JP2001233826A - 対称型ハイドロキノン・モノエステル類の合成方法 - Google Patents

対称型ハイドロキノン・モノエステル類の合成方法

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JP2001233826A
JP2001233826A JP2000044484A JP2000044484A JP2001233826A JP 2001233826 A JP2001233826 A JP 2001233826A JP 2000044484 A JP2000044484 A JP 2000044484A JP 2000044484 A JP2000044484 A JP 2000044484A JP 2001233826 A JP2001233826 A JP 2001233826A
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hydroquinone
symmetric
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synthesizing
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JP2000044484A
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English (en)
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Taiji Katsumata
泰司 勝又
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Fujifilm Holdings Corp
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】工業的に合成中間体として有用なハイドロキノ
ン類のモノエステルを、穏和な反応条件下、一段階で高
収率で合成する方法を提供する。 【解決手段】対称型ハイドロキノン類と酸ハライド類と
を塩基の存在下に0〜30℃で反応させて、該対称型ハ
イドロキノン類をモノエステル化することを特徴とす
る、対称型ハイドロキノン・モノエステル類の合成方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、対称型ハイドロキ
ノン・モノエステル類を一段階で高収率で合成する方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】ハイドロキノン・モノエステル誘導体は
医薬品製造中間体として広範な用途を有し、また写真用
有機化合物の中間体としても有用な化合物である。ハイ
ドロキノン・モノエステル誘導体の製造法としては、塩
基の存在下ハイドロキノン類と酸ハライドとを反応させ
て一段階で得られる方法が従来からよく知られている。
しかし、一般にこの方法ではハイドロキノン類の2つの
OH基の反応性を区別してコントロールすることが困難
であり、対称型ハイドロキノン類においては更に困難と
なり、結果としてモノエステル類とともに多量のジエス
テル類が副生し、モノエステル体の収率を低いものにし
ている。また、ジエステル体の副生を避けるためにはハ
イドロキノン類を酸ハライドに対して、好ましくは5倍
モル以上用いてジエステル体の生成を抑制するのが有効
な方法となっている。しかしながら、この方法では過剰
分の未反応ハイドロキノン類の除去に繁雑な工程を必要
とする場合が多く簡便な方法となっていないのが現状で
ある。ハイドロキノン類と酸ハライドとを反応させて一
段階でハイドロキノン・モノエステル類を合成している
例としては、例えば、特開昭58−154507号、同
58−108527号、特開平7−214902号など
の文献が挙げられる。いずれの文献においてもハイドロ
キノン・モノエステル類の収率は低く、一段階で高収率
で製造できる合成法が見出されてないのが現状である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的
は、工業的に合成中間体として有用なハイドロキノン類
のモノエステルを、穏和な反応条件下、一段階で高収率
で合成する方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、以下の
