JP2001238662A - 化学発光測定装置 - Google Patents

化学発光測定装置

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JP2001238662A
JP2001238662A JP2000057331A JP2000057331A JP2001238662A JP 2001238662 A JP2001238662 A JP 2001238662A JP 2000057331 A JP2000057331 A JP 2000057331A JP 2000057331 A JP2000057331 A JP 2000057331A JP 2001238662 A JP2001238662 A JP 2001238662A
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luciferase
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cell
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chemiluminescence
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JP2000057331A
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Minoru Isobe
稔 磯部
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Jasco Corp
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Jasco Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の目的は超高感度でしかも測定対象の汎
用性に優れた化学発光測定装置を提供することにある。 【解決手段】ビオチン化ルシフェラーゼ34を、アビジ
ン32により修飾された親水性高分子ゲル化剤30に固
定化させた親水性ゲル状ルシフェラーゼ固定化担体20
と、前記ゲル状ルシフェラーゼ固定化担体20中を被検
溶液が透過可能な厚みで、該ルシフェラーゼ固定化担体
が充填された光透過性セル22と、前記セルに近接配置
された光検出器24と、を備えたことを特徴とする化学
発光測定装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は化学発光測定装置、
特にルシフェラーゼを用いた装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、生体由来物質の反応に伴う化学発
光の強度を測定することにより、所望の物質の分析を行
う化学発光測定装置が汎用されている。例えばこのよう
な測定方法に利用される化学発光としては、生体由来の
酵素であるルシフェラーゼを触媒としたものが知られて
おり、次の反応を進める。
【0003】
【化1】
【0004】この反応の結果、560nm付近に最大発光
強度を有する光が放出される。従って、ルシフェラーゼ
を固定化させることによって、被検液中のATP、ルシ
フェリン、マグネシウムイオン(Mg2+)の存在量に
依存した発光量を得ることができる。従来において、こ
のような化学発光測定装置として特開平3−39097
に示すようなものがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記化学発光測定装置
は、微量のATPないしマグネシウムイオン等を測定可
能であるという点で優れたものであったが、大過剰のA
TPの存在を前提とするため、生体内で各種反応に寄与
する極微量のATPの動向を検証するのには不向きであ
り、またさらに検出感度の向上も求められていた。本発
明は前記従来技術の課題に鑑みなされたものであり、そ
の目的は高感度でしかも測定対象の汎用性に優れた化学
発光測定装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に本発明にかかる化学発光測定装置は、ビオチン化ルシ
フェラーゼを、アビジンにより修飾された親水性高分子
ゲル化剤に固定化させた親水性ゲル状ルシフェラーゼ固
定化担体と、前記ゲル状ルシフェラーゼ固定化担体が充
填された光透過性セルと、前記セルに近接配置された光
検出器と、を備えたことを特徴とする。なお、本発明に
おいて、親水性高分子ゲル化剤はアガロース、ポリアク
リレート、メタアクリレート、セファロースのいずれか
であることが好適である。
【0007】また、本発明において、セルはフローセル
であり、光透過性セル内の担体充填厚は被検溶液が透過
可能な厚さであることが好適である。また、本発明にお
いて、光検出器はシングルフォトンカウンターであるこ
とが好適である。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づき本発明の好適
な実施形態について説明する。図1には本発明の一実施
形態にかかる化学発光測定装置の概略構成が示されてい
る。同図に示す装置は、反応液溜10に貯蔵されている
反応液がポンプ12により送液され、試料を含む溶液が
試料注入器14を用いてこの反応液に混入され、その混
