JP2001234146A - 粘着剤組成物とその粘着シ―ト類およびこれらの製造方法 - Google Patents

粘着剤組成物とその粘着シ―ト類およびこれらの製造方法

Info

Publication number
JP2001234146A
JP2001234146A JP2000052261A JP2000052261A JP2001234146A JP 2001234146 A JP2001234146 A JP 2001234146A JP 2000052261 A JP2000052261 A JP 2000052261A JP 2000052261 A JP2000052261 A JP 2000052261A JP 2001234146 A JP2001234146 A JP 2001234146A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
meth
acrylic acid
pressure
sensitive adhesive
block copolymer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000052261A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4607274B2 (ja
Inventor
Michiharu Yamamoto
道治 山本
Yutaka Moroishi
裕 諸石
Fumiko Kamifuji
史子 上藤
Tomoko Doi
知子 土井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nitto Denko Corp filed Critical Nitto Denko Corp
Priority to JP2000052261A priority Critical patent/JP4607274B2/ja
Publication of JP2001234146A publication Critical patent/JP2001234146A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4607274B2 publication Critical patent/JP4607274B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
  • Adhesive Tapes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 (メタ)アクリレ―ト系ポリマ―成分を導入
したブロツク共重合体を無溶剤または少量の溶剤の存在
下で生成し、これを主剤成分として使用することにより
粘着特性の良好な粘着剤組成物を得る。 【解決手段】 (メタ)アクリル酸前駆モノマ―と(メ
タ)アクリレ―ト系モノマ―とを遷移金属とその配位子
の存在下重合開始剤を使用して、適宜のモノマ―順にリ
ビングラジカル重合して、(メタ)アクリル酸前駆ポリ
マ―ブロツクAと(メタ)アクリレ―ト系ポリマ―ブロ
ツクBとが少なくとも2ブロツク結合したブロツク共重
合前駆体を得、ついで、上記ポリマ―ブロツクAを(メ
タ)アクリル酸ポリマ―ブロツクAに変換して、(メ
タ)アクリル酸ポリマ―ブロツクAと(メタ)アクリレ
―ト系ポリマ―ブロツクBとが少なくとも2ブロツク結
合したブロツク共重合体を得、これを粘着剤組成物の主
剤成分として使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、(メタ)アクリル
酸ポリマ―ブロツクAと(メタ)アクリレ―ト系ポリマ
―ブロツクBとが少なくとも2ブロツク結合したブロツ
ク共重合体を主剤成分として含有する粘着剤組成物と、
これをシ―ト状やテ―プ状などの形態とした粘着シ―ト
類と、これらの製造方法とに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、包装用粘着テ―プ、塗装用マスキ
ング用粘着テ―プ、生理用品用粘着テ―プ、紙オムツ固
定用粘着テ―プおよび粘着ラベルなど、圧着する程度で
簡単に接着することが要求される用途に対して、溶剤
型、エマルシヨン型、ホツトメルト型などの粘着剤が用
いられている。
【0003】溶剤型の粘着剤としては、アクリル系やゴ
ム系などが知られているが、近年、乾燥効率や省エネル
ギ―性および作業環境の面から、溶剤の使用量をできる
だけ削減することが要望されている。この要望に対し
て、ポリマ―重合時の溶剤の使用量を少なくすると、発
生する重合熱の制御の点から、安全性に問題があつた。
また、エマルシヨン型の粘着剤では、ポリマ―粒子が水
中に分散しているため、粘着剤層の形成に際して、最終
的に水分を除去する必要があり、乾燥効率や省エネルギ
―性の理由で、やはり問題があつた。
【0004】ホツトメルト型の粘着剤は、溶剤型やエマ
ルシヨン型の粘着剤に比べて、安全性や経済性などの面
ですぐれており、たとえば、SIS(スチレン−イソプ
レン−スチレンブロツク共重合体)を主剤成分としたも
のが知られている。しかし、このようなブロツク共重合
体を使用した粘着剤は、一般に、耐光性が良くなく、こ
れを用いた製品の経日による性能劣化が問題となる。こ
のため、上記耐光性を低下させる原因となるイソプレン
系ポリマ―成分に代えて、一般的に耐光性が良いことが
知られている(メタ)アクリレ―ト系ポリマ―成分を導
入して、上記問題のない粘着剤を得る試みがなされてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、スチレ
ンと(メタ)アクリレ―ト系モノマ―とのランダム共重
合体は、容易に合成可能であり、これを粘着剤の主成分
とした例はみられるが、粘着特性の面で満足できるもの
は得られなかつた。一方、スチレンと(メタ)アクリレ
―ト系モノマ―とのブロツク共重合体については、ラジ
カル重合法、アニオン重合法、カチオン重合法のいずれ
の重合法によつても、容易には得られず、これを粘着剤
の主成分とした例はみられない。
【0006】本発明は、このような事情に照らし、(メ
タ)アクリレ―ト系ポリマ―成分を導入したブロツク共
重合体を、無溶剤または少量の溶剤の存在下、安全性に
問題を生じることなく容易に生成して、これを粘着剤の
主剤成分として利用することにより、従来のエマルシヨ
ン型のような経済性の問題、つまり水分除去のための乾
燥効率や省エネルギ―性などの問題を起こすことなく、
粘着特性の良好な粘着剤組成物とその粘着シ―ト類を得
ることを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的に対し、鋭意検討した結果、まず、スチレンと(メ
タ)アクリレ―ト系モノマ―とを、遷移金属とその配位
子からなる特定の活性化剤および重合開始剤を用いて、
リビングラジカル重合させると、従来では困難とされて
いたスチレン系ポリマ―ブロツクAと(メタ)アクリレ
―ト系ポリマ―ブロツクBとからなるA−B型やA−B
−A型などのブロツク共重合体を、無溶剤または少量の
溶剤の存在下、重合熱の制御などの安全性の問題を生じ
ることなく、容易に生成できるものであることを知り、
これを主剤成分とした粘着剤組成物を、本発明の先行発
明として、既に提案(特許出願)した。
【0008】本発明者らは、この先行発明をもとにし
て、さらに上記ブロツク共重合体において、スチレン系
モノマ―に代えて、アクリル系粘着剤の改質用モノマ―
として一般的である(メタ)アクリル酸を用いて、(メ
タ)アクリル酸ポリマ―ブロツクAと(メタ)アクリレ
―ト系ポリマ―ブロツクBとからなるブロツク共重合体
を生成し、これを粘着剤の主剤成分とすれば、先行発明
と同等ないしそれ以上の粘着特性を発揮する、さらには
(メタ)アクリル酸をランダムに共重合させたアクリル
系ポリマ―を主剤成分とした一般のアクリル系粘着剤に
比べてもすぐれた粘着特性を発揮する粘着剤組成物が得
られるものではないかと考えた。しかし、上記のリビン
グラジカル重合において、重合性モノマ―のひとつとし
て(メタ)アクリル酸を使用すると、これが活性化剤で
ある遷移金属を失活させるためか、上記ブロツク共重合
体を生成させることができなかつた。
【0009】そこで、本発明者らは、この問題を克服す
るため、さらに検討を続けた結果、(メタ)アクリル酸
を使用する代わりに、タ―シヤルブチル(メタ)アクリ
レ―トなどの(メタ)アクリル酸前駆モノマ―を使用
し、これと(メタ)アクリレ―ト系モノマ―とを前記同
様にしてリビングラジカル重合させると、上記のような
失活の問題を起こすことなく、(メタ)アクリル酸前駆
