JP2001240720A - 熱可塑性重合体組成物 - Google Patents

熱可塑性重合体組成物

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JP2001240720A
JP2001240720A JP2000055710A JP2000055710A JP2001240720A JP 2001240720 A JP2001240720 A JP 2001240720A JP 2000055710 A JP2000055710 A JP 2000055710A JP 2000055710 A JP2000055710 A JP 2000055710A JP 2001240720 A JP2001240720 A JP 2001240720A
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JP
Japan
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weight
block copolymer
thermoplastic polymer
polymer composition
styrene
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JP2000055710A
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English (en)
Inventor
Yosuke Jogo
洋祐 城後
Koichi Wada
功一 和田
Hiromichi Nakada
博通 中田
Hiromitsu Sasaki
啓光 佐々木
Hideo Takamatsu
秀雄 高松
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Kuraray Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐熱性に優れており、特に高温雰囲気下での
使用に適した成形体を与える熱可塑性重合体組成物を提
供する。 【解決手段】 (a)ビニル芳香族化合物からなる重合
体ブロックAを2個以上、共役ジエンからなり、該共役
ジエンに由来する炭素−炭素二重結合の80%以上が水
素添加されてなる重合体ブロックBを1個以上有するブ
ロック共重合体であって、ビニル芳香族化合物に由来す
る構成単位の含有量が10〜50重量%であり、かつ数
平均分子量が25万以上であるブロック共重合体100
重量部、(b)非芳香族系ゴム用軟化剤50〜300重
量部、および(c)ポリエチレン系樹脂10〜100重
量部からなる熱可塑性重合体組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱可塑性重合体組
成物に関する。本発明によって提供される熱可塑性重合
体組成物から得られる成形体は、耐熱性に優れており、
特に高温雰囲気下での使用に適している。
【0002】
【従来の技術】スチレン−ブタジエン−スチレン型ブロ
ック共重合体またはその水素添加物、スチレン−イソプ
レン−スチレン型ブロック共重合体またはその水素添加
物などのスチレン系エラストマーは、柔軟性に優れる、
成形性が良好である、軽量であるなどの特徴を有してお
り、リサイクル性、環境汚染などの問題とも相俟って、
加硫ゴムやポリ塩化ビニルの代替として、自動車部品、
工業用品、雑貨、スポーツ用途などの広範囲の分野にお
いて使用されるようになってきている。また、各種用途
に応じ、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフ
ィン系樹脂などの他の重合体との組成物として使用され
ることもある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来知られて
いるスチレン系エラストマーや同エラストマーを含んで
なる組成物からなる成形体は、例えば、自動車内装材な
ど、高温に晒される雰囲気下で使用した場合にゴム弾性
が発揮されにくいので、このような用途で使用上の制限
がある。本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたもの
であって、耐熱性が改良され、高温に晒される雰囲気下
での使用に適した成形体を与えるスチレン系エラストマ
ー組成物を提供することを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、上記の
課題は、(a)ビニル芳香族化合物からなる重合体ブロ
ックAを2個以上、共役ジエンからなり、該共役ジエン
に由来する炭素−炭素二重結合の80%以上が水素添加
されてなる重合体ブロックBを1個以上有するブロック
共重合体であって、ビニル芳香族化合物に由来する構成
単位の含有量が10〜50重量%であり、かつ数平均分
子量が25万以上であるブロック共重合体100重量
部、(b)非芳香族系ゴム用軟化剤50〜300重量
部、および(c)ポリエチレン系樹脂10〜100重量
部からなる熱可塑性重合体組成物を提供することによっ
て解決される。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明において、(a)成分とし
て使用されるブロック共重合体において重合体ブロック
Aを構成するビニル芳香族化合物としては、例えば、ス
チレン、α−メチルスチレン、o−、m−またはp−メ
チルスチレン、p−t−ブチルスチレン、2,4−ジメ
チルスチレン、2,4,6−トリメチルスチレン、p−
メトキシスチレン、ビニルナフタレン、ビニルアントラ
セン、インデン等が挙げられるが、これらの中でも、ス
チレンまたはα−メチルスチレンが好ましい。ビニル芳
香族化合物は、一種類のものを使用してもよいし、二種
類以上を併用してもよい。
【0006】ブロック共重合体における、ビニル芳香族
化合物に由来する構成単位の含有量は10〜50重量%
の範囲内であることが必要である。ブロック共重合体に
おける、ビニル芳香族化合物に由来する構成単位の含有
量が10重量%未満の場合には、熱可塑性重合体組成物
から得られる成形体の機械的強度が十分ではない。ま
た、ブロック共重合体における、ビニル芳香族化合物に
由来する構成単位の含有量が50重量%を超えると、熱
可塑性重合体組成物から得られる成形体の柔軟性が損な
われる。ブロック共重合体における、ビニル芳香族化合
物に由来する構成単位の含有量は15〜45重量%の範
囲内であることが好ましい。
【0007】一方、ブロック共重合体における重合体ブ
ロックBを構成する共役ジエンとしては、例えば、1,
3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,
3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキ
サジエン等が挙げられるが、これらの中でも、1,3−
ブタジエン、イソプレンまたは1,3−ブタジエンとイ
ソプレンの混合物が好ましい。共役ジエンは、1種類の
ものを使用してもよいし、2種類以上を併用してもよ
い。
【0008】重合体ブロックBは、共役ジエンに由来す
る炭素−炭素二重結合の80%以上が水素添加されてい
る必要がある。重合体ブロックBにおける、共役ジエン
に由来する炭素−炭素二重結合の水素添加率が80%未
満の場合には、熱可塑性重合体組成物からなる成形体の
耐熱性、耐候性が損なわれる。重合体ブロックBにおけ
る、共役ジエンに由来する炭素−炭素二重結合の水素添
加率は90%以上であることが好ましい。
【0009】ブロック共重合体における重合体ブロック
Aと重合体ブロックBの結合様式は、線状、分岐状ある
いはこれらの任意の組み合わせであってもよいが、A−
B−Aで表されるトリブロック構造のものが、弾力性、
力学的強度、溶融接着性、取り扱い性の点で好ましい。
【0010】ブロック共重合体の数平均分子量は、25
万以上であることが必要である。ブロック共重合体の数
平均分子量が25万未満の場合には、熱可塑性重合体組
成物からなる成形体の耐熱性が十分ではない。ブロック
共重合体の数平均分子量は、25万〜60万であること
が好ましく、25万〜40万であることがより好まし
い。なお、本明細書でいう数平均分子量は、ゲルパーミ
エーションクロマトグラフィー(GPC)測定によって
求めたポリスチレン換算の数平均分子量である。
【0011】また、ブロック共重合体は、本発明の趣旨
