JP2001233505A - 給紙装置,記録装置,および給紙方法 - Google Patents

給紙装置,記録装置,および給紙方法

Info

Publication number
JP2001233505A
JP2001233505A JP2000048608A JP2000048608A JP2001233505A JP 2001233505 A JP2001233505 A JP 2001233505A JP 2000048608 A JP2000048608 A JP 2000048608A JP 2000048608 A JP2000048608 A JP 2000048608A JP 2001233505 A JP2001233505 A JP 2001233505A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
roller
recording material
paper feed
transport
paper
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000048608A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshikazu Odaka
俊和 小高
Kazuhisa Kawakami
和久 川上
Hiroyasu Okuda
泰康 奥田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2000048608A priority Critical patent/JP2001233505A/ja
Publication of JP2001233505A publication Critical patent/JP2001233505A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Feeding Of Articles By Means Other Than Belts Or Rollers (AREA)
  • Registering Or Overturning Sheets (AREA)
  • Handling Of Cut Paper (AREA)
  • Delivering By Means Of Belts And Rollers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 スキュー取り時に印刷用紙に余計な負荷をか
けずに該印刷用紙を撓ませることができる給紙装置、記
録装置、および給紙方法を提供する。 【解決手段】 給紙ローラ3によって側面視略U字型の
給送経路が形成される。用紙Pにはスキュー取り時、一
定量の撓みが生じるが、前記撓みは、既に湾曲状態とな
っている用紙Pの前記既湾曲部に発生させる。前記撓み
の発生によって膨らむ前記既湾曲部は、ガイド部材17
に設けられた凹部31に吸収される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録装置における
被記録材の給送を行う給紙装置および該給紙装置を備え
ている記録装置に関する。また、本発明は、給紙方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】記録装置の1つとしてプリンタがあり、
プリンタには、積層された複数の印刷用紙(単票紙)が
置かれた給紙(用紙)トレイから、最上位の印刷用紙を
取り出して記録部(印刷部)に給送するものがある。
【0003】このようなプリンタでは、給紙トレイの下
部に配置されたホッパが、印刷用紙を上方に持ち上げて
給紙ローラに当接(圧接)させ、その後、給紙ローラを
回転させることにより最上位の印刷用紙が取り出され、
印刷部に給送されるという給紙動作が行われている。
【0004】このように用紙をホッパから1枚ずつ給送
する方式では、給送路に対して印刷用紙が斜めに送られ
るいわゆるスキューを起こすことがある。用紙がスキュ
ーした状態で給送されると紙詰まりが発生し、また、印
刷用紙の予定位置に印刷が行われなくなるなどの不具合
が発生する虞がある。そこで、この対策として、印刷部
に印刷用紙を搬送する前に、前記スキューを取り除くス
キュー取りが行われている。スキュー取りには、停止し
た搬送ローラに用紙の前端を突き当て、その状態で給紙
ローラを短時間回転させる突き当て方式と、搬送ローラ
に印刷用紙を一旦食いつかせ、給紙ローラを停止させた
状態で搬送ローラを逆転させて吐き出しをする食いつき
吐き出し方式などがある。
【0005】ここで、該食いつき吐き出し方式によるス
キュー取り方法について、図12を参照しつつ詳述す
る。給紙ローラ91および給紙ローラ91と当接して従
動回転する給紙従動ローラ92によって給送される印刷
用紙P(以下「用紙P」という)の先端は、スキューし
た状態で、給紙ローラ91の給送方向下流側に位置する
搬送ローラ93と、該搬送ローラ93と当接して従動回
転する搬送従動ローラ94との圧接部に到達する。該当
接部に到達した用紙Pの先端は、スキューした状態のま
ま搬送ローラ93と搬送従動ローラ94との間に挟入し
て、その後の搬送ローラ93および給紙ローラ91の回
転動作によって、図12(A)の如く一定長頭出しさ
れ、この時点で搬送ローラ93および給紙ローラ91の
回転を停止する。次に、図12(B)の如く給紙ローラ
91を停止させたまま、搬送ローラ93を逆転させるこ
とによって、一定長頭出しした用紙Pの先端を搬送ロー
ラ93と搬送従動ローラ94との圧接部から搬送方向上
流側へ吐き出す。吐き出された用紙Pの先端は、用紙P
の後端側が給紙ローラ91および該給紙ローラと当接す
る給紙従動ローラ92との間で挟持固定されていること
から、用紙Pが搬送ローラ93と給紙ローラ91との間
で一定量撓んだ状態において、搬送ローラ93に当接
し、スキューしたその姿勢を自己修正する。そして、ス
キューが除去された状態で用紙Pの先端は搬送ローラ9
3と搬送従動ローラ94との間に再び挟入して、印刷部
へ用紙Pが搬送される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した後
者の食いつき吐き出し方式によるスキュー取りは、前記
突き当て方式のように用紙先端を搬送ローラに突き当て
た状態で給紙ローラを回転させないため、印刷用紙の表
裏面に余計な摩擦負荷をかけない点において利点を有す
る反面、以下のような欠点を有していた。すなわち、こ
のようなスキュー取り動作時においては、図12(A)
に示すように、給送経路を側面視して搬送ローラ93と
給送ローラ91との間で直線状をなしていた印刷用紙P
が、図12(B)に示すような曲線状をなして一定量撓
むことになるため、用紙Pには不要な負荷がかかる。特