ポリマ―ブロツクAと(メタ)アクリレ―ト系ポリマ―
ブロツクBとからなるブロツク共重合前駆体を生成で
き、これをその後に酸触媒の存在下で加熱処理するなど
して、上記(メタ)アクリル酸前駆ポリマ―ブロツクA
を(メタ)アクリル酸ポリマ―ブロツクAに変換する、
つまり上記前駆部分を分解して遊離のカルボキシル基を
持つポリマ―ブロツクAに変換すると、目的とする(メ
タ)アクリル酸ポリマ―ブロツクAと(メタ)アクリレ
―ト系ポリマ―ブロツクBとからなるA−B型やA−B
−A型などのブロツク共重合体を生成できるものである
ことがわかつた。
【0010】すなわち、この方法によると、最初のリビ
ングラジカル重合において、無溶剤または少量の溶剤の
存在下、重合熱の制御などの安全性の問題を生じずに、
容易にブロツク共重合前駆体を生成でき、またつぎのブ
ロツク共重合体に変換する際にも、無溶剤または少量の
溶剤の存在下で取り扱うことができ、このような方法で
得たブロツク共重合体を粘着剤組成物の主剤成分として
使用することにより、従来のエマルシヨン型のような経
済性の問題を生じることなく、しかも(メタ)アクリル
酸ポリマ―ブロツクAの存在により架橋処理を施さなく
ても大きな凝集力を発揮させることができ、この凝集力
とともに粘着力も満足する、粘着特性にすぐれた粘着剤
組成物が得られるものであることを見い出した。
【0011】本発明は、以上の知見をもとにして、完成
されたものであり、その要旨とするところは、(メタ)
アクリル酸ポリマ―ブロツクAと(メタ)アクリレ―ト
系ポリマ―ブロツクBとが少なくとも2ブロツク結合し
たブロツク共重合体を主剤成分として含有することを特
徴とする粘着剤組成物にあり、とくに上記のブロツク共
重合体がA−B−A型のブロツク共重合体である上記粘
着剤組成物、また上記の(メタ)アクリル酸ポリマ―ブ
ロツクAがブロツク共重合体全体の50重量%を超えな
い割合とされている上記粘着剤組成物を提供できるもの
である。
【0012】また、本発明は、上記構成の粘着剤組成物
の製造方法として、(メタ)アクリル酸前駆モノマ―
と(メタ)アクリレ―ト系モノマ―とを、遷移金属とそ
の配位子の存在下、重合開始剤を使用して、適宜のモノ
マ―順にリビングラジカル重合して、(メタ)アクリル
酸前駆ポリマ―ブロツクAと(メタ)アクリレ―ト系ポ
リマ―ブロツクBとが少なくとも2ブロツク結合したブ
ロツク共重合前駆体を生成したのち、上記の(メタ)
アクリル酸前駆ポリマ―ブロツクAを(メタ)アクリル
酸ポリマ―ブロツクAに変換して、(メタ)アクリル酸
ポリマ―ブロツクAと(メタ)アクリレ―ト系ポリマ―
ブロツクBとが少なくとも2ブロツク結合したブロツク
共重合体を生成し、これを主剤成分として使用すること
を特徴とする粘着剤組成物の製造方法を提供できるもの
である。
【0013】とくに、本発明は、上記の(メタ)アクリ
ル酸前駆モノマ―がタ−シヤルブチル(メタ)アクリレ
―トである上記粘着剤組成物の製造方法、また上記の遷
移金属と配位子の組み合わせがCu+1−ビピリジン錯体
である上記粘着剤組成物の製造方法、さらに上記のブロ
ツク共重合前駆体を、酸触媒の存在下加熱処理して、
(メタ)アクリル酸前駆ポリマ―ブロツクAを(メタ)
アクリル酸ポリマ―ブロツクAに変換する上記粘着剤組
成物の製造方法を提供できるものである。
【0014】また、本発明は、支持体上に上記粘着剤組
成物からなる層を設けたことを特徴とする粘着シ―ト類
と、このような粘着シ―ト類の製造方法として、前記
の方法によりブロツク共重合前駆体を生成したのち、こ
のブロツク共重合前駆体に光酸発生剤を混合し、これを
支持体上に塗布し、紫外線の照射後、加熱処理して、上
記前駆体の(メタ)アクリル酸前駆ポリマ―ブロツクA
を(メタ)アクリル酸ポリマ―ブロツクAに変換して、
支持体上に(メタ)アクリル酸ポリマ―ブロツクAと
(メタ)アクリレ―ト系ポリマ―ブロツクBとが少なく
とも2ブロツク結合したブロツク共重合体を含有する粘
着剤組成物の層を設けることを特徴とする粘着シ―ト類
の製造方法とを提供することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】リビングラジカル重合法に関して
は、たとえば、(1)Pattenらによる報告、“Radical
Polymerization Yielding Polymers with Mw/Mn 〜 1.0
5 by Homogeneous Atom Transfer Radical Polymerizat
ion ”Polymer Preprinted,pp 575-6,No37(March 199
6)、(2)Matyjasewskiらによる報告、“Controlled
/LivingRadical Polymerization. Halogen Atom Trans
fer Radical Polymerization Promoted by a Cu(I)/Cu
(II)Redox Process ”Macromolecules 1995,28,7901-10
(October 15,1995)、(3)同著PCT/US96/0330
2,International Publication No.WO96/30421 (Oc
tober 3,1996)、(4)M.Sawamotoらの報告、“Ruthen
ium-mediated Living Radical polymerization of Meth
yl Methacrylate ”Macromolecules,1996,29,1070.など
が知られている。
【0016】本発明者らは、このリビングラジカル重合
法により、活性化剤として遷移金属とその配位子を使用
し、これらの存在下、重合開始剤を使用して、(メタ)
アクリル酸前駆モノマ―と(メタ)アクリレ―ト系モノ
マ―とを、適宜のモノマ―順にリビングラジカル重合さ
せることにより、(メタ)アクリル酸前駆ポリマ―ブロ
ツクAと(メタ)アクリレ―ト系ポリマ―ブロツクBと
が少なくとも2ブロツク結合したブロツク共重合前駆
体、たとえばA−B型やA−B−A型などのブロツク共
重合前駆体を、容易に生成できるものであることを見い
出した。
【0017】遷移金属としては、Cu、Ru、Fe、R
h、VまたはNiがあり、通常、これら金属のハロゲン
化物(塩化物、臭化物など)の中から、用いられる。ま
た、配位子は、遷移金属を中心にして配位して錯体を形
成するものであつて、ビピリジン誘導体、メルカプタン
誘導体、トリフルオレ―ト誘導体などが好ましく用いら
れる。遷移金属とその配位子の組み合わせの中でも、C
+1−ビピリジン錯体が、重合の安定性や重合速度の面
で、最も好ましい。
【0018】重合開始剤としては、α−位にハロゲンを
含有するエステル系またはスチレン系誘導体が好まし
く、とくに2−ブロモ(またはクロロ)プロピオン酸誘
導体、塩化(または臭化)1−フエニル誘導体が好まし
く用いられる。具体的には、臭素または塩素を分子内に
1個だけ有する1官能基型として、2−ブロモ(または
クロロ)プロピオン酸メチル、2−ブロモ(またはクロ
ロ)プロピオン酸エチル、2−ブロモ(またはクロロ)
−2−メチルプロピオン酸メチル、2−ブロモ(または
クロロ)−2−メチルプロピオン酸エチル、塩化(また
は臭化)1−フエニルエチル、2−ブロモ(またはクロ
ロ)プロピオン酸2−ヒドロキシエチル、2−ブロモ
(またはクロロ)プロピオン酸4−ヒドロキシブチル、
2−ブロモ(またはクロロ)−2−メチルプロピオン酸
2−ヒドロキシエチル、2−ブロモ(またはクロロ)−
2−メチルプロピオン酸4−ヒドロキシブチルなどが挙
げられる。また、臭素または塩素を分子内に2個有する
2官能基型として、エチレンビス(2−プロモ−2−メ
チルプロピオネ―ト)などが挙げられる。
【0019】本発明において、重合性モノマ―のひとつ
である(メタ)アクリル酸前駆モノマ―としては、重合
時に活性化剤である遷移金属を失活させる心配がなく、
かつ重合後に酸触媒により分解して遊離のカルボキシル
基を生じさせるものであればよく、たとえば、タ―シヤ
ルブチル(メタ)アクリレ―ト、トリメチルシリル(メ
タ)アクリレ―トなどが挙げられ、これらの中でも、と
くにタ―シヤルブチル(メタ)アクリレ―トが好ましく
用いられる。なお、既述のとおり、このような(メタ)
アクリル酸前駆モノマ―に代えて、(メタ)アクリル酸
を使用すると、リビングラジカル重合をうまく進行させ
ることができない。
【0020】また、重合性モノマ―の他のひとつである
(メタ)アクリレ―ト系モノマ―としては、一般式
(1):CH2 =CR1 COOR2 (式中、R1 は水素
原子またはメチル基、R2 は炭素数2〜14のアルキル