を損なわない限り、分子鎖中に、または分子末端に、カ
ルボキシル基、水酸基、酸無水物、アミノ基、エポキシ
基などの官能基を有していてもよい。
【0012】ブロック共重合体は、例えば、次のような
公知のアニオン重合法によって製造することができる。
すなわち、アルキルリチウム化合物等を開始剤として、
n−ヘキサン、シクロヘキサン等の不活性有機溶媒中
で、ビニル芳香族化合物、共役ジエンを逐次重合させて
重合体を形成し、得られた重合体を、公知の方法に従っ
て不活性有機溶媒中で、水素添加触媒の存在下に水素添
加することにより、ブロック共重合体を製造することが
できる。なお、ブロック共重合体における重合体ブロッ
クBの水素添加率は、重合体ブロック中の共役ジエンに
由来する炭素−炭素二重結合の含有量を、ヨウ素価測
定、赤外分光光度計、核磁気共鳴等によって測定し、該
測定値から求めることができる。
【0013】本発明において(b)成分として使用され
る非芳香族系ゴム用軟化剤としては、芳香族成分を構成
する炭素数の割合が全炭素中50%未満であるものが使
用される。非芳香族系ゴム用軟化剤自体は公知であり、
本発明では、これら公知のものを特に制限なく使用する
ことができる。非芳香族系ゴム用軟化剤としては、例え
ば、パラフィン系プロセスオイル、ナフテン系プロセス
オイル、ホワイトオイル、ミネラルオイル、エチレンと
α−オレフィンのコオリゴマー、パラフィンワックスお
よび流動パラフィン、ポリブテン、低分子量ポリブタジ
エンなどが挙げられるが、これらの中でもパラフィン系
プロセスオイルが好ましい。非芳香族系ゴム用軟化剤は
1種類のものを使用してもよいし、2種以上を混合して
使用してもよい。
【0014】非芳香族系ゴム用軟化剤の使用量は、ブロ
ック共重合体100重量部に対し、50〜300重量部
の範囲内であることが必要である。非芳香族系ゴム用軟
化剤の使用量が上記の範囲より少ないと、熱可塑性重合
体組成物の成形性が損なわれる。また、非芳香族系ゴム
用軟化剤の使用量が上記の範囲を超えると、熱可塑性重
合体組成物から得られる成形体の機械的特性が低下する
ばかりか、軟化剤のブリードという問題が生じる。非芳
香族系ゴム用軟化剤の使用量は、ブロック共重合体10
0重量部に対し、50〜250重量部の範囲内であるこ
とが好ましい。
【0015】また、本発明において(c)成分として使
用されるポリエチレン系樹脂は、エチレンを主体とする
重合体であり、例えば、低密度ポリエチレン、高密度ポ
リエチレン、線状低密度ポリエチレン等の公知のものを
特に制限なく使用することができるが、これらの中でも
高密度ポリエチレンが好ましい。ポリエチレン系樹脂
は、1種類のものを使用してもよいし、2種類以上を併
用してもよい。また、ポリエチレン系樹脂としては、分
子末端または側鎖に、カルボキシル基、水酸基、酸無水
物基、アミノ基、エポキシ基などの官能基を有するもの
を使用することもできる。
【0016】ポリエチレン系樹脂の使用量は、ブロック
共重合体100重量部に対し、10〜100重量部の範
囲内であることが必要である。ポリエチレン系樹脂の使
用量が上記の範囲より少ないと、熱可塑性重合体組成物
の成形性が損なわれる。また、ポリエチレン系樹脂の使
用量が上記の範囲を超えると、熱可塑性重合体組成物か
ら得られる成形体の柔軟性、高温での圧縮永久歪みが低
下する。ポリエチレン系樹脂の使用量は、ブロック共重
合体100重量部に対し、15〜80重量部の範囲内で
あることが好ましい。
【0017】上記(a)〜(c)の3成分を含んでなる
本発明の熱可塑性重合体組成物は、JIS K−626
2に準拠し、100℃、22時間、25%変形の条件下
で測定した圧縮永久歪みが40%以下であり、高温下で
のゴム弾性に優れている。このような性質は、特に、
(a)成分として、分子量が25万以上の重合体を使用
したことによって初めて達成できたものである。
【0018】本発明の熱可塑性重合体組成物は、上記
(a)〜(c)の成分以外に、必要に応じて、エチレン
・プロピレン共重合体ゴム(EPM)や、エチレン・プ
ロピレン・非共役ジエン三元共重合ゴム(EPDM)等
のゴム;ポリスチレン、ハイインパクトポリスチレン
(HIPS)、AS樹脂、ABS樹脂等のスチレン系樹