に、用紙Pが剛性の高い厚手の光沢紙等であると、場合
によっては用紙Pが折れ曲がる場合があり、不本意な印
刷結果を来すことになる。
【0007】本発明は上記問題に鑑みなされたものであ
り、その目的は、スキュー取り時に印刷用紙に余計な負
荷をかけずに該印刷用紙を撓ませることができる給紙装
置、記録装置、および給紙方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本願請求項1に記載の発明に係る給紙装置は、正転
および逆転可能であって、正転することにより、被記録
材に記録を行う記録部に被記録材を搬送する搬送ローラ
と、前記搬送ローラに圧接することにより、前記搬送ロ
ーラの回動に従って従動回動する搬送従動ローラと、前
記搬送ローラの搬送方向上流側に位置し、正転および逆
転可能であって、正転することにより、前記搬送ローラ
および前記搬送従動ローラに前記被記録材を給送する給
紙ローラと、前記給紙ローラに圧接することにより、前
記給紙ローラの回動に従って従動回動する給紙従動ロー
ラと、前記給紙ローラの外周面から離間して位置し、前
記被記録材と接触して給送方向へ被記録材を案内する接
触部を有するガイド部材と、前記搬送ローラと前記給紙
ローラとを駆動制御することにより、前記被記録材の先
端を前記搬送ローラと前記搬送従動ローラとの圧接部か
ら搬送方向下流側へ一定量突出させた後、前記一定量突
出した被記録材の先端を該圧接部から搬送方向上流側へ
吐き出すことによって前記被記録材のスキュー取りを行
う手段と、を備えている、記録装置における前記被記録
材の給送を行う給紙装置であって、前記被記録材の給送
経路は、前記給紙ローラの外周に沿って反転湾曲する側
面視略U字型の形状をなし、前記ガイド部材は、前記ス
キュー取り時に生ずる前記被記録材の撓みを吸収する凹
部を有し、前記スキュー取り時に生ずる前記被記録材の
撓みは、前記給紙ローラの外周に沿って湾曲させられて
いる前記被記録材の既湾曲部にて起こさせ、該撓みに基
づく湾曲の増大は、前記ガイド部材に設けられた前記凹
部を利用して吸収することを特徴とする。
【0009】本願請求項1に記載の発明によると、側面
視略U字型の給送経路を有する給紙装置において、被記
録材は、U字型の給送経路を形成する給紙ローラによっ
てスキュー取り前から一定の曲率半径を有して既に湾曲
されている。そして、スキュー取り時に生ずる被記録材
の撓みは、前記既湾曲部が“膨らむ”ことによって起こ
る。すなわち、被記録材の前記既湾曲部の箇所を利用し
てスキュー取り時の撓みを生じさせ、前記給送経路のU
字を構成する直線部分に新たな曲げ、もしくは最悪の場
合、折れを発生させることがないと同時に、前記ガイド
部材には前記膨らみを吸収するための凹部が形成されて
いるので、スキュー取り時に前記撓みを前記既湾曲部に
発生させることによって、前記既湾曲部がガイド部材に
向かって膨らんでも、被記録材の自然な湾曲姿勢を保っ
たまま該膨らみを吸収することができ、もってスキュー
取りを安定して行うことが可能となる。
【0010】本願請求項2に記載の発明に係る給紙装置
は、請求項1において、前記ガイド部材における前記接
触部が、前記被記録材と接触して回転する複数のガイド
・ローラによって構成され、前記凹部は、任意の2つの
前記ガイド・ローラの間に設けられる、ことを特徴とす
る。
【0011】本願請求項2に記載の発明によると、前記
接触部が、前記被記録材と接触して回転する複数のガイ
ド・ローラによって構成されているので、被記録材をU
字状に湾曲させて給送するときに給送抵抗を軽減して円
滑な給送ができると共に、被記録材に傷を付けないで給
送することができる。また、任意の2つのガイド・ロー
ラ間に前記凹部が設けられているので、無駄無く当該凹
部を形成することができると共に、請求項1記載の発明
と同様な作用効果を得ることができる。
【0012】本願請求項3に記載の発明に係る給紙装置
は、正転および逆転可能であって、正転することによ
り、被記録材に記録を行う記録部に被記録材を搬送する
搬送ローラと、前記搬送ローラに圧接することにより、
前記搬送ローラの回動に従って従動回動する搬送従動ロ
ーラと、前記搬送ローラの搬送方向上流側に位置し、正
転および逆転可能であって、正転することにより、前記
搬送ローラおよび前記搬送従動ローラに前記被記録材を
給送する給紙ローラと、前記給紙ローラに圧接すること
により、前記給紙ローラの回動に従って従動回道する給
紙従動ローラと、前記給紙ローラの外周面から離間して
位置し、前記被記録材と接触して給送方向へ被記録材を
案内する接触部を有するガイド部材と、前記搬送ローラ
と前記給紙ローラとを駆動制御することにより、前記被
記録材の先端を前記搬送ローラと前記搬送従動ローラと
の当接部から搬送方向下流側へ一定量突出させた後、前
記一定量突出した被記録材の先端を該当接部から搬送方
向上流側へ吐き出すことによって前記被記録材のスキュ
ー取りを行う手段と、を備えている、記録装置における
被記録材の給送を行う給紙装置であって、前記被記録材
の給送経路は、前記給紙ローラの外周面に沿って反転湾
曲する側面視略U字型の形状をなし、前記搬送ローラと
前記給紙ローラとを駆動制御する制御手段は、スキュー
取り時において、前記被記録材先端を前記搬送ローラと
前記搬送従動ローラとの圧接部から一定量突出させる前
記搬送ローラによる前記被記録材の送り速度V1と、こ
のときの前記給紙ローラによる被記録材の送り速度V2
との関係を、V1>V2なる関係にする変速モードを有
し、前記スキュー取り時に生ずる前記被記録材の撓み
は、前記給紙ローラの外周に沿って湾曲させられている
前記被記録材の既湾曲部において、前記変速モードの実
行によって、前記変速モードの実行前と実行後の両状態
を確保するために設けられている空間部を利用して作ら
れることを特徴とする。
【0013】被記録材の給送動作時においては、給紙ロ
ーラとガイド部材との間を通過する被記録材の先端は、
被記録材の剛性によって、給紙ローラの外周面から離間
して位置するガイド部材に接触しつつ給紙ローラの外周
に沿う円弧を描き、給送方向下流側へと進んでいく。す
なわち、この時点においては、被記録材は給紙ローラ外
周面と密着していない状態にあるため、被記録材と給紙
ローラとの間には一定の空間が形成されている。そし
て、前記空間が形成された状態を保ちつつ、被記録材の
先端は、搬送ローラと搬送従動ローラとの圧接部に到達
して、該両ローラ間に挟入する。
【0014】ここで、本願請求項3に記載の発明による
と、搬送ローラと給送ローラとを駆動制御する制御手段
は、スキュー取り時においては、搬送ローラによる被記
録材の送り速度V1と、このときの回転ローラによる被
記録材の送り速度V2との関係を、V1>V2なる関係に
する変速モードを有している。
【0015】従って、被記録材が搬送ローラと搬送従動
