JP2001234256A - 回転炉床式還元炉の操業方法、および、還元炉原料の成形体 - Google Patents

回転炉床式還元炉の操業方法、および、還元炉原料の成形体

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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、回転炉床式の還元炉で、水分を多く
含んだ粉体原料を還元するに際して、脱水から成形の工
程を簡略化して、安価な酸化金属の還元方法を提供する
ものである。また、金属の精錬や加工の工程で発生する
ダストやスラジを経済的にリサイクル利用する操業方法
も提供する。 【解決手段】酸化金属を含む粉体と炭素を含む粉体の混
合物をスラリー状にして、これを撹拌混合した後に、1
6〜26%の含有水分まで脱水して、圧縮成形して製造
しする。この成形体を、厚みまたは径が30mm以下の
円筒もしくは粒状の成形体を、雰囲気温度が1170℃
以下である炉内部分に投入して、回転炉床式還元炉に
て、焼成還元して金属を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転炉床式還元炉
を用いて、酸化金属を還元する方法、および、金属の精
錬業および加工業において発生する金属酸化物を含むダ
ストおよびスラジを還元処理する方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】還元鉄や合金鉄を製造するプロセスとし
ては各種のものがあるが、この内で、生産性の高いプロ
セスとして、回転炉床式還元炉があり、金属の還元が実
施されている。回転炉床式還元炉は、固定した耐火物の
天井および側壁の下で、中央部を欠いた円盤状の耐火物
の炉床がレールの上を一定速度で回転する型式の焼成炉
(以下、回転炉と称す)を主体とするプロセスであり、
酸化金属の還元に用いられる。一般的に、円盤状炉床の
直径は10メートルから50メートルかつ、幅は2メー
トルから6メートルである。
【0003】原料の酸化金属を含む粉体は、炭素系の還
元剤と混合された後、原料ペレットにされて、回転床炉
に供給される。原料ペレットはこの炉床上に敷きつめら
れており、原料ペレットが炉床上に相対的に静置されて
いることから、原料ペレットが炉内で崩壊しづらいとい
った利点があり、耐火物上に粉化した原料が付着する問
題が無く、また、塊の製品歩留が高いと言った長所があ
る。また、生産性が高く、安価な石炭系の還元剤や粉原
料を使用できる、と言った理由から、近年、実施される
例が増加している。
【0004】さらに、回転炉床法は、高炉、転炉、電気
炉から発生する製鉄ダストや圧延工程でのシックナース
ラジの還元と不純物除去の処理にも有効であり、ダスト
処理プロセスとしても使用され、資源リサイクルに有効
なプロセスである。
【0005】回転炉床法の操業の概略は以下の通りであ
る。まず、原料である鉱石やダスト、スラジの金属酸化
物にこの酸化物の還元に必要な量の炭素系還元剤を混合
した後、パンペレタイザー等の造粒機にて、平均水分が
約10%となるように、水をかけながら、数mmから十数
mmのペレットを製造する。原料の鉱石や還元剤の粒径が
大きい場合は、ボールミル等の粉砕機で粉砕した後に、
混練して、造粒する。
【0006】当該ペレットは回転炉の炉床上に層状に供
給され、急速に加熱され、5〜20分間、1100〜1
300℃の高温で焼成される。この際に、ペレットに混
合されている還元剤により酸化金属が還元され、金属が
生成する。金属化率は還元される金属により異なるが、
鉄、ニッケル、マンガンでは、95%以上、還元しづら
いクロムでも50%以上となる。また、製鉄業から発生
するダストを処理する場合は、還元反応に伴い、亜鉛、
鉛、アルカリ金属、塩素、等の不純物が揮発除去される
ことから、ダストを高炉や電気炉にリサイクルすること
が容易となる。
【0007】このように、回転炉床を用いる金属の還元
方法および製鉄ダストの還元処理方法においては、原料
と還元剤をペレットにすることが条件で、原料の事前処
理として、原料の酸化金属の粉体と還元剤の混合物を造
粒性の良い状態にすることが重要であり、原料の事前粉
砕やボールミルでの混練等の種々の方法が行われてい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、従来法
を用いた回転炉床法での酸化金属の還元方法は、生産性
や製造費用の面で優れており、経済的に金属を製造する
方法である。しかし、従来技術では、原料と還元剤を混
合して、これをペレットにすることが重要であった。そ
のために、造粒性能の高い原料を選択するか、高価な粉
砕機を設置して、原料を粉砕することにより造粒性を向
上させることが必要であり、このための費用がかかる問
題があった。
【0009】つまり、原料として鉄鉱石等の鉱石を使用
する場合は、一般には、原料鉱石の粒径が大きいため、
平均粒径が数十から百ミクロン程度になるように粉砕し