手段により達成された。 〈1〉下記一般式(1)で表される対称型ハイドロキノ
ン類と下記一般式(2)で表される酸ハライド類とを塩
基の存在下に0〜30℃で反応させて、該対称型ハイド
ロキノン類をモノエステル化することを特徴とする、下
記一般式(3)で表される対称型ハイドロキノン・モノ
エステル類の合成方法。
【0005】
【化2】
【0006】式(1)中、R1 、R2 、R3 およびR4
はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、アルキル基
またはアルコキシ基を表し、R1 〜R4 の前記置換基は
一般式(1)で表される化合物が対称形となる組み合わ
せから選ばれる。また、R1とR2 および/またはR3
とR4 は互いに結合して対称形となる環を形成してもよ
い。式(2)中、Xはハロゲン原子を表し、Yはアルキ
ル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基ま
たはアミノ基を表す。式(3)中、R1 、R2 、R3
よびR4 は前記と同義であり、Yは前記と同義である。
【0007】〈2〉反応温度が5〜15℃であることを
特徴とする前項1記載の対称型ハイドロキノン・モノエ
ステル類の合成方法。
【0008】〈3〉反応溶媒がアセトニトリル、アセト
ン、酢酸エチルまたはN,N−ジメチルアセトアミドで
あることを特徴とする前項1記載の対称型ハイドロキノ
ン・モノエステル類の合成方法。
【0009】〈4〉上記塩基がピリジン、2−メチルピ
リジンまたは2,6−ジメチルピリジンであることを特
徴とする前項1記載の対称型ハイドロキノン・モノエス
テル類の合成方法。 〈5〉上記塩基が一般式(2)で表される化合物に対し
て1.5倍モル〜3.0倍モルであることを特徴とする
前項1記載の対称型ハイドロキノン・モノエステル類の
合成方法。
【0010】〈6〉一般式(1)で表される化合物が、
一般式(2)で表される化合物に対して1.5倍モル〜
5.0倍モルであることを特徴とする前項1記載の対称
型ハイドロキノン・モノエステル類の合成方法。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に本発明で使用する一般式
(1)、(2)、(3)で表される化合物について詳し
く述べる。まず一般式(1)について説明する。一般式
(1)において、R1 、R2 、R3 およびR4 はそれぞ
れ独立に水素原子、ハロゲン原子、アルキル基またはア
ルコキシ基を表す。但し、R1 〜R4 の前記置換基は対
称形となる組み合わせから選ばれる。また、R1 とR2
および/またはR3 とR4 は互いに結合して対称形とな
る環を形成してもよい。ハロゲン原子としては塩素原
子、臭素原子、ヨウ素原子、フッ素原子、好ましくは塩
素原子、フッ素原子、アルキル基としては炭素原子数
(以下C数または炭素数という)12以下、好ましくは
C数8以下の置換されてもよいアルキル基、アルコキシ
基としてはC数12以下、好ましくはC数8以下の置換
されてもよいアルコキシ基を表す。R1 とR2 および/
またはR3 とR4 が互いに結合して環を形成するときの
代表的な例として、3’,6’−ジヒドロキシベンゾノ
ルボルネンが挙げられる。ここで、置換されてもよい置
換基としては、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、
臭素原子、ヨウ素原子)、アルキル基、アリール基、ア
ルコキシカルボニルアルキル基、複素環基、アシル基、
スルホニル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アル
キルチオ基、アリールチオ基、カルバモイル基、スルフ
ァモイル基、アシルアミノ基、スルホニルアミノ基、ア
ルコキシカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニル
基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アミノカルボ
ニルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アリールオキシ
カルボニル基、アシルオキシ基、アミノ基、スルホニル
オキシ基等が挙げられる。R1 〜R4 は、より好ましく