ローラとの間に挟持された状態においては、V1>V2
る関係になるため、給紙ローラから給送方向下流側にお
ける送り速度が、給紙ローラから給送方向上流側におけ
る送り速度と比較して相対的に増加する。これにより、
前述した給紙ローラと被記録材との空間部は無くなり、
被記録材は給紙ローラの外周面と密着した状態になる。
【0016】そして、このように前記空間部が無くなっ
た状態において、スキュー取りを行う。すなわち、搬送
ローラを逆転させて、一定量突出した被記録材先端を搬
送方向上流側に吐き出す。被記録材先端が吐き出される
と、これによって被記録材に撓みが生じるが、該撓みは
以下の空間部の再形成によって作られる。すなわち、給
紙ローラ外周面に沿って密着していた被記録材は、再び
給紙ローラ外周面から離間されて、給紙ローラ外周面と
の間に空間部を再形成する。
【0017】つまり、この一連の動作によって、スキュ
ー取り前に存在する、給紙ローラ外周面と被記録材との
空間部を、スキュー取りによって撓みを作る空間に利用
することができることになる。従って、特別の空間を別
途設けることなく、効率的なスキュー取りを行うことが
可能となる。
【0018】本願請求項4に記載の発明に係る給紙装置
は、請求項3において、前記給紙ローラと前記搬送ロー
ラとの間に前記被記録材の通過を検知する検知手段を配
置すると共に、前記制御手段は、前記検知手段により前
記被記録材先端が通過したことが検知されると、その検
知信号により前記変速モードへの切り替えを行うことを
特徴とする。
【0019】被記録材の印刷時および給送時において
は、搬送ローラによる被記録材の送り速度V1と給紙ロ
ーラによる送り速度V2との関係をV1=V2に設定され
ており、スキュー取り時においては所望のタイミングで
1>V2なる変速モードに切り替えられる。
【0020】本願請求項4に記載の発明によれば、搬送
ローラに近い位置で被記録材の通過の有無の状態を検知
して、これによって前記変速モードへの切り替えを行う
ので、被記録材先端と搬送ローラとの位置関係を正確に
把握することが可能となり、もって前記制御をより精密
に行うことが可能となる。
【0021】本願請求項5に記載の発明に係る給紙装置
は、請求項3または4における前記制御手段が、前記被
記録材の種類の選択によって、前記スキュー取り時にお
ける、前記搬送ローラによる前記被記録材の送り速度V
1または、および前記給紙ローラによる前記被記録材の
送り速度V2を、前記被記録材の種類の選択によって変
更することを特徴とする。
【0022】スキュー取り時において、被記録材の厚み
や材質によっては、最適なスキュー取りを行うために、
被記録材先端を搬送方向下流側へ搬送ローラから突出さ
せる量や、搬送ローラによる被記録材の送り速度V1
給紙ローラによる被記録材の送り速度V2との組み合わ
せ条件等を変更する必要がある。
【0023】本願請求項5に記載の発明によれば、請求
項3または4における前記制御手段が、前記被記録材の
種類の選択によって、前記スキュー取り時における、前
記搬送ローラによる前記被記録材の送り速度V1また
は、および前記給紙ローラによる前記被記録材の送り速
度V2を、前記被記録材の種類の選択によって変更する
ので、被記録材の厚みや剛性の違いによって最適な条件
を設定し、適切なスキュー取りを行うことができる。
【0024】本願請求項6に記載の発明は、請求項5に
おける給紙装置が、前記被記録材の種類をユーザが選択
する手段を更に備えていることを特徴とする。
【0025】本願請求項6に記載の発明によれば、ユー
ザが被記録材の種類を選択できるので、前記制御手段へ
被記録材の種類を確実に伝達することが可能となる。
【0026】本願請求項7に記載の発明は、請求項3か
ら6のいずれかにおいて、請求項1または2記載の前記
ガイド部材を具備することを特徴とする。
【0027】本願請求項7に記載の発明によれば、請求
項1または2に記載の発明と同等の作用効果を更に得る
ことができる。従って、特に、被記録材先端を搬送方向
下流側へ搬送ローラから突出させる量が多い場合は、ス
キュー取り時に生ずる撓みによって生じる、被記録材の
給紙ローラ部における既湾曲部の膨らみも大きくなるた
め、このような場合に特に有効である。
【0028】本願請求項8に記載の発明に係る記録装置
は、請求項1から7のいずれか1項に記載の給紙装置を
備えていることを特徴とする。
【0029】本願請求項8に記載の発明によると、記録
装置において、前述した本願請求項1から7のいずれか
1項に記載の発明と同様の作用効果を得ることができ
る。
【0030】本願請求項9に記載の発明に係る給紙方法
は、正転および逆転可能であって、正転することによ
り、被記録材に記録を行う記録部に被記録材を搬送する
搬送ローラと、前記搬送ローラに圧接することにより、
前記搬送ローラの回動に従って従動回動する搬送従動ロ
ーラと、前記搬送ローラの搬送方向上流側に位置し、正
転および逆転可能であって、正転することにより、前記
搬送ローラおよび前記搬送従動ローラに被記録材を給送
する給紙ローラと、前記給紙ローラに圧接することによ
り、前記給紙ローラの回動に従って従動回動する給紙従
動ローラと、前記給紙ローラの外周面から離間して位置
し、前記被記録材と接触して給送方向へ被記録材を案内
する接触部を有するガイド部材と、前記搬送ローラと前
記給紙ローラとを駆動制御することにより、前記被記録
材の先端を前記搬送ローラと前記搬送従動ローラとの圧
接部から搬送方向下流側へ一定量突出させた後、前記一
定量突出した被記録材の先端を該圧接部から搬送方向上
流側へ吐き出すことによって前記被記録材のスキュー取
りを行う手段と、を備えている、記録装置における前記
被記録材の給送を行う給紙方法であって、前記被記録材
の給送経路は、前記給紙ローラの外周に沿って反転湾曲
する側面視略U字型の形状をなし、前記スキュー取りを
行う一部において、前記被記録材先端を前記搬送ローラ
と前記搬送従動ローラとの圧接部から一定量突出させる
前記搬送ローラによる前記被記録材の送り速度V1と、
このときの前記給紙ローラによる被記録材の送り速度V
2との関係を、V1>V2なる関係とする変速モードを実
行し、前記スキュー取り時に生ずる前記被記録材の撓み
を、前記給紙ローラの外周に沿って湾曲させられている
前記被記録材の既湾曲部において、前記変速モードの実
行によって、前記変速モードの実行前と実行後の両状態
を確保するために設けられている空間部を利用して作ら
れることを特徴とする。
【0031】本願請求項9に記載の発明によれば、前述
した本願請求項3に記載の発明と同様の作用効果を得る
ことができる。
【0032】本願請求項10に記載の発明に係る給紙方
法は、請求項9における前記給紙装置が、前記搬送ロー
ラと前記給紙ローラとの間で前記被記録材の通過を検知
