもよく、培養温度は30〜
55℃、好ましくは35〜55℃、pHは8〜10である。本
発明の微生物を培養した後、菌体を分離し、培養濾液を
そのままアルカリ性キシラナーゼ粗酵素液として使用す
ることができる。かかるアルカリ性キシラナーゼ粗酵素
液は、反応至適温度が60℃、至適pHが7〜9である。
【0037】必要に応じて、該粗酵素液から目的の酵素
を精製することもできる。この場合、一般的に酵素精製
に使用される種々の手法(例えば塩沈殿、溶媒沈殿、ゲ
ルろ過、イオン交換クロマトグラフィー、アフィニティ
クロマトグラフィー、疎水性相互作用クロマトグラフィ
ー、HPLCなど)を単独かまたは組み合わせて、酵素
を精製することができる。いずれにしても、本発明の目
的であるパルプの漂白方法に本酵素を使用することにお
いては、粗酵素液あるいは部分もしくは完全精製酵素の
いずれも使用可能である。
【0038】本発明のアルカリ性キシラナーゼは、pH
9.5以上のアルカリ性条件下でパルプ(例えばクラフト
パルプ)の漂白作用をもつ限り、配列番号1で表される
アミノ酸配列において1個または数個のアミノ酸の欠
失、置換、付加または挿入を有していてもよい。このよ
うな変異配列をもつ本発明のキシラナーゼは、天然から
単離されたものであってもよいし、天然単離物の変異処
理によって得られたものであってもよいし、あるいは遺
伝子組換えによって得られたものであってもよい。その
ような酵素は、例えばバチルス・ハロデュランス#35株
を化学変異剤処理、例えばN-メチル-N'-ニトロ-N-ニトロ
ソグアニジン、エチルメタンスルフォン酸などのアルキ
ル化剤、アクリジン色素などによる処理、紫外線照射処
理などの変異処理によって得られる変異株が産生するも
の、または、以下に述べる遺伝子クローニングによって
取得されるアルカリ性キシラナーゼ遺伝子(例えば配列
番号2のヌクレオチド配列58〜687を有する遺伝子)に例
えば部位特異的突然変異誘発法、カセット変異法などの
通常の変異技術を、必要ならばポリメラーゼ連鎖反応
(PCR)技術と組み合わせて、適用して遺伝子に変異を
導入し適切な宿主内で発現させて得られるもの、などで
ある。あるいは、配列番号2に示されるコーディング配
列にストリンジェント条件下でハイブリダイズする遺伝
子を例えばバチルス属細菌、特にバチルス・ハロデュラ
ンスの任意の株からスクリーニングし、相同性が90%以
上、通常95%以上、好ましくは97%以上、さらに好ましく
は98%以上のものを識別し、遺伝子組換え法によって目
的の酵素を得ることもできる。なお、遺伝子組換え法、
変異導入法、ストリンジェント条件下でのハイブリダイ
ゼーションなどについての一般的な手法は、例えばSamb
rook et al., Molecular Cloning A Laboratory Manua
l, Second Edition, Cold Spring Harbor Laboratory P
ress (1989)やShort Protocols In Molecular Biology,
Third Edition, John Wiley & Sons, Inc.に記載され
ており、これらの手法を使用することができる。ここで
ハイブリダイゼーション条件は温度、イオン強度などの
因子を考慮して決定されるが、通常温度が高いほど、ま
たイオン強度が低いほどストリンジェンシィが高まるこ
とが知られている。また、低もしくは中ストリンジェン
トな条件でハイブリダイゼーションを行なった後で、高
ストリンジェントな条件で洗浄処理を行なう手法も採用