た後、造粒して、ペレットを製造していた。その結果、
粉砕工程の設備が高価であり、また、粉砕機の運転のた
めの電力がかかることや粉砕機器の磨耗に伴う整備費用
がかかるといった欠点があった。
【0010】したがって、粉砕の費用を節約するため
に、微粉の原料を使用することがあるが、粒径の制約等
の原料選択性が厳しく、汎用的な方法ではなかった。そ
こで、湿式選鉱後の微粉の鉱石を使用したり、高炉や転
炉のシックナーダスト、圧延工程でのスケールピットの
スラジや酸洗工程での沈殿スラジ等を使用することが有
効である。しかし、この場合でも、原料の含有水分が多
すぎて造粒しづらいといった問題があった。すなわち、
これらの原料は粒径が1ミクロン以下から百ミクロン程
度の微粉であり、その結果、水分を含んだ状態では、こ
れらは汚泥状となりやすく、真空脱水機やフィルタープ
レスでの脱水した後でも、水分が20%から50%にし
かならない。ペレットの製造の際は、原料の含有水分
は、8から13質量%が適当であり、これらの湿式法で
集めた原料は、水分が多すぎて、そのままでは造粒でき
なかった。
【0011】この問題の解決のためには、これらの湿式
法で集めた原料を熱風等の熱源で完全に乾燥する方法が
ある。しかし、乾燥過程でこれらの粉原料が疑似凝集し
てしまい、そのままでは造粒することはできないため、
これを粉砕して、再度、微粒の状態にした後に、コーク
ス粉などとともに、加水して、造粒した後に、回転炉床
で、還元されていた。
【0012】その結果、これらの湿式法で集めた原料を
上記の方法で利用された場合でも、多量の熱源を用いて
乾燥した後に、再度水分を加えられるため、造粒時の水
分の蒸発に、再度、熱源が必要であり、経済的な金属の
還元方法ではなかった。
【0013】特に、製鉄業等の金属の精錬業や加工業で
発生するダストやスラジを湿式集塵機または沈殿槽から
集めた場合には、これらの発生物は、最大80%の水分
を含有しており、これらの発生物を回転炉床法で還元処
理しようとする場合には、乾燥工程と乾燥後の粉砕処理
の問題が顕著であった。
【0014】これらの問題を解決するために、例えば、
特開平11−12619号公報に示されるように、原料
を造粒せずに回転炉床式還元炉で使用する方法として、
原料を圧縮成形器でタイル状にして、これを回転炉床式
還元炉で使用する方法が提案されている。しかし、この
方法でも、やはり、水分を大量に含有した状態の原料を
使用することには問題があった。つまり、特開平11−
12624号公報の方法においても、タイル状にした原
料の水分を6〜18%に調整する必要があった。百ミク
ロン程度の微粉が湿状態である場合は、通常の脱水機
で、脱水工程のみでは、これを水分15〜30質量%の
範囲にしか低減できなかった。つまり、この操業を実施
するためには、やはり、事前の脱水処理に加え、乾燥処
理が必要であり、このための複雑な水分制御が必要な問
題があった。
【0015】さらに、タイル状の原料は、ハンドリング
が難しく、通常のベルトコンベア等の手段の搬送では、
搬送中の乗り継ぎ等の際に、タイルが粉々になる搬送上
の問題が生ずる。つまり、含水率が6〜18%のタイル
状の原料は0. 5mから1m程度の落下で、ほとんどの
ものが損傷する。その結果、このタイル状の原料装入の
ためには、特開平11−12621号公報に示されるよ
うな、タイル上の原料を炉内に静置するための複雑な装
入装置が必要であった。その結果、この設備の設置の設
備費用が高い等の問題も生じていた。また、このような
複雑な装入装置を1000℃以上の高温部の近くに設置
することにより、装入装置の機器が熱変形を受けたり、
高温下での腐食を受けたりといった整備上の問題が大き
いものであった。
【0016】また、湿状態のタイル状の原料は、爆裂し
やすい問題もある。ペレットに比べれば、爆裂しずらい
が、特開平11−12621号公報の方法での水分の多
い条件である12〜18質量%では、やはり、爆裂しや
すいものである。これは、タイル状であると横方向への
水蒸気の移動はないことが原因である。つまり、タイル
状であると空間的に横方向が極端に長いため、水蒸気が
上下のみの方向に抜けていくため、通過抵抗が高くなっ
て、爆裂しやすいものであった。
【0017】このように、水分の多い粉体原料を乾燥す
ることなく、回転床炉にて、焼成還元する方法はのぞま
しい方法であるものの、高温の炉内で、水分の高い成形
体からは激しく水分が蒸発することから、当該成形体が
爆裂していた。その結果、成形体が粉化して、排ガス中
へのダストロスが大幅に増加する問題、塊製品歩留が極
端に悪化する問題等が生じていた。したがって、従来法
で水分の比較的高い状態の成形物を直接的に焼成還元す
ることは、経済的でなかった。
【0018】以上のように、いずれの従来法でも、水分
を含んだ粉状態の原料を回転床炉で還元することには、
経済的な問題があり、この問題を解決する新しい技術が
求められていた。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明は、以下の(1)