は水素原子、アルキル基を表し、更に好ましくは水素原
子、メチル基である。
【0012】置換されてもよい前記アルキル基として
は、C数12以下、好ましくはC数8以下の置換されて
もよいアルキル基が挙げられる。例えば、メチル基、ト
リフルオロメチル基、ベンジル基、エトキシカルボニル
メチル基、アセチルアミノメチル基、エチル基、アリル
基、i−プロピル基、シクロヘキシル基、n−オクチル
基等が挙げられる。前記アリール基としては、C数18
以下、好ましくはC数10以下の置換されてもよいアリ
ール基が挙げられる。例えば、フェニル基、ナフチル
基、2−メトキシフェニル基、4−クロルフェニル基、
4−メチルフェニル基、4−メタンスルホニルフェニル
基等が挙げられる。
【0013】前記アルコキシカルボニルアルキル基とし
ては、C数12以下、好ましくはC数8以下のアルコキ
シカルボニルアルキル基が挙げられる。例えば、エトキ
シカルボニルメチル基、n−オクチルオキシカルボニル
メチル基等が挙げられる。
【0014】前記複素環基としては、炭素数18以下、
好ましくは炭素数10以下の置換されてもよい複素環残
基が挙げられ、例えば、1−イミダゾリル基、2−フリ
ル基、2−ピリジル基、3−ピリジル基、3,5−ジシ
アノ−2−ピリジル基、5−テトラゾリル基、2−ベン
ゾチアゾリル基、2−ベンズイミダゾリル基、2−ベン
ズオキサゾリル基、2−オキサゾリン−2−イル基、モ
ルホリノ基等が挙げられる。前記アシル基としては、炭
素数12以下、好ましくは炭素数8以下の置換されても
よいアシル基が挙げられ、例えば、アセチル基、プロピ
オニル基、iso−ブチロイル基、ベンゾイル基、3,
4−ジクロロベンゾイル基、3−アセチルアミノ−4−
メトキシベンゾイル基等が挙げられる。
【0015】前記スルホニル基としては、炭素数12以
下、好ましくは炭素数8以下の置換されてもよいスルホ
ニル基が挙げられ、例えば、メタンスルホニル基、エタ
ンスルホニル基、ブタンスルホニル基、ベンゼンスルホ
ニル基等が挙げられる。前記アルコキシ基としては、炭
素数12以下、好ましくは炭素数8以下の置換されても
よいアルコキシ基が挙げられ、例えば、メトキシ基、エ
トキシ基、i−プロポキシ基、メトキシエトキシ基等が
挙げられる。前記アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基
としては、炭素数18以下、好ましくは炭素数10以下
の置換されてもよいアリールオキシ基、ヘテロ環オキシ
基が挙げられ、例えば、フェノキシ基、ナフチルオキシ
基、4−アセチルアミノフェノキシ基、ピリミジン−2
−イルオキシ基、2−ピリジルオキシ基等が挙げられ
る。
【0016】前記アルキルチオ基としては、炭素数12
以下、好ましくは炭素数8以下の置換されてもよいアル
キルチオ基が挙げられ、例えば、メチルチオ基、エチル
チオ基、t−オクチルチオ基、エトキシカルボニルメチ
ルチオ基、ベンジルチオ基、2−ヒドロキシエチルチオ
基等が挙げられる。
【0017】前記アリールチオ基、ヘテロ環チオ基とし
ては、炭素数18以下、好ましくは炭素数10以下の置
換されてもよいアリールチオ基、ヘテロ環チオ基が挙げ
られ、例えば、フェニルチオ基、4−クロロフェニルチ
オ基、2−n−ブトキシ−5−t−オクチルフェニルチ
オ基、4−ニトロフェニルチオ基、1−フェニル−5−
テトラゾリルチオ基、5−メタンスルホニルベンゾチア
ゾール−2−イルチオ基等が挙げられる。前記カルバモ
イル基としては、炭素数12以下、好ましくは炭素数8
以下の置換されてもよいカルバモイル基が挙げられ、例
えば、カルバモイル基、メチルカルバモイル基、ジメチ
ルカルバモイル基、ビス−(2−メトキシエチル)カル
バモイル基、ジエチルカルバモイル基、フェニルカルバ
モイル基等が挙げられる。
【0018】前記スルファモイル基としては、炭素数1
2以下、好ましくは炭素数8以下の置換されてもよいス
ルファモイル基が挙げられ、例えば、スルファモイル
基、メチルスルファモイル基、ジメチルスルファモイル
基、ビス−(2−メトキシエチル)スルファモイル基、
ジエチルスルファモイル基、フェニルスルファモイル基
等が挙げられる。前記アシルアミノ基としては、炭素数
12以下、好ましくは炭素数8以下の置換されてもよい
アシルアミノ基が挙げられ、例えば、アセチルアミノ
基、プロパノイルアミノ基、i−ブチロイルアミノ基、