可能である。例えばストリンジェント条件として、6×
SSC中68℃でのハイブリダイゼーションおよびその後
の0.1×SSC中65℃での洗浄が例示できる。
【0039】本発明はまた、上記のアルカリ性キシラナ
ーゼをコードするDNAに関する。該酵素をコードする
遺伝子は、バチルス属細菌、特にバチルス・ハロデュラ
ンス、さらに具体的にバチルス・ハロデュランス#35株
由来のDNAライブラリーからクローニングすることが
できる。DNAライブラリーは、バチルス・ハロデュラ
ンス#35株から染色体DNAを抽出し、常法により適当
な制限酵素で処理したものを適当なベクターにつないだ
後、適合する宿主に導入することで作製することができ
る。ライブラリー作製に用いられるベクターとしては、
例えばプラスミドベクター(例えばpUC 系、pQE系、pBlu
escript、pSG5(ストラタジーン)など)、ファージベク
ター(例えばラムダファージ)等が挙げられ、宿主とし
ては、例えば細菌、酵母(例えば大腸菌、枯草菌などの
細菌、Saccharomyces属、 Schizophyllum属などの酵母)
等が主に挙げられる。得られたDNAライブラリーから
の目的とする遺伝子の単離にあたっては、前記DNAラ
イブラリーを用いて大腸菌等の細菌を形質転換した後、
キシラン培地に塗布し、ハローの形成を指標に行う。こ
のようにしてクローニングされたDNAの塩基配列は、
常法の例えば蛍光標識を用いるジデオキシ法により解析
することができる。
【0040】バチルス・ハロデュランス#35株のDNA
ライブラリーからスクリーニング、配列決定された本発
明の酵素をコードするDNAは配列番号2に示す配列を
有しており、コーディング配列はヌクレオチド番号58〜
687に相当する配列である。また、このコーディング配
列から決定されたキシラナーゼ酵素のアミノ酸配列は以
下のとおりである: MFKFVTKVLT VVIAATISFC LSAVPASANT YWQYWTDGGG TVNATNGPGG NYSVTWRDTG NFVVGKGWEI GSPNRTIHYN AGVWEPSGNG YLTLYGWTRN QLIEYYVVDN WGTYRPTGTH RGTVVSDGGT YDIYTTMRYN APSIDGTQTF QQFWSVRQSK RPTGNNVSIT FSNHVNAWRN AGMNLGSSWS YQVLATEGYQ SSGRSNVTVW(配列番号1)。
【0041】この遺伝子を含むプラスミドで形質転換し
た大腸菌(E. coli) pBSX35-2株は工業技術院生命工学工
業技術研究所に平成11年12月3日付けで寄託番号FERM P-
17670として寄託されている。該酵素遺伝子は国立遺伝
学研究所(静岡県三島市)の遺伝子バンクに登録されて
いる遺伝子と相同性検索を行ったところ、キシラナーゼ
との相同性が高いが、一致するものは無く、新規なキシ
ラナーゼであることが判明した。最も相同性が高いもの
は好熱性バチルスであるバチルス・ステアロサーモフィ
ルス(B. stearothermophilus)のxyl A遺伝子(アミノ
酸配列レベルでの相同性80%)であり、次いで枯草菌
(B. subtilis )のxyl A遺伝子であった。これら相同
性の高いキシラナーゼのアルカリ性でのパルプ漂白効果
については記載がないので不明である。
【0042】遺伝子工学的手法による遺伝子組換え型ア
ルカリ性キシラナーゼは、クローニングされた遺伝子を
適切な培養条件下に発現させることにより生成し、必要
に応じて精製することができる。その手法は、前記によ
って得られたキシラナーゼ遺伝子を、適当な宿主・ベク