する検知手段を更に有し、前記スキュー取り時における
1>V2なる関係とする変速モードは、前記検知手段の
検知信号を利用して実行することを特徴とする。
【0033】本願請求項10に記載の発明によれば、前
述した本願請求項4に記載の発明と同様の作用効果を得
ることができる。
【0034】
【発明の実施の形態】<インク・ジェット・プリンタの
概要>以下では、図1を中心に参照しながら、適宜、図
2を参照して、本発明に係る「記録装置」としてのイン
ク・ジェット・プリンタの概要について、給紙ローラお
よび搬送ローラを中心に説明する。図1は、インク・ジ
ェット・プリンタ100の概略側面図であり、図2は、
インク・ジェット・プリンタ100の概略平面図(上面
図)である。
【0035】インク・ジェット・プリンタ(以下、単に
「プリンタ」という。)100は、「被記録材」として
の印刷用紙(単票紙、以下、単に「用紙」という。)P
の給送経路として側面視略U字型の給送経路を有する。
この給送経路上には、給紙トレイ1と、給紙ローラ3
と、搬送ローラ5と、キャリッジ8と、排紙ローラ7と
が設けられている。
【0036】給紙トレイ1は、複数枚積層された用紙P
を収納可能な構成を有し、用紙Pを収納した状態でプリ
ンタ100に着脱可能に取り付けられる。取り付けは、
プリンタ100の手前側(図1における左側)からプリ
ンタ100の奥部(図1における右側)へほぼ水平に差
し込まれることにより行われる。
【0037】給紙トレイ1の下部には、ホッパ2および
ホッパ・ホルダ18が配置されている。ホッパ2は、給
紙トレイ1の底部にホッパ軸2aを中心に回動可能に取
り付けられ、底部の一部を構成している。給紙トレイ1
は、ホッパ2を介して、ホッパ・ホルダ18がバネ18
bの付勢力により押し上げられることによって上方に押
し上げられて、給紙トレイ1に積層された用紙Pの、最
上位のものを給紙ローラ3に押圧し、該給紙ローラ3の
回転により用紙Pを送り出す。
【0038】給紙ローラ3は、図2に示すように、給紙
ローラ軸3aに複数個(本実施形態では5個)取り付け
られている。そのうちの一部(本実施の形態では3個)
は、そのローラ表面にゴム材3bが取り付けられ、用紙
Pをその表面に巻回させて給送しやすいように構成され
ている。他の給紙ローラ3(本実施の形態では2個)の
表面には、ゴム材3bが取り付けられておらず、これら
の給紙ローラ3は、ゴム材3bを有する給紙ローラ3に
よる用紙Pの給送を補助する。これらの給紙ローラ3
は、給紙ローラ軸3aを中心に、図示しない駆動モータ
によって回動(正転および逆転)駆動される。
【0039】給紙ローラ3の側部近傍には、給紙ローラ
3による給送動作を補助するための補助ローラ10が設
けられている。補助ローラ10は、補助ローラ・ホルダ
10aに支持されている。補助ローラ10には、駆動モ
ータは連結されておらず、用紙Pの給送に伴い用紙Pに
接触して自由に回動するように構成されている。また、
給紙ローラ3の背面には、複数個(本実施の形態では3
個)の給紙従動ローラ4が設けられている。給紙従動ロ
ーラ4は、従動ローラ・ユニット40および41(図2
参照)に設けられ、ゴム材3bを有する給紙ローラ(本
実施の形態では3個)に対向して配置されている。
【0040】給紙ローラ3の周囲には、給紙ローラ3の
外周面に沿って、用紙Pを案内する部材19および、後
に詳述する「ガイド部材」としてのガイド部材17が、
給紙ローラ3の外周面(ゴム材3の外周面)から一定の
距離だけ離間して設けられている。
【0041】搬送ローラ5は、図1に示すように、給紙
ローラ3および給紙従動ローラ4から給送方向下流側に
位置し、図示しない駆動モータによって回動駆動され、
搬送従動ローラ6は、搬送ローラ5に圧接されることに
より従動回動する。搬送ローラ5および搬送従動ローラ
6は用紙Pを挟持して、一定ピッチで副走査方向(図1
における左方向)に搬送する。
【0042】搬送ローラ5と給紙ローラ3との間には、
用紙Pに一定の押圧力を付与しながら接触して、用紙P
の給送に従って従動回動する規制ローラ16A,16B
が取り付けられている。規制ローラ16A,16Bは、
用紙Pが搬送ローラ5および搬送従動ローラ6との間に
進入する角度を規制して、用紙Pと搬送ローラ5との接
触面積を増大させることにより、搬送ローラ5による用
紙Pの搬送力を増加させる。
【0043】搬送ローラ5と給紙ローラ3との間には、
被記録材の通過を検知する「検知手段」としての紙検出
器13が取り付けられている。紙検出器13は、用紙P
の先端および終端を検出する。この検出信号は、後述す
る制御部に与えられ、用紙Pの現在位置の検知、用紙P
のサイズの識別等に利用される。
【0044】キャリッジ8は、図示しないキャリッジ・
モータによって、ガイド軸12に沿って主走査方向(図
1における紙面の表裏方向)に往復移動するように構成
されている。キャリッジ8には、インク・カートリッジ
8aが着脱可能に取り付けられ、このインク・カートリ
ッジ8a内のインクは、キャリッジ8の用紙Pに対向す
る面に設けられた記録ヘッド8bに送られる。記録ヘッ
ド8bは、用紙Pに対向する面に形成されたノズル列
(図示略)からインクを、プラテン9上に搬送された用
紙Pに吐き出し、これにより、印刷が行われる。
【0045】以上が本発明の実施の形態に係る「記録装
置」としてのインク・ジェット・プリンタ100の概要
であり、次に、このインク・ジェット・プリンタ100
の構成を共通の構成要素とした実施の形態1について図
3乃至図5を、実施の形態2について図6乃至図11を
参照しつつ説明する。
【0046】<実施の形態1>図3および図4はスキュ
ー取り動作に関連するインク・ジェット・プリンタ10
0の構成要素を簡略図示した用紙Pの給送経路側面図で
あって、図5はガイド部材17付近の詳細を示す側面図
である。
【0047】まず、ガイド部材17について説明する。
図5において、ガイド部材17は、用紙Pの先端を給送
方向下流側へ案内するためのガイド面32を有してい
る。ガイド面32は、用紙Pの先端を引っ掛かりなく滑
らかに通過させるために、その表面が滑らかな状態に形
成されている。波線30に示す円弧は、給紙ローラ3の
外周面に沿って一定の距離だけ離間した円弧を示すもの
であり、ガイド面32は、円弧30によって形成され
る。また、ガイド部材17には凹部31が、ガイド面3
2から窪んだ位置に、円弧30よりも小なる曲率半径を
もつ凹曲面33によって形成され、凹曲面33は、用紙
Pの先端が通過する際、ガイド面32と共に用紙Pの先
端を給送方向下流へガイドする。また、ガイド部材17
は、2つのガイド・ローラ15A,15Bを凹部31を
挟んで具備し、用紙Pを給送する際の摩擦抵抗を軽減す
る。鎖線34に示す円弧は、用紙Pの先端がガイド部材
17を通過して、用紙Pの先端が規制ローラ16Aのと