ベンゾイルアミノ基、2−メタンスルホニルアミノベン
ゾイルアミノ基、アクリロイルアミノ基等が挙げられ
る。
【0019】前記スルホニルアミノ基としては、炭素数
12以下、好ましくは炭素数8以下の置換されてもよい
スルホニルアミノ基が挙げられ、例えば、メタンスルホ
ニルアミノ基、ベンゼンスルホニルアミノ基、3−メタ
ンスルホニルアミノベンゼンスルホニルアミノ基等が挙
げられる。前記アルコキシカルボニルアミノ基として
は、炭素数12以下、好ましくは炭素数8以下の置換さ
れてもよいアルコキシカルボニルアミノ基が挙げられ、
例えば、メトキシカルボニルアミノ基、エトキシカルボ
ニルアミノ基、2−メトキシエトキシカルボニルアミノ
基、iso−ブトキシカルボニルアミノ基、ベンジルオ
キシカルボニルアミノ基、2−シアノエトキシカルボニ
ルアミノ基等が挙げられる。
【0020】前記アルコキシカルボニルオキシ基として
は、炭素数12以下、好ましくは炭素数8以下の置換さ
れてもよいアルコキシカルボニルオキシ基が挙げられ、
例えば、メトキシカルボニルオキシ基、エトキシカルボ
ニルオキシ基、メトキシエトキシカルボニルオキシ基等
が挙げられる。前記アリールオキシカルボニルアミノ基
としては、炭素数12以下、好ましくは炭素数8以下の
置換されてもよいアリールオキシカルボニルアミノ基が
挙げられ、例えば、フェノキシカルボニルアミノ基、
2,4−ジニトロフェノキシカルボニルアミノ基、4−
t−ブトキシフェノキシカルボニルアミノ基等が挙げら
れる。
【0021】前記アリールオキシカルボニルオキシ基と
しては、炭素数12以下、好ましくは8以下の置換され
てもよいアリールオキシカルボニルオキシ基が挙げら
れ、例えば、フェノキシカルボニルオキシ基、3−シア
ノフェノキシカルボニルオキシ基、4−アセトキシフェ
ノキシカルボニルオキシ基、4−t−ブトキシカルボニ
ルアミノフェノキシカルボニルオキシ基等が挙げられ
る。前記アミノカルボニルアミノ基としては、炭素数1
2以下、好ましくは8以下の置換されていてもよいアミ
ノカルボニルアミノ基が挙げられ、例えば、メチルアミ
ノカルボニルアミノ基、モルホリノカルボニルアミノ
基、ジエチルアミノカルボニルアミノ基、N−エチル−
N−フェニルアミノカルボニルアミノ基、4−シアノフ
ェニルアミノカルボニルアミノ基、4−メタンスルホニ
ルアミノカルボニルアミノ基等が挙げられる。
【0022】前記アミノカルボニルオキシ基としては、
炭素数12以下、好ましくは8以下の置換されていても
よいアミノカルボニルオキシ基が挙げられ、例えば、ジ
メチルアミノカルボニルオキシ基、ピロリジノカルボニ
ルオキシ基等が挙げられる。
【0023】前記カルバモイルオキシ基としては、炭素
数12以下、好ましくは炭素数8以下の置換されてもよ
いカルバモイルオキシ基が挙げられ、例えば、ジメチル
カルバモイルオキシ基、ピロリジノカルボニルオキシ基
等が挙げられる。前記アミノ基としては、炭素数12以
下、好ましくは8以下の置換されてもよいアミノ基が挙
げられ、例えば、アミノ基、メチルアミノ基、ジメチル
アミノ基、エチルアミノ基、N−エチル−N−3−カル
ボキシプロピルアミノ基、N−エチル−N−2−スルホ
エチルアミノ基、フェニルアミノ基、N,N−エトキシ
カルボニルメチル基、N−メチル−N−フェニルアミノ
基等が挙げられる。前記アルコキシカルボニル基として
は、炭素数12以下、好ましくは8以下の置換されてい
てもよいアルコキシカルボニル基が挙げられ、例えば、
メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、メトキ
シエトキシカルボニル基等が挙げられる。
【0024】前記アリールオキシカルボニル基として
は、炭素数15以下、好ましくは10以下の置換されて
いてもよいアリールオキシカルボニル基が挙げられ、例
えば、フェノキシカルボニル基、p−メトキシフェノキ
シカルボニル基等が挙げられる。前記アシルオキシ基と
しては、炭素数12以下、好ましくは8以下の置換され
てもよいアシルオキシ基が挙げられ、例えば、アセトキ
シ基、ベンゾイルオキシ基、2−ブテノイルオキシ基、
2−メチルプロパノイルオキシ基等が挙げられる。前記
スルホニルオキシ基としては、炭素数12以下、好まし
くは8以下の置換されてもよいスルホニルオキシ基が挙
げられ、例えば、フェニルスルホニルオキシ基、メタン