脂;ポリフェニレンエーテル系樹脂;ナイロン6、ナイ
ロン66等のポリアミド系樹脂;ポリエチレンテレフタ
レート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル
系樹脂;ポリウレタン樹脂系樹脂;ポリオキシメチレン
ホモポリマー、ポリオキシメチレンコポリマー等のポリ
オキシメチレン系樹脂;ポリメチルメタクリレート系樹
脂等のアクリル系樹脂;ポリプロピレン、エチレン−酢
酸ビニル共重合体、ポリ(4−メチルペンテン−1)、
ポリブテン−1、エチレン−アクリル酸エステル共重合
体などの(c)成分とは異なるポリオレフィン系樹脂;
(a)成分とは異なるスチレン−共役ジエンブロック共
重合体またはその水素添加物;液状ポリブタジエンまた
はその水素添加物、液状ポリイソプレンまたはその水素
添加物、液状ポリイソブチレン等の液状重合体などの他
の重合体を含有していてもよい。
【0019】また、本発明の熱可塑性重合体組成物は、
必要に応じて、カーボンブラック、シリカ、炭素繊維、
ガラス繊維等の補強剤;炭酸カルシウム、タルク、クレ
ー、酸化チタン、硫酸バリウム、亜鉛華、マイカなどの
充填材;滑剤、光安定剤、酸化防止剤、熱安定剤、紫外
線吸収剤、顔料、難燃剤、帯電防止剤、ブロッキング防
止剤、離型剤、粘着付与剤、架橋剤、架橋助剤、発泡
剤、香料等の各種添加物を含有していてもよい。
【0020】本発明の熱可塑性重合体組成物は、必要に
応じて、有機パーオキサイド等を用いて架橋化して使用
することも可能である。また、その際に、架橋助剤を併
用することもできる。
【0021】本発明の重合体組成物は、従来公知の方法
に従って調製することができるが、一軸押出機、二軸押
出機、バンバリーミキサー、ブラベンダー、オープンロ
ール、ニーダーなどの混練機を用いて各構成成分を溶融
状態で混練することによって調製することが好ましい。
また、混練に先立ち、各構成成分をヘンシェルミキサー
やタンブラーのような混合機を用いて予めドライブレン
ドしておくと、均質な熱可塑性重合体組成物を容易に得
ることができる。なお、混練は、通常170〜250℃
の範囲の温度で実施される。
【0022】本発明の熱可塑性重合体組成物は、例え
ば、押出成形、射出成形、中空成形、圧縮成形、カレン
ダー成形などの従来公知の方法を用いて、シート状、フ
ィルム状、チューブ状などの任意の形状の成形体に成形
することができる。また、本発明の熱可塑性重合体組成
物は、二色成形法、インサート成形法、共押出などによ
り、プラスチック、布帛等の他の材料と複合化してなる
複合成形体とすることも可能である。
【0023】本発明の熱可塑性重合体組成物から得られ
る成形体は、耐熱性が改良され、特に高温に晒される雰
囲気下での使用に適したものである。また、本発明の熱
可塑性重合体組成物から得られる成形体は柔軟性、ゴム
弾性にも優れている。本発明の熱可塑性重合体組成物
は、各種工業製品や工業部品として使用することができ
る。具体的には、インストルメントパネル、センターパ
ネル、センターコンソールボックス、ドアトリム、ピラ
ー、アシストグリップ、ハンドル、エアバックカバー等
の自動車内装部品;モール、バンパー等の自動車外装部
品;リモコンスイッチ、OA機器の各種キートップ、テ
レビ、ステレオ、掃除機等の家電部品;水中眼鏡、水中
カメラのカバー等の水中使用製品;各種カバー部品;密
閉性、防水性、防音性、防振性等を目的とした各種パッ
キン付き工業部品;ラック&ピニオンブーツ、サスペン
ションブーツ、等速ジョイントブーツ等の自動車機能部
品;日用雑貨の包装、工業資材の包装、食品包装等のシ
ート、フィルム用途;電線被覆、消音ギア等の電気、電
子部品;スポーツシューズ、ファッションサンダル等の
履物用途;ベルト、ホース、チューブ;スポーツ用品;
ドア、窓枠材などの建築用資材;各種継手;バルブ部
品;医療用ギプス、カテーテル、輸液バッグ、医療用シ
リンジのガスケット等の医療用品などに使用することが
できる。
【0024】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。
【0025】なお、以下の実施例および比較例にあって
は、以下に示す方法によって、熱可塑性重合体組成物に
ついて、各種物性の評価を行った。