ころに至る前の用紙Pの状態を示すものであり、鎖線3
8に示す円弧は、用紙Pの先端が規制ローラ16Aを通
過して搬送ローラ5に至る前の用紙Pの状態を示すもの
である。尚、本実施形態においては、円弧30よりも小
なる曲率半径をもつ凹曲面33によって凹部31を形成
するが、ガイド・ローラ15A,15Bをガイド面32
から突出させる量(図5におけるd1)やガイド・ロー
ラ15A,15Bの直径をより大なるものとして、これ
によって凹部31を形成しても構わない。この場合、凹
曲面33は、円弧30と同一またはより大なる曲率半径
であっても良いし、本実施形態と同様に小なるものであ
っても良い。
【0048】次に、図3および図4を参照しつつ、スキ
ュー取り動作における用紙Pの挙動について説明する。
図3において、用紙Pの先端部は、給紙ローラ3と給紙
従動ローラ4との間に挟入した後、更なる給送ローラ3
の回動によって上方へ向かう給送力を受けながら、ガイ
ド部材17へと進む。用紙Pの先端は、用紙Pの剛性に
よって給紙ローラ3の外周面から離間して、ガイド部材
17に沿いながら給送方向下流へと進み、最初のガイド
・ローラ15Aを通過した後、ガイド面31の一部に当
接する。ガイド面31の一部に当接した用紙Pの先端部
は、表面を滑らかに形成されたガイド面31に沿って進
み、次のガイド・ローラ15Bを通過する。これによっ
て、用紙Pは、2つのガイド・ローラ15A,15Bに
接する円弧を描いた状態を維持しながら給送される(図
5に示す鎖線34)。
【0049】その後、用紙Pの先端部は、搬送ローラ5
と搬送従動ローラ6との圧接部への進入角度を規制する
規制ローラ16Aを通過して、搬送ローラ5と搬送従動
ローラ6との間に挟入し、一定長L1まで頭出しされ
る。用紙先端が規制ローラ16Aのところに至ると、用
紙の反転湾曲の程度が更に大きくなり、その結果、用紙
Pは、両ガイド・ローラ15Aまたは、15Aおよび1
5Bと離れ、給紙ローラ3の外周面に近づく(図5に示
す鎖線38)。この頭出しが終わるまで、搬送ローラ5
および給紙ローラ3は正転(図3に示す反時計方向)
し、その周速、すなわち、用紙Pを送る速度は、搬送ロ
ーラ5および給紙ローラ3ともに同一に設定される。
【0050】用紙Pを一定長L1だけ頭出しした時点
で、搬送ローラ5および給紙ローラ3の回動を中止す
る。この時点においては、用紙Pはスキューした状態に
置かれている。その後、給紙ローラ3を停止させ、給紙
ローラ3と給紙従動ローラ4との間で用紙Pを挟持固定
した状態で、搬送ローラ5を逆転(図3に示す時計方
向)させる。これによって、一定量頭出しされた用紙P
の先端部は、搬送方向上流側(図3に示す右側)へ送ら
れて、搬送ローラ5および搬送従動ローラ6との圧接部
から吐き出される。
【0051】このとき、用紙Pは、その一部が給紙ロー
ラ3および給紙従動ローラ4との間で挟持固定されてい
るため、吐き出された長さL1の部分は、搬送ローラ5
と、給紙ローラ3および給紙従動ローラ4との両挟持部
間で、撓みに変わる。
【0052】しかし、用紙Pは既に給紙ローラ3の外周
に沿って湾曲しているため、吐き出された長さL1の部
分は、前記既湾曲部へ伝播して、結果的に前記既湾曲部
が膨らむ。従って、用紙Pには、新たな撓み部または折
れ曲がりを発生させることなく、吐き出された長さL1
に基づく撓みは前記既湾曲部において起こる。そして、
撓みが発生することによって膨らむ前記既湾曲部は、場
合によってガイド・ローラ15A,15Bの一方または
双方に接触し、ガイド部材17へ当接しようとするが、
ガイド部材17は、前述した凹部を有しているために、
前記膨らみを吸収することができ、用紙Pを自然な湾曲
姿勢に保つことができる。そして、吐き出された用紙P
の先端部は、搬送ローラ5に当接し、スキューしたその
姿勢を自己修正することができる。
【0053】このように、一連のスキュー取り動作にお
いて、用紙Pに余計な負荷をかけることがないので、特
に、用紙Pが剛性の高い厚手の光沢紙等である場合にお
いて、用紙Pが折れ曲がる不具合を招来することなく、
正常な印刷結果を得ることが可能となる。
【0054】<実施の形態2>次に、図6乃至図11を
参照しつつ、実施の形態2について説明する。図6乃至
図9は、スキュー取り動作に関連するインク・ジェット
・プリンタ100の構成要素を簡略図示した用紙Pの給
送経路側面図であって、図10は給紙制御ブロック図、
図11はスキュー取り時の各構成要素の動作を経時的に
示すタイミングチャートである。
【0055】図6において、符号13は用紙Pの先端お
よび終端を検出する、紙検出器を示す。紙検出器13
は、下方に垂下したレバーに用紙Pの先端が当接するこ
とによって前記レバーが図に示す左側へ傾動されて、
“紙あり”の検出信号“on”を出力し、用紙Pの後端が
通過して、前記レバーが復帰位置に復帰することによっ
て、“紙なし”の検出信号“off”を出力する。
【0056】図10において、制御部35は、図示を省
略するインク・ジェット・プリンタの主制御部等から送
られてくるプリント情報を受信して、このプリント情報
を判断し、この判断結果から予め用意された複数の給紙
シーケンスの中から選択実行する。プリント情報には、
普通紙、OHPシート、厚手の光沢紙等などの用紙Pの
種類に関する情報(紙種情報)、前記紙検出器13によ
る紙あり/紙なしの検出情報などがある。給紙シーケン
スは、給紙ローラ3および搬送ローラ5の、回転速度,
回転方向,動作/停止などの動作の組み合わせにより構
成される。紙種をユーザが選択する場合は、記録装置ま
たは制御部10に切り替えスイッチ等の選択手段が設け
られ、このスイッチの操作信号により、制御部10に紙
種情報が伝達される。そして、制御部10は選択された
給紙シーケンスに基づいて給紙ローラ駆動部36および
搬送ローラ駆動部37を制御する。給紙ローラ駆動部3
6は、ステッピングモータなどの給紙ローラ用モータに
より構成され、制御部10からの駆動信号に基づいて給
紙ローラ3の回動をコントロールする。また、搬送ロー
ラ駆動部37についても同様である。尚、図6乃至図9
における、ガイド部材17等のその他の構成は、図3に
示した実施の形態1のものと同様なので、同一部分に同
一符号を付して、その説明は省略する。
【0057】次に、図6乃至図9を参照しつつ、適宜図
5をも参照しながら、スキュー取り動作における用紙P
の挙動について説明する。図6において、用紙Pの先端
部がガイド部材17を通過して検出器13へ至る過程
は、前述した実施の形態1と同様であるので説明を省略
する。検出器13に到達した用紙Pの先端部分は、検出
器13の下方に垂下したレバーに当接して、該レバーを
図に示す左側へ傾動させる。これによって、図11に示
すように、検出器13は、“紙あり”の検出信号“on”
を前述した制御部10へ送信する。