基である)で表されるアクリル酸またはメタクリル酸の
アルキルエステルが用いられる。これらの中でも、とく
にn−ブチルアクリレ―ト、2−エチルヘキシルアクリ
レ―ト、イソオクチルアクリレ―ト、イソノニルアクリ
レ―トなどの炭素数4〜12のアルキル基を有するアク
リル酸アルキルエステルが好ましく用いられる。
【0021】(メタ)アクリレ―ト系モノマ―には、上
記の(メタ)アクリレ―トのほか、これと共重合可能な
改質用モノマ―を併用してもよいが、良好な粘着特性を
得るため、改質用モノマ―が(メタ)アクリレ―ト系モ
ノマ―全体の50重量%以下、好ましくは30重量%以
下、より好ましくは20重量%以下であるのがよい。改
質用モノマ―には、イソボルニル(メタ)アクリレ―
ト、(メタ)アクリルアミド、マレイン酸のモノまたは
ジエステル、グリシジル(メタ)アクリレ―ト、N,N
−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレ―ト、N,N
−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレ―ト、N−
ビニルピロリドン、アクリロニトリル、(メタ)アクリ
ロリイルモルホリン、スチレンやメチルスチレンなどの
スチレン誘導体などがある。また、(メタ)アクリル酸
前駆モノマ―として例示したタ―シヤルブチル(メタ)
アクリレ―トなどを併用することもできる。
【0022】上記のリビングラジカル重合法において、
重合開始剤として1官能基型のものを使用し、最初に
(メタ)アクリル酸前駆モノマ―を重合して(メタ)ア
クリル酸前駆ポリマ―ブロツクAを生成し、つぎに(メ
タ)アクリレ―ト系モノマ―を加えてこのモノマ―の重
合を続けて(メタ)アクリレ―ト系ポリマ―ブロツクB
を生成すると、A−B型のブロツク共重合前駆体が得ら
れる。また、上記重合後に再度(メタ)アクリル酸前駆
モノマ―を加えて重合を続けると、A−B−A型のブロ
ツク共重合前駆体が得られる。同様にして、その後、順
次重合を続けることにで、A−B−A−B型、A−B−
A−B−A型などの各種ブロツク共重合前駆体を得るこ
とができる。また、上記と逆のモノマ―順に重合させる
と、B−A型、B−A−B型、B−A−B−A型、B−
A−B−A−B型などの各種ブロツク共重合前駆体を得
ることができる。これらのリビングラジカル重合に際
し、後のモノマ―を加えるときは、先のモノマ―の重合
添加率が少なくとも60重量%を超えた時点、通常は7
0重量%以上、好ましくは80重量%以上、より好まし
くは90重量%以上となつた時点で、加えるのが望まし
い。
【0023】また、重合開始剤として2官能基型のもの
を使用して、たとえば、A−B−A型のブロツク共重合
前駆体を得る場合は、最初に(メタ)アクリレ―ト系モ
ノマ―を重合して(メタ)アクリレ―ト系ポリマ―ブロ
ツクBを生成し、つぎに(メタ)アクリル酸前駆モノマ
―を加えてこのモノマ―の重合を続けて、上記ポリマ―
ブロツクBの両側に(メタ)アクリル酸前駆ポリマ―ブ
ロツクAを生成させるようにすればよい。この方法は、
重合開始剤として前記した1官能基型のものを使用する
方法に比べ、A−B−A型のブロツク共重合前駆体を2
段階の重合操作で生成できるので、製造工程上、より有
利である。なお、この方法においても、後のモノマ―で
ある(メタ)アクリル酸前駆モノマ―を加えるときは、
前のモノマ―である(メタ)アクリレ―ト系モノマ―の
重合転化率が少なくとも60重量%を超えた時点、通常
は70重量%以上、好ましくは80重量%以上、より好
ましくは90重量%以上となつた時点で、加えるのが望
ましい。
【0024】なお、これらのブロツク共重合前駆体にお
いて、1分子内に(メタ)アクリレ―ト系ポリマ―ブロ
ツクBを2個またはそれ以上有するものであるときは、
各ポリマ―ブロツクBは、モノマ―組成が異なるポリマ
―ブロツクB1,B2,B3などで構成されていてもよ
い。また、この場合に、モノマ―組成の差異が特性上明
確であるときは、リビングラジカル重合のモノマ―順を
変更して、たとえば、A−B1−B2型、A−B1−B
2−A型、A−B1−B2−A−B3型など、(メタ)
アクリル酸前駆ポリマ―ブロツクAと(メタ)アクリレ
―ト系ポリマ―ブロツクBとが必ずしも交互に結合して
いない、3ブロツクないしそれ以上のブロツク共重合前
駆体とすることも可能である。
【0025】上記のリビングラジカル重合において、重
合開始剤としては、(メタ)アクリル酸前駆モノマ―と
(メタ)アクリレ―ト系モノマ―からなる重合性モノマ
―全体に対し、通常0.01〜10モル%、好ましくは
0.1〜2モル%の割合で用いられる。また、遷移金属
の使用量は、ハロゲン化物などの形態として、上記の重
合開始剤1モルに対して、通常0.01〜3モル、好ま
しくは0.1〜1モルの割合で用いられる。さらに、そ
の配位子は、上記の遷移金属(ハロゲン化物などの形
態)1モルに対して、通常1〜5モル、好ましくは2〜
3モルの割合で用いられる。重合開始剤と活性化剤とを
このような使用割合にすると、リビングラジカル重合の
反応性、生成ポリマ―の分子量などに好結果が得られ
る。
【0026】このようなリビングラジカル重合は、無溶
剤でも進行させることができるし、酢酸ブチル、トルエ
ン、キシレンなどの溶剤の存在下で進行させてもよい。
溶剤を用いる場合、重合速度の低下を防ぐため、重合終
了後の溶剤濃度が50重量%以下となる少量の使用量と
するのがよい。無溶剤または少量の溶剤量でも、重合熱
の制御などに関する安全性の問題はとくになく、むしろ
溶剤削減によつて経済性や環境対策などの面で好結果が
得られる。また、重合条件としては、重合速度や触媒の
失活の点より、70〜130℃の重合温度で、最終的な
分子量や重合温度にも依存するが、約1〜100時間の
重合時間とすればよい。
【0027】このような少なくとも2ブロツクが結合し
たブロツク共重合前駆体において、(メタ)アクリル酸
前駆ポリマ―ブロツクAの割合は、上記前駆体全体の5
0重量%を超えない範囲、とくに好ましくは5〜40重
量%の範囲であるのがよい。(メタ)アクリル酸前駆ポ
リマ―ブロツクAの割合があまりに多すぎると、(メ
タ)アクリル酸ポリマ―ブロツクAへの変換後、粘着剤
に要求される粘弾特性に欠けるようになり、粘着剤とし
て固すぎるポリマ―となるため、好ましくない。また、
(メタ)アクリル酸前駆ポリマ―ブロツクAの割合があ
まりに少なすぎると、(メタ)アクリル酸ポリマ―ブロ
ツクAへの変換後、粘着剤に必要な凝集力に劣るように
なり、やはり好ましくない。
【0028】本発明において、このような少なくとも2
ブロツクが結合したブロツク共重合前駆体は、これをブ
ロツク共重合体に変換したのちの粘着特性や、塗布性の
点より、前駆体全体の数平均分子量が通常5,000〜
500,000の範囲、好ましくは10,000〜20
0,000の範囲にあるのがよい。また、とくにすぐれ
た凝集力を得るため、(メタ)アクリル酸前駆ポリマ―
ブロツクAだけの数平均分子量が通常3,000以上で
あるのが望ましい。なお、これらの数平均分子量とは、
GPC(ゲルパ―ミエ―シヨンクロマトグラフイ―)法
によるポリスチレン換算にて求められる値を意味するも
のである。
【0029】本発明においては、上記のように、まず、
の方法として、リビングラジカル重合により(メタ)
アクリル酸前駆ポリマ―ブロツクAと(メタ)アクリレ
―ト系ポリマ―ブロツクBとが少なくとも2ブロツク結
合したブロツク共重合前駆体を生成し、ついで、の方
法として、上記の(メタ)アクリル酸前駆ポリマ―ブロ
ツクAを(メタ)アクリル酸ポリマ―ブロツクAに変換
して、(メタ)アクリル酸ポリマ―ブロツクAと(メ
タ)アクリレ―ト系ポリマ―ブロツクBとが少なくとも
2ブロツク結合したブロツク共重合体を生成する。ここ
で、の方法において、上記の変換の方法としては、と
くに限定されるものではないが、通常は、酸触媒の存在
下、加熱処理する方法が好ましく用いられる。
【0030】このような方法としては、たとえば、
(イ)ブロツク共重合前駆体を、反応を容易にするた
め、必要によりトルエンなどの有機溶剤で希釈し、これ
に、上記の前駆体100重量部あたり、通常0.1〜2
0重量部、好ましくは1〜10重量部となる割合のスル
ホン酸型などのH+ 型イオン交換樹脂を加えて、加熱処
理する方法、(ロ)上記方法において、H+ 型イオン交
換樹脂に代え、上記の前駆体100重量部あたり、通常
0.1〜20重量部、好ましくは1〜5重量部となる割
合のp−トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸など
の有機酸を使用する方法、(ハ)ブロツク共重合前駆体