ターを用いて発現することにより高生産することができ
る。発現に用いられるベクターとしては、プラスミドベ
クター、ファージベクター等が主に使われる。ベクター
はプロモーターを含んでおり、必要に応じてエンハンサ
ー、選択マーカー、複製起点、リボソーム結合部位、転
写終結部位、ポリリンカー、ターミネーターなどを含む
ことができる。このようなベクターは市販されており、
適するものを入手し使用できる。宿主として、大腸菌、
枯草菌、Saccharomyces属、 Schizophyllum属などの酵
母等、必要に応じて動物、植物、昆虫細胞などを使うこ
とができる。形質転換法はこの分野で一般的に行なわれ
ているものを使用できる。培養のための炭素源、窒素源
には、資化してアルカリ性キシラナーゼを生産すること
ができるものであればいずれも用いることができる。例
えば、炭素源としては、ブドウ糖、糖蜜、キシラン若し
くはキシランを含む小麦ふすま、パルプ、バカス、コー
ンファイバー、稲わら等の農業廃棄物又は植物繊維等
を、菌の資化性に応じて使用することができる。窒素源
としては、酵母エキス、ペプトン、各種アミノ酸、大
豆、コーンスティープリカー、各種無機窒素等の窒素化
合物を、菌の資化性に応じて用いることができる。ま
た、各種塩類、ビタミン、ミネラル等を適宜用いること
ができる。培養温度及びpHは、菌がアルカリ性キシラナ
ーゼを生産する範囲であればいずれでもよく、培養温
度、pHは宿主細胞の種類に依存して変化しうるが、大
腸菌を宿主とする場合好ましくは35〜40℃、pHは好まし
くは7前後である。
【0043】本発明の酵素はパルプの漂白方法に使用で
きる。化学パルプ及び機械パルプ製造工程において、本
発明の部分精製もしくは完全精製アルカリ性キシラナー
ゼ、この酵素を含む培養処理物(培養ろ液、培養上清、
培養細胞破砕液、培養細胞溶解液、これらの乾燥物、固
定化酵素など)でパルプを処理することで漂白を行なう
ことができる。さらに酵素処理の前後、あるいは途中に
化学漂白および/またはアルカリ抽出を行なうことでパ
ルプの漂白を行なうことができる。
【0044】本発明酵素のパルプの漂白促進効果を次の
ようにして評価することができる。国内産広葉樹チップ
70%、ユーカリ材30%からなる混合広葉樹チップを
原料として、クラフト蒸解を行い、次いで酸素脱リグニ
ンを行ってカッパー価10.0、白色度46.4の酸素
脱リグニン処理パルプを得る。このパルプをあらかじめ
10%に純水で調製し60℃に調温しておき硫酸またはアル
カリ(苛性ソーダ)でpHを調節する。パルプに処理す
る培養物又は酵素量については、アルカリ性キシラナー
ゼ単位としてパルプの絶乾重量1gあたり0.1〜10
U、好ましくは0.5〜5U添加すればよい。反応条件は
培養濾液(粗酵素液)の場合、反応温度50〜80℃、pH
7〜10であり、反応時間は、0.2〜24時間、好ましく
は0.5〜8時間である。次いで漂白シーケンス、塩素段
(C)−アルカリ抽出段(E/O)−二酸化塩素段(d
nD)で漂白する。各薬品添加量は一定で処理しD後の
白色度で漂白性を判断する。酵素段後のシーケンスの添
加量を一定にしたのは酵素段での漂白効果(ΔKα価、
白色度)が判断しやすいためである。
【0045】各段の処理条件は以下の通りである。 C段:塩素添加率 1.2 %、55℃、30分、 E/OH段:苛性ソーダ 0.64 %、酸素添加1.5kg/cm2
次亜塩素酸ソーダ 0.45%、60℃、90分、 d段:二酸化塩素 0.11 %、70℃、8分、 n段:苛性ソーダ 0.08 %、70℃、2分、 D段:二酸化塩素 0.14 %、70℃、180分。 薬品添加率は対パルプ添加率を示す。