スルホニルオキシ基、4−クロロフェニルスルホニルオ
キシ基等が挙げられる。
【0025】次に一般式(2)について説明する。一般
式(2)において、Xはハロゲン原子(塩素原子、臭素
原子、ヨウ素原子、フッ素原子)を表し、好ましくは塩
素原子、臭素原子であり、より好ましくは塩素原子であ
る。Yはアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリ
ールオキシ基またはアミノ基を表す。アルキル基として
は、C数4以上、好ましくはC数8から30の置換され
てもよいアルキル基(例えば、2−エチルヘキシル、オ
クチル、2−ヘキシルオクチル、ドデシル、ヘキサデシ
ル)、アリール基としては、C数6以上、好ましくはC
数8から30の置換されてもよいアリール基(例えば、
4−エチルフェニル、4−エトキシフェニル、4−ドデ
シルフェニル、4−ドデシルオキシフェニル)、アルコ
キシ基としては、C数4以上、好ましくはC数8から3
0の置換されてもよいアルコキシ基(例えば、2−エチ
ルヘキシルオキシ、オクチルオキシ、ドデシルオキシ、
ヘキサデシルオキシ、2−ヘキシルデシルオキシ)、ア
リールオキシ基としては、C数6以上、好ましくはC数
8から30の置換されてもよいアリールオキシ基(例え
ば、2−エチルフェノキシ、4−t−ブチルフェノキ
シ、2−テトラデカノイルアミノフェノキシ)、アミノ
基としては、C数4以上、好ましくはC数8から30の
置換されてもよいアミノ基(例えば、オクチルアミノ、
t−オクチルアミノ、テトラデシルオキシプロピルアミ
ノ、N−メチル−ヘキサデシルオキシカルボニルメチル
アミノ、N,N−ジヘキシルアミノ、N−エトキシカル
ボニルメチル−ドデシルオキシカルボニルメチルアミ
ノ)を表す。ここで、置換されてもよい置換基として
は、前記R1 〜R4 の置換基の例として挙げた基が適用
される。但し、C数は好ましくはC数8から30であ
る。Yは、より好ましくはアルキル基、アルコキシ基、
アミノ基を表し、更に好ましくはアルコキシ基である。
【0026】次に一般式(3)について説明する。一般
式(3)において、R1 〜R4 およびYはすでに説明し
たのと同じ意味を表す。
【0027】以下に本発明により合成できる一般式
(3)で示される化合物の具体例を示すが本発明はこれ
に限定されるものではない。
【0028】
【化3】
【0029】
【化4】
【0030】
【化5】
【0031】
【化6】
【0032】
【化7】
【0033】
【化8】
【0034】
【化9】
【0035】本発明において、反応温度は0℃〜30
℃、好ましくは5℃〜15℃である。本発明において用
いられる反応溶媒はアセトニトリル、アセトン、酢酸エ
チルまたはN,N−ジメチルアセトアミドであり、好ま
しくはアセトニトリル、アセトンであり、より好ましく
はアセトニトリルである。本発明において用いられる塩
基はピリジン、メチルピリジン類またはジメチルピリジ
ン類であり、好ましくはピリジン、2−メチルピリジン
または2,6−ジメチルピリジンであり、より好ましく
はピリジンである。塩基は、一般式(2)で表される化
合物に対して1.5倍モル〜2.5倍モル、好ましくは
1.9倍モル〜2.0倍モルを用いるのが適切である。
本発明において用いられる一般式(1)で表される化合
物は、一般式(2)で表される化合物に対して1.5倍
モル〜5.0倍モル、好ましくは2.5倍モル〜3.5
倍モルを用いるのが適切である。
【0036】
【実施例】以下に本発明により実施した具体的合成例を
示すが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0037】(1)下記方法により例示化合物(H−
6)を合成した。ハイドロキノン400g(3.633
mol)およびピリジン191.6g(2.422mol)をチ
ッソ気流下、アセトニトリル2000mlに加えた。5〜
10℃にてクロロぎ酸n−ヘキサデシル(純度98%)
388.6g(1.249mol)を1時間かけて滴下し
た。その後、10〜15℃にて3時間攪拌した後、冷水
2000mlを加え、そのままの温度で30分攪拌した。
析出した結晶を濾別することにより例示化合物(H−
6)467.9gを得た。収率99%、mp77〜79℃
であった。
【0038】(2)下記方法により例示化合物(H−
8)を合成した。2,3−ジメチルハイドロキノン7