【0026】成形性 JIS K−7210に準拠し、230℃、荷重5kg
の条件で熱可塑性重合体組成物のメルトフローレート
(MFR)を測定し、流動性(成形性)の指標とした。
【0027】耐熱性 直径:29.0cm、厚さ:12.7mmの円柱状の試
験片を作製し、JISK−6262に準じて、温度:1
00℃、圧縮変形量:25%の条件下に22時間放置し
た時の圧縮永久歪みを測定し、耐熱性の指標とした。
【0028】参考例1(水添ブロック共重合体の製造) 攪拌装置付き耐圧容器中にシクロヘキサン56.6k
g、十分に脱水したスチレン1.5kgおよびsec−
ブチルリチウムのシクロヘキサン溶液(濃度:10重量
%)45mlを加え、60℃で60分間重合し、次いで
イソプレンとブタジエンの混合物(重量比:イソプレン
/ブタジエン=59/41)7kgを加えて60分間、
さらに十分に脱水したスチレン1.5kgを加えて60
分間重合し、最後にメタノール1.8gを加えて重合を
停止し、スチレン−イソプレン/ブタジエン−スチレン
型のトリブロック共重合体のシクロヘキサン溶液を得
た。このトリブロック共重合体をシクロヘキサン中、Z
iegler系触媒を用い、水素雰囲気下で水素添加を
行い、水添ブロック共重合体を得た(以下、この水添ブ
ロック共重合体をSEEPS−1と略記することがあ
る)。得られた水添ブロック共重合体の数平均分子量は
269,000(GPC測定による)であり、スチレン
含有量は30重量%、水添イソプレン/ブタジエンブロ
ックにおけるイソプレンとブタジエンの比率はイソプレ
ン/ブタジエン=59/41(重量比)、水素添加率は
98%(いずれもH−NMR測定による)であった。
【0029】参考例2(水添ブロック共重合体の製造) 攪拌装置付き耐圧容器中にシクロヘキサン56.6k
g、十分に脱水したスチレン1.5kgおよびsec−
ブチルリチウムのシクロヘキサン溶液(濃度:10重量
%)41mlを加え、60℃で60分間重合し、次いで
イソプレンとブタジエンの混合物(重量比:イソプレン
/ブタジエン=52/48)7kgを加えて60分間、
さらに十分に脱水したスチレン1.5kgを加えて60
分間重合し、最後にメタノール1.6gを加えて重合を
停止し、スチレン−イソプレン/ブタジエン−スチレン
型のトリブロック共重合体のシクロヘキサン溶液を得
た。このトリブロック共重合体をシクロヘキサン中、Z
iegler系触媒を用い、水素雰囲気下で水素添加を
行い、水添ブロック共重合体を得た(以下、この水添ブ
ロック共重合体をSEEPS−2と略記することがあ
る)。得られた水添ブロック共重合体の数平均分子量は
299,000(GPC測定による)であり、スチレン
含有量は30重量%、水添イソプレン/ブタジエンブロ
ックにおけるイソプレンとブタジエンの比率はイソプレ
ン/ブタジエン=52/48(重量比)、水素添加率は
98%(いずれもH−NMR測定による)であった。
【0030】参考例3(水添ブロック共重合体の製造) 攪拌装置付き耐圧容器中にシクロヘキサン56.6k
g、十分に脱水したスチレン0.75kgおよびsec
−ブチルリチウムのシクロヘキサン溶液(濃度:10重
量%)30mlを加え、60℃で60分間重合し、次い
でイソプレン8.5kgを加えて60分間、さらに十分
に脱水したスチレン0.75kgを加えて60分間重合
し、最後にメタノール1.2gを加えて重合を停止し、
スチレン−イソプレン−スチレン型のトリブロック共重
合体のシクロヘキサン溶液を得た。このトリブロック共
重合体をシクロヘキサン中、Ziegler系触媒を用
い、水素雰囲気下で水素添加を行い、水添ブロック共重
合体を得た(以下、この水添ブロック共重合体をSEP
S−1と略記することがある)。得られた水添ブロック
共重合体の数平均分子量は387,000(GPC測定
による)であり、スチレン含有量は15重量%、水素添
加率は80%(いずれもH−NMR測定による)であ
った。
【0031】参考例4(水添ブロック共重合体の製造) 攪拌装置付き耐圧容器中にシクロヘキサン56.6k
g、十分に脱水したスチレン2.25kgおよびsec
−ブチルリチウムのシクロヘキサン溶液(濃度:10重
量%)45mlを加え、60℃で60分間重合し、十分
に脱水したテトラヒドロフランを116g添加した後、