【0046】このように漂白したパルプの白色度を酵素
処理をしない場合と比較すると、表4(下記)に示すよ
うに本発明の酵素で処理した場合は白色度が酵素処理の
pHがpH8.5で3.7ポイント、pH9.5で2.6ポイン
ト、pH10.2で1.9ポイント向上していることが分
る。本酵素は、pH9.5以上で約2ポイントを超える白色
度向上率を有する点で優れた漂白能をもつ。
【0047】化学漂白に用いる試薬としては、塩素、二
酸化塩素、二酸化窒素、次亜塩素酸塩、酸素、過酸化水
素、オゾン等が挙げられる。またアルカリ抽出には、当
業者として公知の多くのアルカリ性化合物を用いること
ができる。アルカリ抽出には、水酸化ナトリウム換算で
0.5〜3%(対絶乾パルプ)のアルカリを用い、酸素や
過酸化水素等を添加しながらアルカリ処理を行うことが
できる。
【0048】また、漂白排水中のAOX量をハロゲン分
析装置TOX−10(三菱化学製)を用いて定量した結
果、培養上清処理によりAOXを25%減らすことができ
た。塩素、次亜塩素酸塩、アルカリ又はAOX等を削減
できたことは、本酵素の作用によりパルプの漂白性が改
善されたことを示すものであり、このことによって薬品
コストを削減できるとともに、有機塩素化合物の生成を
抑制することができる点で有用である。
【0049】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に具体的に説
明する。但し、本発明はこれら実施例に限定されないも
のとする。 〔実施例1〕粗酵素液の調製 広葉樹パルプ1.1%、大豆粕蛋白1.1%、コーンスティ
ープリカー0.55%を含む液体培地(pH7.0 )を、内径
25mm試験管に採り、紙栓をした後121℃で15分間蒸気滅
菌した。これに10%炭酸ナトリウムを1/10容加え、バチ
ルス・ハロデュランス#35株(FERM P-17671)を1白金耳
植菌し、45℃で往復振盪培養した(振幅25mm、300往復
/分)。培養終了後、遠心分離(10,000rpm ×10分)し
て培養上清を分離し、アルカリ性キシラナーゼの粗酵素
液を得た。
【0050】1%キシラン溶液(カバ材キシラン、シグ
マ社製 100 mM トリス−塩酸緩衝液 pH 10)1 mlに酵
素溶液100μlを添加し、60℃にて5分間反応させた。DN
S試薬を2 ml添加して5分間煮沸した後直ちに氷冷し、5
40nmの吸光度を測定した。検量線は濃度既知のキシロー
スを用いて作成した。キシラナーゼ活性は、上記の条件
で1分間に1μmolの還元糖を生成する酵素量を1ユニ
ット(Unit)とした。その結果、培養上清中のアルカリ
性キシラナーゼ活性は、培養開始後24時間で40 U/mlで
あった。
【0051】酵素反応のpHを変えて、得られた酵素の
酵素活性を上記のように測定した。用いた緩衝液は、p
H5(酢酸ソーダ)、pH6(マックイルベイン)、p
H7(リン酸カリウム)、pH8,9(トリス-塩
酸)、pH10,11(グリシン-NaOH)である。結果
を図1に示す。図1より、至適pHは約7〜約9、特に
8付近であった。また、酵素反応の温度を変えて酵素活
性を測定し、上記で得られた本酵素の熱安定性を調べた
結果、本酵素は70℃まで安定であった。
【0052】〔実施例2〕アルカリ性キシラナーゼ遺伝
子のクローニング (1) 染色体遺伝子ライブラリーの作製 ブドウ糖0.6%、ペプトン0.5%、酵母抽出物0.5%、
K2HPO40.1%、MgSO4・7H2O 0.02%、pH7.0の液体培