【0058】その後、図7および図11に示すように、
用紙Pの先端部は、紙検出器13の検出信号“on”から
距離m1だけ送られる。距離m1は、給紙ローラ3を駆動
するステッピングモータのステップ数によってコントロ
ールされる。
【0059】ここまでの過程において、用紙Pの先端部
は、搬送ローラ5と搬送従動ローラ6との間に挟入し
て、搬送ローラ5の回動による搬送力を受けるが、この
時点では搬送ローラ5による紙送り速度と給紙ローラ3
による紙送り速度は、共に一定のV2(ただし、本実施
形態においては前記両ローラの外径は相等しくないの
で、回転速度は異なる)に、制御部10によって維持さ
れる。従って、用紙Pは搬送ローラ5の回動による搬送
力を受けても、この時点では用紙Pが描く給送経路には
何らの変化も起こらず、図5に示すように給紙ローラ3
から一定の距離d2だけ離間した状態を保っている。
【0060】次に、図8および図11に示すように、用
紙Pの先端部が距離m1だけ送られた時点で、制御部1
0は搬送ローラ5の回動速度を上げ、搬送ローラ5によ
る用紙Pの送り速度がV1であって且つV1>V2となる
ように搬送ローラ駆動部37をコントロールする。こう
して、給紙ローラ3から給送方向下流側における送り速
度が、給紙ローラ3から給送方向上流側における送り速
度と比較して相対的に増加する。これにより、図5にお
いて距離d1を有する空間部が無くなって、用紙Pは、
図8に示すように給紙ローラ3の外周面に密着した状態
になる。尚、このとき、用紙Pが給紙ローラ3に密着す
るまでに用紙Pの先端部が進む距離m2が、用紙Pの先
端部の目的の頭出し量L1になるように、距離m1および
m2を決定する。また、前記V1>V2なる関係は、給紙
ローラ3の回動速度を下げることによっても得ることが
できる。
【0061】そして、このように前記空間部が無くなっ
た状態において、スキュー取りを行う。すなわち、図9
に示すように給紙ローラ3を停止させ、給紙ローラ3と
給紙従動ローラ4との間で用紙Pを挟持固定した状態で
搬送ローラ5を逆転(図9における時計方向)させて、
長さL1だけ頭出しした用紙Pの先端部を搬送方向上流
側に吐き出す。
【0062】用紙Pの先端部が吐き出されると、これに
よって用紙Pに撓みが生じるが、該撓みは以下の空間部
の再形成によって作られる。すなわち、給紙ローラ3の
外周面に沿って密着していた用紙Pは、再び給紙ローラ
3の外周面から離間されて、給紙ローラ外周面との間に
空間部を再形成する。そして、吐き出された用紙Pの先
端部は、搬送ローラ5に当接し、スキューしたその姿勢
を自己修正することができる。
【0063】つまり、この一連の動作によって、スキュ
ー取り前に存在する、給紙ローラ3の外周面と用紙Pと
の空間部を、スキュー取りによって撓みを作る空間に利
用することができることになる。従って、特別の空間を
別途設けることなく、効率的なスキュー取りを行うこと
が可能となる。また同時に、前記撓みは、前述した実施
の形態1と同様に、給紙ローラ3の外周に沿って湾曲し
ている既湾曲部の箇所に作るので、用紙Pに余計な負荷
をかけることがない。従って、特に、用紙Pが剛性の高
い厚手の光沢紙等である場合において、用紙Pが折れ曲
がる不具合を招来することなく、正常な印刷結果を得る
ことが可能となる。
【0064】尚、本実施の形態1および2では、本発明
をプリンタに適用した形態について説明したが、本発明
は、複写機,ファクシミリ等の記録装置にも適用可能で
あることは言うまでもない。
【0065】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
側面視略U字型の給送経路を有する給紙装置における、
被記録材の既湾曲部の箇所を利用してスキュー取り時の
撓みを生じさせるので、前記給送経路のU字を構成する
直線部分に新たな曲げ、折れ等を発生させることがな
い。また同時に、前記既湾曲部には、前記撓みを生じさ
せることによって膨らみが生じるが、前記ガイド部材に
は、前記膨らみを吸収するための凹部が形成されている
ので、スキュー取り時に前記膨らみの発生によって被記
録材がガイド部材に不用意に押し当てられることがな
く、印刷用紙に余計な負荷をかけずに、安定したスキュ
ー取りを行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るインク・ジェット・プリンタの概
略側面図である。
【図2】同インク・ジェット・プリンタの概略平面図
(上面図)である。
【図3】同プリンタの印刷用紙のスキュー取り動作の一
部を示す給送経路の側面図である。
【図4】同プリンタの印刷用紙のスキュー取り動作の一
部を示す給送経路の側面図である。
【図5】同プリンタのガイド部材の詳細を示す側面図で
ある。
【図6】同プリンタの給送動作の一部を示す給送経路の
側面図である。
【図7】同プリンタの印刷用紙のスキュー取り動作の一
部を示す給送経路の側面図である。
【図8】同プリンタの印刷用紙のスキュー取り動作の一
部を示す給送経路の側面図である。
【図9】同プリンタの印刷用紙のスキュー取り動作の一
部を示す給送経路の側面図である。
【図10】同プリンタの給紙制御ブロック図である。
【図11】同プリンタのスキュー取り時における給紙ロ
ーラ、搬送ローラ、用紙検知器の動作を示すタイミング
チャートである。
【図12】(A)、(B)共に従来技術に係るスキュー
取り動作の一部を示す給送経路の側面図である。
【符号の説明】
100 インク・ジェット・プリンタ 3 給紙ローラ 4 給紙従動ローラ 5 搬送ローラ 6 搬送従動ローラ 13 紙検出器 15A,15B ガイド・ローラ 16A,16B 規制ローラ 17 ガイド部材 31 凹部 32 ガイド面 33 凹曲面 35 制御部 36 給紙ローラ駆動部 37 搬送ローラ駆動部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 奥田 泰康 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 Fターム(参考) 2C059 DD02 3F049 AA02 DA12 EA12 EA17 EA22 EA27 LA01 LB03 3F101 FA01 FB02 FC05 LA01 LB03 3F102 AA01 AB01 BA02 CA01 CB01 CB02 DA08 EA03 EC03 FA06 FA07

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 正転および逆転可能であって、正転する
    ことにより、被記録材に記録を行う記録部に被記録材を
    搬送する搬送ローラと、 前記搬送ローラに圧接することにより、前記搬送ローラ
    の回動に従って従動回動する搬送従動ローラと、 前記搬送ローラの搬送方向上流側に位置し、正転および