合液が化学発光検出器16内に導かれる。
【0009】この化学発光検出器16の詳細は図2に示
されている。図2に示すように、化学発光検出器16
は、ゲル状ルシフェラーゼ固定化担体20が約1mmの長
さ(厚さ)に充填された光透過性セル22と、光検出器
を構成するシングルフォトンカウンター24と、を含
む。
【0010】そして、前記固定化担体20に被検液が到
達すると、該被検液は担体20内を浸透し、この間に固
定化ルシフェラーゼはATP,ルシフェリン、Mg2+
などの存在量に応じた発光を生じさせる。この生物発光
(フォトン)は、シングルフォトンカウンター24にて
カウントされ定量される。
【0011】本実施形態にかかる固定化担体20は、図
3に模式的に示すようにアガロース30に修飾したアビ
ジン32と、ルシフェリン34に修飾したビオチン36
とが結合して形成される。
【0012】ビオチンは分子量約200の化合物でアビ
ジンと特異的に結合する。アビジンとの親和性がきわめ
て高い上に安定であるので、蛋白質や核酸をアビジンを
介して標識したり固相化するのに用いられる。蛋白質や
核酸と結合するために各種の官能基を導入したビオチン
の誘導体も存在する。
【0013】アビジンは分子量約66000の塩基性蛋
白質で4個のサブユニットから構成される。熱や蛋白質
分解酵素に対しては安定であり、4個のビオチン結合部
位を持つ。卵白から精製されたアビジンやStreptomyces
avidiniiから精製されたストレプトアビジンが代表的
である。ストレプトアビジンの方が非特異結合が少ない
ことから、アッセイ系にはストレプトアビジンがよく用
いられ、一般的にアビジンといえばストレプトアビジン
を指すことが多い。アビジンとビオチンの結合反応は二
つの物質を混合するだけで特別な反応条件を必要としな
い。
【0014】本発明において固定化される酵素はルシフ
ェラーゼである。ルシフェラーゼには細菌由来のものと
ホタル由来のものがあるが、量子効率が大きいことから
ホタルルシフェラーゼを使用するのが好ましい。ホタル
ルシフェラーゼは不安定な蛋白質であるため、天然のホ
タルルシフェラーゼと他の蛋白質を架橋剤により結合さ
せると、架橋剤によりダメージを受け、酵素活性が著し
く損なわれる。そのためホタルルシフェラーゼを標識成
分として用いる際には、標識される相手側の物質は低分
子であるビオチンを用いるのが好ましく、本発明におい
ては遺伝子組み換えにより得られたビオチン化ルシフェ
ラーゼを用いることができる。遺伝子組み換えにより得
られたビオチン化ルシフェラーゼは、化学修飾でルシフ
ェラーゼを導入したものと比較して、修飾反応によるダ
メージを受けておらず、修飾部位や導入されたルシフェ
ラーゼの活性も一定であるなど酵素標識に使用するのに
好ましい利点を兼ね備えている。また、本発明において
用いられる親水性ゲル状担体としては、前述したアガロ
ースのほか、セファロース等を用いることもできる。
【0015】また、本発明において用いられるゲル状担
体をフローセルに用いる場合には、液流方向の厚さは液
流を妨げない程度、具体的には3mm以下程度が好まし
い。また、この場合のセルの内径は微量な試料の測定を
想定すれば1mm以下程度が望ましい。このようなフロー
セルを用いることにより、セミミクロLCないしミクロ
LCでの高感度(化学)発光分析を行うことが可能とな
った。
【0016】以上のように構成された本発明にかかる装
置を用いれば、担体に担持されたルシフェラーゼは過剰
のATPが存在しなくても安定であり、微量なATPの
動向を測定することができる。このため、例えばプロテ
インキナーゼによる特定タンパク質とATPとの反応に
よるATPの増減なども的確に把握することができる。
また、大過剰のATPを用いないことにより、バックグ
ラウンドを低下させ、S/N比を大幅に向上させること
ができる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。 [親水性ゲル状ルシフェラーゼ固定化担体の製造]本実
施例において、親水性ゲル状ルシフェラーゼ固定化担体
は大腸菌で発現させたビオチン化ルシフェラーゼbL2
48をストレプトアビジン結合ポリマーに固定化したキ
ッコーマン(株)社製のものを用いた。なお、ストレプト
アビジン結合ポリマーには次の4つ種類のものを適用し
た。 ・streptavidin immobilized on 4% beaded agarose(SI
GMATM) ・avidin insolubilized on acrylic beads(SIGMATM) ・macroporous metacrylate polymer-beads(Boehringer
MannheimTM) ・NHS-activated sepharose 4FF(ParmaciaTM)にストレ
プトアビジンを結合させたもの
【0018】[測定例]親水性ゲル状ルシフェラーゼ固定化担体の充填 テフロンチューブ(0.9mm×120mm)に親水性
ゲル状ルシフェラーゼ固定化担体を長さが3mmになる
ように注入した。そして出口側には親水性ゲル状ルシフ
ェラーゼ固定化担体が流出しないように、またシングル
フォトンカウンターにセットした際、親水性ゲル状ルシ
フェラーゼ固定化担体の位置が反射鏡の中心となるよう
に、グラスウールあるいはテフロン(登録商標)ウール
を3cmほどつめて調整した。以下に、本実施例にかか