地50mlを500ml容坂口フラスコに取り綿栓をした後、121
℃で15分間蒸気滅菌した。これにバチルス・ハロデュラ
ンス#35株株を1白金耳植菌し、45℃で一晩往復振盪培
養(振幅10cm、100 往復/分)した。培養終了後、遠心
分離(10,000 rpm×10分)により菌体を得た。
【0053】本菌体を5mlのグルコース−リゾチーム溶
液(50mMグルコース、10mM EDTA 、25mM Tris-HCl 緩衝
液(pH8.0)、4mg/ml リゾチーム)に懸濁し、室温で
15分放置した。5mlのアルカリ溶液(0.2N NaOH、1%
SDS)を加え、穏やかに混ぜ、氷中にて15分間冷却し
た。この後、フェノール抽出、クロロホルム抽出を行な
い、抽出した水層部分にエタノールを徐々に添加しDN
Aが析出したところで染色体DNAをガラス棒にて巻取
り、TE(Tris-HCl/EDTA)溶液に懸濁した。得られた
染色体DNA100μg を制限酵素EcoRIで部分消化
し、3〜20%ショ糖密度勾配超遠心分離法(22,500rpm,
16 時間)により分画し、3〜5kbp 断片画分をエタノ
ール沈澱により回収した。
【0054】(2) アルカリ性遺伝子の大腸菌への形質転
換 大腸菌クローニングベクターpUC19 (宝酒造社製)1μ
gを制限酵素EcoRIで完全消化した後、アルカリホス
ファターゼ(Calf intestine由来)により脱リン酸化
し、上記エタノール沈澱後のDNA500ng 及びT4 DNAリ
ガーゼ2.5ユニットを含むライゲーションバッファー中
で16℃、16時間反応させ、本発明の遺伝子とベクターと
を連結した。得られたプラスミドで常法により大腸菌JM
109株を形質転換した。
【0055】(3) DNAライブラリーからのキシラナー
ゼ遺伝子の単離 上記染色体DNAライブラリーからのアルカリ性キシラ
ナーゼ遺伝子を含むクローンの選抜は、該DNAライブ
ラリーを用いて大腸菌を形質転換した後、キシラン培地
に塗布し、コロニー周辺のハロー形成を指標に行った。
すなわち、該DNAライブラリーを用いて大腸菌を形質
転換した後、100 μg/mlのアンピシリンを含むキシラン
培地(1%キシラン(コムギ由来;シグマ社製)、1%
ペプトン、0.5%酵母抽出物、0.5% NaCl、2%寒天
(pH 7.0))に塗布し、37℃で一晩培養し、ハロー形成
を観察した。得られたクローンよりプラスミドDNAを
アルカリ抽出法により大量に調製し、超遠心分離(16時
間, 20℃)により精製し、塩基配列を決定した。塩基配
列の決定はPerkin-Elmer社製のキットを用いて行なっ
た。
【0056】その結果を配列番号2に示す。このキシラ
ナーゼ遺伝子の塩基配列からキシラナーゼのアミノ酸配
列を推定した結果を配列番号1に示す。なお、得られた
アルカリ性キシラナーゼ遺伝子を含む大腸菌形質転換株
E. coli JM109/pBS35-2は、平成11年12月3日に工業技術
院生命工学工業技術研究所(茨城県つくば市東1丁目1の
3)にFERM P-17670として寄託されている。
【0057】〔実施例 3〕遺伝子組換え型アルカリ性
キシラナーゼの製造 本実施例では、遺伝子組換え型アルカリ性キシラナーゼ
の製造を行った。実施例2で構築したプラスミドpBS35-
2を用いて大腸菌JM109を形質転換した。得られた
形質転換体を、100 μg/mlのアンピシリンを含むキシラ
ン培地(1%キシラン(コムギ由来;シグマ社製)、1
%ペプトン、0.5%酵母抽出物、0.5%NaCl(pH 7.