から(12)の通りである。 (1)酸化金属と炭素と水分を含む粉体の混合物を、水
分量を混合物全体の15〜30質量%になるように脱水
し、該混合物を圧縮成形により複数の円柱又は粒状の成
形体とした後、直接、還元炉内に投入して焼成還元する
ことを特徴とする回転炉床式還元炉の操業方法。 (2)粉体質量合計に対して水分を1.0倍以上含む状
態で、酸化金属と炭素を含む粉体を撹拌混合して、これ
を16〜26質量%の含有水分まで脱水装置で脱水した
後に、圧縮成形機で成形して製造した、粉体充填率が
0. 43〜0. 58の範囲である成形体を、雰囲気温度
が1170℃以下である炉内部分に投入して、その後に
1200℃以上の温度で焼成還元することを特徴とする
回転炉床式還元炉の操業方法、 (3)脱水装置として、水分を含む状態の粉体を受ける
帯状のフィルター、および、当該フィルターを上下から
挟み込んで圧縮する双ロールを有する脱水機を用いるこ
とを特徴とする(1)又は(2)記載の回転炉床式還元
炉の操業方法、 (4)脱水装置として、縦型で下部に内側に狭くなるテ
ーパーを有する円筒形状である、水分を含む状態の粉体
の保持部とその内部にスクリュー式の粉体排出機構を有
し、当該保持部と当該粉体排出機構の差速が毎分2〜3
0回転であり、当該保持部に働く遠心力が500G以上
の遠心式脱水機を用いることを特徴とする(1)又は
(2)記載の回転炉床式還元炉の操業方法。 (5)脱水装置として、水分を含む粉体を保持するフィ
ルターを両側から106N/m2以上の力で押しつける装置
を有する脱水装置を用いて脱水することを特徴とする
(1)又は(2)記載の回転炉床式還元炉の操業方法、 (6)含有水分が16〜26質量%の範囲、かつ、厚み
または径が30mm以下である、酸化金属を含む粉体と
炭素を含む粉体の混合物を圧縮成形して製造した、粉体
充填率が0. 43〜0. 58の範囲である円柱または粒
状の成形体を、雰囲気温度が1170℃以下である炉内
部分に投入して、その後に1200℃以上の温度で焼成
還元することを特徴とする回転炉床式還元炉の操業方
法、 (7)圧縮成形機として、湿状態の粉体を押し込む装置
と湿状態の粉体が通過する穴型からなる押し出し穴型式
の圧縮成形機を用いることを特徴とする(1)又は
(6)記載の回転炉床式還元炉の操業方法、 (8)圧縮成形機として、双ロール表面の凹状の型に湿
状態の粉体を押しつけて成形するブリッケト成形機を用
いることを特徴とする(1)又は(2)又は(6)記載
の回転炉床式還元炉の操業方法、 (9)厚みまたは径が30mm以下のある酸化金属を含
む粉体と炭素を含む粉体の混合物を圧縮成形して製造し
た円柱または粒状の成形体を還元することを特徴とする
(6)記載の回転炉床式還元炉の操業方法、 (10)酸化金属を含む粉体として、酸化鉄含有粉体を
用いる場合に、酸化鉄と化合している酸素の原子モル量
に対して固定炭素の原子モル量が0. 5〜1. 5倍の範
囲の成形体を還元することを特徴とする(1)又は
(2)又は(6)記載の回転炉床式還元炉の操業方法、 (11)圧縮成形機で成形して製造した、円柱もしくは
粒状の成形体を、他の炉内部分よりも雰囲気温度を低下
させている部分に投入して、焼成還元することを特徴と
する(1)又は(2)又は(6)記載の回転炉床式還元
炉の操業方法、 (12)酸化金属と炭素と水分を含む粉体の混合物を、
水分量を混合物全体の15〜30質量%になるように脱
水し、該混合物を圧縮成形により外形が30mm以下の
円柱又は粒状の成形体としたことを特徴とする還元炉原
料の成形体、 (13)含有水分が16〜26質量%の範囲、かつ、厚
みまたは径が30mm以下である、酸化金属を含む粉体
と炭素を含む粉体の混合物を圧縮成形して製造して得
た、粉体充填率が0. 43〜0. 58の範囲である円筒
または粒状であることを特徴とする還元炉原料の成形
体、および、 (14)酸化金属を含む粉体として、酸化鉄含有粉体を
用いる場合に、酸化鉄と化合している酸素の原子モル量
に対して固定炭素の原子モル量が0. 5〜1. 5倍の範
囲であることを特徴とする(12)又は(13)記載の
還元炉原料の成形体である。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明は、水分を多く含む酸化金
属粉体を原料とする回転炉床式還元炉の操業方法を以下
の方法で行うものである。本発明に基づく、回転炉床法
による金属酸化物の還元プロセスを図1に示す。
【0021】水分を多く含み、スラリー状態となってい
る原料粉体を混合槽1で、撹拌装置2を用いて、撹拌混
合する。この原料粉体は、酸化金属を含む粉体と炭素を
含む粉体の混合物である。酸化金属を含む粉体は、微粉
の鉄鋼石であるペレットフィード、粉状態のマンガン鉱
石やクロム鉱石などがある。また、鉱石以外に、電気炉
ダスト、高炉ガス灰、転炉ダスト、鉄製品の酸洗時に発
生する中和スラジ、鉄鋼の熱間圧延のミルスケール等の
金属精錬や金属加工からの粉状態の発生物も使用可能で
