JP2001228229A - 磁気インピーダンス効果素子 - Google Patents

磁気インピーダンス効果素子

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JP2001228229A
JP2001228229A JP2000043613A JP2000043613A JP2001228229A JP 2001228229 A JP2001228229 A JP 2001228229A JP 2000043613 A JP2000043613 A JP 2000043613A JP 2000043613 A JP2000043613 A JP 2000043613A JP 2001228229 A JP2001228229 A JP 2001228229A
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magnetic thin
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impedance effect
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Akira Nakabayashi
亮 中林
Eijiro Yajima
英治郎 矢嶋
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Alps Alpine Co Ltd
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Alps Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁性薄膜の幅方向において、磁性薄膜の両側
部のめくれ上がりを抑えることができ、外部磁界検出感
度の高い磁気インピーダンス効果素子を提供する。 【解決手段】 非磁性体からなる基板2と、この基板2
上に設けられた帯状の磁性薄膜3とを備え、基板2に密
着する磁性薄膜3の下面3aの幅Waが磁性薄膜3の上
面3bの幅Wbよりも大きくなるように、磁性薄膜3の
幅方向Bにおいて、磁性薄膜3の両側部の膜厚を磁性薄
膜3の中央部の膜厚よりも薄く形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気インピーダン
ス効果を利用して外部磁界を検出する磁気インピーダン
ス効果素子に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気インピーダンス効果素子は、高い外
部磁界検出感度を有しているため、磁気検出素子として
方位センサやモータの回転センサ等に適用され始めてい
る。図8乃至図10は、このような磁気インピーダンス
効果素子の従来技術を説明するためのものであって、こ
の磁気インピーダンス効果素子21は、非磁性体からな
る基板22上に形成された高い透磁率を有する帯状の磁
性薄膜23の長手方向両端部に、導電膜からなるリード
線引出用の第1,第2の電極24,25が積層されて構
成されており、磁性薄膜23は図9に示すような断面長
方形状に形成されている。また、磁性薄膜23には、そ
の膜面内で磁化容易軸の方向が磁性薄膜23の長手方向
(矢印A方向)に対して垂直となるように、磁性薄膜2
3の幅方向(矢印B方向)に磁気異方性が付けられてい
る。
【0003】このように構成された磁気インピーダンス
効果素子21は、磁性薄膜23の長手方向が図示せぬ被
検出体から発せられる外部磁界Hに沿うように配置され
た状態で、第1,第2の電極24,25を介して磁性薄
膜23にMHz帯域の高周波電流を通電すると、磁性薄
膜23の長手方向両端部間のインピーダンスが変化し、
この変化を電気信号に変換して外部磁界Hの検出出力が
得られるようになっている。
【0004】この磁気インピーダンス効果素子21の製
造は、図10(a)に示すように、静磁場中で基板22
の上面に磁性薄膜23となる非晶質状態の合金薄膜26
をスパッタリング法により形成し、次いで、図10
(b)に示すように、合金薄膜26上に帯状のフォトレ
ジスト27を形成する。そして、合金薄膜26をウエッ
トエッチングして図10(c)に示す状態とし、次い
で、図10(d)に示すように、フォトレジスト27を
除去し、この合金薄膜26及び基板22に静磁場中で加
熱処理(アニール)を施して、合金薄膜26を結晶状態
に相変化させ磁性薄膜23とし(図10(e)参照)、
磁性薄膜23の長手方向両端部に電極24,25を形成