ブタジエン5.5kgを加えて60分間、さらに十分に
脱水したスチレン2.25kgを加えて60分間重合
し、最後にメタノール1.8gを加えて重合を停止し、
スチレン−ブタジエン−スチレン型のトリブロック共重
合体のシクロヘキサン溶液を得た。このトリブロック共
重合体をシクロヘキサン中、Ziegler系触媒を用
い、水素雰囲気下で水素添加を行い、水添ブロック共重
合体を得た(以下、この水添ブロック共重合体をSEB
S−1と略記することがある)。得られた水添ブロック
共重合体の数平均分子量は280,000(GPC測定
による)であり、スチレン含有量は45重量%、水素添
加率は95%(いずれもH−NMR測定による)であ
った。
【0032】参考例5(水添ブロック共重合体の製造) 攪拌装置付き耐圧容器中にシクロヘキサン56.6k
g、十分に脱水したスチレン1.5kgおよびsec−
ブチルリチウムのシクロヘキサン溶液(濃度:10重量
%)58mlを加え、60℃で60分間重合し、次いで
イソプレンとブタジエンの混合物(重量比:イソプレン
/ブタジエン=56/44)7kgを加えて60分間、
さらに十分に脱水したスチレン1.5kgを加えて60
分間重合し、最後にメタノール2.3gを加えて重合を
停止し、スチレン−イソプレン/ブタジエン−スチレン
型のトリブロック共重合体のシクロヘキサン溶液を得
た。このトリブロック共重合体をシクロヘキサン中、Z
iegler系触媒を用い、水素雰囲気下で水素添加を
行い、水添ブロック共重合体を得た(以下、この水添ブ
ロック共重合体をSEEPS−3と略記することがあ
る)。得られた水添ブロック共重合体の数平均分子量は
210,000(GPC測定による)であり、スチレン
含有量は30重量%、水添イソプレン/ブタジエンブロ
ックにおけるイソプレンとブタジエンの比率はイソプレ
ン/ブタジエン=56/44(重量比)、水素添加率は
98%(いずれもH−NMR測定による)であった。
【0033】実施例1〜4および比較例1〜3 表1に示す配合に従い、各成分をドライブレンドし、得
られた混合物を二軸押出機(東芝機械(株)社製、TE
M−35B(商品名))を使用して、シリンダー温度2
30℃で溶融混練した後、ストランド状に押し出し、切
断して、熱可塑性重合体組成物のペレットを製造した。
得られたペレットを230℃でプレス成形することによ
り、所定形状の試験片を作成し、前記の方法により耐熱
性を評価した。結果を表1に示す。
【0034】
【表1】
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、耐熱性に優れており、
特に高温雰囲気下での使用に適した成形体を与える熱可
塑性重合体組成物が提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐々木 啓光 茨城県鹿島郡神栖町東和田36番地 株式会 社クラレ内 (72)発明者 高松 秀雄 茨城県鹿島郡神栖町東和田36番地 株式会 社クラレ内 Fターム(参考) 4J002 BB022 BB053 BB173 BB202 BC051 BC081 BC091 BP011 EA016 EA026 FD010 FD023 FD026

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)ビニル芳香族化合物からなる重合
    体ブロックAを2個以上、共役ジエンからなり、該共役
    ジエンに由来する炭素−炭素二重結合の80%以上が水
    素添加されてなる重合体ブロックBを1個以上有するブ
    ロック共重合体であって、ビニル芳香族化合物に由来す
    る構成単位の含有量が10〜50重量%であり、かつ数
    平均分子量が25万以上であるブロック共重合体100
    重量部、(b)非芳香族系ゴム用軟化剤50〜300重
    量部、および(c)ポリエチレン系樹脂10〜100重
    量部からなる熱可塑性重合体組成物。
JP2000055710A 2000-03-01 2000-03-01 熱可塑性重合体組成物 Pending JP2001240720A (ja)

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