ある。また、この原料粉には、還元剤として、炭素を主
体とする粉体、例えば、オイルコークス、粉コークス、
チャー、粉石炭、その他の固定炭素を含む粉体(以下、
炭素粉と記載)を混合する。
【0022】スラリー状態となっている原料粉体を、短
時間で均一に撹拌するためには、水分を多量に含んでい
る必要がある。本発明者らが、種々の実験を繰り返し
て、解明した結果では、原料粉体が水分を多く含んでい
ると撹拌性が良い。つまり、水分が多く、流動性が高け
れば、均一混合の時間が短くなるとともに、撹拌の動力
も少なくてすむ利点がある。水分含有率が粉体質量合計
に対して水分が100%以上の場合は、スラリーの流動
性が高くなることを見いだした。つまり、混合を容易に
するためには、粉体質量合計に対して水分を100%以
上含む状態で、酸化金属を含む粉体と炭素を含む粉体の
混合物を撹拌混合することが必要である。
【0023】スラリー状態で、粉体が容易に沈殿しない
ためには、粉体粒径は小さい方がよい。撹拌を強化すれ
ば、比較的大きい粉体も使用可能であるが、酸化金属粉
で100ミクロン、炭素粉で180ミクロン以下、つま
り、混合比率を勘案すれば、総平均粒径が120ミクロ
ン以下であれば、100質量%の水分の状態で、通常の
毎分10〜30回転程度の撹拌での均一に混合すること
が可能である。
【0024】当該スラリー状態となっている原料粉体を
スラリーポンプ3にて、脱水装置4に送る。脱水装置4
にて、含有水分が粉体質量の15〜30%、好ましくは
16〜23%の範囲になるように脱水する。粒径の粗い
粉体では含有水分16〜26質量%とすることは比較的
容易で、一般的な脱水機、例えば、真空脱水機、プレス
フィルター、遠心式デカンター、で対応できる。ただ
し、平均粒径が120ミクロン以下の微粉からなるスラ
リーの脱水の場合は、脱水物の水分を30質量%以下、
好ましくは26質量%以下とすることは、一般的な脱水
機では困難であり、特殊な脱水機を用いる。また、場合
によっては、幾つかの型式の脱水機を組み合わせて使用
することもある。
【0025】微粉体を用いる場合の脱水装置としては、
図3に記載されるスラリーを受けるフィルター23、お
よび、当該フィルターを挟み込んで圧縮双ロール25を
有する脱水機が良い。この脱水機では、エンドレスの帯
状に組み込まれているフィルター23上に、スラリー2
6を流し、このフィルターを圧縮双ロール26で挟み込
み脱水する。スラリーの水分が多い場合は、圧縮双ロー
ル26の手前で、フィルターの下方の真空吸引装置24
を用いて、スラリー中の水分を予備脱水すると効果的に
脱水ができる。
【0026】特に細かい粉体を含むスラリーの脱水装置
として、縦型の遠心式分離器を用いることも効果的であ
る。この遠心分離器は、下部に内側に狭くなるテーパー
を有する円筒のスラリー保持部とその内部にスクリュー
式の粉体排出機構を有し、当該スラリー保持部と当該粉
体排出機構の差速が毎分2〜30回転であり、当該スラ
リー保持部に働く遠心力が500G以上の遠心式脱水器
である。この脱水機は、1基当たりの能力は小さいもの
の、遠心力を用いるため、分離効率が良く、水分が多く
細かい粉体の脱水に向いている。特に、粒径が数ミクロ
ン〜40ミクロンと小さい粉体に適用することは有効で
ある。
【0027】また、脱水機として、スラリーを受けるフ
ィルターを両側から106N/m2以上の力で押しつける装
置を有する高圧プレス式脱水機を用いることも可能であ
るが、前出の双ロールを有する脱水機と比較すると、や
や脱水力が劣るため、100ミクロン前後のやや粗い粉
体に使用することが望ましい。
【0028】次に、脱水されて、水分が15〜30%、
好ましくは16〜26質量%の範囲となった湿状態の粉
体をスラジ搬送コンベア5にて、圧縮成形機6に送り、
ここで成形する。圧縮成形機の機種としては、図4に示
す穴型に湿状態の粉体を押し込む型式の成形機(以降、
穴型ペレッターと称す)と図5に示す双ロール表面の凹
状の型に湿状態の粉体を押しつけて成形するブリッケト
成形機が、代表的な機種である。
【0029】穴型ペレッターでは、図4に示されるよう
に、湿状態の成形体が円筒状に押し出される。原料は、
原料供給口28から供給され、穴型34が多数開いてい
る底プレート33の上で、駆動装置29、駆動動力伝達
機構30、および、駆動シャフト31によって駆動され
るローラー32の押し込みにより、成形体35となる。
他の方式では、胴部の中でスクリュー式の押し込み機構
があり、穴型の開いたプレートに押しつける型式のもの
などもある。ブリッケト成形機は、図5に示す装置であ
り、原料供給部36から粉体を供給して、凹状くぼみ3
8があるローラー37にて圧縮成形するものである。
【0030】これらの機種を選定した理由としては、成
形体の要求性状を満たす成形方法であることである。成
形体に要求される性状としては、主に、成形体が炉内で
の爆裂を起こさないこと、および、湿状態での落下強度
が高いことの2点である。
【0031】従来法の成形方法であるパン式ペレット製