5.6g(0.547mol)およびピリジン28.8g
(0.364mol)をチッソ気流下、アセトニトリル75
0mlに加えた。5〜10℃にてクロロぎ酸n−ヘキサデ
シル(純度98%)58.5g(0.188mol)を45
分かけて滴下した。その後、10〜15℃にて2時間攪
拌した後、冷水1000mlを加え、15〜20℃で1時
間攪拌した。析出した結晶を濾別しアセトニトリルで再
結晶することにより例示化合物(H−8)61.1gを
得た。収率80%であった。
【0039】比較実験例(特開平7−214902号に
記載の方法) 本発明に記載の例示化合物(H−6)の合成。 ハイドロキノン5.5g(0.05mol)をアセトン10
0mlに溶かし、ピリジン2.2ml(0.027mol)加え
た後、加熱攪拌している中へ、クロルぎ酸n−ヘキサデ
シル7.63g(0.025mol)をアセトン50mlに溶
かした液を、1時間かけて加える。さらに5時間還流し
たのち、減圧で溶媒を留去し、得られた結晶をメタノー
ルで洗浄し、次いでベンゼンで洗浄して目的とする例示
化合物(H−6)4.0gを得た。収率は42%であっ
た。
【0040】
【発明の効果】以上のように本発明の合成法では、穏和
な反応条件でかつ簡便な反応操作(一段階の反応操作で
モノエステル化でき、しかも生成した結晶を取り出すの
が簡単である)により高収率で対称型ハイドロキノン・
モノエステル誘導体を合成できることが明らかである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07C 271/44 C07C 271/44 271/54 271/54

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1)で表される対称型ハイ
    ドロキノン類と下記一般式(2)で表される酸ハライド
    類とを塩基の存在下に0〜30℃で反応させて、該対称
    型ハイドロキノン類をモノエステル化することを特徴と
    する、下記一般式(3)で表される対称型ハイドロキノ
    ン・モノエステル類の合成方法。 【化1】 式(1)中、R1 、R2 、R3 およびR4 はそれぞれ独
    立に水素原子、ハロゲン原子、アルキル基またはアルコ
    キシ基を表し、R1 〜R4 の前記置換基は一般式(1)
    で表される化合物が対称形となる組み合わせから選ばれ
    る。また、R1とR2 および/またはR3 とR4 は互い
    に結合して対称形となる環を形成してもよい。式(2)
    中、Xはハロゲン原子を表し、Yはアルキル基、アリー
    ル基、アルコキシ基、アリールオキシ基またはアミノ基
    を表す。式(3)中、R1 、R2 、R3 およびR4 は前
    記と同義であり、Yは前記と同義である。
  2. 【請求項2】 反応温度が5〜15℃であることを特徴
    とする請求項1記載の対称型ハイドロキノン・モノエス
    テル類の合成方法。
  3. 【請求項3】 反応溶媒がアセトニトリル、アセトン、
    酢酸エチルまたはN,N−ジメチルアセトアミドである
    ことを特徴とする請求項1記載の対称型ハイドロキノン
    ・モノエステル類の合成方法。
  4. 【請求項4】 上記塩基がピリジン、2−メチルピリジ
    ンまたは2,6−ジメチルピリジンであることを特徴と
    する請求項1記載の対称型ハイドロキノン・モノエステ
    ル類の合成方法。
  5. 【請求項5】 上記塩基が一般式(2)で表される化合
    物に対して1.5倍モル〜3.0倍モルであることを特
    徴とする請求項1記載の対称型ハイドロキノン・モノエ
    ステル類の合成方法。
  6. 【請求項6】 一般式(1)で表される化合物を、一般
    式(2)で表される化合物に対して1.5倍モル〜5.
    0倍モル用いることを特徴とする請求項1記載の対称型
    ハイドロキノン・モノエステル類の合成方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN104418773A (zh) * 2013-09-02 2015-03-18 上海龙翔生物医药开发有限公司 2,4,5-三氟苯异氰酸酯及其中间体的合成方法

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