すことにより、図8,図9に示す磁気インピーダンス効
果素子21が製造される。
【発明が解決しようとする課題】
【0005】しかしながら、上述した従来の磁気インピ
ーダンス効果素子21にあっては、エッチングにより帯
状に形成された合金薄膜26が基板22を伴って加熱処
理される際に、両者の熱膨張係数の違いから、基板22
に密着する合金薄膜26の下面側が合金薄膜26の上面
側に引っ張られて、図11に示すように、合金薄膜26
の幅方向(矢印B方向)において、合金薄膜26の両側
部がめくれ上がり、その結果、図12に示すように、磁
性薄膜23の幅方向(矢印B方向)において、磁性薄膜
23の両側部のめくれ上がった部分の磁区が加熱処理中
に消失し、磁性薄膜23の磁区28が形成された部分が
少なくなって、外部磁界Hに対するインピーダンスの変
化が小さくなり磁気インピーダンス効果素子21の外部
磁界検出感度が低下するという問題があった。
【0006】この磁性薄膜の両側部がめくれ上がり磁区
が消失する現象は、加熱処理によって非晶質状態から結
晶状態へと相変化する材料を合金薄膜26に用いた場合
に特に顕著に現れる。
【0007】本発明は、上述した従来技術の事情に鑑み
てなされたもので、その目的は、磁性薄膜の幅方向にお
いて、磁性薄膜の両側部の磁区の消失を抑えることがで
き、外部磁界検出感度の高い磁気インピーダンス効果素
子を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の磁気インピーダンス効果素子は、非磁性体
からなる基板と、この基板上に設けられた帯状の磁性薄
膜とを備え、前記基板に密着する前記磁性薄膜の下面の
幅が前記磁性薄膜の上面の幅よりも大きくなるように、
前記磁性薄膜の幅方向において、前記磁性薄膜の両側部
の膜厚を前記磁性薄膜の中央部の膜厚よりも薄く形成し
たことを最も主要な特徴としている。
【0009】また、上記構成において、前記磁性薄膜の
前記両側部にテーパ面を設けた。
【0010】また、上記構成において、前記磁性薄膜の
前記両側部を階段状に形成した。
【0011】また、上記構成において、前記磁性薄膜は
均結晶粒子径が30nm以下であるbccFe、bcc
FeCo、bccCoの単体もしくは混合物を主体とし
た軟磁性合金薄膜よりなる構成とした。
【0012】また、上記構成において、前記磁性薄膜は
組成式がT100-a-b-c-dabcdで表され、元素T
はFe,Coのうちの1種又は2種の元素であり、Xは
Si,Alのうちの1種又は2種の元素であり、MはT
i,Zr,Hf,V,Nb,Ta,Mo,Wから選ばれ
る1種又は2種以上の元素であり、元素ZはC,Nのう
ちの1種又は2種の元素からなり、0≦a≦25、1≦
b≦10、5≦c≦15、0≦d≦10の関係を満足
し、前記磁性薄膜の結晶組織内に平均結晶粒径10nm
以下の元素Mの微細な炭化物もしくは窒化物がFeもし
くはCoの結晶粒の周辺に析出している構成とした。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の磁気インピーダン
ス効果素子の第1の実施形態を図1乃至図4を用いて説
明する。
【0014】この磁気インピーダンス効果素子1は、非
磁性体からなる基板2上に形成された高い透磁率を有す
る帯状の磁性薄膜3の長手方向両端部に、導電膜からな
るリード線引出用の第1,第2の電極4,5が積層して
配設されて構成されている。
【0015】磁性薄膜3は、平均結晶粒径が30nm以
下であるbcc構造のFe、bcc構造のFeCo、b
cc構造のCoの単体もしくは混合物を主体とした軟磁
性合金薄膜からなり、例えば組成式がFe71.4Al5.8
Si13.1Hf3.34.5Ru1.9(at%)で表される、
bcc構造のFe微結晶粒を主体とし、加熱処理によっ
てFe微結晶粒の周囲にHfCの結晶粒が析出された結
晶粒径5〜30nmの微結晶軟磁性合金薄膜であって、
その膜面内で磁化容易軸の方向が磁性薄膜3の長手方向
(矢印A方向)に対して垂直となるように、磁性薄膜3
の幅方向(矢印B方向)に磁気異方性が付けられてい
る。
【0016】そして、図2に示すように、基板2に密着
する磁性薄膜3の下面3aの幅Waが磁性薄膜3の上面
3bの幅Wbよりも大きくなるように、磁性薄膜3の両
側部には該磁性薄膜3の長手方向に延びるテーパ面6,
7が設けられており、これにより、磁性薄膜3の幅方向
において、磁性薄膜3の中央部の膜厚が磁性薄膜3の両
側部の膜厚よりも厚く形成されている。尚、磁性薄膜3
の下面3aの幅をWaとし、磁性薄膜3の上面3bの幅
をWbとし、上面3bから下面3aの厚さをdとしたと
きに、x=(Wa−Wb)/2とおくと、x/dが1〜
5程度の値であることが望ましい。
【0017】また、磁性薄膜3は、上記組成以外に組成
式がT100-a-b-c-dabcdで表され、元素TはF
e,Coのうちの1種又は2種の元素であり、XはS
i,Alのうちの1種又は2種の元素であり、MはT
i,Zr,Hf,V,Nb,Ta,Mo,Wから選ばれ
る1種又は2種以上の元素であり、元素ZはC,Nのう
ちの1種又は2種の元素からなり、0≦a≦25(at
%)、1≦b≦10(at%)、5≦c≦15(at
%)、0≦d≦10(at%)の関係を満足し、加熱処
理により磁性薄膜3の結晶組織内において平均結晶粒径
10nm以下の元素Mの微細な炭化物もしくは窒化物が
FeもしくはCoの結晶粒の周辺に析出している微結晶
軟磁性合金薄膜としてもよい。
【0018】次に、この磁気インピーダンス効果素子1
の製造方法について説明すると、先ず、図3(a)に示
すように、静磁場中で基板2の上面に上記組成式で表さ
れる非晶質状態の合金薄膜8をスパッタリング法により
形成し、次いで、図3(b)に示すように、合金薄膜8
上に帯状のフォトレジスト9を形成する。そして、図3
(c)に示すように、ウエットエッチング法により、基
板2を従来技術よりも長い時間にわたりエッチング液
(例えば、フッ酸、過酸化水素水等を含む酸性水溶液)
に浸して合金薄膜8にエッチング処理を施し、次いで、
図3(d)に示すように、フォトレジスト9を除去する
と、両側部にテーパ面6,7が形成された帯状の合金薄
膜8を形成することができる。
【0019】次に、この合金薄膜8及び基板2に静磁場
中で加熱処理を施して、合金薄膜8を非晶質状態から結
晶状態へと相変化させ上述した元素Mの微細な炭化物も
しくは窒化物をFeもしくはCoの結晶粒の周辺に析出
させることにより、合金薄膜8を高透磁率及び幅方向の
磁気異方性を有する磁性薄膜3に変化させる(図3
(e)参照)。しかる後、磁性薄膜3の長手方向両端部
に第1,第2の電極4,5を形成し、磁気インピーダン
ス効果素子1の製造が完了する。
【0020】このように構成・製造された磁気インピー
ダンス効果素子1は、磁性薄膜3の長手方向が図示せぬ
被検出体から発せられる外部磁界Hに沿うように配置さ
れた状態で、第1,第2の電極4,5を介して磁性薄膜
3にMHz帯域の高周波電流を通電すると、磁性薄膜3
の長手方向両端部間のインピーダンスが変化し、この変
化を電気信号に変換して外部磁界Hの検出出力が得られ
るようになっている。
【0021】しかして、この磁気インピーダンス効果素
子1にあっては、その製造工程において従来技術と同様
に磁性薄膜3となる合金薄膜8に加熱処理が施される
が、図3(d)に示すように、基板2に密着する合金薄
膜8の下面8aの幅Waが合金薄膜8の上面8bの幅W
bよりも大きくなるように、合金薄膜8の両側部には該
合金薄膜8の長手方向に延びるテーパ面6,7が設けら
れ、合金薄膜8の幅方向(矢印B方向)において、合金
薄膜8の中央部の膜厚が合金薄膜8の両側部の膜厚より
も厚く形成されているため、加熱処理によって基板2に
密着する合金薄膜8の下面8a側が合金薄膜8の上面8
b側に引っ張られ合金薄膜8の両側部がめくれ上がるこ
とがなくなり、その結果、磁性薄膜3の下面3aを基板
2に確実に密着させ、図4に示すように、磁性薄膜3全
体に磁区10を形成することができ、磁性薄膜3の幅方
向において、加熱処理中の磁性薄膜3の両側部の磁区1
0の消失を抑え、これに起因する外部磁界検出感度の低
下を完全に防止することができる。
【0022】次に、本発明の磁気インピーダンス効果素
子の第2の実施形態を図5乃至図7に基づいて説明す
る。
【0023】この第2の実施形態の磁気インピーダンス
効果素子11が上述した磁気インピーダンス効果素子1
と構成上異なる点は、基板2に密着する磁性薄膜3の下
面3aの幅Waが磁性薄膜3の上面3bの幅Wbよりも
大きくなるように、磁性薄膜3の両側部に該磁性薄膜3
の長手方向に延びる段部12,13をテーパ面6,7に
代えて設け、磁性薄膜3の両側部を階段状に形成した点
が異なるのみで、他は第1の実施形態と同様である。
【0024】この磁気インピーダンス効果素子11の製
造は、先ず、図7(a)に示すように、第1の実施形態
と同様に、静磁場中で基板2の上面に上記組成式で表さ
れる非晶質状態の合金薄膜8をスパッタリング法により
形成し、次いで、図7(b)に示すように、合金薄膜8
上に帯状のフォトレジスト14を形成する。次に、図7
(c)に示すように、ウエットエッチング法により、基
板2をエッチング液に浸して合金薄膜8にエッチング処
理を施し、フォトレジスト14を除去した後、図7
(d)に示すように、再び合金薄膜8上に帯状のフォト
レジスト15を形成する。
【0025】次に、図7(e)に示すように、ウエット
エッチング法により、基板2をエッチング液に浸して合
金薄膜8にエッチング処理を施し、次いで、図7(f)
に示すように、フォトレジスト15を除去すると、両側
部に段部12,13が形成された帯状の合金薄膜8を形
成することができる。そして、この合金薄膜8及び基板
2に静磁場中で加熱処理を施して、合金薄膜8を非晶質
状態から結晶状態へと相変化させ上述した元素Mの微細
な炭化物もしくは窒化物をFeもしくはCoの結晶粒の
周辺に析出させることにより、合金薄膜8を高透磁率及
び幅方向の磁気異方性を有する磁性薄膜3に変化させる
(図7(g)参照)。しかる後、磁性薄膜3の長手方向
両端部に第1,第2の電極4,5を形成し、磁気インピ
ーダンス効果素子11の製造が完了する。尚、磁性薄膜
3の下面3aの幅をWaとし、磁性薄膜3の上面3bの
幅をWbとして、下面3aから段部12,13までの厚
さをd1、下面3aから上面3bの厚さをd2としたと
きに、x=(Wa−Wb)/2、Δd=d2−d1とお
くと、x/Δdが1〜5程度の値であることが望まし
い。
【0026】そして、このように構成・製造された磁気
インピーダンス効果素子11は、磁性薄膜3の長手方向
が図示せぬ被検出体から発せられる外部磁界Hに沿うよ
うに配置され、上記磁気インピーダンス効果素子1と同
様に動作する。
【0027】しかして、この磁気インピーダンス効果素
子11にあっても、その製造工程において従来技術と同
様に磁性薄膜3となる合金薄膜8に加熱処理が施される
が、図7(e)に示すように、基板2に密着する合金薄
膜8の下面8aの幅Waが磁性薄膜8の上面8bの幅W
bよりも大きくなるように、合金薄膜8の両側部には該
合金薄膜8の長手方向に延びる段部12,13が設けら
れ、合金薄膜8の幅方向(矢印B方向)において、合金
薄膜8の中央部の膜厚が合金薄膜8の両側部の膜厚より
も厚く形成されているため、加熱処理によって基板2に
密着する合金薄膜8の下面8a側が合金薄膜8の上面8
b側に引っ張られ合金薄膜8の両側部がめくれ上がるこ
とがなくなり、その結果、磁性薄膜3の下面3bを基板
2に確実に密着させ、磁性薄膜3の幅方向において、加
熱処理中の磁性薄膜3の両側部の磁区の消失を抑えるこ
とができ、これに起因する外部磁界検出感度の低下を完
全に防止することができる。
【0028】
【発明の効果】本発明は、以上説明したような形態で実
施され、以下に記載されるような効果を奏する。
【0029】非磁性体からなる基板と、この基板上に設
けられた帯状の磁性薄膜とを備え、前記基板に密着する
前記磁性薄膜の下面の幅が前記磁性薄膜の上面の幅より
も大きくなるように、前記磁性薄膜の幅方向において、
前記磁性薄膜の両側部の膜厚を前記磁性薄膜の中央部の
膜厚よりも薄く形成したので、前記磁性薄膜の前記下面
を前記基板に確実に密着させ、前記磁性薄膜の幅方向に
おいて、前記磁性薄膜の両側部の磁区の消失を抑えるこ
とができ、外部磁界検出感度の高い磁気インピーダンス
効果素子を提供することことができる。
【0030】また、前記磁性薄膜の前記両側部にテーパ
面を設けたので、前記磁性薄膜の幅方向において、簡単
に前記磁性薄膜の両側部の膜厚を前記磁性薄膜の中央部
の膜厚よりも薄く形成することができる。
【0031】また、前記磁性薄膜の前記両側部を階段状
に形成したので、前記磁性薄膜の幅方向において、簡単
に前記磁性薄膜の両側部の膜厚を前記磁性薄膜の中央部
の膜厚よりも薄く形成することができる。
【0032】また、前記磁性薄膜は平均結晶粒径が30
nm以下であるbccFe、bccFeCo、bccC
oの単体もしくは混合物を主体とした軟磁性合金薄膜よ
りなるので、外部磁界に対する前記磁性薄膜のインピー
ダンスの変化が大きく、磁界検出感度の高い優れた磁気
インピーダンス効果素子を得ることができる。
【0033】また、前記磁性薄膜は組成式がT
100-a-b-c-dabcdで表され、元素TはFe,C
oのうちの1種又は2種の元素であり、XはSi,Al
のうちの1種又は2種の元素であり、MはTi,Zr,
Hf,V,Nb,Ta,Mo,Wから選ばれる1種又は
2種以上の元素であり、元素ZはC,Nのうちの1種又
は2種の元素からなり、0≦a≦25(at%)、1≦
b≦10(at%)、5≦c≦15(at%)、0≦d
≦10(at%)の関係を満足し、前記磁性薄膜の結晶
組織内に平均結晶粒径10nm以下の元素Mの微細な炭
化物もしくは窒化物がFeもしくはCoの結晶粒の周辺
に析出しているので、外部磁界に対する前記磁性薄膜の
インピーダンスの変化が一層大きく、より磁界検出感度
の高い優れた磁気インピーダンス効果素子を得ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る磁気インピーダ
ンス効果素子の平面図。
【図2】図1の2−2線に沿う断面図。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る磁気インピーダ
ンス効果素子の製造工程を示す説明図。
【図4】本発明の第1の実施形態に係る磁気インピーダ
ンス効果素子に備わる磁性薄膜の磁区の形成状態を示す
説明図。
【図5】本発明の第2の実施形態に係る磁気インピーダ
ンス効果素子の平面図。
【図6】図5の6−6線に沿う断面図。
【図7】本発明の第2の実施形態に係る磁気インピーダ
ンス効果素子の製造工程を示す説明図。
【図8】従来の磁気インピーダンス効果素子の平面図。
【図9】図8の9−9線に沿う断面図。
【図10】従来の磁気インピーダンス効果素子の製造工
程を示す説明図。
【図11】従来の磁気インピーダンス効果素子の問題点
を示す説明図。
【図12】従来の磁気インピーダンス効果素子に備わる
磁性薄膜の磁区の形成状態を示す説明図。
【符号の説明】
1 磁気インピーダンス効果素子 2 基板 3 磁性薄膜 3a 下面 3b 上面 4 第1の電極 5 第2の電極 6 テーパ面 7 テーパ面 8 合金薄膜 9 フォトレジスト 10 磁区 11 磁気インピーダンス効果素子 12 段部 13 段部 14 フォトレジスト 15 フォトレジスト

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性体からなる基板と、この基板上に
    設けられた帯状の磁性薄膜とを備え、 前記基板に密着する前記磁性薄膜の下面の幅が前記磁性
    薄膜の上面の幅よりも大きくなるように、 前記磁性薄膜の幅方向において、前記磁性薄膜の両側部
    の膜厚を前記磁性薄膜の中央部の膜厚よりも薄く形成し
    たことを特徴とする磁気インピーダンス効果素子。
  2. 【請求項2】 前記磁性薄膜の前記両側部にテーパ面を
    設けたことを特徴とする請求項1に記載の磁気インピー
    ダンス効果素子。
  3. 【請求項3】 前記磁性薄膜の前記両側部を階段状に形
    成したことを特徴とする請求項1に記載の磁気インピー
    ダンス効果素子。
  4. 【請求項4】 前記磁性薄膜は平均結晶粒径が30nm
    以下であるbccFe、bccFeCo、bccCoの
    単体もしくは混合物を主体とした軟磁性合金薄膜よりな
    ることを特徴とする請求項1,2又は3に記載の磁気イ
    ンピーダンス効果素子。
  5. 【請求項5】 前記磁性薄膜は組成式がT100-a-b-c-d
    abcdで表され、元素TはFe,Coのうちの1
    種又は2種の元素であり、XはSi,Alのうちの1種
    又は2種の元素であり、MはTi,Zr,Hf,V,N
    b,Ta,Mo,Wから選ばれる1種又は2種以上の元
    素であり、元素ZはC,Nのうちの1種又は2種の元素
    からなり、0≦a≦25(at%)、1≦b≦10(a
    t%)、5≦c≦15(at%)、0≦d≦10(at
    %)の関係を満足し、前記磁性薄膜の結晶組織内に平均
    結晶粒径10nm以下の元素Mの微細な炭化物もしくは
    窒化物がFeもしくはCoの結晶粒の周辺に析出してい
    ることを特徴とする請求項4に記載の磁気インピーダン
    ス効果素子。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7417269B2 (en) 2002-11-21 2008-08-26 Denso Corporation Magnetic impedance device, sensor apparatus using the same and method for manufacturing the same
JP7464420B2 (ja) 2020-03-23 2024-04-09 キヤノン電子株式会社 磁気検出器

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