造方法では、粉体を傾斜部で転動することにより、表面
に新しい粉体層を作らせて、成形体を成長させる方法で
ある。この方法で製造したペレットは、粉体充填率が
0. 65〜0. 75程度と高く、かなり緻密な成形体で
ある。緻密な成形体は、回転炉床の原料供給部の900
℃以上の部分で爆裂が起きやすい。直径が10mm程度
のペレットでは、水分が3質量%以上では、炉内に供給
した直後に爆裂するものであった。なお、粉体充填率と
は、成形体の容積の内に含まれる粉体の容積の比率あ
る。
【0032】本発明者らは、爆裂条件についての研究を
繰り返し、湿状態の成形体を直接炉内に供給した場合
に、成形体が爆裂を起こさないためには、成形体の粉体
充填密度が比較的低いことが重要であることを解明し
た。高温の炉内で、成形体内部の水分が急速に蒸発して
成形体内部の圧力が高まることを防止するには、粉体粒
子間に空隙が多いことが重要である。
【0033】図6に、直径が20mmの成形体での、粉体
充填率が1170℃の雰囲気中に投入した際の爆裂限界
水分に与える影響を示した。粉体充填率が低下すると爆
裂限界水分が上昇しており、粉体充填率が0. 58以下
では、18質量%の水分でも爆裂も部分的な粉化も起き
ず、23〜26質量%の水分でも、表面のはがれ現象は
生じたが、爆裂は生じなかった。さらに、粉体充填率が
0. 55以下では、23〜26質量%程度の水分でも表
面のはがれ現象も起きなかった。つまり、爆裂防止の観
点からは、粉体充填率は0. 58以下が望ましい。低粉
体充填率のものでは、爆裂限界水分が23〜26質量%
の状態で高止まりの傾向にある。
【0034】さらに、成形体の形状によって、爆裂の条
件が異なることも解明した。まず、タイル状の成形体
で、厚みが20mm、長さと幅が150mmのもので
は、粉体充填率が0. 58の状態でも、水分が17%で
爆裂が起きていた。一方、穴型ペレッターで製造した、
径が15mmで長さが25mmの円筒状の成形体では、
粉体充填率が0. 58の状態は、水分が25%まで爆裂
が起きなかった。また、ブリケット製造機で製造した、
厚みが20mmで辺が40mmのアーモンド状の成形体
では、粉体充填率が0. 58の状態では、水分が23%
まで爆裂が起きなかった。つまり、板状の成形体では、
爆裂しやすく、一方、円筒や粒状の成形体では、爆裂し
づらい特徴がある。そこで、本発明では、成形体の形状
を円筒か粒状のものに特定した。
【0035】穴型ペレッターとブリッケト成形機で製造
した成形体は、爆裂しづらいことの理由も解明した。穴
型ペレッターの成形体は円周側の表面は緻密になってい
るものの、円筒の切断面はルーズになっている。その結
果、含有水分が多い場合も、水蒸気の通過抵抗は小さい
ことから、爆裂が起きづらいことが解明された。条件に
よっては、穴型ペレッターでの成形体は含有水分が26
質量%でも1170℃の炉内で爆裂しないこともあり、
最も耐爆裂性が良かった。ブリッケト成形機において
も、圧縮が厚み方向に一次元的であることから、ブリッ
ケト成形体の横側での密度が上がっておらず、そこか
ら、水蒸気が抜けやすかったことが解明された。また、
爆裂は成形体のサイズにも影響されることが判明した。
円筒か粒状の成形体でも、条件よっては、30mm以上
の成形体は水分26質量%以下でも1170℃の炉内で
爆裂が起ることがある。そこで、成形体の厚みまたは径
が30mm以下とすることが望ましい。
【0036】回転炉床式の還元炉では、中央を欠いた円
盤状の炉床が回転する。当該炉床は、焼成・還元ゾーン
を経由して、成形体の排出ゾーンで、還元済みの成形体
が排出される。その後、炉床が成形体の供給部に到達す
る。この時の炉床の温度は、1150〜1300℃であ
ることから、通常の操業では、成形体供給部の温度は、
1000〜1250℃である。つまり、操業条件によっ
ては、成形体供給部の温度は、1170℃以上のことも
ある。このような場合は、成形体供給部を冷却して、温
度を1170℃以下とする。冷却方法としては、成形体
供給部の周囲の天井を水冷壁としたり、成形体供給部に
高温の燃焼ガスが入らない構造にしたりする。
【0037】次に、重要な成形体の性状は落下強度が強
いことである。成形体は、成形機から炉床まで搬送され
る過程で、コンベアの乗り継ぎと炉内への投入で、0.
5〜2m程度の落下距離を数回落下する。したがって、
落下強度(形状が破壊されるまでの合計の落下距離で表
示)の強い成形体が求められ、回転炉床式還元炉では、
4〜5m程度以上の値が求められている。一般的に、粉
体充填密度が低い成形体は落下強度が低いため、前述の
爆裂を起こさない条件と矛盾する。そこで、本発明者ら
は、粉体充填密度が低い成形体の落下強度を高める研究
を行った結果、水分がある比率以上あれば、落下時に成
形体が衝撃を受けても変形するだけで、破壊されないこ
とを解明した。
【0038】本発明者らは、水分の落下強度に対する影
響を研究したところ、水分が16質量%以上であれば、
粉体充填率が0. 43以上の成形体は、落下強度が4.