0))中で37℃で一晩振盪培養した後、遠心分離(10,00
0rpm ×10分) を行い培養上清を回収した。培養上清中
のアルカリ性キシラナーゼの活性は、培養開始後48時間
で20U/ml であった。得られた組換え型キシラナーゼを
#35−2と称し、下記実施例4〜7のパルプの漂白に使
用した。
【0058】〔実施例 4〕パルプの漂白 広葉樹酸素晒クラフトパルプ(カッパー価8.5、白色度
46.0%)に実施例3で得られた組換え型アルカリキシラ
ナーゼを含む培養上清をパルプ絶乾重量1gあたり2ユ
ニット(U)添加してパルプ濃度3%、pH9.5、60℃にて
1時間反応させた。反応終了後、パルプから搾った上清
の全糖量をフェノール−硫酸法で測定したところ全糖濃
度は2.4 mg/mlであった。続いてこの上清をダイオネッ
クス社製のイオン交換クロマトグラフィーにより分析し
た。検出はインテグレーテッドアンペロメトリーで行っ
た。結果を図2に示すが、図2から明らかなように、パ
ルプから酵素処理によってキシロオリゴ糖が生成してい
ることが判る。
【0059】搾ったパルプは濃度を10%に調製して、次
いで漂白シーケンス、塩素段(C)−アルカリ抽出段
(E/O)−二酸化塩素段(dnD)で漂白する。各薬
品添加量は一定で処理しD後の白色度で漂白性を判断す
る。酵素段後のシーケンスの添加量を一定にしたのは酵
素段での漂白効果(ΔKα価、白色度)が判断しやすい
ためである。各段の処理条件は以下の通りである。 C段:塩素添加率 1.2 %、55℃、30分、 E/O段:苛性ソーダ 0.64 %、酸素添加1.5kg/cm2、 d段:二酸化塩素 0.11 %、70℃、8分、 n段:苛性ソーダ 0.08 %、70℃、2分、 D段:二酸化塩素 0.14 %、70℃、180分。 薬品添加率は対パルプ添加率を示す。
【0060】このように漂白したパルプの白色度を酵素
処理をしない場合と比較すると、表4(下記)に示したよ
うに本発明の酵素で処理した場合は白色度(D後白色
度)が比較例の値よりも2.6ポイント向上した。
【0061】〔実施例5〕パルプの漂白 パルプの酵素処理のpHを8.0で行った以外は実施例4と
同様に行った。結果は表4(下記)に示したように白色度
(D後白色度)が比較例の値よりも3.2ポイント向上し
た。
【0062】〔実施例6〕パルプの漂白 パルプの酵素処理のpHを8.5で行った以外は実施例4と
同様に行った。結果は表4(下記)示したように白色度が
(D後白色度)比較例の値よりも3.7ポイント向上して
いた。
【0063】〔実施例7〕パルプの漂白 パルプの酵素処理のpHを10.2で行った以外は実施例4と
同様に行った。結果は表4(下記)に示したように白色度
(D後白色度)が比較例の値よも1.9ポイント向上して
いた。
【0064】〔比較例〕パルプの漂白 パルプの酵素処理を行わずに実施例4と同様に行った。
結果は表4(下記)に示したように白色度(D後白色
度)が82.1ポイントであり、この値は本発明の酵素で処
理した場合の白色度(84〜85.8ポイント)より低い。上記
実施例4〜7の結果から、本発明の酵素はpH9.5以上の
アルカリ性条件において優れたパルプの漂白効果を示す
ことが判った。
【0065】
【表4】
【0066】
【発明の効果】本発明により、新規なアルカリ性キシラ
ナーゼおよびその遺伝子、アルカリ性キシラナーゼの製
造方法、並びにその用途を提供することができる。した
がって本発明は、アルカリ性キシラナーゼの工業的生産
に寄与するものである。また本発明のアルカリ性キシラ
ナーゼおよび/または本発明の菌株(バチルス・ハロデ
ジュランス#35)の培養菌体もしくはその培養処理物を
用いてパルプに処理することにより、パルプの漂白性を
向上させ、紙パルプ製造において塩素等の薬品低減、排
水中のAOX低減等に貢献するものである。
【0067】
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110>Oji Paper Co., Ltd. <120>Alkaline Xylanase and Process for Preparing the Same <130>P00-0011 <140> <141> <160>2 <170> PatentIn Ver. 2.0 <210>1 <211>210 <212>PRT <213>Bacillus halodurans #35 <400>1 Met Phe Lys Phe Val Thr Lys Val Leu Thr Val Val Ile Ala Ala Thr 1 5 10 15 Ile Ser Phe Cys Leu Ser Ala Val Pro Ala Ser Ala Asn Thr Tyr Trp 20 25 30 Gln Tyr Trp Thr Asp Gly Gly Gly Thr Val Asn Ala Thr Asn Gly Pro 35 