を、これと水とをともに溶解できる有機溶剤、たとえば
テトラヒドロフランやジオキサンなどで希釈し、これ
に、上記の前駆体100重量部あたり、通常0.1〜2
0重量部、好ましくは1〜5重量部となる割合の塩酸や
硫酸などの無機酸を加えて、加熱処理する方法、(ニ)
ブロツク共重合前駆体に光酸発生剤を加え、紫外線を照
射して酸触媒を発生させたのちに、加熱処理する方法な
どが挙げられる。
【0031】上記(ニ)の方法において、使用する光酸
発生剤としては、ArN2 + - 、Y3 + - または
2 + - 〔式中、Arはビス(ドデシルフエニル)
基などのアリ―ル基、Yはアルキル基または上記同様の
アリ―ル基、Q- はBF4 -、PF6 - 、As 6 -
SbF6 - 、SbCl6 - 、HSO4 - 、Clなどの非
塩基性かつ求核性の陰イオンである〕で表されるジアゾ
ニウム塩、スルホニウム塩またはヨ―ドニウム塩などが
好ましく用いられる。
【0032】具体的には、ビス(ドデシルフエニル)ヨ
―ドニウム・ヘキサフルオロアンチモネ―ト、ビス(t
−ブチルフエニル)ヨ―ドニウム・ヘキサフルオロフオ
スフエ―ト、ビス(t−ブチルフエニル)ヨ―ドニウム
・トリフルオロメタンスルホフオネ―ト、トリフエニル
スルフオニウム・トリフルオロメタンスルフオネ―ト、
ビフエニルヨ―ドニウム・トリフルオロメタンスルフオ
ネ―ト、フエニル−(3−ヒドロキシ−ぺンタデシルフ
エニル)ヨ―ドニウム・ヘキサフルオロアンチモネ―
ト、ジアリ―ルヨ―ドニウムテトラキス(ペンタフルオ
ロフエニル)ボレ―トおよびこれら成分を含む化合物な
どが挙げられる。また、上記の成分を含んでなる各種の
混合物、たとえば、ビス(ドデシルフエニル)ヨ―ドニ
ウム・ヘキサフルオロアンチモネ―トを45重量%含む
化学品である東芝シリコ―ン(株)製の「UV−938
0C」なども使用できる。
【0033】これら光酸発生剤の使用量は、ブロツク共
重合前駆体100重量部あたり、通常0.01〜20重
量部、好ましくは0.1〜2重量部とするのがよい。過
少では反応性に乏しく、過多となると経済的に不利で、
粘着特性も悪くなる。また、この光酸発生剤の存在下、
紫外線を照射するには、高圧水銀ランプ、低圧水銀ラン
プ、メタルハライドランプ、エキシマレ―ザなどの適宜
の紫外線源を用いて行えばよい。照射量はとくに限定さ
れないが、通常は50mJ〜5J/cm2 とするのがよ
い。その際、必要により、短波長側の紫外線をカツトす
るフイルタ、パイレツクスガラス、ポリエステルシ―ト
などを使用してもよい。
【0034】上記(ニ)の方法は、支持体上に塗布した
のちに、行うのが望ましい。すなわち、ブロツク共重合
前駆体に光酸発生剤を加えた組成物を、支持体上に塗布
し、これに紫外線を照射して、加熱処理することによ
り、支持体上に変換後のブロツク共重合体を含有する粘
着剤組成物の層が設けられた粘着シ―ト類を得ることが
できる。この際、使用するブロツク共重合前駆体は、変
換後のブロツク共重合体とは異なり、分子内に遊離のカ
ルボキシル基を含まないため、ポリマ―粘度があまり上
昇せず、塗布操作が容易となるという利点を有してい
る。
【0035】上記(イ)〜(ニ)のいずれの方法でも、
酸触媒の存在下での加熱温度は、通常50℃以上とする
のが好ましく、とくに(イ)〜(ハ)の方法などでは5
0℃以上で希釈溶剤の還流温度までの範囲を選択でき
る。しかし、あまりに高温になりすぎると、(メタ)ア
クリレ―ト系ポリマ―ブロツクBのエステル部分が同時
に分解するおそれがあるため、上記いずれの方法でも、
140℃以下とするのが望ましく、とくに80〜140
℃の範囲を選択するのが望ましい。
【0036】これらの方法による(メタ)アクリル酸前
駆ポリマ―ブロツクAの(メタ)アクリル酸ポリマ―ブ
ロツクAへの変換は、IR(赤外線吸収スペクトル)や
13C−NMR(核磁気共鳴スペクトル)などの機器分析
手法にて確認できる。また、上記の変換により、前駆部
分が分解して脱離するタ―シヤルブチル基などは、イソ
ブテンガスなどとなつて反応系外に飛散するため、変換
後のポリマ―中に上記分解物が残さとして混入する心配
はとくにない。
【0037】このようにして得られるブロツク共重合体
は、(メタ)アクリル酸前駆ポリマ―ブロツクAが(メ
タ)アクリル酸ポリマ―ブロツクAに変換される以外
は、ブロツク共重合前駆体と同じ分子構造をとり、上記
前駆体に応じたA−B型やA−B−A型などの各種タイ
プのブロツク共重合体から構成されている。たとえば、
A−B型のブロツク共重合体は(メタ)アクリル酸ポリ
マ―ブロツクAが起点となりこれに(メタ)アクリレ―
ト系ポリマ―ブロツクBが結合した構造をとる。またA
−B−A型のブロツク共重合体は(メタ)アクリル酸ポ
リマ―ブロツクAが起点となりこれに(メタ)アクリレ
―ト系ポリマ―ブロツクBと(メタ)アクリル酸ポリマ
―ブロツクAとが順次結合した構造をとる。
【0038】これら各種タイプのブロツク共重合体にお
いて、(メタ)アクリル酸ポリマ―ブロツクAの割合と
しては、ブロツク共重合前駆体の場合と同様に、ブロツ
ク共重合体全体の50重量%を超えない範囲、とくに好
ましくは5〜40重量%の範囲にあり、さらにその分子
量としては、ブロツク共重合前駆体の場合と同様に、前
記方法で測定される数平均分子量が通常5,000〜5
00,000の範囲、好ましくは10,000〜20
0,000の範囲にあるのがよい。
【0039】このような(メタ)アクリル酸型ポリマ―
ブロツクAと(メタ)アクリレ―ト系ポリマ―ブロツク
Bとが少なくとも2ブロツク結合したブロツク共重合体
は、上記ポリマ―ブロツクAにおけるカルボキシル基同
志の水素結合力に起因する擬似架橋構造のためか、これ
を粘着剤組成物の主剤成分としたとき、これになんら架
橋処理を施さなくても、それ自体で大きな凝集力を示
し、粘着力と凝集力とを満足する、すぐれた粘着特性を
発揮する。上記の擬似架橋構造については、ブロツク共
重合体をシ―ト状に加工し、TEM(透過型電子顕微
鏡)により観察すると、約100〜300Å程度の大き
さの上記ポリマ―ブロツクAからなるミクロドメイン構
造を有していることより、確認できる。なお、各種タイ
プのブロツク共重合体の中でも、上記擬似架橋構造とこ
れに基づく上記粘着特性の点から、A−B−A型のブロ
ツク共重合体であるのがとくに望ましい。
【0040】本発明の粘着剤組成物は、上記のようなブ
ロツク共重合体を主剤成分として使用したものであつ
て、上述のように、これを架橋処理する必要はとくにな
いが、より高温での保持力を達成するため、必要により
従来と同様の架橋処理を施すこともできる。また、この
粘着剤組成物には、上記の主剤成分のほかに、必要によ
り、粘着付与樹脂、充填剤、老化防止剤、顔料などの一
般の粘着剤組成物に配合される各種の添加剤を含ませる
ことができる。
【0041】本発明の粘着シ―ト類は、支持体の片面ま
たは両面に、上記の粘着剤組成物を塗布し、これを必要
により乾燥することにより、厚さが片面で通常10〜1
00μmとなる粘着剤組成物からなる層を設けて、テ―
プ状やシ―ト状などの形態としたものである。支持体に
は、紙、プラスチツクラミネ―ト紙、布、プラスチツク
ラミネ―ト布、プラスチツクフイルム、金属箔、発泡体
などが用いられる。片面塗布の場合は、これら支持体の
裏面にあらかじめ離型処理を施しておいてもよい。ま
た、支持体上に粘着剤組成物を塗布する手段としては、
ホツトメルトコ―タ、コンマロ―ル、グラビアコ―タ、
ロ―ルコ―タ、キスコ―タ、スロツトダイコ―タ、スク
イズコ―タなどが用いられる。
【0042】なお、ブロツク共重合前駆体を前記(ニ)
の方法でブロツク共重合体に変換する場合は、既述した
とおり、上記前駆体に光酸発生剤を混合してなる組成物
を、支持体上に塗布し、紫外線を照射したのち、加熱処
理して、支持体上に(メタ)アクリル酸ポリマ―ブロツ
クAと(メタ)アクリレ―ト系ポリマ―ブロツクBとが
少なくとも2ブロツク結合したブロツク共重合体を主剤
成分として含有する粘着剤組成物の層を設けて、粘着シ
―ト類を製造することができる。
【0043】
【実施例】以下に、本発明の実施例を記載して、より具
体的に説明する。なお、以下の実施例で用いたA−B−
A型のブロツク共重合前駆体(1) 〜(8)と、比較例で用
いたランダム共重合体(9) は、それぞれ下記の製造例1
〜8および比較製造例1により、製造したものである。
また、これらの製造例において、製造原料としては、大
部分は市販の原料を用いたが、重合開始剤には、市販の
2−ブロモ−2−メチルプロピオン酸エチル(以下、M
PEという)のほかに、下記の方法で合成した2−ブロ
モ−2−メチルプロピオン酸2−ヒドロキシエチル(以