2m以上あることを解明した。ただし、粉体充填率が
0. 43以下の場合は、水分含有率に関わらず、落下強
度が2〜4m程度と低かった。したがって、落下強度の
確保の観点から、水分は16質量%以上で、粉体充填率
は0. 43以上であることが望ましい。
【0039】また、水分や粉体充填密度が同じ条件で
も、前出のタイル状の成形体では0.5mの落下試験を
1回しただけで破壊してしまった。つまり、特開平11
−12624号公報に記載される方法でのタイル状の成
形体では、形状的に落下強度が低すぎて、通常のハンド
リング方法では、成形体のままで炉内に供給できないこ
とが判明した。それに対して、本発明の方法により製造
した成形体は、通常のハンドリング方法でも、そのまま
の形状で炉内に供給できた。
【0040】以上の実験結果をもとに、本発明者らは、
成形体の条件として、水分が16〜26質量%の範囲
で、粉体充填率が0. 43〜0. 58の範囲にすること
のぞましく、前出の穴型ペレッターとブリッケト成形機
が最も有効な装置であることを解明した。他の装置でも
本発明の目的にかなう成形体を製造することは可能であ
るが、穴型ペレッターとブリッケト成形機は、成形体の
性能も良く、製造コストも低いため、最も有効な装置で
ある。
【0041】以上の方法により成形された成形体は、湿
状態のまま、成形体搬送コンベア7を経由して、成形体
の供給装置である、首振りコンベア8を用いて、回転炉
床式還元炉9に供給される。回転炉床式還元炉9の成形
体供給部の温度は1170℃以下とする。
【0042】回転炉床式還元炉9では、湿状態の成形体
は、1170℃以下の雰囲気温度である部分に供給され
る。雰囲気温度が1170℃の場合は、成形体内部の温
度上昇率が高すぎて、水蒸気圧力が高くなり、本発明の
範囲の条件で製造した成形体でも爆裂を起こす可能性が
高いため、この部分の温度は1170℃以下とする必要
がある。
【0043】回転炉床式還元炉9では、成形体が110
0〜1300℃程度の温度で焼成され、成形体内部の炭
素分により、酸化金属が還元される。本発明の原料混合
方法は、水を多く含む状態で撹拌混合されているため、
成形体の酸化金属と炭素が均一に混合されており、効率
よく反応する効果もある。
【0044】さらに、本発明者らは、酸化鉄の還元の際
には、炭素比率のコントロールが重要であることを解明
した。酸化鉄の還元の際には、炭素が不足すると、還元
が不完全で金属化率が低くなることがあり、また、炭素
が大過剰であると、余剰の炭素が鉄と反応して、セメン
タイト(Fe3C)を生成して、還元された成形体が12
00℃前後で炉内で溶融を始める。一般的な回転炉床式
還元炉は、溶融鉄を扱うように炉床や排出装置が設計さ
れていないため、溶融鉄ができると炉床が損傷する問題
が発生する。
【0045】成形体に含有する固定炭素が、酸化鉄と化
合している酸素に対して一酸化炭素まで反応すると仮定
して計算された固定炭素のモル数(以降、計算炭素モル
量と称す)の1. 5倍以下の範囲の量であれば、上記さ
れた還元不足と鉄溶融の問題が発生しない。また、本発
明者らは、条件で変わることがあるが、酸化鉄と反応す
る炭素は、一酸化炭素までの反応と二酸化炭素までの反
応の中間で、10%から70%が二酸化炭素までの反応
であることが解明した。その結果、計算炭素モル量の
0.5倍以上の固定炭素量であれば、金属化率が70%
以上の還元生成物が得られる。
【0046】計算炭素量に対して固定炭素量が0. 5の
場合は、鉄の金属化率は80%程度で、何とか直接還元
鉄として使用できるものである。一方、計算炭素量に対
して固定炭素量が1. 5の場合は、金属化率は、97%
と非常に高いものである。その時の還元物の金属鉄量に
対して、残留炭素量は2. 5%程度であった。その結
果、残留炭素の全量が鉄に浸炭していても、融点が13
00℃以上であり、最高でも1300℃程度の回転炉床
式還元炉内の温度では、還元物溶融の問題は起きない。
【0047】還元された成形体は、回転炉床式還元炉9
から排出されて、製品冷却装置13にて、常温まで冷却
される。ただし、電気炉等で使用する場合には、900
℃程度の高温のまま溶解工程に供給することもある。回
転炉床式還元炉9からの燃焼排ガスはガス冷却装置10
と集塵機11を経由して、煙突12から大気に放散され
る。
【0048】なお、回転炉床式還元炉で使用する原料成
形体については、含有水分が16〜26質量%の範囲、
かつ、粉体充填率が0. 43〜0. 58の範囲、かつ、
厚みまたは径が30mm以下である、酸化金属を含む粉
体と炭素を含む粉体の混合物を圧縮成形して製造した円
筒または粒状の成形体であることを満たしていれば、必
ずしも、上記の手順をふまえた方法で製造したものでな
くとも、本発明の目的にかなった還元操業が可能であ
る。
【0049】本発明を金属の精錬もしくは加工で発生す
るスラジやダストの処理に活用することは、特に、有効
な方法である。例えば、製鉄所の高炉のガス灰は湿式の
ベンチュリースクラバーで集塵して、シックナーでスラ
リーなっている。また、圧延の酸洗での廃酸を中和した
中和スラジもある。このようなダストやスラジは脱水機
をかけて処理しているが、再利用することが難しく、費
用もかかるものである。これらのダストやスラジをシッ
クナーから混合槽1に直接受ければ、中間処理がなく、
簡単な方法で還元処理用の原料成形体とすることができ
る。したがって、金属の精錬また加工の工程で発生する
ダストやスラジを用いることは、本発明にとって最も望
ましい方法の一つである。
【0050】ここで、操業方法の比較として、従来法に