40 45 Gly Gly Asn Tyr Ser Val Thr Trp Arg Asp Thr Gly Asn Phe Val Val 50 55 60 Gly Lys Gly Trp Glu Ile Gly Ser Pro Asn Arg Thr Ile His Tyr Asn 65 70 75 80 Ala Gly Val Trp Glu Pro Ser Gly Asn Gly Tyr Leu Thr Leu Tyr Gly 85 90 95 Trp Thr Arg Asn Gln Leu Ile Glu Tyr Tyr Val Val Asp Asn Trp Gly 100 105 110 Thr Tyr Arg Pro Thr Gly Thr His Arg Gly Thr Val Val Ser Asp Gly 115 120 125 Gly Thr Tyr Asp Ile Tyr Thr Thr Met Arg Tyr Asn Ala Pro Ser Ile 130 135 140 Asp Gly Thr Gln Thr Phe Gln Gln Phe Trp Ser Val Arg Gln Ser Lys 145 150 155 160 Arg Pro Thr Gly Asn Asn Val Ser Ile Thr Phe Ser Asn His Val Asn 165 170 175 Ala Trp Arg Asn Ala Gly Met Asn Leu Gly Ser Ser Trp Ser Tyr Gln 180 185 190 Val Leu Ala Thr Glu Gly Tyr Gln Ser Ser Gly Arg Ser Asn Val Thr 195 200 205 Val Trp 210 <210>2 <211>801 <212>DNA <213>Bacillus halodurans #35 <220> <221>mat peptide <222>(58)..(687) <400>2 aatcgacaac aaacgtgtaa ataagtagta cgataaaaat tttgaggagg acgaatcatg 60 tttaagttcg ttacgaaagt tttgacggta gtaattgcag ctacaattag tttttgtttg 120 agtgcagtac cggcaagtgc taatacctat tggcaatatt ggaccgatgg tggtggaaca 180 gtaaatgcta caaatggacc tggtggaaat tacagtgtga catggagaga tacagggaac 240 tttgttgtcg gtaaaggctg ggaaatcggt tcaccaaatc gaacgatcca ttacaatgct 300 ggtgtctggg aaccgtctgg aaatggatat ttgactctct atgggtggac aaggaatcag 360 ctcatagaat attatgtcgt tgataattgg ggaacttaca gacctactgg aacccatcga 420 ggcaccgttg tcagtgatgg gggaacatat gacatctata cgactatgcg atacaatgca 480 ccttccattg atgggacaca aacgttccaa cagttctgga gtgtgaggca atcgaagaga 540 ccgactggaa ataacgttag cattacgttt agcaaccacg tgaatgcgtg gagaaatgca 600 ggaatgaatc tgggaagtag ttggtcttac caggtattag caacagaagg ctatcaaagt 660 agcgggagat cgaatgtaac ggtttggtag aacgagaaag acggaattaa ctttctgaat 720 atttaaaaat aaatctattg ttgtgacgaa cttaagattt actcattaag aagaatgaag 780 cggagcggtc aggggctcga g 801
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の酵素の至適pHを示す。
【図2】カバキシランに本発明の酵素を作用させたとき
の反応生成物のイオンクロマトグラフィー分析の結果を
示す図である。図中、縦軸はインテグレーテッドアンペ
ロメトリーで検出した数値nCを、横軸は保持時間(分)を
示す。6分のピークがキシロースおよびグルコース、9
分以降のピークが溶出の早い方から順にキシロビオー
ス、キシロトリオース、キシロテトラオースと続くキシ