下、2−H2MPNという)とエチレンビス(2−ブロ
モ−2−メチルプロピオネ―ト)(以下、EBMPとい
う)を、使用した。
【0044】<2−H2MPNの合成>過剰のエチレン
グリコ―ル44ml(788ミリモル)、トリエチルア
ミン100ml(717ミリモル)およびピリジン20
ml(200ミリモル)を反応容器に入れ、これにアセ
トン800mlおよび2−ブロモイソブチリルブロミド
150g(652ミリモル)を発熱反応を抑えるために
氷浴で冷却しながら、添加した。16時間反応後、析出
物をろ去し、これに酢酸エチル1リツトルと飽和食塩水
500mlを加え、よく振とうした。しばらく静置した
のち、上層の酢酸エチル層を希塩酸で2回、飽和食塩水
500mlでも3回洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾
燥した。硫酸マグネシウムを除去したのち、酢酸エチル
を減圧溜去し、粗生成物を得た。このようにして得られ
た粗生成物を蒸留法(87〜90℃/0.25mmHg)で
精製して、目的物である2−H2MPNを得た。この2
−H2MPNの収率は、88g(64重量%)であつ
た。
【0045】<EBMPの合成>無水エチレングリコ―
ル12ml(215ミリモル)およびピリジン10ml
(100ミリモル)を反応容器に入れ、これにアセトン
350mlおよび2−ブロモ−2−メチルプロピオン酸
ブロミド75g(326ミリモル)を発熱反応を抑える
ため氷浴で冷却しながら、添加した。16時間反応後、
析出物をろ去し、これに酢酸エチル1リツトルと飽和食
塩水500mlを加え、よく振とうした。しばらく静置
したのち、上層の酢酸エチル層を希塩酸で2回、飽和食
塩水500mlでも3回洗浄し、無水硫酸マグネシウム
で乾燥した。硫酸マグネシウムを除去したのち、酢酸エ
チルを減圧留去し、粗生成物を得た。このようにして得
られた粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフイ―法
(展開溶剤:酢酸エチル/ヘキサン=1/1混合溶剤)
で精製して、目的物であるEBMPを得た。このEBM
Pの収率は、52g(67重量%)であつた。
【0046】製造例1 メカニカルスタ―ラ、窒素導入口、冷却管、ラバ―セプ
タムを備えた4つ口フラスコに、タ―シヤルブチルアク
リレ―ト15g(117ミリモル)を加え、これに2,
2′−ビピリジン539mg(3.45ミリモル)を加
え、系内を窒素置換した。これに窒素気流下、臭化銅2
20mg(1.53ミリモル)を加え、反応系を50℃
に加熱し、重合開始剤として2−H2MPNを323m
g(1.53ミリモル)加えて重合を開始し、溶剤を加
えずに窒素気流下、50℃で12時間重合した。重合率
(加熱して揮発成分を除去したポリマ―重量を揮発成分
を除去する前の重合溶液そのままのポリマ―重量で割つ
た値;以下、同じ)が90重量%以上であることを確認
したのち、これにn−ブチルアクリレ―ト128g
(1,000ミリモル)をラバ―セプタムから添加し、
これをさらに90℃で20時間加熱した。重合率が再び
90重量%以上であることを確認してから、重合系にタ
―シヤルブチルアクリレ―ト15g(117ミリモル)
をラバ―セプタムから添加し、これをさらに90℃で2
0時間加熱した。このようにして得られた重合物を酢酸
エチルに20重量%程度に希釈して、触媒をろ去した。
最後に、酢酸エチルを留去し、減圧加熱(60℃)し
て、油状ポリマ―であるA−B−A型のブロツク共重合
前駆体(1) を製造した。
【0047】製造例2 重合開始剤として、2−H2MPNに代えて、MPEを
298mg(1.53ミリモル)使用した以外は、製造
例1と同様にして、A−B−A型のブロツク共重合前駆
体(2) を製造した。
【0048】製造例3 メカニカルスタ―ラ、窒素導入口、冷却管、ラバ―セプ
タムを備えた4つ口フラスコに、n−ブチルアクリレ―
ト128g(1,000ミリモル)を加え、これに2,
2′−ビピリジン1.08g(6.91ミリモル)を加
え、系内を窒素置換した。これに窒素気流下、臭化銅4
40mg(3.06ミリモル)を加え、反応系を100
℃に加熱し、重合開始剤としてEBMPを550mg
(1.53ミリモル)加えて重合を開始し、溶剤を加え
ずに窒素気流下、100℃で12時間重合した。重合率
が90重量%以上であることを確認したのち、これにタ
―シヤルブチルアクリレ―ト30g(234ミリモル)
をラバ―セプタムから添加し、さらに20時間加熱し
た。このようにして得られた重合物を酢酸エチルで20
重量%程度に希釈し、触媒をろ去した。最後に、酢酸エ
チルを留去し、減圧加熱(60℃)して、油状ポリマ―
であるA−B−A型のブロツク共重合前駆体(3)を製造
した。
【0049】製造例4 メカニカルスタ―ラ、窒素導入口、冷却管、ラバ―セプ
タムを備えた4つ口フラスコに、n−ブチルアクリレ―
ト128g(1,000ミリモル)およびタ―シヤルブ
チルアクリレ―ト9g(70ミリモル)を加え、これに
2,2′−ビピリジン1.08g(6.91ミリモル)
を加え、系内を窒素置換した。これに窒素気流下、臭化
銅440mg(3.06ミリモル)を加え、反応系を1
00℃に加熱し、重合開始剤としてEBMPを550m
g(1.53ミリモル)加えて重合を開始し、溶剤を加
えずに窒素気流下、100℃で12時間重合した。重合
率が90重量%以上であることを確認したのち、これに
タ―シヤルブチルアクリレ―ト30g(234ミリモ
ル)をラバ―セプタムから添加し、さらに20時間加熱
した。このようにして得られた重合物を酢酸エチルで2
0重量%程度に希釈し、触媒をろ去した。最後に、酢酸
エチルを留去し、減圧加熱(60℃)して、油状ポリマ
―であるA−B−A型のブロツク共重合前駆体(4) を製
造した。
【0050】製造例5 メカニカルスタ―ラ、窒素導入口、冷却管、ラバ―セプ
タムを備えた4つ口フラスコに、n−ブチルアクリレ―
ト128g(1,000ミリモル)およびイソボルニル
アクリレ―ト9g(43.2ミリモル)を加え、これに
2,2′−ビピリジン1.08g(6.91ミリモル)
を加え、系内を窒素置換した。これに窒素気流下、臭化
銅440mg(3.06ミリモル)を加え、反応系を1
00℃に加熱し、重合開始剤としてEBMPを550m
g(1.53ミリモル)加えて重合を開始し、溶剤を加
えずに窒素気流下、100℃で12時間重合した。重合
率が90重量%以上であることを確認したのち、これに
タ―シヤルブチルアクリレ―ト30g(234ミリモ
ル)をラバ―セプタムから添加し、さらに20時間加熱
した。このようにして得られた重合物を酢酸エチルで2
0重量%程度に希釈し、触媒をろ去した。最後に、酢酸
エチルを留去し、減圧加熱(60℃)して、油状ポリマ
―であるA−B−A型ブロツク共重合前駆体(5) を製造
した。
【0051】製造例6〜8 (メタ)アクリレ―ト系モノマ―の仕込み量、タ―シヤ
ルブチルアクリレ―トの添加量を、表1のように変更し
た以外は、製造例3と同様の手法により、油状ポリマ―
であるA−B−A型のブロツク共重合前駆体(6) 〜(8)
を製造した。各重合に際して、重合開始剤(EBM
P)、臭化銅および2,2′−ビピリジンの各使用量
は、製造例3と同じである。なお、表1に記載される
( )内の数値は、各原料成分のモル数(ミリモル)
を示したものである。また、表1中、(メタ)アクリレ
―ト系モノマ―の欄における「BA」はn−ブチルアク
リレ―ト、同「2−EHA」は2−エチルヘキシルアク
リレ―トである。
【0052】
【0053】上記の製造例1〜8にて製造した各A−B
−A型のブロツク共重合前駆体(1)〜(8) について、数
平均分子量〔Mn〕、重量平均分子量〔Mw〕およびポ
リマ―分散度〔Mw/Mn〕を測定した。結果は、表2
に示されるとおりであつた。分子量の測定は、本文中に
記載したGPC法により、行つたものである。
【0054】
【0055】比較製造例1 メカニカルスタ―ラ、窒素導入口、冷却管、ラバ―セプ
タムを備えた4つ口フラスコに、アクリル酸10g(1
39ミリモル)、n−ブチルアクリレ―ト76g(41
0ミリモル)、2−メルカプトエタノ―ル0.3g
(3.84ミリモル)および酢酸エチル400mlの混
合物を投入し、これにアゾビスイソブチロニトリル0.
5gを加え、反応系を60℃で5時間加熱して、重合し
た。最後に、酢酸エチルを留去し、減圧加熱(60℃)
して、油状ポリマ―であるランダム共重合体(9) を製造
した。このランダム共重合体(9) は、数平均分子量〔M
n〕が69.9×1,000、重量平均分子量〔Mw〕
が182.3×1,000で、ポリマ―の分散度〔Mw
/Mn〕が2.61であつた。