    逆転可能であって、正転することにより、前記搬送ロー
    ラおよび前記搬送従動ローラに前記被記録材を給送する
    給紙ローラと、 前記給紙ローラに圧接することにより、前記給紙ローラ
    の回動に従って従動回動する給紙従動ローラと、 前記給紙ローラの外周面から離間して位置し、前記被記
    録材と接触して給送方向へ被記録材を案内する接触部を
    有するガイド部材と、 前記搬送ローラと前記給紙ローラとを駆動制御すること
    により、前記被記録材の先端を前記搬送ローラと前記搬
    送従動ローラとの圧接部から搬送方向下流側へ一定量突
    出させた後、前記一定量突出した被記録材の先端を該圧
    接部から搬送方向上流側へ吐き出すことによって前記被
    記録材のスキュー取りを行う手段と、を備えている、記
    録装置における前記被記録材の給送を行う給紙装置であ
    って、 前記被記録材の給送経路は、前記給紙ローラの外周に沿
    って反転湾曲する側面視略U字型の形状をなし、 前記ガイド部材は、前記スキュー取り時に生ずる前記被
    記録材の撓みを吸収する凹部を有し、 前記スキュー取り時に生ずる前記被記録材の撓みは、前
    記給紙ローラの外周に沿って湾曲させられている前記被
    記録材の既湾曲部にて起こさせ、該撓みに基づく湾曲の
    増大は、前記ガイド部材に設けられた前記凹部を利用し
    て吸収する、ことを特徴とする給紙装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記ガイド部材にお
    ける前記接触部は、前記被記録材と接触して回転する複
    数のガイド・ローラによって構成され、前記凹部は、任
    意の2つの前記ガイド・ローラの間に設けられる、こと
    を特徴とする給紙装置。
  3. 【請求項3】 正転および逆転可能であって、正転する
    ことにより、被記録材に記録を行う記録部に被記録材を
    搬送する搬送ローラと、 前記搬送ローラに圧接することにより、前記搬送ローラ
    の回動に従って従動回動する搬送従動ローラと、 前記搬送ローラの搬送方向上流側に位置し、正転および
    逆転可能であって、正転することにより、前記搬送ロー
    ラおよび前記搬送従動ローラに前記被記録材を給送する
    給紙ローラと、 前記給紙ローラに圧接することにより、前記給紙ローラ
    の回動に従って従動回道する給紙従動ローラと、 前記給紙ローラの外周面から離間して位置し、前記被記
    録材と接触して給送方向へ被記録材を案内する接触部を
    有するガイド部材と、 前記搬送ローラと前記給紙ローラとを駆動制御すること
    により、前記被記録材の先端を前記搬送ローラと前記搬
    送従動ローラとの当接部から搬送方向下流側へ一定量突
    出させた後、前記一定量突出した被記録材の先端を該当
    接部から搬送方向上流側へ吐き出すことによって前記被
    記録材のスキュー取りを行う手段と、を備えている、記
    録装置における被記録材の給送を行う給紙装置であっ
    て、 前記被記録材の給送経路は、前記給紙ローラの外周面に
    沿って反転湾曲する側面視略U字型の形状をなし、 前記搬送ローラと前記給紙ローラとを駆動制御する制御
    手段は、スキュー取り時において、前記被記録材先端を
    前記搬送ローラと前記搬送従動ローラとの圧接部から一
    定量突出させる前記搬送ローラによる前記被記録材の送
    り速度V1と、このときの前記給紙ローラによる被記録
    材の送り速度V2との関係を、V1>V2なる関係にする
    変速モードを有し、 前記スキュー取り時に生ずる前記被記録材の撓みは、前
    記給紙ローラの外周に沿って湾曲させられている前記被
    記録材の既湾曲部において、前記変速モードの実行によ
    って、前記変速モードの実行前と実行後の両状態を確保
    するために設けられている空間部を利用して作られる、
    ことを特徴とする給紙装置。
  4. 【請求項4】 請求項3において、前記給紙ローラと前
    記搬送ローラとの間に前記被記録材の通過を検知する検
    知手段を配置すると共に、前記制御手段は、前記検知手
    段により前記被記録材先端が通過したことが検知される
    と、その検知信号により前記変速モードへの切り替えを
    行う、ことを特徴とする給紙装置。
  5. 【請求項5】 請求項3または4において、前記制御手
    段は、前記スキュー取り時における、前記搬送ローラに
    よる前記被記録材の送り速度V1または、および前記給
    紙ローラによる前記被記録材の送り速度V2を、前記被
    記録材の種類の選択によって変更する、ことを特徴とす
    る給紙装置。
  6. 【請求項6】 請求項5において、前記被記録材の種類
    をユーザが選択する手段を更に備えている、ことを特徴
    とする給紙装置。
  7. 【請求項7】 請求項3から6のいずれかにおいて、請
    求項1または2記載の前記ガイド部材を具備する、こと
    を特徴とする給紙装置。
  8. 【請求項8】 請求項1から7のいずれか1項に記載の
    給紙装置を備えている、ことを特徴とする記録装置。
  9. 【請求項9】 正転および逆転可能であって、正転する
    ことにより、被記録材に記録を行う記録部に被記録材を
    搬送する搬送ローラと、 前記搬送ローラに圧接することにより、前記搬送ローラ
    の回動に従って従動回動する搬送従動ローラと、 前記搬送ローラの搬送方向上流側に位置し、正転および
    逆転可能であって、正転することにより、前記搬送ロー
    ラおよび前記搬送従動ローラに被記録材を給送する給紙
    ローラと、 前記給紙ローラに圧接することにより、前記給紙ローラ
    の回動に従って従動回動する給紙従動ローラと、 前記給紙ローラの外周面から離間して位置し、前記被記
    録材と接触して給送方向へ被記録材を案内する接触部を
    有するガイド部材と、 前記搬送ローラと前記給紙ローラとを駆動制御すること
    により、前記被記録材の先端を前記搬送ローラと前記搬
    送従動ローラとの圧接部から搬送方向下流側へ一定量突
    出させた後、前記一定量突出した被記録材の先端を該圧
    接部から搬送方向上流側へ吐き出すことによって前記被
    記録材のスキュー取りを行う手段と、を備えている、記
    録装置における前記被記録材の給送を行う給紙方法であ
    って、 前記被記録材の給送経路は、前記給紙ローラの外周に沿
    って反転湾曲する側面視略U字型の形状をなし、 前記スキュー取りを行う一部において、前記被記録材先
