JP2001232944A - 光情報記録媒体及び情報記録方法 - Google Patents

光情報記録媒体及び情報記録方法

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JP2001232944A
JP2001232944A JP2000048503A JP2000048503A JP2001232944A JP 2001232944 A JP2001232944 A JP 2001232944A JP 2000048503 A JP2000048503 A JP 2000048503A JP 2000048503 A JP2000048503 A JP 2000048503A JP 2001232944 A JP2001232944 A JP 2001232944A
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JP
Japan
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group
recording medium
wavelength
light
information recording
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Application number
JP2000048503A
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English (en)
Inventor
Shinichi Morishima
慎一 森嶌
Yoshihisa Usami
由久 宇佐美
Noboru Komori
昇 小森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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  • Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)
  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】波長が550nm以下の光により情報の記録及
び再生を行うことができ、且つ良好な記録再生特性を有
する光情報記録媒体と、この光情報記録媒体を用いたよ
り高密度の情報記録方法を提供する。 【解決手段】光情報記録媒体を、基板と、該基板上に設
けられ、波長が550nm以下の光の照射により変化す
る下記一般式(A)で表される化合物を含有し、該化合
物の変化により情報を記録する記録層と、を含んで構成
し、この光情報記録媒体に波長が550nm以下の光を
照射して情報を記録する。 【化1】 (式中、X1及びX2は各々独立に、酸素原子、硫黄原
子、=NR1基、または=CR23基を表し、m及びn
はm+n≧2となるような0〜3の整数を表し、R 1
2及びR3は各々独立に水素原子または置換基を表し、
そしてL1及びL2は各々独立に二価の連結基を表す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光情報記録媒体及
び情報記録方法に関し、詳しくは、波長が550nm以
下の光により情報の記録及び再生が可能な光情報記録媒
体と、この光情報記録媒体を用いて情報を高密度で記録
する情報記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、レーザ光により一回限りの情
報の記録が可能な追記型光情報記録媒体(光ディスク)
は、CD−Rと称され、広く知られている。これらCD
−Rは、射出成形等により基板上にピットを形成して情
報を記録していた従来のCDに比べて、少量のCDを手
頃な価格でしかも迅速に作製することができる、という
利点を有しており、最近のパーソナルコンピュータの普
及に伴ってその需要も増大している。
【0003】このCD−R型の光情報記録媒体の代表的
な構造は、透明な円盤状基板上に有機色素からなる記録
層、金などの金属からなる反射層、さらに樹脂製の保護
層をこの順に積層したものである。そしてこの光ディス
クへの情報の記録は、近赤外域のレーザ光(通常は78
0nm付近の波長のレーザ光)を光ディスクに照射する
ことにより行われ、色素記録層の照射部分がその光を吸
収して局所的に発熱変形(例えば、ピットなどの生成)
することにより情報が記録される。一方、情報の再生
は、通常、記録用のレーザ光と同じ波長のレーザ光を光
ディスクに照射して、色素記録層が発熱変形した部位
(記録部分)と変形していない部位(未記録部分)との
反射率の違いを検出することにより行われている。
【0004】また、最近では、CD−Rより高密度の記
録が可能な媒体として、追記型デジタル・ビデオ・ディ
スク(DVD−R)と称される光ディスクが提案され
(例えば、「日経ニューメデイア」別冊「DVD」、1
995年発行)、実用化されている。このDVD−R
は、通常、透明な円盤状基板上に有機色素からなる記録
層、反射層、及び保護層をこの順に積層したディスク2
枚を記録層を内側にして貼り合わせた構造、あるいはこ
のディスクと同じ形状の円盤状保護基板とを記録層を内
側にして貼り合わせた構造を有しており、透明な円盤状
基板には、記録時に照射されるレーザ光をトラッキング
するための案内溝(プレグルーブ)が、CD−Rの半分
以下(0.74〜0.8μm)という狭い溝幅で形成さ
れている。
【0005】このDVD−Rでは、情報の記録及び再生