よる操業の設備を図2に示す。従来法の設備での操業で
は、本発明の設備の操業の脱水工程の後に、原料はスラ
ジ粉体搬送コンベア15で送られ、粉体乾燥機16で水
分が5〜10質量%の範囲の乾燥する。また、その後、
粉体に散水装置18で加水しながら、造粒装置17にて
ペレットを製造する。さらに、ペレット搬送コンベア1
9にて、ペレット乾燥装置20に送られて、ここでペレ
ットを水分2質量%程度まで乾燥する。その後に、回転
炉床式還元炉にて、ペレットを焼成還元する。このよう
に、本発明による方法に比べると、従来法による操業は
多工程にわたり、複雑である。また、連続して、脱水、
乾燥、加水、脱水と水分調整を繰り返すことから、この
ためのエネルギーロスも大きい方法である。
【0051】回転炉床式還元炉で使用する原料としての
観点からは、本発明は湿状態の原料から製造する際に、
還元用成形体は最も簡易に製造できる技術である。圧縮
成形機で製造された成形体の条件は、円筒もしくは粒状
で、厚みもしくは径が30mm以下であり、含有水分が
16〜26質量%の範囲、かつ、粉体充填率が0. 43
〜0. 58の範囲であることが発明の範囲である。上記
の方法で成形された成形体を還元すると、原料成形体の
落下強度が高く、また、爆裂もしないため、回転炉床式
還元炉で経済的に還元ができる原料成形体である。
【0052】
【実施例】本発明に基づく操業を行った実施例を表1に
示す。使用した設備は、図1に示される構成のものであ
り、還元能力は、湿状態の成形体量の基準で、毎時10
トンのものである。脱水機は双ロール式のもの、成形機
は穴型ペレッターを用いた。
【0053】
【表1】 原料は、表1に示すとおり、微粉の粉鉱石であるペレッ
トフィードと1mmアンダーのコークス粉の混合物と、
一貫製鉄所での高炉ガス灰、熱間圧延スケールピットの
沈殿スラジ、および、1mmアンダーのコークス粉の混
合物の2種類を用いた。
【0054】操業条件としては、表1に示すとおりであ
るが、混合槽1の原料水分は粉体質量の120〜200
%、成形前の原料水分は粉体質量の17〜20%であ
る。粉体充填率は、本発明の範囲内である。また、成形
体のサイズは、直径が15mmで長さが25mmであ
る。成形体の投入部の炉内温度は、約980℃、還元部
の炉内温度は1210℃であり、また、還元時間は15
分である。
【0055】実施例1は、ペレットフィードを用いた操
業例で、炭素混合比率の適正であったことから、生産性
の高い操業であった。この操業では、金属化率は97%
と高く、落下による粉化と爆裂がほとんどなかったこと
から、塊製品歩留も94%と高かった。実施例2は、高
炉ガス灰と熱間圧延スケールピットの沈殿スラジを用い
た操業例で、還元とともに脱亜鉛と脱アルカリも狙った
操業である。この操業では、金属化率は91%で、脱Zn
率は97. 5%、脱アルカリ率は99%と不純物除去は
有効にできていた。この実施例でも落下による粉化と爆
裂がほとんどなかったことから、塊製品歩留も95%と
高かった。
【0056】本発明による還元操業と図2に示される設
備を使用した従来法との経済性を比較した。本発明での
操業では、原料の前処理が混合工程、脱水工程、およ
び、成形工程しかないため、原料前処理の費用は、比較
例に比べて、30%程度で済んでいる。また、プロセス
全体での費用でも、約15%の削減ができた。
【0057】以上のように、湿状態の粉体を使用する本
発明を用いた操業では、原料成形体の爆裂などの操業上
の問題もなく、安価な建設費用で、エネルギー消費量を
はじめとする操業費用も安価である。その結果、回転炉
床式還元炉での鉱石、および、酸化金属含有のダストや
スラジの粉体の還元を経済的に実施できた。
【0058】
【発明の効果】本発明によれば、還元用回転炉床法にお
いて、経済的に、湿状態の粉体原料を用いて、酸化金属
の還元を行い、金属の製造することができる。また、金
属製造業から発生する酸化金属を含むダストとスラジの
処理を経済的に実施することには有効な手段である。特
に、水分を大量に含有するダストとスラジを処理するた
めに、本発明による操業は有効な手段である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づく、水分を含む粉体原料を還元す
る回転炉床式還元炉の設備構成の一例を示す図である。
【図2】従来法に基づく、回転炉床式還元炉設備構成の
一例を示す図である。
【図3】エンドレスの帯状のフィルターの上にスラリー
を落とし、圧縮双ロールにて、圧搾する形式の脱水装置
を示す図である。
【図4】粉体を穴型から押し出し形式の圧縮成形機を示
す図である。左が構成図で、右が圧縮ローラーの図であ
る。
【図5】凹状の型で粉体を圧縮成形する形式のブリッケ
ト圧縮成形機を示す図である。
【図6】成形体の粉体充填率が1170℃での爆裂限界
水分に与える影響を示す図である。
【符号の説明】
1 混合槽 2 撹拌装置 3 スラリーポンプ 4 脱水装置 5 スラジ搬送コンベア 6 圧縮成形機 7 成形体搬送コンベア 8 首振りコンベア 9 回転炉床式還元炉 10 ガス冷却装置 11 集塵機 12 煙突 13 製品冷却装置 14 脱水装置 15 スラジ粉体搬送コンベア 16 粉体乾燥機 17 造粒機 18 散水装置 19 ペレット搬送コンベア 20 ペレット乾燥装置 21 乾燥ペレットコンベア 22 スラリー入口 23 フィルター 24 真空吸引装置 25 圧縮双ロール 26 スラリー 27 脱水物 28 原料供給口 29 駆動装置 30 駆動動力伝達機構 31 駆動シャフト 32 ローラー 33 底プレート 34 穴型 35 成形体 36 原料供給部 37 圧縮ローラー 38 凹状くぼみ 39 ブリッケト