【0056】実施例1 A−B−A型のブロツク共重合前駆体(1) 40gをトル
エン40mlで希釈し、これにH+ 型イオン交換樹脂
(ION EXCHANGE INDIA社製の「イン
デイオン130」)4gを添加し、これを120℃で2
時間加熱攪拌して、上記前駆体(1) のアクリル酸前駆ポ
リマ―ブロツクA(タ―シヤルブチルアクリレ―トポリ
マ―ブロツクA)をアクリル酸ポリマ―ブロツクAに変
換して、A−B−A型のブロツク共重合体(1) を生成し
た。イオン交換樹脂を減圧ろ去して、粘着剤溶液を得
た。これをギヤツプ200μmのアプリケ―タにより、
厚さが25μmのポリエチレンテレフタレ―トフイルム
(以下、PETフイルムという)の上に塗布し、120
℃で5分間加熱乾燥して、粘着シ―トを作製した。
【0057】実施例2 A−B−A型のブロツク共重合前駆体(1) 40gをトル
エン40mlで希釈し、これにp−トルエンスルホン酸
水和物0.8gを添加し、これを110℃で2時間加熱
還流しながら攪拌して、上記前駆体(1) のアクリル酸前
駆ポリマ―ブロツクAをアクリル酸ポリマ―ブロツクA
に変換して、A−B−A型のブロツク共重合体(1) を生
成した。p−トルエンスルホン酸水和物を減圧ろ去し、
トリエチルアミンで中和して、粘着剤溶液を得た。これ
をギヤツプ200μmのアプリケ―タにより、厚さが2
5μmのPETフイルムの上に塗布し、120℃で5分
間加熱乾燥して、粘着シ―トを作製した。
【0058】実施例3 A−B−A型のブロツク共重合前駆体(1) 40gをトル
エン40mlで希釈し、これに光酸発生剤としてフエニ
ル−(3−ヒドロキシ−ペンタデシルフエニル)ヨ―ド
ニウム・ヘキサフルオロアンチモネ―トの50重量%メ
チルエチルケトン溶液80mgを加えて、溶液とした。
これをギヤツプ100μmのアプリケ―タにより、厚さ
が25μmのPETフイルムの上に塗布し、120℃で
5分間加熱乾燥したのち、高圧水銀灯により、室温で紫
外線を1.3J照射し、さらに、130℃で5分間加熱
処理して、上記前駆体(1) のアクリル酸前駆ポリマ―ブ
ロツクAをアクリル酸ポリマ―ブロツクAに変換して、
A−B−A型のブロツク共重合体(1) を含有する粘着剤
組成物の層を形成し、粘着シ―トを作製した。
【0059】なお、上記の変換は、IR(赤外線吸収ス
ペクトル)および13C−NMR(核磁気共鳴スペクト
ル)により、確認できた。すなわち、IRでは、変換前
には、図1に示すように3,400〜3,000cm-1
あたりに吸収がみられないが、変換後には、図2に示す
ようにカルボキシル基(−COOH基)に由来するブロ
―ドな吸収スペクトルがみられるようになり、また1,
720cm-1あたりにシヨルダ―吸収スペクトルがみら
れることから、確認できた。13C−NMRでは、変換前
には、図3に示すように78ppmにタ―シヤルブチル
基のメチン炭素由来のシグナルと23ppmにメチル炭
素由来のシグナルがみられるが、変換後には、図4に示
すようにこれらのシグナルが消失することから、確認で
きた。
【0060】なおまた、ブロツク共重合体(1) におい
て、分子内に−COOH基が存在していることは、以下
の方法でも、確認することができた。すなわち、ブロツ
ク共重合体(1) をクロロホルム−dに溶解し、これに過
剰のトリメチルシリル化ジアゾメタン(TMSCH
2 )を少量のメタノ―ルの存在下攪拌しながら反応さ
せ、過剰のTMSCHN2 を除去後、反応物の13C−N
MRから、52ppm付近に−COOMeに由来する新
たなシグナルがみられることから、確認できた。つま
り、これは、TMSCHN2 と選択的に反応する−CO
OH基がブロツク共重合体(1) 内に存在していることを
示す証拠となるものである。
【0061】実施例4 光酸発生剤として、東芝シリコ―ン(株)製の「UV−
9380C」〔前出のビス(ドデシルフエニル)ヨ―ド
ニウム・ヘキサフルオロアンチモネ―トを45重量%含
む化学品〕60mgを使用した以外は、実施例3と同様
にして、粘着シ―トを作製した。
【0062】実施例5〜11 A−B−A型のブロツク共重合前駆体(1) 40gに代
え、表3に示すように、A−B−A型のブロツク共重合
前駆体(2) 〜(8) を各40g使用した以外は、実施例3
と同様にして、A−B−A型のブロツク共重合体(2) 〜
(8) を含有する粘着剤組成物の層を形成して、7種の粘
着シ―トを作製した。
【0063】
【0064】比較例1 ランダム共重合体(9) を酢酸エチルに30重量%濃度に
溶解し、これをギヤツプ200μmのアプリケ―タによ
り、厚さが25μmのPETフイルムの上に塗布し、1
20℃で5分間加熱乾燥して、粘着シ―トを作製した。
【0065】上記の実施例1〜11および比較例1の各
粘着シ―トについて、下記の方法により、粘着力および
凝集力(クリ―プ)を測定した。これらの結果は、表4
に示されるとおりであつた。
【0066】<粘着力>粘着シ―トを幅20mm,長さ8
0mmに切断し、これを幅40mm,長さ100mmのSUS
−304板上に、重さ2Kgのゴムロ―ラを1往復させて
圧着したのち、室温で30分間放置した。これを引張り
試験機を用いて、25℃で、300mm/分の速度で引き
剥がし(180°ピ―ル)、その剥離に要する力を測定
した。測定は2個のサンプルについて行い、その平均値
を求めた。
【0067】<凝集力>粘着シ―トを幅10mm,長さ2
0mmの接着面積でベ―クライト板に貼り付け、40℃ま
たは80℃で500gの荷重をかけて、1時間あたりの
落下距離を測定した。なお、落下距離が大きいほど凝集
力(クリ―プ)が小さいことが知られており、1mm以上
の場合は、粘着剤として実用的とはいえない。
【0068】
【0069】上記の表4から明らかなように、(メタ)
アクリル酸ポリマ―ブロツクAと(メタ)アクリレ―ト
系ポリマ―ブロツクBとからなるA−B−A型のブロツ
ク共重合体を使用した本発明の実施例1〜11の各粘着
シ―トは、いずれも、粘着力および凝集力の大きい、す
ぐれた粘着特性を有している。これに対し、(メタ)ア
クリル酸と(メタ)アクリレ―トとのランダム共重合体
を使用した比較例1の粘着シ―トは、上記の粘着特性に
著しく劣つている。
【0070】
【発明の効果】以上のように、本発明においては、(メ
タ)アクリル酸前駆ポリマ―ブロツクAと(メタ)アク
リレ―ト系ポリマ―ブロツクBとが少なくとも2ブロツ
ク結合したブロツク共重合前駆体を、リビングラジカル
重合法により、無溶剤または少量の溶剤を用いて生成し
たのち、上記のポリマ―ブロツクAを(メタ)アクリル
酸ポリマ―ブロツクAに変換することにより、この(メ
タ)アクリル酸ポリマ―ブロツクAと(メタ)アクリレ
―ト系ポリマ―ブロツクBとが少なくとも2ブロツク結
合したブロツク共重合体を生成させ、これを粘着剤組成
物の主剤成分としたことにより、従来のような安全性や
経済性の問題を生じることなく、また架橋処理を施すこ
となく、粘着力および凝集力を満足する、すぐれた粘着
特性を示す粘着剤組成物とその粘着シ―ト類を得ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】製造例1で得られたA−B−A型のブロツク共
重合前駆体(1) のIR吸収スペクトルを示す特性図であ
る。
【図2】実施例3により上記ブロツク共重合前駆体(1)
をブロツク共重合体(1) に変換したのちのIR吸収スペ
クトルを示す特性図である。
【図3】製造例1で得られたA−B−A型のブロツク共
重合前駆体(1) の13C−NMR共鳴スペクトルを示す特
性図である。
【図4】実施例3により上記ブロツク共重合前駆体(1)
をブロツク共重合体(1) に変換したのちの13C−NMR
共鳴スペクトルを示す特性図である。
【図5】実施例3により上記ブロツク共重合前駆体(1)
をブロツク共重合体(1) に変換したのち、これをさらに
メチルエステル化したものの13C−NMR共鳴スペクト
ルを示す特性図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上藤 史子 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内 (72)発明者 土井 知子 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内 Fターム(参考) 4J004 AA10 AB01 CC02 FA06 FA08 GA01 4J040 DM001 HA086 HA256 HB06 HB31 HC14 HD13 HD18 HD39 HD43 JA09 JB09 KA12 KA14 LA01 NA05 NA06 QA01