るルシフェラーゼ固定化アガロースによる測定例を示
す。なお、測定条件は以下の通りである。
【0019】測定条件 親水性ゲル状ルシフェラーゼ固定化担体カラムを調整し
てシングルフォトンカウンターにセットし、親水性ゲル
状ルシフェラーゼ固定化担体カラムに高ATP濃度のHE
PES-NaOH Buffer(40mM HEPES, 2mM MgCl2・6H2O, 0.4mM
EDTA, 35.4μMDTT, 0.5% ATP)をLuminescence assayシ
ステムを用いて流速0.5ml/minで2時間流し、
親水性ゲル状ルシフェラーゼ固定化担体カラムに吸着し
ているオキシルシフェリンを除いて活性化させた。その
後、低ATP濃度のHEPES-NaOHBuffer(40mM HEPES, 2mM
MgCl2・6H2O, 0.4mM EDTA, 35.4μM DTT, 0.025% ATP)
を流速0.5ml/minで流してサンプルを測定し
た。
【0020】サンプリングには802-SC system controll
er, 850-AS-S autosampler, Model7520 sample injecto
r, NANOSPACESI-1/2003 autosamplerTM((株)資生堂社
製)を用いた。サンプリング量は10μlか0.5μl
とした。ルシフェリンとルシフェラーゼの反応により生
じた光はシングルフォトカウンターで検出し53131 A225
MHz Universal Counterでフォトン数が計測され、R6142
PROGRAMMABLE DC VOLTAGE/CORRENT GENERATORで電圧に
変換される。そして、コンピュータでLabVIEWプログラ
ムにより、サンプラー、シングルフォトカウンター、変
換器の3つを制御している。更にPowerchromで電圧値が
クロマトグラム化される。なお、サンプルにはEA4と
10mMホタルルシフェリンホスフェートを同体積ずつ混合
し25℃でインキュベートしたものを用いた。
【0021】以上のように本実施例によれば、シングル
フォトンカウンターとデジタルフィルターの採用により
従来の検出感度である700×10−12モル(ピコモ
ルレベル)から0.5×10−16モル(アトモルレベ
ル)にまで検出感度を向上させることが可能となった。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように本発明にかかる化学
発光測定装置によれば、親水性ゲル状の担体に固定され
たルシフェラーゼにより発光反応を起こさせることとし
たので、きわめて高感度で、しかも微量のATPの使用
で測定を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例にかかる化学発光測定装置の
概略構成図である。
【図2】図1に示す装置に用いられる検出部の構成図で
ある。
【図3】本発明の一実施形態にかかる親水性ゲル状のル
シフェラーゼ固定化担体の製造状態の概念図である。
【符号の説明】
16 化学発光検出器 20 ルシフェラーゼ固定化担体 22 セル 24 シングルフォトンカウンター(光検出器)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ビオチン化ルシフェラーゼを、アビジン
    により修飾された親水性高分子ゲル化剤に固定化させた
    親水性ゲル状ルシフェラーゼ固定化担体と、 前記ルシフェラーゼ固定化担体が充填された光透過性セ
    ルと、 前記セルに近接配置された光検出器と、を備えたことを
    特徴とする化学発光測定装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の装置において、親水性高
    分子ゲル化剤はアガロース、ポリアクリレート、メタア
    クリレート、セファロースのいずれかであることを特徴
    とする化学発光測定装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の装置において、セ
    ルがフローセルであり、前記ゲル状ルシフェラーゼ固定
    化担体の充填厚は該担体中を被検溶液が透過可能な厚さ
    であることを特徴とする化学発光測定装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の装置に
    おいて、光検出器はシングルフォトンカウンターである
    ことを特徴とする化学発光測定装置。
JP2000057331A 2000-03-02 2000-03-02 化学発光測定装置 Pending JP2001238662A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009129646A1 (en) * 2008-04-21 2009-10-29 Honeywell International Inc. Luciferin-luciferase based microdevice for biosensing
WO2010026950A1 (ja) * 2008-09-08 2010-03-11 株式会社日立製作所 Dna検出装置、及びdna検出デバイス、並びにdna検出方法

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