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C22B 1/24 C22B 1/24 (72)発明者 近藤 敏 君津市君津1番地 新日本製鐵株式会社君 津製鐵所内 (72)発明者 井村 章次 君津市君津1番地 新日本製鐵株式会社君 津製鐵所内 (72)発明者 安部 洋一 富津市新富20−1 新日本製鐵株式会社技 術開発本部内

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化金属と炭素と水分を含む粉体の混合
    物を、水分量を混合物全体の15〜30質量%になるよ
    うに脱水し、該混合物を圧縮成形により複数の円柱又は
    粒状の成形体とした後、直接、還元炉内に投入して焼成
    還元することを特徴とする回転炉床式還元炉の操業方
    法。
  2. 【請求項2】 粉体質量合計に対して水分を1.0倍以
    上含む状態で、酸化金属と炭素を含む粉体を撹拌混合し
    て、これを16〜26質量%の含有水分まで脱水装置で
    脱水した後に、圧縮成形機で成形して製造した、粉体充
    填率が0. 43〜0. 58の範囲である成形体を、雰囲
    気温度が1170℃以下である炉内部分に投入して、そ
    の後に1200℃以上の温度で焼成還元することを特徴
    とする回転炉床式還元炉の操業方法。
  3. 【請求項3】 脱水装置として、水分を含む状態の粉体
    を受ける帯状のフィルター、および、当該フィルターを
    上下から挟み込んで圧縮する双ロールを有する脱水機を
    用いることを特徴とする請求項1又は2記載の回転炉床
    式還元炉の操業方法。
  4. 【請求項4】 脱水装置として、縦型で下部に内側に狭
    くなるテーパーを有する円筒形状である、水分を含む状
    態の粉体の保持部とその内部にスクリュー式の粉体排出
    機構を有し、当該保持部と当該粉体排出機構の差速が毎
    分2〜30回転であり、当該保持部に働く遠心力が50
    0G以上の遠心式脱水機を用いることを特徴とする請求
    項1又は2記載の回転炉床式還元炉の操業方法。
  5. 【請求項5】 脱水装置として、水分を含む粉体を保持
    するフィルターを両側から106N/m2以上の力で押しつ
    ける装置を有する脱水装置を用いて脱水することを特徴
    とする請求項1又は2記載の回転炉床式還元炉の操業方
    法。
  6. 【請求項6】 含有水分が16〜26質量%の範囲、か
    つ、厚みまたは径が30mm以下である、酸化金属を含
    む粉体と炭素を含む粉体の混合物を圧縮成形して製造し
    た、粉体充填率が0. 43〜0. 58の範囲である円柱
    または粒状の成形体を、雰囲気温度が1170℃以下で
    ある炉内部分に投入して、その後に1200℃以上の温
    度で焼成還元することを特徴とする回転炉床式還元炉の
    操業方法。
  7. 【請求項7】 圧縮成形機として、湿状態の粉体を押し
    込む装置と湿状態の粉体が通過する穴型からなる押し出
    し穴型式の圧縮成形機を用いる請求項1又は6記載の回
    転炉床式還元炉の操業方法。
  8. 【請求項8】 圧縮成形機として、双ロール表面の凹状
    の型に湿状態の粉体を押しつけて成形するブリッケト成
    形機を用いることを特徴とする請求項1又は2に又は6
    記載の回転炉床式還元炉の操業方法。
  9. 【請求項9】 厚みまたは径が30mm以下のある酸化
    金属を含む粉体と炭素を含む粉体の混合物を圧縮成形し
    て製造した円柱または粒状の成形体を還元することを特
    徴とする請求項6記載の回転炉床式還元炉の操業方法。
  10. 【請求項10】 酸化金属を含む粉体として、酸化鉄含
    有粉体を用いる場合に、酸化鉄と化合している酸素の原
    子モル量に対して固定炭素の原子モル量が0. 5〜1.
    5倍の範囲の成形体を還元することを特徴とする請求項
    1又は6記載の回転炉床式還元炉の操業方法。
  11. 【請求項11】 圧縮成形機で成形して製造した、円柱
    もしくは粒状の成形体を、他の炉内部分よりも雰囲気温
    度を低下させている部分に投入して、焼成還元すること
    を特徴とする請求項1又は6記載の回転炉床式還元炉の
    操業方法。
  12. 【請求項12】 酸化金属と炭素と水分を含む粉体の混
    合物を、水分量を混合物全体の15〜30質量%になる
    ように脱水し、該混合物を圧縮成形により外形が30m
    m以下の円柱又は粒状の成形体としたことを特徴とする
    還元炉原料の成形体。
  13. 【請求項13】 含有水分が16〜26質量%の範囲、
    かつ、厚みまたは径が30mm以下である、酸化金属を
    含む粉体と炭素を含む粉体の混合物を圧縮成形して製造
    して得た、粉体充填率が0. 43〜0. 58の範囲であ
    る円筒または粒状であることを特徴とする還元炉原料の
    成形体。
  14. 【請求項14】 酸化金属を含む粉体として、酸化鉄含
    有粉体を用いる場合に、酸化鉄と化合している酸素の原
    子モル量に対して固定炭素の原子モル量が0. 5〜1.
    5倍の範囲であることを特徴とする請求項12又は13
    記載の還元炉原料の成形体。
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