    端を前記搬送ローラと前記搬送従動ローラとの圧接部か
    ら一定量突出させる前記搬送ローラによる前記被記録材
    の送り速度V1と、このときの前記給紙ローラによる被
    記録材の送り速度V2との関係を、V1>V2なる関係と
    する変速モードを実行し、 前記スキュー取り時に生ずる前記被記録材の撓みを、前
    記給紙ローラの外周に沿って湾曲させられている前記被
    記録材の既湾曲部において、前記変速モードの実行によ
    って、前記変速モードの実行前と実行後の両状態を確保
    するために設けられている空間部を利用して作られる、
    ことを特徴とする給紙方法。
  10. 【請求項10】 請求項9において、前記給紙装置は、
    前記搬送ローラと前記給紙ローラとの間で前記被記録材
    の通過を検知する検知手段を更に有し、前記スキュー取
    り時におけるV1>V2なる関係とする変速モードは、前
    記検知手段の検知信号を利用して実行する、ことを特徴
    とする給紙方法。
JP2000048608A 2000-02-25 2000-02-25 給紙装置,記録装置,および給紙方法 Pending JP2001233505A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000048608A JP2001233505A (ja) 2000-02-25 2000-02-25 給紙装置,記録装置,および給紙方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000048608A JP2001233505A (ja) 2000-02-25 2000-02-25 給紙装置,記録装置,および給紙方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001233505A true JP2001233505A (ja) 2001-08-28

Family

ID=18570672

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000048608A Pending JP2001233505A (ja) 2000-02-25 2000-02-25 給紙装置,記録装置,および給紙方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001233505A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009286579A (ja) * 2008-05-29 2009-12-10 Seiko Epson Corp 媒体送り装置、記録装置
US7828280B2 (en) 2006-08-31 2010-11-09 Samsung Electronics Co., Ltd. Paper feeding apparatus and image forming apparatus having the same
JP2013040037A (ja) * 2011-08-19 2013-02-28 Canon Inc 搬送装置、および記録装置
JP2015147672A (ja) * 2014-02-10 2015-08-20 シャープ株式会社 用紙搬送装置およびそれを備える画像形成装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7828280B2 (en) 2006-08-31 2010-11-09 Samsung Electronics Co., Ltd. Paper feeding apparatus and image forming apparatus having the same
JP2009286579A (ja) * 2008-05-29 2009-12-10 Seiko Epson Corp 媒体送り装置、記録装置
JP2013040037A (ja) * 2011-08-19 2013-02-28 Canon Inc 搬送装置、および記録装置
JP2015147672A (ja) * 2014-02-10 2015-08-20 シャープ株式会社 用紙搬送装置およびそれを備える画像形成装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1790486B1 (en) Recording medium conveying mechanism and image recording device including the same
JPH0692525A (ja) カール矯正装置
US8554127B2 (en) Method of correcting curl of sheet and recording apparatus
US20060284364A1 (en) Recording apparatus having skew removal
JPH11139647A (ja) プリンタ用シート送り装置
US7445204B2 (en) Feeding method of printing medium and printing apparatus
JP4214418B2 (ja) 被記録媒体給送装置
JP2001233505A (ja) 給紙装置,記録装置,および給紙方法
JP7512634B2 (ja) 画像記録装置
JP2007084224A (ja) 記録装置及び液体噴射装置
JP2007161376A (ja) シート給送装置及び記録装置
JP3716978B2 (ja) 記録装置
JP3797411B2 (ja) 給紙装置および記録装置
JP3335024B2 (ja) シート搬送装置および記録装置
JP2003112458A (ja) 記録装置
JP4296449B2 (ja) 記録装置
US20230311543A1 (en) Printing apparatus and control method thereof, and storage medium
JPH11227978A (ja) シート処理装置及び記録装置
JP5700941B2 (ja) 記録装置
US20230294426A1 (en) Printing apparatus and control method thereof, and storage medium
JP3520469B2 (ja) 給紙装置および該給紙装置を備えた記録装置
JP4045427B2 (ja) 給紙装置および該給紙装置を備えた記録装置
JP3874079B2 (ja) 給紙装置及び該給紙装置を備えた記録装置
JP3829922B2 (ja) 給紙装置及び該給紙装置を備えた記録装置
JP3885870B2 (ja) 給紙装置及び該給紙装置を備えた記録装置