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (メタ)アクリル酸ポリマ―ブロツクA
    と(メタ)アクリレ―ト系ポリマ―ブロツクBとが少な
    くとも2ブロツク結合したブロツク共重合体を主剤成分
    として含有することを特徴とする粘着剤組成物。
  2. 【請求項2】 ブロツク共重合体は、A−B−A型のブ
    ロツク共重合体である請求項1に記載の粘着剤組成物。
  3. 【請求項3】 (メタ)アクリル酸ポリマ―ブロツクA
    は、ブロツク共重合体全体の50重量%を超えない割合
    とされている請求項1または2に記載の粘着剤組成物。
  4. 【請求項4】 (メタ)アクリル酸前駆モノマ―と
    (メタ)アクリレ―ト系モノマ―とを、遷移金属とその
    配位子の存在下、重合開始剤を使用して、適宜のモノマ
    ―順にリビングラジカル重合して、(メタ)アクリル酸
    前駆ポリマ―ブロツクAと(メタ)アクリレ―ト系ポリ
    マ―ブロツクBとが少なくとも2ブロツク結合したブロ
    ツク共重合前駆体を生成したのち、上記の(メタ)ア
    クリル酸前駆ポリマ―ブロツクAを(メタ)アクリル酸
    ポリマ―ブロツクAに変換して、(メタ)アクリル酸ポ
    リマ―ブロツクAと(メタ)アクリレ―ト系ポリマ―ブ
    ロツクBとが少なくとも2ブロツク結合したブロツク共
    重合体を生成し、これを主剤成分として使用することを
    特徴とする粘着剤組成物の製造方法。
  5. 【請求項5】 (メタ)アクリル酸前駆モノマ―は、タ
    −シヤルブチル(メタ)アクリレ―トである請求項4に
    記載の粘着剤組成物の製造方法。
  6. 【請求項6】 遷移金属と配位子の組み合わせは、Cu
    +1−ビピリジン錯体である請求項4または5に記載の粘
    着剤組成物の製造方法。
  7. 【請求項7】 ブロツク共重合前駆体を、酸触媒の存在
    下、加熱処理して、(メタ)アクリル酸前駆ポリマ―ブ
    ロツクAを(メタ)アクリル酸ポリマ―ブロツクAに変
    換する請求項4〜6のいずれかに記載の粘着剤組成物の
    製造方法。
  8. 【請求項8】 支持体上に請求項1〜3のいずれかに記
    載の粘着剤組成物からなる層を設けたことを特徴とする
    粘着シ―ト類。
  9. 【請求項9】 請求項4のの方法によりブロツク共重
    合前駆体を生成したのち、このブロツク共重合前駆体に
    光酸発生剤を混合し、これを支持体上に塗布し、紫外線
    の照射後、加熱処理して、上記前駆体の(メタ)アクリ
    ル酸前駆ポリマ―ブロツクAを(メタ)アクリル酸ポリ
    マ―ブロツクAに変換して、支持体上に(メタ)アクリ
    ル酸ポリマ―ブロツクAと(メタ)アクリレ―ト系ポリ
    マ―ブロツクBとが少なくとも2ブロツク結合したブロ
    ツク共重合体を含有する粘着剤組成物の層を設けること
    を特徴とする粘着シ―ト類の製造方法。
JP2000052261A 2000-02-24 2000-02-24 粘着剤組成物とその粘着シ―ト類およびこれらの製造方法 Expired - Fee Related JP4607274B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000052261A JP4607274B2 (ja) 2000-02-24 2000-02-24 粘着剤組成物とその粘着シ―ト類およびこれらの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000052261A JP4607274B2 (ja) 2000-02-24 2000-02-24 粘着剤組成物とその粘着シ―ト類およびこれらの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001234146A true JP2001234146A (ja) 2001-08-28
JP4607274B2 JP4607274B2 (ja) 2011-01-05