ロオリゴ糖のピークである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12R 1:07) C12R 1:07) (C12N 1/21 (C12N 9/24 C12R 1:07) C12R 1:07) (C12N 9/24 C12N 15/00 ZNAA C12R 1:07) C12R 1:07) (72)発明者 中村 幸爾 鳥取県米子市吉岡373 王子製紙株式会社 米子工場内 (72)発明者 塚本 晃 東京都江東区東雲一丁目10番6号 王子製 紙株式会社新技術研究所内 Fターム(参考) 4B024 AA03 BA12 CA04 DA06 EA04 GA11 HA01 HA06 4B050 CC03 DD02 LL10 4B065 AA15X AA26Y AB01 AC02 AC06 AC14 BA02 CA31 CA60 4L055 AD17 AD20 BB22 BB25 FA05

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配列番号1で表されるアミノ酸配列から
    なるか、または該アミノ酸配列において1個もしくは数
    個のアミノ酸の欠失、置換もしくは付加を有するアミノ
    酸配列からなりかつpH9.5以上のアルカリ性条件下でパ
    ルプの漂白作用をもつことを特徴とするアルカリ性キシ
    ラナーゼ。
  2. 【請求項2】 天然から単離されたものであるか、天然
    単離物の変異によって得られたものであるか、あるいは
    遺伝子組換えによって得られたものである、請求項1に
    記載のアルカリ性キシラナーゼ。
  3. 【請求項3】 バチルス・ハロデュランス#35株(FERM
    P-17671)またはそれから誘導された変異株が産生する
    ものである、請求項1または2に記載のアルカリ性キシ
    ラナーゼ。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載され
    たアルカリ性キシラナーゼをコードするDNA。
  5. 【請求項5】 配列番号2のヌクレオチド配列58〜687
    を少なくとも含む配列からなる、請求項4に記載のDN
    A。
  6. 【請求項6】 請求項1〜3のいずれか1項に記載のア
    ルカリ性キシラナーゼを生産するバチルス(Bacillus)
    属に属する微生物を培地に培養し、得られる培養物から
    該アルカリ性キシラナーゼを採取することを含む、アル
    カリ性キシラナーゼの製造方法。
  7. 【請求項7】 微生物がバチルス・ハロデュランス株で
    ある、請求項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】 微生物がバチルス・ハロデュランス#35
    株(FERM P-17671)またはその株から誘導される変異株
    である、請求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 請求項1に記載のアルカリ性キシラナー
    ゼを生産する能力を有する、バチルス・ハロデュランス
    #35株またはその株から誘導される変異株。
  10. 【請求項10】 請求項4または5に記載のDNAを含
    む組換えベクター。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載の組換えベクターによ
    って形質転換された宿主細胞。
  12. 【請求項12】 宿主細胞が大腸菌である、請求項11に
    記載の宿主細胞。
  13. 【請求項13】 請求項11または12に記載の宿主細胞を
    培地に培養し、得られる培養物から請求項1〜3のいず
    れかに記載のアルカリ性キシラナーゼを採取することを
    含む、遺伝子組換え型アルカリ性キシラナーゼの製造方
    法。
  14. 【請求項14】 請求項1〜3のいずれかに記載のアル
    カリ性キシラナーゼを生産するバチルス属に属する微生
    物、あるいは請求項11または12に記載の宿主細胞、を培
    地に培養して得られるアルカリ性キシラナーゼ酵素また
    は該酵素を含む培養処理物を有効成分として含む漂白
    剤。
  15. 【請求項15】 請求項14記載の漂白剤を用いてパルプ
    を処理することを含む、パルプの漂白方法。
  16. 【請求項16】 化学漂白および/またはアルカリ抽出
    を、前記パルプの処理前、処理後又は処理中のいずれか
    に行なうことをさらに含む、請求項15に記載の方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2005077191A1 (en) * 2004-02-11 2005-08-25 Novozymes A/S Preparation of dough-based product

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