は、可視域のレーザ光(通常は630〜680nmの範
囲の波長のレーザ光)を光ディスクに照射することによ
り行われており、このようにCD−Rより短い波長の光
で記録を行うことにより、より高密度での記録を可能に
している。
【0006】一般に、照射するレーザ光のビーム径が小
さく絞られているほど、高密度の記録が可能であり、波
長の短いレーザ光ほどビーム径を小さく絞ることができ
る。即ち、波長の短いレーザ光ほど高密度記録には有利
である。一方、近年のレーザ技術の発展により、青色レ
ーザ等の短波長レーザも実用化されている。このため、
従来の記録波長(780nmまたは630nm)より更
に短波長の光で高密度の記録を行うことができる新規な
光情報記録システムの開発が進められている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
CD−RやDVD−Rの色素記録層は、従来の記録波長
の光を吸収して発熱変形するように設計されたものであ
り、新規な光情報記録システムに適した新規な光情報記
録媒体の開発が必要とされていた。また、色素記録層に
は、反射率が低いという特性上の問題もあった。
【0008】従って、本発明の目的は、波長が550n
m以下の光により情報の記録及び再生を行うことがで
き、且つ良好な記録再生特性を有する光情報記録媒体を
提供することにある。また、本発明の他の目的は、より
高密度で情報の記録を行うことができる情報記録方法を
提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の光情報記録媒体は、基板と、該基
板上に設けられ、波長が550nm以下の光の照射によ
り変化する下記一般式(A)で表される化合物を含有
し、該化合物の変化により情報を記録する記録層と、を
含んで構成したことを特徴とする。
【0010】
【化2】 (式中、X1及びX2は各々独立に、酸素原子、硫黄原
子、=NR1基、または=CR23基を表し、m及びn
はm+n≧2となるような0〜3の整数を表し、R 1
2及びR3は各々独立に水素原子または置換基を表し、
そしてL1及びL2は各々独立に二価の連結基を表す。)
【0011】本発明の光情報記録媒体では、基板上に設
けられた記録層に、上記一般式(A)で表される特定の
キノン類またはキノジメタン類等が記録物質として含有
されており、この光情報記録媒体にCD−Rに使用され
ている780nmよりも遥かに短波長のレーザ光(例え
ば、波長550nm以下のレーザ光)を照射すると、こ
れらの化合物が変化して(例えば、記録ピットが形成さ
れ)情報が記録される。また、この光情報記録媒体は、
色素を記録物質として用いた従来の光情報記録媒体と比
較しても、高反射率、高感度、及び高変調度を示し、記
録再生特性も良好である。
【0012】請求項2に記載の光情報記録媒体は、請求
項1に記載の発明において、前記記録層上に反射層を設
けたことを特徴とする。
【0013】請求項3に記載の光情報記録媒体は、請求
項1または2に記載の発明において、前記光の波長が3
90〜450nmであることを特徴とする。
【0014】請求項4に記載の情報記録方法は、請求項
1〜3のいずれか1項に記載の光情報記録媒体に、波長
が550nm以下の光を照射して情報を記録することを
特徴とする。本発明の光情報記録媒体は、従来のCD−
RやDVD−Rよりも短波長のレーザ光を用いて情報を
記録することができる記録層を有しており、この光情報
記録媒体に波長が550nm以下と短波長の光を照射し
て情報を記録するので、より高密度で情報を記録するこ
とができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の光情報記録媒体及
び情報記録方法について詳細に説明する。
【0016】本発明の情報記録媒体は、基板上に少なく
とも記録層を設けたものであり、この記録層が、波長が
550nm以下の光の照射により変化する下記一般式
(A)で表される化合物を含有し、この化合物の変化に
より情報を記録することを特徴とする。
【0017】
【化3】 (式中、X1及びX2は各々独立に、酸素原子、硫黄原
子、=NR1基、または=CR23基を表し、m及びn
はm+n≧2となるような0〜3の整数を表し、R 1
2及びR3は各々独立に水素原子または置換基を表し、
そしてL1及びL2は各々独立に二価の連結基を表す。)
【0018】以下に、上記一般式(A)で表される化合
物について詳述する。一般式(A)において、m、nは
共に1である場合が好ましい。上記R1、R2及びR3
表される置換基は、ハロゲン原子、または炭素原子、酸
素原子、窒素原子又は硫黄原子が組み合わされてなる置
換基であり、具体的には、アルキル基、アルケニル基、
アラルキル基、アリール基、ヘテロ環基、ハロゲン原
子、シアノ基、ニトロ基、メルカプト基、ヒドロキシ
基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ
基、アリールチオ基、アシルオキシ基、アミノ基、アル
キルアミノ基、アミド基、スルホンアミド基、スルファ
モイルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アル
コキシスルホニルアミノ基、ウレイド基、チオウレイド
基、アシル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル
基、アルキルスルホニル基、アルキルスルフィニル基、
スルファモイル基、カルボキシル基(塩を含む)、スル
ホ基(塩を含む)を挙げることができる。これらは、更
に、これらの置換基で置換されていてもよい。
【0019】上記R1、R2及びR3で表される置換基の
例について更に詳しく説明する。アルキル基は、炭素数
1〜18(好ましくは炭素数1〜6)の直鎖、分岐鎖ま
たは環状の置換基を有していてもよいアルキル基であ
り、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピ
ル、t−ブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、2
−ヒドロキシエチル、3−ヒドロキシプロピル、4−ヒ
ドロキシブチル、3−メトキシプロピル、2−アミノエ
チル、アセトアミドメチル、2−アセトアミドエチル、
カルボキシメチル、2−カルボキシエチル、2−スルホ
エチル、ウレイドメチル、2−ウレイドエチル、カルバ
モイルメチル、2−カルバモイルエチル、3−カルバモ
イルプロピル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、デシ
ル、ウンデシル、ドデシル、ヘキサデシル、オクタデシ
ルを挙げることができる。アルケニル基は、炭素数2〜
18(好ましくは炭素数2〜6)の直鎖、分岐鎖または
環状のアルケニル基であり、例えば、ビニル、アリル、
1−プロペニル、2−ペンテニル、1,3−ブタジエニ
ル、2−オクテニル、3−ドデセニルを挙げることがで
きる。
【0020】アラルキル基は、炭素数7〜10のアラル
キル基であり、例えば、ベンジルを挙げることができ
る。アリール基は、置換基を有していてもよい炭素数6
〜10のアリール基であり、例えば、フェニル、ナフチ
ル、p−ジブチルアミノフェニル、p−メトキシフェニ
ルを挙げることができる。ヘテロ環基は、炭素原子、窒
素原子、酸素原子、あるいは硫黄原子から構成される5
〜6員環の飽和または不飽和のヘテロ環基であり、環を
構成するヘテロ原子の数及び元素の種類は1つでも複数
であってもよく、例えば、フリル、ベンゾフリル、ピラ
ニル、ピロリル、イミダゾリル、イソオキサゾリル、ピ
ラゾリル、ベンゾトリアゾリル、ピリジル、ピリミジ
ル、ピリダジニル、チエニル、インドリル、キノリル、
フタラジニル、キノキサリニル、ピロリジニル、ピロリ
ニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、ピラゾリジ
ニル、ピペリジル、ピペラジニル、インドリニル、モル
ホリニルを挙げることができる。ハロゲン原子としては
例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子を挙げること
ができる。
【0021】アルコキシ基は、炭素数1〜18(好まし
くは炭素数1〜6)の置換基を有していてもよいアルコ
キシ基であり、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキ
シ、イソプロポキシ、ブトキシ、2−メトキシエトキ
シ、2−メタンスルホニルエトキシ、ペンチルオキシ、
ヘキシルオキシ、オクチルオキシ、ウンデシルオキシ、
ドデシルオキシ、ヘキサデシルオキシ、オクタデシルオ
キシを挙げることができる。アリールオキシ基は、炭素
数6〜10の置換基を有していてもよいアリールオキシ
基であり、例えば、フェノキシ、pーメトキシフェノキ
シを挙げることができる。アルキルチオ基は、炭素数1
〜18(好ましくは炭素数1〜6)のアルキルチオ基で
あり、例えば、メチルチオ、エチルチオ、オクチルチ
オ、ウンデシルチオ、ドデシルチオ、ヘキサデシルチ
オ、オクタデシルチオを挙げることができる。アリール
チオ基は、炭素数6〜10の置換基を有していてもよい
アリールチオ基で例えば、フェニルチオ、4−メトキシ
フェニルチオを挙げることができる。アシルオキシ基
は、炭素数1〜18(好ましくは炭素数1〜6)のアシ
ルオキシ基で例えば、アセトキシ、プロパノイルオキ
シ、ペンタノイルオキシ、オクタノイルオキシ、ドデカ
ノイルオキシ、オクタデカノイルオキシを挙げることが
できる。
【0022】アルキルアミノ基は、炭素数1〜18(好
ましくは炭素数1〜6)のアルキルアミノ基であり、例
えば、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミ
ノ、ジブチルアミノ、オクチルアミノ、ジオクチルアミ
ノ、ウンデシルアミノを挙げることができる。アミド基
は、炭素数1〜18(好ましくは炭素数1〜6)のアミ
ド基であり、例えば、アセトアミド、アセチルメチルア
ミノ、アセチルオクチルアミノ、アセチルデシルアミ
ノ、アセチルウンデシルアミノ、アセチルオクタデシル
アミノ、プロパノイルアミノ、ペンタノイルアミノ、オ
クタノイルアミノ、オクタノイルメチルアミノ、ドデカ
ノイルアミノ、ドデカノイルメチルアミノ、オクタデカ
ノイルアミノを挙げることができる。スルホンアミド基
は、炭素数1〜18(好ましくは炭素数1〜6)の置換
基を有していてもよいスルホンアミド基であり、例え
ば、メタンスルホンアミド、エタンスルホンアミド、プ
ロピルスルホンアミド、2−メトキシエチルスルホンア
ミド、3−アミノプロピルスルホンアミド、2−アセト
アミドエチルスルホンアミド、オクチルスルホンアミ
ド、ウンデシルスルホンアミドを挙げることができる。
【0023】アルコキシカルボニルアミノ基は、炭素数
2〜18(好ましくは炭素数2〜6)のアルコキシカル
ボニルアミノ基であり、例えば、メトキシカルボニルア
ミノ、エトキシカルボニルアミノ、オクチルオキシカル
ボニルアミノ、ウンデシルオキシカルボニルアミノを挙
げることができる。アルコキシスルホニルアミノ基は、
炭素数1〜18(好ましくは炭素数1〜6)のアルコキ
シスルホニルアミノ基であり、例えば、メトキシスルホ
ニルアミノ、エトキシスルホニルアミノ、オクチルオキ
シスルホニルアミノ、ウンデシルオキシスルホニルアミ
ノを挙げることができる。スルファモイルアミノ基は、
炭素数0〜18(好ましくは炭素数0〜6)のスルファ
モイルアミノ基であり、例えば、メチルスルファモイル
アミノ、ジメチルスルファモイルアミノ、エチルスルフ
ァモイルアミノ、プロピルスルファモイルアミノ、オク
チルスルファモイルアミノ、ウンデシルスルファモイル
アミノを挙げることができる。
【0024】ウレイド基は、炭素数1〜18(好ましく
は、炭素数1〜6)の置換基を有していてもよいウレイ
ド基であり、例えば、ウレイド、メチルウレイド、N,
N−ジメチルウレイド、オクチルウレイド、ウンデシル
ウレイドを挙げることができる。チオウレイド基は、炭
素数1〜18(好ましくは炭素数1〜6)の置換基を有
していてもよいチオウレイド基であり、例えば、チオウ
レイド、メチルチオウレイド、N,N−ジメチルチオウ
レイド、オクチルチオウレイド、ウンデシルチオウレイ
ドを挙げることができる。アシル基は、炭素数1〜18
(好ましくは炭素数1〜6)のアシル基であり、例えば
アセチル、ベンゾイル、オクタノイル、デカノイル、ウ
ンデカノイル、オクタデカノイルを挙げることができ
る。アルコキシカルボニル基は、炭素数2〜18(好ま
しくは、炭素数2〜6)のアルコキシカルボニル基であ
り、例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニ
ル、オクチルオキシカルボニル、ウンデシルオキシカル
ボニルを挙げることができる。
【0025】カルバモイル基は、炭素数1〜18(好ま
しくは、炭素数1〜6)の置換基を有していてもよいカ
ルバモイル基であり、例えば、カルバモイル、N, N−
ジメチルカルバモイル、N−エチルカルバモイル、N−
オクチルカルバモイル、N,N−ジオクチルカルバモイ
ル、N−ウンデシルカルバモイルを挙げることができ
る。アルキルスルホニル基は、炭素数1〜18(好まし
くは炭素数1〜6)の置換基を有していても良いアルキ
ルスルホニル基であり、例えば、メタンスルホニル、エ
タンスルホニル、2ークロロエタンスルホニル、オクタ
ンスルホニル、ウンデカンスルホニルを挙げることがで
きる。アルキルスルフィニル基は、炭素数1〜18(好
ましくは炭素数1〜6)のアルキルスルフィニル基であ
り、例えば、メタンスルフィニル、エタンスルフィニ
ル、オクタンスルフィニルを挙げることができる。スル
ファモイル基は、炭素数0〜18(好ましくは炭素数0
〜6)の置換基を有していてもよいスルファモイル基で
あり、例えば、スルファモイル、ジメチルスルファモイ
ル、エチルスルファモイル、オクチルスルファモイル、
ジオクチルスルファモイル、ウンデシルスルファモイル
を挙げることができる。
【0026】L1及びL2は、各々独立に2価の連結基を
表す。ここで、2価の連結基とは、炭素原子、窒素原
子、酸素原子あるいは硫黄原子から構成され、X1、X2
が結合している炭素原子と共同で4〜8員環を構成す
る。L1及びL2の具体例としては、−C(R4)(R5)
−、−C(R6)=、−N(R7)−、−N=、−O−、及
び−S−を組み合わせて構成される2価の連結基を挙げ
ることができる。ここで、R 4、R5、R6及びR7は各々
独立に、水素原子または置換基を表し、その詳細は、前
記R1、R2及びR3にて説明したものに同義である。ま
た、この4〜8員環には飽和あるいは不飽和の縮合環を
形成してもよく、その縮合環の例としては、シクロアル
キル環、アリール環またはヘテロ環を挙げることがで
き、その詳細は、前記R1、R2及びR3にて説明したも
のに同義である。
【0027】上記4〜8員環について更に詳細に説明す
る。4員環の例としては、シクロブタンジオン、シクロ
ブテンジオン、ベンゾシクロブテンキノンを挙げること
ができる。5員環の例としては、シクロペンタンジオ
ン、シクロペンテンジオン、シクロペンタントリオン、
シクロペンテントリオン、インダンジオン、インダント
リオン、テトラヒドロフランジオン、テトラヒドロフラ
ントリオン、テトラヒドロピロールジオン、テトラヒド
ロピロールトリオン、テトラヒドロチオフェンジオン、
テトラヒドロチオフェントリオンを挙げることができ
る。6員環の例としては、ベンゾキノン、キノメタン、
キノジメタン、キノンイミン、キノンジイミン、チオベ
ンゾキノン、ジチオベンゾキノン、ナフトキノン、アン
トラキノン、ジヒドロクロメントリオン、ジヒドロピリ
ジンジオン、ジヒドロピラジンジオン、ジヒドロピリミ
ジンジオン、ジヒドロピリダジンジオン、ジヒドロフタ
ラジンジオン、ジヒドロイソキノリンジオン、テトラヒ
ドロキノリントリオンを挙げることができる。
【0028】7員環の例としては、シクロヘプタンジオ
ン、シクロヘプタントリオン、アザシクロヘプタントリ
オン、ジアザシクロヘプタントリオン、オキソシクロヘ
プタントリオン、ジオキソシクロヘプタントリオン、オ
キソアザシクロヘプタントリオンを挙げることができ
る。8員環の例としては、シクロオクタンジオン、シク
ロオクタントリオン、アザシクロオクタントリオン、ジ
アザシクロオクタントリオン、オキソシクロオクタント
リオン、ジオキソシクロオクタントリオン、オキソアザ
シクロオクタントリオン、シクロオクテンジオン、シク
ロオクタジエンジオン、ジベンゾシクロオクテンジオン
を挙げることができる。L1、L2が、X1、X2が結合し
ている炭素原子と共同で構成する環としては、好ましく
は6員環である。
【0029】上記一般式(A)で表される化合物は、一
般式(A−I)で表される化合物であることが更に好ま
しい。
【0030】
【化4】 (式中、X11及びX12は各々独立に酸素原子、硫黄原
子、=NR8基、又は=CR910基を表し、R8、R9
びR10は各々独立に水素原子又は置換基を表し、R11
12、R13及びR14は各々独立に水素原子または置換基
を表し、R11とR 12、及びR13とR14は各々連結して不
飽和縮合環を形成しても良い。)
【0031】式中、X11、X22で表される=NR8、及
び=CR910は、それぞれ前記一般式(A)における
1、X2で表される=NR1、及び=CR23と同義で
あり、その好ましい範囲も同一である。R11、R12、R
13及びR14は各々独立に水素原子または置換基を表す。
8、R9、R10、R11、R12、R13またはR14で表され
る置換基は、前記一般式(A)におけるR1、R2及びR
3で表される置換基と同義であり、またその好ましい範
囲も同一である。R11、R12あるいはR13、R14が同時
に置換基となる場合、これらは、各々連結して不飽和縮
合環を形成してもよい。この不飽和縮合環は置換基を有
していてもよく、その置換基としては、前記R1〜R3
て説明したものと同じものが挙げられる。
【0032】上記X11、X22は、各々独立に、酸素原子
あるいは=CR910基であることが好ましく、同時に
酸素原子あるいは同時に=CR910基となることがよ
り好ましい。ここで、R9、R10は各々独立にハロゲン
原子、シアノ基、アシル基、アルコキシカルボニル、ア
リールオキシカルボニル基、アルキルスルホニル基、又
はアリールスルホニル基であることが好ましい。
【0033】以下に本発明の一般式(A)で表される化
合物の具体例を示すが、これにより本発明が制限される
わけではない。
【0034】
【化5】
【0035】
【化6】
【0036】
【化7】
【0037】
【化8】
【0038】
【化9】
【0039】
【化10】
【0040】
【化11】
【0041】
【化12】
【0042】
【化13】
【0043】
【化14】
【0044】
【化15】
【0045】
【化16】
【0046】
【化17】
【0047】
【化18】
【0048】
【化19】
【0049】
【化20】
【0050】
【化21】
【0051】上記一般式(A)で表される化合物は、例
えば、J. Chem. Soc. Perkin Trans. 1,611(1992)、Syn
thesis, 546(1971)などの一般的合成法に準じて容易に
合成可能である。また、下記合成例やそれに準じた方法
を採ることもできる。 (合成例)下記式に従い、本発明に係る例示化合物(A
−22) を合成した。
【0052】
【化22】 1,4−ジブロモ−2,5−ジフルオロベンゼン2.7
2g、沃化カリウム24.9g、沃化銅9.53g、及
びHMPA(ヘキサメチルホスホリックトリアミド)3
0mlを混合し、窒素下、150〜160℃に加熱し
た。反応終了後、反応液に希塩酸水、エーテルを注入
し、銅塩を濾過した後、有機層を抽出した。有機層を亜
硫酸水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、濾過し、濾
液を減圧濃縮することにより(A−22a)の黄色結晶
2.93gを得た。
【0053】(A−22a)3.66g、マロノニトリ
ル2.64g、水素化ナトリウム1.44g、及びビス
トリフェニルホスフィンパラジウムクロライド0.21
gにTHF(テトラヒドロフラン)60mlを加え、1
2時間加熱環流した。反応終了後、反応液を1N塩酸に
注ぎ、白色沈殿を濾別し、乾燥することにより(Aー2
2b)の白色固体2.68gを得た。
【0054】(A−22b)3.36gに水100ml
を加え、この懸濁液に過剰量の臭素水をゆっくり滴下し
た。一夜放置後、得られた赤色沈殿を濾別し、冷水で洗
浄後、塩化メチレン60mlに溶解した。この溶液を硫
酸ナトリウムで乾燥後、活性炭処理し、溶媒を留去する
ことにより目的物とする例示化合物(A−22)の黄色
結晶3.11gを得た。
【0055】下記式に従い、本発明の例示化合物(A−
58)を合成した。
【0056】
【化23】 (A−58a)の合成 クロラニル25.0gをアセトニトリル60mlに溶か
し、この懸濁液にアンモニアガスを連続導入した。得ら
れた茶固体を濾取し、水、次いでアセトニトリル100
mlで洗浄し、減圧下乾燥して(A−58a)19.6
gを得た。
【0057】(A−58)の合成 (A−58a)2.1g、ラウリル酸クロライド4.4
g、およびトリエチルアミン2.8mlにDMF100
mlを加え、70℃で加熱した。7時間加熱した後、冷
水300mlに注ぎ、酢酸エチルで抽出した。硫酸ナト
リウムで乾燥後濃縮し、アセトニトリルで再結晶するこ
とによって目的物とする例示化合物(A−58)の黄色
結晶1.7gを得た。
【0058】本発明に係る前記一般式(A)で示される
化合物は、単独で用いても良いし、或いは二種以上を併
用しても良い。或いはまた、本発明に係る化合物と、こ
れら以外の従来から情報記録媒体用の色素化合物として
知られている色素化合物と、を併用しても良い。なお、
併用する色素は550nm以下の波長に最大吸収波長λ
maxを有するものが好ましい。
【0059】これらの例としては、オキソノール系色
素、シアニン系色素、アゾ金属錯体、フタロシアニン系
色素、ピリリウム系色素、チオピリリウム系色素、アズ
レニウム系色素、スクワリリウム系色素、ナフトキノン
系色素、トリフェニルメタン系色素、及びトリアリルメ
タン系色素等を挙げることが出来る。
【0060】また、記録層は、記録層の耐光性を向上さ
せるために、種々の褪色防止剤を含有することが好まし
い。褪色防止剤としては、一般的に一重項酸素クエンチ
ャーが用いられる。一重項酸素クエンチャーとしては、
既に公知の特許明細書等の刊行物に記載のものを利用す
ることができる。その具体例としては、特開昭58−1
75693号、同59−81194号、同60−183
87号、同60−19586号、同60−19587
号、同60−35054号、同60−36190号、同
60−36191号、同60−44554号、同60−
44555号、同60−44389号、同60−443
90号、同60−54892号、同60−47069
号、同63−209995号、特開平4−25492
号、特公平1−38680号、及び同6−26028号
等の各公報、ドイツ特許350399号明細書、そして
日本化学学会誌1992年10月号第1141頁などに
記載のものを挙げることができる。好ましい一重項酸素
クエンチャーの例としては、下記の一般式(II)で表さ
れる化合物を挙げることができる。
【0061】一般式(II)
【化24】 (但し、R21は置換基を有していてもよいアルキル基を
表わし、そしてQ-はアニオンを表わす。)
【0062】一般式(II)において、R21は置換されて
いてもよい炭素数1〜8のアルキル基が一般的であり、
無置換の炭素数1〜6のアルキル基が好ましい。アルキ
ル基の置換基としては、ハロゲン原子(例、F,C
l)、アルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ)、アル
キルチオ基(例、メチルチオ、エチルチオ)、アシル基
(例、アセチル、プロピオニル)、アシルオキシ基
(例、アセトキシ、プロピオニルオキシ)、ヒドロキシ
基、アルコキシカルボニル基(例、メトキシカルボニ
ル、エトキシカルボニル)、アルケニル基(例、ビニ
ル)、アリール基(例、フェニル、ナフチル)を挙げる
ことができる。これらの中で、ハロゲン原子、アルコキ
シ基、アルキルチオ基、アルコキシカルボニル基が好ま
しい。Q-のアニオンの例としては、ClO4 -、AsF6
-、BF4 -、及びSbF6 -が好ましい。一般式(II)で
表される化合物の例を表1に記載する。
【0063】
【表1】
【0064】本発明の光情報記録媒体は、一定のトラッ
クピッチのプレグルーブが形成された円盤状基板上に記
録層、光反射層および保護層をこの順に有する構成、あ
るいは該基板上に光反射層、記録層および保護層をこの
順に有する構成であることが好ましい。また、一定のト
ラックピッチのプレグルーブが形成された透明な円盤状
基板上に記録層及び光反射層が設けられてなる二枚の積
層体が、それぞれの記録層が内側となるように接合され
た構成も好ましい。
【0065】本発明の光情報記録媒体は、より高い記録
密度を達成するためにCD−RやDVD−Rに比べて、
より狭いトラックピッチのプレグループが形成された基
板を用いることが可能である。本発明の光情報記録媒体
の場合、該トラックピッチは0.3〜0.8μmが好ま
しく、更に0.4〜0.6μmが好ましい。
【0066】本発明の光情報記録媒体は、例えば、以下
に述べるような方法により製造することができる。光情
報記録媒体の基板は、従来の光情報記録媒体の基板とし
て用いられている各種の材料から任意に選択することが
できる。基板材料としては、例えばガラス、ポリカーボ
ネート、ポリメチルメタクリレート等のアクリル樹脂、
ポリ塩化ビニル、塩化ビニル共重合体等の塩化ビニル系
樹脂、エポキシ樹脂、アモルファスポリオレフィンおよ
びポリエステルなどを挙げることができ、所望によりそ
れらを併用してもよい。なお、これらの材料はフィルム
状としてまたは剛性のある基板として使うことができ
る。上記材料の中では、耐湿性、寸法安定性および価格
などの点からポリカーボネートが好ましい。
【0067】記録層が設けられる側の基板表面には、平
面性の改善、接着力の向上および記録層の保護の目的
で、下塗層が設けられてもよい。下塗層の材料としては
例えば、ポリメチルメタクリレート、アクリル酸・メタ
クリル酸共重合体、スチレン・無水マレイン酸共重合
体、ポリビニルアルコール、N−メチロールアクリルア
ミド、スチレン・ビニルトルエン共重合体、クロルスル
ホン化ポリエチレン、ニトロセルロース、ポリ塩化ビニ
ル、塩素化ポリオレフィン、ポリエステル、ポリイミ
ド、酢酸ビニル・塩化ビニル共重合体、エチレン・酢酸
ビニル共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ
カーボネート等の高分子物質;およびシランカップリン
グ剤などの表面改質剤を挙げることができる。下塗層
は、上記物質を適当な溶剤に溶解または分散して塗布液
を調製したのち、この塗布液をスピンコート、ディップ
コート、エクストルージョンコートなどの塗布法により
基板表面に塗布することにより形成することができる。
下塗層の層厚は一般に0.005〜20μmの範囲にあ
り、好ましくは0.01〜10μmの範囲である。
【0068】記録層の形成は、前記色素さらに所望によ
りクエンチャー、結合剤などを溶剤に溶解して塗布液を
調製し、次いでこの塗布液を基板表面に塗布して塗膜を
形成したのち乾燥することにより行うことができる。色
素層塗布液の溶剤としては、酢酸ブチル、セロソルブア