Family

ID=18573812

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000052261A Expired - Fee Related JP4607274B2 (ja) 2000-02-24 2000-02-24 粘着剤組成物とその粘着シ―ト類およびこれらの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4607274B2 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008291131A (ja) * 2007-05-25 2008-12-04 Kaneka Corp アクリル系ブロック共重合体組成物
WO2011155534A1 (ja) 2010-06-11 2011-12-15 日東電工株式会社 粘着シートとその利用
WO2011155533A1 (ja) 2010-06-11 2011-12-15 日東電工株式会社 粘着シート
WO2012111358A1 (ja) 2011-02-18 2012-08-23 日東電工株式会社 粘着シート
WO2012147464A1 (ja) 2011-04-27 2012-11-01 日東電工株式会社 粘着シート
WO2014208500A1 (ja) 2013-06-25 2014-12-31 株式会社ニトムズ 有機質汚れ除去用粘着クリーナー
WO2018008201A1 (ja) 2016-07-06 2018-01-11 株式会社ニトムズ 粘着クリーナー

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10509475A (ja) * 1995-03-31 1998-09-14 マティヤスゼウスキー,クルズィスゾフ 原子(または基)移動・ラジカル重合に基づく新規な共重合体および新規な重合方法

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10509475A (ja) * 1995-03-31 1998-09-14 マティヤスゼウスキー,クルズィスゾフ 原子(または基)移動・ラジカル重合に基づく新規な共重合体および新規な重合方法

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008291131A (ja) * 2007-05-25 2008-12-04 Kaneka Corp アクリル系ブロック共重合体組成物
WO2011155534A1 (ja) 2010-06-11 2011-12-15 日東電工株式会社 粘着シートとその利用
WO2011155533A1 (ja) 2010-06-11 2011-12-15 日東電工株式会社 粘着シート
WO2012111358A1 (ja) 2011-02-18 2012-08-23 日東電工株式会社 粘着シート
WO2012147464A1 (ja) 2011-04-27 2012-11-01 日東電工株式会社 粘着シート
WO2014208500A1 (ja) 2013-06-25 2014-12-31 株式会社ニトムズ 有機質汚れ除去用粘着クリーナー
US10213090B2 (en) 2013-06-25 2019-02-26 Kabushiki Kaisha Nitoms Sticky cleaner for removing organic dirt
WO2018008201A1 (ja) 2016-07-06 2018-01-11 株式会社ニトムズ 粘着クリーナー

Also Published As

Publication number Publication date
JP4607274B2 (ja) 2011-01-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2001115124A (ja) 粘着剤組成物およびその製造方法と粘着シ―ト類
JP5174217B2 (ja) 易解体性粘着剤組成物及び易解体性粘着テープ
JP4768103B2 (ja) 粘着剤組成物とその粘着シ―ト類およびこれらの製造方法
JP2002146316A (ja) 紫外線架橋型粘着剤組成物とその製造方法ならびに粘着シ―トとその製造方法
JP5334374B2 (ja) 自着用粘着剤及びそれを用いた自着用粘着テープ
JP4607275B2 (ja) 粘着剤組成物とその粘着シ―ト類およびこれらの製造方法
JP5577463B2 (ja) 易解体性粘着剤組成物及び易解体性粘着テープ
JP2001234146A (ja) 粘着剤組成物とその粘着シ―ト類およびこれらの製造方法
JP2000290610A (ja) 長鎖アルキル系剥離剤とその製造方法ならびにセパレ―タおよび背面剥離処理された粘着シ―ト類
JP5577461B2 (ja) 易解体性粘着剤組成物及び易解体性粘着テープ
WO2012169501A1 (ja) 粘着剤組成物及び易解体性粘着テープ
JP4768115B2 (ja) 紫外線架橋型粘着剤組成物とその製造方法ならびに粘着シ―トとその製造方法
JPH0726211A (ja) 粘着テープ
TWI535814B (zh) 易解體性黏著劑組成物及易解體性黏著帶
JP4806501B2 (ja) 非架橋型粘着剤組成物およびその製造方法と粘着シート
JP4572004B2 (ja) 粘着剤組成物とその製造方法
JP2002069412A (ja) 反応型ホツトメルト粘着剤組成物およびその粘着シ―トならびにこれらの製造方法
JP2003027018A (ja) 粘着シートとその製造方法
JP4768104B2 (ja) 非架橋型粘着剤組成物およびその製造方法と粘着シ―ト
JP2001303010A (ja) 紫外線架橋型粘着剤組成物およびその製造法と粘着シ―ト類
WO2014157620A1 (ja) 粘着剤組成物及び易解体性粘着テープ
JP2001207148A (ja) 粘着剤組成物およびその製造方法と粘着シ―ト類
JP2003327946A (ja) 長鎖アルキルペンダント系剥離処理剤と剥離処理方法
JP4768110B2 (ja) 感圧性接着シートとその製造方法
JP2003013030A (ja) 紫外線架橋型粘着剤組成物と粘着シートとこれらの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061106

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100118

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100126

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100326

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100928

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101007

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131015

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131015

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20161015

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees