JP2001232738A - 記録用白色ポリエステルフィルム - Google Patents

記録用白色ポリエステルフィルム

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JP2001232738A
JP2001232738A JP2000044494A JP2000044494A JP2001232738A JP 2001232738 A JP2001232738 A JP 2001232738A JP 2000044494 A JP2000044494 A JP 2000044494A JP 2000044494 A JP2000044494 A JP 2000044494A JP 2001232738 A JP2001232738 A JP 2001232738A
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white polyester
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JP2000044494A
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Katsuya Ito
勝也 伊藤
Koji Yamada
浩二 山田
Yasushi Sasaki
靖 佐々木
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Toyobo Co Ltd
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Toyobo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、各種記録方式により表面に画像を
形成するための、記録用白色ポリエステルフィルムを提
供する。 【解決手段】 粒子を6重量%以上40重量%以下含有
するポリエステル系樹脂組成物からなる層を少なくとも
1層有する白色ポリエステルフィルムを基材とし、該基
材の少なくとも片面に、ポリエステル系樹脂、ウレタン
系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステルウレタン樹脂か
ら選ばれる少なくとも1種類の樹脂を含有する記録層を
有し、該記録層の表面電気抵抗値が13(logΩ/
□)以下であることを特徴とする記録用白色ポリエステ
ルフィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種記録方式によ
り表面に画像を形成するための、記録用白色ポリエステ
ルフィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】受像シートや磁気カードの用途に用いら
れる記録用白色ポリエステルフィルムには特開昭62−
204941号公報などが知られているが、従来のフィ
ルムは、ポリエステルと粒子を組み合わせた単層のフィ
ルムや、ポリエステルと粒子からなるコア層と、ポリエ
ステルとコア層より含有量の少ない粒子からなるスキン
層との積層体からなるフィルムであり、これらは、フィ
ルム表面の接着剤やインクなどに対する密着性が不足し
ていたり、表面の帯電による加工適性、印刷適性の不具
合が問題となっていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、隠蔽性、白
色性、およびこれらの安定性に優れ、かつ表面の接着剤
やインクなどに対す密着性に優れ、さらに表面の帯電が
防止されて加工適性、印刷適性にも優れた記録用白色ポ
リエステルフィルムの提供を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、粒子を6重量
%以上40重量%以下含有するポリエステル系樹脂組成
物からなる層を少なくとも1層有する白色ポリエステル
フィルムを基材とし、該基材の少なくとも片面に、ポリ
エステル系樹脂、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、ポ
リエステルウレタン樹脂から選ばれる少なくとも1種類
の樹脂を含有する記録層を有し、該記録層の表面電気抵
抗値が13(logΩ/□)以下であることを特徴とす
る記録用白色ポリエステルフィルムである。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明において基材となる白色ポ
リエステルフィルムを形成するポリエステル系樹脂は、
主としてポリエステルおよび粒子から構成される。上記
ポリエステルとしては、テレフタル酸、イソフタル酸、
ナフタレンジカルボン酸のごとき芳香族ジカルボン酸、
又はそのエステルと、エチレングリコール、ジエチレン
グリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグ
リコールのごときグリコールとを重縮合させて製造され
るポリエステルが挙げられる。上記ポリエステルの代表
例としてはポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン
ブチレンテレフタレートあるいはポリエチレン−2,6
−ナフタレートなどが挙げられる。これらのポリエステ
ルはホモポリマーであってもよく、上記以外の第三成分
を共重合したものであっても良い。好ましくは、エチレ
ンテレフタレート単位、ブチレンテレフタレート単位、
あるいはエチレン2,6−ナフタレート単位から選ばれ
る少なくとも1種以上の単位が70モル%以上、さらに
好ましくは80モル%以上、特に好ましくは90モル%
以上であるポリエステルであるのがよい。また、上記ポ
リエステルは、2種以上のポリエステルを混合したもの
であってもよい。
【0006】上記ポリエステルの製造方法は特に限定さ
れず、芳香族ジカルボン酸とグリコールとを直接反応さ
せる方法のほか、芳香族ジカルボン酸のアルキルエステ
ルとグリコールとをエステル交換反応させた後重縮合さ
せる方法、あるいは芳香族ジカルボン酸のジグリコール
エステルを重縮合させる方法などによって製造すること
ができる。
【0007】本発明において基材となる白色ポリエステ
ルフィルムを形成するポリエステル系樹脂を構成する粒
子は、本発明の記録用白色ポリエステルフィルムの隠蔽
性等を向上させるために配合される。上記粒子の種類は
本発明の作用を阻害しない範囲で特に限定されず、無機
粒子と有機粒子のいずれであってもよく、両方であって
もよい。無機粒子としては、シリカ、カオリナイト、タ
ルク、炭酸カルシウム、ゼオライト、アルミナ、硫酸バ
リウム、カーボンブラック、酸化亜鉛、酸化チタン、硫
化亜鉛等が挙げられる。有機粒子としては、有機白色顔
料、ポリエチレン、ポリプロピレン、アクリル樹脂、ベ
ンゾグアナミン系樹脂等が挙げられる。好ましくは、酸
化チタン微粒子および/または硫化亜鉛微粒子が挙げら
れる。特に好ましくは、フィルムへの隠蔽性付与および
フィルム画像形成性の向上の点から、酸化チタン微粒子
がよい。酸化チタン微粒子はアナターゼ型、ルチル型の
何れでもよい。なお、上記粒子表面には、アルミナやシ
リカ等の無機処理を施してもよいし、シリコン系あるい
はアルコール系等の有機処理を施してもよい。また、炭
酸カルシウム粒子や硫酸バリウム粒子の使用も、フィル
ムの色調(b値)が低くなりやすく、好ましい。
【0008】上記粒子は、本発明において基材となる白
色ポリエステルフィルムを形成するポリエステル系樹脂
中における配合量を、6重量%以上40重量%以下とす
る必要がある。粒子の含有量が6重量%未満であると隠
蔽性が低下し、本発明の記録用白色ポリエステルフィル
ムをICカードの基材として用いる場合にICチップが
見えやすくなったり、本発明の記録用白色ポリエステル
フィルム上に形成した画像の鮮明度が低下する。また4
0重量%を超えると、本発明の記録用白色ポリエステル
フィルム製造時に延伸性が低下する。上記ポリエステル
系樹脂中における粒子の配合量は、好ましくは10重量
%以上37重量%以下、より好ましくは15重量%以上
35重量%以下であるのがよい。
【0009】本発明においては、好ましくは、基材が、
粒子を6重量%以上35重量%以下含有するポリエステ
ル系樹脂組成物からなる層(A)の少なくとも片面に、
粒子を1重量%以上40重量%以下含有するポリエステ
ル系樹脂組成物からなる層(B)を有する多層構成であ
るのがよい。多層構成とすることにより、本発明の記録
用白色ポリエステルフィルムの隠蔽性およびフィルム製
造時の延伸性の両方が向上する。
【0010】層(A)を構成するポリエステル樹脂中の
粒子含有量は、6重量%未満であると、隠蔽性が低下し
て、本発明の記録用白色ポリエステルフィルムをICカ
ードの基材として用いる場合にICチップが見えやすく
なったり、本発明の記録用白色ポリエステルフィルム上
に形成した画像の鮮明度が低下する。また35重量%を
超えると、本発明の記録用白色ポリエステルフィルム製
造時に延伸性が低下する。
【0011】層(B)を構成するポリエステル樹脂中の
粒子含有量は、1重量%未満であると、隠蔽性が低下し
て、本発明の記録用白色ポリエステルフィルムをICカ
ードの基材として用いる場合にICチップが見えやすく
なったり、本発明の記録用白色ポリエステルフィルム上
に形成した画像の鮮明度が低下する。また層(A)を構
成する樹脂組成物中にリサイクルレジンなどを使用した
場合には、本発明の記録用白色ポリエステルフィルム白
色度や隠蔽性が安定せず、外観が不良のものとなりやす
い。また、40重量%を超えると、本発明の記録用白色
ポリエステルフィルム製造時に延伸性が低下したり、フ
ィルム表面の表面粗さが大きくなって、形成した画像の
鮮明度が低下する。
【0012】さらに、基材を上記のような多層構成とす
る場合、層(A)を構成するポリエステル系樹脂中の粒
子の含有量は、好ましくは5重量%以上35重量%以
下、さらに好ましくは10重量%以上30重量%以下で
あるのがよい。同様に、層(B)を構成するポリエステ
ル系樹脂中の粒子の含有量は、好ましくは12重量%以
上40重量%以下、さらに好ましくは15重量%以上4
0重量%以下であるのがよい。
【0013】本発明において基材となる白色ポリエステ
ルフィルムの厚みは特に限定されないが、好ましくは5
〜1000μm、さらに好ましくは50〜250μmで
あるのがよい。厚みが5μm未満、あるいは1000μ
mを超えると基材となる白色ポリエステルフィルム製造
時のフィルム形成性が低下しやすい。また、本発明の基
材となる白色ポリエステルフィルムが多層構成である場
合の、各層の厚み比率も特に限定されない。
【0014】本発明において基材となる白色ポリエステ
ルフィルムを構成する樹脂組成物には、必要に応じて接
着剤、耐光剤、蛍光剤などの添加剤を添加することも可
能である。本発明の基材となる白色ポリエステルフィル
ムが多層構成である場合には、一部の層のみあるいは全
部の層に上記のような添加剤を配合できる。
【0015】本発明の記録用白色ポリエステルフィルム
は、上記の基材となる白色ポリエステルフィルムの少な
くとも片面に、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、
アクリル系樹脂、ポリエステルウレタン樹脂から選ばれ
る少なくとも1種類の樹脂を含有する記録層を有する。
記録層を有することにより、インキやコーティング剤な
どに対する濡れ性や接着性を改良することができる。該
記録層は、フィルム両面のいずれにも画像形成時などが
できるよう、好ましくは基材の両面に有するのがよい。
【0016】記録層は、ポリエステル系樹脂、ウレタン
系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステルウレタン樹脂か
ら選ばれる少なくとも1種類の樹脂から形成される。好
ましくは、ポリエステル系樹脂を含有するのがよく、ポ
リエステル系樹脂に、ウレタン系樹脂、アクリル系樹
脂、ポリエステルウレタン樹脂など、通常のポリエステ
ルフィルムの接着性を向上させる作用を持つ樹脂を混合
して使用してもよい。
【0017】上記ポリエステル系樹脂としては、スルホ
ン酸金属塩基含有ジカルボン酸と、スルホン酸金属塩基
を含有しないジカルボン酸との混合ジカルボン酸を、ポ
リオール成分と反応させて得られた水不溶性のポリエス
テル共重合体が好ましい。さらに好ましくは、スルホン
酸金属塩基含有ジカルボン酸0.5〜15モル%と、ス
ルホン酸金属塩基を含有しないジカルボン酸85〜9
9.5モル%との混合ジカルボン酸を、ポリオール成分
と反応させて得られた水不溶性のポリエステル共重合体
であるのがよい。
【0018】上記のスルホン酸金属塩基含有ジカルボン
酸としては、5−スルホイソフタル酸、4−スルホフタ
ル酸、4−スルホナフタレン−2,7−ジカルボン酸、
5〔4−スルホフエノキシ〕イソフタル酸等の金属塩が
挙げられ、特に好ましいのは5−ナトリウムスルホイソ
フタル酸および/またはナトリウムスルホテレフタル酸
である。これらのスルホン酸金属塩基含有ジカルボン酸
成分は、全ジカルボン酸成分に対して、0.5〜15モ
ル%であるのが好ましく、さらに好ましくは2.0〜1
0モル%であるのがよい。スルホン酸金属塩基含有ジカ
ルボン酸成分15モル%を超えると、ポリエステル共重
合体水に対する分散性は向上するが、ポリエステル共重
合体の耐水性が著しく低下しやすい。また0.5モル%
未満では、水に対する分散性が著しく低下しやすい。ポ
リエステル共重合体の水に対する分散性は、共重合成分
の種類および配合比などによって異なるが、スルホン酸
金属塩基含有ジカルボン酸の含有量は、水に対する分散
性を損なわない限り、少量とするが好ましい。
【0019】上記のスルホン酸金属塩基を含まないジカ
ルボン酸としては、芳香族ジカルボン酸、脂環族ジカル
ボン酸、脂肪族ジカルボン酸のいずれであってもよい。
芳香族ジカルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタ
ル酸、オルソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン
酸等を挙げることができる。スルホン酸金属塩基を含ま
ない芳香族ジカルボン酸は、ジカルボン酸成分の40モ
ル%以上であることが好ましい。上記のような芳香族ジ
カルボン酸の含有量が、40モル%未満ではポリエステ
ル共重合体の機械的強度や耐水性が低下しやすい。脂肪
族ジカルボン酸、および脂環族ジカルボン酸としては、
コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、1,3−シクロヘ
キサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボ
ン酸などが挙げられる。これらの非芳香族ジカルボン酸
成分を加えると、接着性能が高められるが、含有量が多
すぎると、一般的にはポリエステル共重合体の機械的強
度や耐水性が低下しやすい。
【0020】上記混合ジカルボン酸と反応させるポリオ
ール成分としては、炭素数2〜8個の脂肪族グリコール
および/または炭素数6〜12個の脂環族グリコールが
挙げられる。具体的には、エチレングリコール、1,2
−プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、
1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、
1,6−ヘキサンジオール、1,2−シクロヘキサンジ
メタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、
1,4−シクロヘキサンジメタノール、P−キシリレング
リコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコ
ールなどが挙げられる。またポリエーテルとして、ポリ
エチレングルコール、ポリプロピレングリコール、ポリ
テトラメチレングリコールなどがあげられる。また、P
−オキシエトキシ安息香酸のようなオキシカルボン酸成
分を共重合させてもかまわない。
【0021】上記ウレタン系樹脂としては、末端イソシ
アネート基を親水性基でブロックした熱反応型の水溶性
ウレタンが好ましい。イソシアネート基のブロック剤と
しては、重亜硫酸塩類、およびスルホン基を含有したフ
ェノール類、アルコール類、ラクタム類、オキシム類、
および活性メチレン化合物類等が使用できる。ブロック
化されたイソシアネート基は、ウレタンプレポリマーを
親水性化あるいは水溶性化し、またブロック剤は、フィ
ルム製造時の乾燥あるいは熱セット等によってはずれ得
る。このブロック型イソシアネート基を含有するウレタ
ン系樹脂に熱エネルギーが与えられると、ブロック剤が
イソシアネート基からはずれるため、ウレタン系樹脂は
自己架橋する。記録層形成時に、例えば後述のように構
成成分を塗布液とすると、塗布液調整時においてはブロ
ック型イソシアネート基を含有するウレタン系樹脂は、
親水性であり、塗布、乾燥、および熱セットするなどし
てして熱反応が完了すると、親水基がはずれ、耐水性が
良好な塗膜が得られる。上記ブロック剤のうち、熱処理
温度および熱処理時間、汎用性等の点から、重亜硫酸塩
類が好ましい。
【0022】上記のようなブロック型イソシアネート基
を含有するウレタン系樹脂に使用される、ウレタンプレ
ポリマーの化学組成としては、(1)分子内に2個以上
の活性水素原子を有する、分子量が200〜20,00
0の化合物、(2)分子内に2個以上のイソシアネート
基を有する有機ポリイソシアネート、(3)分子内に少
なくとも2個の活性水素原子を有する鎖伸長剤を反応せ
しめて得られる、末端イソシアネート基を有する化合物
が挙げられる。
【0023】上記(1)の化合物として一般に知られて
いるのは、末端又は分子中に2個以上のヒドロキシル
基、アミノ基、あるいはメルカブト基を含むものであ
り、特に好ましい化合物としては、ポリエーテルポリオ
ール、ポリエステルポリオール、およびポリエーテルエ
ステルポリオール等が挙げられる。ポリエーテルポリオ
ールとしては、例えば、エチレンオキシドおよびプロピ
レンオキシド等のアルキレンオキシド類、あるいはスチ
レンオキシドおよびエピクロルヒドリンなどを重合した
化合物、およびそれらのランダム共重合、ブロック共重
合、あるいは多価アルコールへの不可重合を行って得ら
れた化合物等がある。ポリエステルポリオール、および
ポリエーテルエステルポリオールとしては、主として直
鎖状、あるいは分岐状の化合物が挙げられ、例えば、コ
ハク酸、アジピン酸、フタル酸、あるいはそれらの酸無
水物等と、エチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコー
ル、1,6−ヘキサンジオールおよびトリメチロールプ
ロパン等の飽和および不飽和のアルコール類、比較的低
分子量のポリエチレングリコールおよびポリプロピレン
グリコール等のポリアルキレンエーテルグリコール類、
およびそれらの混合物との間の縮合により得られるもの
などが挙げられる。さらにポリエステルポリオールとし
ては、ラクトンおよびヒドロキシ酸から得られるポリエ
ステル類、またポリエーテルエステルポリオールとして
は、あらかじめ製造されたポリエステル類にエチレンオ
キシドまたは、プロピレンオキシド等を不可せしめたポ
リエーテルエステル類も挙げられる。
【0024】上記(2)の有機ポリイソシアネートとし
ては、トルイレンジイソシアネートの異性体類、4,4
−ジフェニルメタンジイソシアネート等の芳香族ジイソ
シアネート類、キシリレンジイソシアネート等の芳香族
脂肪族ジイソシアネート類、イソホロンジイソシアネー
ト、および4,4−ジシクロヘキルメタンイソシアネー
ト等の脂環式ジイソシアネート類、ヘキサメチレンジイ
ソシアネート、および2,2,4−トリメチルヘキサメチ
レンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート類、
あるいはこれら化合物を単一あるいは複数でトリメチロ
ールプロパンなどと予め付加させたポリイソシアネート
類などが挙げられる。
【0025】上記(3)の化合物において、少なくとも
2個の活性水素を有する鎖伸長剤としては、エチレング
リコール、ジエチレングリコール、1,4−ブタンジオ
ール、および1,6−ヘキサンジオールなどのグリコー
ル類、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエ
リスリトール等の多価アルコール類、エチレンジアミ
ン、ヘキサメチレンジアミン、ピペラジン等のジアミン
類、モノエタノールアミン、およびジエタノールアミン
等のアミノアルコール類、チオジエチレングリコール類
のチオジグリコール類、水などが挙げられる。
【0026】上記アクリル系樹脂としては、アクリル
酸、およびその誘導体の単量体を重合させて得られ、必
要に応じてビニル基を有するアクリル酸および/または
その誘導体以外の単量体成分も含有していてもよい。使
用される単量体としては、アクリル酸、メタルクリル酸
(以下、アクリル酸および/またはメタクリル酸を(メ
タ)アクリル酸とする)、(メタ)アクリル酸の低級ア
ルキルエステル(例えばメチル、エチル、プロピル、ブ
チル、アミル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、2−エ
チルヘキシルエステル)、メチルメタアクリレート、ヒ
ドロキシメチルアクリレート、スチレン、グリシジルメ
タクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレー
トなどが例示される。
【0027】上記のポリエステル系樹脂、ウレタン系樹
脂、アクリル系樹脂、ポリエステルウレタン樹脂は2種
以上の樹脂を混合して使用してもよい。
【0028】上記のポリエステル系樹脂、ウレタン系樹
脂、アクリル系樹脂、ポリエステルウレタン樹脂には、
それぞれの架橋剤、もしくは硬化剤の反応促進硬化を有
する触媒化合物を適宜、添加することも可能であり、こ
の目的で各種公知の技術の使用が可能である。自己架橋
型の樹脂としては、上記ウレタン樹脂やメラミン樹脂な
どのような架橋剤もしくは硬化剤として使用可能な樹脂
の中から選択することができ、特に、水溶性および/ま
たは水分散性メチロールメラミン樹脂、尿素ホルマリン
樹脂、多官能ブロックイソシアネート基を付加したポリ
エーテル、ポリエステル、ポリエーテルウレタン、ポリ
エーテルエステル等の樹脂が好ましく用いられる。又必
要に応じて硬化触媒を用いることができる。
【0029】本発明において、少なくとも記録層は表面
電気抵抗値が13(logΩ/□)以下である必要があ
る。記録層をフィルム両面に有しない場合も、フィルム
両面の表面電気抵抗値が13(logΩ/□)以下であ
るのが好ましい。
【0030】本発明において、表面電気抵抗値が13
(logΩ/□)以下とする方法は特に限定されない
が、例えば記録層表面を上記範囲とする方法として、記
録層を構成する成分中に帯電防止剤を含有させる方法が
挙げられる。帯電防止剤の種類は特に限定されないが、
記録層と水との接触角が45度以上とすることができる
ものであるのが好ましい。このような帯電防止剤として
は、例えば官能基がソルビタン型、エーテル型、エステ
ル型、ソルビトール型、グルコース型のノニオン系、第
4級アンモニウム塩型、第4級アンモニウム樹脂型、イ
ミダゾリン型、アーコベル型、ソロミンA型等のカチオ
ン系、アルキルサルフェート型、アルキルホスフェート
型、リン酸エステル塩型、硫酸エステル塩型等のアニオ
ン系、およびペタイン型、アミノ酸型、アミノ硫酸エス
テル型等の両性系の界面活性剤タイプまたはポリマータ
イプのものが挙げられる。好ましくは、湿度依存性の点
からカチオン系帯電防止剤がよい。中でも、第4級アン
モニウムカチオンのエトサルフェート塩が特に好まし
い。
【0031】帯電防止剤により表面電気抵抗値を制御す
る場合、記録層を構成するポリエステル系樹脂、ウレタ
ン系樹脂、アクリル系樹脂等の樹脂に対する帯電防止剤
の配合量は、好ましくは1〜20重量%で、更に好まし
くは5〜10重量%であるのがよい。帯電防止剤の配合
量の割合が1重量%未満であると、帯電防止剤の配合効
果が得られにくく、逆に20重量%を超えると、記録層
に対するオフセット印刷性が低下し、また記録層を形成
するための塗布液などの調合性および経時安定性が低下
しやすい。
【0032】記録層をフィルム両面に有しない場合で、
フィルム両面の表面電気抵抗値が13(logΩ/□)
以下とする場合も、上記のような帯電防止剤を必要に応
じて樹脂等に混合するなどして、記録層を有しない方の
基材表面に帯電防止層を形成することにより、上記表面
電気抵抗値とすることができる。
【0033】本発明において記録層を構成する成分に
は、必要に応じて添加剤を添加することも可能である。
また、上記基材に配合したような粒子を配合してもよ
い。
【0034】本発明の白色ポリエステルフィルムの製造
方法は特に限定されず、例えば下記のような製造方法に
より製造することが出来る。本発明において、基材を形
成するための未延伸フィルムの製造は、Tダイを用いた
押し出し法など通常一般のフィルムの形成方法を用いる
ことができる。基材が多層構成である場合は、各層を構
成する樹脂組成物を別々の押出機に供給した後、溶融状
態で積層して同一のダイから押し出す共押出法が好まし
いが、各層を別個に形成し、ラミネートする方法を用い
てもよい。
【0035】上記のように得られた未延伸フィルムは、
さらに一軸方向あるいは二軸方向に延伸処理を施すこと
が好ましい。延伸処理方法としては、速度差をもったロ
ール間での延伸(ロール延伸)やクリップに把持して拡
げていくことによる延伸(テンター延伸)方法や、空気
圧によって拡げることによる延伸(インフレーション延
伸)方法が挙げられる。
【0036】上記延伸処理は、具体的には次のようにな
る。まず、第1段の縦延伸工程を行う。縦延伸は、周速
が異なる2本あるいは多数本のロール間で延伸を行う。
このときの加熱手段としては、加熱ロールを用いる方法
でも非接触の過熱方法を用いる方法でもよく、それらを
併用してもよい。この中で最も好ましい延伸方法として
は、ロール過熱と非接触加熱を併用する方法があげられ
る。
【0037】二軸方向に延伸する場合は、例えば、上記
のように得られた1軸延伸フィルムをテンターに導入
し、幅方向に2.5〜5倍に延伸する。このときの好ま
しい延伸温度は100℃〜200℃である。
【0038】さらに上記のように得られた2軸延伸フィ
ルムに対し、必要に応じて熱処理を施す。熱処理はテン
ター中で行うのが好ましく、ポリエステルの融点Tm−
50℃〜Tmの範囲で行うのが好ましい。また、縦横方
向に緩和しながら熱処理をすることにより、熱収縮率の
低いフィルムが得られる。
【0039】本発明において記録層を形成する方法は特
に限定されず、例えば、上記のような記録層を構成する
各成分を、必要に応じて溶媒等を使用して、同時あるい
は順次混合して塗布液を調整し、グラビアコート方式、
キスコート方式、リバースロールコート方式、カーテン
コート方式、バーコート方式、エアードクターコート方
式、エアナイフコート方式、ブレードコート方式、ディ
ップ方式、スプレイコート方式等の通常一般に使用され
る方法により基材上に塗布し、溶媒を乾燥等により除去
する方法が挙げられる。
【0040】上記のような塗布法により、記録層を形成
する場合、塗布液の塗工量(湿潤状態)は、基材の白色
ポリエステルフィルム1m2あたり5〜50g程度とす
るのが好ましい。
【0041】本発明の記録用白色ポリエステルフィルム
の製造工程において、上記のように塗布法により記録層
を形成する場合の塗布の時期は、フィルムの延伸前、一
軸延伸(縦延伸)後、配向処理終了後などのいずれであ
ってもよい。基材と記録層の密着性を高めるためには、
基材の1軸延伸後に、少なくとも片面に塗布液を塗布し
た後、更に先の1軸延伸方向と直角の方向に延伸するイ
ンラインコート方式とするのが好ましい。
【0042】本発明の記録用白色ポリエステルフィルム
は、本発明の作用を阻害しない範囲でアンダーコート層
や接着層などの他層を有していてもよい。
【0043】本発明の記録用白色ポリエステルフィルム
のカラーb値は、好ましくは−1.0以下、より好まし
くは−2.0以下、さらに好ましくは−3.0以下であ
るのがよい。カラーb値が−1.0を超えると、記録用
白色ポリエステルフィルムが黄色くなり、外観性が低下
する。
【0044】本発明の記録用白色ポリエステルフィルム
は、全光線透過率が好ましくは10%以下、より好まし
くは8%以下、さらに好ましくは5%以下であるのがよ
い。全光線透過率が10%を超えると、本発明の記録用
白色ポリエステルフィルムに画像形成した場合に、画像
の背景の隠蔽性が低下する。全光線透過率を上記範囲と
する方法は特に限定されないが、上述のように、基材、
さらには必要に応じて記録層の構成成分中に粒子を含有
させる方法が挙げられる。さらに、染料を含有させても
よい。染料を含有させる場合は1000ppm以下とす
るのが好ましい。基材が上述のように層(B)−層
(A)−層(B)のような多層構成である場合は、層
(A)のような中心となる層に染料を含有させるのが好
ましい。
【0045】本発明の記録用白色ポリエステルフィルム
は、150℃における熱収縮率が好ましくは1.0%以
下、より好ましくは0.8%以下、さらに好ましくは
0.5%以下であるのがよい。150℃における熱収縮
率が1.0%を超えると、本発明の記録用白色ポリエス
テルフィルムを後加工する場合の加工性が低下する。
【0046】本発明の記録用白色ポリエステルフィルム
は、好ましくは、見かけ密度が、内部に実質的に空洞を
含有しない1.5g/cm3以上であることが好まし
い。見かけ密度が1.5g/cm3未満、即ち、フィル
ム中に空洞があると、しわが発生しやすくなる。
【0047】本発明において「記録用」とは、画像形成
装置、あるいはペンや鉛筆などの筆記具を用いて、記録
層にインクなどの記録材を付着させ、画像形成できるこ
とを指す。
【0048】本発明の記録用白色ポリエステルフィルム
は、ラベル、バーコードラベル、ポスター、カレンダ
ー、カード、磁気カード、記録用紙、無塵紙、包装材
料、地図、白板、電子白版、建材、壁紙、化粧紙、化粧
板、伝票、配送伝票、電気絶縁材料、ディスプレイ反射
板、パラボラアンテナ反射板、表示板、印画紙、離形
紙、臨床検査紙等の用途に使用でき、凹版印刷、凸版印
刷、孔版印刷、平版印刷などの印刷用紙、レーザービー
ムプリンター用紙、インクジェットプリンター用紙、昇
華転写用記録紙、熱転写用記録紙、電子写真記録用紙、
コピー用紙、LBP用記録紙、フォーム印刷用紙、オフ
セット印刷用紙、グラビア印刷用紙、スクリーン印刷用
紙、磁気カード用基材、ICカード用基材等の用途に好
適である。
【0049】本発明の記録用白色ポリエステルフィルム
は、特に、昇華転写記録方式、熱転写記録方式、インク
ジェット記録方式、電子写真記録方式、凹版印刷記録方
式、凸版印刷記録方式、孔版印刷記録方式、平版印刷記
録方式による画像形成用として好適である。
【0050】以下に、試験例及び実施例を用いて本発明
をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定され
るものではない。 試験例 1. 試験方法 (1)フィルムの見かけ密度 実施例1〜3、比較例1、2のフィルムを10cm×1
0cmの正方形に正確に切り出して試験サンプルとし、
その厚みを50点で測定して平均厚みt(単位μm)を
求める。次に、上記試験サンプルの重量を0.1mgま
で測定し、w(単位g)とする。そして、下式1によっ
て見かけ密度を算出した。 見かけ密度(g/cm3)=(w/t)×100 式1
【0051】(2)フィルムの色調 実施例1〜3、比較例1、2のフィルムについて、色差
計(日本電色工業(株)製、Z−1001DP)を用い
て、両面の反射のb値を求めた。
【0052】(3) 記録層の印刷性 実施例1〜3、比較例1、2のフィルムの記録層表面
(比較例1はフィルム表面)に、紫外線硬化インキ(ベ
ストキュアー161(藍)(黄)、(株)TOKA製)
を用いて印刷し、UV露光装置(東芝電材(株)製)に
より照射エネルギー500mJで紫外線照射処理を行っ
て画像を形成した。得られた画像を、目視により、下記
の基準に基づいて評価した。なお、評価はチルロール面
(表)、反チルロール面(裏)の両方について行った。 [評価基準] 画像が鮮明 :○ 画像がやや不鮮明:△ 画像が不鮮明 :×
【0053】(4) フィルムの表面電気抵抗値 実施例1〜3、比較例1、2のフィルムについて、JI
S K−6911に準じて、ハイレスタIP(三菱油化
(株)製)を用い、23℃65RH%の条件下で表面電
気抵抗値を測定した。なお測定はチルロール面(表)、
反チルロール面(裏)の両方について行った。
【0054】(5)記録層へのインキ転移性 印刷機として枚葉オフセット印刷機(Ryobi 33
02M、リョービ社製)、インキとして「ベストキュア
ー161(藍)、(紅)、((株)TOKA製)」を用
いて、実施例1〜3、比較例1、2のフィルムの記録層
表面(比較例1はフィルム表面)に印刷を行った。1色
目に(藍)、2色目に(紅)を印刷し、2色目の(紅)
の転移性を下記の基準に基づいて評価した。なお評価
は、チルロール面(表)、反チルロール面(裏)の両方
について行った。 [評価基準] 転移性良好(インキが斑無く、均一に転移している。) :○ 転移性不良(インキの転移斑があり、濃度が薄く不均一である。):×
【0055】(6)記録層へのインキ密着性 実施例1〜3、比較例1、2のフィルムの記録層表面
(比較例1はフィルム表面)に、印刷機として「Ryo
bi 3302M」を使用し、溶剤型インキとして「P
OP−VIP(黒)、(赤)」(大日本インキ(株)
製)を用い印刷を行い1日風乾させて画像を形成した。
同様にUV硬化型インキとして「ベストキュアー161
(藍)、(紅)、((株)TOKA製)」を用い印刷を
行い、UV露光装置により照射エネルギー500mJで
紫外線照射処理を行いUVインキを硬化させて画像を形
成した。次ぎに、各々の画像上にカッターで2mm目1
00マスのクロスカット面を入れ、その上に粘着テープ
(セロテープ、ニチバン社製、25mm幅)を、接着面
に気泡が入らない様に張り付け、更にその上を擦って充
分に密着させた。フィルムの画像形成面側において、粘
着テープの長手方向前後の、粘着テープが密着されてい
ない両端部を手で押さえ、粘着テープをフィルム表面と
角度90度をなす剥離方向に急速に剥離し、剥離後の画
像表面を観察して、インキ残留率より密着性を下記の基
準に基づいて評価した。なお評価は、チルロール面
(表)、反チルロール面(裏)の両方について行った。 [評価基準] 残留率100% :◎ (全く問題ない) 残留率90%以上100%未満:○ (実用上問題なく使用出来る) 残留率70%以上90%未満 :△ (密着性が若干弱く、実用上問題が発生する可能性があ
る) 残留率50%以上70%未満 :× (密着性に問題あり)
【0056】(7)フィルムの熱収縮率 実施例1〜3、比較例1、2のフィルムを150mm長
×10mm幅に裁断し、縦方向(長手方向)に100m
m幅に印をつけ、無張力下で150℃30分放置し、印
部分の変化率を縦方向および横方向の両方において測定
した。
【0057】(8)フィルムの走行性 実施例1〜3、比較例1、2のフィルムに対し、枚葉オ
フセット印刷機「Ryobi3302M」を用い100
枚連続印刷を行った時の走行性を下記の基準に基づいて
評価した。なお評価は、チルロール面(表)、反チルロ
ール面(裏)の両方について行った。 [評価基準] 重走なし:○ 重走あり:×
【0058】(9) フィルムの全光線透過率 実施例1〜3、比較例1、2のフィルムについて、濁度
計(日本電色工業(株)製、NDH−1001DP)を
用いて全光線透過率を測定した。
【0059】2. 試験結果 上記試験例(1)〜(5)の結果を表1に、試験例
(6)〜(9)の結果を表2に示す。
【0060】
【実施例】実施例1 基材用として、固有粘度0.62のポリエチレンテレフ
タレート樹脂79.95重量%、アナターゼ型二酸化チ
タン(TA−300、富士チタン工業(株)製)20重
量%、蛍光増白剤(OB−1、イーストマン社製)0.
05重量%よりなるポリエステル系樹脂組成物を、28
5℃で溶融し、表面温度40℃のドラム上に押し出しし
て未延伸シートを得た。次いで得られた未延伸シートを
90℃で3.5倍縦方向に延伸し、一軸延伸フィルムを
得た。樹脂成分として、共重合ポリエステル樹脂(バイ
ロナール、東洋紡績(株)製)を固形分で4重量%、末
端イソシアネート基を親水性基でブロックした水溶性ウ
レタン樹脂(エラストロン、第一工業製薬(株)製)を
固形分で4重量%を配合し、さらに帯電防止剤として第
4級アンモニウムカチオンのエトサルフェート塩を前記
樹脂成分に対し7重量%、粒径2μmのベンゾグアナミ
ン系粒子を前記樹脂成分に対し4重量%となるよう配合
して、記録層形成のための塗布液を調整した。この塗布
液をワイヤーバー(No.8)を用いて、上記一軸延伸
フィルムの両面に、それぞれ湿潤状態で12g/m2
厚さとなるように塗布し、70℃前後で30秒間乾燥
し、次いで110℃で、一軸延伸した方向と直角方向
(横方向)に3.8倍延伸を行い、その後230℃で1
0秒間横方向に4%暖和しながら熱処理を行った。さら
に240℃で縦方向に3%暖和するように熱処理して、
最終的に、記録層を両面に有する厚さ75μmの記録用
白色ポリエステルフィルムを得た。
【0061】実施例2 固有粘度0.62のポリエチレンテレフタレート樹脂7
9.99重量%、アナターゼ型二酸化チタン(TA−3
00、富士チタン工業(株)製)20重量%、カーボン
ブラック0.01重量%よりなるポリエステル系樹脂組
成物を層(A)用として、また固有粘度0.70のポリ
エチレンテレフタレート樹脂69.95重量%、二酸化
チタン(TA−300、富士チタン工業(株)製)30
重量%、蛍光増白剤(OB−1、イーストマン社製)を
0.1重量%よりなるポリエステル系樹脂組成物を層
(B)用として、それぞれ別々の押出機に投入し、最終
的に厚みがB層/A層/B層=10/90/10μmで
ある3層構成の基材とした以外は、実施例1と同様の方
法を用いて、記録層を両面に有する厚さ110μmの記
録用白色ポリエステルフィルムを得た。
【0062】実施例3 最終的に厚みがB層/A層/B層=18/152/18
μmである3層構成の基材とし、総厚みを188μmと
した以外は、実施例2と同様の方法を用いて、記録層を
両面に有する記録用白色ポリエステルフィルムを得た。
【0063】比較例1 基材となる一軸延伸フィルムに塗布層を設けず、記録層
を形成しなかったこと以外は、実施例2と同様の方法を
用いて、厚さ110μmの記録用白色ポリエステルフィ
ルムを得た。
【0064】比較例2 記録層形成のための塗布液に帯電防止剤を配合しなかっ
た以外は、実施例2と同様の方法を用いて、記録層を両
面に有する厚さ110μmの記録用白色ポリエステルフ
ィルムを得た。
【0065】
【表1】 表:チルロール面(F) 裏:反チルロール面(B)
【0066】
【表2】 表:チルロール面(F) 裏:反チルロール面(B)
【0067】
【発明の効果】本発明の記録用白色ポリエステルフィル
ムは、隠蔽性、白色性、およびこれらの安定性に優れ、
かつ表面の接着剤やインクなどに対す密着性に優れて鮮
明な画像を形成できる。また、強度、延伸性に優れ、表
面の帯電が防止されて加工適性、印刷適性にも優れる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03G 7/00 B41M 5/26 101H (72)発明者 佐々木 靖 滋賀県大津市堅田2丁目1番1号 東洋紡 績株式会社総合研究所内 Fターム(参考) 2H086 BA19 BA34 BA41 2H111 CA25 CA30 CA41 4F100 AA01A AA01D AA20 AA20H AA21 AA21H AK25B AK25C AK41A AK41B AK41C AK41D AK42 AK51B AK51C AL01B AL01C AL01D AL05A BA02 BA03 BA04 BA07 BA08 BA10B BA10C CA13A CA13D CA22 DE01A DE01D GB90 HB00A HB00D JA03 JA20 JG04B JG04C JL10A JL10D JN08 YY00 YY00B YY00C

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粒子を6重量%以上40重量%以下含有
    するポリエステル系樹脂組成物からなる層を少なくとも
    1層有する白色ポリエステルフィルムを基材とし、該基
    材の少なくとも片面に、ポリエステル系樹脂、ウレタン
    系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステルウレタン樹脂か
    ら選ばれる少なくとも1種類の樹脂を含有する記録層を
    有し、該記録層の表面電気抵抗値が13(logΩ/
    □)以下であることを特徴とする記録用白色ポリエステ
    ルフィルム。
  2. 【請求項2】 ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、
    アクリル系樹脂、ポリエステルウレタン樹脂から選ばれ
    る少なくとも1種類を含有する記録層を前記基材の両面
    に有することを特徴とする請求項1記載の記録用白色ポ
    リエステルフィルム。
  3. 【請求項3】 フィルム両面の表面電気抵抗値が13
    (logΩ/□)以下であることを特徴とする請求項1
    または2記載の記録用白色ポリエステルフィルム。
  4. 【請求項4】 前記基材が、粒子を6重量%以上35重
    量%以下含有するポリエステル系樹脂組成物からなる層
    (A)の少なくとも片面に、粒子を1重量%以上40重
    量%以下含有するポリエステル系樹脂組成物からなる層
    (B)を有する多層構成であることを特徴とする請求項
    1乃至3のいずれかの一項に記載の記録用白色ポリエス
    テルフィルム。
  5. 【請求項5】 150℃での熱収縮率が1.0%以下で
    あることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかの一項
    に記録用白色ポリエステルフィルム。
  6. 【請求項6】 カラーb値が−1.0以下である請求項
    1乃至5のいずれか一項に記載の記録用白色ポリエステ
    ルフィルム。
  7. 【請求項7】 全光線透過率が10%以下であることを
    特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の記録
    用白色ポリエステルフィルム。
  8. 【請求項8】 昇華転写記録方式用、熱転写記録方式
    用、インクジェット記録方式用、電子写真記録方式用、
    凹版印刷記録方式用、凸版印刷記録方式用、孔版印刷記
    録方式用、平版印刷記録方式用のいずれかであることを
    特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の記録
    用白色ポリエステルフィルム。
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