セテートなどのエステル;メチルエチルケトン、シクロ
ヘキサノン、メチルイソブチルケトンなどのケトン;ジ
クロルメタン、1、2−ジクロルエタン、クロロホルム
などの塩素化炭化水素;ジメチルホルムアミドなどのア
ミド;シクロヘキサンなどの炭化水素;テトラヒドロフ
ラン、エチルエーテル、ジオキサンなどのエーテル;エ
タノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−
ブタノールジアセトンアルコールなどのアルコール;
2,2,3,3−テトラフロロプロパノールなどのフッ
素系溶剤;エチレングリコールモノメチルエーテル、エ
チレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリ
コールモノメチルエーテルなどのグリコールエーテル類
などを挙げることができる。上記溶剤は使用する色素の
溶解性を考慮して単独または二種以上併用して適宜用い
ることができる。塗布液中にはさらに酸化防止剤、UV
吸収剤、可塑剤、潤滑剤など各種の添加剤を目的に応じ
て添加してもよい。
【0069】結合剤を使用する場合に結合剤の例として
は、たとえばゼラチン、セルロース誘導体、デキストラ
ン、ロジン、ゴムなどの天然有機高分子物質;およびポ
リエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリイソ
ブチレン等の炭化水素系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩
化ビニリデン、ポリ塩化ビニル・ポリ酢酸ビニル共重合
体等のビニル系樹脂、ポリアクリル酸メチル、ポリメタ
クリル酸メチル等のアクリル樹脂、ポリビニルアルコー
ル、塩素化ポリエチレン、エポキシ樹脂、ブチラール樹
脂、ゴム誘導体、フェノール・ホルムアルデヒド樹脂等
の熱硬化性樹脂の初期縮合物などの合成有機高分子を挙
げることができる。記録層の材料として結合剤を併用す
る場合に、結合剤の使用量は、一般に色素に対して0.
01倍量〜50倍量(質量比)の範囲にあり、好ましく
は0.1倍量〜5倍量(質量比)の範囲にある。このよ
うにして調製される塗布液の化合物(A)の濃度は、一
般に0.01〜10質量%の範囲にあり、好ましくは
0.1〜5質量%の範囲にある。
【0070】塗布方法としては、スプレー法、スピンコ
ート法、ディップ法、ロールコート法、ブレードコート
法、ドクターロール法、スクリーン印刷法などを挙げる
ことができる。記録層は単層でも重層でもよい。記録層
の層厚は一般に20〜500nmの範囲にあり、好まし
くは50〜300nmの範囲にある。
【0071】記録層の上には、情報の再生時における反
射率の向上の目的で光反射層を設けることが好ましい。
光反射層の材料である光反射性物質はレーザに対する反
射率が高い物質であり、その例としては、Mg、Se、
Y、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、
W、Mn、Re、Fe、Co、Ni、Ru、Rh、P
d、Ir、Pt、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、A
l、Ga、In、Si、Ge、Te、Pb、Po、S
n、Biなどの金属及び半金属あるいはステンレス鋼を
挙げることができる。これらのうちで好ましいものは、
Cr、Ni、Pt、Cu、Ag、Au、Alおよびステ
ンレス鋼であり、更に好ましくはAg、Auであり、特
にAgが好ましい。これらの物質は単独で用いてもよい
し、あるいは二種以上の組合せで、または合金として用
いてもよい。光反射層は、たとえば上記光反射性物質を
蒸着、スパッタリングまたはイオンプレーティングする
ことにより記録層の上に形成することができる。光反射
層の層厚は、一般的には10〜300nmの範囲にあ
り、50〜200nmの範囲が好ましい。
【0072】光反射層の上には、記録層などを物理的お
よび化学的に保護する目的で保護層を設けるのが好まし
い。なお、DVD−R型の光情報記録媒体の製造の場合
と同様の形態、すなわち2枚の基板を記録層を内側にし
て張り合わせる構成をとる場合は、必ずしも保護層の付
設は必要ではない。保護層に用いられる材料の例として
は、SiO、SiO2、MgF2、SnO2、Si34
の無機物質、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、UV硬化性
樹脂等の有機物質を挙げることができる。保護層は、例
えばプラスチックの押出加工で得られたフィルムを接着
剤を介して反射層上にラミネートすることにより形成す
ることができる。あるいは真空蒸着、スパッタリング、
塗布等の方法により設けられてもよい。また、熱可塑性
樹脂、熱硬化性樹脂の場合には、これらを適当な溶剤に
溶解して塗布液を調製したのち、この塗布液を塗布し、
乾燥することによっても形成することができる。UV硬
化性樹脂の場合には、そのままもしくは適当な溶剤に溶
解して塗布液を調製したのちこの塗布液を塗布し、UV
光を照射して硬化させることによっても形成することが
できる。これらの塗布液中には、更に帯電防止剤、酸化
防止剤、UV吸収剤等の各種添加剤を目的に応じて添加
してもよい。保護層の層厚は一般には0.1〜100μ
mの範囲にある。以上の工程により、基板上に、記録
層、光反射層そして保護層が設けられた積層体を製造す
ることができる。
【0073】本発明の光情報記録方法は、上記光情報記
録媒体を用いて、例えば、次のように行れる。まず光情
報記録媒体を定線速度(CDフォーマットの場合は1.
2〜14m/秒)または定角速度にて回転させながら、
基板側あるいは保護層側から半導体レーザなどの記録用
の光を照射する。この光の照射により、記録層と反射層
との界面に空洞を形成(空洞の形成は、記録層または反
射層の変形、あるいは両層の変形を伴って形成される)
するか、基板が肉盛り変形する、あるいは記録層に変
色、会合状態の変化等により屈折率が変化することによ
り情報が記録されると考えられる。
【0074】本発明においては、記録光として390〜
550nmの範囲の発振波長を有する半導体レーザを用
いることができ、390〜450nmの範囲の発振波長
を有する半導体レーザを用いることがより好ましい。光
源としては、例えば、390〜415nmの範囲の発振
波長を有する青紫色半導体レーザ、中心発振波長が51
5nmの青緑色半導体レーザ、及び中心発振波長が85
0nmの赤外半導体レーザから発振されたレーザ光を光
導波路型の第2高調波発生(SHG)素子を用いて半分
の波長の光に変換して中心発振波長が425nmのレー
ザ光を出力する青紫色SHGレーザ等が好適に使用され
る。中でも記録密度の点で、青紫色半導体レーザまたは
SHGレーザが特に好ましい。
【0075】上記のように記録された情報の再生は、光
情報記録媒体を上記と同一の定線速度で回転させながら
半導体レーザを基板側あるいは保護層側から照射して、
その反射光を検出することにより行うことができる。
【0076】
【実施例】次に、本発明を実施例により、更に詳細に説
明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものでは
ない。
【0077】[実施例1]本発明の化合物を2,2,
3,3−テトラフルオロプロパノールに溶解し、記録層
形成用塗布液(濃度:1質量%)を得た。この塗布液を
表面にスパイラルプレグルーブ(トラックピッチ:0.
6μm、グルーブ幅:0.3μm、グルーブの深さ:
0.15μm)が射出成形により形成されたポリカーボ
ネート基板(直径:120mm、厚さ:0.6mm)の
そのプレグルーブ側の表面にスピンコートし、記録層
(厚さ(プレグルーブ内):約120nm)を形成し
た。
【0078】次に、記録層上に銀をスパッタして厚さ約
100nmの光反射層を形成した。更に、光反射層上に
UV硬化性樹脂(SD318、大日本インキ化学工業社
製)を塗布し、紫外線を照射して層厚7μmの保護層を
形成した。以上の工程により本発明に従う光情報記録媒
体1〜10を得た。また、本発明の化合物の代わりに比
較のための色素化合物A、B、CおよびD(色素質量は
本発明試料の場合と同等)を用いた他は上記と全く同様
にして、比較用の光情報記録媒体C−1〜C−4を得
た。
【0079】[光情報記録媒体の評価]作製した光情報
記録媒体に線速度3.5m/sで14T−EFM信号を
波長408nmの青紫色半導体レーザで記録した後、記
録特性を測定した。記録および記録特性評価はパルステ
ック社製DDU1000を用いた。各試料の記録層に用
いた化合物および得られた評価結果を表2に示す。
【0080】
【表2】
【0081】比較例に用いた化合物A〜Dの構造式を次
に示す。
【0082】
【化25】
【0083】上記表2の結果から、本発明の化合物を含
有する記録層からなる記録媒体1〜10は、比較例C−
1〜C−4に比べて高い感度、高い反射率および高い変
調度を示しており、従って大きな信号強度を高感度で得
ることができることがわかる。
【0084】
【発明の効果】請求項1〜3に記載の光情報記録媒体
は、波長が550nm以下の光により情報の記録及び再
生を行うことができ、且つ良好な記録再生特性を有す
る、という効果を奏する。また、請求項4に記載の本発
明の情報記録方法は、本発明の光情報記録媒体に波長が
550nm以下と短波長の光を照射して情報を記録する
ので、より高密度で情報を記録することができる、とい
う効果を奏する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小森 昇 神奈川県小田原市扇町2丁目12番1号 富 士写真フイルム株式会社内 Fターム(参考) 2H111 EA03 EA12 EA22 EA48 FA01 FA12 FB42 5D029 JA04 JB47 JC02

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板と、該基板上に設けられ、波長が55
    0nm以下の光の照射により変化する下記一般式(A)
    で表される化合物を含有し、該化合物の変化により情報
    を記録する記録層と、 を含む光情報記録媒体。 【化1】 (式中、X1及びX2は各々独立に、酸素原子、硫黄原
    子、=NR1基、または=CR23基を表し、m及びn
    はm+n≧2となるような0〜3の整数を表し、R 1
    2及びR3は各々独立に水素原子または置換基を表し、
    そしてL1及びL2は各々独立に二価の連結基を表す。)
  2. 【請求項2】前記記録層上に反射層を設けた請求項1に
    記載の光情報記録媒体。
  3. 【請求項3】前記光の波長が390〜450nmである
    請求項1または2に記載の光情報記録媒体。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれか1項に記載の光情
    報記録媒体に、波長が550nm以下の光を照射して情
    報を記録する情報記録方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7378220B2 (en) 2001-06-28 2008-05-27 Fujifilm Corporation Optical information recording method and medium
EP1930339A2 (en) 2001-10-22 2008-06-11 Mitsui Chemicals, Inc. Imide compound

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